JPH1199905A - 車両のエアーバッグ装置 - Google Patents

車両のエアーバッグ装置

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Publication number
JPH1199905A
JPH1199905A JP9282868A JP28286897A JPH1199905A JP H1199905 A JPH1199905 A JP H1199905A JP 9282868 A JP9282868 A JP 9282868A JP 28286897 A JP28286897 A JP 28286897A JP H1199905 A JPH1199905 A JP H1199905A
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JP
Japan
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vehicle
occupant
seating
state
forcing
Prior art date
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Application number
JP9282868A
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English (en)
Inventor
Koji Hosoda
浩司 細田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】乗員の着座姿勢を検出し、着座姿勢が所定の状
態でない場合に、所定の着座状態になるよう強制するこ
とで、エアーバッグと乗員との不適切な干渉を防止し、
乗員を適切に保護することができる車両のエアーバッグ
装置の提供を目的とする。 【解決手段】車両衝突時にエアーバッグを展開して乗員
を拘束保護する車両のエアーバッグ装置であって、乗員
の着座姿勢を検出する着座状態検出手段S1と、上記着
座状態検出手段S1の検出出力に基づいて着座状態が所
定の状態にないと判断した時、所定の着座状態になるよ
う強制する強制手段S3,S4とを備えたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両衝突時にエ
アーバッグを展開して乗員を拘束保護する運転席エアー
バッグ、助手席エアーバッグ、サイドエアーバッグのよ
うな車両のエアーバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、所定の状態または所定の走行状態
に応じてエアーバッグの展開状態を可変制御する車両の
エアーバッグ装置が既に発明されている。例えば、車速
(所定の走行状態)が大きい程、衝突時の衝突度が大と
なるので、これに対応してエアーバッグの展開時期を早
める装置、並びに舵角(所定の走行状態)が大きい程、
乗員に付勢される遠心力により乗員の衝突時の挙動が不
安定になるので、これに対応してエアーバッグの展開時
期を早める装置が知られている。
【0003】また特開平7−277123号公報に記載
のように、乗員がシートベルトを装着していない時(所
定の状態)は、装着時に対してエアーバッグの展開圧力
を増大方向に変更し、エアーバッグによる乗員保護性能
の向上を図る装置も知られている。しかし、上述のよう
に所定の状態または所定の走行状態に応じてエアーバッ
グの展開状態(例えば展開時期や展開圧力)を如何に制
御しても、乗員の着座状態が所定の状態にない場合、例
えば乗員がステアリングホイールに過度に近接している
場合や、乗員がドアにもたれる姿勢等の乗員がその上体
を斜め左右方向に変位させているような場合には、エア
ーバッグと乗員の不適切な干渉が生ずる問題点があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、乗員の着座姿勢を検出し、着座姿勢が所定
の状態でない場合に、所定の着座状態になるよう強制す
ることで、エアーバッグと乗員との不適切な干渉を防止
し、乗員を適切に保護することができる車両のエアーバ
ッグ装置の提供を目的とする。
【0005】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、走行判定時にシート
状態を適正位置に強制作動させることで、シートが過度
に前方位置にある場合やシートバックのリクライニング
角が過度に大きい場合のエアーバッグと乗員との不適切
な干渉を確実に防止することができる車両のエアーバッ
グ装置の提供を目的とする。
【0006】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、乗員の着座姿勢が所
定の状態でない場合に車両の走行規制を実行すること
で、乗員に対して適正な着座姿勢をとるよう促すことが
できる車両のエアーバッグ装置の提供を目的とする。
【0007】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項3記載の発明の目的と併せて、乗員の着座姿勢が所
定の状態でない場合にエンジンの始動規制、車速規制、
車間距離制限、シフトチェンジ制限の何れかの走行規制
を実行することで、乗員に対して適正な着座姿勢をとる
よう促すことができる車両のエアーバッグ装置の提供を
目的とする。
【0008】この発明の請求項5記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、所定の着座状態にな
るように警報により強制することで、特別なアクチュエ
ータや特異な制限制御を要することなく、警報により乗
員に対して適正な着座姿勢をとるように促すことができ
る車両のエアーバッグ装置の提供を目的とする。
【0009】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、サイドエアーバッグ
の展開部と乗員との干渉検出時に所定の着座状態になる
よう強制することで、乗員との距離が小で、展開圧力が
乗員に対して強く作用するところのサイドエアーバッグ
と乗員との不適切な干渉防止することができる車両のエ
アーバッグ装置の提供を目的とする。
【0010】この発明の請求項7記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、着座状態の強制を走
行判定時(車両のスタート時および走行中)に実行する
ことで、必要時に着座状態の強制を実行し、駐車時等の
不要時には着座状態の強制を禁止して、省エネルギ化を
図ることができる車両のエアーバッグ装置の提供を目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、車両衝突時にエアーバッグを展開して乗員を
拘束保護する車両のエアーバッグ装置であって、乗員の
着座姿勢を検出する着座状態検出手段と、上記着座状態
検出手段の検出出力に基づいて着座状態が所定の状態に
ないと判断した時、所定の着座状態になるよう強制する
強制手段とを備えた車両のエアーバッグ装置であること
を特徴とする。
【0012】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記強制手段は走行
判定時にシート状態を適正位置に強制作動させる車両の
エアーバッグ装置であることを特徴とする。
【0013】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記強制手段は車両
の走行規制を実行する車両のエアーバッグ装置であるこ
とを特徴とする。
【0014】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項3記載の発明の構成と併せて、上記走行規制を、エ
ンジンの始動規制、車速制限、車間距離制限、シフトチ
ェンジ制限の何れかに設定した車両のエアーバッグ装置
であることを特徴とする。
【0015】この発明の請求項5記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、所定の着座状態にな
るよう強制する強制手段を警報に設定した車両のエアー
バッグ装置であることを特徴とする。
【0016】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、シートに内蔵された
サイドエアーバッグを備え、上記着座状態検出手段はサ
イドエアーバッグ展開部と乗員との干渉を検出し、干渉
検出時に上記強制手段で着座状態を強制する車両のエア
ーバッグ装置であることを特徴とする。
【0017】この発明の請求項7記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記強制手段による
着座状態の強制は走行判定時に実行される車両のエアー
バッグ装置であることを特徴とする。
【0018】
【発明の作用及び効果】この発明の請求項1記載の発明
によれば、上述の着座状態検出手段は乗員の着座姿勢を
検出し、上述の強制手段は着座状態検出手段の検出出力
に基づいて着座状態が所定の状態にないと判断した時所
定の着座状態になるように強制する。このように所定の
着座状態となるよう強制するので、エアーバッグと乗員
との不適切な干渉を防止して、乗員を適切に保護するこ
とができる効果がある。
【0019】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の強制手
段は走行判定時にシート状態を適正位置に強制作動させ
るので、シート(特にシートクッション)が過度に前方
位置にある場合やシートバックのリクライニング角が過
度に大きい場合のエアーバッグと乗員との不適切な干渉
を確実に防止することができる効果がある。
【0020】この発明の請求項3記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の強制手
段は車両の走行規制を実行するので、この走行規制に基
づいて乗員に対して適正な着座姿勢をとるように促すこ
とができる効果がある。
【0021】この発明の請求項4記載の発明によれば、
上記請求項3記載の発明の効果と併せて、上述の走行規
制をエンジンの始動規制、車速制限、車間距離制限、シ
フトチェンジ制限の何れかに設定したので、乗員の着座
姿勢が所定の状態でない場合に、斯る規制または制限の
実行により乗員に対して適正な着座姿勢をとるように促
すことができる効果がある。
【0022】この発明の請求項5記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、所定の着座状
態になるように強制する強制手段を警報に設定したの
で、特別なアクチュエータや特異な制限制御を要するこ
となく、既存の警報手段を有効利用して、警報により乗
員に対して適切な着座姿勢をとるように促すことができ
る効果がある。
【0023】この発明の請求項6記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の着座検
出手段はシートに内蔵されたサイドエアーバッグの展開
部と乗員との干渉を検出し、この着座状態検出手段によ
る干渉検出時に上述の強制手段が着座状態を強制する。
この結果、乗員との距離が小で、展開圧力が乗員に対し
て強く作用するところのサイドエアーバッグと乗員との
不適切な干渉を防止することができる効果がある。
【0024】この発明の請求項7記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の強制手
段による着座状態の強制は走行判定時に実行されるの
で、必要時にのみ着座状態の強制が実行でき、駐車時等
の不要時には着座状態の強制を禁止(中止)して、省エ
ネルギ化、消費電力の低減を達成することができる効果
がある。
【0025】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は車両のエアーバッグ装置を示し、図1に
おいて、左右側部のカウルサイドパネル間に水平に張架
したパイプ状のステアリングサポートメンバ1を設け、
ドライバーズ側にステアリングホイール2のステアリン
グシャフト3を支持し、パッセンジャーズ側にエアーバ
ッグ装置4を支持している。
【0026】ここで、上述のカウルサイドパネルは剛性
が高く、衝突時においても変形しにくいもので、このよ
うな高剛性のカウルサイドパネルに対して取付けられた
剛性の高いステアリングサポートメンバ1にエアーバッ
グ装置4を支持させているので、このエアーバッグ装置
4は衝突時において変位することなく、確実に作動す
る。
【0027】上述のエアーバッグ装置4の下方部にはブ
ロアユニット5、クーラユニット6およびヒータユニッ
ト7からなる空気調和装置8が配設されている。また上
述のエアーバッグ装置4はステアリングサポートメンバ
1に固設された固定ブラケット9,9に支承されてい
る。
【0028】ところで、図2に示すようにフロアパネル
10にはロアレール11、アッパレール12を介してシ
ート13が前後方向にスライド可能に取付けられてい
る。このシート13はシートクッション14と、リクラ
イニング可能なシートバック15と、ヘッドレスト16
とを備え、上述のシートクッション14およびシートバ
ック15に複数の圧力センサ17…を内蔵して、これら
複数の圧力センサ17の圧力分布により乗員の着座位置
(特にヒップ位置)を検出する位置センサ18を構成し
ている。
【0029】また乗員をシート13に拘束するシートベ
ルト19を設け、このシートベルト19先端の係入金具
20がシート13側のバックル21に係入された時(シ
ートベルト装着時)にONとなるシートベルトスイッチ
22を設けている。さらに、インストルメントパネル2
3の例えば下域部には乗員のシート13に対する着座姿
勢を検出するために着座姿勢検出センサ24を配設して
いる。このセンサ24は単一もしくは複数の赤外線セン
サやCCDカメラあるいは超音波センサ等により構成す
ることができる。なお、該センサ24の取付け位置はイ
ンパネ下部に限定されることなく、ルーフ側に設けても
よい。
【0030】さらに、上述のロアレール11とアッパレ
ール12との間にはスライド式可変抵抗器を配設して、
両レール11,12の相対移動量を低抗値に変換して電
気的にスライド量を検出するスライド位置検出センサを
構成する一方、シート13のリクライニング機構25の
回転軸上には回転式の可変抵抗器またはポテンショメー
タを配設して、シートバック15のリクライニング角度
を電気的に検出するリクライニング角検出センサを構成
し、このリクライニング角検出センサと上述のスライド
位置検出センサとの両者でシート位置センサ26(図5
参照)を形成している。
【0031】一方、上述のシート13のシートバック1
5における内側部には図3、図4に示す如くサイドエア
ーバッグ装置27(以下単にサイドエアーバッグと略記
する)が内蔵されている。このサイドエアーバッグ27
は車両の側面衝突時にドアと乗員との間をエアーバッグ
28が後方から前方に展開するものである。
【0032】上述のサイドエアーバッグ27は図4に示
すように、ケーシング29内にエアーバッグ28および
インフレータ30が収納され、シートバック15のクッ
ション部材15a内に埋設されている。また上述のケー
シング29にはエアーバッグリッド31が設けられる一
方、上述のケーシング29は取付用の補強部材32を介
してシートフレーム33に固定されている。
【0033】図5はエアーバッグ装置の制御回路ブロッ
ク図を示し、エアーバッグCPU(以下単にCPUと略
記する)40は、車速センサ34からの車速V、舵角セ
ンサ35からの舵角θ、スロットルセンサ36からのス
ロットル開度TVO、シートベルトスイッチ22からの
ON、OFF信号、車両間通信装置37からの環境判定
データ、着座姿勢検出センサ24からの着座姿勢情報、
位置センサ18からの着座位置信号、シート位置センサ
26からのシートスライド位置信号およびリクライニン
グ角信号、インヒビタスイッチ38からのシフト位置信
号等の必要な各種入力信号に基づいて、ROM39に格
納されたプログラムに従って、高圧インフレータドライ
バ41、低圧インフレータドライバ42、警報装置4
3、ワーニング44、エアーバッグ28(但し、サイド
エアーバッグ27のエアーバッグと助手席側エアーバッ
グ装置4のエアーバッグとを一括して図示している)に
設けられた排気バルブ45、シートバック15に内蔵さ
れたバイブレータ46、シートバック15を強制的に適
正位置へ作動させるアクチュエータ47、シートクッシ
ョン14を強制的に適正な後方位置へスライドさせるア
クチュエータ48を駆動制御し、またRAM49は必要
なデータやマップを記憶する。
【0034】上述のエアーバッグ28を展開させるイン
フレータ30(但し、サイドエアーバッグ27のインフ
レータと助手席側エアーバッグ装置4のインフレータと
を一括して図示している)は図6に示す如く中央の仕切
部30aを介して均等配置され、低圧イフンレータドラ
イバ42により一方30bのみを作動(化学物質に着火
し、ガスを発生)した時には図7に示す低圧特性aが得
られ、高圧インフレータドライバ41により両方30
b,30cを作動した時には図7に示す高圧特性bが得
られるように構成している。なお図5に示す各特性a,
bは前述の排気バルブ45によりエアーバッグ28排気
孔の排気面積を可変調整することで、図7の矢印方向に
そのタンク圧力をコントロールすることができる。
【0035】また上述の各エアーバッグ装置4,27
は、車速Vが大きい程、衝突時の衝突度が大となるの
で、これに対応してエアーバッグ28の展開時期を早め
ると共に、舵角θが大きい程、乗員に付勢される遠心力
により乗員の衝突時の挙動が不安定になるので、これに
対応してエアーバッグ28の展開時期を早めるように構
成されている。
【0036】しかも、図5に示すCPU40は、着座状
態検出手段(着座姿勢検出センサ24、位置センサ1
8、シート位置センサ26参照)の検出出力に基づいて
乗員のシート13に対する着座状態またはシート位置が
所定の適正な状態にないとはんだんした時、所定の着座
状態または適正なシート位置になるように強制する強制
手段(図8〜図13の各ステップS3,S4,S14,
S24,S34,S44,S53参照)を兼ねる。
【0037】このように構成した車両のエアーバッグ装
置の作用を、図8〜図13に示すフローチャートを参照
して、以下に詳述する。まず,図8に示すフローチャー
ト(請求項1,3,4,5に相当)を参照して着座状態
検出乃至強制処理について説明する。
【0038】第1ステップS1(検出手段)で、CPU
40は着座姿勢検出センサ24および位置センサ18か
らの入力に基づいて着座状態を検出する。つまり上述の
位置センサ18はシートクッション14、シートバック
15に内蔵された複数の圧力センサ17(図2参照)に
て構成されるので、その圧力分布から乗員のシート13
に対する着座位置(特にヒップ位置)を検出することが
でき、赤外線センサ等により構成される着座姿勢検出セ
ンサ24は乗員の上体の位置たとえば乗員のダッシュボ
ードまたはシートバックとの間の前後方向距離、乗員の
ドアパネルまでの左右方向距離を検出する。
【0039】ここで、着座姿勢検出センサ24として汎
用性を有する低コストの赤外線センサを用いる場合に
は、乗員が赤外線照射エリア内に位置しているか或はエ
リア外に位置しているかで、着座状態を検出することが
できるが、この赤外線センサの他に超音波センサ、レー
ダ、人体を温度にて検知するサーモセンサを用いてもよ
く、またはCCDカメラの撮像情報を画像処理する手段
であってもよく、異種のセンサを組合わせて着座姿勢を
検出すべく構成してもよい。さらには乗員の脚部や足の
状態を検出するように構成してもよい。
【0040】次に第2ステップS2(判定手段)で、C
PU40は着座状態が異常か否かを判定し、NO判定時
(正常時)には強制処理の必要がないので、ステップ処
理を終了する一方、YES判定時(異常時)には次の第
3ステップS3に移行する。
【0041】この第3ステップS3(警報手段)で、C
PU40は警報装置43、ワーニング44を作動して、
着座状態が異常であることを音声案内、警報ブザー、警
告灯などにより乗員に警告する。なお、この第3ステッ
プS3でシートバック15に内蔵したバイブレータ46
を作動させ、警報振動により着座状態が異常であること
を乗員に警告してもよく、警報音、警告発光、警報振動
を適宜組合わせてもよい。
【0042】次に第4ステップS4で、CPU40は走
行規制制御を実行する。この走行規制は車両の走行前
(発進時)にあってはエンジンの始動を禁止するエンジ
ン始動規制を実行するが、車両の走行中にあっては車両
の安全運転を阻害しない条件下において車速制限、車間
距離制限またはシフトチェンジ制限を実行するので、次
に図9、図10、図11に示すサブルーチンを参照して
走行規制の一例としての車速制限処理、車間距離制限処
理、シフトチェンジ制限処理について説明する。
【0043】図9に示すサブルーチン(請求項4,7に
相当)は車速制限処理を示し、第1ステップS11で、
CPU40は走行中か否かを判定し、YES判定時にの
み次の第2ステップS12に移行する。この第2ステッ
プS12で、CPU40は車速センサ34からの車速V
を読込み、次の第3ステップS13(比較手段)で、C
PU40は現行の車速Vが所定値V0 以上か否かを判定
し、YES判定時(V>V0 )の時には次の第4ステッ
プS14に移行して、この第4ステップS14で、CP
U40は減速制御を実行して、走行速度を安全領域速度
まで強制的に低下させる。
【0044】図10に示すサブルーチン(請求項4,7
に相当)は車間距離制限処理を示し、第1ステップS2
1で、CPU40は走行中か否かを判定し、YES判定
時にのみ次の第2ステップS22に移行する。この第2
ステップS22で、CPU40は車間距離Lを検出し、
次の第3ステップS23(比較手段)で、CPU40は
現行の車間距離Lが所定値L0 以下か否かを判定し、Y
ES判定時(L<L0 の時)には次の第4ステップS2
4に移行して、この第4ステップS24で、CPU40
は車間距離を一定に保つべく減速制御を強制実行する。
【0045】図11に示すサブルーチン(請求項4,7
に相当)はシフトチェンジ制限処理を示し、第1ステッ
プS31で、CPU40は走行中か否かを判定し、YE
S判定時にのみ次の第2ステップS32に移行する。こ
の第2ステップS32で、CPU40はインヒビタスイ
ッチ38からの入力により現行の変速位置を検出する。
次に第3ステップS33(判定手段)で、CPU40は
変速段が2速以上か否かを判定し、YES判定時(現行
の変速段が3速、4速等の時)には次の第4ステップS
34に移行し、この第4ステップS34で、CPU40
は強制的に2速にシフトダウンする。なお、このシフト
チェンジ制限処理は図11の実施例に代えて3速以上に
シフトアップできないように構成してもよい。
【0046】このように図1〜図12に示す実施例によ
れば、上述の着座状態検出手段(着座姿勢検出センサ2
4、位置センサ18、シート位置センサ26参照)は乗
員の着座姿勢を検出し、上述の強制手段(各ステップS
3,S4,S14,S24,S34参照)は着座状態検
出手段の検出出力に基づいて着座状態が所定の状態にな
いと判断した時所定の着座状態になるように強制する。
このように所定の着座状態となるよう強制するので、エ
アーバッグ28と乗員との不適切な干渉を防止して、乗
員を適切に保護することができる効果がある。
【0047】また、上述の強制手段(各ステップS3,
S4,S14,S24,S34参照)は車両の走行規制
を実行するので、この走行規制に基づいて乗員に対して
適正な着座姿勢をとるように促すことができる効果があ
る。さらに、上述の走行規制をエンジンの始動規制(ス
テップS4参照)、車速制限(ステップS14参照)、
車間距離制限(ステップS24参照)、シフトチェンジ
制限(ステップS34参照)の何れかに設定したので、
乗員の着座姿勢が所定の状態でない場合に、斯る規制ま
たは制限の実行により乗員に対して適正な着座姿勢をと
るように促すことができる効果がある。
【0048】加えて、所定の着座状態になるように強制
する強制手段を警報(図8の第3ステップS3参照)に
設定したので、特別なアクチュエータや特異な制限制御
を要することなく、既存の警報手段を有効利用して、警
報により乗員に対して適切な着座姿勢をとるように促す
ことができる効果がある。
【0049】また、上述の強制手段(各ステップS1
4,S24,S34参照)による着座状態の強制は走行
判定時(図9、図10、図11参照)に実行されるの
で、必要時にのみ着座状態の強制が実行でき、駐車時等
の不要時には着座状態の強制を禁止(中止)して、省エ
ネルギ化、消費電力の低減を達成することができる効果
がある。
【0050】図12は車両のエアーバッグ装置の他の実
施例を示すフローチャート(請求項1,2,7に相当)
で、この実施例においても図1〜図6の回路装置を用い
る。以下にその作用を説明する。第1ステップS41
で、CPU40はエンジン始動完了か否かを判定し、Y
ES判定時にのみ次の第2ステップS42に移行する。
【0051】この第2ステップS42で、CPU40は
着座状態を検出する。特にシートクッション14のスラ
イド量を検出するスライド位置検出センサと、シートバ
ック15のリクライニング角を検出するリクライニング
角検出センサとから成るシート位置センサ26からの入
力に基づいてシート状態を検出する。
【0052】次に第3ステップS43で、CPU40は
着座状態(シート状態)が正常が否かを判定し、YES
判定時(正常時)には強制処理の必要がないので、ステ
ップ処理を終了する一方、NO判定時(異常時)には次
の第4ステップS44に移行する。
【0053】この第4ステップS44で、CPU40は
シートバックアクチュエータ47またはシートクッショ
ンアクチュエータ48あるいは双方を駆動して、シート
13の状態が適正位置になるように強制作動させる。つ
まりシート13が過度に前方位置にある場合には、シー
トクッションアクチュエータ48の作動により、シート
13を所定の後方位置まで後退移動させ、リクライニン
グ角が過度に大きい場合には、シートバックアクチュエ
ータ47の作動によりシートバック15を所定のリクラ
イニング角まで昇起させる。
【0054】このように図12に示す実施例によれば、
上述の強制手段(第4ステップS44参照)は走行判定
時にシート状態を適正位置に強制作動させるので、シー
ト13(特にシートクッション14)が過度に前方位置
にある場合やシートバック15のリクライニング角が過
度に大きい場合のエアーバッグ28と乗員との不適切な
干渉を確実に防止することができる効果がある。なお、
その他の点については図12に示す実施例においても先
の実施例とほぼ同様に作用、効果を奏する。
【0055】図13は車両のエアーバッグ装置のさらに
他の実施例を示すフローチャート(請求項1,6に相
当)で、この実施例においても図1〜図6の回路装置を
用いる。以下にその作用を説明する。第1ステップS5
1で、CPU40は乗員の着座状態を検出する。特に着
座姿勢検出センサ24により乗員がその上体でサイドエ
アーバッグ27の展開部と干渉するような姿勢つまり左
右方向へ上体を傾けた姿勢をとっている干渉状態の有無
を検出する。
【0056】次に第2ステップS52(判定手段)で、
CPU40はサイドエアーバッグ27の展開部と乗員が
干渉するか否かを判定し、NO判定時(非干渉時)には
強制処理の必要がないので、ステップ処理を終了する一
方、YES判定時(干渉時)には次の第3ステップS5
3に移行する。
【0057】この第3ステップS53で、CPU40は
所定の着座状態となるように強制処理を実行する。この
強制処理は警報音、警告発光、警報振動などの警報に設
定してもよく、車両の走行前にあってはエンジン始動を
禁止してもよく、車両の走行中にあっては車速制限、車
間距離制限またはシフトチェンジ制限であってよい。
【0058】このように図13に示す実施例によれば、
上述の着座検出手段(特に着座姿勢検出センサ24参
照)はシート13に内蔵されたサイドエアーバッグ27
の展開部と乗員との干渉を検出し、この着座状態検出手
段による干渉検出時に上述の強制手段(第3ステップS
53参照)が着座状態を強制する。この結果、乗員との
距離が小で、展開圧力が乗員に対して強く作用するとこ
ろのサイドエアーバッグ27と乗員との不適切な干渉を
防止することができる効果がある。なお、この図13に
示す実施例にあってもその他の点については先の実施例
とほぼ同様の作用、効果を奏する。
【0059】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の着座状態検出手段は、実施例の着
座姿勢検出センサ24、位置センサ18、シート位置セ
ンサ26に対応し、以下同様に、強制手段は、CPU4
0の制御による各ステップS3,S4,S14,S2
4,S34,S44,S53に対応するも、この発明は
上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0060】例えば車両間通信装置37からの環境判定
データにより車両の駐車時には着座状態の検出および強
制処理を禁止(中止)するように構成してもよい。また
上述の強制手段としてはアクセルペダルの踏込みが重く
なる構成を採用してもよく、空気調和装置8の始動を禁
止または空気調和装置8の作動を強制中断する構成を強
制手段として用いてもよく、さらにカーオーディオへの
通電を強制しゃ断する構成を強制手段として採用しても
よい。
【0061】また、燃料供給量を自動的に低減する手段
や所定の軽ブレーキ力により自動的に制動する手段にて
車速制限を行なってもよく、何れにしても車両の走行中
にあっては安全運転を阻害しない範囲内で、乗員に適正
な着座を促す手段であればよい。さらに本発明の車両の
エアーバッグ装置は例示した助手席エアーバッグ、サイ
ドエアーバッグの他に、ステアリングホイール部に設け
られる運転席エアーバッグに適用できることは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車両のエアーバッグ装置を含む車室
内前部の斜視図。
【図2】 センサは位置構造を示す概略側面図。
【図3】 サイドエアーバッグの配設構造を示す斜視
図。
【図4】 図3のA−A線矢視に沿う拡大断面図。
【図5】 エアーバッグ装置の制御回路ブロック図。
【図6】 イフンレータ分割構造を示す説明図。
【図7】 時間に対するタンク圧力の変化を示す特性
図。
【図8】 強制処理の実施例を示すメインルーチン。
【図9】 車速制限処理を示すサブルーチン。
【図10】 車間距離制限処理を示すサブルーチン。
【図11】 シフトチェンジ制限処理を示すサブルーチ
ン。
【図12】 強制処理の他の実施例を示すフローチャー
ト。
【図13】 強制処理のさらに他の実施例を示すフロー
チャート。
【符号の説明】
4…エアーバッグ装置 13…シート 18…位置センサ(着座状態検出手段) 24…着座姿勢検出センサ(着座状態検出手段) 26…シート位置センサ(着座状態検出手段) 27…サイドエアーバッグ 28…エアーバッグ S3,S4,S14,S24,S34,S44,S53
…強制手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両衝突時にエアーバッグを展開して乗員
    を拘束保護する車両のエアーバッグ装置であって、乗員
    の着座姿勢を検出する着座状態検出手段と、上記着座状
    態検出手段の検出出力に基づいて着座状態が所定の状態
    にないと判断した時、所定の着座状態になるよう強制す
    る強制手段とを備えた車両のエアーバッグ装置。
  2. 【請求項2】上記強制手段は走行判定時にシート状態を
    適正位置に強制作動させる請求項1記載の車両のエアー
    バッグ装置。
  3. 【請求項3】上記強制手段は車両の走行規制を実行する
    請求項1記載の車両のエアーバッグ装置。
  4. 【請求項4】上記走行規制を、エンジンの始動規制、車
    速制限、車間距離制限、シフトチェンジ制限の何れかに
    設定した請求項3記載の車両のエアーバッグ装置。
  5. 【請求項5】所定の着座状態になるよう強制する強制手
    段を警報に設定した請求項1記載の車両のエアーバッグ
    装置。
  6. 【請求項6】シートに内蔵されたサイドエアーバッグを
    備え、上記着座状態検出手段はサイドエアーバッグ展開
    部と乗員との干渉を検出し、干渉検出時に上記強制手段
    で着座状態を強制する請求項1記載の車両のエアーバッ
    グ装置。
  7. 【請求項7】上記強制手段による着座状態の強制は走行
    判定時に実行される請求項1記載の車両のエアーバッグ
    装置。
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