JPH1190123A - 濾過器 - Google Patents

濾過器

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Publication number
JPH1190123A
JPH1190123A JP9253161A JP25316197A JPH1190123A JP H1190123 A JPH1190123 A JP H1190123A JP 9253161 A JP9253161 A JP 9253161A JP 25316197 A JP25316197 A JP 25316197A JP H1190123 A JPH1190123 A JP H1190123A
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JP
Japan
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magnetic powder
magnet
filter according
stirring
stirring blade
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Pending
Application number
JP9253161A
Other languages
English (en)
Inventor
Keijiro Kunimoto
啓次郎 国本
Yukio Hayashida
幸雄 林田
Izumi Yamaura
泉 山浦
Hajime Miyata
肇 宮田
Koji Oka
浩二 岡
Yasuyuki Nukina
康之 貫名
Hiromi Hirota
弘美 広田
Nobuo Ganji
伸夫 元治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP9253161A priority Critical patent/JPH1190123A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の小型を達成しつつ逆洗による濾過層の
再生を可能とし、加えて、その逆洗による洗浄性能を向
上させた濾過器を提供することを目的とする。 【解決手段】 支持材2上に磁性粉体7を成層し、逆洗
時に磁性粉体7を磁石8により吸引する濾過器であっ
て、磁性粉体7と磁石8との間に撹拌モータ11で回転
する撹拌翼10を配したもので、この濾過器では、粒径
の小さい細菌などを捕捉できる粒径の小さい磁性粉体7
を用いて装置を小型化し、また、逆洗時には磁石8によ
り磁性粉体7のみを吸引するので、その磁性粉体7に捕
捉された細菌などの被濾過物が磁性粉体7から剥離す
る。さらに、撹拌翼10を動作させることにより磁性粉
体7から被濾過物が剥離するのを促進させるための力を
発生させ、細菌などの微細な被濾過物を磁性粉体7から
剥離させ、洗浄性能を向上させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用済みの風呂の
水を浄化したり、水道水の濁り成分を除去する等の用途
に使用する濾過器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来使用している水を浄化させる方法と
しては、重力沈降や遠心沈降を利用する沈降分離法、浮
力を用いる浮上分離法、固形浮遊物を篩い取る濾過法等
がある。
【0003】この濾過法は比較的小型の装置で大きな処
理流量を得ることができ、汎用されている。濾過法はま
た、多孔性の膜表面に孔径より大きな固形物を捕捉する
単層濾過と、積層した粉体や繊維、3次元の網目構造体
等の層状の濾過層を用いて、濾過層の内部の間隙に固形
物を捕捉する重層濾過に大別される。いずれの方法も、
濾過を続けるうちに捕捉した固形物によって濾材が閉塞
されるため、濾材の交換や濾材に付着した固形物を剥離
する再生が必要となる。
【0004】これらの濾過法のうち、砂などの大粒の粉
体をカラム状に充填して用いる重層濾過は砂濾過と呼ば
れている。この砂濾過には、水を濾過層に流し込み濾過
層を構成する粉体に付着した固形物を洗い流す、いわゆ
る逆洗と呼ばれる方法で、濾過層の再生が一般的に行わ
れている。この逆洗につき説明を加えると、砂などの粉
体を積層した濾過層に水流を当て、粉体をこの水流で巻
き上げ、粉体で捕捉された固形物を洗い流し、さらに、
固形物より重い砂などの粉体は早く沈むので、捕捉した
固形物と粉体とを分離し、固形物を濾過装置外に排出し
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の砂濾過
方式の濾過装置では、細菌などのような粒径がマイクロ
メーター程度の固形物を捕捉しようとした場合には、砂
などの粉体をかなりの高さに積層してマイクロメーター
程度の固形物でも捕捉できるようにすることが考えられ
るが、この場合、一般家庭で使用できる程度の装置の大
きさとすることができない。
【0006】また、一般家庭で使用できる装置の大きさ
にするには、濾過層を構成する粉体の粒径を被濾過物の
粒径近くまで小さくすることで、マイクロメータ程度の
粒径の固形物も濾過層の高さを高くすることなく捕捉す
ることができるようになるが、このような微粒子の濾材
では重力沈降の速度が遅く、従って、濾過層に水流を当
てても、被濾過物と微粒子の濾材とに重力沈降速度の差
が少なく、被濾過物の粒子と濾材の粒子とを分別するこ
とができず、逆洗による濾過層の再生が行えないという
課題を有していた。
【0007】また、濾材に付着した固体粒子もマイクロ
メーター程度のサイズになると分子間力等の吸着力の影
響が大きく作用して水流だけでは十分に洗い流せなくな
るという課題を有している。
【0008】本発明は上記課題に鑑み、装置の小型を達
成しつつ逆洗による濾過層の再生を可能とし、加えて、
その逆洗による洗浄性能を向上させた濾過器を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、支持材上に磁性粉体を成層し、逆洗時に磁
性粉体を磁石により吸引する濾過器であって、磁性粉体
で捕捉した被濾過物を前記磁性粉体から剥離させる洗浄
手段を備えたもので、この濾過器では、粒径の小さい細
菌などを捕捉できる粒径の小さい磁性粉体を用いて装置
を小型化し、また、逆洗時には磁石により磁性粉体のみ
を吸引するので、その磁性粉体に捕捉された細菌などの
被濾過物が磁性粉体から剥離する。さらに、洗浄手段に
より磁性粉体から被濾過物が剥離するのを促進させるた
めの力を逆洗の水流以外にも発生させることにより、細
菌などの微細な被濾過物を磁性粉体から剥離させること
ができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載した発明
は、液体が流入する給水口と液体を排出する排水口を有
し、この給水口と排水口との間に液体を通過させる支持
材を配し、この支持材上に磁性粉体を成層し、逆洗時に
磁性粉体を磁石により吸引する濾過器であって、磁性粉
体で捕捉した被濾過物を前記磁性粉体から剥離させる洗
浄手段を備えたものである。
【0011】この構成によれば、粒径の小さい細菌など
を捕捉できる粒径の小さい磁性粉体を用いて装置を小型
化し、また、逆洗時には磁石により磁性粉体のみを吸引
するので、その磁性粉体に捕捉された細菌などの被濾過
物が磁性粉体から剥離する。さらに、洗浄手段により磁
性粉体から被濾過物が剥離するのを促進させるための力
を逆洗の水流以外にも発生させることにより、細菌など
の微細な被濾過物を磁性粉体から剥離させることができ
る。
【0012】本発明の請求項2に記載した発明は、請求
項1に記載した洗浄手段を、濾過器内を撹拌する撹拌手
段としたものである。
【0013】この構成によれば、逆洗時に撹拌手段を動
作させると、支持材上の磁性粉体を剥離させると同時
に、磁性粉体に付着した細菌などの被濾過物を剥離させ
る。また、逆洗後には磁石で吸引していた磁性粉体が支
持材上に成層されるようになるが、磁石の吸引により磁
性粉体の分布が不均一になっているので、磁性粉体を支
持材に均一に分散成層させるため撹拌手段を作動させる
こともできる。
【0014】本発明の請求項3に記載した発明は、、請
求項1に記載した洗浄手段を、濾過器内に振動を与える
振動発生手段としたものである。
【0015】この構成によれば、逆洗時に振動発生手段
を作動させることにより、支持材上の磁性粉体を剥離さ
せると同時に磁性粉体に付着した細菌などの被濾過物を
剥離させる。また、逆洗後に振動発生手段を動作させる
ことにより、磁性粉体を支持材に均一に分散成層させる
こともできる。
【0016】本発明の請求項4に記載した発明は、請求
項1に記載した洗浄手段を、濾過器内に水流を発生させ
る水流発生手段としたものである。
【0017】この構成によれば、逆洗時に水流発生手段
を作動させることにより、支持材上の磁性粉体を剥離さ
せると同時に磁性粉体に付着した細菌などの被濾過物を
剥離させる。また、逆洗後に水流発生手段を動作させる
ことにより、磁性粉体を支持材に均一に分散成層させる
こともできる。
【0018】本発明の請求項5に記載した発明は、請求
項1に記載した洗浄手段を、濾過器内に気泡を発生させ
る気泡発生手段としたものである。
【0019】この構成によれば、逆洗時に気泡発生手段
を作動させることにより、気泡が支持材を通過する際に
発生する圧力変動により支持材上の磁性粉体を剥離させ
ると同時に磁性粉体に付着した細菌などの被濾過物を剥
離させる。また、逆洗後に気泡発生手段を動作させるこ
とにより、磁性粉体を支持材に均一に分散成層させるこ
ともできる。
【0020】本発明の請求項6に記載した発明は、請求
項2に記載した撹拌手段を、磁石と支持材との間に配し
た撹拌翼としたものである。
【0021】この構成によれば、逆洗時に撹拌翼を作動
させることにより、支持材上の磁性粉体を剥離させると
同時に磁性粉体に付着した細菌などの被濾過物を剥離さ
せる。また、逆洗後に磁性粉体を支持材に均一に分散成
層させるため撹拌翼を作動させ、磁性粉体を拡散させる
ものである。
【0022】本発明の請求項7に記載した発明は、請求
項2に記載した撹拌手段を、磁石の上下にそれぞれ配し
た撹拌翼としたものである。
【0023】この構成によれば、逆洗時に撹拌翼を作動
させることにより、磁石表面に磁力により吸引された磁
性粉体に付着した細菌などの被濾過物を剥離させる。ま
た、磁石の上下に撹拌翼を設けているので、磁石に吸引
された磁性粉体を広範囲にわたって洗浄することができ
るようになる。
【0024】本発明の請求項8に記載した発明は、請求
項6または7に記載した撹拌翼を、磁石に略接触あるい
は近接させたものである。
【0025】この構成によれば、逆洗時に撹拌翼を作動
させることにより、磁石表面に吸引された磁性粉体に直
接衝撃を与え、磁性粉体に強固に付着した細菌などの被
濾過物を剥離させる。
【0026】本発明の請求項9に記載した発明は、請求
項6または7に記載した撹拌翼を、磁石近傍と支持材近
傍とに配した撹拌翼としたものである。
【0027】この構成によれば、逆洗時に撹拌翼を作動
させることにより、支持材上の磁性粉体を剥離させると
同時に磁石表面に吸引された磁性粉体に付着した細菌な
どの被濾過物を剥離させる。また、磁石表面に吸引され
た磁性粉体に直接衝撃を与え、磁性粉体に強固に付着し
た細菌などの被濾過物を剥離させ、また支持材上の磁性
粉体の剥離を促進させることができる。
【0028】本発明の請求項10に記載した発明は、請
求項6または7に記載した撹拌翼を、磁性体としたもの
である。
【0029】この構成によれば、撹拌翼を磁化させ撹拌
翼に磁性粉体を吸引する力をもたせるようにしているの
で、磁性粉体は撹拌翼に吸引されるように接近または吸
着され、磁性粉体への撹拌流の影響を大きくし、細菌な
どの被濾過物の剥離作用を向上させている。
【0030】本発明の請求項11に記載した発明は、請
求項6または7に記載した撹拌翼に、複数の貫通孔を設
けたものである。
【0031】この構成によれば、逆洗時に撹拌翼を作動
させることにより、磁性粉体が貫通孔を通過する際に流
速が変化し、この流速の変化により磁性粉体に付着した
細菌などの被濾過物を剥離させるものである。
【0032】本発明の請求項12に記載した発明は、請
求項6または7に記載した撹拌翼を、支持材に略接触す
るブラシ状部材を有したもので、支持材上の磁性粉体を
ブラシ状部材により接触撹拌させ、磁性粉体に付着した
細菌などの被濾過物を剥離させる。また、粘着性の強い
被濾過物を含んだ原水を濾過して磁性粉体が粘着性の強
い被濾過物により塊となってしまうような場合にでも、
直接支持材上の磁性粉体を機械力によりかき混ぜるの
で、磁性粉体を拡散させて洗浄を行うことができる。
【0033】本発明の請求項13に記載した発明は、請
求項6に記載した撹拌翼を、磁石と支持材との間で可動
可能に設けたもので、支持材上の磁性粉体を剥離させる
働きと磁石表面に吸着した磁性粉体に付着した細菌など
の被濾過物を剥離させる働きを兼ねる。
【0034】本発明の請求項14に記載した発明は、請
求項6または7に記載した撹拌翼の外周径を磁石の外径
と略一致させもので、支持材上の磁性粉体を撹拌しなが
ら磁石に吸引させることにより磁性粉体に付着した細菌
などの被濾過物を効率よく剥離させるものである。
【0035】本発明の請求項15に記載した発明は、請
求項6または7に記載した撹拌翼に、磁石に略接触ある
いは近接させて作動させるスクレイパーを設けたもの
で、磁石表面に吸引された磁性粉体にスクレイバーによ
り直接衝撃を与え、強固に付着した細菌などの被濾過物
を剥離させるものである。
【0036】本発明の請求項16に記載した発明は、請
求項6または7に記載した撹拌翼を、棒状の形状としか
つ多段に構成したもので、撹拌翼を磁性粉体に衝突させ
ながら作動させることにより、磁性粉体に付着した細菌
などの被濾過物を剥離させるものである。
【0037】本発明の請求項17に記載した発明は、請
求項6または7に記載した撹拌翼を、磁石方向に付勢す
る弾性体を有することにより、撹拌翼を常に磁石表面に
接触あるいは近接させることができ、吸引された磁性粉
体に安定して衝撃を与え、強固に付着した細菌などの被
濾過物を剥離させるものである。
【0038】本発明の請求項18に記載した発明は、請
求項3に記載した振動発生手段を、支持材を加振させる
超音波振動子としたもので、逆洗時に超音波振動子を作
動させることにより、支持材上の磁性粉体を剥離させる
と同時に磁性粉体に付着した細菌などの被濾過物を剥離
させるものである。
【0039】本発明の請求項19に記載した発明は、請
求項4に記載した水流発生手段を、支持材方向に水流を
発生させるノズルとしたもので、逆洗時にノズルより水
を噴出させることにより、支持材上の磁性粉体を剥離さ
せると同時に磁性粉体に付着した細菌などの被濾過物を
剥離させるものである。
【0040】本発明の請求項20に記載した発明は、請
求項5に記載した気泡発生手段を、気泡を混入させるバ
ルブまたはエアポンプとしたもので、逆洗時にバルブま
たはエアポンプを作動させエアを混入させることによ
り、気泡が支持材を通過する際に発生する圧力変動によ
り支持材上の磁性粉体を剥離させると同時に磁性粉体に
付着した細菌などの被濾過物を剥離させるものである。
【0041】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について説明
する。図1は本実施例の構成を示す説明図である。図に
おいて、1は支持材2を挟んで原水室3と処理水室4を
構成する濾過器のケーシングで、5は原水室3に水を給
排水する原水室給排水口、6は処理水室4に水を給排水
する処理水室給排水口である。原水室3内には、支持材
2上に成層するように設けた磁性粉体7と、磁石8と、
洗浄手段9を内設している。洗浄手段9を撹拌手段で構
成したもので、撹拌手段は磁石8と支持材2との間に回
転自在に配された撹拌翼10と、ケーシング1の外に配
設した撹拌モータ11と、磁石8の中心を貫通して撹拌
翼10と撹拌モータ11を連結する撹拌軸12とにより
構成されている。
【0042】支持材2としては、本実施例ではステンレ
ス金属繊維のメッシュを用いているが、例えば一般的な
セラミックの燒結体、酸化アルミナ、ポリエチレンの繊
維、ポリプロピレンの粉体の燒結体、セルロースの繊維
等を使用することも可能であり、通水性を有し、かつ磁
性粉体7がその上に成層されるものであればよい。ま
た、磁性粉体7としては、フェライト・マグネタイトの
粉体、鉄・ニッケル・クロム等の粉体、ネオジゥム等の
希土類等を使用している。また、その磁性粉体7の粒径
は細菌などを捕捉できるように、その粒径をマイクロメ
ータ程度の微細粒としている。
【0043】磁石8はコア13とコア13の上に巻回し
たコイル14とにより構成しており、コイル14に通電
することで吸引力を発生するようにしている。15は磁
石8の底面に近接あるいは接触するように撹拌翼10上
に設けたスクレイパーで、好ましくは弾性材料で構成し
て、撹拌翼10が多少偏心回転して、スクレイバー15
が磁石8の表面に押しつけられても、変形して撹拌翼1
0の回転を阻害しないようにする。
【0044】以下、本実施例の動作について説明する。
例えば図示していないポンプを使用して、風呂の水を原
水室給排水口5に導くと、支持材2上に成層され、濾過
層を構成する磁性粉体7が水中の固体粒子など(被濾過
物)、微細粒の細菌等を捕捉し濾過するものである。濾
過された水は、支持材2を通過して処理水室給排水口6
から排出される。この水は、十分再利用できる程度に浄
化されており、生活用水として再び利用できるものであ
る。この濾過を繰り返すと、磁性粉体7と磁性粉体7と
間に固体粒子等が入り込み、濾過層は前記固体粒子等の
被濾過物によって目詰まりしてくるものである。従っ
て、ある程度使用すると濾過層に付着した細菌などの被
濾過物を除去する必要がある。この除去は、以下に示す
逆洗によって行うものである。
【0045】つまり、先ず磁石8を構成するコイル14
に通電してコア13を磁化しこの磁力によって磁性粉体
7を吸引できる状態にする。そして撹拌モータ11を駆
動させて撹拌翼10を回転させることにより、磁石8と
支持材2の間に撹拌流が発生して、磁性粉体7は支持材
2から剥離されるとともに、磁性粉体7に付着した固体
粒子(細菌を含む)等の被濾過物も剥離され、図2に示
すように磁性粉体7のみが磁石8に吸着される。スクレ
イパー15は磁石8に吸引された磁性粉体7をさらに掻
き動かすことで、磁性粉体7の表面に付着した細菌など
の被濾過物の剥離を促進させる。この状態で、処理水室
給排水口6から水を通水すると、支持材2を通過した水
によって、原水室3内に浮遊する被濾過物を原水室給排
水口5から排水する。この排水は、図示していない方法
によって系外に廃棄するものである。こうして磁性粉体
7の表面に付着した固体粒子等の被濾過物は、排水と共
に系外に廃棄されるものである。
【0046】なお、本実施例では、処理水室給排水口6
から水を通水し、原水室給排水口5から排水する逆洗に
ついて説明したが、原水室に3に逆洗専用の給水口と排
水口を新たに設けて、逆洗時には逆洗専用の給水口から
通水し、逆洗専用の排水口から排水し、濾過器外に廃棄
するようにしてもよく、逆洗では磁性粉体7に付着した
被濾過物を濾過器外に流出させる水の流れを発生できる
ものであればよい。
【0047】また、処理水室給排水口6に流入する水を
止めてから前記コイル14への通電を停止すると、磁性
粉体7は、コア13から離れ、重力によって落下して、
再び支持材2上に積層して濾過層を構成するものであ
る。この時、撹拌翼10を回転させ、原水室給排水口5
から給水しながら磁性粉体7を落下させると、支持材2
上に磁性粉体7が拡散しながら積層されるため、均一な
濾過槽を形成できる。
【0048】以上のように本実施例によれば、支持材2
上に成層した磁性粉体7を濾過層として使用し、逆洗時
に磁石8の磁力を利用して磁性粉体7の逸失を防止しつ
つ、撹拌翼10を回転させることにより、支持材2上の
磁性粉体7を剥離させると同時に磁性粉体7に付着した
細菌などの被濾過物を剥離させ洗浄することができ、繰
り返し使用可能な濾過器を実現するものである。また、
逆洗後に撹拌翼10回転させることにより、磁性粉体7
を支持材2に均一に分散成層できるため、濾過性能を維
持できるものである。
【0049】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
を図3により説明する。第1の実施例と同一構成部品に
は同一符号を付し、その説明を省略する。本実施例で
は、図に示しているように、磁石8の上下に撹拌翼1
6,17をそれぞれ設ける構成としており、それ以外の
構成は上記第1の実施例と同様である。
【0050】そして、上記構成により、逆洗時に磁石8
の上面側に吸引された磁性粉体7も撹拌翼16による撹
拌流を受け、磁性粉体7に付着した細菌などの固体粒子
等の被濾過物が剥離し、磁石8の上面側に吸引された磁
性粉体7の洗浄性能を向上できる。特に、逆洗時に処理
水室給排水口6から水を流し込んで洗浄を行うが、その
流し込む水流は磁石8の上面側には当たりにくく、この
水流作用による磁性粉体7の洗浄はあまり期待できない
が、磁石8の上方に設けた撹拌翼16により上部側の磁
性粉体7の洗浄性能が高まる。
【0051】また、撹拌翼16,17の材質を電磁ステ
ンレス等の磁性体で構成することにより、磁石8の磁力
により撹拌翼16,17が磁化され、磁性粉体7が撹拌
翼16,17に吸引されるので、磁性粉体7は撹拌翼1
6,17に接近またはその表面に吸引される。よって、
磁性粉体7は撹拌翼16,17の回転で発生する水流の
力以外に吸引力による力も受けることとなり、より強い
力で磁性粉体7が撹拌されることとなり、磁性粉体7に
付着した細菌などの被濾過物の剥離がより一層促進さ
れ、逆洗による洗浄時間を短縮することができる。
【0052】なお、撹拌翼16,17の両方を磁性体で
構成したが、少なくとも下部側の撹拌翼17を磁性体で
構成しておけば、磁性粉体7の分布が多い磁石8の下部
側で十分な洗浄性能を発揮することができる。また、第
1の実施例に記載した撹拌翼10を磁性体としても同様
の効果が得られ、以降に示す撹拌翼を磁性体で構成して
も同様の効果が得られる。
【0053】(実施例3)次に、本発明の第3の実施例
を図4により説明する。第1の実施例と同一構成部品に
は同一符号を付し、その説明を省略する。本実施例で
は、図に示しているように、撹拌翼18,19を磁石8
の近傍と支持材2の近傍とに設ける構成としている。
【0054】この構成によれば、逆洗時に撹拌翼19は
支持材2近傍に撹拌流を発生させて、支持材2に定着し
ている磁性粉体7を剥離して水中に浮遊させる。一方、
撹拌翼18は磁石8に吸引されてくる磁性粉体7に撹拌
流と衝撃を与えて、磁性粉体7に付着した細菌などの固
体粒子等の被濾過物を剥離し、洗浄する。このように支
持材2と磁石8のそれぞれの近傍で撹拌流を発生させる
ため、不純物の剥離洗浄を速やかに行うことができる。
なお、撹拌翼18,19を磁性体で構成すれば上述した
強力な撹拌力を得ることができ、さらなる洗浄性能の向
上が行える。
【0055】また、撹拌翼18の外周径を磁石8の外径
と略一致させ、撹拌翼19の外周径を支持材2の外径と
略一致させることにより、無駄な撹拌がなく、磁性粉体
7に強い撹拌流を効率的に与えることができる。なお、
第1及び第2の実施例の撹拌翼10,16,17を磁石
8の外周と略一致させると、上述した効果が得られる。
【0056】(実施例4)次に、本発明の第4の実施例
を図5により説明する。第1の実施例と同一構成部品に
は同一符号を付し、その説明を省略する。本実施例で
は、図に示しているように、複数の貫通孔20を有した
撹拌翼21を磁石8と支持材2との間に設ける構成とし
ている。
【0057】この構成によれば、逆洗時に撹拌翼21を
回転させると、貫通孔20に磁性粉体7を含んだ水が通
過し、この通過する際に流速が急変して、磁性粉体7に
付着した細菌などの固体粒子等の被濾過物を剥離し、洗
浄する。したがって、強固に磁性粉体7に付着した細菌
などの被濾過物を確実に剥離させることができ、また、
洗浄に要する時間の短縮も図れる。なお、第1乃至第3
の実施例における撹拌翼10,16,17,18、19
に貫通孔を設けると、上述した効果が得られる。
【0058】(実施例5)次に、本発明の第5の実施例
を図6により説明する。第1の実施例と同一構成部品に
は同一符号を付し、その説明を省略する。本実施例で
は、図に示しているように、撹拌翼22に支持材2に略
接触するブラシ状部材23を設ける構成としている。
【0059】この構成によれば、逆洗時にブラシ状部材
23は支持材2上の磁性粉体7を引っ掻きながら剥離さ
せるため、磁性粉体7に付着した細菌などの固体粒子等
の被濾過物も同時に剥離し、洗浄することができる。こ
のように支持材2上の磁性粉体7に直接機械力を与える
ことができるため、強力な被濾過物の剥離洗浄を行うこ
とができ、また、支持材2上の磁性粉体7を水中に素早
く分散させ、洗浄時間の短縮も図れる。なお、第1乃至
第4の実施例における撹拌翼10,17,19,20に
ブラシ状部材を設けると、上述した効果が得られる。
【0060】(実施例6)次に、本発明の第6の実施例
を図7により説明する。第1の実施例と同一構成部品に
は同一符号を付し、その説明を省略する。本実施例で
は、図に示しているように、棒状の翼24を多段に配置
して撹拌翼25を構成している。
【0061】この構成よれば、逆洗時に支持材2上から
剥離して浮遊する磁性粉体7を棒状の翼24に衝突させ
ることができるため、磁性粉体7に付着した細菌など固
体粒子等の被濾過物が衝突の衝撃により剥離し、洗浄す
ることができる。このように磁性粉体7に直接撹拌翼2
5を衝突させることにより、強力な被濾過物の剥離洗浄
を行うことができる。また、撹拌軸12の軸方向に棒状
の翼24を複数配して、多段となる構成なので、逆洗時
に撹拌軸12の軸方向に磁性粉体7が広範囲に分布して
も、複数の翼24によって効率よく磁性粉体7に衝撃力
を加えることができる。また、この翼24を磁性体で構
成することにより、磁性粉体7が吸引されて衝突する頻
度及び衝撃力も増え、より洗浄性能が向上する。
【0062】(実施例7)次に、本発明の第7の実施例
を図8により説明する。第1の実施例と同一構成部品に
は同一符号を付し、その説明を省略する。本実施例で
は、図に示しているように、撹拌翼26を磁石8方向に
付勢するバネ等の弾性体27を撹拌モータ11とケーシ
ング1の間に設けた構成である。
【0063】この構成によれば、撹拌翼26を常に磁石
8表面に接触あるいは近接させて回転させることができ
るため、磁石8に吸引された磁性粉体7を安定して掻き
動かすことになり、この力により磁性粉体7に付着した
細菌などの被濾過物の剥離を促進させることができる。
なお、第1乃至第4の実施例における撹拌翼10,1
7,18,20を磁石8側に付勢する弾性体を設ける
と、上述した効果が得られる。
【0064】また、本実施例では弾性体27を撹拌モー
タ11とケーシング1の間に設けているが、この位置に
限定されるものではなく、好ましくは、弾性体27はケ
ーシング1外に設ける。これにより、ケーシング1内に
弾性体27を配する場合と比較して、ケーシング1内を
通過する被濾過物が弾性体27に付着したり、逆洗時に
おける磁性粉体7の撹拌動作を阻害することを防止でき
る。
【0065】(実施例8)次に、本発明の第8の実施例
を図9により説明する。第1の実施例と同一構成部品に
は同一符号を付し、その説明を省略する。本実施例で
は、図に示しているように、撹拌翼28を磁石8方向に
付勢するバネ等の弾性体29を撹拌モータ11とケーシ
ング1の間に設け、逆に撹拌翼28を支持材2方向に付
勢するカム30を撹拌モータ11の上部に設け、モータ
(図示せず)によりカム30を回転させる構成としてい
る。
【0066】この構成によれば、撹拌翼28は磁石8と
支持材2との間を移動しながら回転させることができ
る。すなわち、撹拌翼28が支持材2に近付いた時に、
支持材2上の磁性粉体7を強く剥離させ、撹拌翼28が
磁石8に近付いた時に、磁石8に吸引された磁性粉体7
を掻き動かすことで、磁性粉体7に付着した細菌などの
固体粒子を剥離させる作用をする。このように支持材2
と磁石8のそれぞれに撹拌翼28を接近させることで、
被濾過物の剥離洗浄を速やかに行うことができる。な
お、第1、2、4、5の実施例における撹拌翼10,1
7,20、22を磁石8と支持材2との間を移動可能に
すれば、上述した効果が得られる。
【0067】(実施例9)次に本発明の第9の実施例に
ついて説明する。図10は、本実施例の構成を示す断面
図である。本実施例で前記第1の実施例と相違する点
は、撹拌手段がない点、原水室4底面に支持材2に対向
するよう配置した振動発生手段である超音波振動子31
を設けた点である。つまり、逆洗する際に、この超音波
振動子31を作動させ、支持材2および磁性粉体7を微
振動させることにより、磁性粉体7に付着した固体粒子
を剥離させる。そして処理水室給排水口6から給水し剥
離した固体粒子を原水室給排水口5から排出するもので
ある。このとき磁石8の磁力により磁性粉体7の逸失は
防止できる。
【0068】以上のように本実施例によれば、逆洗時に
磁石8の磁力を利用して磁性粉体7の逸失を防止しつ
つ、超音波振動子31を作動させることにより、磁性粉
体7に付着した固体粒子を剥離させ洗浄することがで
き、繰り返し使用可能な濾過器を実現するものである。
また、支持材2全体を振動により洗浄できるため、支持
材2の目詰まりも解消できる。
【0069】(実施例10)次に本発明の第10の実施
例について説明する。図11は、本実施例の構成を示す
断面図である。本実施例で前記第1の実施例と相違する
点は、撹拌手段に代わり、濾過器1内に水流を発生させ
る水流発生手段32を設けた点である。水流発生手段3
2は、支持材2上面方向に水流を噴出する複数のノズル
33と、原水室給排水口5からの水をノズル33に送水
するポンプ34とから構成し、逆洗する際に、このポン
プ34を運転し、ノズル33から支持材2上面に水流を
噴出させる。支持材2上の磁性粉体7はこの噴流によ
り、支持材2から剥離すると同時に、磁性粉体7に付着
した固体粒子も剥離する。そして磁石8の磁力により磁
性粉体7だけ磁石8に吸引され、剥離した固体粒子は処
理水室給排水口6からの給水により原水室給排水口5か
ら排出するものである。
【0070】以上のように本実施例によれば、逆洗時に
磁石8の磁力を利用して磁性粉体7の逸失を防止しつ
つ、水流発生手段32がつくり出す噴流により、磁性粉
体7に付着した固体粒子を剥離させ洗浄することができ
るものである。
【0071】なお、支持材2の下面に噴流が当たるよう
にノズルを配置すると、支持材2下面に付着する固体粒
子を剥離させ洗浄することもできる。
【0072】(実施例11)次に本発明の第4の実施例
について説明する。図12は、本実施例の構成を示す断
面図である。本実施例で前記第1の実施例と相違する点
は、撹拌手段がない点、濾過器1内に気泡を発生させる
気泡発生手段35を設けた点である。気泡発生手段35
は、処理水室給排水口6に気泡を混入させるエアポンプ
36で構成する。37はエアポンプ36側への水の逆流
を防止する弁である。
【0073】以上構成により、処理水室給排水口6から
給水し原水室給排水口5から排出する逆洗の際に、エア
ポンプ36により処理水室給排水口6に気泡を混入させ
ると、気泡は処理水室4に拡散し支持材2下面に溜ま
る。そして支持材2の下面全面に気泡が溜まると給水に
よる圧力に押され気泡は支持材2を通過し原水室3側に
放出される。この気泡が通過する際に、支持材2上の磁
性粉体7は、この気泡通過による上昇流と圧力変化によ
り、支持材2から剥離すると同時に、磁性粉体7に付着
した固体粒子も剥離する。そして磁石8の磁力により磁
性粉体7だけ磁石8に吸着され、剥離した固体粒子は処
理水室給排水口6からの給水により原水室給排水口5か
ら排出するものである。
【0074】以上のように本実施例によれば、逆洗時に
磁石8の磁力を利用して磁性粉体7の逸失を防止しつ
つ、気泡が支持材2を通過する際の上昇流と圧力変化に
より、磁性粉体7に付着した固体粒子を剥離させ洗浄す
ることができるものである。
【0075】
【発明の効果】請求項1に記載した発明は、粒径の小さ
い細菌などを捕捉できる粒径の小さい磁性粉体を用いて
装置を小型化し、また、逆洗時には磁石により磁性粉体
のみを吸引するので、その磁性粉体に捕捉された細菌な
どの被濾過物が磁性粉体から剥離するとともに、磁性粉
体の逸失を防止することができ、逆洗による再生が容易
に行える。さらに、洗浄手段により磁性粉体から被濾過
物が剥離するのを促進させるための力を逆洗の水流以外
にも発生させることにより、細菌などの微細な被濾過物
を磁性粉体から剥離させることができ、逆洗による再生
を速やかに行うことができる。
【0076】請求項2に記載した発明は、濾過器内を撹
拌する撹拌手段を設けて、逆洗時に撹拌手段を作動させ
ることにより、支持材上の磁性粉体を剥離させると同時
に磁性粉体に付着した細菌などの被濾過物を剥離し、洗
浄することができるだけでなく、逆洗後に撹拌手段を作
動させることにより、磁性粉体を拡散し、磁性粉体を支
持材に均一に分散成層させることができる。
【0077】請求項3に記載した発明は、濾過器内に振
動、好ましくは高周波振動を与える振動発生手段を設け
て、逆洗時に振動発生手段を作動させることにより、磁
性粉体を振動させ、水流で剥離しないような細菌などの
微細な被濾過物も磁性粉体表面から剥離でき、逆洗によ
る再生効果が高い。また、振動発生手段の振動により支
持材上に成層した磁性粉体が振動するので、支持材上に
成層した磁性粉体を拡散させて、洗浄性能を高めること
ができる。
【0078】請求項4に記載した発明は、濾過器内に水
流を発生させる水流発生手段を設けて、逆洗時に水流発
生手段を作動させることにより、磁性粉体に付着した細
菌などの被濾過物を剥離し、洗浄することができ、ま
た、水流を利用しているので、濾過器内に機構的可動部
を用いる必要がないため、機構部の摩耗等の劣化が少な
く、長期の使用に耐え得るものである。。
【0079】請求項5に記載した発明は、濾過器内に気
泡を発生させる気泡発生手段を設けて、逆洗時に気泡発
生手段を作動させることにより、気泡が通過する際に発
生する圧力変動により磁性粉体に付着した細菌などの被
濾過物を剥離し、洗浄するもので、濾過器内に機構的可
動部がないため摩耗等の劣化が少なく、通水量が少なく
ても気泡の容積分流速が速くなるため、逆洗における水
量が少なくできる。
【0080】請求項6に記載した発明は、磁石と支持材
との間に撹拌翼を設けて、逆洗時に撹拌翼を作動させる
ことにより、磁石と支持材との間に撹拌流が生じ、支持
材上の磁性粉体を剥離させると同時に、磁性粉体に付着
した細菌などの被濾過物を剥離させながら磁石に吸引さ
れるもので、磁石と支持材の狭い容積の撹拌で磁性粉体
の洗浄ができるため洗浄のロスが少ない。
【0081】請求項7に記載した発明は、磁石の上下に
それぞれ設けた撹拌翼を逆洗時に作動させることによ
り、磁石表面に磁力により吸引された磁性粉体に付着し
た細菌などの被濾過物を剥離させるもので、磁石上面側
に吸引された磁性粉体も上面側の撹拌翼による撹拌流を
当てることができるため、より洗浄性能を向上できる。
【0082】請求項8に記載した発明は、撹拌翼を磁石
に略接触あるいは近接させて作動させることにより、磁
石表面に吸着した磁性粉体に直接衝撃を与えることがで
きるため、強固に付着した細菌などの被濾過物を剥離で
きるものである。
【0083】請求項9に記載した発明は、撹拌翼を磁石
近傍と支持材近傍とに設け、支持材近傍の撹拌翼は支持
材近傍に撹拌流を発生させて、支持材に定着している磁
性粉体を剥離して水中に浮遊させる。一方、磁石近傍の
撹拌翼は磁石に吸引される磁性粉体に撹拌流と衝撃を与
えて、磁性粉体に付着した固体粒子等の不純物を剥離
し、洗浄する。このように支持材と磁石のそれぞれの近
傍で撹拌流を発生させるため、逆洗を速やかに行うこと
ができる。
【0084】請求項10に記載した発明は、撹拌翼の材
質を磁性体とし磁化させることで、支持材上の磁性粉体
の剥離を促進させると共に、磁性粉体が撹拌翼に吸引し
ようと接近または吸着するため、磁性粉体への撹拌流の
影響を大きくすることができる。したがって、磁性粉体
に付着した細菌などの被濾過物を剥離が促進される。
【0085】請求項11に記載した発明は、撹拌翼に複
数の貫通孔を設けることで、磁性粉体が貫通孔を通過す
る際の流速変化により付着した細菌などの被濾過物を剥
離させるもので、貫通孔を設けるという簡単な構成で逆
洗による洗浄効果を向上できる。
【0086】請求項12に記載した発明は、支持材に略
接触するブラシ状部材を有した撹拌翼を設けることで、
支持材上の磁性粉体をブラシ状部材により接触撹拌さ
せ、支持材に強固に定着した磁性粉体を剥離し、磁性粉
体に付着した細菌などの被濾過物を剥離させるもので、
粘着性の強い被濾過物を含んだ原水を濾過した後でも逆
洗再生ができる。
【0087】請求項13に記載した発明は、撹拌翼を磁
石と支持材との間で可動可能に設け、支持材上の磁性粉
体を剥離させる働きと、磁石表面に吸引された磁性粉体
に付着した細菌などの被濾過物を剥離させる働きを兼ね
るさせることができる。
【0088】請求項14に記載した発明は、撹拌翼の外
周径を磁石の外径と略一致させることにより、磁石に吸
引した磁性粉体全面に無駄なく撹拌流を発生することが
でき、磁性粉体に付着した固体粒子を効率よく剥離させ
ることができる。
【0089】請求項15に記載した発明は、磁石に略接
触あるいは近接させて作動させるスクレイパーを撹拌翼
に設けることにより、磁石表面に吸引された磁性粉体を
直接掻き動かして衝撃を与え、強固に付着した細菌など
の被濾過物を剥離し、洗浄できる。
【0090】請求項16に記載した発明は、撹拌翼を棒
状の形状としかつ多段に構成したことで、支持材と磁石
との間で浮遊している磁性粉体に撹拌翼を衝突させなが
ら作動させることにより、磁性粉体に強固に付着した細
菌などの被濾過物を剥離し、洗浄できる。
【0091】請求項17に記載した発明は、撹拌翼を磁
石方向に付勢する弾性体を有することにより、撹拌翼を
常に磁石表面に接触あるいは近接させることができるた
め、撹拌翼の取り付け位置精度がばらついても磁石表面
に吸引された磁性粉体に安定して衝撃力が与えられ、強
固に付着した細菌などの被濾過物を剥離し、洗浄させる
ものである。
【0092】請求項18に記載した発明は、支持材およ
び磁性粉体を加振させる超音波振動子を設けて、逆洗時
に超音波振動子を作動させることにより、支持材と磁性
粉体を超音波振動させ、磁性粉体に付着した細菌などの
被濾過物を剥離し、洗浄できると同時に、支持材内部に
付着する被濾過物も振動により洗浄できるため、支持材
の目詰まりも解消できる。
【0093】請求項19に記載した発明は、支持材方向
に水流を発生させるノズルを設けて、逆洗時にノズルよ
り水を噴出させることにより、支持材上の磁性粉体を剥
離させると同時に磁性粉体に付着した固体粒子を剥離・
洗浄するもので、ノズルの噴流の方向は任意に設定でき
るため、支持材端部などの逆洗時に細菌などの被濾過物
が排出されにくい部位に集中的に噴流を当て洗浄効果を
高めることができる。
【0094】請求項20に記載した発明は、気泡を混入
させるバルブまたはエアポンプを設けて、逆洗時にバル
ブまたはエアポンプを作動させエアを混入させることに
より、気泡が支持材を通過する際に発生する圧力変動に
より支持材上の磁性粉体を剥離させると同時に磁性粉体
に付着した細菌などの被濾過物を剥離し、洗浄するもの
で、簡単な構成で洗浄できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である濾過器の断面図
【図2】同、逆洗状態における濾過器の断面図
【図3】本発明の第2の実施例である濾過器の断面図
【図4】本発明の第3の実施例である濾過器の断面図
【図5】本発明の第4の実施例である濾過器の断面図
【図6】本発明の第5の実施例である濾過器の断面図
【図7】本発明の第6の実施例である濾過器の断面図
【図8】本発明の第7の実施例である濾過器の断面図
【図9】本発明の第8の実施例である濾過器の断面図
【図10】本発明の第9の実施例である濾過器の断面図
【図11】本発明の第10の実施例である濾過器の断面
【図12】本発明の第11の実施例である濾過器の断面
【符号の説明】
1 濾過器のケーシング 2 支持材 5 原水室給排水口 6 処理水室吸排水口 7 磁性粉体 8 磁石 9 撹拌手段(洗浄手段) 10 撹拌翼 16 撹拌翼 17 撹拌翼 18 撹拌翼 19 撹拌翼 20 貫通孔 21 撹拌翼 22 撹拌翼 23 ブラシ状部材 24 棒状の翼 25 撹拌翼 26 撹拌翼 27 弾性体 28 撹拌翼 30 カム 31 超音波振動子 32 水流発生手段 33 ノズル 34 ポンプ 35 気泡発生手段 36 エアポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 29/38 530C 530D 530Z 580A 580C 580F 35/02 J (72)発明者 宮田 肇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 岡 浩二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 貫名 康之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 広田 弘美 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 元治 伸夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体が流入する給水口と液体を排出する
    排水口を有し、この給水口と排水口との間に液体を通過
    させる支持材を配し、この支持材上に磁性粉体を成層
    し、逆洗時に磁性粉体を磁石により吸引する濾過器であ
    って、磁性粉体で捕捉した被濾過物を前記磁性粉体から
    剥離させる洗浄手段を備えた濾過器。
  2. 【請求項2】 洗浄手段は、濾過器内を撹拌する撹拌手
    段よりなる請求項1記載の濾過器。
  3. 【請求項3】 洗浄手段は、濾過器内に振動を与える振
    動発生手段よりなる請求項1記載の濾過器。
  4. 【請求項4】 洗浄手段は、濾過器内に水流を発生させ
    る水流発生手段よりなる請求項1記載の濾過器。
  5. 【請求項5】 洗浄手段は、濾過器内に気泡を発生させ
    る気泡発生手段よりなる請求項1記載の濾過器。
  6. 【請求項6】 撹拌手段は、磁石と支持材との間に設け
    た撹拌翼よりなる請求項2記載の濾過器。
  7. 【請求項7】 撹拌手段は、磁石の上下にそれぞれ設け
    た撹拌翼よりなる請求項1記載の濾過器。
  8. 【請求項8】 撹拌翼は、その翼が磁石に略接触あるい
    は近接するように配した請求項6または7記載の濾過
    器。
  9. 【請求項9】 撹拌翼は、その翼が磁石近傍と支持材近
    傍とに位置するように配した請求項6記載の濾過器。
  10. 【請求項10】 撹拌翼は、磁性体で構成した請求項6
    または7記載の濾過器。
  11. 【請求項11】 撹拌翼は、翼に複数の貫通孔を有した
    請求項6または7記載の濾過器。
  12. 【請求項12】 撹拌翼は、支持材に略接触するブラシ
    状部材を有した請求項6または7記載の濾過器。
  13. 【請求項13】 撹拌翼は、磁石と支持材との間で可動
    可能とした請求項6記載の濾過器。
  14. 【請求項14】 撹拌翼は、その外周径を磁石の外径と
    略一致させた請求項6または7記載の濾過器。
  15. 【請求項15】 撹拌翼は、その翼に磁石に略接触ある
    いは近接するスクレイパー設けた請求項6または7記載
    の濾過器。
  16. 【請求項16】 撹拌翼は、棒状の形状としかつ多段に
    構成した請求項6または7記載の濾過器。
  17. 【請求項17】 撹拌翼は、磁石方向に付勢する弾性体
    を有する請求項6または7記載の濾過器。
  18. 【請求項18】 振動発生手段は、支持材を加振させる
    超音波振動子よりなる請求項3記載の濾過器。
  19. 【請求項19】 水流発生手段は、支持材方向に水流を
    発生させるノズルよりなる請求項4記載の濾過器。
  20. 【請求項20】 気泡発生手段は、気泡を混入させるバ
    ルブまたはエアポンプよりなる請求項5記載の濾過器。
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