JPS6367845B2 - - Google Patents
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- JPS6367845B2 JPS6367845B2 JP57064902A JP6490282A JPS6367845B2 JP S6367845 B2 JPS6367845 B2 JP S6367845B2 JP 57064902 A JP57064902 A JP 57064902A JP 6490282 A JP6490282 A JP 6490282A JP S6367845 B2 JPS6367845 B2 JP S6367845B2
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01L—MEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
- G01L11/00—Measuring steady or quasi-steady pressure of a fluid or a fluent solid material by means not provided for in group G01L7/00 or G01L9/00
- G01L11/04—Measuring steady or quasi-steady pressure of a fluid or a fluent solid material by means not provided for in group G01L7/00 or G01L9/00 by acoustic means
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Acoustics & Sound (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Measuring Fluid Pressure (AREA)
- Examining Or Testing Airtightness (AREA)
Description
本発明は、瓶や缶の様な密封容器の金属製の蓋
又は底部を強制励振させたときに生ずる固有振動
中心周波数が容器内圧と相関関係を有するという
性質を利用して該容器の内圧が正常か否かを判別
する方法及び装置に関する。 普通の食品の缶詰や瓶詰の場合、内容物の変敗
を防止する為に、内容物は所定の真空状態で充填
されるが、缶壁や蓋のピンホール、巻締不良、容
器と蓋との密封面の接触不良等に起因する空気や
細菌等の吸込みによる内容物の変敗に伴うガス発
生、或いは殺菌不足に起因する内容物の変敗に伴
うガス発生により真空度が低下することがあり、
又内容物がビールや炭酸飲料の場合やチツ素ガス
充填（液体窒素の状態で充填する場合を含む）缶
の場合は、加圧状態で内容物が充填されている
が、容器の不良又はガス充填量不足に起因して圧
力低下を生ずることがある。 これらの圧力不良缶詰や瓶詰を市場に出荷する
ことは消費者にとつて危険なので、出荷の前に検
出して除去する必要がある。 この検出方法として、密封容器の金属製蓋等を
強制励振したときに誘起する固有振動数が内圧と
密接な相関関係があるという性質を利用した方式
があり、この方式の代表的なものが特開昭49−
24276号公報に開示されている。 この検出方法は、２つの低選択度（低Ｑ）帯域
フイルターを設け、一方のフイルターを良内圧容
器のもつ周波数帯域に、他方のフイルターを不良
内圧容器のもつ周波数帯域にセツトし、これらの
フイルターを通る固有振動周波数パワーの差を検
出することにより容器内圧の良否を判別するもの
であるが、この方法は、固有振動周波数パワーの
検出に低選択度帯域フイルターを用いる為、固有
振動以外のノイズや固有振動高周波成分等の影響
を受け易く判別精度がおちるという憾みがある。 本発明は、固有振動以外のノイズや固有振動高
周波成分等の影響を受けにくく、しかも高速で容
器内圧の良否を判別する方法とその為の装置を提
供することを目的とするものでこれによれば、電
磁誘導作用により強制励振させられた密封容器蓋
又は底部からの音を、マイクロフオンでとらえた
後増巾処理した音響周波数パワーを５以上の選択
度と18dB／OCT以上の減衰傾度をもつ５個以上
の狭帯域フイルター群によりとらえ、該フイルタ
ー群を通過した信号出力を整流し、積分した値か
ら、先ず、該フイルター群の中より最大出力をも
つ周波数帯（固有振動中心周波数帯）を検出し、
次にその検出された該周波数帯内において振動周
波数成分が高域側にあるのか低域側にあるのか
を、検出された周波数帯より一つ高域側のフイル
ターと一つ低域側のフイルターの出力差を演算す
ることにより容器内圧と相関関係にある固有振動
中心周波数変数を求め、該固有振動中心周波数変
数と予じめ設定した周波数変数とを比較して行う
方法、及び、密封容器の蓋又は底部を電磁誘導作
用により強制励振させる打撃器と、強制励振によ
り生ずる自由振動音を検出するマイクロフオン
と、検出した信号を増巾する増巾器と、増巾した
信号の周波数パワーをとらえる５以上の選択度と
18dB／OCT以上の減衰傾度をもつ５個以上の狭
帯域フイルター群と、各フイルターの出力を整流
する整流回路群と、整流出力を設定時間積分し保
持する積分ホールド回路群と、該積分ホールド回
路群のそれぞれの回路が保持している積分出力を
高速で次々と切換えて後記最大値検出減算回路に
送る信号切換回路と、固有振動中心周波数変数を
求める最大値検出減算回路と、不良内圧設定値と
比較する演算出力比較回路と、各回路のタイミン
グを制御する制御回路と、不良容器を取り除くリ
ジエクト装置とから成る装置が得られる。 本発明の判別方法及び装置は、帯域フイルター
として、高選択度（５以上）で18dB／OCT以上
の減算傾度をもつ狭帯域フイルターを用いるの
で、外来ノイズや固有振動高周波成分等の影響を
受けにくく、しかも狭帯域フイルターにより固有
振動中心周波数をとらえる方式であるから、単に
固有振動ピーク周波数を求める方式とは異なり、
固有振動中心周波数付近に容器内圧と関係する複
雑共振現象が発生する様な複雑な形状に成形加工
された部分を被励振部にもつ容器（例えばイージ
ーオープン蓋付缶や瓶等）の場合でも精度のよい
判別が可能であり、又、帯域フイルター出力の差
を演算する方式の為、打撃位置のズレ、蓋の特性
等により全体の振動周波数パワーが変動しても判
別パラメータは影響を受けにくいという特徴を有
する。 本発明の判別方法のポイントは、先ず、固有振
動周波数帯域に、５以上の選択度と18dB／OCT
以上の減衰傾度とをもつ狭帯域フイルターを、例
えば７個設けて強制励振させられた容器蓋等の固
有振動中心周波数帯を検出し、次に、その検出さ
れた固有振動中心周波数帯内（当該フイルター
内）において振動周波数成分が高域側にあるのか
を低域側にあるのかを判別する２つのステツプを
採ることにある。 この方法を行う具体的に行うには、次の２つの
手段がある。 １つは、先ず最大出力周波数帯がどこにあるか
（どのフイルター内にあるか）で１回目の判別を
行い、次に検出された周波数帯より一つ高域側の
フイルターと、一つ低域側のフイルターとの出力
の差の演算をし、この演算値（変数）と予じめ各
周波数ごとに設定しておいた基準値とを比較する
ことにより二回目の判別を行うという方法（前者
の方法）であり、もう一つは、予じめ最大出力周
波数帯により決まる定数を設けておき、これと最
大出力周波数帯より一つ高域側のフイルターと、
一つ低域側のフイルターとの出力の差の演算値か
ら変数を求め、この変数と基準値とを比較するこ
とにより判別を行うという方法（後者の方法）で
ある。 これらを式で示す（狭帯域フイルターを７個使
用した場合）と、 各帯域フイルターの周波数パワーをPn（ｎ＝１
〜７の自然数）（但し、ｎが小さい程周波数帯は
低域側とする） 最大周波数パワー帯をｍ（ｍ＝１〜７の自然数） 最大周波数パワー帯により設定される定数を
Kn（ｎ＝１〜７の自然数） とすれば、 演算出力Ｘは、 前者の方法においては、 ｍ＝１のときＸ＝P2−P1 ｍ＝２〜６のときＸ＝Pn+1−Pn-1 ｍ＝７のときＸ＝P7−P6 となり、 後者の方法では、 ｍ＝１のときＸ＝P2−P1＋K1 ｍ＝２〜６のときＸ＝Pn+1−Pn-1＋Kn ｍ＝７のときＸ＝P7−P6＋K7 となる。 いずれの場合も使用している帯域フイルターが
高選択度のため外来ノイズや固有振動高周波成分
等の影響を受けにくく、しかも固有振動中心周波
数を狭帯域フイルターによりとらえるものである
から、単に固有振動ピーク周波数を求める方式と
異なり、被励振部が固有振動中心周波数付近に容
器内圧と関係する複雑共振現象が発生するイージ
ーオープン蓋であつても、精度のよい検出が可能
である。又、帯域フイルターの差を演算する方式
の為、打撃位置ズレ、蓋の特性等により全体の振
動周波数パワーが変動しても判別パラメターは影
響を受けにくいという特徴を有する。 このように本発明の判別方法及び装置を用いる
と、精度の良い判別ができるだけでなく、高速判
別（例えば缶詰だと、約2400缶／分）が可能とな
る。 尚、前者の方法及び後者の方法は、どちらも上
記の効果を奏するが、回路の構成とその調整のし
易すさという観点から後者の方がより好ましい方
法である。 次に、本発明の実施例を示す。 第１図は、本発明判別装置のブロツクダイアグ
ラムの一例である。図において、１は密封容器が
所定の位置に来たか否かを検出する為の容器位置
センサーであり、２は該容器の蓋又は底部を電磁
誘導作用により強制励振させる為の打撃器、３は
容器位置検出センサー１が容器を検出した時に打
撃器２を駆動する為の電流パルスを発生する打撃
器駆動回路、４は強制励振により生ずる振動音を
電気信号に変換するマイクロフオン、５は電気信
号の出力を増巾する増巾器、６は振動音の帯域周
波数パワーを求める為に、固有振動周波数帯に設
けられた高選択度帯域フイルター群、７は各帯域
フイルターを通過した信号を全波整流する整流回
路群、８は整流出力を設定時間、例えば打撃の為
のパルス発生後の一定時間積分しその出力を保持
する積分ホールド回路群、９は積分ホールド回路
群中の最大出力帯域を検出する為に、各帯域出力
を高速で次々と切り換える信号切換回路、１０は
電流パルスが発生しなかつた場合、あるいは打撃
位置不良等の検出をする為に各帯域出力を加算す
る加算回路、１１は加算回路出力が設定値以下な
ら不良信号を出す加算値比較回路、１２は各帯域
出力の中で最大値をとる帯域を検出し、その帯域
の両隣の出力の差を演算する最大値検出減算回路
である。ここで出される演算出力には、最大出力
帯域ごとに設定される定数（Km）が加算される場
合がある。１３は演算出力が予じめ設定された良
品内圧の範囲になければ不良信号を出す演算出力
比較回路、１４は電流パルス発生タイミング、積
分回路の信号取込み開始タイミング、積分時間終
了タイミング、信号切換回路の切換タイミング、
演算処理回路の開始タイミング、加算値比較回路
と演算出力比較回路の比較タイミング、リジエク
ト機構駆動タイミング等のタイミングを制御する
制御部、１５は検査容器数、リジエクト容器数、
不良内圧設定値、容器内圧モニターランプ等を表
示する表示装置、１６は不良容器を取り除くリジ
エクト装置である。 容器位置センサー１は、ベルトコンベア上の容
器Ａ（図では缶詰）の位置を検出し、缶詰が打撃
器２の中心に来たときに信号を出す。この信号を
受けた制御回路１４の指令により打撃器駆動回路
３から打撃器２内のコイルに電流パルスが加えら
れ、缶詰の蓋を強制励振させる。この強制励振に
より生じた振動音は、マイクロフオン４により電
気信号に変換される。この電気信号は、増巾器５
で出力を増巾され、狭帯域フイルター群６を通過
させられる。 狭帯域フイルター回路群６の各帯域フイルター
を通過した信号は、整流回路群７により全波整流
され、積分ホールド回路群８に入り、整流出力を
設定時間、例えば打撃パルス発生後5ms（マイク
ロセカンド）から15msの間積分し（即ち、打撃
パルス発生直後から5msまでの時間の信号は捨て
る）、その出力を保持する。 次に、積分ホールド回路群８のそれぞれの回路
が保持している積分出力を信号切換回路９により
高速で次々と切り換えて、最大値検出減算回路１
２に送る。 一方、電流パルスが発生しなかつた場合、ある
いは打撃（打缶）位置不良等の検出をする為に、
加算回路１０により積分ホールド回路群８の各帯
域出力を加算し、その値を加算比較回路１１に入
れ、加算回路出力が予じめ設定した値以下ならば
不良信号を制御部１４に出して、当該缶をリジエ
クト装置１６により取り除く様にする。この缶は
再度検査をする。 最大値検出減算回路１２では、各帯域出力の中
で最大値をとる帯域を検出し、その帯域の両隣の
出力の差を演算する（即ち、狭帯域フイルター群
の中より最大出力をもつ周波数帯を検出し、その
周波数帯より一つ高域側のフイルターと一つ低域
側のフイルターとの出力の差を演算する）。 この際に、演算出力に最大出力帯域により予じ
め設定しておいた定数を加算して固有振動中心周
波数変数とする。この固有振動中心周波数変数を
演算出力比較回路１３に入れ、変数が予じせ設定
してある良内圧缶の範囲になければ信号を制御部
１４に出し、制御部１４の指令によりリジエクト
装置１６を作動させて不良缶を正常な缶の搬送路
から取り除く。 次に、実施例を示す。 (1) 実験方法 サンプル缶として250ｇ用のブリキ２ピース缶
に果汁飲料を充填した後に液体窒素を滴下し、缶
蓋を巻締めて密封した缶内圧が０〜2.0Kg／cm2の
缶詰をつくり、コンベア上で缶蓋を強制励振さ
せ、その固有振動ピーク周波数を汎用デジタルス
ペクトラムアナライザーにより求めると共に、上
記した方法により固有振動中心周波数変数を演算
処理した。 (2) 実験条件 演算処理した固有振動波形は、励振直後の
2ms（マイクロセカンド）を除外し、その後の
12msを使用した。 帯域フイルターは、上記サンプル缶の固有振
動中心周波数が1.8〜3.5KHz帯内にあるので、
第１表に示すフイルター群（７個）を使用し
た。 実験回数は、各内圧の同一サンプル缶を８回
ずつ測定した。値はその平均値である。
又は底部を強制励振させたときに生ずる固有振動
中心周波数が容器内圧と相関関係を有するという
性質を利用して該容器の内圧が正常か否かを判別
する方法及び装置に関する。 普通の食品の缶詰や瓶詰の場合、内容物の変敗
を防止する為に、内容物は所定の真空状態で充填
されるが、缶壁や蓋のピンホール、巻締不良、容
器と蓋との密封面の接触不良等に起因する空気や
細菌等の吸込みによる内容物の変敗に伴うガス発
生、或いは殺菌不足に起因する内容物の変敗に伴
うガス発生により真空度が低下することがあり、
又内容物がビールや炭酸飲料の場合やチツ素ガス
充填（液体窒素の状態で充填する場合を含む）缶
の場合は、加圧状態で内容物が充填されている
が、容器の不良又はガス充填量不足に起因して圧
力低下を生ずることがある。 これらの圧力不良缶詰や瓶詰を市場に出荷する
ことは消費者にとつて危険なので、出荷の前に検
出して除去する必要がある。 この検出方法として、密封容器の金属製蓋等を
強制励振したときに誘起する固有振動数が内圧と
密接な相関関係があるという性質を利用した方式
があり、この方式の代表的なものが特開昭49−
24276号公報に開示されている。 この検出方法は、２つの低選択度（低Ｑ）帯域
フイルターを設け、一方のフイルターを良内圧容
器のもつ周波数帯域に、他方のフイルターを不良
内圧容器のもつ周波数帯域にセツトし、これらの
フイルターを通る固有振動周波数パワーの差を検
出することにより容器内圧の良否を判別するもの
であるが、この方法は、固有振動周波数パワーの
検出に低選択度帯域フイルターを用いる為、固有
振動以外のノイズや固有振動高周波成分等の影響
を受け易く判別精度がおちるという憾みがある。 本発明は、固有振動以外のノイズや固有振動高
周波成分等の影響を受けにくく、しかも高速で容
器内圧の良否を判別する方法とその為の装置を提
供することを目的とするものでこれによれば、電
磁誘導作用により強制励振させられた密封容器蓋
又は底部からの音を、マイクロフオンでとらえた
後増巾処理した音響周波数パワーを５以上の選択
度と18dB／OCT以上の減衰傾度をもつ５個以上
の狭帯域フイルター群によりとらえ、該フイルタ
ー群を通過した信号出力を整流し、積分した値か
ら、先ず、該フイルター群の中より最大出力をも
つ周波数帯（固有振動中心周波数帯）を検出し、
次にその検出された該周波数帯内において振動周
波数成分が高域側にあるのか低域側にあるのか
を、検出された周波数帯より一つ高域側のフイル
ターと一つ低域側のフイルターの出力差を演算す
ることにより容器内圧と相関関係にある固有振動
中心周波数変数を求め、該固有振動中心周波数変
数と予じめ設定した周波数変数とを比較して行う
方法、及び、密封容器の蓋又は底部を電磁誘導作
用により強制励振させる打撃器と、強制励振によ
り生ずる自由振動音を検出するマイクロフオン
と、検出した信号を増巾する増巾器と、増巾した
信号の周波数パワーをとらえる５以上の選択度と
18dB／OCT以上の減衰傾度をもつ５個以上の狭
帯域フイルター群と、各フイルターの出力を整流
する整流回路群と、整流出力を設定時間積分し保
持する積分ホールド回路群と、該積分ホールド回
路群のそれぞれの回路が保持している積分出力を
高速で次々と切換えて後記最大値検出減算回路に
送る信号切換回路と、固有振動中心周波数変数を
求める最大値検出減算回路と、不良内圧設定値と
比較する演算出力比較回路と、各回路のタイミン
グを制御する制御回路と、不良容器を取り除くリ
ジエクト装置とから成る装置が得られる。 本発明の判別方法及び装置は、帯域フイルター
として、高選択度（５以上）で18dB／OCT以上
の減算傾度をもつ狭帯域フイルターを用いるの
で、外来ノイズや固有振動高周波成分等の影響を
受けにくく、しかも狭帯域フイルターにより固有
振動中心周波数をとらえる方式であるから、単に
固有振動ピーク周波数を求める方式とは異なり、
固有振動中心周波数付近に容器内圧と関係する複
雑共振現象が発生する様な複雑な形状に成形加工
された部分を被励振部にもつ容器（例えばイージ
ーオープン蓋付缶や瓶等）の場合でも精度のよい
判別が可能であり、又、帯域フイルター出力の差
を演算する方式の為、打撃位置のズレ、蓋の特性
等により全体の振動周波数パワーが変動しても判
別パラメータは影響を受けにくいという特徴を有
する。 本発明の判別方法のポイントは、先ず、固有振
動周波数帯域に、５以上の選択度と18dB／OCT
以上の減衰傾度とをもつ狭帯域フイルターを、例
えば７個設けて強制励振させられた容器蓋等の固
有振動中心周波数帯を検出し、次に、その検出さ
れた固有振動中心周波数帯内（当該フイルター
内）において振動周波数成分が高域側にあるのか
を低域側にあるのかを判別する２つのステツプを
採ることにある。 この方法を行う具体的に行うには、次の２つの
手段がある。 １つは、先ず最大出力周波数帯がどこにあるか
（どのフイルター内にあるか）で１回目の判別を
行い、次に検出された周波数帯より一つ高域側の
フイルターと、一つ低域側のフイルターとの出力
の差の演算をし、この演算値（変数）と予じめ各
周波数ごとに設定しておいた基準値とを比較する
ことにより二回目の判別を行うという方法（前者
の方法）であり、もう一つは、予じめ最大出力周
波数帯により決まる定数を設けておき、これと最
大出力周波数帯より一つ高域側のフイルターと、
一つ低域側のフイルターとの出力の差の演算値か
ら変数を求め、この変数と基準値とを比較するこ
とにより判別を行うという方法（後者の方法）で
ある。 これらを式で示す（狭帯域フイルターを７個使
用した場合）と、 各帯域フイルターの周波数パワーをPn（ｎ＝１
〜７の自然数）（但し、ｎが小さい程周波数帯は
低域側とする） 最大周波数パワー帯をｍ（ｍ＝１〜７の自然数） 最大周波数パワー帯により設定される定数を
Kn（ｎ＝１〜７の自然数） とすれば、 演算出力Ｘは、 前者の方法においては、 ｍ＝１のときＸ＝P2−P1 ｍ＝２〜６のときＸ＝Pn+1−Pn-1 ｍ＝７のときＸ＝P7−P6 となり、 後者の方法では、 ｍ＝１のときＸ＝P2−P1＋K1 ｍ＝２〜６のときＸ＝Pn+1−Pn-1＋Kn ｍ＝７のときＸ＝P7−P6＋K7 となる。 いずれの場合も使用している帯域フイルターが
高選択度のため外来ノイズや固有振動高周波成分
等の影響を受けにくく、しかも固有振動中心周波
数を狭帯域フイルターによりとらえるものである
から、単に固有振動ピーク周波数を求める方式と
異なり、被励振部が固有振動中心周波数付近に容
器内圧と関係する複雑共振現象が発生するイージ
ーオープン蓋であつても、精度のよい検出が可能
である。又、帯域フイルターの差を演算する方式
の為、打撃位置ズレ、蓋の特性等により全体の振
動周波数パワーが変動しても判別パラメターは影
響を受けにくいという特徴を有する。 このように本発明の判別方法及び装置を用いる
と、精度の良い判別ができるだけでなく、高速判
別（例えば缶詰だと、約2400缶／分）が可能とな
る。 尚、前者の方法及び後者の方法は、どちらも上
記の効果を奏するが、回路の構成とその調整のし
易すさという観点から後者の方がより好ましい方
法である。 次に、本発明の実施例を示す。 第１図は、本発明判別装置のブロツクダイアグ
ラムの一例である。図において、１は密封容器が
所定の位置に来たか否かを検出する為の容器位置
センサーであり、２は該容器の蓋又は底部を電磁
誘導作用により強制励振させる為の打撃器、３は
容器位置検出センサー１が容器を検出した時に打
撃器２を駆動する為の電流パルスを発生する打撃
器駆動回路、４は強制励振により生ずる振動音を
電気信号に変換するマイクロフオン、５は電気信
号の出力を増巾する増巾器、６は振動音の帯域周
波数パワーを求める為に、固有振動周波数帯に設
けられた高選択度帯域フイルター群、７は各帯域
フイルターを通過した信号を全波整流する整流回
路群、８は整流出力を設定時間、例えば打撃の為
のパルス発生後の一定時間積分しその出力を保持
する積分ホールド回路群、９は積分ホールド回路
群中の最大出力帯域を検出する為に、各帯域出力
を高速で次々と切り換える信号切換回路、１０は
電流パルスが発生しなかつた場合、あるいは打撃
位置不良等の検出をする為に各帯域出力を加算す
る加算回路、１１は加算回路出力が設定値以下な
ら不良信号を出す加算値比較回路、１２は各帯域
出力の中で最大値をとる帯域を検出し、その帯域
の両隣の出力の差を演算する最大値検出減算回路
である。ここで出される演算出力には、最大出力
帯域ごとに設定される定数（Km）が加算される場
合がある。１３は演算出力が予じめ設定された良
品内圧の範囲になければ不良信号を出す演算出力
比較回路、１４は電流パルス発生タイミング、積
分回路の信号取込み開始タイミング、積分時間終
了タイミング、信号切換回路の切換タイミング、
演算処理回路の開始タイミング、加算値比較回路
と演算出力比較回路の比較タイミング、リジエク
ト機構駆動タイミング等のタイミングを制御する
制御部、１５は検査容器数、リジエクト容器数、
不良内圧設定値、容器内圧モニターランプ等を表
示する表示装置、１６は不良容器を取り除くリジ
エクト装置である。 容器位置センサー１は、ベルトコンベア上の容
器Ａ（図では缶詰）の位置を検出し、缶詰が打撃
器２の中心に来たときに信号を出す。この信号を
受けた制御回路１４の指令により打撃器駆動回路
３から打撃器２内のコイルに電流パルスが加えら
れ、缶詰の蓋を強制励振させる。この強制励振に
より生じた振動音は、マイクロフオン４により電
気信号に変換される。この電気信号は、増巾器５
で出力を増巾され、狭帯域フイルター群６を通過
させられる。 狭帯域フイルター回路群６の各帯域フイルター
を通過した信号は、整流回路群７により全波整流
され、積分ホールド回路群８に入り、整流出力を
設定時間、例えば打撃パルス発生後5ms（マイク
ロセカンド）から15msの間積分し（即ち、打撃
パルス発生直後から5msまでの時間の信号は捨て
る）、その出力を保持する。 次に、積分ホールド回路群８のそれぞれの回路
が保持している積分出力を信号切換回路９により
高速で次々と切り換えて、最大値検出減算回路１
２に送る。 一方、電流パルスが発生しなかつた場合、ある
いは打撃（打缶）位置不良等の検出をする為に、
加算回路１０により積分ホールド回路群８の各帯
域出力を加算し、その値を加算比較回路１１に入
れ、加算回路出力が予じめ設定した値以下ならば
不良信号を制御部１４に出して、当該缶をリジエ
クト装置１６により取り除く様にする。この缶は
再度検査をする。 最大値検出減算回路１２では、各帯域出力の中
で最大値をとる帯域を検出し、その帯域の両隣の
出力の差を演算する（即ち、狭帯域フイルター群
の中より最大出力をもつ周波数帯を検出し、その
周波数帯より一つ高域側のフイルターと一つ低域
側のフイルターとの出力の差を演算する）。 この際に、演算出力に最大出力帯域により予じ
め設定しておいた定数を加算して固有振動中心周
波数変数とする。この固有振動中心周波数変数を
演算出力比較回路１３に入れ、変数が予じせ設定
してある良内圧缶の範囲になければ信号を制御部
１４に出し、制御部１４の指令によりリジエクト
装置１６を作動させて不良缶を正常な缶の搬送路
から取り除く。 次に、実施例を示す。 (1) 実験方法 サンプル缶として250ｇ用のブリキ２ピース缶
に果汁飲料を充填した後に液体窒素を滴下し、缶
蓋を巻締めて密封した缶内圧が０〜2.0Kg／cm2の
缶詰をつくり、コンベア上で缶蓋を強制励振さ
せ、その固有振動ピーク周波数を汎用デジタルス
ペクトラムアナライザーにより求めると共に、上
記した方法により固有振動中心周波数変数を演算
処理した。 (2) 実験条件 演算処理した固有振動波形は、励振直後の
2ms（マイクロセカンド）を除外し、その後の
12msを使用した。 帯域フイルターは、上記サンプル缶の固有振
動中心周波数が1.8〜3.5KHz帯内にあるので、
第１表に示すフイルター群（７個）を使用し
た。 実験回数は、各内圧の同一サンプル缶を８回
ずつ測定した。値はその平均値である。
【表】
(3) 実験結果
実験結果を第２表に示す。
【表】
第２表に示される固有振動中心周波数変数Ｘと
缶内圧との関係をグラフにしたのが第２図であ
り、同じく第２表の固有振動ピーク周波数Pと缶
内圧との関係をグラフにしたのが第３図である。 第２図と第３図とを比較すると、缶内圧低圧側
（約1.0Kg／cm2未満）では、固有振動中心周波数変
数Ｘと固有振動ピーク周波数Pの両方共同程度の
相関度（対缶内圧）を示しているが、缶内圧高圧
側（約1.0Kg／cm2）に於ては、固有振動中心周波
数変数Ｘと缶内圧との相関度がより顕著であるこ
とがわかる。 この結果から、固有振動中心周波数変数Ｘを求
めて基準値と比較することにより容器内圧の良不
良を判別する本発明方法が優れた判別方法である
ことがわかる。さらに本発明方法は、固有振動ピ
ーク周波数を求めることにより容器内圧の良不良
を判別する方法に比べて判別精度が優るだけでな
く、回路コストが低い上に判別速度が大であると
いう特徴をも有している。 尚、本発明で使用するフイルターの仕様は、判
別の対象となる容器内圧のもつ固有振動中心周波
数帯から決まる（例えば、容器内容物が炭酸飲
料、ビール、果汁飲料ではそれぞれ異なる）が、
選択度は精度の良い固有振動中心に周波数帯の検
出の為に５以上が必要で、特に10以上が好まし
く、減衰傾度は固有振動中心周波数帯以外生ずる
ノイズの影響をできるだけ受けない様にする為に
は18dB／OCT以上が必要で、特に36dB／OCT
以上が好ましい。又、フイルターの個数は可能な
限り多い方が良いが、精度よく容器内圧を全範囲
において推定判別する（適正内圧より大の容器
と、適正内圧より小の容器の両方共判別する）に
は少なくとも５以上が必要で、７個以上が好まし
い。
缶内圧との関係をグラフにしたのが第２図であ
り、同じく第２表の固有振動ピーク周波数Pと缶
内圧との関係をグラフにしたのが第３図である。 第２図と第３図とを比較すると、缶内圧低圧側
（約1.0Kg／cm2未満）では、固有振動中心周波数変
数Ｘと固有振動ピーク周波数Pの両方共同程度の
相関度（対缶内圧）を示しているが、缶内圧高圧
側（約1.0Kg／cm2）に於ては、固有振動中心周波
数変数Ｘと缶内圧との相関度がより顕著であるこ
とがわかる。 この結果から、固有振動中心周波数変数Ｘを求
めて基準値と比較することにより容器内圧の良不
良を判別する本発明方法が優れた判別方法である
ことがわかる。さらに本発明方法は、固有振動ピ
ーク周波数を求めることにより容器内圧の良不良
を判別する方法に比べて判別精度が優るだけでな
く、回路コストが低い上に判別速度が大であると
いう特徴をも有している。 尚、本発明で使用するフイルターの仕様は、判
別の対象となる容器内圧のもつ固有振動中心周波
数帯から決まる（例えば、容器内容物が炭酸飲
料、ビール、果汁飲料ではそれぞれ異なる）が、
選択度は精度の良い固有振動中心に周波数帯の検
出の為に５以上が必要で、特に10以上が好まし
く、減衰傾度は固有振動中心周波数帯以外生ずる
ノイズの影響をできるだけ受けない様にする為に
は18dB／OCT以上が必要で、特に36dB／OCT
以上が好ましい。又、フイルターの個数は可能な
限り多い方が良いが、精度よく容器内圧を全範囲
において推定判別する（適正内圧より大の容器
と、適正内圧より小の容器の両方共判別する）に
は少なくとも５以上が必要で、７個以上が好まし
い。
第１図は、本発明の容器内圧判別装置のブロツ
クダイヤグラムの一例であり、第２図は、本発明
方法で用いる固有振動中心周波数変数と容器内圧
との関係を示すグラフの一例であり、第３図は従
来方法で用いている固有振動ピーク周波数と容器
内圧との関係を示すグラフである。 ２……打撃器、４……マイクロフオン、５……
増巾器、６……狭帯域フイルター群、７……整流
回路群、８……積分ホールド回路群、９……信号
切換回路、１２……最大値検出減算回路、１３…
…演算出力比較回路、１４……制御部、１６……
リジエクト装置。
クダイヤグラムの一例であり、第２図は、本発明
方法で用いる固有振動中心周波数変数と容器内圧
との関係を示すグラフの一例であり、第３図は従
来方法で用いている固有振動ピーク周波数と容器
内圧との関係を示すグラフである。 ２……打撃器、４……マイクロフオン、５……
増巾器、６……狭帯域フイルター群、７……整流
回路群、８……積分ホールド回路群、９……信号
切換回路、１２……最大値検出減算回路、１３…
…演算出力比較回路、１４……制御部、１６……
リジエクト装置。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ 密封容器の金属製の蓋又は底部を電磁誘導作
用により強制励振させ、振動するその蓋又は底部
の音をマイクロフオンでとらえた後増巾処理した
音響周波数パワーを複数の帯域フイルターにより
とらえ、該フイルターを通過した信号出力を整流
した後積分し、積分した値により密封容器の内圧
の良否を判別する方法に於て、 ５以上の選択度と18dB／OCT以上の減衰傾度
とをもつ狭帯域フイルターを５個以上用い、該狭
帯域フイルター群の中から最大出力をもつ周波数
帯を検出し、該検出された周波数帯より一つ高域
側のフイルターと一つ低域側のフイルターとの出
力の差を演算することにより、容器内圧と相関関
係にある固有振動中心周波数変数を求め、該固有
振動中心周波数変数と予じめ設定した周波数変数
とを比較して該内圧の良否を判別することを特徴
とする方法。 ２ 密封容器の金属製の蓋又は底部を強制励振す
ることにより容器の内圧の良否を判別する装置で
あつて、 該蓋又は底部を電磁誘導作用により強制励振さ
せる打撃器、 強制励振により生ずる自由振動音を検出するマ
イクロフオン、 検出した信号を増巾する増巾器、 増巾した信号の周波数パワーをとらえる５以上
の選択度と18dB／OCT以上の減衰傾度とをもつ
５個以上の狭帯域フイルター群、 各フイルターの出力を整流する整流回路群、 整流出力を設定時間積分し保持する積分ホール
ド回路群、 該積分ホールド回路群のそれぞれの回路が保持
している積分出力を高速で次々と切換えて後記最
大値検出減算回路に送る信号切換回路、 容器内圧と相関関係にある固有振動中心周波数
変数を求める最大値検出減算回路、 不良内圧設定値と比較する演算出力比較回路、 各回路のタイミングを制御する制御回路、及び 不良容器を取り除くリジエクト装置 とから成ることを特徴とする装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6490282A JPS58182530A (ja) | 1982-04-19 | 1982-04-19 | 密封容器の内圧良否判別法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6490282A JPS58182530A (ja) | 1982-04-19 | 1982-04-19 | 密封容器の内圧良否判別法及びその装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58182530A JPS58182530A (ja) | 1983-10-25 |
| JPS6367845B2 true JPS6367845B2 (ja) | 1988-12-27 |
Family
ID=13271457
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6490282A Granted JPS58182530A (ja) | 1982-04-19 | 1982-04-19 | 密封容器の内圧良否判別法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58182530A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9453776B2 (en) * | 2011-10-28 | 2016-09-27 | Daiwa Can Company | Internal pressure inspection apparatus and method for a sealed container |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5351527A (en) * | 1992-12-04 | 1994-10-04 | Trw Vehicle Safety Systems Inc. | Method and apparatus for testing fluid pressure in a sealed vessel |
| US5591900A (en) * | 1992-12-04 | 1997-01-07 | Trw Vehicle Safety Systems Inc. | Method and apparatus for testing fluid pressure in a sealed vessel |
| JP3602406B2 (ja) * | 2000-04-24 | 2004-12-15 | 麒麟麦酒株式会社 | 缶のシームギャップ発生試験方法およびその装置 |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5273783A (en) * | 1975-12-16 | 1977-06-21 | Nippon Steel Corp | Assessment of suitability of internal pressure of canning cans |
| JPS52145282A (en) * | 1976-05-28 | 1977-12-03 | Hitachi Shipbuilding Eng Co | Canned food inspecting device |
-
1982
- 1982-04-19 JP JP6490282A patent/JPS58182530A/ja active Granted
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5273783A (en) * | 1975-12-16 | 1977-06-21 | Nippon Steel Corp | Assessment of suitability of internal pressure of canning cans |
| JPS52145282A (en) * | 1976-05-28 | 1977-12-03 | Hitachi Shipbuilding Eng Co | Canned food inspecting device |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9453776B2 (en) * | 2011-10-28 | 2016-09-27 | Daiwa Can Company | Internal pressure inspection apparatus and method for a sealed container |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58182530A (ja) | 1983-10-25 |
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