JPH1187330A - 低誘電率材料および低誘電率薄膜形成用塗布液 - Google Patents

低誘電率材料および低誘電率薄膜形成用塗布液

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JPH1187330A
JPH1187330A JP23974797A JP23974797A JPH1187330A JP H1187330 A JPH1187330 A JP H1187330A JP 23974797 A JP23974797 A JP 23974797A JP 23974797 A JP23974797 A JP 23974797A JP H1187330 A JPH1187330 A JP H1187330A
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真吾 片山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体素子用層間絶縁膜などに適用可能な低
誘電率材料および低誘電率薄膜形成用塗布液を提供する
こと。 【解決手段】 M(-O-)n ,R1 Si(-O-)3およびR2R3Si(-O
-)2から成る低誘電率材料。これらの式中、MはB, Al,
Ge, Ti, Y, Zr, Nb, Ta, Siから選ばれる1種類以上の
金属元素、nは金属Mが結合する酸素の数、 R1、 R2、 R3
はアルキル基,アリール基またはアラルキル基を表わ
し、R1および/ またはR2に含まれるCH結合のそれぞれ一
部または全部をCF結合で置換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、 LSI 素子の層間な
どに用いられる絶縁膜など低誘電率材料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】LSI 素子の高速化、 高集積化につれて、
信号遅延の問題が深刻になりつつある。 信号遅延は配線
の抵抗R と配線間ならびに層間の容量C の積で表される
ものである。 遅延を最小に抑えるためには、 配線抵抗を
低下させることと並んで、 層間絶縁膜の誘電率を下げる
ことが有効な手段である。
【0003】従来、 層間絶縁膜としてはテトラアルコキ
シシランを加水分解して作製したゾルをスピンオングラ
ス(SOG) 法によって成膜する方法が知られている。 しか
し、このようにして作製した材料の分子構造は、 ≡Si-O-
Si ≡の三次元網目構造で空隙を全く有さないものであ
り、 誘電率は4.0 と高かった。 誘電率を下げるための方
法として、 CVD などによるSiOFの成膜、 有機材料の成
膜、 多孔質膜などが提案されている。 SiOFはFの含有量
の増大とともに誘電率が3.3 程度まで低下するが、 F量
とともに吸湿性が高くなるという問題がある。 有機材料
は、 誘電率2.2 程度までの低誘電率材料が得られている
が、 耐熱性および基板との密着性という点で劣るという
課題がある。 多孔質材料は孔の量に応じて誘電率は4.7
から2.3 まで下げられる〔青井、 第43回応用物理学会講
演予稿集、26p-N-5 (1996)〕。 しかし吸湿性などに問題
があるため、 通常の半導体素子や電気回路部品に使うこ
とが難しい。 従って、 従来のSOG 法に用いられてきた材
料で、 低誘電率化することができれば、 既存のプロセス
と整合性よく、 高速化に適した素子を作製することがで
きる。
【0004】一方SOG では、 これまでクラックのない厚
膜を塗布することが最大の課題であった。 SiO2ガラスの
膜は厚膜にすると溶剤の蒸発や熱収縮の際にクラックが
入りやすいため、 Hを導入した膜や、 有機成分を導入し
た膜(有機SOG 膜)が開発されてきている。 有機SOG 膜
は、 分極が比較的小さく嵩高い有機基を含むために、無
機成分のみのSOG より誘電率が低く、3.4程度のものが市
販されている。 しかしながら、 デザインルールが0.2 μ
m 以下になると、 比誘電率が3以下の絶縁膜が必要と考
えられているため、3.4という誘電率の値は十分低いもの
ではなく、 有機SOG においてもさらに低誘電率化するこ
とが望まれていた。
【0005】また、 SOG 膜は吸湿性があるので、 層間絶
縁膜として用いる際、 SOG 膜の上下をテトラエトキシシ
ランを原料にしてプラズマCVD 法で作製するSiO2膜(P-T
EOS膜) で挟むことにより、 SOG 膜に含まれる水分から
金属配線部分を保護する必要があった。 このP-TEOS膜の
誘電率は約4なので、 SOG 膜自体の誘電率が低くても、
P-TEOS膜と合わせた層間絶縁膜全体の実効的な誘電率は
高くなっていた。 この問題を回避するためには、 SOG 膜
を低誘電率化するとともに、 P-TEOS膜で挟む必要がない
ように低吸湿性にする必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、 半導体素
子、 電気回路部品などに適用可能な、 低吸湿性かつ低誘
電率の材料を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1) M(-O-)n 、R1 Si(-O-)3 、およびR2R3Si(-O-)2(こ
れらの式中、MはB, Al, Ge, Ti, Y, Zr, Nb, Ta, Siか
ら選ばれる1種類以上の金属元素、nは金属Mが結合す
る酸素の数、 R1、 R2、 R3はアルキル基,アリール基また
はアラルキル基を表わし、R1および/ またはR2に含まれ
るCH結合のそれぞれ一部または全部がCF結合で置換され
ている。)から成ることを特徴とする低誘電率材料。
【0008】(2) R2の一部または全部が(CH2) l (CF2)
m CF3(式中、l、 mは0以上10以下の整数) で, かつ,R
1 およびR3がメチル基で、 かつ、(CH2)l (CF2) m CF3
外のR2がある場合そのR2がメチル基であることを特徴と
する(1) 記載の低誘電率材料。(3) M(-O-)n に含まれる
金属元素Mの全金属元素に対するモル比が0.04以上0.40
以下で、 かつ、 CH結合の一部または全部をCF結合で置換
したアルキル基,アリール基またはアラルキル基と直接
結合したSiの全Siに対するモル比が0.15以上0.6 以下
で、 かつ、 アルキル基、アリール基またはアラルキル基
の全Siに対するモル比が0.5 以上1.7 以下であることを特
徴とする(1) または(2) に記載した低誘電率材料。
【0009】(4) (A)M(OR4) n 、 (B)R1Si(OR5)3 および/ またはR'1Si(OR7)3 、 (C)R2R3Si(OR6)2 および/ またはR2R'3Si(OR8)2 、 ( これらの式中、Mは、 B, Al, Ge, Ti, Y, Zr, Nb, T
a, Siから選ばれる1 種類以上の金属元素、 nは金属M
が結合する酸素の数、 R1、 R2、 R3はアルキル基,アリー
ル基またはアラルキル基、 R4、 R5、 R6、 R7、 R8はアルキ
ル基またはフェニル基、 R'1 ,R'3 はCH結合の一部また
は全部をCF結合で置換したアルキル基,アリール基また
はアラルキル基である)を有機溶剤に溶かし、 加水分解
して成る絶縁膜形成用塗布液。
【0010】(5) 上記 (1)〜(3) の低誘電率材料からな
る層間絶縁膜を用いた半導体装置。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明においてM(-O-)n は、 金属
元素と酸素から構成されるユニットがつながって形成さ
れた三次元状の網目構造を持つ無機ポリマーを簡略化し
て表記したものである。 R1Si(-O-)3は、 Siの有する四つ
の結合手のうち一個がアルキル基、アリール基またはア
ラルキル基と結合し、残りは酸素を介して無機ポリマー
中に組み込まれる。 R2R3Si(-O-)2も同様に、 酸素を介し
て無機ポリマー中に組み込まれる。 R1、 R2、 R3はアルキ
ル基、アリール基またはアラルキル基を表す。前記アル
キル基は、 好ましくは炭素原子数が1〜20、 より好まし
くは1〜12、 更に好ましくは1〜6である。 その例とし
てはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキ
シル基、2- エチルヘキシル基、ドデシル基などが挙げら
れる。前記アリール基およびアラルキル基は、 好ましく
は炭素原子数が6〜20、 より好ましくは6〜12である。
その例として、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナ
フチル基、ベンジル基などを挙げることができる。
【0012】本発明により、 低誘電率と低吸湿性が達成
できる理由について述べる。 一般に材料の誘電率εはクラウジウス−モソッティの関
係式(ε-1) /(ε+2)=(4 π/3)・(ρN A M)・ α(式
中、ρ: 密度、 NA :アボガドロ数、 M:分子量、 α:
分極率)で表される。 この式から低誘電率化するために
は、 分極率を小さくすることと、 分子容M/ρを大きくす
ることが有効であることがわかる。 本発明の材料は、ア
ルキル基、アリール基またはアラルキル基を含んでお
り、 SiO2ガラスより嵩高く低密度になるため、 分子容M/
ρが大きくなり、低誘電率化が図れる。 CH結合とCF結合
を比較すると、 CF結合はCH結合よりも分極を起こしにく
いため分極率αはより小さく、かつ分子容はより大きい
ので、 CH結合をCF結合で置換すると誘電率を下げること
ができる。 また、 CH結合をCF結合で置換することによ
り、 膜中への水蒸気ガスの溶解度が著しく低下するの
で、 吸湿性が殆ど見られなくなる。 吸湿性がなくなると
P-TEOS膜で挟む必要がなくなるので、 層間絶縁膜全体と
しての誘電率を下げることにつながる。
【0013】しかし、アルキル基、アリール基またはア
ラルキル基のCH結合をCF結合で置換していくと、 立体障
害によりSiのアルコキシドの反応性が低下するので、 Si
-O-Si の骨格形成が阻害されないようアルキル基、アリ
ール基またはアラルキル基を構成しているCH結合の一部
のみをCF結合で置換すると同時に、 M(-O-)n を導入する
ことによって網目構造の形成を促進する必要がある。
【0014】本発明の低誘電率材料では、 特に、1個の
Siにメチル基と(CH2) l (CF2)mCF3基(式中、 l、 mは
0以上10以下の整数) のついたCH3(CH2)l (CF2) m CF3S
i(-O-)2(式中、 l、 mは0以上10以下の整数) の形でF
の入った基を導入することにより、 低誘電率および低吸
湿性と網目構造の形成をバランスよく達成できる。 この
ような形でFの入った基として、 具体的には、 CH2CH2CF
3, CH2CH2C5F10CF3 などを挙げることができる。
【0015】本発明における低誘電率材料において、 M
(-O-)n で表される金属元素Mの全金属元素に対するモ
ル比は0.04以上0.40以下であるとき、 密度を高めること
なく網目構造を形成できるので、 この範囲にすることが
特に望ましい。 すなわち、 この比が0.04未満の場合は網
目構造の形成が進みにくいため固化しにくく、 この比が
0.4 を越える場合は密度が上がるため誘電率が高くな
る。 ここで全金属元素とは、 B, Al, Ge, Ti, Y, Zr, N
b, Taから選ばれる1 種類以上の金属元素と、 すべてのS
iを合わせたものを指す。 また、 CH結合の一部または全
部をCF結合で置換したアルキル基,アリール基またはア
ラルキル基と直接結合しているSiの全Siに対する比が0.
15以上のとき、 低誘電率化と低吸湿性の効果が特に大き
い。 この比が0.6 を越えると、Si-O-Si の骨格が作りに
くくなるので、0.6 以下であることが好ましい。 また、
アルキル基、アリール基またはアラルキル基の全Siに対
するモル比は、0.5 以上1.7 以下が好ましい。 この比が
0.5 以上の時、 アルキル基、アリール基またはアラルキ
ル基による低密度化およびSi-O-Si の骨格形成が効果的
に行われる。 しかしながらこの比が1.7 を越えると、 反
応点が少ないため、 三次元網目構造を形成して固体にな
ることができなかったり、 固体になるまでに時間がかか
ったりする。
【0016】本発明の低誘電率材料を作製するための塗
布液について述べる。 低誘電率材料中のM(-O-)n 、 R1Si
(-O-)3、 およびR2R3Si(-O-)2を構成するための原料とし
て、それぞれ、 M(OR4)n 、 R1Si(OR5)3、 R2R3Si(OR6)2
用いることができる。 さらに、 原料としてR'1Si(OR7)3
および/ またはR2R'3Si(OR8)2 を用いることにより、R1S
i(-O-)3、 およびR2R3Si(-O-)2のR1、 R2のCH結合の一部
をCF結合で置換した構造を低誘電率材料中に導入でき
る。 ここで、 R1、 R2、 R3はアルキル基,アリール基また
はアラルキル基、 R4、 R5、 R6、 R7、 R8はアルキル基また
はフェニル基、 R' 1 ,R'3 はCH結合の一部または全部を
CF結合で置換したアルキル基,アリール基またはアラル
キル基である。
【0017】本発明の低誘電率材料の作製に上記のよう
にアルコキシドを用いる場合、使用するアルコキシドは
特に限定しないが、例えばメトキシド、エトキシド、プ
ロポキシド、ブトキシド等があげられる。また、アルコ
キシ基の一部をβ- ジケトン、 β- ケトエステル、アル
カノールアミン、アルキルアルカノールアミン、有機酸
等で置換したアルコキシド誘導体も使用できる。
【0018】本発明における加水分解では、全アルコキ
シ基に対して2モル倍までの水を添加して加水分解す
る。この際、無機酸、有機酸あるいはそれらの両方を触
媒として使用してもよい。また、アルカリで溶液のpHを
調整し、 加水分解反応を制御してもよい。 添加する水
は、 アルコール等の有機溶媒で希釈してもよい。 2モル
倍以上の水を使用すると、すぐにゲル化するために好ま
しくない。
【0019】加水分解においては、アルキルアルコキシ
シランなどのSi原料および金属アルコキシドを均一に分
散、溶解できる有機溶媒が使用される。例えば、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の各種
アルコール、アセトン、トルエン、キシレン等である。
加水分解後、 溶媒、 加水分解で生成したアルコール等を
常圧あるいは減圧下で留去して塗布してもよい。 LSI 用
層間絶縁膜として用いる場合、 基板への塗布は、スプレ
ーコート法、ディップコート法、スピンコート法等で行
われる。
【0020】塗布膜の熱処理は、70〜500 ℃の大気中、
N2中、 またはAr中で行う。70℃未満であると、 溶媒等が
十分蒸発せず、 固化できない。500 ℃を越えると、 有機
成分の分解が始まる。70〜500 ℃の大気中、 N2中、 また
はAr中で熱処理した場合、 原料のSiに結合していた有機
基や水素はその結合を保ったまま、 膜中に存在する。従
ってSiの配位の状態は、 原料と膜とで同じである。本発
明による絶縁膜は、 LSI 素子用層間絶縁膜など半導体装
置や各種電子部品に応用することができる。
【0021】
【実施例】本発明の低誘電率材料を以下の実施例によっ
て具体的に説明する。表1に本発明による実施例および
比較例で用いた原料と、 原料の混合のモル比、 全金属元
素に対するM(-O-)n 中のMのモル比(M/(Si+M))、 CH結合
の一部または全部をCF結合で置換したアルキル基,アリ
ール基またはアラルキル基と直接結合しているSiの全Si
に対するモル比(Si(F)/Si)、 アルキル基、アリール基ま
たはアラルキル基の全Siに対するモル比(R/Si), および
作製した試料の大気中と真空中の誘電率を示す。
【0022】実施例及び比較例で作製した試料の合成方
法を述べる。 まず、 TiとAlの金属アルコキシドは、いず
れも2モル倍のアセト酢酸エチルと室温で混合すること
により安定化させた。つぎに、エタノール溶液中に、 Si
原料と安定化させた金属アルコキシドを所定のモル比で
入れスターラーで30分攪拌する。そこへ全アルコキシ基
と等モルの水を加えさらに30分攪拌する。 実施例2、3
および比較例5では、水のかわりに1Nの塩酸水溶液を
加えて30分攪拌した。 Siウエハ上にTiを50nm、その上にP
tを100nm 成膜した基板を用い、 調整した液をスピンコ
ーターで塗布し熱処理を行った。 熱処理は80℃、150℃、2
00℃のホットプレートで各1分、 窒素中で400 ℃、30分
連続して行なった。 得られた絶縁膜の膜厚は約600nm で
ある。 熱処理後、 直径1mmのAl電極を上部電極としてつ
け、 インピーダンスアナライザで誘電率を測定した。 大
気中と真空中で誘電率に差がでる場合は、 膜中に大気中
の水分が吸着されていることを意味する。 膜の誘電率が
大体4以下であるのに対し、 水の誘電率は20℃で80であ
るので、 少量の吸着であっても、 誘電率には大きく影響
し、 微量の吸湿性の評価の指標となる。
【0023】
【表1】
【0024】実施例1〜3では、 誘電率3.0 未満の低誘
電率でかつ、 吸湿性の著しく小さい薄膜を得ることがで
きた。 特に実施例1では、 CH3C2H4CF3Si(OCH3)とCH3Si
(OCH3)3を主成分として用いることにより、2.7 の低誘
電率と低吸湿性を両立させることができた。 実施例2
は、 Si(F)/Siが小さいため、 CF結合による低吸湿性の効
果がやや小さく、 大気中と真空中の誘電率に0.1 の違い
が現れているが、 比較例に示した従来材料に比べれば誘
電率・ 耐湿性ともに優れていることがわかる。 実施例3
は、 R/Si比が小さいために誘電率が他の実施例よりやや
高めであるが、3.0未満であり、 十分実用的な値である
うえ、 吸湿性も低い。
【0025】比較例4はCH結合の一部または全部をCF結
合に置換されたアルキル基、アリール基またはアラルキ
ル基を含まないので、大気中での誘電率が真空中に比べ
て高く、膜中に水分が吸着されている。この膜をデバイ
スに応用するには、 このSOG膜の少なくとも上面にはP-T
EOS膜をつけて吸湿を防止することが必要になる。プラ
ズマCVD で成膜するときには真空中で脱ガスすることが
でき、 SOG 膜の誘電率は真空中で測定した低い値(3.0)
になるが、 吸湿性防止のためにつけるP-TEOS膜の誘電率
が4なので、 結果として得られる層間絶縁膜の誘電率は
3.0 より高くなってしまう。 また、 真空中で測定した3.
0 という値そのものも実施例1と比較すると高い。 比較
例5は、 吸湿性は低いが、アルキル基、アリール基また
はアラルキル基の割合が少ないため誘電率が高い。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、 比誘電率が3.0 未満の
低誘電率を有し、 かつ、 低吸湿性も併せ持つ材料が得ら
れる。 LSI 用層間絶縁膜など半導体素子および電気回路
部品へこの低誘電率材料を適用することにより、 電気信
号の遅延が小さくなるため、デバイスの高速化に対応す
ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 椎名 郁子 神奈川県川崎市中原区井田3−35−1 新 日本製鐵株式会社技術開発本部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 M(-O-)n 、 R1 Si(-O-)3 、 およびR2R3Si
    (-O-)2(これらの式中、MはB, Al, Ge, Ti, Y, Zr, N
    b, Ta, Siから選ばれる1種類以上の金属元素、nは金
    属Mが結合する酸素の数、 R1、 R2、 R3はアルキル基,ア
    リール基またはアラルキル基を表わし、R1および/ また
    はR2に含まれるCH結合のそれぞれ一部または全部がCF結
    合で置換されている。)から成ることを特徴とする低誘
    電率材料。
  2. 【請求項2】 R2の一部または全部が(CH2) l (CF2) m
    CF3(式中、l、 mは0 以上10以下の整数) で, かつ,R1
    およびR3がメチル基で、 かつ、(CH2)l (CF2)mCF3 以外の
    R2がある場合そのR2がメチル基であることを特徴とする
    請求項1記載の低誘電率材料。
  3. 【請求項3】 M(-O-)n に含まれる金属元素Mの全金属
    元素に対するモル比が0.04以上0.40以下で、 かつ、 CH結
    合の一部または全部をCF結合で置換したアルキル基,ア
    リール基またはアラルキル基と直接結合したSiの全Siに
    対するモル比が0.15以上0.6 以下で、 かつ、 アルキル
    基、アリール基またはアラルキル基の全Siに対するモル
    比が0.5 以上1.7 以下であることを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載した低誘電率材料。
  4. 【請求項4】 (A)M(OR4) n 、 (B)R1Si(OR5)3 および/ またはR'1Si(OR7)3 、 (C)R2R3Si(OR6)2 および/ またはR2R'3Si(OR8)2 、 (これらの式中、Mは、 B, Al, Ge, Ti, Y, Zr, Nb, T
    a, Siから選ばれる1種類以上の金属元素、 nは金属M
    が結合する酸素の数、 R1、 R2、 R3はアルキル基,アリー
    ル基またはアラルキル基、 R4、 R5、 R6、 R7、 R8はアルキ
    ル基またはフェニル基、 R'1 ,R'3 はCH結合の一部また
    は全部をCF結合で置換したアルキル基,アリール基また
    はアラルキル基である。)を有機溶剤に溶かし、 加水分
    解して成る絶縁膜形成用塗布液。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の低誘電率材料からなる層
    間絶縁膜を用いた半導体装置。
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