JPH1192724A - 養生シートの製造方法 - Google Patents

養生シートの製造方法

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JPH1192724A
JPH1192724A JP25195097A JP25195097A JPH1192724A JP H1192724 A JPH1192724 A JP H1192724A JP 25195097 A JP25195097 A JP 25195097A JP 25195097 A JP25195097 A JP 25195097A JP H1192724 A JPH1192724 A JP H1192724A
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JP
Japan
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embossing
adhesive
polyolefin resin
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line average
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Withdrawn
Application number
JP25195097A
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English (en)
Inventor
Masahiko Goto
昌彦 五藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建設現場の壁、床の表面保護を行う養生シー
トで、表面の静摩擦係数を大きくし、粘着力を落とさず
に、展開力(巻き戻し力)を小さくする方法を提供す
る。 【解決手段】 ポリオレフィン樹脂フィルムと粘着剤層
からなる積層体を、該ポリオレフィン樹脂のビカット針
入試験による軟化温度以下のエンボスロール温度で、中
心線平均粗さ(Ra)が0.5〜3μmのエンボス加工
をすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設現場の壁、床
などの表面に仮接着し、その表面を汚損から保護する目
的の養生シートを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、建設現場では、壁、床などの
表面を汚損から保護するために、それらの表面に紙、樹
脂フィルム類を被覆し、その端部を粘着テープで止める
方法が取られていたが、被覆作業が大変面倒で、部分的
に浮き上がり、これが足に絡み付いて、現場の安全管理
の点でも問題であった。一方、特開平1−129085
号公報に於いては、ポリオレフィン樹脂フィルムにスチ
レン−ブタジエンブロック共重合体を主成分とする粘着
剤を積層した表面保護フィルムが開示されており、これ
を養生シートとして、壁、床などの全表面に貼合して、
上記の問題点に対処することも考えられる。
【0003】しかし、上述のような表面保護フィルム
は、粘着層には離型紙がなく、ロール状に巻かれたシー
トで提供される。離型紙が使用されない理由は、離型紙
が高価であり、これを施工現場で剥離すると、これが嵩
ばった廃棄物となるため、コスト、作業性の両者の理由
から使用されず、通常の粘着テープ状となし、展開力
(巻き戻し力)を小さくしている。
【0004】しかるに、展開力を小さくしても、広幅の
粘着テープである表面保護フィルムを現場で、人が剥離
して、手で貼る作業は大変であり、且つ、貼り終えた表
面が平滑すぎて、人が滑って転倒するため、安全上問題
であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の方法は、上述
のような問題を解決するためになされたものであり、表
面の静摩擦係数を大きくすることにより、粘着力を落と
すことなく、展開力(巻き戻し力)を小さくする方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の養生シートの製
造方法は、ポリオレフィン樹脂フィルムと粘着剤層から
なる積層体を、該ポリオレフィン樹脂のビカット針入試
験による軟化温度以下のエンボスロール温度で、中心線
平均粗さ(Ra)が0.5〜3μmのエンボス加工をす
ることを特徴とする。
【0007】ポリオレフィン樹脂は、例えば、低密度ポ
リエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン、プロピレン−α−オレ
フィン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチル
(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−n−ブチル
アクリレート共重合体、ポリプロピレンなどが挙げら
れ、これらの少なくとも1種が使用できる。
【0008】本発明に使用される粘着剤としては、主と
して、天然又は合成ゴム、粘着付与剤、軟化剤、酸化防
止剤などで構成される。合成ゴムとしては、特に限定さ
れるものではなく、例えば、スチレン−ブタジエン−ス
チレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチ
レンブロック共重合体、スチレン−エチレン・ブチレン
−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン・プ
ロピレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。
【0009】粘着付与剤は、粘性を調節する役割を果た
し、例えば、ロジン系樹脂、テルペンフェノール系樹
脂、テルペン樹脂、石油樹脂、クマロン・インデン樹
脂、キシレン樹脂、アルキルフェノール樹脂などが挙げ
られ、これらの少なくとも1種が使用できる。
【0010】軟化剤としては、粘着剤の二次転移点を低
下させ、低温に於ける流動性を高め、タックを保持する
ために使用し、例えば、プロセスオイル、エキステンダ
ーオイル、液状ポリブテン、液状ポリイソプレン、液状
ポリイソブチレンなどが挙げられ、これらの少なくとも
1種が使用できる。
【0011】酸化防止剤としては、通常の酸化防止剤、
老化防止剤が使用され、フェノール系、アミン系、イミ
ダゾール系などが挙げられる。
【0012】粘着剤を作製するには、上記の各種成分を
バンバリーロール、ニーダー、押出機などで混合・混練
して、ホットメルト型接着剤としたり、適宜の溶剤に溶
解ないしは分散させればよいが、いずれの方法を採るか
は積層の手段に応じて決定すればよい。
【0013】ポリオレフィンフィルムに粘着剤を積層す
るには、通常、塗工、溶融コート、押出コート、共押出
成形などの方法が取られ、本発明の方法には、生産性の
面から、共押出成形が好適に利用される。
【0014】ポリオレフィン樹脂のエンボス加工は、通
常、融点以上の温度で溶融された樹脂シートを、エンボ
ス模様が刻印された冷却ロールで圧縮して、シートの表
面を凹凸形状のエンボス模様に冷却固定することにより
成就される。エンボス模様の耐熱性は、エンボス模様が
エンボスロールで型付けされた時の温度に関係し、この
温度が高い程大きい。そのため、通常、できるだけ高い
温度でエンボス加工が行われ、ポリオレフィン樹脂は結
晶性であるので、流動し易く、エンボスロールの模様に
忠実に追従して、シャープな模様にエンボス加工され
る。
【0015】しかし、本発明の方法で製造される養生シ
ートは、粘着剤が積層されたポリオレフィン樹脂フィル
ムであり、粘着剤が積層されたまま離型紙なしで巻き取
られ、施工現場で、これが巻き戻されて、床板や壁体に
仮接着されるものである。そのため、粘着剤層の背面に
あるポリオレフィン樹脂フィルムは、粘着剤に対して担
体であると同時に離型シートであり、施工現場の人間に
対しては、滑り防止シートの役目を果たす必要がある。
【0016】上記の理由により、本発明の養生シートの
製造方法では、ポリオレフィン樹脂のビカット針入試験
による軟化温度以下のエンボスロール温度で、エンボス
加工することが必要である。ここに於いて、ビカット針
入試験による軟化温度は、ASTM D 1525に規
定された試験方法で測定され、ビカット針入試験機に於
いて、金属台の上に試験片を置き、その中央部に先端を
平坦に仕上げた直径1mmの針をのせ、針の上部に荷重
1kgを加えた状態で50℃/60分の速度で温度を上
昇させ、試験片が柔らかくなって針が1mm浸入した時
の温度と定義される。
【0017】ポリオレフィン樹脂のビカット針入試験に
よる軟化温度以下のエンボスロール温度は、上述に説明
した通常のエンボス加工温度よりかなり低い温度で、耐
熱性が要求される用途には、通常、実施されない温度で
あるが、粘着剤層の肉厚を保持し、エンボス模様をシャ
ープに型付けせずに、人が滑らず、粘着剤層の離型性を
適度に保持させるのに必要である。上記軟化温度を超え
る場合は、エンボス模様がシャープになって、粘着剤に
対する離型性が大きくなり、該養生シートを容易に巻き
戻すことができるが、粘着剤層表面の粗面化により接着
力が確保できなくなって、施工面から、養生シートが浮
き上がってしまう。
【0018】エンボス加工の深さの程度は、人が養生シ
ートの上で作業する場合、滑る程度と関係し、中心線平
均粗さ(Ra)が0.5〜3μmのエンボス加工をする
ことが必要である。中心線平均粗さ(Ra)は、JIS
B 0601「表面粗さの定義と表示」の3.1「中
心線平均粗さ(Ra)の定義」に規定された数値で、測
定機械は、JIS B 0651「接針式表面粗さ測定
器」に規定された測定機で、例えば、小坂研究所製、商
品名(SE−3H)が挙げられる。中心線平均粗さ(R
a)が0.5μm未満の場合は、表面の摩擦抵抗が充分
でなく、3μmを超えると、粘着テープの巻重体の展開
力が小さく、離型効果が大きくなり過ぎて、養生シート
のロールが容易に解けてしまう。
【0019】
【作用】本発明の方法は、ポリオレフィン樹脂と粘着剤
との積層体をエンボス加工するに当たり、養生シートと
しての用途を考慮して、粘着剤の肉厚とその接着力、施
工現場の該シートの巻き戻し性、非滑り性などの機能が
バランス良く確保できるように、エンボス加工条件、表
面粗度を特定したものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例、比較例を
挙げて具体的に説明する。 実施例1 (1)粘着剤の作製 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水
素添加物(クラレ社製、商品名「セプトン2043」)
100重量部に対して、粘着付与剤(荒川化学社製、商
品名「アルコンP−100」)40重量部、酸化防止剤
(チバガイギー社製、商品名「イルガノックス101
0」)0.5重量部を配合して混練して、粘着剤を作製
した。 (2)養生シートの作製 低密度ポリエチレン(三井石油化学社製、商品名「ミラ
ソン12」、ビカット針入試験による軟化温度100
℃)と上記(1)の粘着剤とを共押出成形して、ポリエ
チレン層100μm、粘着剤層20μmのシートを作製
し、温度180℃の金型から吐出後直ちにエンボスロー
ル温度70℃でエンボス加工し、冷却して、中心線平均
粗さ(Ra)1.5μmの養生シートを作製した。得ら
れた養生シートは、後述する評価方法によって、SP粘
着力、展開力、床板接着力、静摩擦係数を測定し、表1
に示した。
【0021】比較例1 エンボス加工を行わなかったこと以外は、実施例1と同
様にして、養生シートを作製した。結果を表1に示し
た。
【0022】比較例2 エンボスロール温度を140℃で行い、エンボスの中心
線平均粗さ(Ra)が、4.0μmであったこと以外
は、実施例1と同様にして、養生シートを作製した。結
果を表1に示した。
【0023】<評価方法> SP粘着力:JIS Z 0237に準じて測定した。 展開力:JIS Z 0237に準じて測定し、展開速
度を30m/分、展開力の単位をg/50mmとした。 床板接着力:JIS Z 0237に準じて測定し、接
着力の単位をg/25mmとした。 静摩擦係数:JIS K 7125に準じて、養生シー
トの非粘着面同士を測定した。
【0024】
【表1】
【0025】上記の結果より、実施例1は、床板接着力
が50g/25mm以上、展開力は250g/50mm
以下であり、静摩擦係数が0.6を超えているので、人
が養生シートの上で作業しても、滑らず、剥がれず、し
かも、手貼りが容易であることが分かり、実用上、都合
が良い。これに対して、比較例1は、展開力が250g
/50mmを超えて、巻き戻しの作業性が悪く、手貼り
が困難であり、更に、静摩擦係数が0.6以下であるの
で、滑りやすい。又、比較例2は、巻き戻しは容易であ
るが、床板接着力が50g/25mm以下で接着力が低
く、直ぐに接着した養生シートが浮き上がってしまう。
【0026】
【発明の効果】本発明の製造方法は、上述のように構成
されているので、得られる養生シートは、建設現場に於
いて、床、壁の表面を汚損から保護し、人が養生シート
の上で作業しても、滑らず、剥がれず、しかも、手貼り
施工が容易である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン樹脂フィルムと粘着剤層
    からなる積層体を、該ポリオレフィン樹脂のビカット針
    入試験による軟化温度以下のエンボスロール温度で、中
    心線平均粗さ(Ra)が0.5〜3μmのエンボス加工
    をすることを特徴とする養生シートの製造方法。
JP25195097A 1997-09-17 1997-09-17 養生シートの製造方法 Withdrawn JPH1192724A (ja)

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JP25195097A JPH1192724A (ja) 1997-09-17 1997-09-17 養生シートの製造方法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005290315A (ja) * 2004-04-05 2005-10-20 Kotou Kogyo Kk 塗装養生用粘着テ−プ
JP2009269231A (ja) * 2008-05-01 2009-11-19 Okura Ind Co Ltd 建材用透湿防水シート
JP2014141047A (ja) * 2013-01-25 2014-08-07 Seiren Co Ltd 透湿性養生シート

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005290315A (ja) * 2004-04-05 2005-10-20 Kotou Kogyo Kk 塗装養生用粘着テ−プ
JP2009269231A (ja) * 2008-05-01 2009-11-19 Okura Ind Co Ltd 建材用透湿防水シート
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