JPH0819909A - 内径コレットチャック - Google Patents
内径コレットチャックInfo
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- JPH0819909A JPH0819909A JP15124094A JP15124094A JPH0819909A JP H0819909 A JPH0819909 A JP H0819909A JP 15124094 A JP15124094 A JP 15124094A JP 15124094 A JP15124094 A JP 15124094A JP H0819909 A JPH0819909 A JP H0819909A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 加工精度を低下させる変形を抑え、かつ、真
円度を確保して、円環状のワークを保持することができ
る内径コレットチャックを提供すること。 【構成】 内径コレットチャック1は、牽引ロッド10
によるエキスパンダ7の牽引と、エキスパンダ7のテー
パ面9aにおけるコレット2の各保持爪部4のテーパ面
4aに対する摺動と、により、各保持爪部4を外側に移
動させて、ワークWの内周面を各保持爪部4の外側の面
4bで保持する。各保持爪部4の外周側には、ワークW
の内径よりワークWの締代分大径の内周面を有した円筒
状の規制枠体14の筒部16が、フレーム25に固定さ
れて配置されている。
円度を確保して、円環状のワークを保持することができ
る内径コレットチャックを提供すること。 【構成】 内径コレットチャック1は、牽引ロッド10
によるエキスパンダ7の牽引と、エキスパンダ7のテー
パ面9aにおけるコレット2の各保持爪部4のテーパ面
4aに対する摺動と、により、各保持爪部4を外側に移
動させて、ワークWの内周面を各保持爪部4の外側の面
4bで保持する。各保持爪部4の外周側には、ワークW
の内径よりワークWの締代分大径の内周面を有した円筒
状の規制枠体14の筒部16が、フレーム25に固定さ
れて配置されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、旋盤等で加工するワー
クの内周面を保持する内径コレットチャックに関し、特
に、極薄の円環状のワークの表面を高精度で加工する
際、加工精度を低下させるワークの変形を抑えるととも
に真円度を確保してワークを保持することができ、極薄
円環状のワークを高精度で加工することができる内径コ
レットチャックに関する。
クの内周面を保持する内径コレットチャックに関し、特
に、極薄の円環状のワークの表面を高精度で加工する
際、加工精度を低下させるワークの変形を抑えるととも
に真円度を確保してワークを保持することができ、極薄
円環状のワークを高精度で加工することができる内径コ
レットチャックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内径コレットチャックでは、円弧
状に複数の保持爪部を配置させたコレットと、各保持爪
部の内周側に配置されるエキスパンダと、を備えて構成
され、各保持爪部とエキスパンダとの対向面には、所定
のテーパ面が形成されていた。そして、エキスパンダ若
しくはコレットを牽引することにより、エキスパンダと
各保持爪部とのテーパ面を利用して、各保持爪部を外側
に移動させ、各保持爪部の外側に配置させたワークを、
各保持爪部で保持するように構成されていた。
状に複数の保持爪部を配置させたコレットと、各保持爪
部の内周側に配置されるエキスパンダと、を備えて構成
され、各保持爪部とエキスパンダとの対向面には、所定
のテーパ面が形成されていた。そして、エキスパンダ若
しくはコレットを牽引することにより、エキスパンダと
各保持爪部とのテーパ面を利用して、各保持爪部を外側
に移動させ、各保持爪部の外側に配置させたワークを、
各保持爪部で保持するように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の内径コ
レットチャックでは、ワークを保持するために、エキス
パンダ若しくはコレットを牽引する際、牽引すればする
程、各保持爪部が外側に移動して、ワークの締代を増大
させてしまう。
レットチャックでは、ワークを保持するために、エキス
パンダ若しくはコレットを牽引する際、牽引すればする
程、各保持爪部が外側に移動して、ワークの締代を増大
させてしまう。
【0004】そのため、従来の内径コレットチャックで
は、エキスパンダ若しくはコレットの牽引距離のバラツ
キによって、ワークの締代にバラツキが生じ、ワークを
不必要に変形させて保持する場合があった。
は、エキスパンダ若しくはコレットの牽引距離のバラツ
キによって、ワークの締代にバラツキが生じ、ワークを
不必要に変形させて保持する場合があった。
【0005】そして、このような保持時のワークの変形
は、各保持爪部のそれぞれの配置位置や保持力にもバラ
ツキが生ずることが避けられないこととあいまって、円
環状のワークを楕円形等の異形にしてしまい、真円度を
確保して円環状のワークの表面を1/100mm単位で高
精度に加工するような際、精度の著しい低下を招いてし
まい、加工不良多発の要因となっていた。
は、各保持爪部のそれぞれの配置位置や保持力にもバラ
ツキが生ずることが避けられないこととあいまって、円
環状のワークを楕円形等の異形にしてしまい、真円度を
確保して円環状のワークの表面を1/100mm単位で高
精度に加工するような際、精度の著しい低下を招いてし
まい、加工不良多発の要因となっていた。
【0006】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、加工精度を低下させる変形を抑え、かつ、真円度を
確保して、円環状のワークを保持することができ、円環
状のワークの表面を高精度に加工することができる内径
コレットチャックを提供することを目的とする。
り、加工精度を低下させる変形を抑え、かつ、真円度を
確保して、円環状のワークを保持することができ、円環
状のワークの表面を高精度に加工することができる内径
コレットチャックを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る内径コレッ
トチャックは、円環状のワークの内周に円環状に配置さ
れ、元部側にかけて内径を狭めるテーパ面を先端内側の
面に有した複数の保持爪部、を備えたコレットと、前記
各保持爪部の内周側に配置されて、元部側にかけて外径
を狭めるテーパ面を先端外側の面に有した筒部と、該筒
部の元部側に配置されて牽引ロッドに連結される底壁部
と、を備えたエキスパンダと、を具備して、前記牽引ロ
ッドの牽引と、前記エキスパンダのテーパ面における前
記各保持爪部のテーパ面に対する摺動と、により、前記
各保持爪部を外側に移動させて、前記ワークの内周面を
前記各保持爪部の外側の面で保持する内径コレットチャ
ックであって、規制枠体が、前記ワークの内径より前記
ワークの締代分大径の内周面を有した円筒状の筒部を備
え、該筒部を前記各保持爪部の外周側に配置させて、フ
レームに固定されていることを特徴とする。
トチャックは、円環状のワークの内周に円環状に配置さ
れ、元部側にかけて内径を狭めるテーパ面を先端内側の
面に有した複数の保持爪部、を備えたコレットと、前記
各保持爪部の内周側に配置されて、元部側にかけて外径
を狭めるテーパ面を先端外側の面に有した筒部と、該筒
部の元部側に配置されて牽引ロッドに連結される底壁部
と、を備えたエキスパンダと、を具備して、前記牽引ロ
ッドの牽引と、前記エキスパンダのテーパ面における前
記各保持爪部のテーパ面に対する摺動と、により、前記
各保持爪部を外側に移動させて、前記ワークの内周面を
前記各保持爪部の外側の面で保持する内径コレットチャ
ックであって、規制枠体が、前記ワークの内径より前記
ワークの締代分大径の内周面を有した円筒状の筒部を備
え、該筒部を前記各保持爪部の外周側に配置させて、フ
レームに固定されていることを特徴とする。
【0008】さらに、上記内径コレットチャックにおい
て、前記フレームに固定される前記規制枠体の底壁部と
前記コレットとの間に、前記コレットを先端側に付勢す
る圧縮コイルばねを介在させたり、あるいは、前記コレ
ットと前記規制枠体との間に、前記コレットの回り止め
用のストッパを配設させるように構成しても良い。
て、前記フレームに固定される前記規制枠体の底壁部と
前記コレットとの間に、前記コレットを先端側に付勢す
る圧縮コイルばねを介在させたり、あるいは、前記コレ
ットと前記規制枠体との間に、前記コレットの回り止め
用のストッパを配設させるように構成しても良い。
【0009】
【発明の作用・効果】本発明に係る外径コレットチャッ
クでは、円環状のワークの保持時、各保持爪部の外側に
おいて、規制枠体の筒部先端面に端面を当接させるよう
にしてワークを配置させ、その後、牽引ロッドでエキス
パンダを牽引する。
クでは、円環状のワークの保持時、各保持爪部の外側に
おいて、規制枠体の筒部先端面に端面を当接させるよう
にしてワークを配置させ、その後、牽引ロッドでエキス
パンダを牽引する。
【0010】すると、エキスパンダは、そのテーパ面を
各保持爪部のテーパ面に摺動させ、各保持爪部を外側に
拡径するように移動させるため、各保持爪部が、ワーク
内周面を保持することとなる。
各保持爪部のテーパ面に摺動させ、各保持爪部を外側に
拡径するように移動させるため、各保持爪部が、ワーク
内周面を保持することとなる。
【0011】その際、ワークが締代分拡径して、各保持
爪部の外側の面が、規制枠体の筒部内周面に当接するこ
とから、当接後には、牽引ロッドでエキスパンダが牽引
されていても、各保持爪部は、さらに外側に移動せず、
ワークを不必要に変形させない。そして、保持されたワ
ークは、各保持爪部が、それらの配置位置自体を真円を
描くように規制枠体の筒部により規制されて、ワーク内
周面に対して押圧力を作用させることから、真円度を維
持した状態となる。
爪部の外側の面が、規制枠体の筒部内周面に当接するこ
とから、当接後には、牽引ロッドでエキスパンダが牽引
されていても、各保持爪部は、さらに外側に移動せず、
ワークを不必要に変形させない。そして、保持されたワ
ークは、各保持爪部が、それらの配置位置自体を真円を
描くように規制枠体の筒部により規制されて、ワーク内
周面に対して押圧力を作用させることから、真円度を維
持した状態となる。
【0012】そのため、本発明に係る内径コレットチャ
ックでは、加工精度を低下させる変形を抑え、かつ、真
円度を確保して、極薄の円環状のワークを保持すること
ができ、極薄円環状のワークの表面を高精度に加工する
ことができる。
ックでは、加工精度を低下させる変形を抑え、かつ、真
円度を確保して、極薄の円環状のワークを保持すること
ができ、極薄円環状のワークの表面を高精度に加工する
ことができる。
【0013】そしてさらに、規制枠体の底壁部とコレッ
トとの間に、コレットを先端側に移動させるように付勢
する圧縮コイルばねを介在させた場合には、ワークの加
工終了後において、コレットの各保持爪部を縮径させる
ように、牽引ロッドを復帰させて、エキスパンダを先端
側に移動させると、規制枠体の底壁部との間に配設され
た圧縮コイルばねの付勢力により、コレットは、先端側
へ移動する。そのため、エキスパンダを復帰させるだけ
で、コレットも自動的に復帰して、各保持爪部が縮径可
能となり、容易に、加工済みのワークを取外すことがで
きる。
トとの間に、コレットを先端側に移動させるように付勢
する圧縮コイルばねを介在させた場合には、ワークの加
工終了後において、コレットの各保持爪部を縮径させる
ように、牽引ロッドを復帰させて、エキスパンダを先端
側に移動させると、規制枠体の底壁部との間に配設され
た圧縮コイルばねの付勢力により、コレットは、先端側
へ移動する。そのため、エキスパンダを復帰させるだけ
で、コレットも自動的に復帰して、各保持爪部が縮径可
能となり、容易に、加工済みのワークを取外すことがで
きる。
【0014】さらに、コレットと規制枠体との間に、コ
レットの回り止め用のストッパを配設させるように構成
した場合には、各保持爪部と規制枠体筒部との配置位置
関係が一定となり、規制枠体筒部の内周面で規制される
各保持爪部のワーク保持時の外形形状が毎回厳密に一定
となることから、規制枠体筒部の先端面に対して端面を
当接させるようにして一定の位置にワークを配置させれ
ば、各保持爪部で保持された際のワークの形状が、ワー
ク毎に一定となり、多数のワークを均一の高い加工精度
で加工することができることとなる。
レットの回り止め用のストッパを配設させるように構成
した場合には、各保持爪部と規制枠体筒部との配置位置
関係が一定となり、規制枠体筒部の内周面で規制される
各保持爪部のワーク保持時の外形形状が毎回厳密に一定
となることから、規制枠体筒部の先端面に対して端面を
当接させるようにして一定の位置にワークを配置させれ
ば、各保持爪部で保持された際のワークの形状が、ワー
ク毎に一定となり、多数のワークを均一の高い加工精度
で加工することができることとなる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
明する。
【0016】実施例の内径コレットチャック1は、図1
・2に示すように、コレット2、エキスパンダ7、及
び、規制枠体14を備えて構成され、極薄で円環状のリ
ング歯車素材をワークWとして、このワークWの表面を
旋削する際の旋盤に使用されるものである。
・2に示すように、コレット2、エキスパンダ7、及
び、規制枠体14を備えて構成され、極薄で円環状のリ
ング歯車素材をワークWとして、このワークWの表面を
旋削する際の旋盤に使用されるものである。
【0017】なお、ワークWは、内径d0を91.04
φ、外径D0を99.5φ、長さL0を9.5mmとして
おり、旋削加工により、外周面Waと一方の端面Wbと
を面取りを含めて加工し、加工後の外径D2を98.4
φ、長さL2を9.0mmとするものである(図3参
照)。
φ、外径D0を99.5φ、長さL0を9.5mmとして
おり、旋削加工により、外周面Waと一方の端面Wbと
を面取りを含めて加工し、加工後の外径D2を98.4
φ、長さL2を9.0mmとするものである(図3参
照)。
【0018】コレット2は、12個の保持爪部4と、各
保持爪部4の元部側を連結する円筒状の基部3と、を備
えて構成されている。
保持爪部4の元部側を連結する円筒状の基部3と、を備
えて構成されている。
【0019】各保持爪部4は、相互にスリット5を介在
させて分離され、先端内側の面に、テーパ面4aが形成
されている。テーパ面4aは、各保持爪部4の元部側に
かけて、内径を狭めるように形成されている。また、各
保持爪部4の外側の面4bは、円環状のワークWの外周
面を保持できるように、弧面としている。さらに、各ス
リット5は、基部3の近傍では、幅(保持爪部4の配置
された円周方向の長さ)を広くした広幅部5aを備えて
いる。そして、広幅部5aの対向する2箇所を後述する
ストッパ18が挿入される係止孔5bとしている。
させて分離され、先端内側の面に、テーパ面4aが形成
されている。テーパ面4aは、各保持爪部4の元部側に
かけて、内径を狭めるように形成されている。また、各
保持爪部4の外側の面4bは、円環状のワークWの外周
面を保持できるように、弧面としている。さらに、各ス
リット5は、基部3の近傍では、幅(保持爪部4の配置
された円周方向の長さ)を広くした広幅部5aを備えて
いる。そして、広幅部5aの対向する2箇所を後述する
ストッパ18が挿入される係止孔5bとしている。
【0020】なお、各保持爪部4の外径D1は、エキス
パンダ7により拡径されていない状態では、実施例の場
合、90.74φとしている。
パンダ7により拡径されていない状態では、実施例の場
合、90.74φとしている。
【0021】エキスパンダ7は、各保持爪部4の内周側
に配置される円筒状の筒部9と、筒部9の元部側に配置
される底壁部8と、を備えて構成されている。
に配置される円筒状の筒部9と、筒部9の元部側に配置
される底壁部8と、を備えて構成されている。
【0022】筒部9は、先端外周面に、元部側にかけて
外径を狭める(すなわち、先端側にかけて外径を広げ
る)テーパ面9aが形成されている。
外径を狭める(すなわち、先端側にかけて外径を広げ
る)テーパ面9aが形成されている。
【0023】底壁部8には、中央に、取付ボルト11を
挿入させる貫通孔8aが形成されており、貫通孔8aに
挿入された取付ボルト11が、牽引ロッド10に螺合さ
れることにより、エキスパンダ7が牽引ロッド10に接
続されている。なお、牽引ロッド10には、図示しない
油圧シリンダの作動ロッドが連結されている。また、1
2は、ワッシャである。
挿入させる貫通孔8aが形成されており、貫通孔8aに
挿入された取付ボルト11が、牽引ロッド10に螺合さ
れることにより、エキスパンダ7が牽引ロッド10に接
続されている。なお、牽引ロッド10には、図示しない
油圧シリンダの作動ロッドが連結されている。また、1
2は、ワッシャである。
【0024】規制枠体14は、各保持爪部4の外周側に
配置される円筒状の筒部16と、筒部16の元部側に配
置される底壁部15と、を備えて構成されている。
配置される円筒状の筒部16と、筒部16の元部側に配
置される底壁部15と、を備えて構成されている。
【0025】筒部16は、実施例の場合、ワークWの締
代を0.03mmとするように、内周面16aの内径d1
を91.07φとして、先端側に、徐々に薄肉となる徐
変部16bと、徐変部16bの先端から延びる先端部1
6cと、が形成されている。先端部16cは、各保持爪
部4の先端から、ワークWの長さL0より短い距離分、
元部側の位置に配置されている。また、筒部16には、
徐変部16bの元部側の先端面から後端面まで貫通する
6個の段付貫通孔16dが形成されている。これらの貫
通孔16dには、規制枠体14を円環状のアダプタ20
に取付固定するための取付ボルト21が挿入されること
となる。なお、アダプタ20は、旋盤のフレーム25に
対して取付ボルト22とワッシャ23とを利用して固定
されている。
代を0.03mmとするように、内周面16aの内径d1
を91.07φとして、先端側に、徐々に薄肉となる徐
変部16bと、徐変部16bの先端から延びる先端部1
6cと、が形成されている。先端部16cは、各保持爪
部4の先端から、ワークWの長さL0より短い距離分、
元部側の位置に配置されている。また、筒部16には、
徐変部16bの元部側の先端面から後端面まで貫通する
6個の段付貫通孔16dが形成されている。これらの貫
通孔16dには、規制枠体14を円環状のアダプタ20
に取付固定するための取付ボルト21が挿入されること
となる。なお、アダプタ20は、旋盤のフレーム25に
対して取付ボルト22とワッシャ23とを利用して固定
されている。
【0026】また、筒部16には、コレット2の2個の
係止孔5bに対応して、雌ねじ16fを螺刻された取付
孔16eが形成されており、これらの取付孔16eに
は、雄ねじ部18bを雌ねじ16fに螺合させて、先端
部18aを係止孔5bに挿入させるストッパ18が配設
されている。なお、16gは、油をコレット2の外周に
注入する注入孔である。
係止孔5bに対応して、雌ねじ16fを螺刻された取付
孔16eが形成されており、これらの取付孔16eに
は、雄ねじ部18bを雌ねじ16fに螺合させて、先端
部18aを係止孔5bに挿入させるストッパ18が配設
されている。なお、16gは、油をコレット2の外周に
注入する注入孔である。
【0027】底壁部15には、中央に、牽引ロッド10
を挿通させる挿通孔15aが形成され、挿通孔15aの
周囲には、コレット基部3の端面の位置に、基部3側を
大径とする8個の段付きのばね座孔15bが形成されて
いる。
を挿通させる挿通孔15aが形成され、挿通孔15aの
周囲には、コレット基部3の端面の位置に、基部3側を
大径とする8個の段付きのばね座孔15bが形成されて
いる。
【0028】そして、これらのばね座孔15bの段差面
15cとコレット基部3の端面との間には、圧縮コイル
ばね17が配設されている。
15cとコレット基部3の端面との間には、圧縮コイル
ばね17が配設されている。
【0029】この実施例の内径コレットチャック1の使
用態様について説明すると、各保持爪部4の外側におい
て、規制枠体筒部16の先端部16c先端面に端面Wc
を当接させるようにしてワークWを配置させ、その後、
牽引ロッド10でエキスパンダ7を牽引する。
用態様について説明すると、各保持爪部4の外側におい
て、規制枠体筒部16の先端部16c先端面に端面Wc
を当接させるようにしてワークWを配置させ、その後、
牽引ロッド10でエキスパンダ7を牽引する。
【0030】すると、図3に示すように、エキスパンダ
7は、そのテーパ面9aを各保持爪部4のテーパ面4a
に摺動させ、各保持爪部4を外側に拡径するように移動
させるため、各保持爪部4が、ワークWの内周面を保持
することとなる。
7は、そのテーパ面9aを各保持爪部4のテーパ面4a
に摺動させ、各保持爪部4を外側に拡径するように移動
させるため、各保持爪部4が、ワークWの内周面を保持
することとなる。
【0031】その際、ワークWが締代分拡径して、各保
持爪部4の外側の面4bが、規制枠体14の筒部16の
内周面16aに当接することから、当接後には、牽引ロ
ッド10でエキスパンダ7が牽引されていても、各保持
爪部4は、さらに外側に移動せず、ワークWを不必要に
変形させない。ちなみに、この時の各保持爪部4の外形
D1は、91.07φとなっている。そして、保持され
たワークWは、各保持爪部4が、それらの配置位置自体
を真円を描くように規制枠体14の筒部内周面16aに
より規制されて、ワークWに内周面に対して押圧力を作
用させることから、真円度を維持した状態となる。
持爪部4の外側の面4bが、規制枠体14の筒部16の
内周面16aに当接することから、当接後には、牽引ロ
ッド10でエキスパンダ7が牽引されていても、各保持
爪部4は、さらに外側に移動せず、ワークWを不必要に
変形させない。ちなみに、この時の各保持爪部4の外形
D1は、91.07φとなっている。そして、保持され
たワークWは、各保持爪部4が、それらの配置位置自体
を真円を描くように規制枠体14の筒部内周面16aに
より規制されて、ワークWに内周面に対して押圧力を作
用させることから、真円度を維持した状態となる。
【0032】そして、ワークWの保持が完了したなら
ば、旋盤の所定の始動スイッチをオンさせて、ワークW
を旋削加工する。
ば、旋盤の所定の始動スイッチをオンさせて、ワークW
を旋削加工する。
【0033】加工終了後には、牽引ロッド10を復帰さ
せ、加工済みのワークWを取外し、つぎのワークWを既
述のようにセットし、順次加工していけば良い。
せ、加工済みのワークWを取外し、つぎのワークWを既
述のようにセットし、順次加工していけば良い。
【0034】そして、実施例の内径コレットチャック1
では、加工精度を低下させる変形を抑え、かつ、真円度
を確保して、極薄の円環状のワークWを保持することが
でき、極薄円環状のワークWの表面Wa・Wbを高精度
に加工することができる。
では、加工精度を低下させる変形を抑え、かつ、真円度
を確保して、極薄の円環状のワークWを保持することが
でき、極薄円環状のワークWの表面Wa・Wbを高精度
に加工することができる。
【0035】また、実施例の内径コレットチャック1で
は、規制枠体底壁部15とコレット基部3との間に、コ
レット2を先端側に移動させるように付勢する圧縮コイ
ルばね17が介在されている。そのため、ワークWの加
工終了後において、牽引ロッド10を復帰させて、エキ
スパンダ7を先端側に移動させると、圧縮コイルばね1
7の付勢力によって、コレット2が、先端側へ移動す
る。したがって、エキスパンダ7を復帰させるだけで、
コレット2も自動的に復帰して、各保持爪部4が縮径可
能となり、容易に、加工済みのワークWを取外すことが
できることとなる。
は、規制枠体底壁部15とコレット基部3との間に、コ
レット2を先端側に移動させるように付勢する圧縮コイ
ルばね17が介在されている。そのため、ワークWの加
工終了後において、牽引ロッド10を復帰させて、エキ
スパンダ7を先端側に移動させると、圧縮コイルばね1
7の付勢力によって、コレット2が、先端側へ移動す
る。したがって、エキスパンダ7を復帰させるだけで、
コレット2も自動的に復帰して、各保持爪部4が縮径可
能となり、容易に、加工済みのワークWを取外すことが
できることとなる。
【0036】さらに、実施例の内径コレットチャック1
では、規制枠体筒部16から延びるストッパ18をコレ
ット2に設けられた係止孔5bに挿入させるように構成
されている。したがって、円筒状のコレット2が周方向
に回転しようとしても、ストッパ18によって、その回
転が規制され、各保持爪部4のテーパ面4aが、規制枠
体筒部16の内周面16aに対して、位置を変えない。
そのため、各保持爪部4と規制枠体筒部16との配置位
置関係が一定となり、規制枠体筒部16の内周面16a
で規制される各保持爪部4のワークW保持時の外形形状
が毎回厳密に一定となることから、規制枠体筒部16の
先端面に対して端面Wcを当接させるようにして一定の
位置にワークWを配置させれば、各保持爪部4で保持さ
れた際のワークWの形状が、ワークW毎に一定となり、
多数のワークWを均一の高い加工精度で加工することが
できることとなる。
では、規制枠体筒部16から延びるストッパ18をコレ
ット2に設けられた係止孔5bに挿入させるように構成
されている。したがって、円筒状のコレット2が周方向
に回転しようとしても、ストッパ18によって、その回
転が規制され、各保持爪部4のテーパ面4aが、規制枠
体筒部16の内周面16aに対して、位置を変えない。
そのため、各保持爪部4と規制枠体筒部16との配置位
置関係が一定となり、規制枠体筒部16の内周面16a
で規制される各保持爪部4のワークW保持時の外形形状
が毎回厳密に一定となることから、規制枠体筒部16の
先端面に対して端面Wcを当接させるようにして一定の
位置にワークWを配置させれば、各保持爪部4で保持さ
れた際のワークWの形状が、ワークW毎に一定となり、
多数のワークWを均一の高い加工精度で加工することが
できることとなる。
【0037】なお、このストッパ18は、規制枠体14
の底壁部15に突設させても良く、この場合には、コレ
ット2の基部3の端面に係止孔を形成して、この係止孔
に、底壁部15に設けたストッパ1を挿入させるように
する。さらに、係止孔を規制枠体14側に設け、ストッ
パ18をコレット2の基部3に固定するようにしても良
い。
の底壁部15に突設させても良く、この場合には、コレ
ット2の基部3の端面に係止孔を形成して、この係止孔
に、底壁部15に設けたストッパ1を挿入させるように
する。さらに、係止孔を規制枠体14側に設け、ストッ
パ18をコレット2の基部3に固定するようにしても良
い。
【0038】また、実施例では、ワークWの締代を0.
03mmとした場合を示したが、この締代は、ワークWに
不必要な変形を与えずに保持できれば、変更しても良
く、その締代に対応して、規制枠体14の筒部16の内
径d1を設定し、必要ならば、所定内径の規制枠体14
と取り替えても良い。
03mmとした場合を示したが、この締代は、ワークWに
不必要な変形を与えずに保持できれば、変更しても良
く、その締代に対応して、規制枠体14の筒部16の内
径d1を設定し、必要ならば、所定内径の規制枠体14
と取り替えても良い。
【図1】本発明に係る実施例の内径コレットチャックの
断面図であり、図2のI−I部位を示す。
断面図であり、図2のI−I部位を示す。
【図2】同実施例の側面図である。
【図3】同実施例の使用時を示す断面図である。
1…内径コレットチャック、 2…コレット、 4…保持爪部、 4a…テーパ面、 5b…係止孔、 7…エキスパンダ、 8…底壁部、 9…筒部、 10…牽引ロッド、 14…規制枠体、 15…底壁部、 16…筒部、 17…圧縮コイルばね、 18…ストッパ、 25…フレーム、 W…ワーク。
Claims (3)
- 【請求項1】 円環状のワークの内周に円環状に配置さ
れ、元部側にかけて内径を狭めるテーパ面を先端内側の
面に有した複数の保持爪部、を備えたコレットと、 前記各保持爪部の内周側に配置されて、元部側にかけて
外径を狭めるテーパ面を先端外側の面に有した筒部と、
該筒部の元部側に配置されて牽引ロッドに連結される底
壁部と、を備えたエキスパンダと、 を具備して、前記牽引ロッドの牽引と、前記エキスパン
ダのテーパ面における前記各保持爪部のテーパ面に対す
る摺動と、により、前記各保持爪部を外側に移動させ
て、前記ワークの内周面を前記各保持爪部の外側の面で
保持する内径コレットチャックであって、 規制枠体が、前記ワークの内径より前記ワークの締代分
大径の内周面を有した円筒状の筒部を備え、該筒部を前
記各保持爪部の外周側に配置させて、フレームに固定さ
れていることを特徴とする内径コレットチャック。 - 【請求項2】 前記規制枠体が、前記筒部の元部側に、
前記フレームに固定される底壁部を備え、 前記コレットを先端側へ移動させるように付勢する圧縮
コイルばねが、前記コレットと前記規制枠体の底壁部と
の間に、介在されていることを特徴とする請求項1記載
の内径コレットチャック。 - 【請求項3】 前記コレットと前記規制枠体との間に、
前記コレットの回り止め用のストッパが、配設されてい
ることを特徴とする請求項1若しくは請求項2記載の内
径コレットチャック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15124094A JP2740939B2 (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | 内径コレットチャック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15124094A JP2740939B2 (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | 内径コレットチャック |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0819909A true JPH0819909A (ja) | 1996-01-23 |
JP2740939B2 JP2740939B2 (ja) | 1998-04-15 |
Family
ID=15514323
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15124094A Expired - Fee Related JP2740939B2 (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | 内径コレットチャック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2740939B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008221324A (ja) * | 2007-03-15 | 2008-09-25 | Nippon Spindle Mfg Co Ltd | パイプ材把持装置 |
JP2011110686A (ja) * | 2009-11-30 | 2011-06-09 | Howa Mach Ltd | コレットチャック |
KR20160022266A (ko) * | 2014-08-19 | 2016-02-29 | 산드빅 인터렉츄얼 프로퍼티 에이비 | 클램핑 디바이스 |
JP2021050981A (ja) * | 2019-09-24 | 2021-04-01 | 株式会社長浜製作所 | 動釣合い試験機用のコレットおよび動釣合い試験機 |
-
1994
- 1994-07-01 JP JP15124094A patent/JP2740939B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008221324A (ja) * | 2007-03-15 | 2008-09-25 | Nippon Spindle Mfg Co Ltd | パイプ材把持装置 |
JP2011110686A (ja) * | 2009-11-30 | 2011-06-09 | Howa Mach Ltd | コレットチャック |
KR20160022266A (ko) * | 2014-08-19 | 2016-02-29 | 산드빅 인터렉츄얼 프로퍼티 에이비 | 클램핑 디바이스 |
JP2016043476A (ja) * | 2014-08-19 | 2016-04-04 | サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ | 締め付け装置 |
JP2021050981A (ja) * | 2019-09-24 | 2021-04-01 | 株式会社長浜製作所 | 動釣合い試験機用のコレットおよび動釣合い試験機 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2740939B2 (ja) | 1998-04-15 |
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