JPS5811604Y2 - 車両ベンチレ−タ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は足元への分岐吹出口を備える運転室に設けられ
た車両ベンチレータ装置に関する。

従来車両運転室に設けられている風圧外気導入のベンチ
レータ装置はその吹出口が運転室乗員の上部体位に指向
されていた。

従って、特に夏期などは気温そのものや、太陽熱の車体
直射、エンジン熱等により乗員の足元が耐えられない程
に熱せられることはよく知られているところである。

勿論、このような風圧外気導入のベンチレータ装置を備
える車両はトラックなどの車種に多く、冷房装置は殆ん
ど併設されていない。

本考案は上記従来のベンチレータ装置の欠点を除くため
になされたもので、ダクトに足元への吹出口を分岐して
設け、その吹出口を開閉するダンパバルブをその全開時
でも乗員の上部体位に吹出させるダクト本流を全閉鎖す
ることのない構成としてダクト内に設けた車両ベンチレ
−タ装置を提供する。

以下、本考案を図面に示す一実施例に基いて説明する。

第１図はキャブオーバ型車両に設けられたベンチレータ
装置の縦断側面図であって、フロントパネル１には風圧
外気導入のための外気導入凹部２が設げられ、その凹部
内にはヘッドライト３がその周囲に間隙を存して設けら
れている。

上記凹部２に接続して運転室内にプラスチック製などの
剛性取入口ダクト４ａが設げられ、さらに可撓性中間ダ
ク）４ｂ、プラスチック製などの剛性吹出口ダクト４Ｃ
が順次に接続されている。

上記ダク）４ｃの吹出口は乗員の上部体位に指向される
もので、ダク）４ａの後半部、ダク）４ｂおよびダクト
４ｃはベンチレータ装置ダクト４０本流を形成する。

取入口ダクト４ａには乗員足元を指向する足元吹出口５
が分岐して設けられ、かつその吹出口５を開閉するダン
パバルブ６が設げられている。

ダンパバルブ６はその枢軸がダク）４ａのケースを貫通
して支承され、その延在部に取付けられたベルククラン
クＴの一方の腕７ａ、該腕７ａに取付げられたボーデン
ワイヤ８を介しノブ９の押し、引きによってその開閉が
操作される。

そして、ダンパバルブ６の全開開度は外気導入凹部２に
面する取入ロダク）４ａ内に設げられたルーバ１０によ
って制限され、バルブ６の全開状態においてダクト４の
本流通路は若干絞られるものの、なお開通されているよ
うに構成される。

このように、ダンパバルブ６の全開時においても同バル
ブにて上記ダクトの本流を閉鎖せしめぬようある設定開
度に保持せしめる手段として、実施例においてはルーバ
１０によって開度を制限せしめているが、例えばダク）
４ａにバルブ本体が当接するストッパを設けるとか、そ
の他ノブ９の作動行程を規制するなどの手段によっても
差支えない。

さらに、ベルクランプＩの他方の腕７ｂとダク）４ａ間
に、両端がそれぞれ枢支された鉄形ばね１１が取付けら
れ、バルブ６の開閉動作に伴なうばね１１両端の相対位
置によって生ずるばね１１の作動思案点を境として上記
バルブ６の開閉動作を自動的に助勢し、かつバルブ６の
開閉状態を確実に保持させるように構成されている。

図中、１２：は運転室のフロアを示す。

上記ダンパバルブ６は第２図および第３図に示すように
バルブ本体ｄ′と枢軸１３との一体化組付けがビスや接
着剤を要しない嵌合構造とされている。

即ち、枢軸１３のバルブ本体取付は部１３は断面非円形
に形成され、その両側にはそれぞれ小円形の延在部が設
けられている。

一方の円形延在部には着脱可能の割り乎リング、または
割りピン装着の円周溝または微孔が設けられ、装着され
た割り乎リング等とバルブ本体取付は部１３′間の円形
延在部がダクト４ａケーシングに設げられた軸受孔によ
って支承される。

他方の円形延在部にはベルクランク７の枢軸である軸筒
７′が嵌装され、キイ等によって相互が一体的に固定さ
れるもので七〇軸筒Ｉ′の外周はダク）４ａケーシング
に設げられた他の軸受孔によって支承される。

枢軸の非円形バルブ本体取付は部１３に対し、バルブ本
体６′側には上記の非円形に見合う断面非円形の筒部ダ
が形成されてその筒部１に枢軸のバルブ本体取付は部１
３′が挿入されることにより両者は一体化される。

図中、第３図ａはバルブ本体と枢軸との取付は嵌合が断
面かまぼこ形で、第３図すは同矩形のものを示した。

なお、ダンパバルブ関係は鉄形ばねを除き、プラスチッ
ク等の剛性材料で作られている。

なお、この実施例のベンチレータ装置はキャブオーバ型
車両のものを示し、外気導入凹部２にヘッドライト３を
取付げている構造としたが、本考案は上記のものに限定
されることなく他の型の車両および他の型の外気取入口
のものに適用して差支えない。

また、ボーデンワイヤ８はリンク機構等によって代える
ことができる。

本考案は上記りように構成されたから、車両走行等によ
り車両前面に風圧があり、また取入ロダン）４ａの足元
吹出口５が閉鎖状態にあってかつ吹出ロダン）４ｃのダ
ンパバルブが開かれている場合には風圧外気導入の流れ
は本流だけとなって吹出口ダクト４Ｃから乗員の上部体
位に吹出され換気と空冷の効果をもたらす。

鉄形ばね１１の弾力に抗してノブ９を引きに操作すると
、ダンパバルブ６は開き始めるが、鉄形ばね１１はその
作動思案点を越すとダンパバルブ６を全開へと自動的に
開くように働き、かつその全開状態を確実に保持するよ
うに働く。

従って、取入ロダン）４ａを流れる風圧外気は分岐され
て足元吹出口５から乗員の足元−次出し換気と空冷の効
果をもたらす。

コノ場合、ダンパバルブ６はダクト本流を若干絞るだけ
で閉鎖しないから依然として風圧外気は吹出口ダクト４
Ｃの吹出口から吹出して所要の効果を奏する。

なお、この状態て軟白ロダクト４ｃのダンパバルブを閉
鎖すれば風圧外気の吹出しは足元吹出口５だげとするこ
とも可能である。

足元吹出口５の外気吹出しを止めるにはノブ９を押しに
操作すればよく、この場合も鉄形ばね１１はその作動思
案点を越してからダンパバルブ６を自動的に閉鎖するこ
とに役立ち、かつそのバルブ閉鎖状態を確実に保持する
ものである。

また、取入ロダン）４ａに対するダンパバルブ６の組付
げは、バルブ本体６′と枢軸１３とが分離組立てが容易
であり、かつ、ビス等による一体化固定の手段を用いて
いないから、バルブ本体６′をダクト４に入れた後枢軸
１３をダクトケーシングの軸受孔とバルブ本体の筒部ダ
とに貫装の上、抜止めの割り乎リング等を取付ければよ
く、作業が極めて容易である。

本考案は以上説明したように、乗員の上部体位に風圧外
気を吹出させながら、同時に足元への外気吹出しを一作
動にてなし得、構造簡単で、操作も容易とするものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示したもので、第１図はキャブ
オーバ型車両運転室に装備されたベンチレータ装置の説
明的縦断面図、第２図はダンパバルブ枢軸の斜視図、第
３図ａ、ｂはダンパバルブ本体とダンパバルブ枢軸との
嵌合状態を示し、ａ図は嵌合部形状をかまぼこ形とする
断面図、ｂ図は矩形とする断面図である。 ４：ベンチレータダクト、５：吹出口（足元）、６：ダ
ンパバルブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両運転室に設けられた外気導入のベンチレーターダク
   トに足元への吹出口を分岐して設け、かつその吹出口を
   開閉するダンパバルブを上記ダクトの分岐部に設けると
   共に、該ダンパバルブの全開時において上記ダクトの本
   流を閉鎖せしめぬよう同バルブをある設定開度に保持せ
   しめる手段を具えしめてなること特徴とする車両ベンチ
   レータ装置。