JPH1189268A - アクチュエータの制御装置 - Google Patents

アクチュエータの制御装置

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JPH1189268A
JPH1189268A JP9244353A JP24435397A JPH1189268A JP H1189268 A JPH1189268 A JP H1189268A JP 9244353 A JP9244353 A JP 9244353A JP 24435397 A JP24435397 A JP 24435397A JP H1189268 A JPH1189268 A JP H1189268A
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JP
Japan
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motor
rotation
current
actuator
output
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JP9244353A
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Inventor
Atsushi Tarui
淳 樽井
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Control Of Direct Current Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動力伝達機構にばね部材を設けて、出力軸の
回転が駆動対象物側から加わる負荷により停止した際
に、モータからのトルクをばね部材に蓄積できるように
したアクチュエータの制御装置において、駆動対象物が
ロックした際にモータにロック電流が流れるのを防止
し、駆動対象物のロックが解消された際には、ばね部材
に蓄積されたトルクを利用して駆動対象物を速やかに変
位させる。 【解決手段】 操作スイッチ54の操作状態に応じてモ
ータ2を通電することにより、トーションスプリング3
を備えたアクチュエータ1を駆動する制御装置50にお
いて、アクチュエータ1の出力側の回転を回転センサ5
2にて検出し、モータ通電時に回転センサ52の出力が
停止されると、発振回路66からの信号を用いてモータ
2を間欠通電し、トーションスプリング3に蓄積された
捩りトルクによりモータ2が逆転しない程度に、モータ
2の回転トルクを制御する。この結果、モータ2に大き
なロック電流が流れるのを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータの回転によ
り駆動対象物を変位させるアクチュエータの制御装置に
関し、特に4輪駆動車における2輪駆動と4輪駆動との
切り換え、又はディファレンシャルギヤのロック・フリ
ーの切り換えを行うのに好適なアクチュエータの制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、4輪駆動車において
2輪駆動と4輪駆動との切り換えを行う切換装置とし
て、内燃機関から変速機等を介して常時駆動される後輪
(又は前輪)側の回転軸に設けられたスプラインと、4
輪駆動時にのみ駆動される前輪(又は後輪)側の回転軸
に設けられたスプラインとを、各スプラインに係合可能
に形成されたスライダを介して連結するか否かを切り換
えることにより、4輪駆動と2輪駆動とを切り換えるよ
うに構成されたものが知られている。
【0003】またこうした切換装置を駆動するアクチュ
エータとして、モータの回転をロッドの軸方向に沿った
直線運動に変換して、ロッドの先端に固定されたフォー
クシャフトを変位させることにより、フォークシャフト
に設けられたシフトフォークを介して、スライダを、前
記各スプラインの連結位置から連結を切り離す切離位置
又はその逆方向へとスライドさせる推力アクチュエータ
が知られている。
【0004】ところで、この推力アクチュエータは、フ
ォークシャフトを変位させるための必要推力をモータの
回転トルクによって発生しているため、モータには、ス
ライダとスプラインとが噛み合う直前及びスライダが滑
り始める直前にスライダに加わる大きな負荷に抗してス
ライダを移動させることのできる、大きな回転トルクを
発生するモータを使用する必要がある。その結果、従来
の推力アクチュエータでは、モータの小型化及び省電力
化が困難であった。
【0005】そこで、本出願人は、動力伝達機構に衝撃
吸収用のトーションスプリングを介在させた推力アクチ
ュエータを出願した(特開平9−79291号公報)。
この推力アクチュエータでは、モータ通電時にロッドに
加わる負荷が増大してロッドの移動が停止した際に、ト
ーションスプリングがモータの回転慣性エネルギを吸収
してクラッチ操作に必要なトルクを蓄える。この結果、
モータの発生する回転トルクを、クラッチ操作に必要な
トルクよりも小さくでき、その分、モータの小型化及び
省電力化を図ることができる。
【0006】また、こうした技術は、上記推力アクチュ
エータに限らず、モータを動力源とするアクチュエータ
であれば適用できる。つまり、モータにて出力軸を回転
させることにより、出力軸に連結された駆動対象物を回
転駆動するアクチュエータであっても、モータから出力
軸に動力を伝達する動力伝達機構に、上記トーションス
プリング等のばね部材を設けるようにすれば、駆動対象
物から出力軸に加わる負荷が増大して出力軸の回転が停
止したときに、ばね部材に駆動対象物の駆動に必要なト
ルクを蓄積させることができることから、ばね部材に蓄
積されたトルクとモータが発生する回転トルクとによ
り、出力軸,延いては駆動対象物を変位させることが可
能になり、モータの小型化及び省電力化を図ることがで
きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
動力伝達機構にトーションスプリング等のばね部材を設
けて、出力軸の回転が停止した際にモータからのトルク
をばね部材に蓄積できるようにした場合、駆動対象物が
ロックして、ばね部材に蓄積されたトルクとモータの回
転トルクとでは出力軸を回転させることができなくなる
と、駆動対象物のロックが解消されるまで、モータに通
常の駆動時よりも大きなロック電流が流れることにな
る。
【0008】例えば、上述の4輪駆動と2輪駆動との切
換装置では、各スプラインを連結するために、スライダ
を切離位置から連結位置に変位させる際、各スプライン
が設けられた回転軸の回転が同期していない状態では、
スライダを連結すべきスプライン側に変位させることが
できず、スライダがロックした状態になってしまう。そ
して、この状態ではモータの回転が停止されて、モータ
及びその通電回路にロック電流が流れることになる。
【0009】そして、このようにモータ及びその通電回
路にロック電流が流れると、モータ及びその通電回路が
発熱し、場合によっては、その発熱によりモータ或いは
通電回路が焼損することがあることから、これら各部
を、ロック電流にて焼損することのないように大型化す
る必要があった。
【0010】また、こうした問題を解決するために、一
般のモータ駆動装置のように、モータの回転停止(換言
すればモータのロック)を検出して、モータへの通電を
停止するようにすると、ばね部材に蓄積されたトルクに
よってモータが逆転してしまい、その後、駆動対象物側
のロックが解消されても、駆動対象物を変位させること
ができなくなる、という問題もある。
【0011】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、上記のように動力伝達機構にトーションスプ
リング等のばね部材を設けて、出力軸の回転が駆動対象
物側から加わる負荷により停止した際に、モータからの
トルクをばね部材に蓄積できるようにしたアクチュエー
タの制御装置において、駆動対象物がロックした際にモ
ータにロック電流が流れるのを防止し、且つ、駆動対象
物のロックが解消された際には、ばね部材に蓄積された
トルクを利用して、駆動対象物を速やかに変位させるこ
とができるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の制御装置においては、モ
ータ通電手段が外部からの駆動指令に従いモータに通電
しているときに、モータ停止検出手段がモータの回転停
止を検出すると、電流低減手段が、モータに流れる電流
を、ロック電流から、モータがばね部材に蓄積されたト
ルクによって逆転するのを防止可能な保持電流まで低下
させる。
【0013】このため、駆動対象物がロックした場合
等、駆動対象物からアクチュエータの出力軸に加わる負
荷が著しく大きくなって、ばね部材に蓄積したトルクと
モータの回転トルクとでは駆動対象物を変位させること
ができなくなった際には、モータ通電電流をロック電流
から保持電流まで減少させて、モータ及びモータ通電手
段がロック電流により発熱するのを防止できる。そし
て、このようにモータ通電電流を低減してモータ及びモ
ータ通電手段の発熱を防止できるため、モータ及びモー
タ通電手段を小型化でき、アクチュエータ及び制御装置
のコストダウンを図ることができる。
【0014】また、このようにモータの回転停止を検出
した際には、モータへの通電を停止するのではなく、モ
ータ通電電流を、モータが逆転するのを防止可能な保持
電流まで低下させることから、モータ停止検出後は、モ
ータをその位置に保持させることができ、その後、駆動
対象物のロックが解消されて駆動対象物が変位可能にな
った際には、ばね部材に蓄積されたトルクによって駆動
対象物を変位させることができる。
【0015】そして、このようにばね部材に蓄積された
トルクによって駆動対象物が変位すると、アクチュエー
タの出力軸も回転するため、本発明では、この出力軸の
回転を検出する回転検出手段を設け、電流低減手段の動
作時(つまりモータに保持電流が流れている時)に、回
転検出手段にて出力軸の回転が検出されると、通常通電
再開手段が、電流低減手段の動作を停止させて、モータ
通電手段によるモータの通常通電を再開させる。
【0016】このため、本発明によれば、駆動対象物の
ロック等により出力軸に加わる負荷が増大してモータの
回転が停止しても、その後、駆動対象物のロックが解消
されて出力軸に加わる負荷が低下し、ばね部材に蓄積さ
れたトルクによって駆動対象物を少しでも変位させるこ
とができるようになれば、モータを通常通り回転させ
て、モータの回転トルクとばね部材に蓄積されたトルク
とにより、駆動対象物を速やかに変位させることができ
る。つまり、本発明によれば、モータの回転停止時にモ
ータ通電電流を一旦保持電流まで低減させているにもか
かわらず、モータの回転により駆動対象物を変位させる
ことができるようになれば、アクチュエータを通常通り
動作させることが可能になる。よって、本発明によれ
ば、アクチュエータの機能を損なうことなく、モータに
ロック電流が流れるのを防止できる。
【0017】ここで、モータ停止検出手段は、駆動対象
物のロック等により、ばね部材にトルクを蓄積したにも
かかわらず出力軸を回転させることができずに、モータ
の回転が停止してしまったことを検出するためのもので
あり、例えば、モータの回転を直接検出する回転センサ
を用いて実現するようにしてもよい。
【0018】しかし、本発明の制御装置には、駆動対象
物から出力軸に加わる負荷の低下を検出するため(換言
すればモータへの通電を通常通電に復帰させるか否かを
判定するため)に、出力軸の回転を検出する回転検出手
段が設けられることから、請求項2に記載のように、モ
ータ停止検出手段を、この回転検出手段からの信号に基
づき、モータの回転停止を検出するようにしてもよい。
【0019】つまり、回転検出手段からの信号に基づき
出力軸の回転停止時間を計時し、この回転停止時間が、
ばね部材がモータの回転慣性エネルギを吸収してトルク
を蓄積するのに要する所定時間に達したときに、モータ
の回転停止を検出するように、モータ停止検出手段を構
成するのである。
【0020】そして、このようにモータ停止検出手段を
構成すれば、モータの回転を検出する回転センサを用い
ることなく、モータの回転停止を検出できることから、
制御装置の構成を簡単にすることができる。また、この
ようにモータの回転を直接検出する回転センサを用いる
ことなく、モータの回転停止を検出するには、請求項3
に記載のように、モータ停止検出手段を、モータに流れ
る電流(モータ通電電流)を検出し、モータ通電電流が
予め設定されたロック判定電流に達したときにモータの
回転停止を検出するようにしてもよい。
【0021】そして、このように構成すれば、モータ通
電電流を検出するための検出回路が必要になるものの、
モータの回転停止によりモータ通電電流がロック電流へ
と実際に増大し始めたときに、モータの回転停止を検出
して、モータ通電電流を保持電流に切り換えることがで
きることから、モータ及びモータ通電手段にロック電流
が流れるのをより確実に防止することが可能になる。
【0022】一方、モータ通電手段としては、外部から
の駆動指令が入力されているときにだけ、モータに電流
を流してモータを回転させるように構成してもよいが、
請求項4に記載のように、モータ通電手段に、外部から
の駆動指令に従いモータへの通電を開始した後、回転検
出手段からの信号に基づき出力軸の回転数又は回転角度
を検出して、回転数又は回転角度が予め設定された所定
値に達したときに、モータへの通電を停止する通電停止
手段を設けてもよい。
【0023】そして、このようにすれば、外部から駆動
指令を入力した際、出力軸が所定量だけ回転されて、駆
動対象物を一定量だけ変位させることができることにな
り、手動操作によってアクチュエータを動作させる場合
の操作性を向上できる。また次に、電流低減手段として
は、例えば、モータ通電時にモータ通電手段が形成する
通常時の通電経路を、電気抵抗の大きな通電経路に切り
換えることにより、モータ通電電流をロック電流から保
持電流に切り換えるようにしてもよい。
【0024】しかし、電流低減手段をこのように構成す
ると、モータ通電電流を保持電流に抑制するのに使用さ
れる通電経路での消費電力が多くなり、その経路での発
熱等、新たな問題が発生することになるので、電流低減
手段としては、請求項5に記載のように、モータ通電手
段が形成する通電経路を周期的に断続させて、モータへ
の通電を間欠通電に切り換えるように構成することが望
ましい。
【0025】またこのように、モータ通電電流を保持電
流に抑制する際に、モータ通電を通常通電から間欠通電
に切り換える場合、その通電周期を、予め設定された所
定デューティ比のパルス信号を用いて制御するようにし
てもよいが、モータ通電電流を保持電流に正確に制御す
るには、請求項6に記載のように、電流低減手段に、モ
ータに流れる電流が保持電流を越えたか否かを判定する
判定手段を設け、その判定手段の判定結果に従い、モー
タの通電経路を断続させるようにすればよい。
【0026】また更に、アクチュエータが、動力源とな
る前述のモータとして、通電時の電流方向により回転方
向を切換可能な直流モータを備えている場合には、請求
項7に記載のように、モータ通電手段に、直流モータへ
の通電経路を直流モータの正転側又は逆転側へと切換可
能な通電回路と、この通電回路を構成する4つのスイッ
チング素子の内、直流モータの両端に夫々設けられた互
いに極性の異なる側の2つのスイッチング素子を外部か
らの駆動指令に従い選択的に同時にオンして、直流モー
タを正転又は逆転させる回転方向切換手段と、を設け、
電流低減手段が直流モータに流れる電流を保持電流に切
り換える際には、回転方向切換手段がオンする2つのス
イッチング素子の少なくとも一方を周期的にオン・オフ
させるように構成するとよい。つまり、このように構成
すれば、外部から入力する駆動指令によって、直流モー
タの回転方向を切り換え、駆動対象物を予め設定された
2方向の内の一方に選択的に変位させることが可能にな
る。
【0027】そして、このように外部から入力する駆動
指令によって直流モータの回転方向を選択的に切り換え
ることができる制御装置であれば、アクチュエータが、
請求項8に記載のように、出力軸が、出力軸の回転運動
を直線運動に変換する運動変換機構を介して、軸方向に
変位可能なロッドに接続され、直流モータの回転により
ロッドを軸方向に変位させるものであっても、適用でき
ることになる。
【0028】また特に、本発明の制御装置によれば、モ
ータ通電時に駆動対象物がロックしてモータの回転が停
止しても、駆動対象物のロックが解消されれば、再びモ
ータへの通電を通常通電に切り換えることができるの
で、請求項9に記載のように、回転中心が同軸上になる
ように配置された2つの回転軸に夫々設けられたスプラ
インをスライダを介して連結・切離するクラッチ機構を
駆動するために、ロッドがクラッチ機構のスライダに連
結された推力アクチュエータの制御装置、より具体的に
は、例えば、自動車の動力伝達系において2輪駆動と4
輪駆動との切り換え又はディファレンシャルギヤのロッ
ク・フリーの切り換えを行うクラッチ機構のスライダを
変位させる自動車用の推力アクチュエータの制御装置、
として使用すれば、スプラインの連結時にスライダが一
時的にロック状態になったとしても、モータにロック電
流が流れるのを防止しつつ、スプラインの連結を確実に
行うことが可能になる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。まず図3は、本発明が適用される4輪駆動
車の動力伝達系の構成を表す概略構成図である。
【0030】図に示すように本実施例の4輪駆動車に
は、変速機TMを介して図示しない内燃機関の出力が入
力されるトランスファ装置30が備えられている。そし
て、トランスファ装置30から車両後方に突出する出力
軸は、リヤプロペラシャフト32,リヤディファレンシ
ャルギヤ33,及び左右後輪RL,RRの回転軸である
リヤドライブシャフト34RL,34RRを介して、左右後
輪RL,RRに至り、また、トランスファ装置30から
車両前方に突出する出力軸は、フロントプロペラシャフ
ト36,フロントディファレンシャルギヤ37,及び左
右前輪FL,FRの回転軸であるフロントドライブシャ
フト38FL,38FRを介して、左右前輪FL,FRに至
る。尚、右前輪FR側のフロントドライブシャフト38
FRには、後輪RL,RRのみを駆動輪とする2輪駆動時
に、左右前輪FL,FRの回転をフリーにするためのフ
ロント車軸断続装置40が設けられている。
【0031】トランスファ装置30内では、変速機TM
の出力が、ギヤ比をハイ/ローいずれかに切換可能なハ
イ/ロー切換装置42を介して、内部の駆動軸43に伝
達され、更に、この駆動軸43の回転が、センタディフ
ァレンシャルギヤ44に入力される。そして、センタデ
ィファレンシャルギヤ44の一方の出力ギヤは、後輪側
出力軸に直結され、他方の出力ギヤは、2輪駆動と4輪
駆動との切り換えを行う2WD/4WD切換装置46、
及びチェーン47を介して、前輪側出力軸に連結されて
いる。また、センタディファレンシャルギヤ44には、
その入力軸と後輪側出力軸とを直結することにより、セ
ンタディファレンシャルギヤ44の差動動作を停止(所
謂デフロック)させるための、ロック/フリー切換装置
48が設けられている。
【0032】ここで、ハイ/ロー切換装置42は、駆動
軸43に設けられたスプラインを、変速機TMの出力軸
に設けられたスプラインに連結するか、或いは、変速機
TMの回転が変速機構42aを介して伝達される回転軸
42bに設けられたスプラインに連結するか、を切り換
えることにより、変速機TMから駆動軸43に至る動力
伝達経路のギヤ比をハイ/ローいずれかに設定するため
のものである。そして、その切り換えは、各スプライン
に係合可能なスライダ42sを、駆動軸43の軸方向
(図に矢印で示す)に移動させることにより行われる。
尚、このハイ/ロー切換装置42は、車両が4輪駆動と
なっているときに、運転者からの操作指令に従い、ギヤ
比を切り換えるようにされており、2輪駆動時には、ギ
ヤ比をハイに固定して、燃費を悪化させないようにされ
ている。
【0033】また、2WD/4WD切換装置46は、フ
ロントプロペラシャフト36に連結される前輪側出力軸
にチェーン47を介して接続された回転軸46aと、セ
ンタディファレンシャルギヤ44の前輪側出力ギヤの回
転軸46bとを、連結するか否かを切り換えることによ
り、当該車両を4輪駆動にするか2輪駆動にするかを切
り換えるためのものである。そして、この切り換えに
も、各回転軸46a,46bに設けられたスプラインに
係合可能なスライダ46sが使用され、このスライダ4
6sを各回転軸46a,46bの軸方向(図に矢印で示
す)に移動させて両スプラインを連結すれば4輪駆動と
なり、逆に、このスライダ46sを移動させて両スプラ
インの連結を切り離せば2輪駆動となる。
【0034】また、ロック/フリー切換装置48は、セ
ンタディファレンシャルギヤ44の入力軸に設けられた
スプラインと、リヤプロペラシャフト32に連結される
後輪側出力軸に設けられたスプラインとを、各スプライ
ンに係合可能なスライダ48sを介して連結するか否か
を切り換えることにより、センタディファレンシャルギ
ヤ44のロック/フリーを切り換えるものであり、2輪
駆動の際には、後輪に動力を伝達できるようにするため
に、センタディファレンシャルギヤ44を必ずロック状
態とし、4輪駆動の際には、運転者の操作指令に従いロ
ック/フリーを切り換えるようにされている。
【0035】また更に、フロント車軸断続装置40も、
上記各切換装置と同様、左右前輪FL,FRの回転軸
(フロントドライブシャフト)38FL,38FRに設けら
れたスプラインを、スライダ40sを介して連結するか
否かを切り換えることにより、左右前輪FL,FRの回
転をフリーにするか否かを切り換えるようにされてお
り、前述したように、2輪駆動時には、各スプラインの
連結を切り離して、左右前輪FL,FRの回転をフリー
にし、4輪駆動時には、各スプラインを連結して、左右
前輪FL,FRをフロントディファレンシャルギヤ37
を介してプロペラシャフト36に連結する。尚、2輪駆
動時に、左右前輪FL,FRの回転をフリーにするの
は、2輪駆動時にフロントドライブシャフト38FL,3
8FRを回すことによる燃費低下を防止するためである。
【0036】このように、本実施例の4輪駆動車の動力
伝達系には、フロント車軸断続装置40、ハイ/ロー切
換装置42,2WD/4WD切換装置46,ロック/フ
リー切換装置48が備えられ、これら各部での切換動作
時には、スライダ40s,42s,46s,48sを、
連結/切離の対象となるスプラインに沿って移動させる
必要がある。そして、本実施例では、このスライダ移動
のために、直流モータを動力源とする推力アクチュエー
タが使用される。
【0037】以下、2WD/4WD切換装置46のスラ
イダ46s移動のために使用される推力アクチュエータ
を例にとり、推力アクチュエータの構造・動作、更に、
本発明の主要部である推力アクチュエータの制御装置の
構成・動作について説明する。尚、以下の説明におい
て、図4は、本実施例の推力アクチュエータ1と2WD
/4WD切換装置46のスライダ46sとの接続機構を
表す説明図、図5及び図6は推力アクチュエータの内部
構造を示す平面図(アッパケースを取り外した状態)、
図7は推力アクチュエータの内部構造を示す側面断面図
(図5及び図6のA−A断面図)である。
【0038】図4に示す如く、2WD/4WD切換装置
46のスライダ46sには、フォークシャフト49に固
定されたシフトフォーク49aが係合されている。そし
て、スライダ46sは、フォークシャフト49が軸方向
(図中左右方向)に変位することにより、両スプライン
に噛合して両スプラインを連結し、車両を4輪駆動とす
る連結位置と、回転軸46b側のスプラインのみに噛合
して両スプラインの連結を切り離し、車両を2輪駆動と
する切離位置(図4に示す状態)と、のいずれかに切り
換えられる。
【0039】推力アクチュエータ1は、フォークシャフ
ト49を軸方向に移動させるためのものであり、通電を
受けて回転トルクを発生する直流モータ(以下単にモー
タという)2、このモータ2の回転トルクを伝達する後
述の動力伝達機構、この動力伝達機構に介在された後述
のトーションスプリング(ばね部材)3、動力伝達機構
により伝達された動力(推力)を受けて軸方向に往復動
するロッド4、及び、これら構成部品を収容するケース
5等から構成されている。
【0040】そして、ロッド4は、ケース5にシール部
材21を介して往復動可能に支持されて、先端部がケー
ス5の外側(図4の左側)へ突出し、その先端部に設け
られた連結ピン4aが、フォークシャフト49に設けら
れた連結凹部49bに係合されている。尚、このロッド
4は、ピニオンギヤ19とラックギヤ20とからなる運
動変換機構によりモータ2側から伝達される回転運動を
直線運動に変換した推力を受けて、軸方向に移動するこ
とにより、フォークシャフト49を軸方向に変位させ
る。
【0041】次に、推力アクチュエータ1の動力伝達機
構は、図5〜図7に示すように、 a)モータ2の出力軸2aに取り付けられて出力軸2a
と一体に回転するウォームギヤ7(但し、このウォーム
ギヤ7は、モータ2への通電が停止された時にモータ2
が逆回転できるように進み角の大きいものを使用してい
る。したがって平歯車でも良い)、 b)ウォームギヤ7と噛み合うウォームホイール8、 c)ウォームホイール8と共通の支持軸9に支持されて
ウォームホイール8と一体に回転する小径ギヤ10、 d)小径ギヤ10と噛み合う大径ギヤ11、 e)大径ギヤ11と非通の支持軸12に支持されてトー
ションスプリング3を介してトルク伝達される小径ギヤ
13、 f)小径ギヤ13と噛み合う大径ギヤ14、 g)大径ギヤ14と共通の支持軸15に支持されて大径
ギヤ14と一体に回転する小径ギヤ16、 h)小径ギヤ16と噛み合うプレートギヤ17、 i)支持軸18に嵌合するプレートギヤ17のボス部の
外周に形成されてプレートギヤ17と一体に回転するピ
ニオンギヤ19、 j)ロッド4の端部に一体に設けられてピニオンギヤ1
9と噛み合うことでピニオンギヤ19の回転力を推力
(軸方向の動力)に変換するラックギヤ20、等より構
成されている。
【0042】一方、トーションスプリング3は、図8
(図5のB−B断面図)及び図9に示すように、大径ギ
ヤ11の内周に配されており、その両端部3a、3bが
内周側へ折り曲げられて大径ギヤ11の内側に突設され
た円弧状の係止壁11aに係止されて所定のセットトル
クが付与されている。尚、大径ギヤ11は、軸方向の一
方側(図8の右側)のみ側壁を有し、他方側は開口され
ている。
【0043】トーションスプリング3を介してトルク伝
達される小径ギヤ13は、大径ギヤ11の開口された側
面を塞ぐ円形のプレート13aを有し、このプレート1
3aの一側面(図8の右側面)に、大径ギヤ11の係止
壁11aの内周側でトーションスプリング3の両端部3
a、3bの間に挿入される円弧状の係合壁13bが設け
られている。尚、係合壁13bは、大径ギヤ11の係止
壁11aより周方向の長さ(円弧長)が若干短く形成さ
れており、トーションスプリング3の両端部3a、3b
の間で回転方向に多少の遊びが設定されている(図9
(a)参照)。
【0044】このトーションスプリング3は、例えばモ
ータ2の回転中にロッド4がロックして小径ギヤ13の
回転が停止した時に、図9(b)、(c)に示すよう
に、自身の一方の端部3aが小径ギヤ13の係合壁13
bの一端に係合しながら大径ギヤ11を通じて伝わるモ
ータ2の回転慣性エネルギによって回転方向に、捩じり
込まれ、捩じり角に応じた捩じりトルクを蓄えることが
できる。
【0045】尚、図9(a)は捩じり角=0のセット状
態、図9(b)はセット状態(つまり図5(a)の状
態)から捩じり角θ1だけ捩じられた状態、図9(c)
はセット状態から捩じり角θ2(>θ1)だけ捩じられ
た状態を示す。但し、本実施例のトーションスプリング
3は、図10のグラフに示すように、捩じり角が増大し
ても、それによって得られる捩じりトルクが大きく変化
しない様に、スプリング定数か小さく設定されている。
尚、図10における各記号は以下の通りである。
【0046】T0:トーションスプリング3のセットト
ルク T1:セット状態からθ1だけ捩じられた時の捩りトル
ク T2:セット状態からθ2だけ捩られた時の捩りトルク E1:モータ回転数が「低速」時の回転慣性エネルギ E2:モータ回転数が「中速」時の回転慣性エネルギ 具体的に、捩じり角θ=1.5rad、2.4rad、
3.2radの場合のトーションスブリング3の捩じり
トルクT、トーションスプリング3に吸収されるエネル
ギE、及び捩じりトルクTによって得られる推力を算出
または測定すると、それぞれ下記の表1の様になる。
【0047】
【表1】
【0048】一方、本アクチュエータ1において、無負
荷動作時でのモータ2の回転数変動を5000rpm
(at10v)〜8000rpm(at16v)の範囲と
した場合に、その変動範囲内の回転数によって生じるモ
ータ2の回転慣性エネルギは下記の表2に示す通りであ
る。尚、無負荷動作時のモータ通電電流はO.1〜0.
2Aである。
【0049】
【表2】
【0050】上記の表1と表2の結果からも分かるよう
に、ロッド4の移動が停止した時にモータ2の回転慣性
エネルギによってトーションスプリング3を捩じり込む
ことができ、その時、トーションスプリング3に蓄えら
れた捩じりトルクにより得られる推力は50〜70kg
となり、スライダ46sにて各回転軸46a,46bの
スプラインを連結する時或いはその連結を切り離す時に
必要な推力(本実施例では最大50kg)よりも大きな推
力が得られる。
【0051】尚、ケース5は、図7に示すように、シー
ル部材22を介して液密に組み合わされたロアケース5
aとアッパケース5bから成る。このように構成された
推力アクチュエータ1においては、2輪駆動から4輪駆
動への切換時、及び4輪駆動から2輪駆動への切換時に
は、後述の制御装置を介して、モータ2が正又は逆方向
に通電されて、正回転又は逆回転する。尚、以下の説明
において、2輪駆動から4輪駆動への切換時のモータ2
の回転方向を正回転、4輪駆動から2輪駆動への切換時
のモータ2の回転方向を逆回転という。
【0052】そして、2輪駆動から4輪駆動への切換時
に、モータ2が正回転すると、出力軸2aに取り付けら
れたウォームギヤ7が出力軸2aと一体に回転し、この
ウオームギヤ7と噛み合うウォームホイール8が回転す
る。ウォームホイール8の回転は、ウォームホイール8
と共に支持軸9に一体に設けられた小径ギヤ10を介し
て大径ギヤ11に伝達されて、この大径ギヤ11からト
ーションスプリング3を介して小径ギヤ13に伝達さ
れ、さらに小径ギヤ13から大径ギヤ14へ、大径ギヤ
14から小径ギヤ16へ、小径ギヤ16からプレートギ
ヤ17へ順に伝達された後、このプレートギヤ17と一
体に回転するピニオンギヤ19からラックギヤ20に伝
達されて、ピニオンギヤ19とラックギヤ20との間で
軸方向の推力に変換される。
【0053】このラックギヤ20で変換された推力によ
りロッド4が引き込まれて(図6参照)、フォークシャ
フト49を変位させる。これにより、フォークシャフト
49に固定されたシフトフォーク49aを介して、スラ
イダ46sが図4の右方向へ移動し、回転軸46bのス
プラインと噛み合ったまま、回転軸46aのスプライン
とも噛み合うことで、各スプライン(延いては回転軸4
6a,46b)が連結されて2輪駆動から4輪駆動へ切
り換えられる。
【0054】ここで、シフトフォーク49aを介して移
動するスライダ46sは、回転軸46aのスプラインに
噛み合う際に、スプラインの端面に当接してスムーズな
噛み合いが行われない場合が生じる。この場合、各回転
軸46a,46bの回転が同期し、且つ各スプラインの
互いの歯筋が合致するまでスライダ46sの移動が停止
される。
【0055】これにより、推力アクチュエータ1では、
ロッド4がロック(移動停止)してトーションスプリン
グ3よりロッド4側に設けられた各ギヤ(13、14、
16、17、19、20)の回転は停止するが、トーシ
ョンスプリング3よりモータ2側に設けられた各ギヤ
(7、8、10、11)はモータ2の回転慣性エネルギ
によって回転を継続しようとする。
【0056】このため、トーションスプリング3は、モ
−夕2の回転数(5000rpm〜8000rpm)に
応じた回転慣性エネルギ(表2参照)を吸収して捩じり
込まれる。従つて、ロッド4は、スライダ46sと回転
軸46a側スプラインとの噛み合いに必要な推力が加え
られた状態で停止する。
【0057】そして、その後、各回転軸46a,46b
の回転が同期して、各スプラインの互いの歯筋が合致
し、スライダ46sが回転軸46a側スプラインと噛み
合い始めると、ロッド4に掛かる負荷が低減して、それ
まで停止していたロッド4がトーションスプリング3か
ら得られる推力により作動して、スライダ46sと回転
軸46a側スプラインとの噛み合いを完了させる。
【0058】この後、フォークシャフト49は、スライ
ダ46sと回転軸46a側スプラインとが噛み合った状
態でさらに移動し、シフトフォ−ク49が図示しないス
トッパに当接することで停止する。このシフトフォーク
49がストッパに当接して停止することで再びロッド4
に掛かる負荷が増大してロッド4は停止するが、上記の
ようにトーションスプリング3にモータ2の回転慣性エ
ネルギが吸収されるため、ロッド4の移動停止に伴う衝
撃力が動力伝達機構に加わることはない。
【0059】そして、その後は、後述の制御装置の動作
によってモータ2への通電が停止されて、2輪駆動から
4輪駆動への切り換えが終了する。また、このようにモ
ータ2への通電が停止されると、トーションスプリング
3に蓄えられた捩じりトルクによってモータ2が逆回転
することにより、動力伝達機構に掛かる負荷は解消され
る。
【0060】一方、4輪駆動から2輪駆動への切換時
に、モータ2が逆回転すると、動力伝達機構の各ギヤが
夫々モータ2の正回転時とは逆方向に回転し、その回転
が、プレートギヤ17と一体に回転するピニオンギヤ1
9からラックギヤ20に伝達されて、ピニオンギヤ19
とラックギヤ20との間で軸方向の推力に変換され、そ
の変換された推力によりロッド4がケース5から突出さ
れ(図4,6参照)、フォークシャフト49を変位させ
る。
【0061】これにより、フォークシャフト49に固定
されたシフトフォーク49aを介して、スライダ46s
が図4の左方向へ移動し、スライダ46sと回転軸46
a側スプラインとの噛合が切り離されることにより、各
スプライン(延いては回転軸46a,46b)の連結が
切り離され、4輪駆動から2輪駆動へ切り換えられる。
【0062】また、この場合、例えば前輪と後輪との間
に回転数差が生じて、スライダ46sと各スプラインと
の間に大きなトルク(摩擦力)が掛かっていると、モー
タ2が発生する回転トルクだけではスライダ46sを移
動させることができず、スライダ46sの移動が停止さ
れる。
【0063】すると、推力アクチュエータ1では、ロッ
ド4がロック(移動停止)して、トーションスプリング
3よりロッド4側に設けられた各ギヤ(13、14、1
6、17、19、20)の回転は停止するが、トーショ
ンスプリング3よりモータ2側に設けられた各ギヤ
(7、8、10、11)はモータ2の回転慣性エネルギ
によって回転を継続するため、トーションスプリング3
には反力(スライダ46sを移動させるトルク)が蓄積
される。
【0064】そして、このトルクとモータ2の回転トル
クとの合成トルクが、スライダ46sと各スプラインと
の間に掛かったトルク(摩擦力)よりも大きくなった時
点で、ロッド4が移動し、スライダ46sと回転軸46
a側スプラインとの噛合が切り離される。
【0065】また、その後、スライダ46sは、回転軸
46b側スプラインに沿ってさらに移動するが、シフト
フォ−ク49が図示しないストッパに当接することで停
止する。尚、このシフトフォーク49がストッパに当接
して停止することで再びロッド4に掛かる負荷が増大し
てロッド4は停止するが、上記のようにトーションスプ
リング3にモータ2の回転慣性エネルギが吸収されるた
め、ロッド4の移動停止に伴う衝撃力が動力伝達機構に
加わることはない。
【0066】そして、その後は、後述の制御装置の動作
によってモータ2への通電が停止されて、4輪駆動から
2輪駆動への切り換えが終了する。また、このようにモ
ータ2への通電が停止されると、トーションスプリング
3に蓄えられた捩じりトルクによってモータ2が逆回転
することにより、動力伝達機構に掛かる負荷は解消され
る。以上のように、本実施例の推力アクチュエータ1で
は、モータ2の回転をピニオンギヤ19に伝達する動力
伝達機構に、トルク蓄積用のトーションスプリング3を
備えているため、駆動対象物であるスライダ46s側か
ら加わる負荷が大きくなってトーションスプリング3か
らロッド4側のギヤの回転が停止した際には、トーショ
ンスプリング3にトルクを蓄積し、その蓄積したトルク
とモータ2の回転トルクとにより、モータ2が発生する
回転トルクよりも大きいトルクでスライダ46sを移動
させることが可能になり、従来技術の項で説明したよう
に、モータ2の小型化及び省電力化を図ることができ
る。
【0067】ところで、上記のように2輪駆動から4輪
駆動への切換時には、スライダ46sが回転軸46a側
スプラインと噛合するのに時間がかかることがあり、こ
の場合、モータ2への通電を通常通り行っていると、モ
ータ2に通常よりも大きなロック電流が長時間流れて、
モータ2やその通電用回路が発熱し、場合によっては焼
損してしまうことがある。そこで、推力アクチュエータ
1の制御装置は、モータ2に長時間ロック電流が流れる
のを防止しつつ、モータ2を運転者からの指令に従い回
転させて、2輪駆動から4輪駆動或いはその逆方向への
切り換えを行うことができるようにされている。
【0068】そこで次にこのように構成された本実施例
の制御装置について説明する。図1は、本実施例の推力
アクチュエータ1の制御装置50の構成を表す電気回路
図である。図1に示す如く、制御装置50には、推力ア
クチュエータ1においてトーションスプリング3からロ
ッド4側のギヤが所定角度回転する度にパルス信号を発
生する回転センサ52と、運転者により手動で操作され
る2WD/4WD切換用の操作スイッチ54と、制御装
置50の起動直後にスライダ46sの位置を確認するた
めの初期位置確認スイッチ56とが接続されている。
【0069】尚、回転センサ52は、本発明の回転検出
手段に相当するものであり、回転センサ52が回転を検
出するギヤとしては、トーションスプリング3よりロッ
ド4側に設けられたギヤ(13、14、16、17、1
9、20)であればどのギヤであってもよい。例えば、
大径ギヤ14の外周近傍に電磁ピックアップ式の回転セ
ンサを設け、そのギヤ14の歯車が回転センサを通過す
る度にパルス信号を出力するようにしてもよく、或い
は、任意のギヤの支持軸に回転検出用のプレートを設
け、そのプレートの回転を、電磁ピックアップ式或いは
光学式の回転センサを利用して検出するようにしてもよ
い。
【0070】また、操作スイッチ54は、本実施例で
は、例えば、運転者が手動操作する2WD/4WD切換
用の操作レバーに取り付けられて、操作レバーが2WD
指令位置にあるときオン状態となり、操作レバーが4W
D指令位置にあるときオフ状態となるスイッチにより構
成されている。
【0071】また、初期位置確認スイッチ56は、制御
装置50の起動直後に、スライダ46sが各スプライン
を連結する4WD位置にあるか、各スプラインの連結を
切り離す2WD位置にあるかを確認するためのものであ
り、本実施例では、例えば、2WD/4WD切換装置4
6内に組み込まれて、上記操作スイッチ54と同様に、
スライダ46sが2WD位置にあるときにオン状態とな
り、スライダ46sが4WD位置にあるときにオフ状態
となるスイッチにより構成されている。
【0072】図1に示す如く、制御装置50には、通電
回路60として、モータ2を正・逆に回転させるため
に、モータ2のモータ巻線両端と車載バッテリ(バッテ
リ電圧Vb)の正極側に接続された電源ラインとの間に
夫々スイッチング素子として設けられた一対のトランジ
スタT1,T3と、同じくモータ巻線両端と車載バッテ
リの負極側に接続されたグランドラインとの間にスイッ
チング素子として夫々設けられた一対のトランジスタT
2,T4と、からなる所謂Hブリッジ回路が備えられて
いる。
【0073】そして、本実施例では、モータ巻線の一端
に接続されたトランジスタT1と他端に接続されたトラ
ンジスタT4とを同時にオン状態とし、他のトランジス
タT2,T3をオフ状態とすれば、モータ巻線に正方向
に電流が流れてモータ2が正回転し、スライダ46s
が、各スプラインを連結する4WD位置側に移動し、逆
に、モータ巻線の一端に接続されたトランジスタT2と
他端に接続されたトランジスタT3とを同時にオン状態
とし、他のトランジスタT1,T4をオフ状態とすれ
ば、モータ巻線に逆方向に電流が流れてモータ2が逆回
転し、スライダ46sが、各スプラインの連結を切り離
す2WD位置側に移動するようにされている。尚、上記
各トランジスタT1〜T4は、バイポーラトランジスタ
であっても、或いはMOS型等のFETであっても使用
できる(本実施例ではMOSFETを使用)。
【0074】次に、回転センサ52の出力は、シフト検
出カウンタ62の入力端子(アップ)に接続されると共
に、オアゲートOR1を介して、ロック検出タイマ64
のリセット端子に接続されている。そして、シフト検出
カウンタ62において、カウント値が設定値に達したと
きにハイレベルの信号を出力する出力端子(キャリー)
は、入力信号のハイ/ローレベルを反転して出力するイ
ンバータINV1を介して、アンドゲートAND1,A
ND2の入力端子に接続され、ロック検出タイマ64に
おいて、計時時間が所定時間に達したときにハイレベル
の信号を出力する出力端子(キャリー)は、ナンドゲー
トNAND1の入力端子に接続されている。
【0075】上記各アンドゲートAND1及びAND2
は、通電回路60を構成するモータ正回転用のトランジ
スタT1,T4、及びモータ逆回転用のトランジスタT
2,T3を、夫々、オンさせるための駆動信号(ハイレ
ベル)を出力するものであり、アンドゲートAND1の
出力は、モータ正回転用のトランジスタT1,T4の制
御入力端子(具体的には、ベース或いはゲート)に接続
され、アンドゲートAND2の出力は、モータ逆回転用
のトランジスタT2,T3の制御入力端子に、オアゲー
トOR2を介して接続されている。
【0076】また、ナンドゲートNAND1の出力端子
は、これら各アンドゲートAND1,AND2の入力端
子に接続され、ナンドゲートNAND1は、ロック検出
タイマ64からの出力がハイレベルであるとき(後述の
モータ停止検出時)に、間欠通電用発振回路66からの
発振出力に応じて信号レベルが周期的にローレベルに変
化する間欠通電用の制御信号を各アンドゲートAND
1,AND2に出力し、ロック検出タイマ64からの出
力がローレベルであるときには、常時、ハイレベルの信
号を、各アンドゲートAND1,AND2に出力する。
【0077】一方、操作スイッチ54及び初期確認スイ
ッチ56の一端は、バッテリの負極側電位と同じグラン
ドラインに接地されており、他端が、制御装置50内の
定電圧電源ラインVccに図示しない抵抗等を介してプ
ルアップされた信号経路を介して、制御装置50内各部
に接続されている。
【0078】即ち、操作スイッチ54は、オアゲートO
R3を介して、D−フリップフロップ(以下、D−F/
Fと記載する)68のクロック入力端子に接続されると
共に、インバータINV2を介して、D−F/F69の
クロック入力端子に接続され、更に、イクスクルーシブ
オアゲート(排他的論理和回路)EXOR1及びアンド
ゲートAND3の入力端子に夫々接続されている。ま
た、初期位置確認スイッチ56は、イクスクルーシブオ
アゲートEXOR1の入力端子に接続されている。
【0079】そして、上記各D−F/F68,69の入
力端子Dには、当該制御装置50の電源電圧Vccが印
加されており、D−F/F68,69は、クロック入力
端子への入力信号の立上がりにより、その電源電圧Vc
cに応じたハイレベルの信号を出力端子Qから出力し、
リセット端子にハイレベルの信号が入力されると、その
出力端子Qからローレベルの信号を出力する。
【0080】また、D−F/F68の出力端子Qは、ア
ンドゲートAND1の入力端子に接続されると共に、そ
の出力信号の立上がり後、一定パルス幅のパルス信号を
発生するワンショットタイマ70の入力端子に接続され
ている。また、D−F/F69の出力端子Qは、アンド
ゲートAND2の入力端子に接続されると共に、その出
力信号の立上がり後、一定パルス幅のパルス信号を発生
するワンショットタイマ71の入力端子に接続されてい
る。
【0081】そして、ワンショットタイマ70の出力端
子は、D−F/F69のリセット端子に接続されると共
に、オアゲートOR4の入力端子に接続され、D−F/
F69からの出力を受けるワンショットタイマ71の出
力端子は、D−F/F68のリセット端子に接続される
と共に、オアゲートOR4の入力端子に接続され、更
に、このオアゲートOR4の出力端子は、オアゲートO
R1の入力端子、及びシフト検出カウンタ62のリセッ
ト端子に、夫々接続されている。
【0082】一方、イクスクルーシブオアゲートEXO
R1の出力端子は、D−F/F72の入力端子D及びリ
セット端子に夫々接続されている。このD−F/F72
は、当該制御装置50への電源投入後(つまり起動後)
に、当該制御装置50に図示しない定電圧電源回路から
供給される電源電圧Vccが所定電圧に達してから、当
該装置を初期化(D−F/F68,69のリセット等)
するためのパルス信号を発生するパワーオンリセット回
路74からのパルス信号をクロック入力端子に受けて、
そのパルス信号の立上がりにより、イクスクルーシブオ
アゲートEXOR1の出力をラッチするためのものであ
り、出力端子Qは、アンドゲートAND3及びAND4
の入力端子に接続されている。また、アンドゲートAN
D4のもう一方の入力端子は、インバータINV2の出
力端子に接続され、更に、アンドゲートAND4の出力
端子は、オアゲートOR2を介して、通電回路60のモ
ータ逆回転用のトランジスタT2,T3の制御入力端子
に接続されている。尚、D−F/F72は、リセット端
子に入力されるイクスクルーシブオアゲートEXOR1
からの出力信号の立下がりにより、リセットされる。
【0083】以上のように構成された制御装置50にお
いては、起動直後に、操作スイッチ54と初期位置確認
スイッチ56とのオン・オフ状態が一致しているとき、
つまり、2WD/4WD切換指令と実際の切換状態とが
一致しているときには、イクスクルーシブオアゲートE
XOR1の出力はローレベルとなり、D−F/F72の
出力もローレベルに保持される。この結果、アンドゲー
トAND3,AND4の出力もローレベルに保持され
る。また、当該装置の起動直後には、パワーオンリセッ
ト回路74からのパルス信号により、上記各D−F/F
68,69がリセットされることから、その出力はロー
レベルに保持される。この結果、アンドゲートAND
1,AND2の出力、及びオアゲートOR2の出力も、
ローレベルに保持され、通電回路60のトランジスタT
1〜T4は、全て、オフ状態に保持され、モータ2が回
転することはない。
【0084】一方、起動直後に、操作スイッチ54と初
期位置確認スイッチ56とのオン・オフ状態が一致して
いないとき(2WD/4WD切換指令と実際の切換状態
とが不一致の場合)には、イクスクルーシブオアゲート
EXOR1の出力が、ハイレベルとなり、その後パワー
オンリセット回路74から出力されるパルス信号によ
り、D−F/F72の出力がハイレベルとなる。そし
て、このとき、操作スイッチ54がオン状態で、初期位
置確認スイッチ56がオフ状態であれば(換言すれば、
操作レバーが2WD指令位置にあるにもかかわらず2W
D/4WD切換装置46が4WD側に切り換えられてい
る場合には)、操作スイッチ54からの信号経路がロー
レベルとなるため、この信号レベルがインバータINV
2を介して反転して入力されるアンドゲートAND4か
らの出力がハイレベルとなる。
【0085】この結果、オアゲートOR2からの出力が
ハイレベルとなり、通電回路60のモータ逆回転用のト
ランジスタT2,T3がオンして、モータ2に逆回転用
の電流が流れて、モータ2が逆回転し、推力アクチュエ
ータ1は、2WD/4WD切換装置46におけるスライ
ダ46sと回転軸46a側スプラインとの噛合を切り離
す方向にスライダ46sを移動させ、最終的には、スラ
イダ46sは、回転軸46b側スプラインにのみ噛合し
た、2WD位置になる。
【0086】そして、スライダ46sが2WD位置にな
ると、初期位置確認スイッチ56が、操作スイッチ54
と同じオン状態となるため、イクスクルーシブオアゲー
トEXOR1の2つの入力端子が共にローレベルとなっ
て、その出力がハイレベルからローレベルに反転する。
すると、その出力信号の立下がりにより、D−F/F7
2がリセットされて、D−F/F72からの出力がロー
レベルとなり、アンドゲートAND4及びオアゲートO
R2の出力がローレベルとなって、トランジスタT2,
T3がオフ状態となり、モータ2への通電が停止され
る。
【0087】従って、本実施例によれば、制御装置50
の起動時に、操作レバーが2WD指令位置にあるにもか
かわらず、2WD/4WD切換装置46が4WD側に切
り換えられていたとしても、上記初期駆動によって、2
WD/4WD切換装置46のスライダ46sを2WD位
置に駆動して、指令と実際の切り換え状態とを一致させ
ることができる。
【0088】また次に、制御装置50の起動直後に、操
作スイッチ54がオフ状態で、初期位置確認スイッチ5
6がオン状態である場合(換言すれば、操作レバーが4
WD指令位置にあるにもかかわらず2WD/4WD切換
装置46が2WD側に切り換えられている場合)には、
操作スイッチ54からの信号経路がハイレベルとなるた
め、アンドゲートAND3からの出力がハイレベルとな
る。そして、このアンドゲートAND3からの出力は、
オアゲートOR3を介して、D−F/F68のクロック
入力端子に入力されることから、アンドゲートAND3
からの出力がハイレベルになると、D−F/F68の出
力端子Qがローレベルからハイレベルになって、アンド
ゲートAND1にハイレベルの信号が出力されると共
に、ワンショットタイマ70からパルス信号が出力され
る。
【0089】ワンショットタイマ70からのパルス信号
は、D−F/F69,シフト検出カウンタ62,及びロ
ック検出タイマ64のリセット端子に、直接、或いは、
オアゲートOR4,OR1を介して間接的に入力され、
これら各部はリセットされる。すると、シフト検出カウ
ンタ62からの出力はローレベルになって、インバータ
INV1にてハイレベルに反転された後、アンドゲート
AND1に入力される。また、ロック検出タイマ64か
らの出力もローレベルになるため、ナンドゲートNAN
D1からの出力はハイレベルとなり、この信号が、各ア
ンドゲートAND1,AND2に入力される。
【0090】よって、これら各アンドゲートAND1,
AND2のうち、モータ正回転用のアンドゲートAND
1のみがハイレベルの信号を出力することになり、この
信号により、通電回路60におけるモータ正回転用のト
ランジスタT1,T4がオン状態となって、モータ2に
正回転用の電流が流れて、モータ2が正回転し、推力ア
クチュエータ1は、スライダ46sを回転軸46a側ス
プラインに向けて移動させる。
【0091】また、このようにスライダ46sを移動さ
せたとき、回転軸46b側スプラインと回転軸46a側
スプラインとの回転及び位置が一致しないと、スライダ
46sが回転軸46a側スプラインの端面に当たり、こ
のスプラインに噛合できずに停止する。そこで、本実施
例では、この停止状態を判定するために、回転センサ5
2からパルス信号によりロック検出タイマ64をリセッ
トするように構成されており、ロック検出タイマ64
が、回転センサ52からパルス信号が入力されない時間
が所定時間、詳しくは、トーションスプリング3よりロ
ッド4側に設けられたギヤ(13、14、16、17、
19、20)の回転が停止し、更に、モータ2の回転に
よりトーションスプリング3に捩りトルクを蓄積するの
に要する所定時間△T、に達したときに、ハイレベルの
信号を出力する。
【0092】そして、このようにロック検出タイマ64
がハイレベルの信号を出力すると、ナンドゲートNAN
D1から、間欠通電用発振回路66の発振出力を反転し
た信号が周期的に出力され、アンドゲートAND1から
は、この信号に応じて、トランジスタT1,T4を周期
的にオン/オフさせる駆動信号が出力されて、モータ2
が間欠的に通電される。尚、こうした間欠通電のため
に、間欠通電用発振回路66が出力する発振信号の周期
及びデューティ比は、上記間欠通電により、モータ2か
ら、トーションスプリング3に蓄積されたトルクによっ
てモータ2が逆転しない程度の保持トルクを発生させる
ことができるように予め設定されている。
【0093】一方、このようにスライダ46sが回転軸
46a側スプラインの端面に当たって停止してから、上
記各スプラインの回転及び位置が一致すると、トーショ
ンスプリング3に蓄積された捩りトルクによって、スラ
イダ46sが回転軸46a側スプラインに噛合し始め
る。すると、トーションスプリング3よりロッド4側に
設けられたギヤ(13、14、16、17、19、2
0)が回転し始め、回転センサ52からパルス信号が出
力されることから、ロック検出タイマ64は再びリセッ
トされて、ナンドゲートNAND1からの出力は、ハイ
レベルになる。そして、その後は、モータ2への正回転
方向への通常通電が再開されて、モータ2は通常通り正
回転され、この回転により、スライダ46sは、回転軸
46a側スプライン方向へと更に移動される。
【0094】一方、シフト検出カウンタ62は、リセッ
ト後、回転センサ52から出力されるパルス信号をカウ
ントし、そのカウント値が所定値に達したとき、換言す
れば、回転センサ52が設けられたギヤが所定角度回転
して、スライダ46sがその回転角度で決まる所定量だ
け変位したときに、ハイレベルの信号を出力して、イン
バータINV1からアンドゲートAND1への入力信号
をローレベルにする。この結果、アンドゲートAND1
からの出力がローレベルとなって、トランジスタT1,
T4がオフ状態となり、モータ2への通電が停止され
る。尚、シフト検出カウンタ62がリセット後、ハイレ
ベルの信号を出力するまでのカウント値は、スライダ4
6sが2WD位置から4WD位置又はその逆方向へと移
動させたときに、回転センサ52から出力されるパルス
数である。
【0095】従って、本実施例によれば、制御装置50
の起動時に、操作レバーが4WD指令位置にあるにもか
かわらず、2WD/4WD切換装置46が2WD側に切
り換えられていたとしても、上記初期駆動によって、2
WD/4WD切換装置46のスライダ46sを4WD位
置まで駆動して、指令と実際の切り換え状態とを一致さ
せることができる。
【0096】尚、この初期駆動により、初期位置確認ス
イッチ56は、操作スイッチ54と同様、オフ状態とな
り、イクスクルーシブオアゲートEXOR1の2つの入
力端子が共にハイレベルとなって、その出力がハイレベ
ルからローレベルに反転することから、その後は、D−
F/F72がリセットされて、D−F/F72からの出
力がローレベルとなり、アンドゲートAND3の出力
は、ローレベルに保持される。
【0097】次に、制御装置50の起動後、上記初期動
作によって、操作スイッチ54と初期位置確認スイッチ
56とのオン・オフ状態が一致していることが確認され
るか、そのオン・オフ状態が一致するようにモータ2へ
の通電がなされた後、運転者の操作レバーの操作によっ
て、操作スイッチ54のオン・オフ状態が切り変わる
と、その変化に応じて、上記一対のD−F/F68,6
9からの出力が、操作スイッチ54のオン・オフ状態に
対応したレベルに確定される。
【0098】即ち、運転者が4WDから2WDへの切り
換えを指令し、操作スイッチ54がオフ状態からオン状
態に切り変わったときには、D−F/F69のクロック
入力端子がローレベルからハイレベルに変化し、D−F
/F69の出力がハイレベルとなり、他方のD−F/F
68は、ワンショットタイマ71から出力されるパルス
信号によりリセットされて、その出力がローレベルとな
る。また、逆に、運転者が2WDから4WDへの切り換
えを指令し、操作スイッチ54がオン状態からオフ状態
に切り変わったときには、D−F/F68のクロック入
力端子がローレベルからハイレベルに変化し、D−F/
F68の出力がハイレベルとなり、他方のD−F/F6
9は、ワンショットタイマ70から出力されるパルス信
号によりリセットされて、その出力がローレベルとな
る。
【0099】そして、2WDへの切換指令入力時には、
ワンショットタイマ71から出力されるパルス信号によ
り、シフト検出カウンタ62及びロック検出タイマ64
がリセットされて、アンドゲートAND2への入力信号
が全てハイレベルとなることから、アンドゲートAND
2からの出力(ハイレベル)により、通電回路60内の
モータ逆回転用のトランジスタT2,T3がオン状態に
制御されて、モータ2が逆回転し、推力アクチュエータ
1は、2WD/4WD切換装置46のスライダ46sを
2WD位置まで移動させる。また、このときの移動量
は、シフト検出カウンタ62によるカウント値にて監視
され、スライダ46sが確実に2WD位置に移動した
後、モータ2への通電が停止される。
【0100】一方、4WDへの切換指令入力時には、ワ
ンショットタイマ70から出力されるパルス信号によ
り、シフト検出カウンタ62及びロック検出タイマ64
がリセットされて、アンドゲートAND1への入力信号
が全てハイレベルとなることから、操作スイッチ54と
初期位置確認スイッチ56とのオン・オフ状態が不一致
でスライダ46sを4WD位置まで移動させる上述の初
期駆動時と同様に、モータ2への通電が制御されて、最
終的には、スライダ46sが確実に4WD位置に移動し
た後、モータ2への通電が停止される。
【0101】つまり、図2に示すように、例えば、時点
t0 にて、操作スイッチ54がオンからオフに変化し
て、モータ2を正回転させると、スライダ46sが回転
軸46a側スプライン方向に移動し、その移動に伴い、
回転センサ52からパルス信号(回転パルス)が出力さ
れるが、スライダ46sが回転軸46a側スプラインの
端面まで移動した際、回転軸46b側スプラインと回転
軸46a側スプラインとの回転が同期し、且つその回転
位置が一致していないと、スライダ46sは、回転軸4
6a側スプラインに噛合できずに、その位置に停止さ
れ、回転センサ52からのパルス信号の出力も停止され
る。そして、この停止時間は、ロック検出タイマ64に
て計時され、その計時時間(時点t1 以降の時間)が、
所定時間△Tに達すると(時点t2 )、その後は、間欠
通電用発振回路66からの出力信号により、モータ2が
間欠通電されることになる。
【0102】従って、モータ2のモータ巻線に流れる電
流(モータ電流)は、図2に示すように、スライダ46
sの停止直後に、一時的に通常よりも増大するが、その
後は、間欠通電により、モータ電流を、トーションスプ
リング3に蓄積された捩りトルクによってモータ2が逆
転しない程度の保持トルクを発生させる保持電流に抑制
できることになる。
【0103】そして、その後、上記各スプラインの回転
が同期して、スライダ46sが回転軸46a側スプライ
ンに噛合し始めると、回転センサ52からのパルス信号
の出力が再開される(時点t3 ) ことから、モータ2へ
の通電が間欠通電から通常通電に切り換えられて、モー
タ2は通常通り正回転され、この回転により、スライダ
46sは、回転軸46a側スプライン方向へと更に移動
されることになる。また、この移動によって、スライダ
46sが4WD位置に達し、シフト検出カウンタ62に
よる回転センサ52からのパルス信号のカウント値が所
定値に達すると(時点t4 )、シフト検出カウンタ62
からの出力がハイレベルになって、モータ正回転用のト
ランジスタT1,T4がオフ状態となり、モータ2への
通電が停止される。
【0104】以上説明したように、本実施例の推力アク
チュエータ1の制御装置50においては、モータ2への
通電時に、回転センサ52からのパルス信号が入力され
なくなり、その状態がトーションスプリング3に捩りト
ルクを蓄積可能な所定時間△T以上継続すると、モータ
2への通電を、バッテリ電圧をモータ巻線に直接印加す
る通常通電から、間接通電に切り換え、モータ電流を、
トーションスプリング3に蓄積された捩りトルクによっ
てモータ2が逆転しない程度の保持トルクをモータ2に
発生させる保持電流まで低下させる。
【0105】このため、上記のように、2WD/4WD
切換装置46内のスライダ46sを、2WD位置から4
WD位置まで移動させる際に、スライダ46sが回転軸
46a側スプラインの端面に当接した場合等、スライダ
46sの移動がスプライン側から受ける力によって一時
的に停止したときには、モータ電流を保持電流まで低下
させて、モータ2に大きなロック電流が長時間流れて、
モータ及びその通電回路60が発熱するのを防止でき
る。また、通電回路60を、ロック電流に充分耐えうる
ように、許容電流の大きなトランジスタを用いて構成す
る必要がないことから、制御装置50のコストダウンを
図ることができる。
【0106】また、モータ2への通電電流を保持電流ま
で低下させた後、スライダ46sがトーションスプリン
グ3に蓄積された捩りトルクによって移動すれば、回転
センサ52からのパルス信号によりロック検出タイマ6
4がリセットされて、モータ2への通常通電を速やかに
再開することから、モータ2の停止(ロック)が解除さ
れれば、モータ2を速やかに回転させて、スライダ46
sを所望位置まで変位させることができる。
【0107】尚、本実施例では、ロック検出タイマ64
が本発明(特に請求項2)のモータ停止検出手段として
機能し、ロック検出タイマ64のリセット端子に回転セ
ンサ52からのパルス信号を入力してロック検出タイマ
64をリセットさせるオアゲートOR1が、本発明の通
常通電再開手段として機能する。また、D−F/F6
8,69及びワンショットタイマ70,71は、請求項
7に記載の回転方向切換手段に相当し、本実施例では、
これら各回路と通電回路60とがモータ通電手段として
機能する。また、間欠通電用発振回路66及びこの回路
からの出力により間欠通電用の信号を発生するナンドゲ
ートNAND1が、本発明の電流低減手段(特に請求項
5)の電流低減手段として機能し、シフト検出カウンタ
62が、請求項4に記載の通電停止手段として機能す
る。
【0108】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
種々の態様を採ることができる。例えば、上記実施例で
は、モータ通電時のモータ2の回転停止(モータロッ
ク)を、ロック検出タイマ64を用いて、回転センサ5
2からのパルス信号の出力停止時間を計時することによ
り検出し、その後、モータ2への通電電流を保持電流ま
で低下させる際の間欠通電は、間欠通電用発振回路66
からの出力信号に従い行うものとして説明したが、例え
ば、図11に示す如く、通電回路60を介して、モータ
2に実際に流れたモータ電流を、通電回路60により形
成されるモータの通電経路に設けた抵抗R1を介して直
接検出し、その検出したモータ電流から、モータ2の回
転停止を検出したり、モータ2に流れる保持電流を制御
するようにしてもよい。
【0109】即ち、図11に示す制御装置80と、図1
に示した上記実施例の制御装置50との異なる点は、下
記の〜の点であり、それ以外は、上記実施例の制御
装置50と全く同様に構成されている。 通電回路60からグランドラインに至るモータ2の
通電経路にモータ電流検出用の抵抗R1を設けた点。
【0110】 この抵抗R1の通電回路60側の電圧
(電流検出電圧)が、電源電圧Vccを抵抗R2,R3
で分圧したロック判定電圧よりも高いか否かを判定し、
電流検出電圧がロック判定電圧よりも高いときに、モー
タ2にモータ停止時のロック電流が流れたと判定して、
ハイレベルの検出信号を出力するコンパレータCOM1
を設けた点。
【0111】 ロック検出タイマ64の代わりに、ロ
ック検出用のRS−フリップフロップ(以下、単にRS
−F/Fという)84を設け、そのリセット端子に、オ
アゲートOR1からの出力を入力し、セット端子に、コ
ンパレータCOM1からの出力を入力するようにし、更
に、その出力端子Qを、ナンドゲートNAND1に接続
した点。
【0112】 抵抗R1からの電流検出電圧が、電源
電圧Vccを抵抗R4,R5で分圧した保持電流判定電
圧(ロック判定電圧よりも充分小さい電圧)よりも高い
か否かを判定し、電流検出電圧が保持電流判定電圧より
も高いときに、モータ電流が保持電流を越えたと判定し
て、ハイレベルの検出信号を出力するコンパレータCO
M2を設けた点。
【0113】 間欠通電用発振回路66の代わりに、
コンパレータCOM2からの検出信号を受けて、その信
号の立下がり後、所定時間、間欠通電用のハイレベルの
信号を出力する間欠通電用オフタイマ86を設けた点。 間欠通電用オフタイマ86からの出力信号と、コン
パレータCOM2からの検出信号とを受けて、これら各
信号のいずれかがハイレベルであるとき、ナンドゲート
NAND1にハイレベルの信号を出力するオアゲートO
R10を設けた点。
【0114】そして、このように構成された図11の制
御装置80においては、モータ通電によりモータ2が回
転しているときには、回転センサ52からのパルス信号
によりRS−F/F84がリセットされて、その出力は
ローレベルとなるが、モータ2の回転が停止して、モー
タ電流が上昇し、電流検出電圧がロック判定電圧に達す
ると、RS−F/F84がセットされて、その出力がハ
イレベルとなる。すると、ナンドゲートNAND1の出
力は、オアゲート10からの入力信号レベルに応じて変
化し、その入力信号レベルがハイレベルであるとき、出
力がローベルとなる。また、モータ2にロック電流が流
れているときには、コンパレータCOM2からの出力も
ハイレベルとなるため、コンパレータCOM1でロック
電流が検出された直後には、ナンドゲートNAND1か
らの出力がローレベルとなり、モータ2への通電が停止
される。
【0115】そして、この通電停止によって、モータ電
流が保持電流を下回ると、コンパレータCOM2からの
出力は、ローレベルとなるが、コンパレータCOM2か
らの出力がローレベルとなっても、間欠通電用オフタイ
マ86から一定時間ハイレベルの信号が出力されること
から、モータ通電は、その後一定時間遮断され、モータ
電流がコンパレータCOM2が判定する保持電流よりも
小さい所定電流まで低下した時点で、間欠通電用オフタ
イマ86からの出力がローレベルとなって、ナンドゲー
トNAND1からハイレベルの信号が出力され、モータ
2への通電が再開される。すると、モータ電流が再び上
昇し、コンパレータCOM2が判定する保持電流を越え
ることから、モータ2への通電が再度停止され、以降、
モータ電流は、コンパレータCOM2が判定する保持電
流と、間欠通電用オフタイマ86が計時する一定時間が
経過するまでの間に保持電流から低下した第2の保持電
流との間で増減され、その平均電流に制御されることに
なる。
【0116】この結果、図11の制御装置80において
も、図1に示した制御装置50と同様、推力アクチュエ
ータ1により2WD/4WD切換装置46のスライダ4
6sを2WD位置から4WD位置へと移動させる際に、
スライダ46sが回転軸46a側スプラインの端部に当
接してモータ2の回転が一時的に停止したとしても、モ
ータ電流からその旨を速やかに検出して、その後、スラ
イダ46sがスプラインと噛合し始めるまでの間、図2
に示したように、モータ2を間欠的に通電して、モータ
2から、トーションスプリング3に蓄積された捩りトル
クによってモータ2が逆転しない程度の回転トルクを発
生させることが可能になる。
【0117】そして、モータ2の回転停止後、トーショ
ンスプリング3に蓄積された捩りトルクによりスライダ
46sが移動し始め、回転センサ2からパルス信号が出
力されると、RS−F/F84がリセットされて、モー
タ2への通常通電が再開されることから、スライダ46
sを所定位置まで移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 推力アクチュエータの制御装置の構成を表す
電気回路図である。
【図2】 制御装置の動作を説明するタイムチャートで
ある。
【図3】 4輪駆動車の動力伝達系の全体構成を表す説
明図である。
【図4】 推力アクチュエータとスライダとの接続状態
を表す説明図である。
【図5】 推力アクチュエータの内部構造を示す平面図
である。
【図6】 推力アクチュエータの作動状態を示す内部構
造の平面図である。
【図7】 推力アクチュエータの内部構造を示す側面断
面図である。
【図8】 トーションスプリングの取付け状態を示す断
面図である。
【図9】 トーションスプリングが捩じられる状態を示
す作動図である。
【図10】 トーションスプリングの捩じり角とトルク
との関係を示すグラフである。
【図11】 制御装置の他の構成例を表す電気回路図で
ある。
【符号の説明】
1…推力アクチュエータ、2…モータ、3…トーション
スプリング(ばね部材)、4…ロッド、7…ウォームギ
ヤ(動力伝達機構)、8…ウォームホイール(動力伝達
機構)、10…小径ギヤ(動力伝達機構)、11…大径
ギヤ(動力伝達機構)、13…小径ギヤ(動力伝達機
構)、14…大径ギヤ(動力伝達機構)、16…小径ギ
ヤ(動力伝達機構)、17…プレートギヤ(動力伝達機
構)、19…ピニオンギヤ(動力伝達機構)、20…ラ
ックギヤ(動力伝達機構)、40…フロント車軸断続装
置、42…ハイ/ロー切換装置、46…2WD/4WD
切換装置、48…ロック/フリー切換装置、50,80
…制御装置、52…回転センサ、54…操作スイッチ、
56…初期位置確認スイッチ、60…通電回路、62…
シフト検出カウンタ、64…ロック検出タイマ、66…
間欠通電用発振回路、68,69,72…D−フリップ
フロップ、70,71…ワンショットタイマ、84…R
S−フリップフロップ、86…間欠通電用オフタイマ、
COM1,COM2…コンパレータ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通電により回転トルクを発生するモータ
    と、該モータの回転トルクを出力軸に伝達する動力伝達
    機構と、該動力伝達機構に介在され、前記出力軸に駆動
    対象物側から加わる負荷が増大して該出力軸の回転が停
    止した場合に、前記モータの回転慣性エネルギを吸収し
    て前記出力軸を回動可能なトルクを蓄積するばね部材
    と、を有し、前記モータの回転により前記出力軸側に接
    続される駆動対象物を変位させるアクチュエータの制御
    装置であって、 外部からの駆動指令に従い前記モータへの通電経路を形
    成して前記モータに電流を流し、前記モータを回転させ
    るモータ通電手段と、 前記モータ通電手段によるモータ通電時に前記モータの
    回転停止を検出するモータ停止検出手段と、 該モータ停止検出手段にて前記モータの回転停止が検出
    されると、前記モータ通電手段が前記モータに流す電流
    を、前記モータが前記ばね部材に蓄積されたトルクによ
    って逆転するのを防止可能な保持電流まで低下させる電
    流低減手段と、前記出力軸の回転を検出する回転検出手
    段と、 前記電流低減手段の動作時に、前記回転検出手段にて前
    記出力軸の回転が検出されると、前記電流低減手段の動
    作を停止させて、前記モータ通電手段による前記モータ
    の通常通電を再開させる通常通電再開手段と、 を備えたことを特徴とするアクチュエータの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記モータ停止検出手段は、前記回転検
    出手段からの信号に基づき前記出力軸の回転停止時間を
    計時し、該回転停止時間が、前記ばね部材が前記モータ
    の回転慣性エネルギを吸収して前記トルクを蓄積するの
    に要する所定時間に達したときに、前記モータの回転停
    止を検出することを特徴とする請求項1に記載のアクチ
    ュエータの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記モータ停止検出手段は、前記モータ
    に流れる電流を検出し、該電流が予め設定されたロック
    判定電流に達したときに、前記モータの回転停止を検出
    することを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ
    の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記モータ通電手段は、前記モータへの
    通電開始後、前記回転検出手段からの信号に基づき前記
    出力軸の回転数又は回転角度を検出し、該回転数又は回
    転角度が予め設定された所定値に達したときに、前記モ
    ータへの通電を停止する通電停止手段を備えたことを特
    徴とする請求項1〜請求項3いずれか記載のアクチュエ
    ータの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記電流低減手段は、前記モータ通電手
    段が形成する通電経路を周期的に断続させて、前記モー
    タに間欠的に通電することを特徴とする請求項1〜請求
    項4いずれか記載のアクチュエータの制御装置。
  6. 【請求項6】 前記電流低減手段は、前記モータに流れ
    る電流が前記保持電流を越えたか否かを判定する判定手
    段を備え、該判定手段の判定結果に従い、前記通電経路
    を断続させることを特徴とする請求項5に記載のアクチ
    ュエータの制御装置。
  7. 【請求項7】 前記アクチュエータは、前記モータとし
    て通電時の電流方向により回転方向を切換可能な直流モ
    ータを備え、 前記モータ通電手段は、 前記直流モータの両端を夫々直流電源の正極側及び負極
    側に接続可能な4つのスイッチング素子を備え、前記直
    流モータへの通電経路を該直流モータの正転側又は逆転
    側へと切換可能な通電回路と、 前記駆動指令に従い、前記直流モータの両端に夫々設け
    られた互いに極性の異なる側の2つのスイッチング素子
    を同時にオンして、前記直流モータを正転又は逆転させ
    る回転方向切換手段と、 を備え、 前記電流低減手段は、前記回転方向切換手段がオンする
    2つのスイッチング素子の少なくとも一方を周期的にオ
    ン・オフさせて、前記直流モータを間欠通電することを
    特徴とする請求項5又は請求項6に記載のアクチュエー
    タの制御装置。
  8. 【請求項8】 前記アクチュエータは、前記出力軸が、
    該該出力軸の回転運動を直線運動に変換する運動変換機
    構を介して、軸方向に変位可能なロッドに接続され、前
    記直流モータの回転により該ロッドを軸方向に変位させ
    るものであることを特徴とする請求項7に記載のアクチ
    ュエータの制御装置。
  9. 【請求項9】 前記アクチュエータは、回転中心が同軸
    上になるように配置された2つの回転軸に夫々設けられ
    たスプラインを、該各回転軸の中心軸に沿って移動可能
    なスライダを介して連結・切離するクラッチ機構を駆動
    する推力アクチュエータであり、 前記ロッドは、該クラッチ機構のスライダの連結され
    て、前記直流モータの回転により、前記スライダを、前
    記各スプラインの連結位置と該連結を切り離す切離位置
    とに変位させることを特徴とする請求項8に記載のアク
    チュエータの制御装置。
JP9244353A 1997-09-09 1997-09-09 アクチュエータの制御装置 Pending JPH1189268A (ja)

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