JPH1194999A - 電子線照射装置 - Google Patents
電子線照射装置Info
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- JPH1194999A JPH1194999A JP9267791A JP26779197A JPH1194999A JP H1194999 A JPH1194999 A JP H1194999A JP 9267791 A JP9267791 A JP 9267791A JP 26779197 A JP26779197 A JP 26779197A JP H1194999 A JPH1194999 A JP H1194999A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】非走査型電子線照射装置において電子源から発
生した金属、絶縁物破片などがグリッドウインドウの桟
や窓箔に溜まると、落下物によって電子ビームが遮られ
る。ガスが発生して放電を誘起する事もある。落下物に
よって電子ビームが遮られないような構造のグリッドウ
インドウを与える事。 【解決手段】 グリッドウインドウの桟を真空側に隆起
させる。桟と窓箔が上向きに彎曲するので落下物が端に
偏り電子ビームの邪魔にならない。
生した金属、絶縁物破片などがグリッドウインドウの桟
や窓箔に溜まると、落下物によって電子ビームが遮られ
る。ガスが発生して放電を誘起する事もある。落下物に
よって電子ビームが遮られないような構造のグリッドウ
インドウを与える事。 【解決手段】 グリッドウインドウの桟を真空側に隆起
させる。桟と窓箔が上向きに彎曲するので落下物が端に
偏り電子ビームの邪魔にならない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電子線照射装置の
照射窓における窓箔を押さえ冷却するためのグリッドウ
インドウの構造に関する。電子線照射装置は真空中で電
子線を発生させ加速して大気中の被処理物に照射させる
装置である。電子線は高分子の架橋、塗膜の硬化、医療
材料の滅菌など広い用途に用いられる。電子線照射装置
は2種類のものがある。ひとつは走査型である。これは
一般に加速電圧が高い。細い電子線を交番磁界によって
左右に走査するものである。左右に走査することによっ
て試料の広い範囲をカバーすることができる。もう一つ
は非走査型である。エリア型ともいう。2次元的な広が
りを持つ複数のカソードフィラメントから広い面積の平
行なビームを出し被処理物の広い範囲に電子線を及ぼす
ものである。
照射窓における窓箔を押さえ冷却するためのグリッドウ
インドウの構造に関する。電子線照射装置は真空中で電
子線を発生させ加速して大気中の被処理物に照射させる
装置である。電子線は高分子の架橋、塗膜の硬化、医療
材料の滅菌など広い用途に用いられる。電子線照射装置
は2種類のものがある。ひとつは走査型である。これは
一般に加速電圧が高い。細い電子線を交番磁界によって
左右に走査するものである。左右に走査することによっ
て試料の広い範囲をカバーすることができる。もう一つ
は非走査型である。エリア型ともいう。2次元的な広が
りを持つ複数のカソードフィラメントから広い面積の平
行なビームを出し被処理物の広い範囲に電子線を及ぼす
ものである。
【0002】
【従来の技術】この発明は両方の電子線照射装置に適用
できる。しかしここでは非走査型の電子線照射装置によ
って説明する。図1は非走査型電子線照射装置の概略断
面図である。横長円筒形の真空チャンバ1の内部は真空
に引かれている。加速チャンバ1内部には下向きに開口
した電子源(カソードシールド)2がある。電子源2の
中にはフィラメント3がある。フィラメントには電流が
流され熱電子が出るようになっている。加速チャンバ1
は正に、フィラメント3は負になるように電圧が印加さ
れる。非走査型の場合はこの間に発生する電界によって
下向きに加速する。電子源2の下方が開口になってい
る。これが電子放出部4であってフィラメント3から出
た電子e- が放射される。
できる。しかしここでは非走査型の電子線照射装置によ
って説明する。図1は非走査型電子線照射装置の概略断
面図である。横長円筒形の真空チャンバ1の内部は真空
に引かれている。加速チャンバ1内部には下向きに開口
した電子源(カソードシールド)2がある。電子源2の
中にはフィラメント3がある。フィラメントには電流が
流され熱電子が出るようになっている。加速チャンバ1
は正に、フィラメント3は負になるように電圧が印加さ
れる。非走査型の場合はこの間に発生する電界によって
下向きに加速する。電子源2の下方が開口になってい
る。これが電子放出部4であってフィラメント3から出
た電子e- が放射される。
【0003】円筒形チャンバ1の下側の開口部に設けら
れる有孔の板がグリッドウインドウ(照射窓)7であ
る。グリッドウインドウ(照射窓)7の下面には広い窓
箔5が張られている。窓箔5は4辺においてグリッドウ
インドウ7と窓箔押さえ板5に挟まれて固定される。窓
箔5の下側は大気、上側が真空になる。窓箔は圧力差に
よって上向きに膨らもうとする。圧力差は1気圧で大き
くて窓箔に強い張力が掛かる。窓箔はTi、Alなどの
金属箔である。フィラメント3で生じた熱電子はフィラ
メント・チャンバ間において加速される。
れる有孔の板がグリッドウインドウ(照射窓)7であ
る。グリッドウインドウ(照射窓)7の下面には広い窓
箔5が張られている。窓箔5は4辺においてグリッドウ
インドウ7と窓箔押さえ板5に挟まれて固定される。窓
箔5の下側は大気、上側が真空になる。窓箔は圧力差に
よって上向きに膨らもうとする。圧力差は1気圧で大き
くて窓箔に強い張力が掛かる。窓箔はTi、Alなどの
金属箔である。フィラメント3で生じた熱電子はフィラ
メント・チャンバ間において加速される。
【0004】これが下向きの電子線e- となる。窓箔5
の下には搬送機構が設けられる。搬送機構はコンベヤと
ローラ、ローラの駆動装置などよりなる。コンベヤ8は
無限軌道を周回する。コンベヤ8の上に被処理物9が乗
せられて入口から照射域を経て出口まで運ばれる。ロー
ラ13、14、15、16、17、18等によってコン
ベヤが筐体12の内外を周回できる。入口でコンベヤに
被処理物を乗せて出口でこれを取り出すようになってい
る。搬送機構を収納した筐体12内部は大気圧である。
X線やオゾンの害を防ぐために搬送機構の全体を囲んで
いる。
の下には搬送機構が設けられる。搬送機構はコンベヤと
ローラ、ローラの駆動装置などよりなる。コンベヤ8は
無限軌道を周回する。コンベヤ8の上に被処理物9が乗
せられて入口から照射域を経て出口まで運ばれる。ロー
ラ13、14、15、16、17、18等によってコン
ベヤが筐体12の内外を周回できる。入口でコンベヤに
被処理物を乗せて出口でこれを取り出すようになってい
る。搬送機構を収納した筐体12内部は大気圧である。
X線やオゾンの害を防ぐために搬送機構の全体を囲んで
いる。
【0005】電子線が窓箔5を透過するので窓箔5が加
熱される。窓箔温度が上がると融けてしまうので冷却す
る必要がある。それで窓箔の下側から冷却風を吹き付け
てこれを冷やすようになっている。そのためにガス入口
10から乾燥空気、窒素ガス等を導入し、窓箔に吹き付
け加熱されたガスはガス出口11から排出されるように
なっている。グリッドウインドウの側から窓箔を水冷す
ることもある。
熱される。窓箔温度が上がると融けてしまうので冷却す
る必要がある。それで窓箔の下側から冷却風を吹き付け
てこれを冷やすようになっている。そのためにガス入口
10から乾燥空気、窒素ガス等を導入し、窓箔に吹き付
け加熱されたガスはガス出口11から排出されるように
なっている。グリッドウインドウの側から窓箔を水冷す
ることもある。
【0006】電子線が被処理物9やコンベヤ8などに当
たるとX線が発生する。X線によって酸素がオゾンにな
ることがある。X線が外部に洩れないように、筐体12
の内部はX線遮蔽板21〜26によって、幾つもの小部
屋に分割されている。入口出口からX線の発生する領域
が見えないようにコンベヤを上下に蛇行させることもあ
る。さらにオゾンガスなどを抜くためにガス引き抜き口
27がある。
たるとX線が発生する。X線によって酸素がオゾンにな
ることがある。X線が外部に洩れないように、筐体12
の内部はX線遮蔽板21〜26によって、幾つもの小部
屋に分割されている。入口出口からX線の発生する領域
が見えないようにコンベヤを上下に蛇行させることもあ
る。さらにオゾンガスなどを抜くためにガス引き抜き口
27がある。
【0007】図2は電子源とグリッドウインドウ(照射
窓)の近傍のみの側面図を示す。チャンバ1の下端のフ
ランジ31、32に、枠体形状のグリッドウインドウ7
が固定されさらにその下面に窓箔5が張られている。窓
箔5を窓箔押さえ6によって抑えている。フランジ3
1、32とグリッドウインドウ7、窓箔押さえ6の間に
はOリング35、36が挟まれて気密を維持するように
なっている。
窓)の近傍のみの側面図を示す。チャンバ1の下端のフ
ランジ31、32に、枠体形状のグリッドウインドウ7
が固定されさらにその下面に窓箔5が張られている。窓
箔5を窓箔押さえ6によって抑えている。フランジ3
1、32とグリッドウインドウ7、窓箔押さえ6の間に
はOリング35、36が挟まれて気密を維持するように
なっている。
【0008】窓箔5は金属の箔であるがチャンバ側は真
空であり、被処理物側は大気圧であるから、1気圧の差
圧が掛かっている。強く内側におされるから張力を緩和
するために複数の桟30がグリッドウインドウ7の短辺
に平行に設けられる。個々の桟30は直線状の棒であっ
て両端が長手部材と一体化しておりグリッドウインドウ
7となっている。つまりグリッドウインドウ7はここで
は4辺の枠体34と長手辺をつなぐ多数の桟30からな
る格子板である。一般には多数の開口がある長方形状の
板である。グリッドウインドウ7は真空チャンバ1の下
部フランジ31、32に固定される。桟30の下面に窓
箔5が貼り付けられている。窓箔5は桟30によって周
期的に抑えられ差圧が緩和される。桟のある部分は電子
ビームは通らない。桟のない部分が開口部であってここ
に電子ビームが通過する。桟が多数周期的にあるから、
窓箔が差圧を感じる開口部はかなり狭くなっている。
空であり、被処理物側は大気圧であるから、1気圧の差
圧が掛かっている。強く内側におされるから張力を緩和
するために複数の桟30がグリッドウインドウ7の短辺
に平行に設けられる。個々の桟30は直線状の棒であっ
て両端が長手部材と一体化しておりグリッドウインドウ
7となっている。つまりグリッドウインドウ7はここで
は4辺の枠体34と長手辺をつなぐ多数の桟30からな
る格子板である。一般には多数の開口がある長方形状の
板である。グリッドウインドウ7は真空チャンバ1の下
部フランジ31、32に固定される。桟30の下面に窓
箔5が貼り付けられている。窓箔5は桟30によって周
期的に抑えられ差圧が緩和される。桟のある部分は電子
ビームは通らない。桟のない部分が開口部であってここ
に電子ビームが通過する。桟が多数周期的にあるから、
窓箔が差圧を感じる開口部はかなり狭くなっている。
【0009】桟は窓箔と強く接触して圧力を緩和するだ
けでなく、熱を吸収して放散する作用がある。窓箔は電
子線が透過するのでそのときにかなりのエネルギーを吸
収する。このエネルギーが熱になるがそのまま熱が窓箔
に滞留すると窓箔が融けてしまう。そこで桟を冷却水に
よって冷却することによって窓箔の熱を効率的に吸収し
て窓箔を冷却するようになっている。桟の存在によって
電子線ビームが通る空間は狭くなるがそれはやむを得な
い事である。
けでなく、熱を吸収して放散する作用がある。窓箔は電
子線が透過するのでそのときにかなりのエネルギーを吸
収する。このエネルギーが熱になるがそのまま熱が窓箔
に滞留すると窓箔が融けてしまう。そこで桟を冷却水に
よって冷却することによって窓箔の熱を効率的に吸収し
て窓箔を冷却するようになっている。桟の存在によって
電子線ビームが通る空間は狭くなるがそれはやむを得な
い事である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】真空チャンバ1の内部
で時にゴミが発生する。真空チャンバ内部に残留したゴ
ミや絶縁物の一部のゴミが生ずる。これらが落下すると
やがて窓箔の上や桟の上に溜まる。円筒形のチャンバの
最下点に窓箔が張られているのであるから窓箔の上に落
下物Rが溜まる。桟の間隔Dよりも大きいものは二つの
桟にまたがるようになる。するとここに二つの問題が生
ずる。
で時にゴミが発生する。真空チャンバ内部に残留したゴ
ミや絶縁物の一部のゴミが生ずる。これらが落下すると
やがて窓箔の上や桟の上に溜まる。円筒形のチャンバの
最下点に窓箔が張られているのであるから窓箔の上に落
下物Rが溜まる。桟の間隔Dよりも大きいものは二つの
桟にまたがるようになる。するとここに二つの問題が生
ずる。
【0011】1.窓箔の上や桟の上に落下物Rが乗る
(図2)ので電子線ビームが落下物によって遮られる。
電子線量が所望の値よりも低下する。被処理物に所定の
電子線が当たらない。電子線照射処理が不完全になる。
(図2)ので電子線ビームが落下物によって遮られる。
電子線量が所望の値よりも低下する。被処理物に所定の
電子線が当たらない。電子線照射処理が不完全になる。
【0012】2.落下物Rに電子線が当たるので強く発
熱する。落下物が加熱されてガスを放出する。ガスのた
めに真空度が低下する。また落下物が電子線衝撃によっ
て昇華され粒子が空間に浮かぶ。これも真空度を低下さ
せる。真空度が下がるとフィラメントとチャンバの間で
放電が生ずる事がある。放電が起こると電子ビームの出
力が不安定になる。パワーの揺らぎが著しくなる。さら
にまた局所的な放電であるから窓箔が破損する可能性も
ある。
熱する。落下物が加熱されてガスを放出する。ガスのた
めに真空度が低下する。また落下物が電子線衝撃によっ
て昇華され粒子が空間に浮かぶ。これも真空度を低下さ
せる。真空度が下がるとフィラメントとチャンバの間で
放電が生ずる事がある。放電が起こると電子ビームの出
力が不安定になる。パワーの揺らぎが著しくなる。さら
にまた局所的な放電であるから窓箔が破損する可能性も
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の電子線照射装置
は、グリッドウインドウの桟の部分の少なくとも下面側
中央部を真空側に凸形状に彎曲させる。中央部の全体を
隆起させても良い。桟に接触している窓箔も当然に凸形
状に彎曲する。窓箔と桟の中央部が隆起しているので落
下物は中央部には滞留しないで、端のほうに寄せられ
る。桟の間隔より小さい落下物の場合は窓箔に落ち転げ
落ちて枠の方へ寄せられる。桟の間隔以上に大きい落下
物の場合は桟にまたがって端の方へ寄る。電子ビームの
通るのは桟の中央部の付近である。落下物が隅に寄せら
れているから電子ビームは落下物によって遮蔽されなく
なる。落下物に電子線が当たらないから電子線量の低下
という問題はない。電子線は落下物によって妨げられず
窓箔を透過して被処理物に照射される。
は、グリッドウインドウの桟の部分の少なくとも下面側
中央部を真空側に凸形状に彎曲させる。中央部の全体を
隆起させても良い。桟に接触している窓箔も当然に凸形
状に彎曲する。窓箔と桟の中央部が隆起しているので落
下物は中央部には滞留しないで、端のほうに寄せられ
る。桟の間隔より小さい落下物の場合は窓箔に落ち転げ
落ちて枠の方へ寄せられる。桟の間隔以上に大きい落下
物の場合は桟にまたがって端の方へ寄る。電子ビームの
通るのは桟の中央部の付近である。落下物が隅に寄せら
れているから電子ビームは落下物によって遮蔽されなく
なる。落下物に電子線が当たらないから電子線量の低下
という問題はない。電子線は落下物によって妨げられず
窓箔を透過して被処理物に照射される。
【0014】
【発明の実施の形態】図3によって本発明の実施例にか
かる電子線照射装置のチャンバ部分の構造を説明する。
下部の開口した円筒形の真空チャンバ1の中心には、円
筒形のカバー2を有する電子源4がある。電子源4の中
には広い面積にわたって複数のフィラメント3が張られ
ている。フィラメント3には負電圧が印加され、しかも
フィラメント3自身に電流が流されるので発熱し熱電子
を生ずる。真空チャンバ1は接地電位にある。チャンバ
1の下方開口にはグリッドウインドウ7が設けられる。
グリッドウインドウ7には多数の平行な桟30がある。
桟30は上向き(真空側)に凸に彎曲している。上向き
彎曲部つまり隆起33の存在が本発明の新規な特徴点で
ある。この例では上下面ともに上向きに彎曲している
が、上面は必須ではない。下面が上向きに隆起している
事は必須である。グリッドウインドウ7の下にはAl、
Tiなどの窓箔5が張られている。
かる電子線照射装置のチャンバ部分の構造を説明する。
下部の開口した円筒形の真空チャンバ1の中心には、円
筒形のカバー2を有する電子源4がある。電子源4の中
には広い面積にわたって複数のフィラメント3が張られ
ている。フィラメント3には負電圧が印加され、しかも
フィラメント3自身に電流が流されるので発熱し熱電子
を生ずる。真空チャンバ1は接地電位にある。チャンバ
1の下方開口にはグリッドウインドウ7が設けられる。
グリッドウインドウ7には多数の平行な桟30がある。
桟30は上向き(真空側)に凸に彎曲している。上向き
彎曲部つまり隆起33の存在が本発明の新規な特徴点で
ある。この例では上下面ともに上向きに彎曲している
が、上面は必須ではない。下面が上向きに隆起している
事は必須である。グリッドウインドウ7の下にはAl、
Tiなどの窓箔5が張られている。
【0015】窓箔は5その下側4辺が窓箔押え板6によ
って抑えられる。フィラメント3とチャンバ1の間には
高電圧が掛かっているから熱電子はこの電圧によって引
き出され、窓箔5を通って被処理物に照射される。電子
ビームの一部は桟に当たって消滅する。電子ビームは窓
箔の中央部を主に通り端は通らない。グリッドウインド
ウ7の桟30は水冷されることもある。その場合はグリ
ッドウインドウに冷却水路を設けるか冷却水パイプを取
り付ける。
って抑えられる。フィラメント3とチャンバ1の間には
高電圧が掛かっているから熱電子はこの電圧によって引
き出され、窓箔5を通って被処理物に照射される。電子
ビームの一部は桟に当たって消滅する。電子ビームは窓
箔の中央部を主に通り端は通らない。グリッドウインド
ウ7の桟30は水冷されることもある。その場合はグリ
ッドウインドウに冷却水路を設けるか冷却水パイプを取
り付ける。
【0016】絶縁物の破片や真空チャンバ内の残留物な
どが窓箔や桟の上に落下する。彎曲部があるので、落下
物Rが窓箔や桟の突出部(中央部)には止まらず滑り落
ちて端部に寄せられる。グリッドウインドウ7には彎曲
部の根元に切り欠き37、38があってここに落下物R
が入り込むこともある。切り欠き37、38によってい
っそう落下物Rを枠側34に押し込めることができる。
電子ビームの幅がかなり広くなっても、電子ビームの邪
魔にならない。
どが窓箔や桟の上に落下する。彎曲部があるので、落下
物Rが窓箔や桟の突出部(中央部)には止まらず滑り落
ちて端部に寄せられる。グリッドウインドウ7には彎曲
部の根元に切り欠き37、38があってここに落下物R
が入り込むこともある。切り欠き37、38によってい
っそう落下物Rを枠側34に押し込めることができる。
電子ビームの幅がかなり広くなっても、電子ビームの邪
魔にならない。
【0017】
[実施例:横桟を多数設けたもの]これまでに説明し
た例であり図3に示すものである。図4にグリッドウイ
ンドウの平面図、図5に側断面図、図6に縦断正面図を
示す。Cr、CrメッキCuなどの金属でなり概略四角
形であり4辺に枠34がある。4辺の枠34の中に適当
な間隔で短辺に平行な桟30を設けている。その桟30
が上向きに彎曲している。上向き彎曲部33の高さや彎
曲の幅などは目的により適当に決定する事ができる。落
下物Rが長手枠の近傍へころがり落ちるための隆起であ
る。また落下物Rをさらに隅に引き寄せるための切り欠
き37、38がある。これは省いても良い。枠にはOリ
ング溝40、41が形成される。
た例であり図3に示すものである。図4にグリッドウイ
ンドウの平面図、図5に側断面図、図6に縦断正面図を
示す。Cr、CrメッキCuなどの金属でなり概略四角
形であり4辺に枠34がある。4辺の枠34の中に適当
な間隔で短辺に平行な桟30を設けている。その桟30
が上向きに彎曲している。上向き彎曲部33の高さや彎
曲の幅などは目的により適当に決定する事ができる。落
下物Rが長手枠の近傍へころがり落ちるための隆起であ
る。また落下物Rをさらに隅に引き寄せるための切り欠
き37、38がある。これは省いても良い。枠にはOリ
ング溝40、41が形成される。
【0018】[実施例:中央に縦ばりを有するもの]
グリッドウインドウ7の形状が中央部で真空側に彎曲し
ていることが本発明の要点であり、グリッドウインドウ
7の開口の形状は任意である。図7には横桟30の他に
縦方向に支持ばり43を形成した実施例を示す。支持ば
り43によって桟30が補強される。図4の平面図にお
いて縦方向に棒が付加されたような形状である。その他
の形状は図4〜図6と同様である。グリッドウインドウ
7自体は上面下面ともに上向きに彎曲している。
グリッドウインドウ7の形状が中央部で真空側に彎曲し
ていることが本発明の要点であり、グリッドウインドウ
7の開口の形状は任意である。図7には横桟30の他に
縦方向に支持ばり43を形成した実施例を示す。支持ば
り43によって桟30が補強される。図4の平面図にお
いて縦方向に棒が付加されたような形状である。その他
の形状は図4〜図6と同様である。グリッドウインドウ
7自体は上面下面ともに上向きに彎曲している。
【0019】[実施例:下面だけを上向きに彎曲させ
たもの]図8に示すグリッドウインドウ7の例はこれま
でのものと少し違う。上面48は平坦であり、下面47
が上向きに彎曲している。窓箔は下面に接触しているか
ら窓箔の形状は下面で決まる。彎曲下面47のために窓
箔は上向きに凸になる。窓箔が上向き彎曲しているか
ら、窓箔上への落下物は、グリッドウインドウの端枠側
に偏る。本発明のグリッドウインドウは少なくとも下面
が上向き彎曲していれば良い。結局、桟の下側を凸にす
るのは、窓箔上の落下物をビ−ムの当たらない所へ逃が
すためであり、桟の上側を凸にするのは桟上の落下物
(桟の開口部に落ちなかったもの)を逃がすためであ
る。落下物が小さいものに限られるならば、全て開口部
に落ちると考えられるので、桟の下側だけ凸であれば良
い。
たもの]図8に示すグリッドウインドウ7の例はこれま
でのものと少し違う。上面48は平坦であり、下面47
が上向きに彎曲している。窓箔は下面に接触しているか
ら窓箔の形状は下面で決まる。彎曲下面47のために窓
箔は上向きに凸になる。窓箔が上向き彎曲しているか
ら、窓箔上への落下物は、グリッドウインドウの端枠側
に偏る。本発明のグリッドウインドウは少なくとも下面
が上向き彎曲していれば良い。結局、桟の下側を凸にす
るのは、窓箔上の落下物をビ−ムの当たらない所へ逃が
すためであり、桟の上側を凸にするのは桟上の落下物
(桟の開口部に落ちなかったもの)を逃がすためであ
る。落下物が小さいものに限られるならば、全て開口部
に落ちると考えられるので、桟の下側だけ凸であれば良
い。
【0020】
【発明の効果】本発明は、非走査型電子線照射装置にお
いて、グリッドウインドウの桟を真空側に隆起させたの
で落下物が桟や窓箔の端部に滑り落ちて堆積する。落下
物が電子ビームの通過範囲になく、電子ビームを遮蔽す
ることがない。そのため、被処理物に入射する電子ビー
ムの線量低下が起こらない。つねに所定の線量を与える
事ができる。落下物に電子ビームが当たることによって
ガスが発生するが本発明では、このようなガス発生がな
い。ガスによる放電が起こらず、電子ビームが安定す
る。
いて、グリッドウインドウの桟を真空側に隆起させたの
で落下物が桟や窓箔の端部に滑り落ちて堆積する。落下
物が電子ビームの通過範囲になく、電子ビームを遮蔽す
ることがない。そのため、被処理物に入射する電子ビー
ムの線量低下が起こらない。つねに所定の線量を与える
事ができる。落下物に電子ビームが当たることによって
ガスが発生するが本発明では、このようなガス発生がな
い。ガスによる放電が起こらず、電子ビームが安定す
る。
【図1】従来例にかかる非走査型電子線照射装置の概略
断面図。
断面図。
【図2】従来例にかかる非走査型電子線照射装置の真空
チャンバの近傍のみの断面図。
チャンバの近傍のみの断面図。
【図3】本発明の実施例に係る非走査型電子線照射装置
の真空チャンバ近傍の断面図。
の真空チャンバ近傍の断面図。
【図4】第1の実施例に係るグリッドウインドウの平面
図。
図。
【図5】同じ実施例に係るグリッドウインドウの縦断側
面図。
面図。
【図6】同じ実施例に係るグリッドウインドウの縦断正
面図。
面図。
【図7】第2の実施例にかかるグリッドウインドウの縦
断正面図。
断正面図。
【図8】第3の実施例に係るグリッドウインドウの縦断
正面図。
正面図。
1 真空チャンバ 2 電子源 3 フィラメント 4 電子放出部 5 窓箔 6 窓箔押え板 7 グリッドウインド 30 桟 31 チャンバ下部フランジ 32 チャンバ下部フランジ 33 真空側への彎曲部 34 グリッドウインドウの枠体 35 Oリング 36 Oリング 37 切り欠き 38 切り欠き 40、41 Oリング溝 43 縦支持ばり 47 彎曲下面 48 平坦上面
Claims (1)
- 【請求項1】 真空チャンバによって囲まれた真空中に
おいて電子線を発生し加速しグリッドウインドウによっ
て支持される窓箔を通して電子線を大気中に取りだし被
処理物に照射するようにした電子線照射装置において、
真空側と大気側との境に設けられる窓箔を押さえ支持し
冷却するための開口部を有するグリッドウインドウの少
なくとも下側を真空側に彎曲させたことを特徴とする電
子線照射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9267791A JPH1194999A (ja) | 1997-09-12 | 1997-09-12 | 電子線照射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9267791A JPH1194999A (ja) | 1997-09-12 | 1997-09-12 | 電子線照射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1194999A true JPH1194999A (ja) | 1999-04-09 |
Family
ID=17449652
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9267791A Pending JPH1194999A (ja) | 1997-09-12 | 1997-09-12 | 電子線照射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1194999A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010243393A (ja) * | 2009-04-08 | 2010-10-28 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 電子線照射装置および電子線照射方法 |
-
1997
- 1997-09-12 JP JP9267791A patent/JPH1194999A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010243393A (ja) * | 2009-04-08 | 2010-10-28 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 電子線照射装置および電子線照射方法 |
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