JPS5811442Y2 - パイプの面取り装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はパイプの面取り装置に関する。

バット溶着工法は、プラスチックパイプの両端面を同時
に一定温度に加熱し、一定の時間と圧力で軟かい状態に
したのち、両面を同時に圧縮して接合する方法である。

この方法を実施するに先だって、接合すべきパイプの切
口の端面どうしが密着できるように下加工をしておく必
要があり、そのために面取り機を使ってパイプの切り口
の端面を軸線と直交する平滑な面とするように面取り加
工が行われる。

しかしながら、従来の面取り機は、切り口を向い合せて
一直線上に配置された２つのパイプのそれぞれに固定リ
ングを締付け、この固定リングの相互を連結したのちに
、それらの間でカッタを回転操作させなければならず、
取り扱いが厄介なうえに長時間の作業時間を要した。

そこで、本考案の目的は、切り口を向い合せて一直線上
に配置された２つのパイプの間のセツティングを容易に
し短時間のうちに面取り加工をできるようにしたパイプ
の面取り装置を提供することにある。

以下本考案によるパイプの面取り装置の一実施例を図面
を参照して説明する。

第１図において、符号１は基台を示し、この基台１の上
には、接合を予定する２つのパイプＰ１とＰ２とが互い
の切り口を向い合せるようにして一直線Ｘ−Ｘに沿って
セットされている。

上記各々のパイプＰＩ、Ｐ２は、切り口の近くを締付装
置２゜２によって基台１に対して固定されている。

しかして、上記２つのパイプＰ１とＰ２の端面の間には
、全体を符号３で示した面取り装置が組込まれており、
この面取り装置３は、各パイプＰ１、Ｐ２の切り口の端
面４，４の間に組込まれた２つの回転面板５，５を有し
、これらの回転面板５，５は連結軸６によって同軸的に
結合されている。

上記各回転面板５の外側の面には、第３図がら明らかな
ように、円周上に沿って多数の転動子７゜７・・・・・
・、７が配置されている。

各転動子７は、第２図から明らかなように、上記面板に
対してねし止めされた固定ピン８と、この固定ピン８の
外側に回転可能に嵌め込まれた回転ころ部材９とを有し
、固定ピン８の先には頭部８ａが設けられていて回転こ
ろ部材９の脱落を防いでいる。

これらの転動子７は円周上に多数配置され、加工すべき
パイプＰＩ、Ｐ２の内周縁とすき間なく嵌合で゛きるよ
うに位置が調節されている。

そのために転動子７は、回転面板５に対して半径方向へ
位置を調節できるように取付けるのが良い。

また転動子７は、パイプの外周縁と接するようにしても
良い。

しかして、上記連結軸５の中央には、スプロケット１０
が固着され、このスプロケット１０は、チェーン１１を
介して原動側のスプロケット１２と連係されている。

このスプロケット１２は、減速機１３の出力軸に取付け
られており、減速機１３はモータ１４の回転を減速する
ものである。

このモータ１４と減速機１３とはベース板１５に搭載さ
れており、ベース板１５自体は、フック１６を介して上
記基台１に対して着脱できるようになっている。

しかして、上記回転面板５のパイプの端面と接触する部
分には、３個のカッタ１７が取付けられており、このカ
ッタ１７がプラスチック製のパイプブの端面を削りとれ
るようになっている。

次に上述した本考案によるパイプ面取り装置の作動につ
いて説明する。

先ず接合を予定する２つのパイプＰＩ、Ｐ２を、切り口
の端面を向い合せて基台１の所定の位置にセットし、締
付装置２，２を使って固定する。

次に、２つのパイプＰＩ、Ｐ２の切り口の端面の間に面
取り装置３を組み込む。

このとき回転面板５，５上の転動子７，７・・・・・・
、７がそれぞれのパイプの内周縁と嵌合するように位置
合せをする。

次にモータ１４を駆動し、モータ１４の回転力を減速機
１３によって減速したのち、チェーン１１を媒介として
スプロケット１０に回転力を伝え、回転面板５，５を回
転駆動する。

すると、回転面板５，５上のカッタ１７．１７．１７は
パイプＰ１およびＰ２の端面を切削し平滑な面とする。

全周にわたって連続した切屑がでるようになったらモー
タ１４の回転を停止し、面取り作業を終了する。

このように本考案によれば、２つのパイプの切り口を向
い合せて一直線上に配置し、これらのパイプの端面の間
に転動子を介して回転面板を組込み、回転面板上のカッ
タでパイプの切口の端面を平滑に仕上げるようにしたか
ら、短時間のうちにパイプの切口の端面を面取り加工で
きる。

また、転動子の位置を調節することによって径の異なる
種々のパイプの面取り加工を可能にできる。

以上本考案につき好適な実施例を挙げて種々説明したが
、本考案はこの実施例に限定されるものではなく、考案
の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは
もちろんのことである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるパイプの面取り装置の一実施例を
示した一部断面図、第２図は回転面板上の転動子を示す
拡大断面図、第３図は回転面板の１つを示す正面図であ
る。 １・・・・・・基台、２・・・・・・締付装置、３・・
・・・・面取り装置、４・・・・・・端面、５・・・・
・・回転円板、６・・・・・・連結軸、７・・・・・・
転動子、８・・・・・・固定ピン、８ａ・・・・・・頭
部、９・・・・・・回転ころ部材、１０，１２・・・・
・・スプロケット、１１・・・・・・チェーン、１３・
・・・・・減速機、１４・・・・・・モータ、１５・・
・・・・ベース板、１６・・・・・・フック、１７・・
・・・・カッタ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．切り口を向い合せて一直線上に配置された２つのパ
   イプの端面を切削加工できる面取り装置において、上記
   各パイプの端面の間に介入され、一体的に連結された２
   つの回転面板と、この各々の回転面板の外側面上に取付
   けられ、上記各パイプの内周縁または外周縁を転動して
   上記回転面板を保持する複数個の転動子と、上記各々の
   回転面板の外側面上に取付けられたカッタと、上記回転
   面板を回転駆動する装置とを有してなるパイプの面取り
   装置。 ２、上記複数個の転動子は、回転面板の外側面上に半径
   方向の位置を調節可能に取付けられていることを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載のパイプの面取
   り装置。