JPH07314222A - コレットチャック - Google Patents

コレットチャック

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Publication number
JPH07314222A
JPH07314222A JP10827794A JP10827794A JPH07314222A JP H07314222 A JPH07314222 A JP H07314222A JP 10827794 A JP10827794 A JP 10827794A JP 10827794 A JP10827794 A JP 10827794A JP H07314222 A JPH07314222 A JP H07314222A
Authority
JP
Japan
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collet
work
chuck
nut
shaft
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Withdrawn
Application number
JP10827794A
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English (en)
Inventor
Haruaki Kubo
治明 久保
Hidemori Kawashita
英盛 川下
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Daishowa Seiki Co Ltd
Original Assignee
Daishowa Seiki Co Ltd
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Publication date
Application filed by Daishowa Seiki Co Ltd filed Critical Daishowa Seiki Co Ltd
Priority to JP10827794A priority Critical patent/JPH07314222A/ja
Publication of JPH07314222A publication Critical patent/JPH07314222A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 コレット8と交差してチャック本体1に固定
され、且つコレット8の動きを疎外しない位置決め用部
材20を備え、コレット8によるクランプをコレット8
に設けられたクランプ用部材3を前後移動させることに
より行うようにしてなる。 【効果】 コレットの内部にワークを挿入し、その挿入
端を位置決め用部材に当接させるだけでワークのコレッ
トによるチャック長さが正確に規制されるから、ワーク
の加工作業を正確に行うことができると共に、ワークを
マニピュレーターによって自動的にチャック本体に装着
する際の微妙な調整作業を必要とせずその自動装着化が
容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チャックにワークを予
め把持させておき、このワークを把持したチャックを主
軸に対して着脱することにより、旋盤に対するワークの
供給を短時間で行うための旋盤用ワークチャックに主に
用いるコレットチャックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、NC旋盤等にワークを自動供給す
る方法としては、ロボットにてワークを把持して、主軸
に装着されたワークチャックの前部に供給し、ワークチ
ャックの爪を開いてワークを挿入したあと爪を閉じると
いう動作を行っていた。
【0003】又、ワークとなるバーを主軸を貫通して主
軸後方から連続供給するバーフィーダ方式も知られてい
る。
【0004】なお、ドリルその他の回転切削工具を把持
固定するコレットチャックとして、本出願人は実公平4
−2731号公報において、チャック本体の軸方向に形
成された貫通孔の先端側テーパ孔部にコレットを嵌挿
し、貫通孔の後端側にプルボルトを回転のみ可能に嵌挿
し、プルボルトとコレツトの間に軸方向に移動のみ可能
な連結体を配置し、連結体後部にプルボルトを螺合する
とともに連結体前端をコレットに連結したものを提案し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
なワークの供給方法では複雑な動作を行うロボットを用
いているのでその供給動作に時間がかかり、ワーク供給
のために旋盤の稼働率が低くなるという問題があった。
【0006】また、バーフィーダ方式では、加工後にワ
ークを切断分離する工程が必要となり、加工時間が長く
なるという問題があるとともに、ワークの品種を変える
のが容易でないため、単品生産にしか適用できないとい
う問題があった。
【0007】そこで、ワークを把持するワークチャック
を用い、旋盤の主軸にワークチャックのテーパシャンク
部が嵌合するテーパ孔とクランパーを設け、旋盤加工と
並行してワークチャックにワークを把持させておき、こ
のワークチャックを主軸に嵌合固定することによりワー
ク供給する供給方式が新たに考えられたが、この供給方
式を実現するにはそのワークチャックの開発が必要とな
る。
【0008】そこで、上記実公平4−2731号公報に
開示されたコレットチャックを適用することが考えられ
るが、そのコレットチャックは回転切削工具用のもので
あるため、ワークを位置決めして把持する機能がなく、
またワークの頻繁な着脱に適さない構成である等、その
ままワークチャックに適用することはできないという問
題がある。
【0009】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、ワー
クを位置決めして把持できるとともに旋盤の主軸に対し
て頻繁に着脱するのに適したコレットチャックを提案す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、図中の参照符号を付して示すならば、請求
項1に係る発明にあっては、コレット8と交差してチャ
ック本体1に固定され、且つコレット8の動きを疎外し
ない位置決め用部材20を備え、コレット8によるクラ
ンプをコレット8に設けられたクランプ用部材3を前後
移動させることにより行うようにした構成を採用するも
のである。
【0011】また請求項2に係る発明にあっては、チャ
ック本体1のシャンク部2をストレート状またはテーパ
状とし、工作機械側の主軸に取り付けたときにチャック
本体1に求心性を持たせるようにしてなる請求項1記載
の構成を採用するものである。
【0012】また請求項3に係る発明にあっては、前記
クランプ部材3は、ボルト・ナット手段3Aによって前
後移動されるようにしてなる請求項1記載の構成を採用
するものである。
【0013】また請求項4に係る発明にあっては、前記
ボルト・ナット手段3Aは、チャック本体1に軸方向に
形成された貫通孔14に回転のみ可能に嵌挿された操作
軸11と、コレット8の後端部に連結され、操作軸11
に設けた雄ねじ部12に螺合するナット部材22とから
なる請求項3記載の構成を採用するものである。
【0014】また請求項5に係る発明にあっては、前記
ナット部材22は、コレット8とは別体でコレット8の
後端部内周側に嵌合するナット8aにて形成され、コレ
ット8の後端部を半径方向に貫通してナット8aに係合
する複数の連結ピン23によって該ナット8aがコレッ
ト8に連結されてなる請求項4記載の構成を採用するも
のである。
【0015】また請求項6に係る発明にあっては、前記
クランプ部材3は、ばね手段3Bによって前後移動され
るようになっている請求項1または2記載の構成を採用
するものである。
【0016】また請求項7に係る発明にあっては、前記
ばね手段3Bは、チャック本体1に軸方向に形成された
貫通孔4に嵌挿されコレット8を押し引きする操作軸1
1Aと、コレット8を引き込み方向に付勢するばね30
とからなる請求項6記載の構成を採用するものである。
【0017】また請求項8に係る発明にあっては、チャ
ック本体1と、チャック本体1の内周側に設けたコレッ
ト8と、コレット8の内周側に設けた位置決め用部材2
0とにわたって軸体25が直径方向に貫通固定され、軸
体25が貫通するコレット8の軸孔は軸方向に長い長孔
27に形成されてなる請求項1〜7のいずれか記載の構
成を採用してなるものである。
【0018】
【作用】本発明の請求項1に係る発明によれば、コレッ
ト8内にワークWを挿入して位置決め用部材20に当接
させて位置決めした状態で、コレット8が縮径してワー
クWが把持される。こうしてワークWを予めコレットチ
ャックに位置決めして把持させておくことにより、この
コレットチャックをマニピュレータ等で把持して旋盤の
主軸に取り付け、旋盤側のクランパーにて把持して引き
込むことによりワークWの供給が完了する。このよう
に、コレットチャックを主軸に嵌着するだけでワークW
を供給できるので、ワーク供給動作時間を大幅に短縮す
ることができ、それだけ旋盤の稼働率を高めることがで
きる。
【0019】また請求項2に係る発明によれば、チャッ
ク本体1のシャンク部2をストレート状またはテーパ状
とし、工作機械側の主軸に取り付けたときにチャック本
体1に求心性を持たせるようにしてなるため、チャック
本体1にチャックされるワークWに対する加工精度を上
げることができる。
【0020】また請求項3に係る発明によれば、前記ク
ランプ部材3は、ボルト・ナット手段3Aによって前後
移動されるようにしてなるため、ボルトの回転操作だけ
でクランプ部材3を前後に移動してワークをコレット8
を介してチャックすることがてきる。
【0021】また請求項4に係る発明によれば、前記ボ
ルト・ナット手段3Aは、チャック本体1に軸方向に形
成された貫通孔4に回転のみ可能に嵌挿された操作軸1
1と、コレット8の後端部に連結され、操作軸11に設
けた雄ねじ部12に螺合するナット部材22とからなる
ため、操作軸11の回転操作だけでナット部材22を前
後に移動してワークWをコレット8を介してチャックす
ることがてきる。
【0022】また請求項5に係る発明によれば、前記ナ
ット部材22は、コレット8とは別体でコレット8の後
端部内周側に嵌合するナット8aにて形成され、コレッ
ト8の後端部を半径方向に貫通してナット8aに係合す
る複数の連結ピン23によって該ナット8aがコレット
8に連結されてなるため、ナット8aをコレット8から
分解する際には連結ピン23をコレット8とナット8a
から引き抜くことによって容易に両者を互いに分解する
ことができる。また操作軸11に設けた雄ねじ12の外
径をコレット8の外径に比して小さくすることができる
と共に、コレット8の後端から挿入する必要のある位置
決め用部材20として径の大きい安定性の良いものを用
いることができる。
【0023】また請求項6に係る発明によれば、前記ク
ランプ部材3は、ばね手段3Bによって前後移動される
ようになっているため、ばね手段3Bによってコレット
8を強力に縮径することができ、これによってワークW
を強力にチャックすることができる。
【0024】また請求項7に係る発明によれば、前記ば
ね手段3Bは、チャック本体1に軸方向に形成された貫
通孔 に嵌挿されコレット8を押し引きする操作軸11
Aと、コレット8を引き込み方向に付勢するばね30と
からなるため、操作軸11Aの操作によってワークWの
着脱を簡単に行うことができると共に、ワークWをコレ
ット8にチャックさせる際にばね30によって強力にチ
ャックさせることができる。
【0025】また請求項8に係る発明によれば、チャッ
ク本体1と、チャック本体1の内周側に設けたコレット
8と、コレット8の内周側に設けた位置決め用部材20
とにわたって軸体25が直径方向に貫通固定され、軸体
25が貫通するコレット8の軸孔は軸方向に長い長孔2
7に形成されてなるため、軸体25をチャック本体1か
ら脱出させることによって位置決め用部材20をチャッ
ク本体1から容易に離脱させることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の旋盤用ワークチャックとして
用いるコレットチャックの一実施例について、図1〜図
4を参照しながら説明する。
【0027】1は、旋盤の主軸(図示せず)に装着され
るチャック本体であり、主軸のテーパ孔に嵌合するテー
パシャンク部2が後部に突設され、後端に主軸に内蔵さ
れた周知のクランパーが係合する係合周鍔11aが設け
られている。このチャック本体1には軸方向に貫通する
貫通孔4が形成されている。この貫通孔4の先端側はテ
ーパ孔部5、中間部は大径円筒孔部6、後端側は比較的
小径で中間に先端側を向く段面7aを有する段付き円筒
孔部7とされている。
【0028】テーパ孔部5には、コレット8の先端部に
設けられた把持部9のテーパ状外周面9aが嵌合されて
いる。把持部9には、周知のように先端から周方向に適
当間隔おきに軸方向の複数のスリット(図示せず)が形
成されている。また、コレット8には把持部9の後端か
ら大径円筒孔部6に嵌合する嵌合筒部10が延出されて
いる。この嵌合筒部10の後端と大径円筒筒部6の底面
との間にはコレット8を後方に引込み可能とする適当な
空間が設けられている。
【0029】貫通孔4の後端側の段付き円筒孔部7には
回転操作軸11が回転自在に嵌挿されている。回転操作
軸11は中間に段付き円筒孔部7の段面7aに係合する
段面11bを有する段付き軸から成り、大径円筒孔部6
内に適当長さ突出している先端部の外周には雄ねじ12
が形成されている。また、この回転操作軸11の後端部
のチャック本体1の後端から突出した部分は、図2また
は図3に示すように、その両側が平行面13aで切除さ
れて回転係合部13とされている。また、回転操作軸1
1の段面11bと雄ねじ12の間の適当箇所の外周には
断面形状半円形の環状溝14が形成されている。チャッ
ク本体1のテーパシャンク部2における環状溝14に対
応する位置には半径方向に貫通するボール保持穴15が
形成され、このボール保持穴15内に挿入されたボール
16が環状溝14に係合され、かつセットボルト17に
てボール16の浮き上がりが防止されて係合状態が保持
されている。かくして、段面7aと11bの係合と、環
状溝14とボール16の係合により、回転操作軸14は
回転のみ自在に嵌挿されている。さらに、回転操作軸1
1の軸芯部には、ワーク着脱時に切粉を吹き飛ばすため
のエア吹き穴18が貫通形成され、かつその先端部に加
工中に切削液が主軸内部に侵入するのを防止するため、
逆止弁19が設けられている。
【0030】コレット8の嵌合筒部10の内周面の前部
には、嵌合筒部10の後端から挿入嵌合された位置決め
用部材20が配置されている。この位置決め用部材20
の前面中央部からは、図1に仮想線で示すように、把持
部9の先端部までワーク位置決め突部21が突出されて
いる。このワーク位置決め突部21はワークWの把持部
9による把持長さに合わせて実線で示すように適宜切除
される。
【0031】コレット8の嵌合筒部10の後端部にはク
ランプ用部材3が連結されている。このクランプ用部材
3は次のような構造からなる。即ち、コレット3の後端
部にナット部材22が連結される。具体的には、回転操
作軸11の先端部外周に形成した雄ねじ12に螺合する
ナット8aがコレット8の嵌合筒部10に嵌合され、該
嵌合筒部10の後端部を半径方向に貫通してナット8a
に係合する複数本(例えば4本)の連結ピン23によっ
て嵌合筒部10に連結される。なお、これら連結ピン2
3は簡単に挿脱できるように遊嵌され、ナット8aを簡
単にコレット8に組付け得るように成されている。ま
た、コレット8は靱性の高い鋼材(例えば、JIS S
UJ鋼)から成り、ナット8a及び回転操作軸11は耐
摩耗性の高い鋼材(例えば、JIS SKD鋼)にて形
成されている。
【0032】チャック本体1の軸方向中間位置には、直
径方向に貫通する軸穴24が穿孔されて軸体25が挿通
され、かつ軸穴24の開口端部に螺合させたセットボル
ト26にて軸体25の抜け出しが防止されている。コレ
ット8の嵌合筒部10の前部には、コレット8が周方向
には移動しないよう軸体25に係合されるが、該コレッ
ト8が軸方向には移動可能なように該コレット8に軸方
向に長い長孔27が形成され、従って、この軸体25に
てコレット8が軸方向に移動可能に回り止めされてい
る。また、軸体25は位置決め用部材20に形成した軸
穴28を貫通し、位置決め用部材20が軸方向及び周方
向のいずれの方向にも移動しないよう固定されている。
【0033】以上の構造からなるコレットチャックを組
み立てるには、図4に示すように、まずコレット8の嵌
合筒部10内にその後端から位置決め用部材20を挿入
させ、その軸穴28の開口端を長孔27に合致させる。
次に、嵌合筒部10の後端部内周にナット22を嵌合
し、連結ピン23にて両者を連結固定した後、ナット8
aに回転操作軸11の雄ねじ12の先端部を螺合させ
る。次に、この組立体をチャック本体1の貫通孔4内に
挿入し、回転操作軸11を円筒孔部7に、コレット8の
嵌合筒部10を大径円筒孔部6に、コレット8の把持部
9をテーパ孔部5にそれぞれ嵌合させる。このとき、長
孔27が軸孔24に合致するようにして周方向の位置決
めを行う。その後、チャック本体1の軸孔24に軸体2
5を差し込みむと共に、チャック本体1の後端から突出
している回転係合部13を少しづつ回転させてコレット
8の嵌合筒部10を大径円筒孔部6の奥側に少しづつ移
動させ、軸穴24と長孔27と位置決め用部材20の軸
穴28が合致した位置で軸体25を貫通させ、セットボ
ルト26にて軸体25の抜け出しを防止する。また、テ
ーパシャンク部2のボール保持穴15にボール16を挿
入して環状溝14に係合させ、セットボルト17にてそ
の係合状態を保持することにより、コレットチャックの
組立てが完了する。
【0034】こうして組み立てたコレットチャックを用
いて旋盤にワークWを供給する際には、コレット8の把
持部9内にワークWを挿入して位置決め用部材20に当
接させて位置決めした状態で、チャック本体1の後端か
ら突出している回転係合部13を電動ドライバなどの回
転駆動手段にて回転させる。すると、回転操作軸11が
回転し、その先端部外周の雄ねじ12とこれに螺合され
るナット8aとのボルト・ナット作用によって、軸体2
5と長孔27の係合により回り止めされたコレット8が
後方に引き込まれ、テーパ孔部5に嵌合しているコレッ
ト8の把持部9が縮径してワークWが把持される。
【0035】こうしてコレットチャックに予めワークW
を位置決めして把持させる動作を旋盤主軸の側部位置ま
たはチャック収納用のマガジンの位置で、主軸位置での
加工動作と並行して行うことにより、加工が終了する
と、マニピュレータにて主軸から加工済みワークWをチ
ャックしているコレットチャックを把持して取り外し、
側部位置またはマガジンに戻すと同時に、次に加工すべ
きワークWをチャックしたコレットチャックをマニピュ
レータにて把持して旋盤の主軸に供給し、そのチャック
本体1の後端側のテーパシャンク部2を主軸のテーパ孔
に嵌合させ、係合周鍔3を主軸側に内蔵された周知のク
ランパーにて把持して引き込むことによりワークWの供
給が完了し、直ちに加工を開始することができる。一
方、取り出された加工済みのワークWは、前記加工動作
中にコレットチャックから側部位置またはマガジンの内
部に適宜設置している電動ドライバなどの回転駆動手段
によって前述の回転係合部13を回転させて自動的にコ
レットチャックにチャックされているワークWを取り外
すか、手作業によって回転係合部13を回転して取り外
し、次に加工すべきワークWをコレットチャックに把持
させておくという動作を繰り返すことができる。
【0036】このように、本実施例のコレットチャック
を用いてワークを把持させておくことにより、このコレ
ットチャックを主軸に嵌着するだけでワークを供給でき
るので、ワーク供給動作時間を大幅に短縮することがで
き、それだけ旋盤作業の稼働率を高めることができる。
【0037】また、本実施例の上記構成によれば、主軸
側に内蔵された周知のクランパーにて把持する係合周鍔
3を、従来のプルボルトに対応する回転操作軸11では
なく、チャック本体1に設け、またチャック本体1の後
端から回転操作軸11の回転係合部13だけを突出させ
ているので、頻繁な着脱と移載に耐える強度を確保する
ことができるとともにワークの頻繁な着脱操作を容易に
行うことができる。
【0038】また、チャック本体1とコレット8と位置
決め用部材20を直径方向に貫通する軸体25にて、コ
レット8の回り止めと位置決め用部材20の固定を同時
に行っているので、回り止め手段と固定手段を別途に設
ける場合に比して構成が簡単であり、安価に製造でき
る。
【0039】また、ナット8aをコレット8とは別体に
しているので、回転操作軸11の雄ねじ12の径をコレ
ット8の外径に比して小さくしながら、径の大きい安定
性の良い位置決め用部材20を用いることができ、かつ
コレット8とナット8aを連結ピン23にて連結固定し
ているので、ナット22を容易に着脱して位置決め用部
材20をコレット8内に挿入配置できる。また、コレッ
ト8を靱性を持つ材料で構成し、ナット8aを耐摩耗性
を有する材料で構成しているので、ワークの着脱を頻繁
に繰り返す使用状態にであってもその機能を長期にわた
って安定して保持させることができる。
【0040】なお、上記実施例では、チャック本体1を
直径方向に貫通する軸体25にてコレット8の回り止め
を行うようにしているが、キーなどの汎用手段にて回り
止めを行ってもよい。その場合、位置決め用部材20の
位置決め手段が別途に必要になるが、回転操作軸11の
先端面を位置決め用の当たり面としてもよい。また、コ
レット8と別体のナット8aを設けたが、回転操作軸1
1の先端部の雄ねじ12の外径を位置決め用部材20の
外径よりも大きくし、嵌合筒部10の後端部内周にナッ
ト部を一体形成してもよい。
【0041】図5は、本発明の他の実施例を示すもの
で、前記実施例にあっては、ボルト・ナット手段3Aに
よってコレット8に連結されたクランプ用部材3を前後
に移動させるようにしたが、この実施例にあっては、ば
ね手段3Bによってコレット8に連結されたクランプ用
部材3を前後に移動させるようにしたものである。
【0042】即ち、コレット8の後端部筒部7の内周雌
ねじ部に、チャック本体1の後部に挿入される軸方向に
のみ移動可能な押し引き操作軸11Aの外周雄ねじ部1
2を螺合して両者を連結すると共に、コレット8の後端
面と操作軸11Aの段部11aとの間にばね受け板31
を挟み込み、チャック本体1の内部に設けた皿ばね30
の前端部をチャック本体1の内部端面に、またその後端
面をばね受け板31に受支させることによってコレット
8を皿ばね30の付勢力によって引き込み方向に常時付
勢するようになっている。なお、チャック本体1は、そ
の前端部に組立のために前部カバー32を有し、これを
ボルト33によってチャック本体1に固着するようにな
っている。
【0043】そして軸体25が径方向に貫通固定される
ことよってコレット8を軸方向には移動可能であるが、
周方向には移動不能に装着し、また位置決め用部材20
を軸方向及び周方向にも移動できないようになっている
ことは前記実施例と同じである。ただ前記実施例と比較
してコレット8の外径がその外周側に皿はね30を配す
るため小さくなっており、位置決め用部材20がストレ
ート状に形成されている点で相違する。その他の構造で
前記実施例と同じ作用を有する構成要素は同一符号を付
して説明を省略する。
【0044】この実施例にあっては、押し引き操作軸1
1Aを前方に押すことによってコレット8を拡径してワ
ークWをコレット8から取り外すことができ、該操作軸
11Aを後方に引くことによって皿ばね30に押圧され
てコレット8を引き寄せ、該コレット8が縮径してワー
クWをチャックするようになっている。この実施例にあ
っては、皿ばね30の引き寄せ力によってワークWを強
力にチャックすることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る発明によれば、
コレットの内部に位置決め用部材が設けられているた
め、コレットの内部にワークを挿入し、その挿入端を位
置決め用部材に当接させるだけでワークのコレットによ
るチャック長さが正確に規制されるから、ワークの加工
作業を正確に行うことができると共に、ワークをマニピ
ュレーターによって自動的にチャック本体に装着する際
の微妙な調整作業を必要とせずその自動装着化が容易で
ある。
【0046】従って、ワークを予めコレットチャックに
位置決めして把持させておくことにより、このコレット
チャックをマニピュレータ等で把持して旋盤の主軸に取
り付け、旋盤側の周知のクランパーにて把持して引き込
むことによりワークの供給が完了する。このように、コ
レットチャックを主軸に嵌着するだけでワークを供給で
きるので、ワーク供給動作時間を大幅に短縮することが
でき、それだけ旋盤の稼働率を高めることができる。
【0047】また請求項2に係る発明によれば、チャッ
ク本体のシャンク部をストレート状またはテーパ状と
し、工作機械側の主軸に取り付けたときにチャック本体
に求心性を持たせるようにしてなるため、チャック本体
にチャックされるワークに対する加工精度を上げること
ができる。
【0048】また請求項3に係る発明によれば、前記ク
ランプ部材は、ボルト・ナット手段によって前後移動さ
れるようにしてなるため、ボルトの回転操作だけでクラ
ンプ部材を前後に移動してワークをコレットを介してチ
ャックすることができ、また構成も簡単である。
【0049】また請求項4に係る発明によれば、前記ボ
ルト・ナット手段は、チャック本体に軸方向に形成され
た貫通孔に回転のみ可能に嵌挿された操作軸と、コレッ
トの後端部に連結され、操作軸に設けた雄ねじ部に螺合
するナット部材とからなるため、操作軸の回転操作だけ
でナット部材を前後に移動してワークをコレットを介し
て確実に且つ強力にチャックすることがてきる。
【0050】また請求項5に係る発明によれば、前記ナ
ット部材は、コレットとは別体でコレットの後端部内周
に嵌合するナットにて形成され、コレットの後端部を半
径方向に貫通してナットに係合する複数の連結ピンよっ
て該ナットがコレットに連結されてなるため、ナットを
コレットから分解する際には連結ピンをコレットとナッ
トから引き抜くことによって容易に両者を互いに分解す
ることができる。また操作軸に設けた雄ねじの外径をコ
レットの外径に比して小さくすることができると共に、
コレットの後端から挿入する必要のある位置決め用部材
として径の大きい安定性の良いものを用いることができ
る。
【0051】また請求項6に係る発明によれば、前記ク
ランプ部材は、ばね手段によって前後移動されるように
なっているため、ばね手段によってコレットを常時縮径
方向に付勢しており、これがためにチャック操作として
は縮径方向への規制を開放するだけでよいから、そのチ
ャック操作が容易であり、またワークWを強力にチャッ
クすることができる。
【0052】また請求項7に係る発明によれば、前記ば
ね手段は、チャック本体に軸方向に形成された貫通孔に
嵌挿されコレットを押し引きする操作軸と、コレットを
引き込み方向に付勢するばねとからなるため、操作軸の
操作によってワークの着脱を簡単に行うことができると
共に、ワークをコレットにチャックさせる際にばね力に
よって強力チャックさせることができる。
【0053】また請求項8に係る発明によれば、チャッ
ク本体と、チャック本体の内周側に設けたコレットと、
コレットの内周側に設けた位置決め用部材とにわたって
軸体が直径方向に貫通固定され、軸体が貫通するコレッ
トの軸孔は軸方向に長い長孔に形成されてなるため、チ
ャック本体とコレットと位置決め用部材を貫通する軸体
を設けるだけの簡単な構成で、コレットの回り止めと位
置決め用部材の固定を同時に行うことができる。また軸
体をチャック本体から脱出させることによって位置決め
用部材をチャック本体から容易に離脱させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のコレットチャックの縦断正
面図である。
【図2】同実施例のコレットチャックの正面図である。
【図3】図2の左側面図である。
【図4】同実施例のコレットチャックの分解断面図であ
る。
【図5】同他の実施例のコレットチャックの縦断正面図
である。
【符号の説明】
1 チャック本体 2 シャンク部 3 クランプ用部材 3A ボルト・ナット手段 3B ばね手段 4 貫通孔 8 コレット 8a ナット 11 操作軸 11A 操作軸 12 雄ねじ 20 位置決め用部材 22 ナット部材 23 連結ピン 25 軸体 27 長孔

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コレットと交差してチャック本体に固定
    され、且つコレットの動きを疎外しない位置決め用部材
    を備え、コレットによるクランプをコレットに設けられ
    たクランプ用部材を前後移動させることにより行うよう
    構成してなることを特徴とするコレットチャック。
  2. 【請求項2】 チャック本体のシャンク部をストレート
    状またはテーパ状とし、工作機械側の主軸に取り付けた
    ときにチャック本体に求心性を持たせるようにしてなる
    請求項1記載のコレットチャック。
  3. 【請求項3】 前記クランプ部材は、ボルト・ナット手
    段によって前後移動されるようにしてなる請求項1記載
    のコレットチャック。
  4. 【請求項4】 前記ボルト・ナット手段は、チャック本
    体に軸方向に形成された貫通孔に回転のみ可能に嵌挿さ
    れた操作軸と、コレットの後端部に連結され、操作軸に
    設けた雄ねじ部に螺合するナット部材とからなる請求項
    3記載のコレットチャック。
  5. 【請求項5】 前記ナット部材は、コレットとは別体で
    コレット後端部内周側に嵌合するナットにて形成され、
    コレット後端部を半径方向に貫通してナットに係合する
    複数の連結ピンによって該ナットがコレットに連結され
    てなる請求項4記載のコレットチャック。
  6. 【請求項6】 クランプ部材は、ばね手段によって前後
    移動されるようになっている請求項1または2記載のコ
    レットチャック。
  7. 【請求項7】 前記ばね手段は、チャック本体に軸方向
    に形成された貫通孔に嵌挿されコレットを押し引きする
    操作軸と、コレットを引き込み方向に付勢するばねとか
    らなる請求項6記載のコレットチャック。
  8. 【請求項8】 チャック本体と、チャック本体の内周側
    に設けたコレットと、コレットの内周側に設けた位置決
    め用部材とにわたって軸体が直径方向に貫通固定され、
    軸体が貫通するコレットの軸孔は軸方向に長い長孔に形
    成されてなる請求項1〜7のいずれか記載のコレットチ
    ャック。
JP10827794A 1994-05-23 1994-05-23 コレットチャック Withdrawn JPH07314222A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010042495A (ja) * 2008-08-18 2010-02-25 Nagoshi:Kk ツールシャンクおよび工作機械の主軸
JP2017159372A (ja) * 2016-03-07 2017-09-14 株式会社戸田精機 ワークの支持装置
KR102521188B1 (ko) * 2021-12-02 2023-04-13 조윤장 금형 코어용 콜렛척 지그 구조체

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