JPH1191483A - 自動車用エアバッグドアの構造 - Google Patents

自動車用エアバッグドアの構造

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JPH1191483A
JPH1191483A JP9273484A JP27348497A JPH1191483A JP H1191483 A JPH1191483 A JP H1191483A JP 9273484 A JP9273484 A JP 9273484A JP 27348497 A JP27348497 A JP 27348497A JP H1191483 A JPH1191483 A JP H1191483A
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airbag
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airbag door
air bag
windshield
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Hiroshi Yokoi
泰士 横井
Hiroaki Suzuki
裕明 鈴木
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Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアバッグ展開の際にフロントガラスにぶつ
かることなく、しかも、部品点数を抑え、かつ少ない工
数および低コストで製造することができる自動車用エア
バッグドアの構造を提供する。 【解決手段】 エアバッグ収容ケースCの開口部C1を
覆って該エアバッグ収容ケースCにエアバッグドア基材
21が取り付けられ、エアバッグA膨張時に前記エアバ
ッグドア基材21が押されて当該エアバッグドア基材2
1に形成されているヒンジ部25で屈曲して自動車のフ
ロントガラスW側へ開き、前記エアバッグ収容ケースC
の開口部C1を開放させる自動車用エアバッグドアDの
構造において、エアバッグドア基材21を板体22と
し、前記板体22にはエアバッグ収容ケースCの開口部
C1内を通るヒンジ部25を車幅方向に略沿って設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車用エアバ
ッグドアの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、図6に示すように、自動車のイン
ストルメントパネル60には、助手席側等にエアバッグ
ドアDoを有するものが多くなった。そのエアバッグド
アDoの裏側には、図6の7−7断面を示す図7のよう
に、エアバッグ装置Soが設けられる。エアバッグ装置
Soは、折り畳まれたエアバッグAoがエアバッグ収容
ケースCo内に作動装置Ioとともに収容されたもの
で、エアバッグ収容ケースCoの上部の開口部分が前記
エアバッグドアDoによって覆われている。このエアバ
ッグ装置Soは、一旦自動車が衝突等により大きな衝撃
を受けた時には、前記作動装置Ioが作動し、図8およ
びその9−9断面を示す図9のように、エアバッグAo
が膨張してエアバッグドアDoを裏側から押し開き車内
に展開するようになっている。図示の符号61はインス
トルメントパネル60の基材、62はインストルメント
パネル60の表皮、63はインストルメントパネル60
の発泡層を表している。
【0003】図示のインストルメントパネル60は、エ
アバッグドアDoがフロントガラスWo側へ屈曲して開
くタイプのもので、前記基材61のエアバッグドアDo
に相当する位置に形成されたエアバッグ展開開口65上
方に、ヒンジ部71を有するエアバッグドア基材70が
開閉自在に取り付けられ、一方、前記表皮62裏面62
aのエアバッグドアDoに相当する位置にはエアバッグ
ドア形状をした強度の弱い薄肉の破断予定部62bが形
成され、エアバッグAo膨張時に該エアバッグAoがエ
アバッグドア基材70を押し上げ、前記ヒンジ部71で
屈曲して、前記表皮62の破断予定部62bに沿って発
泡層63および表皮62が破断し、図示するようにエア
バッグドアDoが開くようになっている。なお、図示の
エアバッグドアDoは、インストルメントパネル60と
一体に成形されるタイプであるが、インストルメントパ
ネル60とは別に単独で成形され、成形後インストルメ
ントパネルに形成されたエアバッグ用開口に取り付けら
れる後付けタイプもある。
【0004】ところで、前記フロントガラスWo側へ屈
曲して開く構造のエアバッグドアDoにあっては、前記
ヒンジ部71の位置は、図示するようにエアバッグ収容
ケースCoのフロントガラスWo側端部とされているた
め、エアバッグAo展開の際に、前記フロントガラスW
o側のヒンジ部71を支点として大きく開いたエアバッ
グドアDoがフロントガラスWoにぶつかり、該ガラス
Woが破損するおそれがあった。
【0005】そこで、従来では、エアバッグAo展開の
際に、エアバッグドアDoがフロントガラスWoにぶつ
からないようにするため、エアバッグドアDoの開度を
規制するエアバッグ開度規制機構を設けることがなされ
ている。
【0006】このエアバッグ開度規制機構としては、図
示すような適度な引張強度を有する開度規制紐(ストラ
ップとも称される。)75あるいは開度規制ベルト(図
示せず)を、エアバッグドア基材70のフロントガラス
側端部70aとは反対側端部70b(下側または乗員座
席側端部)の車幅方向両端付近に形成された紐挿通孔7
2に通し、前記エアバッグ装置SoをエアバッグドアD
oの下方に取り付ける際に、前記紐75の両端76を前
記エアバッグ収容ケースCoの適宜位置に設けられたブ
ラケット等に固定する機構が挙げられる。
【0007】しかしながら、前記開度規制紐75等によ
る開度規制機構においては、部品点数が増えてしまうと
ともに、紐75等の取付作業といった煩雑な作業が必要
とされるため、製造工数および製造コストの上昇が避け
られなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、前記の問
題に鑑み提案されたもので、エアバッグ展開の際にフロ
ントガラスにぶつかることなく、しかも、部品点数を抑
え、かつ少ない工数および低コストで製造することがで
きる自動車用エアバッグドアの構造を提供しようとする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、エア
バッグ収容ケースの開口部を覆って該エアバッグ収容ケ
ースにエアバッグドア基材が取り付けられ、エアバッグ
膨張時に前記エアバッグドア基材が押されて当該エアバ
ッグドア基材に形成されているヒンジ部で屈曲して自動
車のフロントガラス側へ開き、前記エアバッグ収容ケー
スの開口部を開放させる自動車用エアバッグドアの構造
において、前記エアバッグドア基材を板体とし、前記板
体にエアバッグ収容ケースの開口部内を通るヒンジ部を
車幅方向に略沿って設けたことを特徴とする。
【0010】また、請求項2の発明は、請求項1におい
て、ヒンジ部を基準としてフロントガラス側の板体裏面
にヒンジ部確定用リブを形成したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を説明する。図1はこの発明の一実施例に係るエアバッ
グドア構造を備えたインストルメントパネルの断面図、
図2は同実施例におけるエアバッグ膨張時を示す断面
図、図3は同実施例におけるエアバッグドア基材および
エアバッグ収容ケースを概略的に示した部分斜視図、図
4は他の実施例のエアバッグドア基材およびエアバッグ
収容ケースを概略的に示した部分斜視図、図5はさらに
他の実施例のエアバッグドア構造を備えたインストルメ
ントパネルの断面図である。
【0012】以下、この発明に係る自動車用エアバッグ
ドアの構造をそのエアバッグドアを備えるインストルメ
ントパネルとともに説明する。図1に示すインストルメ
ントパネル10は、この発明の一実施例に係るフロント
ガラスW側へ屈曲して開くエアバッグドアDを備え、前
記エアバッグドアDの裏側にエアバッグ装置Sが設けら
れる。エアバッグ装置Sは、折り畳まれたエアバッグA
がエアバッグ収容ケースC内に作動装置Iとともに収容
されたもので、エアバッグ収容ケースCの開口部C1が
エアバッグドアDにより覆われて、自動車が衝突等によ
り大きな衝撃を受けた時には、前記作動装置Iが作動
し、エアバッグAが膨張しエアバッグドアDを裏側から
押し開き車内に展開するようになっている。前記インス
トルメントパネル10は、インストルメントパネル基材
11、エアバッグドア基材21、発泡層41および表皮
51より構成される。
【0013】インストルメントパネル基材11は硬質合
成樹脂や、繊維強化合成樹脂等から射出成形等によりイ
ンストルメントパネルの裏面形状に形成されている。こ
のインストルメントパネル基材11の助手席側の所定位
置には、車幅方向に沿って長い略方形のエアバッグ展開
開口部12がエアバッグAの膨張および展開用に形成さ
れている。このエアバッグ展開開口部12の上にエアバ
ッグドア基材21が、該エアバッグ展開開口部12を覆
うように、適宜手段により固定されている。なお、この
実施例では、エアバッグ展開開口部12周囲の所定位置
に取付孔13が形成されていて、該取付孔13を介して
エアバッグドア基材21がボルトB1とナットN1によ
り固定されている。
【0014】エアバッグドア基材21は、図3より理解
されるように、プラスチック製あるいは金属製等の板体
22、この実施例ではポリオレフィン系熱可塑性エラス
トマー(TPOとも称される。)等の熱可塑性樹脂から
射出成形等により成形されたプラスチック製板体とされ
ている。また、この実施例では、前記板体22のフロン
トガラス側端部23付近には、車幅方向に沿って、エア
バッグドア基材21を前記インストルメントパネル基材
11へ固定するためのボルト挿通孔23aが、前記イン
ストルメントパネル基材11の取付孔13に合わせて形
成されている。そして、この実施例の前記板体22に
は、ヒンジ部25とエアバッグ収容ケースCへの固定用
側壁31,32,33,34が設けられている。なお、
必要に応じて、前記板体22の裏面22aに補強リブ
(図示せず)を形成して、該エアバッグドア基材21の
強度を高めることもある。
【0015】ヒンジ部25は、エアバッグドアDの展開
時にその回転支点となる部分であって、前記板体22
の、エアバッグ収容ケースCのフロントガラス側端部C
aから離れる開口部C1内を通るような所定位置に、車
幅方向に略沿って設けられている。前記ヒンジ部25の
位置は、エアバッグドアDがフロントガラスWにぶつか
らないようにあるいは仮にぶつかるようなことがあって
も該フロントガラスWとの当接面積が小さくなるよう
に、かつエアバッグAの膨張および展開を妨げないよ
う、エアバッグ収容ケースCのフロントガラス側端部C
aからの距離が適宜設定され、特には開口部C1の中央
部寄り位置とするのが好ましい。なお、この実施例で
は、図3に示すように、エアバッグドア基材21の、後
述する車幅方向に平行なフロントガラス側の固定用側壁
31の内面からエアバッグ収容ケースCの開口部C1の
開口寸法(車幅方向に直交する方向の開口寸法)xの略
1/4の距離dだけケースC内側に離れた位置に、薄肉
あるいは屈曲形状(図では薄肉)のヒンジ部25を設け
て、エアバッグドアDの展開時に、該エアバッグドアD
(エアバッグドア基材21)が収容ケースCの開口部C
1の略3/4だけ開放するように設定している。
【0016】固定用側壁31,32,33,34は、エ
アバッグ収容ケースCの外周壁C2への取付部となる部
分であって、前記板体22の裏面22aから、前記エア
バッグ収容ケースCが嵌まるように、それぞれ突設され
ている。なお、図では、固定用側壁31,32,33,
34は互いに独立しているが、各側壁31,32,3
3,34が連続したものでもよい。
【0017】前記固定用側壁31,32,33,34を
介して、エアバッグドア基材21は、開口部C1を覆っ
てエアバッグ収容ケースCに適宜手段により固定されて
いる。この実施例では、前記各固定用側壁31,32,
33,34にボルト挿通孔31a,32a,33a,3
4aをそれぞれ貫通形成し、一方、エアバッグ収容ケー
スCの外周壁C2にナットN2を溶接し、前記ボルト挿
通孔31a,32a,33a,34aに挿通したボルト
B2と前記エアバッグ収容ケースCのナットN2との螺
合により、エアバッグドア基材21をエアバッグ収容ケ
ースCに強固に固定している。
【0018】なお、エアバッグドア基材21のエアバッ
グ収容ケースCへの固定手段は、前記手段に限定される
ことはなく、例えば、図4に示すように、エアバッグド
ア基材21の固定用側壁31,32,33,34に適宜
大きさの取付開口31b,32b,33b,34bを形
成し、一方、エアバッグ収容ケースCの外周壁C2に前
記取付開口31b,32b,33b,34bに対応する
凸部Cbを設け、該凸部Cbを前記取付開口31b,3
2b,33b,34bと嵌合させることによりエアバッ
グドア基材21をエアバッグ収容ケースCに取り付け固
定してもよい。なお、この場合、前記エアバッグ収容ケ
ースCの凸部Cbにそれぞれ対応する側壁31,32,
33,34と略平行に孔(図示せず)を開け、該凸部C
bと前記取付開口31b,32b,33b,34bの嵌
合後に、前記凸部Cbの孔に棒部材(図示せず)を挿通
させることによって、エアバッグドア基材21とエアバ
ッグ収容ケースCとの連結を強固にするのが好ましい。
【0019】ここで、前記固定用側壁32,33,34
の基部36,37,38には、前記ヒンジ部25の位置
を基準にしてフロントガラスW側から離れる位置に、エ
アバッグAの膨張によりエアバッグドア基材21が押さ
れた際に破断する脆弱部Fa,Fb,Fcが形成されて
いる。この実施例では、図3に示されるように、車幅方
向と平行な車両後方側(フロントガラスW側の反対側)
の固定用側壁32の基部36全体を該基部36以外の他
部よりも薄肉にして脆弱部Faを形成するとともに、車
幅方向に直交する方向の固定用側壁33,34の基部3
7,38の前記ヒンジ部25よりフロントガラスW側か
ら離れる側の部分、つまり、車両後方側部分の基部を他
部に対して薄肉にして脆弱部Fb,Fcを形成してい
る。
【0020】このように脆弱部Fa,Fb,Fcを形成
することによって、エアバッグドア基材21がエアバッ
グAの膨張圧力を受けて押し開かれる際には、前記固定
用側壁32,33,34の脆弱部Fa,Fb,Fcにエ
アバッグAの膨張に伴う応力が効果的に集中し、この応
力集中によって、固定用側壁32,33,34は当該脆
弱部Fa,Fb,Fcで破断し、エアバッグドアDは前
記ヒンジ部25を支点としてフロントガラスWとは反対
側(乗員座席側)が押し開かれる。前記脆弱部Fa,F
b,Fcは、前記のように各側壁32,33,34で連
続したものとせず、各側壁32,33,34において所
要間隔で複数箇所設けたり、前記側壁32,33.34
の基部において板体22裏面22aとの境界位置に板体
22裏面22aと平行なスリットを形成してもよい。ま
た、前記脆弱部Fa,Fb,Fcは固定用側壁32,3
3,34の全てに設けず、例えば一部の固定用側壁32
に設けてもよい。
【0021】なお、より確実に前記ヒンジ部25を支点
としてエアバッグドア基材21が押し開かれるようにす
るため、図4に示すようにヒンジ部25を基準としてフ
ロントガラスW側の板体22の裏面22aにヒンジ部確
定用リブRを形成するのが好ましい。前記板体22は、
前記ヒンジ部確定用リブRが設けられた範囲で強度がよ
り高くなり、相対的にヒンジ部25の位置で強度低下が
大になるため、前記ヒンジ部25でより確実にエアバッ
グドア基材21が曲げられ開かれるようになる。さら
に、このようにヒンジ部確定用リブRを形成することに
よって、膨張時のエアバッグAは該ヒンジ部確定用リブ
Rに当接するため、該エアバッグAは、確実に車両後方
向(フロントガラスWの反対側方向)に展開するように
導かれる。この例では、車幅方向に平行なフロントガラ
スW側の固定用側壁31の内面からヒンジ部25間に、
車両前後方向に沿うヒンジ部確定用リブRが車幅方向に
所要間隔で4つ形成されている。また、この例のヒンジ
部確定用リブRは、スムーズにエアバッグAが膨張およ
び展開するように、ヒンジ部確定用リブRの上辺R1の
長さが前記固定用側壁31の内面から前記ヒンジ部25
までの距離dと略同一とされた略三角形の薄板とされて
いる。
【0022】発泡層41は、インストルメントパネル1
0の表面に緩衝性を付与するためのもので、前記エアバ
ッグドア基材21が固定されたインストルメントパネル
基材11の上に積層されている。
【0023】表皮51はインストルメントパネル10の
表面を保護し、外観を良好とするもので、合成樹脂皮等
からなる。この実施例における表皮51は、パウダース
ラッシュ成形や真空成形等によって成形されていて、そ
の裏面52のエアバッグドアDと対応する位置、より正
確にいうと前記脆弱部Fa,Fb,Fcに相当する位置
にはV溝またはU溝あるいはスリット等の強度の弱い薄
肉の破断予定部53がドア形状に区画形成されている。
勿論、前記表皮51の破断予定部53は薄肉のものに代
えて、表皮51のエアバッグドアDに相当する位置にド
ア形状の開口を設け、該開口にドア形状に合わせて裁断
した別の表皮を接合し、その接合部を破断予定部として
もよい。そして、エアバッグAの膨張時にその圧力を、
前記破断予定部53に集中させ、表皮51および発泡層
41が前記エアバッッグドア形状に沿って破断するよう
にされている。
【0024】前記インストルメントパネル10の成形
は、前記エアバッグドア基材21が固定されたインスト
ルメントパネル基材11と、所定形状に形成された表皮
51を図示しない発泡成形型にセットし、インストルメ
ントパネル基材11と表皮51間にポリウレタン原料等
の発泡原料を注入し、発泡層41を発泡成形することに
より容易に行うことができる。この発泡層41の成形
後、前記固定用側壁31,32,33,34を介してエ
アバッグ装置Sのエアバッグ収容ケースCに取り付けら
れる。
【0025】前記構成のインストルメントパネル10は
フロントガラスWの下部から乗員座席に向けて車体に取
り付けられる。そして、衝突等のない平時には、図1に
示すようにエアバッグドアDがエアバッグ収容ケースC
の開口部C1を覆い、内部のエアバッグAを隠蔽してい
る。
【0026】一方、衝突等により大なる衝撃が自動車に
加わった際には、図2に示すように、エアバッグ装置S
の作動装置Iが作動してエアバッグAが膨張し、エアバ
ッグドアD裏面のエアバッグドア基材21を上方へ押し
開く。その際、前記したように、エアバッグドア基材2
1のヒンジ部25はエアバッグ収容ケースCのフロント
ガラス側端部Caから離れる開口部C1内に位置するの
で、前記ヒンジ部25を中心とするエアバッグドアDの
回転半径が小さくなってエアバッグドアDがフロントガ
ラスWにぶつかり難くなる。また、仮にエアバッグドア
DがフロントガラスWにぶつかった場合においても、エ
アバッグドアDのガラス当接面積は小さいため、フロン
トガラスWに与える衝撃は小さくフロントガラスWが破
損するのを防ぐことができる。さらに、エアバッグドア
基材21の前記ヒンジ部25の位置を基準にしてフロン
トガラスW側から離れる固定用側壁32,33,34の
基部36,37,38に脆弱部Fa,Fb,Fcが形成
されているため、エアバッグAの膨張時に、該脆弱部F
a,Fb,Fc、発泡層41および表皮51の破断予定
部53に沿って速やかに破断し、エアバッグAの車内へ
の展開を妨げることなく、エアバッグドアDが確実にヒ
ンジ部25で屈曲してフロントガラスW側へ開き、エア
バッグAが車内へ展開する。
【0027】この発明のエアバッグドアDは上述した構
造となっているので、従来構造のように開度規制紐等を
用いる必要がなく、簡単な構造となる。従って、部品点
数が少なくなるとともに、開度規制紐等の取付作業等の
煩雑な作業は不要となり、製造工数および製造コストが
大幅に低減される。
【0028】なお、この実施例では、エアバッグ収容ケ
ースCの外周壁C2は、エアバッグドア基材21の全固
定用側壁31,32,33,34に固定されているが、
これに限定されることなく、例えば、図5に示すよう
に、エアバッグ収容ケースCの外周壁C2の車幅方向に
平行なフロントガラスW側の壁をエアバッグドア基材2
1Aの車幅方向に平行なフロントガラスW側の固定用側
壁31Aに、その他の壁をインストルメントパネル基材
11Aのエアバッグ展開開口部12A周縁から裏側へ屈
曲形成された固定壁14に固定してもよい。なお、図示
の符号14aは前記インストルメントパネル基材11の
固定壁14に貫通形成されたボルト挿通孔を表し、その
他、図1に示した部材と同一部材については同一符号が
付されている。
【0029】また、この実施例では、エアバッグドアD
はインストルメントパネル10と一体に成形されるタイ
プのものであるが、インストルメントパネル10とは別
に単独に成形され、成形後インストルメントパネルに形
成されたエアバッグ用開口に取り付けられる後付けタイ
プのものとしてもよい。
【0030】
【発明の効果】以上図示し説明したように、請求項1の
発明によれば、ヒンジ部がエアバッグ収容ケースのフロ
ントガラス側端部から離れる開口部内に位置するので、
エアバッグ膨張により開くエアバッグドアはその回転半
径が従来より小さくなって、フロントガラスにぶつかり
難くなる。また、仮にエアバッグドアがフロントガラス
にぶつかった場合でも、エアバッグドアにおけるガラス
当接面積は小さくなっているため、フロントガラスに与
える衝撃は小さく、フロントガラスが破損するのを防ぐ
ことができる。したがって、従来構造のように開度規制
紐等を用いず、簡単な構造となるので、部品点数は少な
く済み、かつ開度規制紐等の取付作業等の煩雑な作業は
不要となり、製造工数および製造コストを大幅に低減す
ることができる。
【0031】また、請求項2の発明のように、ヒンジ部
確定用リブを設ければ、前記エアバッグドアを、より確
実にヒンジ部で屈曲して開くようにすることができ、前
記フロントガラスとの衝突およびフロントガラスの破損
を一層効率よく防ぐことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るエアバッグドア構造
を備えたインストルメントパネルの断面図である。
【図2】同実施例におけるエアバッグ膨張時を示す断面
図である。
【図3】同実施例におけるエアバッグドア基材およびエ
アバッグ収容ケースを概略的に示した部分斜視図であ
る。
【図4】他の実施例のエアバッグドア基材およびエアバ
ッグ収容ケースを概略的に示した部分斜視図である。
【図5】さらに他の実施例のエアバッグドア構造を備え
たインストルメントパネルの断面図である。
【図6】一般的なエアバッグドアを有するインストルメ
ントパネルの平時を示す斜視図である。
【図7】図6の7−7断面図である。
【図8】同インストルメントパネルのエアバッグ膨張時
を示す斜視図である。
【図9】図8の9−9断面図である。
【符号の説明】
21 エアバッグドア基材 22 板体 22a 板体の裏面 25 ヒンジ部 D エアバッグドア R ヒンジ部確定用リブ A エアバッグ C エアバッグ収容ケース C1 エアバッグ収容ケースの開口部 Ca エアバッグ収容ケースのフロントガラス側端部 W フロントガラス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアバッグ収容ケースの開口部を覆って
    該エアバッグ収容ケースにエアバッグドア基材が取り付
    けられ、エアバッグ膨張時に前記エアバッグドア基材が
    押されて当該エアバッグドア基材に形成されているヒン
    ジ部で屈曲して自動車のフロントガラス側へ開き、前記
    エアバッグ収容ケースの開口部を開放させる自動車用エ
    アバッグドアの構造において、 前記エアバッグドア基材を板体とし、前記板体にエアバ
    ッグ収容ケースの開口部内を通るヒンジ部を車幅方向に
    略沿って設けたことを特徴とする自動車用エアバッグド
    アの構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、ヒンジ部を基準とし
    てフロントガラス側の板体裏面にヒンジ部確定用リブを
    形成したことを特徴とする自動車用エアバッグドアの構
    造。
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JP (1) JPH1191483A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100916257B1 (ko) * 2007-11-20 2009-09-10 기아자동차주식회사 에어백 내장 장치
JP2012136084A (ja) * 2010-12-24 2012-07-19 Nippon Plast Co Ltd エアバッグ装置

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JP2012136084A (ja) * 2010-12-24 2012-07-19 Nippon Plast Co Ltd エアバッグ装置

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