JPH1190180A - 三弗化窒素の除害方法 - Google Patents

三弗化窒素の除害方法

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JPH1190180A
JPH1190180A JP9258967A JP25896797A JPH1190180A JP H1190180 A JPH1190180 A JP H1190180A JP 9258967 A JP9258967 A JP 9258967A JP 25896797 A JP25896797 A JP 25896797A JP H1190180 A JPH1190180 A JP H1190180A
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JP
Japan
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catalyst
hydrogen
gas
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JP9258967A
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English (en)
Inventor
Takashi Jinbo
隆志 神保
Takeshi Yasutake
剛 安武
Isao Harada
功 原田
Hiroko Wachi
和知  浩子
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 NFを安全かつ効率的に除害する。 【解決手段】 触媒の存在下に三弗化窒素を含む排ガ
スと水素とを反応させて三弗化窒素を除害する方法にお
いて、三弗化窒素を含む排ガスを触媒層に間欠的に供給
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三弗化窒素ガス
(以下、NFと称す)の除害方法に関する。
【0002】
【従来技術】現在、地球環境に悪影響をもたらすフロン
やCOなどに対して規制が行われていることは周知で
あり、NFも自然界ではなかなか分解しない物質であ
る。NFガスは、近年、半導体製造に於いてクリーニ
ングガスとして多量に使用されている。しかし、毒性が
あり、地球温暖化効果が大きいことから、排ガス中に残
存するNFを除去することが望まれている。
【0003】上記問題を解決する方法に、高温下で活性
炭を充填したカラムにNFを含む排ガスを通気する方
法(特開昭62−237929号公報)が知られてい
る。しかしながら、この方法では、地球温暖化の原因の
一つとも言われるCFを放出する結果となる。
【0004】また、金属酸化物と反応させて除害する方
法(特開平3−181316号公報)も知られている
が、これも約500℃の高温下で反応を行うことに加
え、NO を生成するという問題がある。さらに、金属
酸化物は反応によって金属弗化物となりNF除害能力
を失うので、定期的な金属弗化物の取り出しと金属酸化
物の充填が必要となり、ランニングコストが高くなると
いう欠点がある。
【0005】さらに、高温下でガス状の弗化物を生成す
るような金属を充填したカラムにNFを通気する方法
(特開昭61−204025号公報)も知られている
が、これによって生成されるガス状の弗化物の2次処理
設備において金属酸化物微粒子が生成し、その処理が必
要になるという欠点がある。
【0006】以上の除害方法では除害装置に充填した除
害剤の交換または補充が必要で、そのためにランニング
コストが高くなるという共通の欠点がある。これに対
し、NFを触媒の存在下還元性ガスと反応させて除害
する方法が知られており、触媒交換の頻度は前記除害剤
の交換頻度に比べてはるかに低いという利点がある。
【0007】特開平2−303524号公報には、還元
性ガスとして水素を用いる方法が開示されている。還元
触媒としては元素周期表第VIII族元素およびCu、
Cr、Znからなる群より選ばれた1種以上を含む金属
が挙げられている。しかしながら、本発明者らの知見に
よれば、開示された技術では工業的に実施するためには
除害性能が不充分である。
【0008】また、特開平8−131774号公報に
は、還元性ガスとして炭化水素を用いる方法が開示され
ているが、NFと炭化水素との反応でCFが生成す
る恐れがあり、地球温暖化防止の観点からは望ましくな
い。特開平3−65219号公報には塩化水素を用いる
方法が開示されているが、腐食性かつ毒性ガスである塩
化水素を使用することは望ましくない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、NFを安
全、かつ効率的に処理する方法を提供することを目的と
したものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来技術
の欠点を改良し工業的実施の可能な方法について鋭意検
討した結果、NFを触媒層に間欠的に供給する方法に
到達し、本発明を完成したものである。
【0011】すなわち、本発明は触媒の存在下に三弗化
窒素を含む排ガスと水素とを反応させて三弗化窒素を除
害する方法において、三弗化窒素を含む排ガスを触媒層
に間欠的に供給することを特徴とする三弗化窒素の除害
方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明の除害方法は超LSIエッチング装置からの
排ガス、CVDクリーニングガスの排ガス、NF容器
からの漏洩ガスなど、NFを含むガスの除害に適用さ
れる。NFを含むガスは水素と反応し、除害される。
【0013】本発明で用いられる触媒の例としては、F
e、Co、Ni、Cu、Zn、Ru、Rh、Pd、A
g、Ir、Pt、Auよりなる群から選ばれる成分を含
有するものが挙げられる。中でも、Fe、Co、Ni、
Cu、Zn、Ru、Rh、Pd、Ag、Ir、Pt、A
uよりなる群から選ばれる第1成分およびアルカリ金属
弗化物およびアルカリ土類金属弗化物のうち少なくとも
1種以上よりなる第2成分を含有するものは触媒活性、
触媒寿命共に優れ、好ましい触媒である。
【0014】上記触媒において、第1成分の中では、N
i、Ru、Pd、Ptが活性が高く、特に望ましい。第
1成分の含有量は0.01〜70重量%、好ましくは
0.1〜50重量%である。含有量0.01重量%未満
では触媒活性が低過ぎ、70重量%を越えると活性成分
の分散が悪くなり、やはり触媒活性が低下するので好ま
しくない。第1成分の含有量の最適値は金属の種類によ
って異なり、例えば第1成分がNiの場合は10〜50
重量%、第1成分がRu、Pd、Ptの場合は0.1〜
5重量%である。
【0015】第2成分はLi、Na、K、Rb、Cs、
Mg、Ca、SrまたはBaの弗化物である。触媒の形
状は球状、タブレット状、リング状、破砕品(不定型)
等、任意の形状を用いることができる。
【0016】水素とNFとの反応温度は、通常室温か
ら600℃の範囲で適宜選択される。なかでも100〜
450℃、好ましくは150〜300℃で反応させるの
が良い。反応温度が低すぎると工業的に許容される速度
で反応を進めることができず、反応温度が600℃を越
えると装置の耐熱性、耐食性に問題が生じ、設備費が高
くなるので好ましくない。
【0017】本発明はNFを含む排ガスを触媒層に間
欠的に供給することを特徴とする。本発明においてはN
を含む排ガスを所定時間tの間供給し、次いでN
を含まないガスを所定時間tの間供給する。この
サイクルを繰り返しながらNFの除害を行うことによ
り、高いNF転化率を得ることができる。前記t
値は100秒以下であることが望ましく、これ以上長く
なるとNFを含む排ガスを供給している時間の最後の
方でNF転化率が低下してくる。tの下限は反応成
績の点からは特に制限はないが、実装置であまり頻繁に
NFを含むガスと含まないガスを切り替えることは現
実的ではない。また、前記tの値は10秒以上、望ま
しくは30秒以上である。tの値が10秒を切るとN
転化率の低下が認められる。tの上限は反応成績
の点からは特に制限はないが、tの値が大きくなるこ
とはNF除害装置の稼働率低下を意味するので、装置
の稼働率から決まってくる。
【0018】触媒層にNFを含まないガスを流してい
る間は水素は連続して流しても良く、一時停止しても良
いが、NFを含む排ガスの供給を停止してから少なく
とも10秒以上は流しておくことが望ましい。触媒層に
NFを含むガスを流している間は、水素の供給を停止
してはならない。
【0019】以上から、本発明におけるガス供給サイク
ルは例えば次の通りである。NFを含む排ガスと水素
とを触媒層に10〜100秒間供給する。次いでNF
を含む排ガスの供給を10〜1000秒の間停止する。
この間、水素は連続して供給しても良く、また、NF
を含む排ガスの供給を停止してから10秒以上経過した
後、任意の時刻に停止しても良い。
【0020】NFを含む排ガスを触媒層に間欠的に供
給する方法は次の通りである。CVD装置においては例
えばSiH等のガスを原料として基板上に膜を析出さ
せる成膜工程と、NF等のガスを用いたクリーニング
工程が交互に行われる。CVD装置1台の排出NF
処理を本発明の装置1台で行う場合には、クリーニング
工程の排ガスだけを本発明の装置に供給することによっ
てNFの間欠的な供給が達成される。
【0021】複数のCVD装置の排出NFを本発明の
装置1台で処理する場合には、各CVD装置の切替タイ
ミングによっては集合排ガス中にNFが常に存在する
ことがあり得る。このような場合には、NFと水素を
反応させるための反応器を2基以上設け、所定の時間毎
に排ガスラインを切り替えることにより、NFの間欠
的な供給が達成される。
【0022】水素とNFとの反応における安全性の確
保は特に重要である。これには水素とNFが爆発性混
合気体を形成しないようガス組成を制御することも勿論
であるが、反応に伴う発熱による反応器の温度上昇が適
切な範囲に抑えられることが重要である。このため、N
は水素と混合されるに先立って不活性ガスによって
2容量%(以後、単に%で表示)以下、好ましくは1.
5%以下、さらに好ましくは1%以下に希釈される。希
釈用の不活性ガスとしては通常窒素が用いられる。
【0023】触媒層にNFを含む排ガスが供給されて
いる間、NFに対する添加水素のモル比は1.5〜1
0、好ましくは1.5〜5である。モル比が1.5未満
ではNF転化率が低くなり、モル比が10を越えても
NF転化率は上昇せず、可燃性ガスである水素が多量
に残留して好ましくない。また、水素濃度が5%以下で
あれば、仮にNFとの反応が起こらず、水素がNF
除害設備内で消費されずにそのまま大気中に放出されて
も爆発の恐れがないため、水素濃度5%以下であること
が好ましい。仮にNF濃度1.5%、水素濃度5%と
すると水素のNFに対するモル比は3.3となり、前
記の好ましいモル比の範囲に含まれる。
【0024】反応の空間速度は100〜100,000
hr−1、好ましくは500〜50,000hr−1
ある。NFと水素との反応により、弗化水素等の弗素
化合物が生成する。この弗素化合物を除去するための吸
着剤として、アルカリ土類酸化物やソーダライムのよう
な塩基性酸化物、弗化ナトリウム、モレキュラーシー
ブ、活性アルミナ等が使用される。これらの吸着剤は安
価であり、結果としてNF除害プロセスのランニング
コストが低減される。また、弗化水素等の弗素化合物を
スクラバーで処理する方法も用いることができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明の方法をさらに具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。また、重量%はwt%、容量%は単に
%で表す。 実施例1 ニッケル粉末30wt%と弗化カルシウム粉末70wt
%をビニール袋の中で均一に混合し、少量の水を加えて
自動乳鉢でペースト状の混合物を調製した。この混合物
を120℃、1h乾燥した後、粒径0.5mm以下に粉
砕し、打錠成型で直径5mm、高さ5mmのタブレット
を製造した。このようにして得られたNi(30wt
%)/CaF触媒を粒径1〜2mmに粉砕し、40m
lを内径20mmの流通式反応器に充填した。また、粒
径1〜2mmのソーダライム500mlを内径20mm
の流通式反応器に充填し、前記触媒を充填した反応器の
下流側に接続した。
【0026】以下のサイクルでガスを供給し、NF
害試験を行った。NF1%、水素5%、残部窒素から
なるガスを空間速度(SV)5000hr−1で30秒
間反応器に供給し、250℃で反応させた。30秒経過
後にNFの供給を停止し、さらに10秒後に水素の供
給を停止して窒素だけを流した。NFの供給を停止し
てから60秒後にNFと水素の供給を再開した。従っ
て、1サイクルのうちNF供給時間30秒、停止時間
60秒である。また、1サイクルのうち、水素供給時間
40秒、水素停止時間50秒である。
【0027】反応開始から1〜1.5時間後にソーダラ
イム充填反応器(吸着装置)出口の排ガスをガスクロマ
トグラフで分析し、NF転化率を求めた。分析は各サ
イクルでNFの供給を開始してから10秒後と20秒
後にそれぞれ3回ずつ行い、測定値を平均した。NF
の供給を開始してから10秒後のNF転化率は78
%、20秒後の転化率は79%で、実質的に同じ値であ
った。
【0028】実施例2 ニッケル粉末30wt%と弗化ナトリウム粉末70wt
%をビニール袋の中で均一に混合し、そのまま打錠成型
して直径5mm、高さ5mmのタブレットを製造した。
次いで得られたタブレットを1〜2mmに粉砕し、触媒
とした。このようにして得られたNi(30wt%)/
NaF触媒40mlを用いて、実施例1と同様に反応を
行った。反応開始から1〜1.5時間後に実施例1と同
様にしてNF転化率を求めた。NFの供給を開始し
てから10秒後のNF転化率は76%、20秒後の転
化率は75%であった。
【0029】実施例3 弗化カルシウム成形体を粒径1〜2mmに粉砕した。塩
化パラジウムPdCl 1.67gを1N−KCl水溶
液100mlに溶解し、そこに前記弗化カルシウム粉砕
品100gを投入した。室温で1h静置後水素化ホウ素
ナトリウム0.3gを添加してパラジウムを還元した。
還元終了後、溶液を濾過で除き、120℃で1h乾燥
し、次いで400℃で1h焼成してPd(1wt%)/
CaF触媒を製造した。この触媒40mlを内径20
mmの流通式反応器に充填した。また、粒径1〜2mm
のソーダライム500mlを内径20mmの流通式反応
器に充填し、前記触媒を充填した反応器の下流側に接続
した。
【0030】以下のサイクルでガスを供給し、NF
害試験を行った。NF1%、水素5%、残部窒素から
なるガスを空間速度(SV)5000hr−1で30秒
間反応器に供給し、220℃で反応させた。30秒経過
後にNFの供給を停止し、さらに15秒後に水素の供
給を停止した。NFの供給を停止してから120秒後
にNFと水素の供給を再開した。従って、1サイクル
のうちNF供給時間30秒、停止時間120秒であ
る。また、1サイクルのうち、水素供給時間45秒、水
素停止時間105秒である。反応開始から1〜1.5時
間後に実施例1と同様にNF転化率を求めた。NF
の供給を開始してから10秒後のNF転化率は81
%、20秒後の転化率は80%であった。
【0031】比較例1 実施例1と同じNi(30wt%)/CaF触媒を用
い、NFの供給を連続的に行った例を示す。この触媒
とソーダライムを実施例1と同様に流通式反応器に充填
し、NF1%、水素5%、残部窒素からなるガスを空
間速度(SV)5000hr−1で連続的に反応器に供
給し、250℃で反応させた。反応開始から1〜1.5
時間後の転化率を測定したところ、72%であった。
【0032】比較例2 実施例2と同じNi(30wt%)/NaF触媒を用
い、NFの供給を連続的に行った例を示す。この触媒
とソーダライムを実施例1と同様に流通式反応器に充填
し、NF1%、水素5%、残部窒素からなるガスを空
間速度(SV)5000hr−1で連続的に反応器に供
給し、250℃で反応させた。反応開始から1〜1.5
時間後の転化率を測定したところ、70%であった。
【0033】比較例3 実施例3と同じPd(1wt%)/CaF触媒を用
い、NFの供給を連続的に行った例を示す。この触媒
とソーダライムを実施例1と同様に流通式反応器に充填
し、NF1%、水素5%、残部窒素からなるガスを空
間速度(SV)5000hr−1で連続的に反応器に供
給し、220℃で反応させた。反応開始から1〜1.5
時間後の転化率を測定したところ、74%であった。
【0034】
【発明の効果】本発明のNF除害方法により、NF
の除害反応における転化率が向上し、より経済的にNF
の除害を実施することができる。
フロントページの続き (72)発明者 和知 浩子 山口県下関市彦島迫町七丁目1番1号 三 井東圧化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒の存在下に三弗化窒素を含む排ガ
    スと水素とを反応させて三弗化窒素を除害する方法にお
    いて、三弗化窒素を含む排ガスを触媒層に間欠的に供給
    することを特徴とする三弗化窒素の除害方法。
  2. 【請求項2】 触媒がFe、Co、Ni、Cu、Z
    n、Ru、Rh、Pd、Ag、Ir、Pt、Auよりな
    る群から選ばれる成分を含有する請求項1記載の三弗化
    窒素の除害方法。
  3. 【請求項3】 触媒がFe、Co、Ni、Cu、Z
    n、Ru、Rh、Pd、Ag、Ir、Pt、Auよりな
    る群から選ばれる第1成分およびアルカリ金属弗化物お
    よびアルカリ土類金属弗化物のうち少なくとも1種以上
    よりなる第2成分を含有する請求項1記載の三弗化窒素
    の除害方法。
JP9258967A 1997-09-24 1997-09-24 三弗化窒素の除害方法 Pending JPH1190180A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6921519B2 (en) 2001-01-24 2005-07-26 Ineos Fluor Holdings Limited Decomposition of fluorine containing compounds

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6921519B2 (en) 2001-01-24 2005-07-26 Ineos Fluor Holdings Limited Decomposition of fluorine containing compounds

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