JPH1189083A - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置

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JPH1189083A
JPH1189083A JP9262720A JP26272097A JPH1189083A JP H1189083 A JPH1189083 A JP H1189083A JP 9262720 A JP9262720 A JP 9262720A JP 26272097 A JP26272097 A JP 26272097A JP H1189083 A JPH1189083 A JP H1189083A
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Japan
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motor
temperature
winding
temperature change
estimated
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JP9262720A
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Inventor
Yuji Oba
裕司 大場
Kazuhiro Oonishi
主洋 大西
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータの捲線温度を正確に推定してモータの
性能を十分に引き出し得るモータ制御装置を提案する。 【解決手段】 モータ印加電力Piとモータ出力Poと
に基づき、モータ捲線の温度変化量(dTm/dt)を
次式から推定する(S18)。 dTm/dt=a(Pi−Po)+b(Tm−To)+
c(Tm−To)2 ここで、Tm:捲線温度 To:周囲温度 そして、算出した温度変化量(dTm/dt)を積算し
て現在の捲線の温度を求める(S20)。求められた捲
線の温度が予め定められたモータ停止温度を超えるとき
に(S22がYes)、多相交流モータへの通電を停止
する(S24)。温度上昇値の自乗の項を含む上記式に
基づき温度変化量を推定するため、温度変化量を正確に
推測することができるので、モータの性能を充分に生か
すことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多相交流モータの
各相電圧又は各相電流をインバータにより制御して回転
磁界を発生させるモータ制御装置に関し、特に、モータ
捲線の温度を推定して、モータの保護を図るモータ制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】モータの捲線温度を直接測定するのでは
なく、モータへの供給電力等に基づき捲線温度を推定
し、推定した温度が捲線の絶縁破壊を起こし得るように
なった際に、モータへの通電を停止する制御が実用化さ
れている。
【0003】このモータ温度を推定する回路構成につい
て、図5(A)を参照して説明する。この回路構成にお
いては、過負荷検出用データテ−ブル引110にて、モ
ータのq軸電流指令値に対応させて、図5(B)に示す
過負荷検出用データテ−ブルの値を検索する。そして、
該検索された値を、積分回路112にて足し込み、コン
パレータ114にて、該足し込まれた値が、モータ過負
荷検出しきい値を超えるかを判断し、超える際に、モー
タ過負荷検出信号を送出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、過負荷検出デ
ータテーブルは、図5(B)に示すように、q軸電流指
令値が100%、即ち、定格の際に0の値となり、電流
指令値が100%以下(定格以下)のときに負の値とな
り、電流指令値が100%以上(定格以上)の際に正の
値となる。このため、モータを定格100%以上で運転
し続けると、過負荷検出用データテ−ブル110から出
力される正の値を、積分回路112にて足し続けるた
め、実際の巻き線温度の如何に関わらず、コンパレータ
114からモータ過負荷検出信号が送出され、モータへ
の通電を停止していた。
【0005】また、過負荷検出データテーブルは、モー
タを定格が100%で連続運転し、捲線温度が飽和した
状態で定義してあるため、モータが冷え切った状態から
スタートすると早めに保護がかかり、モータの性能を生
かし切れていなかった。
【0006】上述したテーブルを用いる以外にも、モー
タ捲線温度を次式により推定して、モータの保護を図る
方法がある。 Tm←Tm+(dTm/dt)・Δt Tm:推定温度 dTm/dt:単位時間当たりの捲線推定温度変化量 Δt:プログラム動作周期
【0007】ここで、単位時間当たりの捲線推定温度変
化量(dTm/dt)は、次式から求めている。 dTm/dt=a(Pi−Po)+b(Tm−To) Pi:モータに供給される電力 Po:モータの出力 Pi−Po:損失電力 a,b:モータの熱定数(実験的に求める) Tm:捲線温度 To:周囲温度 Tm−To:温度上昇値
【0008】しかしながら、上記モータの熱定数a,b
は、実験的に求めても不安定な値であり、うまく定まら
ず、正しく捲線推定温度変化量を求めることができなか
った。即ち、捲線推定温度変化量を正確に求められない
ので、安全率を含めて温度変化量が多めになるように
a,bを設定する必要があった。したがって、推定した
捲線温度が飽和しても、実際には想定した温度まで上昇
しておらず、モータへの通電が早めに中断され、モータ
の性能を生かし切ることができなかった。
【0009】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、モータ
の捲線温度を正確に推定してモータの性能を十分に引き
出し得るモータ制御装置を提案することにある。
【0010】また、本発明は、モータを適切に保護し得
るモータ制御装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の発明は、多相交流モータの各相電圧又は
各相電流をインバータにより制御して回転磁界を発生さ
せるモータ制御装置において、前記多相交流モータのモ
ータ捲線の温度変化をモータへ印加される電力及びモー
タ出力から推定する温度変化量推定手段であって、該印
加電力からモータ出力を減算した値が臨界値を超える際
に、温度変化量を急上昇させる温度変化量推定手段と、
前記温度変化量推定手段で推定されたモータ捲線の温度
変化量を積算して現在の捲線の温度を求める捲線温度演
算手段と、前記捲線温度演算手段で求められた捲線の温
度が予め定められたモータ停止温度を超えるときに前記
多相交流モータを停止するモータ停止手段と、を備えた
ことを技術的特徴とする。
【0012】また、請求項2の発明は、多相交流モータ
の各相電圧又は各相電流をインバータにより制御して回
転磁界を発生させるモータ制御装置において、前記多相
交流モータのモータ捲線の温度変化量を、モータへ印加
される電力からモータ出力を減算した項と、温度上昇値
の項と、温度上昇値の自乗の項よりなる式から推定する
温度変化量推定手段と、前記温度変化量推定手段で推定
されたモータ捲線の温度変化量を積算して現在の捲線の
温度を求める捲線温度演算手段と、前記捲線温度演算手
段で求められた捲線の温度が予め定められたモータ停止
温度を超えるときに前記多相交流モータを停止するモー
タ停止手段と、を備えたことを技術的特徴とする。
【0013】更に、請求項3の発明は、多相交流モータ
の各相電圧又は各相電流をインバータにより制御して回
転磁界を発生させるモータ制御装置において、前記多相
交流モータのモータ捲線の温度変化量(dTm/dt)
を次式から推定する温度変化量推定手段と、 dTm/dt=a(Pi−Po)+b(Tm−To)+
c(Tm−To)2 前記温度変化量推定手段で推定されたモータ捲線の温度
変化量を積算して現在の捲線の温度を求める捲線温度演
算手段と、前記捲線温度演算手段で求められた捲線の温
度が予め定められたモータ停止温度を超えるときに前記
多相交流モータを停止するモータ停止手段と、を備えた
ことを技術的特徴とする。
【0014】請求項1のモータ制御装置では、モータ捲
線の温度変化をモータへ印加される電力及びモータ出力
から推定する温度変化量推定手段が、該印加電力からモ
ータ出力を減算した値、即ち、多くは熱となるモータ損
失電力が臨界値を超える際に、温度変化量を急上昇させ
るため、モータが安全温度を超える際には迅速に保護を
図ることができる。
【0015】請求項2のモータ制御装置では、温度変化
量推定手段が、温度上昇値の自乗の項を含む式に基づき
温度変化量を推定するため、モータに供給される電力及
びモータの出力から温度変化量を正確に推測することが
できる。このため、モータの温度を正確の把握すること
で、モータの性能を充分に生かすことが可能となる。ま
た、温度上昇値の自乗の項を含む式に基づき温度変化量
を推定するため、Pi(モータに供給される電力)−P
o(モータの出力)、即ち、多くは熱となるモータ損失
電力が臨界値(所定値)を超える際に、温度変化量が発
散するよう設定することで、モータが安全温度を超える
際には迅速に保護を図ることができる。
【0016】請求項3のモータ制御装置では、温度変化
量推定手段が(Tm−To)2 、即ち、温度上昇値の自
乗の項を含む上記式に基づき温度変化量を推定するた
め、モータに供給される電力及びモータの出力から温度
変化量を正確に推測することができる。このため、モー
タの温度を正確の把握することで、モータの性能を充分
に生かすことが可能となる。また、温度上昇値の自乗の
項を含む上記式に基づき温度変化量を推定するため、P
i(モータに供給される電力)−Po(モータの出
力)、即ち、多くは熱となるモータ損失電力が臨界値
(所定値)を超える際に、温度変化量が発散するよう設
定することで、モータが安全温度を超える際には迅速に
保護を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施態
様について図を参照して説明する。図1は、実施形態に
係る工作機械の1軸分のコントロール部10のブロック
図である。即ち、該ブロック図は、X軸のモータを制御
する機構を示しており、Y軸、Z軸を制御するために同
様な構成が、該工作機械に備えられている。現在、工作
機械では、切削加工等を行わない工具の単なる移動の際
には、モータへ定格の2倍以上の電流を流し、高速に送
る所謂「早送り」を行っているが、該早送りを繰り返
し、過剰な電流によりモータが加熱した際に、本実施態
様の工作機械は、モータへの通電を中断してモータの保
護を図る。
【0018】図示しない上位制御装置からの指令が、シ
リアルインターフェイス30よりコントロール部10へ
受信され、バスライン32を介してマイクロコンピュー
タ20へ入力される。該マイクロコンピュータ20に
は、上位制御装置からの指令に応じて種々の演算処理を
行うCPU28と、プログラムの記憶されたROM22
と、CPUの作業領域として用いられるRAM24と、
モータ60への通電時間をPWM制御するPWM制御部
26とが備えられ、位置、速度、電流のループ制御を行
うよう構成されている。該マイクロコンピュータ20か
らは、PWM信号がアンプ50へ出力され、該アンプ5
0は、パワートランジスタにてPWM信号を増幅してモ
ータ60へ印加する。即ち、マイクロコンピュータ20
及びアンプ50は、インバータとして動作しモータ60
を駆動する。
【0019】該アンプ50からモータ60へ印加される
U相電流及びV相電流は、アナログ−デジタル変換器4
6を介してマイクロコンピュータ20へ入力される。ま
た、モータ60の回転(軸位置)は、該モータに取り付
けられたエンコーダ62からエンコーダインターフェイ
ス44を介してマイクロコンピュータ20へ入力され
る。デジタル−アナログ変化器42からは、該マイクロ
コンピュータ20からのサーボの状態量(位置、速度、
電流等)が上位制御装置へ出力される。また、本コント
ロール部10には、サーボアンプのモードを切り替える
ためのロータリースイッチ34が設けられ、該ロータリ
ースイッチ34によりパラメータの設定モード、通常モ
ード等の切替が行えるように構成されている。該ロータ
リースイッチ34には、サーボアンプの状態、例えば、
異常時を表示する表示器36が接続されている。
【0020】引き続き、本実施形態のモータ制御方法の
原理について図3及び図4を参照して説明する。図3
は、モータへの印加電力とモータでの損失電力の関係を
示している。モータへの印加電流Piの内の、一部がモ
ータの出力Poに変換され、残りのPi−Poがモータ
の損失電力となる。この損失電力(Pi−Po)の内の
一部が、捲線を加熱し、残りが外部へ熱として発散され
る。ここで、捲線加熱分が、モータ単位時間当たりの吸
熱量dQa/dt(=MC・dTm/dt ここでMC
はモータ捲線の熱容量)として表され、外部に発散され
る熱がモータ捲線の単位時間当たりの放熱量dQ/dt
として表される。
【0021】ここで、モータ単位時間当たりの吸熱量d
Qa/dt=MC・dTm/dtから、モータ捲線の温
度変化量(dTm/dt)は、次の数1にて表すことが
できる。
【数1】 また、図3を参照して上述したように、次の数2が成立
する。
【数2】 数1及び数2から、次の数3が成立する。
【数3】
【0022】ここで、dQr/dt(図3に示すモータ
捲線の単位時間当たりの放熱量)については、次の数4
を用いる。
【数4】 ここで、R1 :係数1 R2 :係数2 Tm:モータ捲線温度 To:周囲温度 数4を数2へ代入すると、次の数5が得られる。
【数5】 数5を数1へ代入すると次の数6が得られる。
【数6】 数6の1/MC=a −R1 /MC=b −R2 /MC
=cと置くと、式6は次の数7に変形でき、後述するオ
ーバヒート検出に用いる特性式が得られる。
【数7】
【0023】ここで、上述したように従来技術では、捲
線推定温度変化量(dTm/dt)を次式から求めてい
る。 dTm/dt=a(Pi−Po)+b(Tm−To) この式においては、数7に示したc・(Tm−T
o)2 、即ち、温度上昇値の自乗の項を含んでいない。
これに対して、本実施形態では、温度上昇値の自乗の項
を含む上記数7に基づき温度変化量を推定する。これに
より、従来技術の式を用いた際よりも温度変化量を正確
に推測することができることが、試験結果から判明し
た。このため、モータの温度を正確の把握することで、
モータの性能を充分に使い切ることが可能となる。
【0024】また、本実施形態では、温度変化量を推定
式に、温度上昇値の自乗の項を含んでいる。このため、
ある損失電力(Pi−Po)が、臨界損失電力を超える
と、温度上昇値を発散させることができる。即ち、該
「ある損失電力」を、100%定格運転状態で生じてい
る損失電力となるように上記a,b,cの熱定数を定め
ることで、100%定格を超える運転において、温度上
昇値を発散させることによりモータの保護を図る。言い
換えるなら、実際に、温度上昇値が発散することはあり
得ないが、疑似的に、ある値から推定温度を発散させる
ことで、オーバヒートを確実且つ迅速に検出できるよう
にしている。
【0025】この臨界損失電力を超えた際の温度上昇値
の発散について、図4を参照して説明する。図4(A)
は、損失電力(Pi−Po)が臨界損失電力以下の場合
の捲線推定温度変化量(dTm/dt)と、(T1 −T
o)、即ち、温度上昇値の関係を示すグラフであり、図
4(a)は、時刻の経過に伴う温度変化を示すグラフで
ある。図4(A)に示すように捲線推定温度変化量(d
Tm/dt)の曲線は、0と交差し、図4(a)に示す
ように所定時刻が経過した際に捲線温度はT1 に収束す
る。
【0026】図4(B)は、損失電力(Pi−Po)が
臨界損失電力に等しい場合の捲線推定温度変化量(dT
m/dt)と、(T1 −To)、即ち、温度上昇値の関
係を示すグラフであり、図4(b)は、時刻の経過に伴
う温度変化を示すグラフである。図4(B)に示すよう
に捲線推定温度変化量(dTm/dt)の曲線は、0と
交差し、図4(b)に示すように所定時刻が経過した際
に捲線温度はT1 に収束する。
【0027】図4(C)は、損失電力(Pi−Po)が
臨界損失電力を超える場合の捲線推定温度変化量(dT
m/dt)と、(T1 −To)、即ち、温度上昇値の関
係を示すグラフであり、図4(c)は、時刻の経過に伴
う温度変化を示すグラフである。図4(C)に示すよう
に捲線推定温度変化量(dTm/dt)の曲線は、0と
交差せず、図4(c)に示すように捲線温度は発散す
る。
【0028】引き続き、図1に示すマイクロコンピュー
タ20による捲線温度推定及びモータの保護処理につい
て、図2のフローチャートを参照して説明する。先ず、
マイクロコンピュータ20は、モータへ印加されるq軸
電流iq* 、および、q軸へ印加される電圧Vq*
ら、モータ印加電力Piを計算する(S12)。次に、
モータのトルクはq軸電流iq* に比例するため、q軸
定格電流iq* oに、モータ定格定数KTを掛けること
で、モータトルクtqを算出する(S14)。そして、
算出したモータトルクtqにモータの回転数2π・ωr
を掛けることでモータの出力Poを算出する(S1
6)。
【0029】次に、算出したモータ印加電力Pi及びモ
ータの出力Poに基づき、上記数7から捲線推定温度変
化量(dTm/dt)を算出する(S18)。ここで、
周囲温度Toは、実際に測定した値を用いることも、或
いは、一定の設定値を用いることも可能である。
【0030】その後、算出した捲線推定温度変化量(d
Tm/dt)に基づき、推定温度TmをTm+(dTm
/dt)・Tsの式から求める(S20)。ここで、T
sはプログラム動作周期である。引き続き、推定したモ
ータの捲線温度が予め設定されたモータ捲線保護温度以
上かを判断する(S22)。ここで、モータ捲線保護温
度未満の際には(S22がNo)、処理を終了する。他
方、モータの捲線温度がモータ捲線保護温度以上になる
と(S22がYes)、モータの保護を図るため通電を
中断すると共に、表示器36に異常を表示し(S2
4)、そして、この時点のq軸電流指令値を保存して処
理を終了する。
【0031】なお、上述した実施態様では、モータ制御
装置を工作機械に適用した例について説明したが、本発
明のモータ制御装置は、種々の多相交流モータの各相電
圧又は各相電流をインバータにより制御して回転磁界を
発生させるモータ制御装置に応用することができる。
【0032】
【効果】以上記述したように請求項1のモータ制御装置
では、モータ捲線の温度変化をモータへ印加される電力
及びモータ出力から推定する際に、該印加電力からモー
タ出力を減算した値、即ち、多くは熱となるモータ損失
電力が臨界値を超える際に、温度変化量を急上昇させる
ため、モータが安全温度を超える際には迅速に保護を図
ることができる。
【0033】請求項2のモータ制御装置では、温度上昇
値の自乗の項を含む式に基づき温度変化量を推定するた
め、モータに供給される電力及びモータの出力から温度
変化量を正確に推測することができる。このため、モー
タの温度を正確の把握することで、モータの性能を充分
に生かすことが可能となる。また、温度上昇値の自乗の
項を含む式に基づき温度変化量を推定するため、熱とな
るモータ損失電力が臨界値(所定値)を超える際に、温
度変化量が発散するので、モータが安全温度を超える際
には迅速に保護を図ることができる。
【0034】請求項3のモータ制御装置では、(Tm−
To)2 、即ち、温度上昇値の自乗の項を含む上記式に
基づき温度変化量を推定するため、モータに供給される
電力及びモータの出力から温度変化量を正確に推測する
ことができる。このため、モータの温度を正確の把握す
ることで、モータの性能を使い切ることが可能となる。
また、温度上昇値の自乗の項を含む上記式に基づき温度
変化量を推定するため、熱となるモータ損失電力が臨界
値(所定値)を超える際に、温度変化量が発散するの
で、モータが安全温度を超える際には迅速に保護を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施態様に係る工作機械のコント
ロール部のブロック図である。
【図2】図1に示すマイクロコンピュータによる処理を
示すフローチャートである。
【図3】モータ印加電力とモータ損失電力との関係を示
す説明図である。
【図4】図4(A)、図4(a)、図4(B)、図4
(b)、図4(C)、図4(c)は、損失電力と臨界損
失電力との関係に応じた捲線温度のグラフである。
【図5】図5(A)は、従来技術に係るモータの保護装
置のブロック図であり、図5(B)は、過負荷検出デー
タテーブルの内容を示すグラフである。
【符号の説明】
10 コントロ−ル部 20 マイクロコンピュータ 28 CPU 28 PWM制御部 50 アンプ 60 モータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多相交流モータの各相電圧又は各相電流
    をインバータにより制御して回転磁界を発生させるモー
    タ制御装置において、 前記多相交流モータのモータ捲線の温度変化をモータへ
    印加される電力及びモータ出力から推定する温度変化量
    推定手段であって、該印加電力からモータ出力を減算し
    た値が臨界値を超える際に、温度変化量を急上昇させる
    温度変化量推定手段と、 前記温度変化量推定手段で推定されたモータ捲線の温度
    変化量を積算して現在の捲線の温度を求める捲線温度演
    算手段と、 前記捲線温度演算手段で求められた捲線の温度が予め定
    められたモータ停止温度を超えるときに前記多相交流モ
    ータを停止するモータ停止手段と、を備えたことを特徴
    とするモータ制御装置。
  2. 【請求項2】 多相交流モータの各相電圧又は各相電流
    をインバータにより制御して回転磁界を発生させるモー
    タ制御装置において、 前記多相交流モータのモータ捲線の温度変化量を、モー
    タへ印加される電力からモータ出力を減算した項と、温
    度上昇値の項と、温度上昇値の自乗の項よりなる式から
    推定する温度変化量推定手段と、 前記温度変化量推定手段で推定されたモータ捲線の温度
    変化量を積算して現在の捲線の温度を求める捲線温度演
    算手段と、 前記捲線温度演算手段で求められた捲線の温度が予め定
    められたモータ停止温度を超えるときに前記多相交流モ
    ータを停止するモータ停止手段と、を備えたことを特徴
    とするモータ制御装置。
  3. 【請求項3】 多相交流モータの各相電圧又は各相電流
    をインバータにより制御して回転磁界を発生させるモー
    タ制御装置において、 前記多相交流モータのモータ捲線の温度変化量(dTm
    /dt)を次式から推定する温度変化量推定手段と、 dTm/dt=a(Pi−Po)+b(Tm−To)+
    c(Tm−To)2 Pi:モータに供給される電力 Po:モータの出力 a,b,c:モータの熱定数 Tm:捲線温度 To:周囲温度 前記温度変化量推定手段で推定されたモータ捲線の温度
    変化量を積算して現在の捲線の温度を求める捲線温度演
    算手段と、 前記捲線温度演算手段で求められた捲線の温度が予め定
    められたモータ停止温度を超えるときに前記多相交流モ
    ータを停止するモータ停止手段と、を備えたことを特徴
    とするモータ制御装置。
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