JPH1190708A - 工作機械のツールロック装置 - Google Patents
工作機械のツールロック装置Info
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- JPH1190708A JPH1190708A JP27380297A JP27380297A JPH1190708A JP H1190708 A JPH1190708 A JP H1190708A JP 27380297 A JP27380297 A JP 27380297A JP 27380297 A JP27380297 A JP 27380297A JP H1190708 A JPH1190708 A JP H1190708A
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Abstract
で、クランプ力が強く、工具交換時間が短くて済み、ア
ンクランプシリンダが空気圧でも作動でき、かつ軸中心
にクーラントを流すことができる。 【構成】圧縮コイルスプリング30のスプリング力は、
ドローバ8を後方に引っ張りと、第2ボール20は、テ
ーパである大径部22の外周面に接し、かつ工具ホルダ
本体2に形成されたテーパ面21に接する。圧縮コイル
スプリング30のスプリング力はくさび(楔)効果によ
り、約(1/tanα)倍に拡大され、第2ボール20に
伝えられる。拡大された力は、第2ボール20に伝えら
れてテーパ面21に接触する。テーパ面21に伝えられ
た力は、くさび(楔)効果により、約(1/tanβ)倍
に拡大されて、玉保持器15の大径部16に伝達され、
軸線方向で後退する方向に力を伝達して、ツールシャン
ク35を引っ張る。
Description
ロック装置に関する。更に詳しくは、ボールを用いて工
作機械の主軸または刃物台に工具をクランプするための
工作機械のツールロック装置に関する。
盤等には、工具を保持、又は回転させるための主軸を備
えているが、この主軸端にテーパ孔が形成され工具が固
定される。また、旋盤の刃物台においても、刃物台のテ
ーパ孔に旋削用工具が固定される。工具の固定方法は、
テーパ孔にテーパ部を備えた工具のツールシャンクが挿
入され、更にツールシャンクの後部からドローバで引っ
張られてテーパ孔にツールシャンクのテーパ部が密着し
て工具が主軸端に固定される。
ンタに使用されているものでツールシャンクの後端にプ
ルスタッドをねじ込んで、このプルスタッドをドローバ
の先端に配置されたコレットで掴み、ドローバを引張機
構で引っ張りツールシャンクを主軸端のテーパ孔にクラ
ンプするタイプが知られている。また、特開昭46−2
46号公報、及び特公平3−75284号公報等では、
ボールでドローバとツールシャンクとを係合、離脱させ
てクランプ、アンクランプするものも知られている。
のは、増力したクランプ力を受けるスリーブがリングで
主軸に止められているため、クランプ力に対して強度的
に弱く、大きな力を受けることができない。また、特公
平3−75284号公報に記載されたものは、係止ロッ
ドがくぼみの部分で細くなる構造のため係止ロッドの剛
性を機構的に大きくすることができないので、結果とし
てクランプ力を大きく取れない。更に、この構造は、係
止ロッドの中心にクーラントを流す大径のクーラント孔
を配置することが難しい。
軸心に形成された穴にボールを挿入して引っ張るツール
ロック装置は、ツールシャンクに形成された穴径によっ
て、その穴に挿入されるドローバの径が制限されるため
クランプ力が弱い、アンクランプ力が大きい、軸中心に
大量のクーラントを流すことができない等の欠点があ
る。
技術背景のもとになされたものであり、下記目的を達成
する。
工作機械のツールロック装置を提供することにある。
さくできる工作機械のツールロック装置を提供すること
にある。
ーラント孔を配置することが可能な工作機械のツールロ
ック装置を提供することにある。
成するため、次の手段を採る。
テーパ状のツールシャンクを受け入れるためのテーパ孔
をもつホルダ本体と、前記テーパ孔の後方に形成され前
記テーパ孔の小径端部より内径の小さな小径穴部と、こ
の小径穴部の後方の前記ホルダ本体に形成され小径穴部
より内径の大きな大径穴部と、前記ツールシャンクの軸
心に形成された穴に挿入され、穴内の前方位置で半径方
向に形成された第1係止部材保持孔、及び穴から外れた
後方位置で半径方向に形成された第2係止部材保持孔を
備え、かつ前記ホルダ本体の中心線に沿って移動自在な
管状部材と、前記第1係止部材保持孔に挿入され、前記
ツールシャンクに係合される第1係止部材と、前記第2
係止部材保持孔に挿入され、前記ホルダ本体の大径穴部
に形成された後方に広がる傾斜面に接触する第2係止部
材と、管状部材の中心に配置され、前記第1係止部材を
受け入れる第1凹部、及び前記第2係止部材を受け入れ
る第2凹部、並びに前記第2係止部材と係合し後方にす
ぼまる傾斜面が形成されたドローバと、前記ホルダ本体
と前記ドローバとの間に介在され前記ドローバを後方に
付勢するための付勢手段とからなる。
ールであると良い。前記第1係止部材のボールよりも第
2係止部材のボールの直径が大きいとより効果的であ
る。
部の後方に接触する蓋部材を介して接触させると良い。
前記ドローバの軸心には前記ドローバの中心線に沿った
貫通孔が形成され、前記ドローバの後方から供給された
クーラントを前記ツールシャンクに導くように構成する
と良い。
個であり、前記第2係止部材のボールが少なくとも2個
であると良い。前記付勢手段がコイルバネで構成すると
より効果的である。
斜面の傾斜が20度ないし30度に構成すると良い。ま
た、前記ドローバに形成された傾斜面の傾斜角度が5度
ないし15度の範囲で構成すると良い。
説明する。図1は、本発明の工作機械のツールロック装
置の断面図であり、図2は図1の前部の部分拡大図であ
る。工作機械の刃物台1にはホルダ本体2が固定されて
いる。このホルダ本体2は、旋削用の固定工具を保持す
るためのものである。ホルダ本体2の前部のフランジ3
には、ホルダ本体2の中心軸線方向にテーパ孔4が形成
されている。ホルダ本体2は刃物台1と一体的に形成し
ても良い。
6で固定されている。ホルダ本体2と蓋部材5で構成さ
れる内部空間7にドローバ8の前部10が挿入されてい
る。ドローバ8の前部には、鍔9が一体に形成されてい
る。鍔9は、蓋部材5の内部に形成された摺動孔11に
ホルダ本体2の軸線方向に摺動自在に挿入されている。
5がホルダ本体2の軸線方向に摺動自在に配置されてい
る。玉保持器15の後部は、直径が大きい大径部16が
形成されている。この部分を大径部16とした理由は、
後記する第2ボール20が工具クランプ時に移動すると
きのリフト量がばらついたときに対応できるようにした
ものである。この結果、大径部16の肉厚の中心近くで
第2ボール20が接触するため、大径部16の角部への
応力集中を防ぐこともできる。
する第2ボール20とテーパ面21との接触点を、第2
ボール20の中心に近付けることができるため、ツール
クランプ状態で後記するツールシャンク35が前方へ引
張られた時のセルフロック効果が高くなる。
90度の等角度間隔で4個の第1玉保持孔17が形成さ
れている。また、玉保持器15の後部には、半径方向で
120度の角度を置いて3個の第2玉保持孔18が形成
されている。
入され、第2玉保持孔18には第2ボール20が挿入さ
れている。第2玉保持孔18及び第2ボール20の直径
は、第1玉保持孔17及び第1ボール19の直径より大
きい。ドローバ8の前部10は、小径部14と大径部2
2の2段からなる部分に構成されている。
第1凹部12が形成されている。第1凹部12は、第1
ボール19がはまり込むためのものである。大径部22
には、他の外径部分より小径の第2凹部13が形成され
ている。大径部22の前部は後方にすぼまる、テーパに
形成されている。本例のテーパは、傾斜角度αで7度、
テーパで76度である。傾斜角度αは、5度ないし15
度の範囲(セルフロック角)が望ましい。
ーパ孔4の小径端部より内径の小さな小径穴部4Aが形
成され、この小径穴部4Aに玉保持器15の小径部15
Aが摺動可能に支承されている。この小径穴部4Aの後
方のホルダ本体2には、小径穴部4Aより内径の大きな
大径穴部4Bが形成され、この大径穴部4Bには、リン
グ状部材21Aが挿入され、工具クランプ時に第2ボー
ル20が接触する後方に広がるテーパ面21が、このリ
ング状部材21Aの後面に形成されている。このリング
状部材21Aは焼き入れ処理が施され、テーパ面21が
研磨されて、クランプ力が効率良く伝達されるようにし
ている。また、リング状部材21Aを別体で設ける必要
はなくテーパ面21はホルダ本体2の大径穴部4Bに直
接形成しても良い。
120度である。傾斜角度βは、20度ないし30度の
範囲が望ましい。ドローバ8の中心線に沿って貫通孔2
5が形成されている。貫通孔25は、後部からクーラン
トを供給するための孔である。ドローバ8の最後部の外
周には、雄ネジ26が形成されている。この雄ネジ26
には、スプリング受27の雌ネジ28がねじ込んであ
る。
コイルスプリング30の後端面が接し、圧縮コイルスプ
リング30の前端面が蓋部材5の後端面31に接してい
る。したがって、圧縮コイルスプリング30のスプリン
グ力は、蓋部材5を前方に押し、スプリング受27を後
方に引っ張るように働くので、相対的にホルダ本体2が
移動しないとするとドローバ8を後方に引っ張ることに
なる。
ホルダ本体2のテーパ孔4に密着するようにクランプさ
れて把持固定される。シャンク部36の後部には、行き
止まり穴である把持穴37が形成されている。把持穴3
7の内周面には、環状のクランプ凹部38が形成されて
いる。クランプ凹部38の前後のR部の径は、第1ボー
ル19の径より若干大きく設定されている。
持穴37から外れた後方に配置されているため、第1ボ
ール19より直径を大きくでき、従ってテーパ面21と
第2ボール20の接触面に作用する面圧を軽減できるた
め、クランク力を増加させても耐久性に問題は無い。ま
た、第1ボール19を4個設けたことにより、特にミー
リング加工のようにラジアル方向に作用する切削力の向
きが一定でない場合に、ツールシャンク35がホルダ本
体2から離れようとする不具合を防止できる。
ル20は2個でも良い。また傾斜角度αが20度ないし
30度で、傾斜角度βが5度ないし15度の範囲でも良
い。
形態1の動作を説明する。図1に示すように、圧縮コイ
ルスプリング30のスプリング力は、蓋部材5を前方に
押し、スプリング受27を後方に引っ張るように働くの
で、相対的にホルダ本体2が移動しないとするとドロー
バ8を後方に引っ張ることになる。
ローバ8の第1凹部12にはまり込んでいる第1ボール
19は小径部14の外周面上に乗り上げる。第1ボール
19は、ツールシャンク35のクランプ凹部38に挿入
され、クランプ凹部38の後方のR部と係合する。同時
に、第2凹部13にはまり込んでいる第2ボール20
は、テーパである大径部22の外周面に接する。第2ボ
ール20は、ホルダ本体2に形成されたテーパ面21に
接する。
はくさび(楔)効果により、約(1/tanα)倍に拡大
され、第2ボール20に伝えられる。したがって、圧縮
コイルスプリング30のスプリング力の拡大率を大きく
しようとすれば、ドローバ8の大径部22の角度αを小
さくすれば良い。拡大された力は、第2ボール20に伝
えられ、第2ボール20はホルダ本体2のテーパ面21
に接触する。
くさび(楔)効果により、約(1/tanβ)倍に拡大さ
れ、玉保持器15の大径部16に伝達される。玉保持器
15は、軸線方向で後退する方向に力を伝達し、第1ボ
ール19を介してツールシャンク35を引っ張ることに
なる。結局、圧縮コイルスプリング30のスプリング力
は拡大されて、ツールシャンク35のシャンク部36は
膨脹し、ホルダ本体2のテーパ孔4に密着すると共に、
ツールシャンク35の後端面35Aとホルダ本体3の前
端面3Aが密着して強固に把持固定される。
(図示せず)によりドローバ8の最後端面を押すことに
より、図2に示す状態から図3に示す状態となり、ドロ
ーバ8の前端面8Aが把持穴37の行き止まり部39に
当接して、ツールシャンク35を少し前に押し出し、ツ
ールシャンク35を工具ホルダ本体2のテーパ孔4から
取り出すことができる。傾斜角度αはセルフロック角に
設定されているので、ツールシャンク35にはセルフロ
ックが掛かり、切削力によってツールシャンク35がテ
ーパ孔4から抜け出すことが無い。
明の実施の形態1でクランプ力を増すには、角度αと角
度βを小さくするのが良いが、角度βを小さくするとツ
ールのアンクランプ時に玉保持器15を介して第2ボー
ル20をテーパ面21に押し当てても、第2ボール20
を半径方向内側へ押し戻すことができない。
ロック装置の断面図である。ドローバ8に一体にフラン
ジ9aが設けられている。
のエジェクタ35が配置されている。エジェクタ35
は、その中心に孔36を備え、孔36は外径9bに焼き
ばめあるいはビス止め等によって一体的に設けられてい
る。エジェクタ35の先端には、テーパ面37が形成さ
れている。テーパ面37は、第2ボール20に接触する
位置に形成されている。ツールのアンクランプ時に、空
気圧ピストンによりドローバ8の最後端面を押すと、フ
ランジ9aはエジェクタ35を後方から押して移動され
る。
ール20を半径方向内側に押して、アンクランプ動作を
円滑にする。本例では、傾斜角度αで10度、テーパで
70度であり、傾斜角度βで20度、テーパで140度
である。この実施の形態2は、ホルダ本体2が回転する
主軸タイプの例である。
形態1では、ホルダ本体2が回転しないタイプであった
が、前記説明から理解されるように、回転工具を装着し
てホルダ本体2が回転する主軸タイプであっても良い。
2が回転する主軸タイプであったが旋削工具を装着する
ために、ホルダ本体2が固定タイプであっても良い。ま
た、本発明は、工具以外の物、例えば被加工物を取付け
るためのシャンクのロック装置に適用することも可能で
ある。
以下のようなものである。大径部22のテーパは、傾斜
角度αで7度、テーパで76度である。第1ボール19
の直径が約11mm、第2ボール20の直径が約14mmで
ある。ホルダ本体2のテーパ面21は、傾斜角度βで3
0度、テーパで120度である。
20kgfで、ツールクランプ力が約1,900kgfであっ
た。ツールアンクランプ力は、すなわちばねの最大圧縮
荷重は、約750kgfである。
軸心にロック用穴が形成されたホローシャンク型のツー
ルシャンクをボールを使用してロックするタイプの工作
機械のツールロック装置であっても、クランプ力が強
い、ツールシャンクにセルフロック作用が掛かる、アン
クランプ力が空気圧でも作動できる程度に小さくでき
る、軸中心に大量のクーラントを流すことができる等の
効果がある。
の断面図である。
ツールロック装置の断面図である。
ツールロック装置の断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】テーパ状のツールシャンクを受け入れるた
めのテーパ孔をもつホルダ本体と、 前記テーパ孔の後方に形成され前記テーパ孔の小径端部
より内径の小さな小径穴部と、この小径穴部の後方の前
記ホルダ本体に形成され小径穴部より内径の大きな大径
穴部と、 前記ツールシャンクの軸心に形成された穴に挿入され、
穴内の前方位置で半径方向に形成された第1係止部材保
持孔、及び穴から外れた後方位置で半径方向に形成され
た第2係止部材保持孔を備え、かつ前記ホルダ本体の中
心線に沿って移動自在な管状部材と、 前記第1係止部材保持孔に挿入され、前記ツールシャン
クに係合される第1係止部材と、 前記第2係止部材保持孔に挿入され、前記ホルダ本体の
大径穴部に形成された後方に広がる傾斜面に接触する第
2係止部材と、 管状部材の中心に配置され、前記第1係止部材を受け入
れる第1凹部、及び前記第2係止部材を受け入れる第2
凹部、並びに前記第2係止部材と係合し後方にすぼまる
傾斜面が形成されたドローバと、 前記ホルダ本体と前記ドローバとの間に介在され前記ド
ローバを後方に付勢するための付勢手段と、からなる工
作機械のツールロック装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の工作機械のツールロック
装置において、 前記第1係止部材及び第2係止部材がボールであること
を特徴とする工作機械のツールロック装置。 - 【請求項3】請求項2に記載の工作機械のツールロック
装置において、 前記第1係止部材のボールよりも第2係止部材のボール
の直径が大きいことを特徴とする工作機械のツールロッ
ク装置。 - 【請求項4】請求項1又は2に記載の工作機械のツール
ロック装置において、 前記付勢手段は、前記ホルダ本体の大径穴部の後方に接
触する蓋部材を介して接触していることを特徴とする工
作機械のツールロック装置。 - 【請求項5】請求項1又は2に記載の工作機械のツール
ロック装置において、 前記ドローバの軸心には前記ドローバの中心線に沿った
貫通孔が形成され、前記ドローバの後方から供給された
クーラントを前記ツールシャンクに導くようにしたこと
を特徴とする工作機械のツールロック装置。 - 【請求項6】請求項2に記載の工作機械のツールロック
装置において、 前記第1係止部材のボールが少なくとも3個であり、前
記第2係止部材のボールが少なくとも2個であることを
特徴とする工作機械のツールロック装置。 - 【請求項7】請求項1又は2に記載の工作機械のツール
ロック装置において、 前記付勢手段がコイルバネであることを特徴とする工作
機械のツールロック装置。 - 【請求項8】請求項1又は2に記載の工作機械のツール
ロック装置において、 前記ホルダ本体の大径穴部に形成された傾斜面の傾斜が
20度ないし30度であることを特徴とする工作機械の
ツールロック装置。 - 【請求項9】請求項1又は2に記載の工作機械のツール
ロック装置において、 前記ドローバに形成された傾斜面の傾斜角度が5度ない
し15度の範囲であることを特徴とする工作機械のツー
ルロック装置。
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