JPS58105228A - 写真印画紙用支持体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、耐水性の写真印画紙用支持体に関するもので
あり、さらに詳しくは、原紙とその両面に設けられたポ
リオレフィン被覆層からなり、そのポリオレフィン被覆
層の少なくとも一方は白色顔料を含むポリオレフィン被
覆層であることからなる写真印画紙用支持体に関するも
のである。

紙を支持体とする写真感光材料、特に写真印画紙におい
ては、現像処理の迅速化を目的として支持体の耐水紙化
の研究が行なわれ、既に紙の両面を疎水性樹脂であるポ
リオレフィンによって被覆した耐水性の印画紙用支持体
が開発されている。

耐水性の印画紙用支持体は、原紙とその両面に設けられ
たポリオレフィン被覆層から構成されており、通常は、
その一方の面、すなわち、写真乳剤塗布層が設けられる
側のポリオレアイン被覆層には画像の鮮鋭度を増す目的
で白色顔料が含有されている。

印画紙用支持体の写真乳剤塗布層側の表面の色相は、純
白色であることが望ましく、この色相が黄色あるいは赤
色に寄った場合には、印画紙上に形成される画像、は、
くすんだ感じとなったり、あるいは全く冴えないものと
なる。それ故、支持体の白色度を向上させる方法がこれ
までに種々検討されてきた。そのような方法の例として
は、次の方法を挙げることができる。

（１）ポリオレフィン被覆層中に白色顔料を含有させる
方法。

（２）ポリオレフィン被覆層あるいは原紙の表面あるい
は内部に蛍光増白剤を塗布、含有させる方法。

（３）白色度の高いパルプを用いることにより原紙の白
色度を高める方法。

これらの方法は支持体の白色度を向上させるために有効
な方法であるが、それぞれ欠点を持っている。すなわち
、（１）の方法では、白色顔料の添加量を増加させた場
合、白色顔料自体が持っている黄色味が強く現“われる
ようになり、充分な白色度に達しにくいとの欠点がある
。（２）の方法は、支持体に照射された紫外線を可視光
線に変えて反射させることにより白色度を向上させる方
法であるが、一般にカラー写真乳剤自身に画像保護の目
的で紫外線吸収剤を用いることが多いため、紫外線が支
持体表面にまで達しない場合が多い。

従って、この場合には、目的とする白色度の向上効果（
増白効果）が現われにくい、（３）の方法は、増白効果
に関しては最も優れた方法であり。

通常は、波長４４０　ミリミリミクロンの分光反射率が
８０％より高い高白色度パルプが広く用いられている。

しかし、高白色度パルプは価格が高く、また力学的強度
が低いとの欠点を持っているので、この方法も必ずしも
充分満足できる方法とは言えない。

本発明は、上記のような従来の写真印画紙用支持体の増
白方法の改良に係るものであり、本発明は、原紙とその
両面に設けられたポリオレフィン被覆層からなり、その
ポリオレフィン被覆層の少なくとも一方は白色顔料を含
むポリオレフィン被覆層であることからなる写真印画紙
用支持体において、原紙が、波長４４０ミリミクロンの
分光反射率が８０パーセント以下のパルプを青色染料で
染色することにより波長５８０　ミリミクロンの分光反
射率が８５−９０パーセントの範囲にあるようにしたパ
ルプから構成されていることを特徴とする写真印画紙用
支持体を提供するものである。

次に本発明の詳細な説明する。

本発明において、支持体の原紙の材料とするパルプは、
波長４４０ミリミクロンの分光反射率が８０パーセント
以下（好ましくは、８０−８β％）の低白色度パルプで
ある。パルプとしては、広葉樹パルプおよび針葉樹パル
プのいずれでもよい。

本発明において、低白色度パルプは、一般的な抄造方法
により抄造され原紙とされるが、パルプの染色は、原紙
の抄造前あるいは抄造後のいずれの時点で行なってもよ
い、すなわち、原紙の抄造前の染色方法の例としては、
パルプを、バルブシートの状態、あるいはパルプスラリ
ーにして青色染料により染色し、波長５８０　ミリミク
ロンの分光反射率が８５−９０パーセントの範囲にある
ようにしたパルプとする方法を挙げることができる。原
紙の抄造後゛の染色方法の例としては、パルプを抄造し
て原紙の形態としたのち、その原理に青色染料を含浸さ
せる方法（表面サイズ法）、原紙の表面に青色染料を塗
布あるいは吹付けする方法などにより、波長５８０　ミ
リミクロンの分光反射率が８５−８０パーセントの範囲
にあるようにした原紙とする方法を挙げることができる
。なお、青色染ネ１を原紙の表面に塗布あるいは吹付け
する方法を利用する場合には、原紙の両面を処理対象と
する必要は必ずしもなく、写真乳剤層が設けられる側の
面にのみ塗布あるいは吹付けを行なう方法でも本発明の
目的を達成することができる。

パルプあるいは原紙の分光反射率は、たとえばシート状
に抄造成形したパルプあるいは原紙にタングステンラン
プからの白色光を照射し、その反射光のうち、波長４４
０　ミリミクロンあるいは５６０ミリミクロンの部分の
反射強度を求め、これを反射率とする方法により容易に
決定することができる。

原紙の４４０　ミリミクロンの波長における反射率が高
いことは、白色度が高いことを意味するものであり、一
方、５８０　ミリミクロンの波長における反射率が低い
ことは、青色味が強いことを意味するものである。本発
明は、この青色味が強い状態が、視覚的には好ましい白
色と観察される現象を原理として利用するものである。

青色染料で染色したパルプあるいは未染色パルプを抄造
して原紙の形態にするには、一般的な抄造方法を利用す
ればよい、この抄造に際して、サイズ剤１紙力増強剤、
蛍光増白剤、あるいはタルク、クレーなどの填料、その
他の一般的な紙製造用の添加剤を添加することもできる
。

抄造される原紙の厚さには、特に制限はなく、写真印画
紙用支持体として利用し得る厚さであればよい、一般的
には、原紙は厚さが５０−１８０　ミリミクロンの範囲
内となるように抄造される。

本発明において、パルプの染色に用いられるのは青色染
料であり、これは公知の各種の青色染料から任意に選ぶ
ことができる０例えば、直接染料、酸性染料、塩基性染
料などに属する各種の青色染料（紫色系などの青色に類
似の色相を持つ染料も含む）を用いることができる。

本発明で用いる青色染料として好ましい化合物の例を茨
に挙げる。

Ｃ，１，Ｄｉｒｅｃｔ　Ｂｌｕｅ　１〜２４９　（ｒ染
料便覧」有機合成化学協会編、丸善刊、３５２〜３５８
頁）　、　Ｃ，１゜Ａｃ１ｄ　Ｂｌｕｅ　１〜２３ｆｉ
　（同、４５９〜４８４頁）　、　Ｃ，Ｉ。

Ｂａ５ｉｃ　Ｂｌｕｅ　　１〜２３Ｂ　（同、　５４５
〜５５３頁）また、上記の「染料便覧」に記載されてい
る各種のＶｉｏｌｅｔ系の染料も好ましい。

青色染料は、通常は、水溶液の形態に調製されパルプの
染色に用いられる。染色用の水溶液中の青色染料の濃度
、パルプへの含浸、塗布量は、原料パルプの白色度、物
性、使用する青色染料のパルプへの吸着性、染色能力、
含浸条件などによって変動する。従って、本発明により
、原紙の染色を行なう場合には、予め少量の原料パルプ
を用いて、試験的な染色を行ない、得られた染色パルプ
の波長５８０　ミリミクロンの反射率を求め、この結果
をもとにして、あるいは、このような試験を繰返すこと
により容易に、青色染料の所要濃度、パルプへの含浸、
塗布量を決定することができる。

原紙とその両面に設けられたポリオレフィン被覆層から
なり、そのポリオレフィン被覆層の少なくとも一方は白
色顔料を含むポリオレフィン被覆層であることからなる
写真印画紙用支持体は、一般にポリオレフィン被覆紙と
して知られ、また実際に利用されている６本発明の写真
印画紙用支持体におけるポリオレフィン被覆層の成分、
構成、形態などについては、それらの公知のポリオレフ
ィン被覆紙に用いられているポリオレフィン被覆層の成
分、構成、形態などに準じて選ぶことができる。

ポリオレフィン層については、次に具体的に説明する。

ポリオレフィン被覆層の形成に用いるポリオレフィンの
例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
と”ＩＩ素数が３−ｅのモノオレフィン（たとえば、プ
ロピレン）との共重合体を挙げることができる。

印画紙用支持体は１通常、その一方の表面に写真乳剤層
を設けることにより写真用印画紙とするが、その写真乳
剤層が設けられる側の印画紙用支持体のポリオレフィン
被覆層には白色顔料が含有される。この白色顔料の含有
量は、一般には、ポリオレフィンに対して５−２０重量
パーセントとされる。また、この白色顔料を含むポリオ
レフィン被覆層の厚さは、通常は２０−３５ミリミクロ
ンの範囲内となるように調整される。

印画紙用支持体の他の一方の側の表面（裏側面）は、通
常は、顔料を含まないポリオレフィンからなる被覆層が
形成される。このポリオレフィン被覆層の厚さは、通常
は、１５−４０ミリミクロンの範囲内となるように調整
される。ただし、この表側面にも白色顔料を含有するポ
リオレフィン被覆層を設けることもできる。

ポリオレフィン被覆層に含有される白色顔料としては、
酸化チタンと酸化亜鉛がその代表例として挙げられる。

また、これらの酸化物と併用される化合物の例としては
、硫化亜鉛、硫酸力ルシュウム、酸化アルミニウム、酸
化ケイ素　硫酸バリウムなどが挙げられる。またさらに
、ポリオレフィン被覆層には、青色染色剤のような他の
添加剤が適量添加されていてもよい、ポリオレフィン被
覆層に白色顔料などを含有させる操作としては、通常は
、加熱熔融されたポリオレフィン樹脂と白色顔料粉末な
どの添加剤を、ニーグー、バンバリーミキサ−などに導
入′して混練する方法が利用される。

原紙表面へのポリオレフィン被覆層の形成方法としては
、通常は、走行する原紙の表面上に熔融樹脂を落下させ
、圧着させる方法（押出しラミネーション法）が利用さ
れる。

本発明の印画紙用支持体に写真乳剤を塗布して印画紙と
するためには、印画紙製造用に従来利用されている方法
を利用することができる。また、そのようにして製造さ
れた印画紙の現像、定着などの処理についても、従来利
用されている技術を利用することができる。これらの従
来技術については、たとえば、菊池真−著：写真化学（
基型出版：　Ｈ１？３）　、　そしてＣ，Ｅ、に、　Ｍ
ｅｓｓ　　ｒＴＨＥ　ＴＨＥＯＲＹＯＦ　　ＴＨＥ　Ｐ
Ｈ０ＴＯＧＲＡＰＨＩＣＰＲＯＣＥＳＳ　Ｊ　３ｒｄ、
　ｅｄ、などの成書に詳しく記載されてい′る。

次に本発明の実施例を記載する。

［実施例１〕 波長４４０ミリミクロンの分光反射率が８２％の針葉樹
パルプ３０重量％と、波長４４０　ミリミクロンの分光
反射率が８４％の広葉樹パルプ７０重量％とからなる坪
量１８５１／ｍ″、厚み１８０　ｇの耐水性支持体用原
紙を抄造した。（原紙ａ） 別に、波長４４０ミリミクロンの分光反射率が８７％の
針葉樹パルプ３０重量％と、波長４４０ミリミクロンの
分光反射率が８７％の広葉樹パルプ７０重量％とからな
る紙料に、直接染料（Ｃ，１，Ｄｉｒｅｃｔ　Ｂｌｕｅ
１８８）を０（無添加）、そして０．０００２重量％、
０゜０００４重量％、ｏ、ｏｏｏｅ重量％、０．０００
８重量％、の５水準の濃度のとなるように加え、それぞ
れ坪量１８５　ｇ／ｒｎ’、厚み１８０　＃Ｌの耐水性
支持体用原紙を抄造した。（原紙す、ｃ、ｄ、ｅ、ｆ） 原紙ａ、ｂ、ｃ、ｄ、ｅ、ｆの裏面側に、密度０．９２
８１／ｃｃ　、メルトインデックス２．０ｇ／１０分、
厚さ４０ＩＬの透明ボ、リエチレン被覆層を形成させ、
一方、表面側（乳剤層が設けられる側の表面）には、密
度０．ｌ３２１３ｇ／ｃｃ　、メルトインデックス２．
０ｇ／１０分、厚さ３５終の白色ポリエチレン被覆層（
酸化チタン顔料１０重量％を含有）を形成させて、それ
ぞれ耐水性支持体Ａ、Ｂ、Ｃ，Ｄ、Ｅ、Ｆを製造した。

製造された原紙試料の各々について分光反射率を測定し
た。耐水性支持体試料の各々については白色度を視覚的
に判定した。また耐水性支持体試料の各々に写真乳剤層
を設けて印画紙としたのちの白色度についても視覚的に
判定した。

分光反射率の測定は、日立製作新製３２３型自記分光光
度計を用い、原紙にタングステンランプからの白色光を
照射することにより実施し、その反射光のうち、波長４
４０ミリミクロンおよび５８０ミリミクロンの部分の反
射強度を求め、これを反射率とした。なお、４４０　ミ
リミクロンの波長における反射率が高いことは、白色度
が高いことを意味し、一方、５８０ミリミクロンの波長
における反射率が低いことは、青色味が強いことを意味
するものである。

測定結果および判定結果を第１表に示す。

第１表 耐水性　染料　　原紙分光反射率　視覚判定支持体　濃
度　　４４０１１終−５８０ＩＩ井　　支持体−一原紙
（重量２）　　　　　　　　　　印画紙Ａ−ａ０９３９
４０−良 Ｂ−ｂ　　　０　　　８５　　９３　　　　　Ｘ−不良
Ｃ−ｃ　　Ｏ，０００２８５９１Δ−不良Ｄ−ｄ　　Ｏ
，０００４８５８９０−良Ｅ−ｅＯ，０００８８５８８
０−良 Ｆ−ｆ　　Ｏ，０００８８５８４Δト不良註）Ｏ：好ま
しい白色、　Δ：若干黄色味ありΔ本：若干くすみがあ
る、　Ｘ：黄色味が強い第１表の試料の内、Ｄ−ｄとＥ
−ｅは本発明に含まれるものであり、この耐水性支持体
りとＥの視覚に感じる白色度は、高白色度のパルプによ
る原紙ａを用いた耐水性支持体Ａと同等であった。

また耐水性支持体りとＥから製造した印画紙も耐水性支
持体Ａから製造した印画紙と同等の評価となっている。

［実施例２〕 波長４４０ミリミクロンの分光反射率が８２％の針葉樹
パルプ５０重量％と、波長４４０　ミリミクロンの分光
反射率が８４％の広葉樹パルプ５０重量％とからなる坪
量１００　ｇ／ｍ”、厚み１００　Ｌの耐水性支持体用
原紙を抄造した。（原紙ｇ） 別に、波長４４０ミリミクロンの分光反射率が８５％の
針葉樹パルプ５０重量％と、波長４４０ミリミクロンの
分光反射率が８７％の広葉樹パルプ５０重量％とからな
る坪量１００　ｇ／ｍ″、厚み１００ｐの耐水性支持体
用原紙を抄造した。この原紙に、塩基性染判（Ｃ，１，
Ｂａｇｉｃ　Ｖｉｏｌｅｔ　１．水／メタノール＝５０
１５０溶液に溶解して使用）をＯ（無添加）、そして０
゜０００５重量％、０．００１５重量％、０．００８重
量−％、の４水準の溶液を表面サイズ処理した。（原紙
り、ｉ、ｊ、ｋ） 原紙ｇ、ｈ＋’　ｔ、ｊ、にの裏面側に、密度０．８２
８１／ｃｃ　、　　メルトインデックス２．０ｇ／１０
分、厚さ４０川の透明ポリエチレン被覆層を形成させ、
一方、表面側（乳剤層が設けられる側の表面）には、密
度０．８２６ｇ／ｃｃ　、　）　Ａｙ　トインデ−ｐ　
りＸ２．Ｏｇ／１０分、厚さ３５ルの白色ポリエチレン
被覆層（酸化チタン顔料１０重量％を含有）を形成させ
て、それぞれ耐水性支持体Ｇ、Ｈ，１，Ｊ、Ｋを製造し
た。

製造された原紙試料の各々について分光反射率を測定じ
た。耐水性支持体試料の各々については白色度を視覚的
に判定した。また耐水性支持体試料の各々に写真乳剤層
を設けて印画紙としたのちの白色度についても視覚的に
判定した。これらの測定および判定は、実施例１と同様
にして行なった。

測定結果および判定結果を第２表に示す。

第２表 耐水性　染料　　原紙分光反射率　視覚判定支持体　添
加量　４４０ｍ　＃Ｌ−５１３０ｍ　ｕ、　　　支持体
−一原紙（重量駕）　　　　　　　　　　印画紙Ｇ−ｇ
　　　０　　　９２　　９４　　　０−良Ｈ−ｈ　　　
０　　　８４　　９３　　　　　Ｘ−不良Ｉ−ｉ　　０
．０００５　　　Ｂ４　　８９　　　０−良Ｊ−ｊ　　
Ｏ，００１５８４８８０−良に−ｋ　　Ｏ，ＯＱ８　　
８４　　８０　　　　　Δト不良註）Ｏ：好ましい白色
、　Δ：若干黄色味ありΔ零：くすみがある、　　×：
黄色味が強い第２表の試料の内、Ｉ−ｉとＪ−Ｊは本発
明に含まれるものであり、この耐水性支持体■とＪの視
覚に感じる白色度は、高白色度のパルプによる原紙ｇを
用い°た耐水性支持体Ｇと同等であった。

また耐水性支持体！とＪから製造した印画紙も耐水性支
持体Ｇから製造した印画紙と同等の評価となっている。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 原紙とその両面に設けられたポリオレフィン被覆層から
   なり、そのポリオレフィン被覆層の少なくとも一方は白
   色顔料を含むポリオレフィン被覆層であることからなる
   写真印画紙用支持体において、原紙が、波長４４０ミリ
   ミクロンの分光反射率が８０パーセント以下のパルプを
   青色染料で染色することにより波長５８０ミリミクロン
   の分光反射率が８５−９０パーセントの範囲にあるよう
   にしたパルプから構成されていることを特徴とする写真
   印画紙用支持体。