JPH1194685A - 密封容器の内圧検査方法およびその装置 - Google Patents

密封容器の内圧検査方法およびその装置

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JPH1194685A
JPH1194685A JP27498097A JP27498097A JPH1194685A JP H1194685 A JPH1194685 A JP H1194685A JP 27498097 A JP27498097 A JP 27498097A JP 27498097 A JP27498097 A JP 27498097A JP H1194685 A JPH1194685 A JP H1194685A
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JP
Japan
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carton case
internal pressure
sealed container
container
carton
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JP27498097A
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Masayuki Masuda
正行 増田
Katsuhiko Taniguchi
雄彦 谷口
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Daiwa Can Co Ltd
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Daiwa Can Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓋板部にタブ付き簡易開口部が形成されてい
るような密封容器に対し、所定の保管期間の後に、カー
トンケース内に収納されたままの状態で、カートンケー
スの外側から電磁誘導作用によりその蓋板部を強制励振
させることで内圧を検査するような場合に、カートンケ
ースの天壁部と蓋板部が接触することに起因する音響周
波数のパワー分布の乱れを回避して、その検出結果(音
響周波数のパワー分布)から最大ピーク周波数を求める
ことにより密封容器の内圧の良否を判定することができ
るようにする。 【解決手段】 カートンケースの外側からその中の密封
容器を電磁誘導作用によって強制励振させ、その音をと
らえて増幅処理し、容器内圧と相関関係にある音響周波
数から容器の内圧の良否を判定するような密封容器の内
圧検査方法において、タブ付き簡易開口部が形成された
蓋板部を電磁誘導作用により強制励振させると共に、蓋
板部を強制励振させる前に、カートンケースの天壁部を
密封容器の蓋板部から引き離しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カートンケース内
に収納された密封容器の内圧をカートンケースの外側か
ら検査するための方法および該方法を実施するための装
置に関し、特に、タブ付き簡易開口部が形成された蓋板
部のある密封容器について、その蓋板部をカートンケー
スの外側から電磁誘導作用により強制励振させることで
容器の内圧を検査するようにした密封容器の内圧検査方
法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】瓶詰や缶詰のような食品を内容物とする
密封容器においては、缶壁や蓋板等のピンホール,巻締
不良,容器本体と蓋との密封面の接触不良,内容物の腐
敗によるガス発生等の原因により容器内の圧力が正常値
の範囲から外れたものを、内圧不良品として出荷前に除
去しておくということが従来から行なわれており、その
場合の密封容器の内圧検査としては、製造直後に個々の
密封容器に対して一回行なって密封不良品等を除去した
後、所定数量ずつカートンケースに収容し、所定の期間
だけ保管してから、更にカートンケース内に複数の密封
容器を収納したままの状態で、カートンケースの外側か
ら行なっている。
【0003】すなわち、内容物の腐敗で発生するガスに
よる内圧不良については、製造直後には起こらず、カー
トンケース内に収納して出荷できる状態としてから所定
の期間だけ保管した後で初めて判るものであって、その
時点でカートンケース内に既に収納されている各密封容
器をそれぞれ取り出して検査するわけにはいかないこと
から、カートンケース内に収納されたままの状態で、カ
ートンケースの外側から各密封容器の内圧をそれぞれ検
査することとなる。
【0004】そのための手段としては、カートンケース
の外側から電磁誘導作用により密封容器の蓋板部又は底
板部を強制励振させ、その音をとらえて増幅処理し、容
器内圧と相関関係にある音響周波数から容器の内圧の良
否を判定する(所定周波数範囲内にあれば内圧が正常と
判定する)ような打缶音検査機構(例えば、特開昭49
−24276号公報,特開昭53−119087公報,
特開昭58−182530号公報等参照)や、或いは、
カートンケースの外側から電磁センサー(渦電流式距離
計)により密封容器の蓋板部又は底板部における各点の
位置測定を行い、その凹凸度合(膨らみ度)から容器の
内圧の良否を判定するような膨らみ度検査機構(例え
ば、特開昭55−10525号公報,特開昭59−32
37号公報,特開昭59−32838号公報,特開昭6
3−302337公報等参照)などが従来から開発され
ていて、それらの機構をカートンケースの搬送路の途中
にそれぞれ設けることで総合的に密封容器の内圧の良否
を判定するということが従来から行なわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の密封容器の内圧検査装置では、カートンケース
の外側から電磁誘導作用により強制励振させた音(打缶
音)をとらえてその音響周波数を検出するような打缶音
検査機構によって密封容器の内圧の良否を判定する場
合、蓋板部(又は上蓋部)にタブ付き簡易開口部が形成
されていない密封容器では蓋板部を強制励振させること
で、また、3ピース缶の飲料缶詰のように、蓋板部には
タブ付き簡易開口部が形成されているが、底板部(又は
底蓋部)は比較的平坦な密封容器に対しては、タブ付き
簡易開口部のない底板部を強制励振させる(例えば、特
公昭60−23290号公報中の記載など参照)こと
で、音響周波数を検出している。
【0006】その場合には、比較的平坦な蓋板部や底板
部を強制励振させることで、図7(A)に示すように、
判定すべきピークが明確で単純な音響周波数のパワー分
布を得ることができるために、収納されている密封容器
の蓋板部がカートンケースの天壁部と接触(カートンケ
ースを反転させて底板部を強制励振させる場合には、密
封容器の底板部がカートンケースの底壁部と接触)して
いることで、図7(B)に示すように、検出される音響
周波数のパワー分布が多少乱されたとしても、検出結果
(音響周波数のパワー分布)から最大ピーク周波数を求
めることにより密封容器の内圧の良否を判定することが
できるものとなっている。
【0007】なお、複数個の密封容器を収納したカート
ンケースについては、その保管期間中に少ない面積で効
率よく保管するために、通常、パレット上に複数段に積
み重ねた状態で載せ、更に、場合によっては、そのよう
にカートンケースを載置したパレットを複数段に積み重
ねているため、下方に位置するカートンケースは常に上
から大きな荷重を受けて圧迫された状態となっており、
検査のためにカートンケースを一つずつ取り出した後で
も、カートンケースの天壁部が密封容器の蓋板部と接触
するように変形していることが多い。
【0008】一方、炭酸ガス含有飲料缶詰や飲料充填後
の密封直前に液体窒素を添加する缶詰のように、缶内圧
が大気圧よりも高くなる内容物を収納する2ピース缶、
すなわち、蓋板部にタブ付き簡易開口部が形成され、且
つ、底板部が内圧により殆ど変形しないような略ドーム
形状に形成されている2ピース缶のような密封容器につ
いては、底板部を強制励振させることで適切な音響周波
数を検出することができないため、どうしてもタブ付き
簡易開口部が形成されている蓋板部を強制励振させるこ
とで音響周波数を検出しなければならず、その場合に
は、付設されているタブ等の影響により音響周波数のパ
ワー分布が複数のピークを出現させるような複雑なもの
となってしまう。
【0009】その結果、実験的に密封容器をカートンケ
ースから取り出した状態で蓋板部を強制励振させて音響
周波数を検出したような場合には、図8(A)に示すよ
うに、複数のピークが現れていても判定すべきピークを
識別して内圧の良否の判定を行なうことが可能である
が、実際に保管後のカートンケースを取り出して、カー
トンケースの外側からその中の密封容器の蓋板部を強制
励振させて音響周波数を検出した場合には、密封容器の
蓋板部がカートンケースの天壁部と接触していることで
検出される音響周波数のパワー分布が更に乱されてしま
うことから、図8(B)に示すように、その検出結果か
ら判定すべきピークを識別することが非常に困難なもの
となってしまい、実用上、密封容器の内圧の良否を判定
するのが不可能なものとなっている。
【0010】なお、ドーム形の底板部を有する2ピース
缶については、従来、炭酸飲料や果汁飲料のような内容
物が腐敗する心配のあまりない飲料に対して使用されて
おり、ミルク入り飲料のような腐敗の心配があるものに
は使用されていないため、カートンケースの外側から缶
の内圧を検査するような必要はなかったが、ミルク入り
飲料のような腐敗の心配があるものについてもドーム形
の底板部を有する2ピース缶を使用したい場合には、カ
ートンケースの外側から蓋板部を強制励振させる打缶音
検査機構などによって内圧の検査を行うことが必要とな
ることから、上記のような理由により内圧の良否の判定
が実用上不可能なものであることが問題となってくる。
【0011】本発明は、上記のような問題の解消を課題
とするもので、具体的には、蓋板部にタブ付き簡易開口
部が形成されているような密封容器に対し、所定の保管
期間の後に、カートンケース内に収納されたままの状態
で、カートンケースの外側から電磁誘導作用によりその
蓋板部を強制励振させることで内圧を検査するような場
合に、カートンケースの天壁部と蓋板部が接触すること
に起因する音響周波数のパワー分布の乱れを回避して、
その検出結果(音響周波数のパワー分布)から最大ピー
ク周波数を求めることにより密封容器の内圧の良否を判
定することができるようにするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
課題を解決するために、上記の請求項1に記載したよう
に、カートンケースの外側からその中の密封容器を電磁
誘導作用によって強制励振させ、その音をとらえて増幅
処理し、容器内圧と相関関係にある音響周波数から容器
の内圧の良否を判定するような密封容器の内圧検査方法
において、タブ付き簡易開口部が形成された蓋板部を電
磁誘導作用により強制励振させると共に、蓋板部を強制
励振させる前に、カートンケースの天壁部を各密封容器
の蓋板部から引き離しておくことを特徴とするものであ
る。
【0013】また、上記の請求項1に記載した密封容器
の内圧検査方法を実施するための装置として、上記の請
求項2に記載したように、カートンケースの外側からそ
の中の密封容器を電磁誘導作用によって強制励振させ、
その音をとらえて増幅処理し、容器内圧と相関関係にあ
る音響周波数から容器の内圧の良否を判定するような打
缶音検査機構を備えた密封容器の内圧検査装置におい
て、タブ付き簡易開口部が形成された蓋板部を強制励振
させるための打缶音検査機構が、カートンケースの搬送
路に沿って設置されていると共に、打缶音検査機構より
も搬送方向上流側に、カートンケースの天壁部を密封容
器の蓋板部から引き離すためのカートンケース復元機構
が設置されていることを特徴とするものである。
【0014】また、上記の請求項2に記載した密封容器
の内圧検査装置において、上記の請求項3に記載したよ
うに、カートンケース復元機構が、カートンケース内に
空気を圧入するように構成されたものであることを特徴
とするものである。
【0015】また、上記の請求項2に記載した密封容器
の内圧検査装置において、上記の請求項4に記載したよ
うに、カートンケース復元機構が、カートンケースの天
壁部をその上方から吸引するように構成されたものであ
ることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の密封容器の内圧検
査方法および該方法を実施するための装置の実施形態に
ついて、図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】本発明の密封容器の内圧検査方法により検
査される密封容器は、本実施形態では、蓋板部にタブ付
き簡易開口部が形成され、且つ、底板部が内圧により殆
ど変形しないような略ドーム形状に形成されている2ピ
ース缶の飲料缶詰であって、例えば、図4(A)(B)
に示すように、段ボール製のカートンケース2内に、4
個ずつ6列(24個)の缶詰1が、或いは、5個ずつ6
列(30個)の缶詰1が、図5に示すように、各缶詰の
蓋板部が上となり底板部が下となるように正置された状
態で収納されている。
【0018】複数の飲料缶詰1が収納されたカートンケ
ース2は、図2の左上部に示すように、パレット3上に
複数段積み重ねた状態で載せられた状態(更に、場合に
よっては間に複数段のカートンケース2を挟んでパレッ
ト3が複数段となるように積み重ねられた状態)で所定
の期間保管された後、その中の缶詰1の内圧を検査する
ために、パレット3毎保管場所から移送してから、個別
に取り出されて一ケースずつ搬送されながら缶詰1の内
圧検査に供される。
【0019】図1は、そのようなカートンケース2のそ
れぞれについて、その中に収納されている各飲料缶詰1
の内圧を検査するための方法の一例をフローチャートに
より示すもので、上記のようにして各缶詰1が製造され
てから所定の期間保管された後のカートンケース2につ
いて、一ケースずつ連続して搬送しながら、それぞれの
カートンケース2内の各飲料缶詰の内圧を検査するもの
である。
【0020】本実施形態の缶詰の内圧検査方法では、カ
ートンケースを搬送しながら、先ず、保管中に上方から
圧縮されて変形しているカートンケースに対して、該ケ
ース内に空気を圧入することで、図6(B)に示すよう
に変形して缶詰1の蓋板部に接触しているカートンケー
ス2の天壁部2aを、図6(A)に示すように該蓋板部
から引き離すように復元した後で、次いで、カートンケ
ースの上方から電磁誘導作用によって各缶詰の蓋板部を
順次強制励振させ、その打缶音をマイクロフォンでとら
えて増幅処理し、最大ピーク音響周波数を、予め測定し
ておいた適正内圧缶詰の場合の音響周波数範囲と比較す
ることにより各缶詰1の内圧の良否を判定する。
【0021】さらに、本実施形態では、その後に、カー
トンケースの上方から電磁センサー(渦電流式距離計)
により各缶詰の蓋板部における各点の位置測定を行い、
その凹凸度合(膨らみ度)を検出し、その検出値を、予
め測定しておいた適正内圧缶詰の凹凸度合の範囲と比較
して各缶詰の内圧の良否を判定してから、打缶音検査に
よる缶詰の内圧判定と蓋膨らみ度検査による缶詰の内圧
良否判定とによって総合的に内圧の良不良を判定するこ
とで、内圧不良缶詰を収納したカートンケースを搬送路
から排除してその中に収納されている内圧不良缶詰を取
り除く。
【0022】図2は、上記のような缶詰の内圧検査方法
を実施するための装置の一例についての概略を示すもの
で、本実施形態の内圧検査装置10では、ベルトコンベ
ア11によるカートンケース2の搬送路に沿って、その
搬送方向上流側から、カートンケース2の天壁部を各缶
詰の蓋板部から引き離すためのカートンケース復元機構
12と、カートンケース2の上方から電磁誘導作用によ
り各缶詰の蓋板部をそれぞれ強制励振させてその音の最
大ピーク周波数を測定し、その値が正常内圧缶詰のもつ
周波数範囲内にあるか否かによって缶詰の内圧の良否を
判定するための打缶音検査機構13と、カートンケース
2の上方から電磁センサーにより各缶詰の蓋板部を膨ら
み度を計測し、その測定値が正常内圧缶詰のもつ膨らみ
度の範囲内にあるか否かによって缶詰の内圧の良否を判
定するための蓋膨らみ度検査機構14とが順次設置され
ている。
【0023】カートンケース2の天壁部2aを各缶詰1
の蓋板部から引き離すためのカートンケース復元機構1
2について、本実施形態では、例えば、図3に示すよう
に、エアシリンダ12aにより往復移動させられる空気
圧入部12bがベルトコンベア11の両側に配置されて
いて、エアシリンダ12aの伸長により各空気圧入部1
2bが搬送中のカートンケース2を両側から挟んで、エ
アシリンダ12aからの圧縮空気を空気圧入部12bか
ら放出することにより、カートンケース2の両側にある
隙間2c(図5に示す)からそれぞれ空気を圧入してカ
ートンケース2を膨らませるようなものとして構成され
ている。
【0024】そのような空気の圧入によるカートンケー
ス復元機構12によれば、空気を圧入してカートンケー
ス2を膨らませることによって、保管中に上からの荷重
で圧迫されて変形した状態のカートンケース2の形状を
元に戻し、図6(B)に示すように缶詰1の蓋板部と接
触しているカートンケースの天壁部2aを、図6(A)
に示すように缶詰1の蓋板部上端(巻締部上端又はタ
ブ)から引き離すことができる。
【0025】なお、空気を圧入することでカートンケー
ス2を膨らますためには、上記のような一対の空気圧入
部12bによりカートンケース2の両側からそれぞれ空
気を圧入するような構造に限らず、例えば、エアシリン
ダ12aによる空気圧入部12bをベルトコンベア11
に沿って複数台設置して各空気圧入部12bにより順次
空気を圧入するようにしても良く、また、必ずしもカー
トンケース2の両側からそれぞれ空気を圧入する必要は
なく、カートンケース2の片側だけで隙間2cから空気
を圧入して、カートンケース2の他側では隙間2cを塞
ぐだけの構造としても良い。
【0026】打缶音検査機構13については、それ自体
の構造は既に挙げたような各公報によって従来から知ら
れたようなものであり、図示していないが、カートンケ
ース2の外側から電磁誘導作用により各缶詰1の蓋板部
をそれぞれ強制励振させることで電気的に打缶して、そ
れぞれの打缶音をマイクロフォンでとらえ、増幅処理し
た後、周波数検出回路で音響周波数のパワー分布を検出
してから、判定回路により最大ピーク周波数を識別し、
その周波数と予め設定しておいた正常内圧缶詰のもつ周
波数範囲とを比較して缶詰の内圧の良否を判定するもの
である。
【0027】なお、本実施形態では、カートンケース2
をベルトコンベア11で搬送しながら隙間2cのある両
側から空気を圧入している関係上、図4(A)(B)に
示すような4個又は5個ずつ6列に缶詰1を収納したカ
ートンケース2の搬送時の向きが、6個が横一列となっ
て搬送方向に移動するようなものとなっているため、、
それに対応して、図3に示すように、打缶音検査機構1
3は、打缶ヘッド13aが6個設置されたものとして構
成されている。
【0028】蓋膨らみ度検査機構14については、図示
していないが、電磁センサー(渦電流式距離計)により
一つの缶詰について蓋面までの距離を複数点で測定した
後、蓋膨らみ度検出回路により蓋面の凹凸度合を演算し
てから、判定回路により缶詰の内圧の良否を判定するも
のであって、本実施形態では、図3に示したような打缶
音検査機構13の打缶ヘッド13aと同様に、搬送方向
に対するカートンケース2の向きに対応して、電磁セン
サー(渦電流式距離計)が6個設置されたものとして構
成されている。
【0029】上記のような装置10により実施される本
実施形態の2ピース缶による飲料缶詰1に対する内圧検
査方法によれば、底板部を強制励振させて内圧を検査す
ることができない正圧缶詰用2ピース缶について、タブ
付き簡易開口部が形成されている蓋板部を強制励振させ
ることで内圧を検査する場合に、缶詰1の蓋板部がカー
トンケース2の天板部と接触していることに起因する音
響周波数のパワー分布の乱れを確実に回避することがで
きるため、図8(A)に示すように、タブ等の影響によ
り音響周波数のパワー分布が複数のピークを出現させる
ような複雑なものとなっていても、その検出結果(音響
周波数のパワー分布)から判定すべき最大ピーク周波数
を識別して缶詰1の内圧の良否を判定することができ
る。
【0030】その結果、例えば、内容物の腐敗の心配が
ない炭酸飲料や果汁飲料だけでなく、ミルク入り飲料の
ような腐敗の心配がある飲料に対しても、正圧缶詰用2
ピース缶を使用することが可能となる。
【0031】また、本実施形態の装置10によれば、ベ
ルトコンベア11によりカートンケース2を連続的に搬
送しながら、各カートンケース2内に順次空気を圧入し
て、各カートンケース2内の缶詰1の内圧検査を連続的
に行なうことができるため、能率的に上記の検査方法を
実施することができる。
【0032】以上、本発明の密封容器の内圧検査方法お
よび該方法を実施するための装置について、正圧缶詰用
2ピース缶による飲料缶詰についての一実施形態により
説明したが、本発明は、上記のような実施形態にのみ限
定されるものではなく、適宜設計変更可能なものである
ことはいうまでもない。
【0033】例えば、上記の実施形態に示した装置10
では、カートンケース2を同じ方向のまま、ベルトコン
ベア11により、空気を圧入してカートンケース2を膨
らませるカートンケース復元機構12から、各検査機構
(打缶音検査機構13および蓋膨らみ度検査機構14)
に送り込んでいるが、カートンケース復元機構12によ
りカートンケース2を膨らませてから、カートンケース
2の方向を90度変えることにより、各検査機構13,
14に送り込むようにしても良い。
【0034】すなわち、従来のカートンケース外側から
の缶詰の内圧検査装置では、通常、4個又は5個の缶詰
が横一列となって搬送方向に移動するようにカートンケ
ースを搬送することによって、打缶音検査機構の打缶ヘ
ッドの数(および蓋膨らみ度検査機構の電磁センサー)
を5個までとしている場合が多く、上記の実施形態のよ
うな向きでカートンケースを搬送する場合には、打缶ヘ
ッド(および電磁センサー)の数を増やすように改造し
ない限り、従来の打缶音検査機構(および蓋膨らみ度検
査機構)をそのまま使用することができないが、上記の
ようにカートンケース復元機構12によりカートンケー
スを膨らませてからカートンケースの方向を90度変え
て搬送することにより、従来の打缶音検査機構(および
蓋膨らみ度検査機構)をそのまま使用することができ
る。
【0035】また、本発明の密封容器の内圧検査方法に
ついては、カートンケースの天壁部を各密封容器の蓋板
部から引き離すために、上記のようなカートンケース内
に空気を圧入するような方法だけでなく、例えば、バキ
ューム装置等によってカートンケースの天壁部をその上
方から吸引するような方法を採用することも可能であ
る。
【0036】図9(A)(B)は、バキューム装置によ
りカートンケースの天壁部をその上方から吸引すること
によるカートンケース復元機構12の一例を示すもの
で、このような吸引によるカートンケース復元機構12
を使用した場合には、図10に示すように、カートンケ
ース2の向きを搬送の途中で変えることなく、4個(又
は5個)の缶詰1が横一列となって搬送方向に移動する
ようにカートンケース2を搬送することによって、打缶
ヘッド13a(および電磁センサー)の数を増やすよう
な改造を必要とすることなく、打缶ヘッド13aの数
(および蓋膨らみ度検査機構の電磁センサー)の少ない
従来の打缶音検査機構(および蓋膨らみ度検査機構)を
そのまま使用することができる。
【0037】さらに、本発明の密封容器の内圧検査方法
およびその装置については、カートンケースの天壁部を
各密封容器の蓋板部から引き離すために、カートンケー
ス内に空気を圧入したり、カートンケースの天壁部をそ
の上方から吸引したりするだけでなく、例えば、カート
ンケースを浮かせた状態で該ケースの天壁部が下になる
ように反転させてから元に戻すことにより、その中の各
密封容器の重量によってカートンケースの変形を復元す
る(例えば、ロープ状のガイド部材によりカートンケー
スを案内するような機構による)ような他の手段を用い
ることによって実施することも可能である。
【0038】また、上記の実施形態では、打缶音検査機
構13と共に蓋膨らみ度検査機構14を併用して、両方
の検出結果から総合的に缶詰の内圧の良否を判定してい
るが、場合によっては、蓋膨らみ度検査機構14を併用
することなく、打缶音検査機構13のみによって缶詰の
内圧の良否を判定することも可能である。
【0039】また、上記の実施形態では、正圧缶詰用2
ピース缶による缶詰を検査の対象としているが、本発明
の方法およびその装置については、2ピース缶のみに限
らずその他の密封容器に対しても実施可能なものであ
り、例えば、3ピース缶の缶詰に対して実施することに
より、従来は、カートンケースを反転させて平坦な底板
部を強制励振させるとにより内圧を検査していたのを、
そのようにカートンケースを反転させることなく、タブ
付き開口部が形成されている蓋板部を強制励振させるこ
とで内圧の検査を実施することが可能となる。
【0040】さらには、2ピース缶や3ピース缶による
缶詰だけではなく、タブ付きの簡易開口部を形成した金
属製の蓋板部を備え、底部では電磁誘導作用により強制
励振させる打缶音によっては内圧の検査ができないよう
な密封容器(例えば、タブ付き簡易開口部のある金属製
の蓋板部を備えたガラス製容器による瓶詰など)に対し
ても、そのタブ付き開口部が形成された金属製の蓋板部
を強制励振させることで内圧の検査を実施することが可
能となる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したような本発明の密封容器の
内圧検査方法によれば、蓋板部にタブ付き簡易開口部が
形成されている密封容器を、カートンケース内に収納し
て所定の期間保管した後、カートンケースの外側からそ
の蓋板部を強制励振させてその内圧を検査する場合に、
検出される音響周波数のパワー分布にカートンケースと
の接触に起因する乱れが生じるのを確実に回避すること
ができて、その検出結果から密封容器の内圧の良否を判
定することが実際上可能なものとなり、それによって、
例えば、ミルク入り飲料のような腐敗の心配がある飲料
についても従来使用できなかった正圧缶詰用2ピース缶
を使用するというようなことが可能となる。また、本発
明の密封容器の内圧検査装置によれば、そのような密封
容器の内圧検査方法を、連続して能率的に実施すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の密封容器の内圧検査方法の一実施形態
を示すフローチャート。
【図2】図1に示した内圧検査方法を実施するための本
発明の密封容器の内圧検査装置の一実施形態を示す斜視
図。
【図3】図2に示した内圧検査装置の要部を示す上面
図。
【図4】本発明の内圧検査方法の適用対象となる密封容
器(飲料缶詰)が入ったカートンケースの各例、すなわ
ち、(A)24個入り,および(B)30個入りをそれ
ぞれ示す上面図。
【図5】図4に示した密封容器(飲料缶詰)入りのカー
トンケース(24個入り)を示す斜視図。
【図6】カートンケースに収納されている密封容器(飲
料缶詰)とカートンケースの天壁部との関係について、
(A)カートンケースの保管前の状態、および(B)カ
ートンケースが保管中に上からの圧力で変形したときの
状態をそれぞれ示す側面説明図。
【図7】打缶音検査機構によりタブ付き簡易開口部のな
い略平坦な蓋板部(底板部)で打缶音検査を行なった場
合の検出結果について、(A)カートンケースの天壁部
(底壁部)が蓋板部(底板部)に接触していないときの
音響周波数のパワー分布,および(B)カートンケース
の天壁部(底壁部)が蓋板部(底板部)に接触している
ときの音響周波数のパワー分布をそれぞれ示すグラフ。
【図8】打缶音検査機構によりタブ付き簡易開口部のあ
る蓋板部で打缶音検査を行なった場合の検出結果につい
て、(A)カートンケースの天壁部が蓋板部に接触して
いないときの音響周波数のパワー分布,および(B)カ
ートンケースの天壁部が蓋板部に接触しているときの音
響周波数のパワー分布をそれぞれ示すグラフ。
【図9】本発明の内圧検査装置の他の実施形態で使用さ
れているカートンケース復元機構について、(A)カー
トンケースの天壁部を吸引する前の状態,および(B)
カートンケースの天壁部を吸引中の状態それぞれ示す側
面図。
【図10】図9に示したカートンケース復元機構を備え
た内圧検査装置の要部を示す上面図。
【符号の説明】
1 密封容器(2ピース缶の飲料缶詰) 2 カートンケース 10 密封容器(2ピース缶の飲料缶詰)の内圧検
査装置 11 カートンケースの搬送路(ベルトコンベア) 12 カートンケース復元機構 13 打缶音検査機構 14 蓋膨らみ度検査機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カートンケースの外側からその中の密封
    容器を電磁誘導作用によって強制励振させ、その音をと
    らえて増幅処理し、容器内圧と相関関係にある音響周波
    数から容器の内圧の良否を判定するような密封容器の内
    圧検査方法において、タブ付き簡易開口部が形成された
    蓋板部を電磁誘導作用により強制励振させると共に、蓋
    板部を強制励振させる前に、カートンケースの天壁部を
    密封容器の蓋板部から引き離しておくことを特徴とする
    密封容器の内圧検査方法。
  2. 【請求項2】 カートンケースの外側からその中の密封
    容器を電磁誘導作用によって強制励振させ、その音をと
    らえて増幅処理し、容器内圧と相関関係にある音響周波
    数から容器の内圧の良否を判定するような打缶音検査機
    構を備えた密封容器の内圧検査装置において、タブ付き
    簡易開口部が形成された蓋板部を強制励振させるための
    打缶音検査機構が、カートンケースの搬送路に沿って設
    置されていると共に、打缶音検査機構よりも搬送方向上
    流側に、カートンケースの天壁部を密封容器の蓋板部か
    ら引き離すためのカートンケース復元機構が設置されて
    いることを特徴とする密封容器の内圧検査装置。
  3. 【請求項3】 カートンケース復元機構が、カートンケ
    ース内に空気を圧入するように構成されたものであるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の密封容器の内圧検査装
    置。
  4. 【請求項4】 カートンケース復元機構が、カートンケ
    ースの天壁部をその上方から吸引するように構成された
    ものであることを特徴とする請求項2に記載の密封容器
    の内圧検査装置。
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