JPH1197877A - 電磁波シールド用透明導電性フィルム - Google Patents
電磁波シールド用透明導電性フィルムInfo
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- JPH1197877A JPH1197877A JP9254953A JP25495397A JPH1197877A JP H1197877 A JPH1197877 A JP H1197877A JP 9254953 A JP9254953 A JP 9254953A JP 25495397 A JP25495397 A JP 25495397A JP H1197877 A JPH1197877 A JP H1197877A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐屈曲性に優れ、着色の少なく、かつ波長5
50nmでの光線透過率が70%以上の電磁波シールド
用透明導電性フィルムを提供する。 【解決手段】 透明高分子フィルムと、その透明高分子
フィルムの一面上に透明導電膜、さらにその上に前記透
明導電膜の色相と補色の関係にある染料を添加した着色
有機樹脂層を2〜20μm設け、かつ他の一面に、染料
を含まない無色透明有機樹脂層を2〜20μm設けたも
の、または透明フィルムと、その透明フィルムの一面上
に透明導電膜を設け、さらにその上に染料を含まない無
色透明有機樹脂層を2〜20μm設け、かつ他の一面
に、前記透明導電膜の色相と補色の関係にある染料を添
加した着色有機樹脂層を2〜20μm設けたものであっ
て、屈曲後の表面抵抗値が、屈曲前の表面抵抗値の1.
0〜1.2倍である。
50nmでの光線透過率が70%以上の電磁波シールド
用透明導電性フィルムを提供する。 【解決手段】 透明高分子フィルムと、その透明高分子
フィルムの一面上に透明導電膜、さらにその上に前記透
明導電膜の色相と補色の関係にある染料を添加した着色
有機樹脂層を2〜20μm設け、かつ他の一面に、染料
を含まない無色透明有機樹脂層を2〜20μm設けたも
の、または透明フィルムと、その透明フィルムの一面上
に透明導電膜を設け、さらにその上に染料を含まない無
色透明有機樹脂層を2〜20μm設け、かつ他の一面
に、前記透明導電膜の色相と補色の関係にある染料を添
加した着色有機樹脂層を2〜20μm設けたものであっ
て、屈曲後の表面抵抗値が、屈曲前の表面抵抗値の1.
0〜1.2倍である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明はディスプレイから
発生する電磁波をシールドするための電磁波シールド用
透明導電性フィルムに関するものである。
発生する電磁波をシールドするための電磁波シールド用
透明導電性フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】 近年、各分野での電子化が進んだこと
により、ディスプレイ等からの漏洩電磁波による電子機
器の誤動作や、電磁波の人体に対する直接の影響が指摘
されている。これらの影響を防止するために、電子機器
からの電磁波の漏洩を防止する必要があり、特に、ディ
スプレイからの漏洩電磁波を遮断する用途には、透視可
能な電磁波シールド材料が用いられている。
により、ディスプレイ等からの漏洩電磁波による電子機
器の誤動作や、電磁波の人体に対する直接の影響が指摘
されている。これらの影響を防止するために、電子機器
からの電磁波の漏洩を防止する必要があり、特に、ディ
スプレイからの漏洩電磁波を遮断する用途には、透視可
能な電磁波シールド材料が用いられている。
【0003】しかしながら、より広帯域の電磁波をシー
ルドするためには、表面抵抗の低い透明導電性フィルム
を使用する必要があるが、表面抵抗の低い透明導電性フ
ィルムは、透明導電膜の膜厚が厚くなるため、耐屈曲性
が悪くなり、透明導電膜自体に着色する問題がある。
ルドするためには、表面抵抗の低い透明導電性フィルム
を使用する必要があるが、表面抵抗の低い透明導電性フ
ィルムは、透明導電膜の膜厚が厚くなるため、耐屈曲性
が悪くなり、透明導電膜自体に着色する問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 本発明の目的は、耐
屈曲性に優れ、着色が少なく、かつ波長550nmでの
光線透過率が70%以上の電磁波シールド用透明導電性
フィルムを提供するものである。
屈曲性に優れ、着色が少なく、かつ波長550nmでの
光線透過率が70%以上の電磁波シールド用透明導電性
フィルムを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本発明者らは、上記の
課題を解決するため、透明導電性フィルムの一面上に、
透明導電膜の色相と補色の関係にある染料を添加した有
機樹脂層を設け、その反対面に透明な有機樹脂層を設け
ることにより、着色を少なくし、かつ波長550nmで
の光線透過率が70%以上であり、耐屈曲性が良好とな
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
課題を解決するため、透明導電性フィルムの一面上に、
透明導電膜の色相と補色の関係にある染料を添加した有
機樹脂層を設け、その反対面に透明な有機樹脂層を設け
ることにより、着色を少なくし、かつ波長550nmで
の光線透過率が70%以上であり、耐屈曲性が良好とな
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明に係る電磁波シールド用透
明導電性フィルムは、下記の特徴を有するものである。 (1)透明高分子フィルムと、その透明高分子フィルム
の一面上に透明導電膜、さらにその上に前記透明導電膜
の色相と補色の関係にある染料を添加した着色有機樹脂
層を2〜20μm設け、かつ他の一面に、染料を含まな
い無色透明有機樹脂層を2〜20μm設けた電磁波シー
ルド用透明導電性フィルムであって、屈曲後の表面抵抗
値が、屈曲前の表面抵抗値の1.0〜1.2倍である。 (2)透明高分子フィルムと、その透明高分子フィルム
の一面上に透明導電膜を設け、さらにその上に染料を含
まない無色透明有機樹脂層を2〜20μm設け、かつ他
の一面に、前記透明導電膜の色相と補色の関係にある染
料を添加した着色有機樹脂層を2〜20μm設けた電磁
波シールド用透明導電性フィルムであって、屈曲後の表
面抵抗値が、屈曲前の表面抵抗値の1.0〜1.2倍で
ある。 (3)前記着色有機樹脂層および前記無色透明有機樹脂
層に用いる有機樹脂が、フッ素系樹脂である。 (4)前記透明導電膜が、圧力勾配型放電方式によるイ
オンプレーティング法により形成されていたものであ
る。
明導電性フィルムは、下記の特徴を有するものである。 (1)透明高分子フィルムと、その透明高分子フィルム
の一面上に透明導電膜、さらにその上に前記透明導電膜
の色相と補色の関係にある染料を添加した着色有機樹脂
層を2〜20μm設け、かつ他の一面に、染料を含まな
い無色透明有機樹脂層を2〜20μm設けた電磁波シー
ルド用透明導電性フィルムであって、屈曲後の表面抵抗
値が、屈曲前の表面抵抗値の1.0〜1.2倍である。 (2)透明高分子フィルムと、その透明高分子フィルム
の一面上に透明導電膜を設け、さらにその上に染料を含
まない無色透明有機樹脂層を2〜20μm設け、かつ他
の一面に、前記透明導電膜の色相と補色の関係にある染
料を添加した着色有機樹脂層を2〜20μm設けた電磁
波シールド用透明導電性フィルムであって、屈曲後の表
面抵抗値が、屈曲前の表面抵抗値の1.0〜1.2倍で
ある。 (3)前記着色有機樹脂層および前記無色透明有機樹脂
層に用いる有機樹脂が、フッ素系樹脂である。 (4)前記透明導電膜が、圧力勾配型放電方式によるイ
オンプレーティング法により形成されていたものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】 透明高分子フィルムの材料とし
ては、耐熱性を有する透明な高分子フィルムであれば特
に制限はなく、100℃以上においても耐熱性を有する
ものが好ましく、たとえばポリエステル、ポリオレフィ
ン、ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミ
ド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、ポ
リサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリ
レート、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレン
オキサイド、ポリパラバン酸等が例示できる。また透明
高分子フィルムの厚みとしては、25〜250μmが好
ましく、より好ましくは50〜200μmである。前記
透明高分子フィルム上に密着性向上のため、予めコロナ
放電処理、表面改質を行うプラズマ処理やサンドブラス
トを用いた粗面化処理等の表面処理、または有機系樹脂
による公知のアンカーコート処理を施してもよい。
ては、耐熱性を有する透明な高分子フィルムであれば特
に制限はなく、100℃以上においても耐熱性を有する
ものが好ましく、たとえばポリエステル、ポリオレフィ
ン、ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミ
ド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、ポ
リサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリ
レート、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレン
オキサイド、ポリパラバン酸等が例示できる。また透明
高分子フィルムの厚みとしては、25〜250μmが好
ましく、より好ましくは50〜200μmである。前記
透明高分子フィルム上に密着性向上のため、予めコロナ
放電処理、表面改質を行うプラズマ処理やサンドブラス
トを用いた粗面化処理等の表面処理、または有機系樹脂
による公知のアンカーコート処理を施してもよい。
【0008】透明導電性フィルムは、上記透明高分子フ
ィルムの一面上に透明導電膜を形成したものが広く使用
されている。この透明高分子フィルム上に形成する透明
導電膜については、金(Au)、銀(Ag)、パラジウ
ム(Pd)等の金属薄膜タイプ、酸化インジウム(In
2O3)、酸化スズ(SnO2)およびこれらの焼結体
(以下、ITO焼結体という)、酸化亜鉛(ZnO)な
どの金属酸化物薄膜タイプ、さらに酸化チタン(TiO
2)/Ag/TiO2などの金属/金属酸化物による多
層薄膜タイプ等の各種が知られている。
ィルムの一面上に透明導電膜を形成したものが広く使用
されている。この透明高分子フィルム上に形成する透明
導電膜については、金(Au)、銀(Ag)、パラジウ
ム(Pd)等の金属薄膜タイプ、酸化インジウム(In
2O3)、酸化スズ(SnO2)およびこれらの焼結体
(以下、ITO焼結体という)、酸化亜鉛(ZnO)な
どの金属酸化物薄膜タイプ、さらに酸化チタン(TiO
2)/Ag/TiO2などの金属/金属酸化物による多
層薄膜タイプ等の各種が知られている。
【0009】このような金属酸化物薄膜は、真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、ある
いはCVD法等の各種成膜法により作成されている。な
かでも、ディスプレイからの高周波領域の電磁波をシー
ルドするために表面抵抗の低い透明導電膜を設ける必要
があることから、陰極と陽極の間に中間電極を設ける圧
力勾配型イオンプレーティング法は、成膜速度が高く透
明導電膜の厚膜化が容易に行えるので好ましい。
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、ある
いはCVD法等の各種成膜法により作成されている。な
かでも、ディスプレイからの高周波領域の電磁波をシー
ルドするために表面抵抗の低い透明導電膜を設ける必要
があることから、陰極と陽極の間に中間電極を設ける圧
力勾配型イオンプレーティング法は、成膜速度が高く透
明導電膜の厚膜化が容易に行えるので好ましい。
【0010】透明導電膜上に設けられる着色有機樹脂層
および無色透明有機樹脂層は、アクリル系樹脂、エポキ
シ系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノ−ル系樹脂、フ
ッ素系樹脂、シリコ−ン系樹脂の少なくとも1種類の有
機樹脂からなり、単層もしくは多層とすることができ
る。有機樹脂の屈折率としては、透明導電膜の屈折率よ
り低いものが好ましく、特にフッ素系樹脂は屈折率が
1.3と、他の樹脂に比べて低いため、好適である。透
明導電膜上に形成される染料の添加された着色有機樹脂
層の塗工厚としては、2〜20μmが好ましく、より好
ましくは4〜15μmが好ましい、塗工厚を2μm未満
であると、光の干渉による色ムラが発生するという問題
を生じる。一方塗工厚を20μmより厚いと、塗工面の
微細な平滑が得られないという問題を生じる。
および無色透明有機樹脂層は、アクリル系樹脂、エポキ
シ系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノ−ル系樹脂、フ
ッ素系樹脂、シリコ−ン系樹脂の少なくとも1種類の有
機樹脂からなり、単層もしくは多層とすることができ
る。有機樹脂の屈折率としては、透明導電膜の屈折率よ
り低いものが好ましく、特にフッ素系樹脂は屈折率が
1.3と、他の樹脂に比べて低いため、好適である。透
明導電膜上に形成される染料の添加された着色有機樹脂
層の塗工厚としては、2〜20μmが好ましく、より好
ましくは4〜15μmが好ましい、塗工厚を2μm未満
であると、光の干渉による色ムラが発生するという問題
を生じる。一方塗工厚を20μmより厚いと、塗工面の
微細な平滑が得られないという問題を生じる。
【0011】また有機樹脂に添加する染料としては、着
色した透明導電膜の色度と補色の関係になる染料を適宜
混合したものを用いる。添加する染料は、アゾ染料、ア
ントラキノン染料、インジゴイド染料、可溶性建染染
料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、雑属染料、
反応性染料、蛍光増白染料、分散染料の1種類または、
2種類以上の染料を混合して用いることができる。
色した透明導電膜の色度と補色の関係になる染料を適宜
混合したものを用いる。添加する染料は、アゾ染料、ア
ントラキノン染料、インジゴイド染料、可溶性建染染
料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、雑属染料、
反応性染料、蛍光増白染料、分散染料の1種類または、
2種類以上の染料を混合して用いることができる。
【0012】電磁波シ−ルド用透明導電性フィルムの色
度としては、白色板を基準値としa値およびb値の0値
に対して、±5.0以内が好ましく、より好ましくは±
2.5以内が好ましい。a値およびb値共、±5.0よ
り絶対値が大きい場合には着色が大きくなる問題を生じ
る。また屈曲前後の抵抗の変化率としては、1.0〜
1.2倍が好ましい。
度としては、白色板を基準値としa値およびb値の0値
に対して、±5.0以内が好ましく、より好ましくは±
2.5以内が好ましい。a値およびb値共、±5.0よ
り絶対値が大きい場合には着色が大きくなる問題を生じ
る。また屈曲前後の抵抗の変化率としては、1.0〜
1.2倍が好ましい。
【0013】前記性能を有する電磁波シ−ルド用透明導
電性フィルムは、透明高分子フィルムと、その透明高分
子フィルムの一面上に、透明導電膜、さらにその上に前
記透明導電膜の色相と補色の関係にある染料を添加した
着色有機樹脂層を2〜20μm設け、かつ他の一面に、
染料を含まない無色透明有機樹脂層を2〜20μm設け
ることによって得られる。
電性フィルムは、透明高分子フィルムと、その透明高分
子フィルムの一面上に、透明導電膜、さらにその上に前
記透明導電膜の色相と補色の関係にある染料を添加した
着色有機樹脂層を2〜20μm設け、かつ他の一面に、
染料を含まない無色透明有機樹脂層を2〜20μm設け
ることによって得られる。
【0014】
【実施例】 以下に実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、本発明はこれによって限定されるもので
はない。厚さ125μmのポリエステルフィルム上にS
nO2を5重量%含むITO焼結体を使用し、圧力勾配
型放電によるイオンプレーティング法により厚さ400
0Åに透明導電膜を形成し、電磁波シ−ルド用透明導電
性フィルム基材とした。前記基材は、光線透過率77.
3%、明度77.8、色度a値−6.2、b値14.5
であった。
に説明するが、本発明はこれによって限定されるもので
はない。厚さ125μmのポリエステルフィルム上にS
nO2を5重量%含むITO焼結体を使用し、圧力勾配
型放電によるイオンプレーティング法により厚さ400
0Åに透明導電膜を形成し、電磁波シ−ルド用透明導電
性フィルム基材とした。前記基材は、光線透過率77.
3%、明度77.8、色度a値−6.2、b値14.5
であった。
【0015】なお、実施例および比較例で得られた電磁
波シ−ルド用透明導電性フィルムの評価は以下のように
行った。 a.色度 スガ試験機社製カラーコンピューターにて白色板を基準
値とし、L(明度)、a、b(色度)の測定を行い、
a、b値とも±5以内であれば良好と判定した。 b.耐屈曲性 10mm幅×100mm長にサンプリングした電磁波シ
−ルド用透明導電性フィルムの長辺の両端間の抵抗を横
河インスツルメンツ社製デジタルマルチメーター(型
式;7533−05)にて測定を行い、その試料を透明
導電膜を上にし、100gの荷重を掛けて、直径10m
mのSUS棒に沿って180°に屈曲させ、1分間静置
した。その静置後の表面抵抗も同様に測定し、測定前後
の表面抵抗値の変化を算出した。屈曲前後の表面抵抗値
の変化が1.0〜1.2倍のものを良好と判定した。 c.光線透過率 日立製作所社製分光光度計U−2000型を用い、波長
550nmでの光線透過率の測定を行った。70%以上
のものを良好と判定した。
波シ−ルド用透明導電性フィルムの評価は以下のように
行った。 a.色度 スガ試験機社製カラーコンピューターにて白色板を基準
値とし、L(明度)、a、b(色度)の測定を行い、
a、b値とも±5以内であれば良好と判定した。 b.耐屈曲性 10mm幅×100mm長にサンプリングした電磁波シ
−ルド用透明導電性フィルムの長辺の両端間の抵抗を横
河インスツルメンツ社製デジタルマルチメーター(型
式;7533−05)にて測定を行い、その試料を透明
導電膜を上にし、100gの荷重を掛けて、直径10m
mのSUS棒に沿って180°に屈曲させ、1分間静置
した。その静置後の表面抵抗も同様に測定し、測定前後
の表面抵抗値の変化を算出した。屈曲前後の表面抵抗値
の変化が1.0〜1.2倍のものを良好と判定した。 c.光線透過率 日立製作所社製分光光度計U−2000型を用い、波長
550nmでの光線透過率の測定を行った。70%以上
のものを良好と判定した。
【0016】実施例1 基材の透明導電膜上に、染料を添加したフッ素系樹脂
(旭硝子社製サイトップ)で厚さ6μmの着色有機樹脂
層を形成し、その反対面に、無色透明有機樹脂層をフッ
素系樹脂(旭硝子社製サイトップ)のみで、厚さ6μm
形成した。着色有機樹脂層形成用フッ素樹脂中に添加し
た染料は、樹脂固形分重量に対し、1.0重量%とし、
染料の混合は、Bayer社製Redviolet R
GranとBlue 3R Granをで5:3(重
量比)で配合した。
(旭硝子社製サイトップ)で厚さ6μmの着色有機樹脂
層を形成し、その反対面に、無色透明有機樹脂層をフッ
素系樹脂(旭硝子社製サイトップ)のみで、厚さ6μm
形成した。着色有機樹脂層形成用フッ素樹脂中に添加し
た染料は、樹脂固形分重量に対し、1.0重量%とし、
染料の混合は、Bayer社製Redviolet R
GranとBlue 3R Granをで5:3(重
量比)で配合した。
【0017】実施例2 基材の透明導電膜上に、透明なフッ素系樹脂(旭硝子社
製サイトップ)で厚さ6μmの無色透明有機樹脂層を形
成し、その反対面に、着色有機樹脂層中に染料を添加し
たフッ素系樹脂(旭硝子製サイトップ)で厚さ6μm形
成した。着色有機樹脂層形成用フッ素樹脂中に添加した
染料は樹脂固形分重量に対し、1.0重量%とし染料の
混合は、Bayer社製Redviolet R Gr
anとBlue 3R Granを5:3(重量比)で
配合した。
製サイトップ)で厚さ6μmの無色透明有機樹脂層を形
成し、その反対面に、着色有機樹脂層中に染料を添加し
たフッ素系樹脂(旭硝子製サイトップ)で厚さ6μm形
成した。着色有機樹脂層形成用フッ素樹脂中に添加した
染料は樹脂固形分重量に対し、1.0重量%とし染料の
混合は、Bayer社製Redviolet R Gr
anとBlue 3R Granを5:3(重量比)で
配合した。
【0018】比較例1 基材の両面それぞれに、透明なフッ素系樹脂(旭硝子社
製サイトップ)で厚さ6μmの透明な有機樹脂層を形成
した。
製サイトップ)で厚さ6μmの透明な有機樹脂層を形成
した。
【0019】比較例2 基材の透明導電膜上に、染料を添加したフッ素系樹脂
(旭硝子社製サイトップ)で厚さ6μmの着色有機樹脂
層を形成した。着色有機樹脂層形成用フッ素樹脂中に添
加した染料は樹脂固形分重量に対し、1.0重量%とし
染料の混合は、Bayer社製Redviolet R
GranとBlue 3R Granを5:3(重量
比)で配合した。
(旭硝子社製サイトップ)で厚さ6μmの着色有機樹脂
層を形成した。着色有機樹脂層形成用フッ素樹脂中に添
加した染料は樹脂固形分重量に対し、1.0重量%とし
染料の混合は、Bayer社製Redviolet R
GranとBlue 3R Granを5:3(重量
比)で配合した。
【0020】比較例3 基材の透明導電膜を形成した反対面に、染料を添加した
フッ素系樹脂(旭硝子社製サイトップ)で厚さ6μmの
着色有機樹脂層を形成した。着色有機樹脂層形成用フッ
素樹脂中に添加した染料は樹脂固形分重量に対し、1.
0重量%とし染料の混合は、Bayer社製Redvi
olet R GranとBlue 3R Granを
5:3(重量比)で配合した。
フッ素系樹脂(旭硝子社製サイトップ)で厚さ6μmの
着色有機樹脂層を形成した。着色有機樹脂層形成用フッ
素樹脂中に添加した染料は樹脂固形分重量に対し、1.
0重量%とし染料の混合は、Bayer社製Redvi
olet R GranとBlue 3R Granを
5:3(重量比)で配合した。
【0021】比較例4 基材の透明導電膜上に、染料を添加したフッ素系樹脂
(旭硝子社製サイトップ)で厚さ6μmの着色有機樹脂
層を形成し、その反対面に、無色透明有機樹脂層をフッ
素系樹脂(旭硝子社製サイトップ)のみで厚さ0.5μ
m形成した。着色有機樹脂層形成用フッ素樹脂中に添加
した染料は、樹脂固形分重量に対し、1.0重量%と
し、染料の混合は、Bayer社製Redviolet
R GranとBlue 3R Granをで5:3
(重量比)で配合した。
(旭硝子社製サイトップ)で厚さ6μmの着色有機樹脂
層を形成し、その反対面に、無色透明有機樹脂層をフッ
素系樹脂(旭硝子社製サイトップ)のみで厚さ0.5μ
m形成した。着色有機樹脂層形成用フッ素樹脂中に添加
した染料は、樹脂固形分重量に対し、1.0重量%と
し、染料の混合は、Bayer社製Redviolet
R GranとBlue 3R Granをで5:3
(重量比)で配合した。
【0022】比較例5 基材の透明導電膜上に、透明なフッ素系樹脂(旭硝子社
製サイトップ)で厚さ60.5mの無色透明有機樹脂層
を形成し、その反対面に、着色有機樹脂層中に染料を添
加したフッ素系樹脂(旭硝子製サイトップ)で厚さ6μ
m形成した。着色有機樹脂層形成用フッ素樹脂中に添加
した染料は樹脂固形分重量に対し、1.0重量%とし染
料の混合は、Bayer社製Redviolet R
GranとBlue 3R Granを5:3(重量
比)で配合した。
製サイトップ)で厚さ60.5mの無色透明有機樹脂層
を形成し、その反対面に、着色有機樹脂層中に染料を添
加したフッ素系樹脂(旭硝子製サイトップ)で厚さ6μ
m形成した。着色有機樹脂層形成用フッ素樹脂中に添加
した染料は樹脂固形分重量に対し、1.0重量%とし染
料の混合は、Bayer社製Redviolet R
GranとBlue 3R Granを5:3(重量
比)で配合した。
【0023】比較例6 基材の透明導電膜上に、染料を添加したポリエステル系
樹脂で厚さ6μmの着色有機樹脂層を形成し、その反対
面に、無色透明有機樹脂層をポリエステル系樹脂のみで
厚さ0.5μm形成した。着色有機樹脂層形成用フッ素
樹脂中に添加した染料は、樹脂固形分重量に対し、1.
0重量%とし、染料の混合は、Bayer社製Redv
iolet R GranとBlue 3R Gran
をで5:3(重量比)で配合した。
樹脂で厚さ6μmの着色有機樹脂層を形成し、その反対
面に、無色透明有機樹脂層をポリエステル系樹脂のみで
厚さ0.5μm形成した。着色有機樹脂層形成用フッ素
樹脂中に添加した染料は、樹脂固形分重量に対し、1.
0重量%とし、染料の混合は、Bayer社製Redv
iolet R GranとBlue 3R Gran
をで5:3(重量比)で配合した。
【0024】
【表1】
【0025】実施例1、2より基材の片面に染料を添加
した有機樹脂層を形成し、かつその反対面には無色透明
有機樹脂層を設けることにより、屈曲前後の表面抵抗の
変化率が1.0〜1.2以内にあり、着色の少ない電磁
波シールド用透明導電性フィルムが得られた。
した有機樹脂層を形成し、かつその反対面には無色透明
有機樹脂層を設けることにより、屈曲前後の表面抵抗の
変化率が1.0〜1.2以内にあり、着色の少ない電磁
波シールド用透明導電性フィルムが得られた。
【0026】一方、比較例1では、染料を添加していな
いため、着色が改善されず、比較例2、3では、背面の
透明な有機樹脂層が無いため、光線透過率が70%以下
になる等問題を生じた。また比較例4、5では、無色透
明有機樹脂層の厚みが2μm以下であるため、光線透過
率が70%以下となり、有機樹脂層にポリエステル系樹
脂を用いた場合(比較例6)は、有機樹脂の屈折率が高
いため、光線透過率が70%以下になる等問題を生じ
た。
いため、着色が改善されず、比較例2、3では、背面の
透明な有機樹脂層が無いため、光線透過率が70%以下
になる等問題を生じた。また比較例4、5では、無色透
明有機樹脂層の厚みが2μm以下であるため、光線透過
率が70%以下となり、有機樹脂層にポリエステル系樹
脂を用いた場合(比較例6)は、有機樹脂の屈折率が高
いため、光線透過率が70%以下になる等問題を生じ
た。
【0027】
【発明の効果】 本発明による電磁波シールド用透明導
電性フィルムは、透明導電性フィルムの片面に染料を添
加した着色有機樹脂層を形成し、かつ、その反対面に無
色透明有機樹脂層を設けることにより、着色が少なく、
波長550nmでの光線透過率が70%以上であり、か
つ屈曲による表面抵抗値の変化が1.0〜1.2倍であ
り、実用上極めて有用である。
電性フィルムは、透明導電性フィルムの片面に染料を添
加した着色有機樹脂層を形成し、かつ、その反対面に無
色透明有機樹脂層を設けることにより、着色が少なく、
波長550nmでの光線透過率が70%以上であり、か
つ屈曲による表面抵抗値の変化が1.0〜1.2倍であ
り、実用上極めて有用である。
Claims (4)
- 【請求項1】 透明高分子フィルムと、その透明高分子
フィルムの一面上に透明導電膜を設け、さらにその上に
前記透明導電膜の色相と補色の関係にある染料を添加し
た着色有機樹脂層を2〜20μm設け、かつ他の一面
に、染料を含まない無色透明有機樹脂層を2〜20μm
設けた電磁波シールド用透明導電性フィルムであって、
屈曲後の表面抵抗値が、屈曲前の表面抵抗値の1.0〜
1.2倍であることを特徴とする電磁波シールド用透明
導電性フィルム。 - 【請求項2】 透明高分子フィルムと、その透明高分子
フィルムの一面上に透明導電膜を設け、さらにその上に
染料を含まない無色透明有機樹脂層を2〜20μm設
け、かつ他の一面に、前記透明導電膜の色相と補色の関
係にある染料を添加した着色有機樹脂層を2〜20μm
設けた電磁波シールド用透明導電性フィルムであって、
屈曲後の表面抵抗値が、屈曲前の表面抵抗値の1.0〜
1.2倍であることを特徴とする電磁波シールド用透明
導電性フィルム。 - 【請求項3】 前記着色有機樹脂層および前記無色透明
有機樹脂層に用いる有機樹脂が、フッ素系樹脂である請
求項1または2記載の電磁波シールド用透明導電性フィ
ルム。 - 【請求項4】 前記透明導電膜が、圧力勾配型放電方式
によるイオンプレーティング法により形成されていたも
のである請求項1または2記載の電磁波シールド用透明
導電性フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9254953A JPH1197877A (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 電磁波シールド用透明導電性フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9254953A JPH1197877A (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 電磁波シールド用透明導電性フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1197877A true JPH1197877A (ja) | 1999-04-09 |
Family
ID=17272159
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9254953A Pending JPH1197877A (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 電磁波シールド用透明導電性フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1197877A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005067362A1 (ja) * | 2004-01-06 | 2005-07-21 | Nippon Denkai, Ltd. | 電磁波シールドフィルタ用銅箔及び電磁波シールドフィルタ |
KR100827042B1 (ko) * | 2004-01-06 | 2008-05-02 | 닛폰 덴카이 가부시키가이샤 | 전자파 실드필터용 동박 및 전자파 실드필터 |
WO2011142382A1 (ja) * | 2010-05-14 | 2011-11-17 | リンテック株式会社 | 酸化亜鉛系導電性積層体及びその製造方法並びに電子デバイス |
-
1997
- 1997-09-19 JP JP9254953A patent/JPH1197877A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005067362A1 (ja) * | 2004-01-06 | 2005-07-21 | Nippon Denkai, Ltd. | 電磁波シールドフィルタ用銅箔及び電磁波シールドフィルタ |
KR100827042B1 (ko) * | 2004-01-06 | 2008-05-02 | 닛폰 덴카이 가부시키가이샤 | 전자파 실드필터용 동박 및 전자파 실드필터 |
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JP2011243334A (ja) * | 2010-05-14 | 2011-12-01 | Lintec Corp | 酸化亜鉛系導電性積層体及びその製造方法並びに電子デバイス |
US9303308B2 (en) | 2010-05-14 | 2016-04-05 | Lintec Corporation | Zinc oxide-based conductive multilayer structure, process for producing the same, and electronic device |
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