JPS5811880Y2 - 自動扉の扉吊下装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動扉において、エンジンベースの長手方向
に形成されたレール上を走行する車輪から扉を吊下させ
るための装置に関するものである。

一般にこの棟上単式の自動扉では、扉の上辺両端付近に
夫々各−個または各二個宛程度の車輪を装着して、この
車輪をエンジンベースのレール上に走行自在となるよう
支承させているがこの場合、上記界が安定した状態で吊
下されるためには、開扉上辺の可及的側端寄りに上記車
輪を装着することが望ましい。

しかしながら、従来の構成では、上記車輪が扉の上面に
固着した取付具により直接軸支される構造となっており
、しかも扉は、その枠組構造などの関係から、上面両端
部に空隙が形成されることが多く、同両端部に上記取付
具を固着することが不可能な場合が多いので、従来はど
うしても車輪を扉上面の中央寄りに装着しなければなら
ず、従って当該扉を安定した状態で吊下することが極め
て困難であった。

本考案は、従来における扉の吊子手段のこのような問題
点を解消すべくなされたものであって、以下この構成を
図示の実施例に基き説明する。

第１図、第２図において１はエンジンベース、２は該エ
ンジンベース１の長手方向に形成されたレール３上を走
行する車輪、４はＬ字形の取付具５を介して上記車輪２
から吊下される扉であって、これら各構成部材は、いず
れも既知のものからなっている。

しかして本考案はこのような構成部材からなるものにお
いて、車輪２と取付具５を長尺な扉吊下体６に夫々装着
して、これら車輪２と取付具５を上記扉吊下体６の長手
方向に相対移動自在となるよう連結するのであるが、第
１図、第２図において扉吊下体６として示したものは、
断面形状が横倒しとなった略Ｈの字形に形成されること
により、その両面長手方向に車輪取付用の摺動溝７と取
付具固定用の摺動溝１７とが形成されたもので、該各摺
動溝７，１７には第２図で示すように夫々ボルト８．９
の頭部８ａ、９ａが回り止め状態で、かつ長手方向に摺
動自在なるよう係嵌され、しかも同頭部Ｂａ、ｇａは上
記各摺動溝７，１７を構成せる抜止片７ａ、７ｂにより
抜出しないようになっている。

そしてこの摺動溝７に頭部８ａが係嵌された一方のボル
ト８には、ナラ） １０が螺合され、これを締付けるこ
とにより該ボルト８が上記扉吊下体６の所望位置に固定
されるようになっており、さらに同ボルト８には、上記
車輪２が回動自在に軸支され、かつ該車輪２がボルト８
に螺合したナツト１１により抜出しないようになってい
る。

一方、上記摺動溝１７に頭部９ａが係嵌された他方のボ
ルト９は、上記取付具５に貫通されると共に、その先端
にワッシャ１２を介してナツト１３が螺合しており、従
って取付具５はナツト１３を締付けることにより、扉吊
下体６の所望位置に固定されるようになっている。

そこでこのような実施例からなる装置では、ナラ）−１
０，１３を弛め加減として車輪２と取付具５を扉吊下体
６の長手方向に移動して、両者の相対位置を適宜調整し
、ついで上記ナラ） １０．１３を締付けて車輪２およ
び取付具５を固定すればよいのであるが、もしこのとき
、第１図のように扉４の上面両端部・Ｔ’、４’に取付
具５，５を固着することができず、同取付具５，５が扉
４の上面中央寄りに固着されている場合でも、図示のよ
うに扉４の上辺と平行に固定した扉吊下体６の両端位置
に車輪２，２を配置すれば、同車輪２，２は、扉４の上
面両端部４′。

４′の上位に位置することとなる。

なお、以上の実施例では、両面長手方向に摺動溝７．１
７を形成した扉吊下体６を用いているがこのようなもの
でなくとも、第３図で示すような長尺板状の扉吊下体６
を用いて、その長手方向（第３図中紙面前後方向）に形
成した車輪取付用の摺動溝７′および取付具固定用の摺
動溝１７′に、夫々上記各ボルト８，９を摺動自在に嵌
挿して、夫々ナツト１０．１３で固定するようにしても
同様の作用効果が得られる。

以上説明した通り、本考案はエンジンベースのレール上
に走行自在に支承された車輪と、扉の上辺に固着された
取付具とが、これら車輪、取付具間の扉吊下体を介して
連結されている自動扉の扉吊下装置において、上記扉吊
下体は上記レール長手方向に沿う長尺材からなり、該扉
吊下体には車輪取付用の摺動溝と、取付具固定用の摺動
溝とが互いに平行して、かつ、その扉吊下体の長手方向
に沿って形成されており、車輪は車輪取付用の摺動溝を
貫通しているボルトと、これに螺合しているナツトとを
介して扉吊下体と相対固定され、取付具は取付具固定用
の摺動溝を貫通しているボルトと、これに螺合している
ナツトとを介して扉吊下体と相対固定されていることを
特徴としているから、これら上記両摺動溝の長さの範囲
内において車輪、取付具の位置決めが自由に行なえ、し
たがって扉の吊下状態が最も安定する各部の位置決め、
自動扉用ストッパに対応した扉の位置決め、他部材に影
響されない扉の位置決めなど、各種の取付条件に対応さ
せることができ、しかも車輪が複数個ある場合において
各車輪はレール方向に沿う車輪取付用摺動溝を基準にし
て一列状に並ぶから、走行時のガタッキ発生原因となる
車輪不揃いがなく、かつ、車輪取付用摺動溝と取付具固
定用摺動溝とが互いに平行しているから、車輪列と扉上
辺の平行度、ひいては扉上辺とレールとの平行度も精度
よく確保でき、扉が吊下状態が右上りとか左上がりに傾
斜してしまうこともない他、既製の装置にあって上記扉
吊下体のみの介在により所期の目的が遠戚できるから、
部品数、コスト面の問題もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２図は第１
図のＩＩ −ＩＩ線線断断面図第３図は他種実施例を示
す要部縦断側面図である。 １・・・・・・エンジンベース、２・・・・・・車輪、
３・・・・・・レール、４・・・・・・扉、５・・・・
・・取付具、６・・・・・・扉吊下体、７，７′・・・
・・・車輪取付用の摺動溝、８，９・・・・・・ボルト
、１０，１１．１３・・・・・・ナラ）、１７．１７′
・・・・・・取付具固定用の摺動溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンベースのレール上に走行自在に支承された車輪
   と、扉の上辺に固着された取付具とが、これら車輪、取
   付具間の扉吊下体を介して連結されている自動車の扉吊
   下装置において、上記扉吊下板は上記レール長手方向に
   沿う長尺材からなり、該扉吊下体には車輪取付用の摺動
   溝と、取付具固定用の摺動溝とが互いに平行して、かつ
   、その扉吊下体の長手方向に沿って形成されており、車
   輪は車輪取付用の摺動溝を貫通しているボルトと、これ
   に螺合しているナツトとを介して扉吊下体と相対固定さ
   れ、取付具は取付具固定用の摺動溝を貫通しているボル
   トと、これに螺合しているナツトとを介して扉吊下体と
   相対固定されている自動扉の扉吊下装置。