JPS5811112Y2 - 自動車用スピ−カの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車用スピーカの取付構造に関する。

近時、音響マニアの増大と自動車の居住化の向上に伴っ
て、リスニングルームでの優れた音響効果をそのま・自
動車の室内においても求める傾向にあり、車室内におけ
る音響効果のより一層の向上が望まれている。

このため、自動車の限られたスペースの室内において音
響効果の向上を図るための一対策としてスピーカの配置
が問題になる。

従来、自動車用のりヤスピー力は、パーセルシェルフの
鋼板に上向きに取付けられるか、或いはパーセルシェル
フ上にスピーカボックスに内蔵して据置くなどの取付方
法が用いられていた。

しかし、これらの取付方法は次のような欠点があった。

（１）後席の乗員に対して左右スピーカの距離比が大き
いため近い方のスピーカに音像が片寄ってしまい、ステ
レオ感が得られない。

（２）スピーカをパーセルシェルフ上に据置いた場合、
運転者の後席視界を妨げたり、またパーセルシェルフ上
に小物を置く場合の妨げとなる。

（３）又、上記（２）の構造の場合スピーカコーン紙に
直射日光が当たり、コーン紙が変質劣化しやすい。

本考案は上記の欠点を除去するためになされたもので、
車室内で他の機能を損うことなく、かつ音響効果の優れ
た配置でスピーカを設置した自動車用スピーカの取付構
造を提供することを目的とする。

以下、本考案の実施例を図面を用いて説明する。

第１図および第２図は本考案構造の一実施例を示す。

本実施例において、自動車１のリヤコーナーアウタパネ
ル２とリヤコーナーインサイドパネル３との間にスピー
カユニット４が挿入され、このスピーカユニット４はパ
ーセルシェルフ５の端部の直上位置で発音側を室内側に
向けてリヤコーナーインサイドパネル３にビス等により
取付けられている。

リヤコーナーインサイドパネル３のスピ−カ取付面３ａ
の前面に、例えば、パンチングメタル、スリット又は金
属メツシュ等のグリル６が取付けられている。

グリル６を除いたりャコーナーインサイドパネル３の車
室内側にフィニッシャ７が内張すされている。

スピーカユニット４の背面およびその近傍位置のりャコ
ーナーアウタパネル２とリヤコーナーインサイドパネル
３との空間部に音響処理用の吸音材８が充填されている
。

なお、リヤコーナーインサイドパネル３のパーセル鋼板
９より下側の部分３ｂにトランクルームに通ずる通気孔
（図示せず）を設けてスピーカユニット４の背面空間を
拡大してもよい。

図示していないが、自動車１の室内反対側の上記位置と
は対称をなす位置にも同様の構成で他方のスピーカユニ
ットが取付けられている。

第３図および第４図は本考案構造の他の実施例を示す。

本実施例において、自動車１のリヤコーナーインサイド
パネル３はパーセルシェルフ５より下側で押出し成形さ
れ、一定の仰角をもって車室内側に向いたスピーカ取付
面３ａが形成されているとともに、リヤパーセル鋼板９
も自動車１の側部近傍で下方に傾斜し、この傾斜面９ａ
がリヤコーナーインサイドパネル３の上記押出し成形さ
れた部分に連結される形状とされている。

スピーカ取付面３ａの上方には、パーセルシェルフ５の
側部にパーセルシェルフ５と同一高さ面にグリル６が取
付けられている。

従って、このグリル６とスピーカ取付面３ａとリヤパー
セル鋼板９の傾斜面９ａとの間に三角柱の空間部１０が
形成されている。

スピーカユニット４がリヤコーナーアウタパネル２とリ
ヤコーナーインサイドパネル３との間に挿入されスピー
カ取付面３ａに取付けられた後、スピーカユニット４の
背面およびその近傍位置に吸音材８が充填されている。

自動車１の反対側も上記と同様の構成とされスピーカユ
ニット４は左右対称に配置されている。

なお、本実施例にても、リヤコーナーインサイドパネル
３のスピーカ取付面３ａに連続する傾斜面３ｂに通気孔
（図示せず）を設ければ、スピーカユニット４の背面空
間をトランクルームに連結させることができる。

上述の如く、本考案になる自動車用スピーカの取付構造
によれば、次のような特長を有するものである。

（１）スピーカはりャコーナーインサイドパネルに取付
けられるため、左右側スピーカの間隔が最大限に保たれ
、かつスピーカの指向特性の主音軸方向がスピーカに近
い後席聴取者から外れているため、近接のスピーカのみ
が片寄ってきこえることなく左右スピーカによる再生レ
ベルが聴取位置で均等化され良好なステレオ再生が可能
となる。

（２）パーセルシェルフ上に何ら突出物がないため運転
者の視界を妨げることなく、また小物を置くことも妨げ
ない。

（３）スピーカは直射日光の当りにくい位置に配設され
るため、スピーカコーン紙の変質や音質劣化が起りに＜
＜、また塵埃もたまりにくい。

（４）スピーカの背面に密閉空間を得やすく、スピーカ
ユニットとして小形密閉箱用のハイコンブランスのもの
を用いることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案構造の一実施例を備えた自
動車の要部の夫々後方斜視図およびそのＩＩ −ＩＩ線
に沿う断面図、第３図および第４図は本考案構造の他の
実施例を備えた自動車の要部の夫々後方斜視図およびそ
のＩＶ−ＩＶ線に沿う断面図である。 ２・・・・・・リヤコーナーアウタパネル、３・・・・
・・リヤコーナーインサイドパネル、３ａ・・・・・・
スピーカ取付面、４・・・・・・スピーカユニット、５
・・・・・・パーセルシェルフ、６・・・・・・グリル
、８・・・・・・吸音材。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）リヤコーナーインサイドパネルとパーセルシェル
   フとの両面が交叉するコーナ一部近傍で、前記リヤコー
   ナーインサイドパネル側に一対のスピーカユニットを発
   音側が室内に対向するように取付けてなることを特徴と
   する自動車用スピーカの取付構造。
2. （２）パーセルシェルフの上側でリヤコーナーインサイ
   ドパネル内にスピーカユニットが配設されてなることを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載の自動
   車用スピーカの取付構造。
3. （３）パーセルシェルフの下側でリヤコーナーインサイ
   ドパネルを押出し成形し適宜の仰角をもって内側に向け
   て形成したスピーカ取付面にスピーカユニットを取付け
   、パーセルシェルフの前記スピーカ取付面に対向する部
   分を開放してなることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項に記載の自動車用スピーカの取付構造。
4. （４）スピーカユニットの背面に吸音材を充填してなる
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載
   の自動車用スピーカの取付構造。