JPH1193954A - 動圧発生用溝の加工装置 - Google Patents
動圧発生用溝の加工装置Info
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- JPH1193954A JPH1193954A JP26142297A JP26142297A JPH1193954A JP H1193954 A JPH1193954 A JP H1193954A JP 26142297 A JP26142297 A JP 26142297A JP 26142297 A JP26142297 A JP 26142297A JP H1193954 A JPH1193954 A JP H1193954A
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- Japan
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- ball
- groove
- sleeve
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溝の加工効率を高くし、精度の高い動圧発生
用溝の加工装置を提供する。 【解決手段】 正転及び逆転が可能な主軸に取り付けた
円筒状のワークと、前記主軸の軸方向に平行に移動可能
なテーブルに取り付けた外筒と、該外筒の内径面に半径
方向すきまを介して嵌合するコアピンと、前記外筒に円
周方向の三カ所以上に等間隔に設けた半径方向の穴と、
該半径方向の穴に配設されたボールとを備え、前記コア
ピンに接触した複数のボールのラジアル方向外方端を結
ぶ円の直径はワークの内径面の直径より大きい動圧発生
用溝の加工装置を提供するものである。
用溝の加工装置を提供する。 【解決手段】 正転及び逆転が可能な主軸に取り付けた
円筒状のワークと、前記主軸の軸方向に平行に移動可能
なテーブルに取り付けた外筒と、該外筒の内径面に半径
方向すきまを介して嵌合するコアピンと、前記外筒に円
周方向の三カ所以上に等間隔に設けた半径方向の穴と、
該半径方向の穴に配設されたボールとを備え、前記コア
ピンに接触した複数のボールのラジアル方向外方端を結
ぶ円の直径はワークの内径面の直径より大きい動圧発生
用溝の加工装置を提供するものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動圧軸受の動圧発
生用溝の加工装置に関し、さらに詳しくは動圧発生用溝
をボール転造により加工する動圧発生用溝の加工装置に
関する。
生用溝の加工装置に関し、さらに詳しくは動圧発生用溝
をボール転造により加工する動圧発生用溝の加工装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の動圧発生用溝の加工装置の
縦断面図である。図4は軸のB矢視図である。従来は、
円筒状のワーク24をテーブル25に固定し、図3及び
図4に示すように先端の180゜位置に2個の突起状の
刃先22を設けた軸21をワーク24に対して軸方向に
移動かつ正逆(左右)回転させながら、ワーク内径面2
3に動圧発生用の溝を切削加工によって加工していた。
縦断面図である。図4は軸のB矢視図である。従来は、
円筒状のワーク24をテーブル25に固定し、図3及び
図4に示すように先端の180゜位置に2個の突起状の
刃先22を設けた軸21をワーク24に対して軸方向に
移動かつ正逆(左右)回転させながら、ワーク内径面2
3に動圧発生用の溝を切削加工によって加工していた。
【0003】しかしながら、ワーク内径面23に軸受の
性能上必要な溝本数である6本の動圧発生用溝を加工す
るのに、ワーク24を3回等間隔に回動位置決めして、
軸21を3回軸方向に移動かつ正逆回転させる必要があ
る。
性能上必要な溝本数である6本の動圧発生用溝を加工す
るのに、ワーク24を3回等間隔に回動位置決めして、
軸21を3回軸方向に移動かつ正逆回転させる必要があ
る。
【0004】従って、加工時間が多くかかり、また溝の
切削加工による切削屑が刃先にからまり、ワーク内径面
の溝加工個所以外の個所に傷を付ける可能性もある。ま
た、刃先が180゜位置の二ヶ所のため、二ヶ所の刃先
を結ぶ線と直角方向に軸21が曲がりやすく、溝の周方
向のピッチにばらつきがでやすいという問題もあった。
切削加工による切削屑が刃先にからまり、ワーク内径面
の溝加工個所以外の個所に傷を付ける可能性もある。ま
た、刃先が180゜位置の二ヶ所のため、二ヶ所の刃先
を結ぶ線と直角方向に軸21が曲がりやすく、溝の周方
向のピッチにばらつきがでやすいという問題もあった。
【0005】さらに、ワーク24が回転する旋削工程と
軸21が回動する溝加工が別々の工程であるために、ワ
ーク24の旋削工程時と溝加工時とではワーク24の軸
心が偏心し、溝加工後の溝周辺の盛り上がり除去加工が
旋盤上で加工できず、ワーク内径面23への1個のボー
ル通しやワーク内径面23のリーマ加工等で対処せざる
を得ないため、ワーク24の内外径面の同軸度が悪くな
るという問題もあった。
軸21が回動する溝加工が別々の工程であるために、ワ
ーク24の旋削工程時と溝加工時とではワーク24の軸
心が偏心し、溝加工後の溝周辺の盛り上がり除去加工が
旋盤上で加工できず、ワーク内径面23への1個のボー
ル通しやワーク内径面23のリーマ加工等で対処せざる
を得ないため、ワーク24の内外径面の同軸度が悪くな
るという問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、溝の加工能率が高く、しかも精度の高い動圧発生用
溝の加工装置を提供することを目的とする。
は、溝の加工能率が高く、しかも精度の高い動圧発生用
溝の加工装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
正転及び逆転が可能な主軸に取り付けた円筒状のワーク
と、前記主軸の軸方向に平行に移動可能なテーブルに取
り付けた外筒と、該外筒の内径面に半径方向すきまを介
して嵌合するコアピンと、前記外筒に円周方向の三カ所
以上に等間隔に設けた半径方向の穴と、該半径方向の穴
に配設されたボールとを備え、前記コアピンに接触した
複数のボールのラジアル方向外方端を結ぶ円の直径はワ
ークの内径面の直径より大きい動圧発生用溝の加工装置
を提供するものである。
正転及び逆転が可能な主軸に取り付けた円筒状のワーク
と、前記主軸の軸方向に平行に移動可能なテーブルに取
り付けた外筒と、該外筒の内径面に半径方向すきまを介
して嵌合するコアピンと、前記外筒に円周方向の三カ所
以上に等間隔に設けた半径方向の穴と、該半径方向の穴
に配設されたボールとを備え、前記コアピンに接触した
複数のボールのラジアル方向外方端を結ぶ円の直径はワ
ークの内径面の直径より大きい動圧発生用溝の加工装置
を提供するものである。
【0008】コアピンの外周に3個以上のボールを有す
るので、加工能率が向上するとともに、溝を切削加工で
はなくボール転造で塑性加工するので、円筒状のワーク
の内径寸法が小さい場合でも、転造時には切削屑が生じ
ないので円筒状のワークの内径面に傷をつけることもな
い。
るので、加工能率が向上するとともに、溝を切削加工で
はなくボール転造で塑性加工するので、円筒状のワーク
の内径寸法が小さい場合でも、転造時には切削屑が生じ
ないので円筒状のワークの内径面に傷をつけることもな
い。
【0009】また、ボールを3個以上円周方向に等間隔
に設けているので、加工時にコアピンの曲がりが生じに
くく、円周方向の溝ピッチがずれることもない。
に設けているので、加工時にコアピンの曲がりが生じに
くく、円周方向の溝ピッチがずれることもない。
【0010】特に、コアピンの外周のボールの個数とし
ては、3個が好ましい。理由としては、3個のボールに
加わる負荷は等しいので、3個のボールによって加工さ
れた円筒状のワークの内径面の溝の深さは等しくなる。
しかし、ボールの個数が4個以上の場合には、各ボール
に加わる負荷が異なる可能性があるため、円筒状のワー
クの内径面に設けられた溝の深さがボールによって異な
ることも生じうるからである。
ては、3個が好ましい。理由としては、3個のボールに
加わる負荷は等しいので、3個のボールによって加工さ
れた円筒状のワークの内径面の溝の深さは等しくなる。
しかし、ボールの個数が4個以上の場合には、各ボール
に加わる負荷が異なる可能性があるため、円筒状のワー
クの内径面に設けられた溝の深さがボールによって異な
ることも生じうるからである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の動圧発生用
溝の加工装置の縦断面図である。図2は図1のA−A線
についての断面図である。円筒状のワークとして配設し
たスリーブ6は旋盤の主軸5に固定され、主軸5は正転
及び逆転が可能になっている。一方旋盤のバイト台1即
ち主軸5の軸方向に平行に移動可能なテーブルには、治
具9が取り付けられ、バイト台1の動きにより治具9が
軸方向に移動可能となっている。
て図面を参照して説明する。図1は本発明の動圧発生用
溝の加工装置の縦断面図である。図2は図1のA−A線
についての断面図である。円筒状のワークとして配設し
たスリーブ6は旋盤の主軸5に固定され、主軸5は正転
及び逆転が可能になっている。一方旋盤のバイト台1即
ち主軸5の軸方向に平行に移動可能なテーブルには、治
具9が取り付けられ、バイト台1の動きにより治具9が
軸方向に移動可能となっている。
【0012】そして、旋盤の主軸5の正逆回転と治具9
を取り付けたバイト台1の軸方向移動とをNC装置で制
御しながら、スリーブ内径面7に動圧発生用溝8を加工
するようになっている。
を取り付けたバイト台1の軸方向移動とをNC装置で制
御しながら、スリーブ内径面7に動圧発生用溝8を加工
するようになっている。
【0013】治具9は、バイト台1に対して軸方向及び
半径方向に可動可能なコアピン4とコアピン4に半径方
向すきまを介し嵌合する外筒3と、外筒3の軸方向先端
部に図2に示すように円周方向に等間隔に三ヶ所に設け
た半径方向の穴10にそれぞれ配設したボール2とを有
し、外筒3がバイト台1に取り付けられている。なお、
半径方向の穴10は外筒3の軸心から半径方向外側へ伸
びる方向の穴であり、またボール2はスリーブ7より硬
く、またコアピン4はボール2と同じ位硬い。
半径方向に可動可能なコアピン4とコアピン4に半径方
向すきまを介し嵌合する外筒3と、外筒3の軸方向先端
部に図2に示すように円周方向に等間隔に三ヶ所に設け
た半径方向の穴10にそれぞれ配設したボール2とを有
し、外筒3がバイト台1に取り付けられている。なお、
半径方向の穴10は外筒3の軸心から半径方向外側へ伸
びる方向の穴であり、またボール2はスリーブ7より硬
く、またコアピン4はボール2と同じ位硬い。
【0014】強磁性体のコアピン4に残留磁気を生じさ
せて、コアピン4が磁気によって強磁性体のボール2を
吸引してボール2を保持してもよく、また外筒3の半径
方向穴を凹球面にして、半径方向の穴のラジアル方向外
側の端の円の直径をボール2の直径より小さくして半径
方向の穴からボール2がラジアル方向外側に抜けないよ
うにしても良い。また、コアピン4のバイト台1側の端
部はコアピン4の先端部より大径のフランジ15となっ
ており、フランジ15の軸方向両側はすきまを介して外
筒3とバイト台1にそれぞれ対向している。また、フラ
ンジ15の外径面はすきまを介してバイト台1と対向し
ており、コアピン4は外筒3に対して軸方向すきま分、
軸方向に移動可能であり、半径方向すきま分、半径方向
に移動可能である。
せて、コアピン4が磁気によって強磁性体のボール2を
吸引してボール2を保持してもよく、また外筒3の半径
方向穴を凹球面にして、半径方向の穴のラジアル方向外
側の端の円の直径をボール2の直径より小さくして半径
方向の穴からボール2がラジアル方向外側に抜けないよ
うにしても良い。また、コアピン4のバイト台1側の端
部はコアピン4の先端部より大径のフランジ15となっ
ており、フランジ15の軸方向両側はすきまを介して外
筒3とバイト台1にそれぞれ対向している。また、フラ
ンジ15の外径面はすきまを介してバイト台1と対向し
ており、コアピン4は外筒3に対して軸方向すきま分、
軸方向に移動可能であり、半径方向すきま分、半径方向
に移動可能である。
【0015】スリーブ内径面7には動圧発生用溝8をボ
ール転造で加工するため、刃先で加工する場合と異なり
切削屑が生じないのでスリーブ内径面7を傷つける可能
性もない。また、ボール2が円周方向三ヶ所に等間隔に
配置されているので、コアピン4の曲がりが生じにく
く、溝の円周方向のピッチがずれることがない。
ール転造で加工するため、刃先で加工する場合と異なり
切削屑が生じないのでスリーブ内径面7を傷つける可能
性もない。また、ボール2が円周方向三ヶ所に等間隔に
配置されているので、コアピン4の曲がりが生じにく
く、溝の円周方向のピッチがずれることがない。
【0016】なお、本発明の実施の形態ではボール2を
案内する外筒3にボール2を入れる半径方向の穴を三ヶ
所加工し、その穴の中にすきまを設けてボールを挿入し
ている。そのため、ボール2はその半径方向の穴の中で
自由に回転することができる。また、外筒3の内側には
コアピン4を入れており、コアピン4の外径面と外筒3
の内径面との間にはすきまを設けている。
案内する外筒3にボール2を入れる半径方向の穴を三ヶ
所加工し、その穴の中にすきまを設けてボールを挿入し
ている。そのため、ボール2はその半径方向の穴の中で
自由に回転することができる。また、外筒3の内側には
コアピン4を入れており、コアピン4の外径面と外筒3
の内径面との間にはすきまを設けている。
【0017】そして、コアピン4の直径と一方のボール
2の直径と他方のボール2の直径との総和、即ちコアピ
ン4に接触した複数のボール2のラジアル方向外方端を
結ぶ円であってコアピン4の軸心を中心とする円の直径
を、加工するスリーブの内径寸法より所定寸法だけ大き
くしている。この総和を大きくすると、動圧発生用溝の
溝深さを深くできる。
2の直径と他方のボール2の直径との総和、即ちコアピ
ン4に接触した複数のボール2のラジアル方向外方端を
結ぶ円であってコアピン4の軸心を中心とする円の直径
を、加工するスリーブの内径寸法より所定寸法だけ大き
くしている。この総和を大きくすると、動圧発生用溝の
溝深さを深くできる。
【0018】なお、コアピン外径面と外筒3の内径面と
の間はすきまを設けているので、コアピン4はそのすき
ま分半径方向に自由に動くことができ、スリーブ内径面
7と外筒外径面の芯が合っていなくてもボールの半径方
向の位置はスリーブ内径面7によって自動的に調芯され
て、3個のボールで加工できる溝の深さは均一になる。
スリーブと外筒外径面の芯合わせを容易にするため、外
筒内径面の直径はコアピン外径面の直径に対して0.01mm
以上大きいことが好ましい。外筒内径面とコアピン外径
面との間のすきまは大きい方が外筒外径面とスリーブ内
径面7との芯合わせをそれほど必要としない。
の間はすきまを設けているので、コアピン4はそのすき
ま分半径方向に自由に動くことができ、スリーブ内径面
7と外筒外径面の芯が合っていなくてもボールの半径方
向の位置はスリーブ内径面7によって自動的に調芯され
て、3個のボールで加工できる溝の深さは均一になる。
スリーブと外筒外径面の芯合わせを容易にするため、外
筒内径面の直径はコアピン外径面の直径に対して0.01mm
以上大きいことが好ましい。外筒内径面とコアピン外径
面との間のすきまは大きい方が外筒外径面とスリーブ内
径面7との芯合わせをそれほど必要としない。
【0019】次に、本発明の加工装置により溝加工を行
うときの動作、即ち動圧発生用溝の加工方法について説
明する。例えば主軸5を所定の回転速度で正転させる。
治具9を主軸5方向に軸方向に移動させ、治具9の外筒
3をスリーブ内径面7に挿入する。ボール2はスリーブ
内径面7に接するが、外筒3を主軸5方向に軸方向に移
動し続ける。外筒3及びボール2はスリーブ6に対して
一方の方向にらせん運動し、スリーブ内径面7にはボー
ル2が圧接されて一方の方向のらせん状の溝8aが転造
による塑性加工によって形成される。
うときの動作、即ち動圧発生用溝の加工方法について説
明する。例えば主軸5を所定の回転速度で正転させる。
治具9を主軸5方向に軸方向に移動させ、治具9の外筒
3をスリーブ内径面7に挿入する。ボール2はスリーブ
内径面7に接するが、外筒3を主軸5方向に軸方向に移
動し続ける。外筒3及びボール2はスリーブ6に対して
一方の方向にらせん運動し、スリーブ内径面7にはボー
ル2が圧接されて一方の方向のらせん状の溝8aが転造
による塑性加工によって形成される。
【0020】スリーブ6の軸方向長さの1/4位ボール
2が侵入した時に、主軸5の回転と外筒3の軸方向移動
を停止する。次に主軸5を初めの方向とは逆方向に所定
の回転速度で逆転させると同時に外筒3を主軸5方向に
移動すると、外筒3及びボール2はスリーブ6に対して
一方の方向とは逆方向にらせん運動を行って前進する。
スリーブ内径面7には、ボール2が圧接されて一方の方
向とは逆方向のらせん状の溝8bが転造による塑性加工
によって形成される。
2が侵入した時に、主軸5の回転と外筒3の軸方向移動
を停止する。次に主軸5を初めの方向とは逆方向に所定
の回転速度で逆転させると同時に外筒3を主軸5方向に
移動すると、外筒3及びボール2はスリーブ6に対して
一方の方向とは逆方向にらせん運動を行って前進する。
スリーブ内径面7には、ボール2が圧接されて一方の方
向とは逆方向のらせん状の溝8bが転造による塑性加工
によって形成される。
【0021】このような操作を二度行って、外筒3がス
リーブ6の軸方向の一端から他端まで前進するとスリー
ブ内径面7には軸方向に離れた二ヶ所にヘリングボーン
状の動圧発生用溝8が塑性加工される。
リーブ6の軸方向の一端から他端まで前進するとスリー
ブ内径面7には軸方向に離れた二ヶ所にヘリングボーン
状の動圧発生用溝8が塑性加工される。
【0022】加工する溝深さを変化させたい場合には、
コアピンの外径寸法を変化させるか、3個のボールの直
径寸法を変化させることにより行う。なお、3個のボー
ルの内1個又は2個のボールの寸法を変えるだけでもよ
い。このように1個又は2個のボールの寸法を変える
と、ボール寸法を5μm飛びに準備するだけでその中間
寸法の溝深さを得られる利点がある。バイト台1にはコ
アピン4、外筒3及びボール2を備えた治具の他に図示
されてはいないがバイトが取り付けられている。
コアピンの外径寸法を変化させるか、3個のボールの直
径寸法を変化させることにより行う。なお、3個のボー
ルの内1個又は2個のボールの寸法を変えるだけでもよ
い。このように1個又は2個のボールの寸法を変える
と、ボール寸法を5μm飛びに準備するだけでその中間
寸法の溝深さを得られる利点がある。バイト台1にはコ
アピン4、外筒3及びボール2を備えた治具の他に図示
されてはいないがバイトが取り付けられている。
【0023】従って、旋盤上で溝加工する場合は、回動
可能な主軸に取り付けた丸棒から平面移動可能なバイト
台1に取り付けられたバイトによって旋削加工によって
スリーブ6を製造し、そのままのセットで治具9を軸方
向及び軸方向に対して直角方向の平面移動をしてスリー
ブ内径面7に溝加工ができ、さらに、そのままのセット
でバイトを平面移動して溝のボール転造で生じた盛り上
がり除去の切削加工を行えるので、能率が高くしかもス
リーブの内外径面の同軸度が維持できるため精度が高
い。
可能な主軸に取り付けた丸棒から平面移動可能なバイト
台1に取り付けられたバイトによって旋削加工によって
スリーブ6を製造し、そのままのセットで治具9を軸方
向及び軸方向に対して直角方向の平面移動をしてスリー
ブ内径面7に溝加工ができ、さらに、そのままのセット
でバイトを平面移動して溝のボール転造で生じた盛り上
がり除去の切削加工を行えるので、能率が高くしかもス
リーブの内外径面の同軸度が維持できるため精度が高
い。
【0024】さらに、必要に応じてバイト台にブラシを
設けておくとスリーブ内径面の洗浄のためのブラッシン
グ工程も付加することもできるので、加工能率は大幅に
向上する。
設けておくとスリーブ内径面の洗浄のためのブラッシン
グ工程も付加することもできるので、加工能率は大幅に
向上する。
【0025】なお、治具の先端に設けるボール数はスリ
ーブ内径寸法が10mm以下の場合には3個が好ましく、
それ以上の場合には4個以上設けることもできる。ボー
ルは3個が好ましいのでスリーブ内径面に加工する溝本
数としては、6本、9本、12本、15本、18本とい
った3の倍数が好ましい。また、工程検査で触針による
2点接触法でスリーブ6の内径寸法を測定する場合は、
スリーブ内径面の180゜位置に溝でない円筒面の部分
がくるように動圧発生用溝8は偶数本の6本、12本、
18本が好ましい。
ーブ内径寸法が10mm以下の場合には3個が好ましく、
それ以上の場合には4個以上設けることもできる。ボー
ルは3個が好ましいのでスリーブ内径面に加工する溝本
数としては、6本、9本、12本、15本、18本とい
った3の倍数が好ましい。また、工程検査で触針による
2点接触法でスリーブ6の内径寸法を測定する場合は、
スリーブ内径面の180゜位置に溝でない円筒面の部分
がくるように動圧発生用溝8は偶数本の6本、12本、
18本が好ましい。
【0026】本発明の実施の形態では、ワークはスリー
ブ単体として説明したが、スリーブとハウジングが一体
となった円筒状のユニットであっても同様に取り扱うこ
とが可能である。また、本発明は旋盤ではなくて、専用
の装置を製作して使用しても良い。
ブ単体として説明したが、スリーブとハウジングが一体
となった円筒状のユニットであっても同様に取り扱うこ
とが可能である。また、本発明は旋盤ではなくて、専用
の装置を製作して使用しても良い。
【0027】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、円筒状のワーク
の作業工程の簡略化により、加工時間の短縮を図り、ま
た塑性加工による溝加工であるため、切削屑によって円
筒状のワークの内径面を傷つけることもなく、さらに3
個以上のボールを用いての溝加工であるため、溝の周方
向のピッチを一定にすることができ、円筒状のワークの
内径面に動圧発生用の溝を精度よく、しかも高能率に加
工できるというものである。
の作業工程の簡略化により、加工時間の短縮を図り、ま
た塑性加工による溝加工であるため、切削屑によって円
筒状のワークの内径面を傷つけることもなく、さらに3
個以上のボールを用いての溝加工であるため、溝の周方
向のピッチを一定にすることができ、円筒状のワークの
内径面に動圧発生用の溝を精度よく、しかも高能率に加
工できるというものである。
【図1】図1は、本発明の動圧発生用溝の加工装置の縦
断面図である。
断面図である。
【図2】図2は、図1のA−A線についての断面図であ
る。
る。
【図3】図3は、従来の動圧発生用溝の加工装置の縦断
面図である。
面図である。
【図4】図4は、軸のB矢視図である。
1 バイト台 2 ボール 3 外筒 4 コアピン 5 主軸 6 スリーブ 10 半径方向の穴
Claims (1)
- 【請求項1】 正転及び逆転が可能な主軸に取り付けた
円筒状のワークと、前記主軸の軸方向に平行に移動可能
なテーブルに取り付けた外筒と、該外筒の内径面に半径
方向すきまを介して嵌合するコアピンと、前記外筒に円
周方向の三カ所以上に等間隔に設けた半径方向の穴と、
該半径方向の穴に配設されたボールとを備え、前記コア
ピンに接触した複数のボールのラジアル方向外方端を結
ぶ円の直径はワークの内径面の直径より大きい動圧発生
用溝の加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26142297A JPH1193954A (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 動圧発生用溝の加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26142297A JPH1193954A (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 動圧発生用溝の加工装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1193954A true JPH1193954A (ja) | 1999-04-06 |
Family
ID=17361661
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26142297A Pending JPH1193954A (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 動圧発生用溝の加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1193954A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006175449A (ja) * | 2004-12-21 | 2006-07-06 | Nissan Motor Co Ltd | 微細凹部の加工装置及び加工方法 |
JP2007007725A (ja) * | 2005-05-30 | 2007-01-18 | Nissan Motor Co Ltd | 微細凹部加工装置及び微細凹部加工方法 |
-
1997
- 1997-09-26 JP JP26142297A patent/JPH1193954A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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