JPH1185156A - 電子楽器のデータ処理方法、データ処理装置、及び記憶媒体 - Google Patents

電子楽器のデータ処理方法、データ処理装置、及び記憶媒体

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JPH1185156A
JPH1185156A JP25755997A JP25755997A JPH1185156A JP H1185156 A JPH1185156 A JP H1185156A JP 25755997 A JP25755997 A JP 25755997A JP 25755997 A JP25755997 A JP 25755997A JP H1185156 A JPH1185156 A JP H1185156A
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Toru Suzuki
亨 鈴木
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メモリを有効に使用し、効率的なデータ処理
を行うことができる電子楽器のデータ処理装置を提供す
る。 【解決手段】 制御手段111は、第2の記憶手段22
0にて編集等の所定のデータ処理が行われた基データx
中の変更のない部分(第1の記憶手段212の基データ
xと共通した部分)については、第1の記憶手段212
における該部分を示す情報(アドレス情報等)を第3の
記憶手段211に書き込む動作制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子楽器におい
て、音色の編集等に用いられるデータ処理方法、データ
処理装置、及び上記データ処理方法を実施するための処
理ステップを格納した記憶媒体に関し、特に、処理する
データ量が非常に大きい場合に用いて好適なデータ処理
方法、データ処理装置、及び上記データ処理方法を実施
するための処理ステップを格納した記憶媒体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】電子楽器には、図5に示すように、テン
ポラリ(temporary )エリア520と、ユーザライトセ
ーブ(user write save )エリア511及びプリセット
(preset)エリア512を含むパッチエリア510とが
設けられており、プリセット(preset)エリア512に
は、複数の音色データ等が予め格納されている。
【0003】そこで、例えば、任意の音色を生成する場
合、プリセットエリア512に格納されているn個の音
色データ(以下、パッチデータとも言う)0,1,・・
・,x,・・・,nのうち、生成する音色の基となるパ
ッチデータ(ここではx番目のパッチデータxとする)
を、テンポラリエリア520に読み出す。この読み出さ
れたパッチデータxは、テンポラリエリア520にて加
工等の編集処理が行われ、目的とする音色のデータ、例
えば、ピアノの音色データx’とされる。そして、この
音色データx’は、必要に応じてユーザライトセーブエ
リア511に書き込まれる。また、ユーザライトセーブ
エリア511へのデータ書き込みの際、オーバーフロー
した場合には、書き込みエラーとして「メモリフル」等
のメッセージ表示が行われることで、使用者にその旨が
通知される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のデータ処理方法では、パッチデータの一部のみ
が編集された場合等でも、編集後のパッチデータ全てが
ユーザライトセーブエリア511に書き込まれていた。
【0005】具体的には、例えば、音色生成の基となる
パッチデータxは、図6に示すように、音量、音色変
化、バランス等の複数のブロックデータA〜G(意図的
なかたまり)からなる。そこで、目的とする音色を生成
する場合、ブロックデータA〜Gのうち一部が編集さ
れ、他の部分は編集されず、この編集されない部分がデ
ータの大半を占めることが通常である。したがって、編
集部分をブロックデータAとした場合、ユーザライトセ
ーブエリア511には、編集されたブロックデータAと
共に、他の編集されていないブロックデータB〜Gまで
もが書き込まれることになる。
【0006】このように、ユーザライトセーブエリア5
11には、パッチデータの一部のみが編集されたにも関
わらず、その編集後のパッチデータ全てが書き込まれて
いた。このため、例えば、基となるパッチデータのサイ
ズが400byteであった場合、これを編集した後ユ
ーザライトセーブエリア511に正常に書き込むために
は、ユーザライトセーブエリア511の容量は、少なく
とも400byte必要であった。特に、基となるパッ
チデータが、サイン(sin)波形と合成してプリセッ
トエリア512に格納されていた場合等では、パッチデ
ータのサイズが非常に大きいため、その分ユーザライト
セーブエリア511の容量も必要となってくる。
【0007】そこで、本発明は、上記の欠点を除去する
ために成されたもので、メモリを有効に使用し、効率的
なデータ処理を行うことができる電子楽器のデータ処理
方法、データ処理装置、及び上記データ処理方法を実施
するための処理ステップをコンピュータが読み出し可能
に格納した記憶媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のデータ処理方法
は、第1の記憶手段に予め記憶された基データを、第2
の記憶手段に読み出して所定のデータ処理を行い、第3
の記憶手段に保持する処理ステップを含む電子楽器のデ
ータ処理方法であって、上記処理ステップは、上記第2
の記憶手段にて所定のデータ処理を行った基データ中の
変更のない部分データを検出する検出ステップと、上記
検出ステップで検出された変更のない部分データと共通
した上記第1の記憶手段の部分データの情報を取得する
情報取得ステップと、上記検出ステップで検出された変
更のない部分データについては、上記情報取得ステップ
で取得された情報を上記第3の記憶手段に保持する保持
ステップとを含むことを特徴とする。
【0009】また、上記情報取得ステップは、上記第1
の記憶手段の部分データのアドレス情報を取得するステ
ップを含むことを特徴とする。
【0010】また、上記第1の記憶手段の基データは、
複数のブロックデータからなり、上記検出ステップは、
変更のないブロックデータを検出するステップを含み、
上記情報取得ステップは、上記検出ステップで検出され
た変更のないブロックデータと共通した上記第1の記憶
手段のブロックデータの情報を取得するステップを含む
ことを特徴とする。
【0011】本発明のデータ処理装置は、第1の記憶手
段に予め記憶された基データを、第2の記憶手段に読み
出して所定のデータ処理を行い、第3の記憶手段に保持
する動作制御を行う制御手段を備える電子楽器のデータ
処理装置であって、上記制御手段は、上記第2の記憶手
段にて所定のデータ処理を行った基データ中の変更のな
い部分データを検出する検出手段と、上記検出手段で検
出された変更のない部分データと共通した上記第1の記
憶手段の部分データの情報を取得する情報取得手段と、
上記検出手段で検出された変更のない部分データについ
ては、上記情報取得ステップで取得された情報を上記第
3の記憶手段に保持する保持手段とを含むことを特徴と
する。
【0012】また、上記情報取得手段は、上記第1の記
憶手段の部分データのアドレス情報を取得することを特
徴とする。
【0013】また、上記第1の記憶手段の基データは、
複数のブロックデータからなり、上記検出手段は、変更
のないブロックデータを検出し、上記情報取得手段は、
上記検出手段で検出された変更のないブロックデータと
共通した上記第1の記憶手段のブロックデータの情報を
取得することを特徴とする。
【0014】本発明の記憶媒体は、電子楽器のデータ処
理を行うためのデータ処理ステップをコンピュータが読
み出し可能に格納した記憶媒体であって、上記データ処
理ステップは、請求項1〜4の何れかに記載のデータ処
理方法の処理ステップを含むことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
【0016】本発明に係るデータ処理方法は、例えば、
図1に示すような電子楽器100により実施され、この
電子楽器100は、本発明に係るデータ処理装置を適用
したものでもある。
【0017】すなわち、電子楽器100は、上記図1に
示すように、バス190によって結合されたCPU(Ce
ntral Processing Unit )111、ROM(Read Only
Memory)112、及びRAM(Random Access Memory)
113を含むマイクロコンピュータ(マイコン)110
を備えている。また、電子楽器100は、バス190に
よって結合された操作パネル120、キーボード13
0、楽音発生回路140、及び表示回路150を備えて
おり、楽音発生回路140には、ディジタル/アナログ
(D/A)変換器160、増幅器(アンプ)170、ス
ピーカ180が順次接続されている。そして、バス19
0によって結合された各回路110〜150は、互いに
データ授受するようになされている。
【0018】キーボード130(鍵盤)は、複数の鍵
と、その鍵の各々に対応して設けられた鍵スイッチを含
む1つ又は複数の鍵盤からなり、上記鍵スイッチによ
り、押鍵及び離鍵が検出されると共に、鍵の動作スピー
ド等も検出されるようになされている。また、操作パネ
ル120には、リズム、音色、音量、効果等の機能や、
音色生成等の編集機能が各々に割り当てられた複数の操
作子が配置されている。上述のようなキーボード130
及び操作パネル120での各操作状態は、CPU111
により検出される。
【0019】ROM112には、CPU111の処理プ
ログラム、楽音波形データ、及び複数の音色データ等、
種々のデータがプリセットデータとして格納されてい
る。また、RAM113は、CPU111の各種処理の
実行過程において、各種情報を一時的に記憶したり、各
種処理の結果得られた情報を記憶したりする記憶領域を
含んでいる。CPU111は、上述のROM112に格
納された処理プログラムに従って、キーボード130や
操作パネル120の操作状態を検出し、その検出結果に
応じて、電子楽器100全体の動作制御を行う。
【0020】楽音発生回路140は、CPU111の制
御に従ってディジタル形式の楽音データを形成する。こ
の楽音発生回路140で形成された楽音データは、D/
A変換器160でアナログ化され、増幅器170で増幅
された後、スピーカ180から楽音として放音(発音)
される。
【0021】表示回路150は、CPU111の制御に
従って、各種のメッセージ等を画面表示する。
【0022】上述のような電子楽器100は、例えば、
操作パネル120を操作することで、ピアノ等の所望す
る音色を得ることができるようになされている。以下、
このときに電子楽器100内で行われるデータ処理につ
いて具体的に説明する。
【0023】まず、図2は、上述のマイコン110にお
いて、データ処理に関する構成を示したものである。上
記図2に示すように、マイコン110は、テンポラリ
(temporary )エリア220と、ユーザライトセーブ
(user write save )エリア211及びプリセット(pr
eset)エリア212を含むパッチエリア210とを備え
ており、各エリアでのデータ読出書込動作は、CPU1
11により制御されるようになされている。尚、テンポ
ラリエリア220及びユーザライトセーブエリア211
は、RAM113に設けられ、プリセットエリア212
は、ROM112に、設けられている。
【0024】そこで、例えば、操作パネル120の操作
により、任意の音色を生成する指示が与えられた場合、
CPU111が上述の各エリアでのデータ読出書込動作
を制御することで、プリセットエリア212に格納され
ているn個の音色データ(以下、パッチデータとも言
う)0,1,・・・,x,・・・,nのうち、生成する
音色の基となるパッチデータ(ここではx番目のパッチ
データxとする)がテンポラリエリア220に読み出さ
れる。この読み出されたパッチデータxは、テンポラリ
エリア220にて加工等の編集処理が行われ、目的とす
る音色のデータ、例えば、ピアノの音色データx’が生
成される。そして、この音色データx’は、必要に応じ
てユーザライトセーブエリア211に書き込まれる。
【0025】ここで、編集後の音色データx’をユーザ
ライトセーブエリア211に書き込む際、この電子楽器
100では、編集後の音色データx’をそのままユーザ
ライトセーブエリア211に書き込むのではなく、その
基データであるパッチデータxと共通している部分につ
いては、その部分を示す情報、例えば、プリセットエリ
ア212におけるアドレス情報を書き込むようになされ
ている。
【0026】そこで、CPU111の処理プログラムと
して、図3に示すフローチャートに従ったデータセーブ
処理のプログラムがROM112に予め格納されてお
り、このプログラムがCPU111から読み出され実行
されることで、電子楽器100では以下のような動作が
行われる。
【0027】尚、プリセットエリア212のパッチデー
タxは、例えば、上記図6に示したように、ブロックデ
ータA〜Gからなるものとする。
【0028】先ず、図4に示すように、転送用バッファ
bfの先頭アドレスwrAdr (2バイト情報)をアドレス
バッファwrptr にセットする(ステップS301)。ま
た、テンポラリエリア220での編集により得られた音
色データx’の先頭アドレスrd'Adr(2バイト情報)を
アドレスバッファrd'ptrにセットする(ステップS30
2)。さらに、音色データx’の基データ、すなわちプ
リセットエリア212に格納されているパッチデータx
の先頭アドレスrdAdr (2バイト情報)をアドレスバッ
ファrdptr にセットする(ステップS303)。さらに
また、ブロックカウンタblockcnt及びデータカウンタda
tacnt をリセットする(ステップS304)。
【0029】尚、転送用バッファbf、アドレスバッフ
ァwrptr ,rd'ptr,rdptr 、ブロックカウンタblockcnt
及びデータカウンタdatacnt 等のデータ処理用のエリア
は、RAM113を使用している。
【0030】次に、ブロックカウンタblockcntにより示
されるパッチデータxのブロックデータと、音色データ
x’のブロックデータを比較することで、音色データ
x’のブロックデータ内に変更(編集)があったか否か
を判別する(ステップS305)。例えば、「ブロック
カウンタblockcnt=0」の場合には、パッチデータxの
ブロックデータAと音色データx’のブロックデータ
A’の内容が比較され、「A=A’」であるか否かが判
別されることになる。この時対象となっているブロック
データ(ここではブロックデータA’)を、以下、対象
ブロックデータと言う。
【0031】ステップS305の判別の結果、対象ブロ
ックデータ内に変更があった場合、アドレスバッファr
d'ptrに設定されているアドレス値rd'Adrで示されるエ
リア内容(音色データx’の対象ブロックデータの内
容)を、アドレスバッファwrptrに設定されているアド
レス値wrAdr で示されるエリア(転送用バッファエリア
bf)に格納する。この時、この格納先の1バイトエリ
アのうち、7ビットを使用してデータの書き込みを行う
(ステップS306)。そして、アドレスバッファwrpt
r ,rd'ptr,rdptr に設定されている各アドレス値wrAd
r ,rd'Adr,rdAdr を、ステップS306で格納したデ
ータサイズ分(ここでは1バイト分)更新する(ステッ
プS307)。また、データカウンタdatacnt もステッ
プS306で格納したデータサイズ分(ここでは1バイ
ト分)更新する(ステップS308)。この後、データ
カウンタdatacnt と対象ブロックデータのデータサイズ
を比較することで、変更のあった対象ブロックデータを
全て転送用バッファエリアbfに格納したか否かを判別
し(ステップS309)、その対象ブロックデータを全
て転送用バッファエリアbfに格納するまで、ステップ
S306〜S308の各処理を繰り返し行う。対象ブロ
ックデータを全て転送用バッファエリアbfに格納し終
えると、データカウンタdatacnt をリセットして(ステ
ップS310)、次のステップS314に進む。
【0032】一方、ステップS305の判別の結果、対
象ブロックデータ内に変更がなかった場合、アドレス情
報であることを示すステータスstatus(1バイト情報)
の最上位ビット(msb)をセットし、このステータス
statusと共に、アドレスバッファrdptr に設定されてい
る上位1バイト下位1バイトのアドレス値rdAdr (パッ
チデータxの対象ブロックデータの先頭アドレス値)
を、アドレスバッファwrptr に設定されているアドレス
値wrAdr で示されるエリア(転送用バッファエリアb
f)に格納する(ステップS311)。そして、アドレ
スバッファwrptr に設定されているアドレス値wrAdr
を、ステップS311で格納したデータサイズ分(ここ
では1バイトのステータスstatusと2バイトのアドレス
値rdAdr の計3バイト分)更新する(ステップS31
2)。また、アドレスバッファrd'ptr,rdptr に設定さ
れている各アドレス値rd'Adr,rdAdr を、対象ブロック
データの次のブロックデータの先頭アドレス値に更新す
る(ステップS313)。その後、次のステップS31
4に進む。
【0033】ステップS314では、ブロックカウンタ
blockcntをカウントアップすることで、対象ブロックデ
ータを次のブロックデータに進める。例えば、「ブロッ
クカウンタblockcnt=0」の場合には、このステップS
314により、ブロックカウンタblockcntが「1」とな
り、ブロックデータA’の次のブロックデータB’が対
象ブロックデータとなる。
【0034】そして、ブロックカウンタblockcntとブロ
ックデータの総数(ここではブロックデータA〜Gの7
個)を比較することで、ブロックデータ全てに対して、
ステップS305〜S314の各処理を行ったか否かを
判別し(ステップS315)、ブロックデータ全てに対
するステップS305〜S314の各処理をし終えるま
で、ステップS305〜S314の各処理を繰り返し行
う。
【0035】この結果、例えば、ブロックデータA〜G
のうち、ブロックデータC内に変更があった場合、ブロ
ックデータA,B,D〜Gの共通部分は、プリセットエ
リア212におけるアドレス値(rdAdrA,rdAdrB,rdAd
rD〜rdAdrG)が、変更があるブロックデータCについて
は、テンポラリエリア220に存在する変更後のブロッ
クデータC’が、転送用バッファbfに格納されること
になる。
【0036】上述のようにして、ブロックデータ全てに
対してステップS305〜S314の各処理をし終える
と、アドレスバッファwrptr に設定されているアドレス
値wrAdr を参照することで、転送用バッファbfに格納
したデータサイズ(転送データサイズ)を求める(ステ
ップS316)。
【0037】そして、ステップS316で求めた転送デ
ータサイズとユーザライトセーブエリア211の空き容
量を比較することで、転送データをユーザライトセーブ
エリア211に転送可能であるか否かを判別する(ステ
ップS317)。
【0038】ステップS317の判別の結果、転送デー
タをユーザライトセーブエリア211に転送可能であっ
た場合には、その転送データをユーザライトセーブエリ
ア211に転送して(ステップS318)、本処理を終
了する。したがって、ユーザライトセーブエリア211
には、例えば、共通部分であるブロックデータA,B,
D〜Gのアドレス値rdAdrA,rdAdrB,rdAdrD〜rdAdrG
と、変更があったブロックデータC’とが書き込まれる
ことになる。そして、例えば、ユーザライトセーブエリ
ア211に書き込まれたデータを再び読み込む場合、そ
の読み込んだデータがアドレス情報であるか、実際のデ
ータであるのかの判別は、最上位ビットにより行えばよ
い。これは、上述したように、データの場合には1バイ
トのうち7ビットを使用して書き込み(ステップS30
6)、アドレス情報の場合には最上位ビットをセットし
た1バイトのステータスstatusを付加して書き込む(ス
テップS311)ようにしたためである。
【0039】一方、転送可能でなかった場合には、表示
回路150で「メモリフル」等のメッセージを画面表示
して(ステップS319)、本処理を終了する。
【0040】上述のように、本実施の形態では、プリセ
ットエリア212に格納されているパッチデータxを編
集して得た音色データx’を、そのままユーザライトセ
ーブエリア211に書き込むのではなく、パッチデータ
xと共通する部分に関しては、プリセットエリア212
におけるその部分のアドレス情報を書き込むように構成
したことにより、音色データx’をそのまま書き込む従
来のデータ処理方法に対して、ユーザライトセーブエリ
ア211のサイズを大幅に節約することができる。
【0041】尚、上述した実施の形態では、共通する部
分に関しては、プリセットエリア212におけるその部
分のアドレス情報を書き込むようにしたが、その部分を
示す情報であれば、これに限られることはない。
【0042】例えば、共通部分のブロックデータの情報
(ブロック番号情報)を書き込むようにしてもよい。さ
らに、その書き込むブロック番号に、参照用データであ
るか等を示す制御情報を付加するようにしてもよい。こ
の場合、ブロック番号情報を2byte、制御情報を1
byteとし、共通部分がブロックデータA,B,D〜
Gの6個とすると、共通部分に関しては、18byte
(3byte×6)のエリアですむことになる。後に、
ブロックデータA,B,D〜Gのうち、何れかのブロッ
クデータを編集したい場合には、ブロック番号情報及び
制御情報を用いて、編集したいブロックデータをプリセ
ットエリア212からテンポラリエリア220に読み出
して編集することになる。そして、編集したブロックデ
ータは、ユーザライトエリア211にそのまま書き込む
ことになるが、編集部分が少ない場合、そのブロックデ
ータをさらに分割して、編集していない部分(共通部
分)に関しては、同様にしてその部分を示す情報(アド
レス情報やブロック番号情報等)を書き込むようにして
もよい。また、プリセットエリア212に格納されてい
る他のブロックデータの中に、編集したブロックデータ
と一致するものがある場合には、そのブロックデータを
示す情報(アドレス情報やブロック番号情報等)に置き
換えて書き込むようにしてもよい。
【0043】また、編集されたブロックデータをユーザ
ライトエリア211に書き込む際、そのブロックデータ
を圧縮して書き込むようにしてもよい。
【0044】また、パッチデータのブロック分割につい
ては、上記図6に示したブロックデータA〜Gの分割に
限られるものではない。例えば、一致(共通)する確率
が高くなるように分割すれば、より効果的である。
【0045】また、プリセットエリア212をベースと
してデータ処理を行うようにしたが、これに限らず、ユ
ーザライトセーブエリア211をベースとしてもよい。
【0046】また、ブロックデータ毎に変更の有無を示
す情報を持つようにしてもよい。この場合、例えば、音
色を切り換える際には、プリセットエリア210のパッ
チデータをテンポラリエリア220に展開すると共に、
ユーザライトセーブエリア211に前回書き込んだデー
タ(ブロックデータ毎に変更の有無を示す情報を持った
データ)をもテンポラリエリア220に展開し、編集の
後、上述のフラグとパッチデータを参照することで、ユ
ーザライトセーブエリア211に書き込むデータを再び
形成し、ユーザライトセーブエリア211への書き込み
を行う。
【0047】また、本発明の目的は、上述した実施の形
態での電子楽器100に限らず、そのCPU111の機
能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶し
た記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシス
テム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)
が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読みだして
実行することによっても、達成されることは言うまでも
ない。プログラムコードを供給するための記憶媒体とし
ては、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、
光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−
R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、上述したR
OM112等を用いることができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第
2の記憶手段にて編集等の所定のデータ処理が行われた
基データ中の変更のない部分(第1の記憶手段の基デー
タと共通した部分)については、第1の記憶手段におけ
る該部分を示す情報(アドレス情報等)を書き込むよう
に構成したことにより、第2の記憶手段にて編集等の所
定のデータ処理が行われた基データをそのまま第3の記
憶手段に書き込む従来に比べ、第3の記憶手段を大幅に
節約することができ、効率的なデータ処理を行うことが
できる。また、第1の記憶手段の基データを複数のブロ
ックデータに分割し、変更のないブロックデータについ
ては、第1の記憶手段における該ブロックデータの情報
(アドレス情報或いはブロック番号等)を第3の記憶手
段に保持するように構成したことにより、第2の記憶手
段にて編集等の所定のデータ処理が行われた基データ
と、第1の記憶手段の基データとが一致する確率が高い
ように分割することで、第3の記憶手段をさらに大幅に
節約することができ、さらに効率的なデータ処理を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子楽器を適用した電子楽器の構
成を示すブロック図である。
【図2】上記電子楽器におけるデータ処理に関する構成
を説明するための図である。
【図3】上記電子楽器におけるデータ処理を説明するた
めのフローチャートである。
【図4】上記電子楽器におけるデータ処理を説明するた
めの図である。
【図5】従来のデータ処理を説明するための図である。
【図6】データ処理における対象データの構成の一例を
説明するための図である。
【符号の説明】
100 電子楽器 110 マイコン 111 CPU 112 ROM 113 RAM 120 操作パネル 130 キーボード 140 楽音発生回路 150 表示回路 160 D/A変換器 170 増幅器 180 スピーカ 190 バス 210 パッチエリア 211 ユーザライトセーブエリア 212 プリセットエリア 220 テンポラリエリア

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の記憶手段に予め記憶された基デー
    タを、第2の記憶手段に読み出して所定のデータ処理を
    行い、第3の記憶手段に保持する処理ステップを含む電
    子楽器のデータ処理方法であって、上記処理ステップ
    は、 上記第2の記憶手段にて所定のデータ処理を行った基デ
    ータ中の変更のない部分データを検出する検出ステップ
    と、 上記検出ステップで検出された変更のない部分データと
    共通した上記第1の記憶手段の部分データの情報を取得
    する情報取得ステップと、 上記検出ステップで検出された変更のない部分データに
    ついては、上記情報取得ステップで取得された情報を上
    記第3の記憶手段に保持する保持ステップとを含むこと
    を特徴とするデータ処理方法。
  2. 【請求項2】 上記情報取得ステップは、上記第1の記
    憶手段の部分データのアドレス情報を取得するステップ
    を含むことを特徴とする請求項1記載のデータ処理方
    法。
  3. 【請求項3】 上記第1の記憶手段の基データは、複数
    のブロックデータからなり、 上記検出ステップは、変更のないブロックデータを検出
    するステップを含み、 上記情報取得ステップは、上記検出ステップで検出され
    た変更のないブロックデータと共通した上記第1の記憶
    手段のブロックデータの情報を取得するステップを含む
    ことを特徴とする請求項1記載のデータ処理方法。
  4. 【請求項4】 第1の記憶手段に予め記憶された基デー
    タを、第2の記憶手段に読み出して所定のデータ処理を
    行い、第3の記憶手段に保持する動作制御を行う制御手
    段を備える電子楽器のデータ処理装置であって、上記制
    御手段は、 上記第2の記憶手段にて所定のデータ処理を行った基デ
    ータ中の変更のない部分データを検出する検出手段と、 上記検出手段で検出された変更のない部分データと共通
    した上記第1の記憶手段の部分データの情報を取得する
    情報取得手段と、 上記検出手段で検出された変更のない部分データについ
    ては、上記情報取得ステップで取得された情報を上記第
    3の記憶手段に保持する保持手段とを含むことを特徴と
    するデータ処理装置。
  5. 【請求項5】 上記情報取得手段は、上記第1の記憶手
    段の部分データのアドレス情報を取得することを特徴と
    する請求項4記載のデータ処理装置。
  6. 【請求項6】 上記第1の記憶手段の基データは、複数
    のブロックデータからなり、 上記検出手段は、変更のないブロックデータを検出し、 上記情報取得手段は、上記検出手段で検出された変更の
    ないブロックデータと共通した上記第1の記憶手段のブ
    ロックデータの情報を取得することを特徴とする請求項
    4記載のデータ処理装置。
  7. 【請求項7】 電子楽器のデータ処理を行うためのデー
    タ処理ステップをコンピュータが読み出し可能に格納し
    た記憶媒体であって、 上記データ処理ステップは、請求項1〜4の何れかに記
    載のデータ処理方法の処理ステップを含むことを特徴と
    する記憶媒体。
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