JPH1184238A - ズームレンズ - Google Patents

ズームレンズ

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JPH1184238A
JPH1184238A JP8956198A JP8956198A JPH1184238A JP H1184238 A JPH1184238 A JP H1184238A JP 8956198 A JP8956198 A JP 8956198A JP 8956198 A JP8956198 A JP 8956198A JP H1184238 A JPH1184238 A JP H1184238A
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group
lens
focal length
focusing
present
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JP8956198A
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Shinichi Mihara
伸一 三原
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非球面を用いてズーム比6程度で、Fナン
バーが1.2程度で、レンズ枚数を10枚にとどめて、
大ズーム比、大口径比、超コンパクト、低コストにす
る。 【解決手段】 正の焦点距離で常時固定の第1群と、
負の焦点距離で変倍時のみ可動の第2群と、正の焦点距
離で常時固定の第3群と結像系で変倍時の焦点位置変動
を補正するためとフォーカシングのために可動である4
群とよりなり、3群又は4群に少なくとも一つの非球面
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非球面を用いた全
長の短い大口径ズームレンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオカメラは、従来の銀塩スチールカ
メラに比べて高価で重量が重いためにそれ程普及してい
なかったが、最近大幅な小型軽量化,低価格化が進み、
一般ユーザーに急速に普及しつつある。特にカメラ部と
デッキ部が一体となったポータブルなカメラも出はじめ
ている。これは主に回路系のLSI化が要因となってお
り、その中の一つとして撮像デバイスが従来の2/3 イン
チのチューブから1/2インチのCCD等の固体撮像素子
へ移行したことも一役買っている。
【0003】このようにビデオカメラにおいて電気系が
大幅にコンパクト化,ローコスト化が進むなかでレンズ
系の小型軽量化,低コスト化は電気系ほどは進展してい
ないのが現状である。特にレンズ系の全長,前玉径の大
きさ,構成枚数の点で不十分である。
【0004】1/2 インチイメージサイズ用でズーム比が
約6倍のズームレンズの従来例として特開昭60−12
3817号,特開昭60−126618号,特開昭60
−126619号等がある。これら従来例は、非球面を
使用したもので全長の広角端焦点距離が11.7〜1
1.8と短く構成枚数も11枚〜12枚と少なく前玉径
も40ミリ近辺で小さく性能も良好である。しかし広角
端でのFナンバーは、1.33乃至1.45であり1/2
インチイメージサイズのCCDではF/1.2クラスの
明るさが必要なことを考える物足らない。これら従来例
は、第2群をバリエーターとし第3群をコンペンセータ
ーとする従来の4群ズームレンズを用いているので非球
面を用いても構成枚数をこれ以上削減して高性能なズー
ムレンズを得ることは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの欠
点を解消して小型で高性能のズームレンズを提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では前記の目的を
達成するために非球面を用いると共に第4群にコンペン
セーターとしての役割りをもたせたことを特徴とするも
のである。即ち本発明のズームレンズは、物体側から順
に正の焦点距離を有する第1群と、負の焦点距離を有し
ていて変倍時にのみ可動なバリエーターの第2群と、常
時固定で正の焦点距離を有する第3群と、結像系でかつ
可動である第4群とにて構成され、フォーカシング機能
を第1群にもたせかつ第4群にズーミング時に発生する
焦点位置の変動を補正する機能をもたせることを特徴と
するレンズ系であって非球面を導入することによって構
成枚数を10枚程度にとどめることを可能にしたもので
ある。
【0007】更に前記のように第1群にフォーカシング
機能をもたせる代りに第1群を常時固定にし、第4群に
フォーカシング機能をもたせることによってこの群にコ
ンペンセーターとしての機能とフォーカシング機能とを
合わせもたせて機能集中形のズームレンズとすることも
可能にしたものである。このように群の偏芯による影響
のでやすい第1群を固定することにより偏芯による性能
の劣化を小さくすることが出来、さらにオートフォーカ
スを採用した場合、これを大きくて重い第1群で行なう
のではなく軽量な第4群で行なうことにより応答性を良
好にし又消費電力を少なくする等が可能となる。また第
1群によるフォーカシングの欠点である近距離物点にフ
ォーカシングした時の軸外光束のけられにより最至近距
離をより近くすることが出来ない点やそれを近くするた
めに前玉径を大きくしなければならない点をこの第4群
によるフォーカシング方式を用いることによって解消し
得る。
【0008】このように第4群によるフォーカシングを
行なう場合、第1群から第3群までの広角端における焦
点距離fA と焦点距離fS との比fS /fA を次の条件
(1)の範囲内にすることにより第4群によるフォーカ
シングの際の球面収差の変動を小さく抑えられる。
【0009】(1) −1.9<fS /fA <1.9 ただしfS は広角端と望遠端における全系の焦点距離を
夫々fW ,fT とする時fS =(f・f1/2にて
表わされる値である。
【0010】上記条件(1)の上限,下限を超えると第
4群移動によるフォーカシング時の球面収差の変動が大
きくなり好ましくない。
【0011】以上のような本発明のズームレンズ(第1
群フォーカシング,第4群フォーカシングのいずれも)
において、広角端で第4群を物体側に繰り出すことによ
り極至近距離物体へのフォーカシング(クローズフォー
カス)を行なうことも特徴の一つである。
【0012】更に本発明のズームレンズでレンズの構成
枚数を10枚にするためには、第1群を3枚、第2群を
3枚、第3群を1枚、第4群を3枚に配分するのが最も
好ましい。
【0013】このように構成枚数を削減し全長を極めて
短くしたことにより発生する負の大きな値の球面収差
は、第3群又は第4群に非球面を導入することによって
解消できる。この場合、非球面を第3群の像側の面に用
いれば比較的良好に補正されている非点収差や歪曲収差
に悪影響を及ぼさずに球面収差を良好に補正し得るので
最も望ましい。
【0014】ここで用いる非球面は次の条件(2),
(3)を満足することがより良好な球面収差になし得る
ので望ましい。
【0015】 (2) |ΔX |≦3.0×10-3・fS (ただしy=0.5y1 ) (3) 1.2×10-2・fS ≦ΔX ≦4.8×10-2・fS (ただしy=y1 ) 上記条件でΔX は非球面の基準球面からのずれ、yは光
線高、y1 は軸上マージナル光線が非球面を切る高さで
ある。
【0016】この条件(2)の上限を超えると非点収差
が悪化する。又条件(3)の下限を超えると球面収差の
マージナル光線が補正不足になり、上限を超えると球面
収差のマージナル光線が補正過剰になる。
【0017】この非球面は第3群の像側の面の代わりに
第3群の物体側の面でもよく又第4群のいずれかの面特
に正レンズのいずれか一面に設けても収差を十分良好に
補正し得る。この非球面の他に更に第4群の負レンズの
像側の面を非球面にすればリアーフォカスを採用した時
の球面収差の変動を小さくするのに極めて有効であり、
更にそれ以外の面に非球面を導入すればなお一層良好に
補正し得る。
【0018】以上述べた本発明のズームレンズにおい
て、第1群を物体側から順に物体側に凸面を向けた負レ
ンズと,正レンズと,正レンズの3枚にて構成し、第2
群を物体側から順に負レンズと,負レンズと,正レンズ
の3枚にて構成し、第3群を1枚の正レンズにて構成
し、第4群を物体側から順に負レンズと,正レンズと,
正レンズの3枚又は正レンズと,負レンズと,正レンズ
の3枚にて構成し、更に次の条件(4),(5),
(6),(7)を満足するようにすれば一層良好なズー
ムレンズを得ることが出来る。
【0019】(4) 0.2<D/fS <0.6 (5) 0.35<t1/fS <0.77 (6) 5.3<f1/fW <6.8 (7) 1.55<|f2|/fW <2.1 ただしDは広角端無限遠物点合焦時の第4群の最も物体
側の面とその面より物体側の最も近い光学部品の最も像
側の面との光軸上の距離、t1は第1群の最も物体側の
面から第1群の最も像側の面までの距離、f1,f2は夫
々第1群,第2群の合成焦点距離である。
【0020】条件(4)は、広角端において無限遠物点
に合焦した時の第4群の物体側の面とそれより物体側の
最も近くに配置された光学部品(例えばハーフプリズ
ム,絞り)の最も像側の面までの光軸上の距離Dを規定
したものであって、Dが条件の下限値を超えると第4群
にて合焦する場合に移動スペースが不足しやすく、上限
値を超えるとレンズ系の全長が長くなりやすく好ましく
ない。
【0021】条件(5)は、第1群の最も物体側の面か
ら第1群の最も像側の面までの光軸上の距離t1を規定
したもので、t1が条件(4)の上限値を超えると入射
瞳位置が第1面より像側に遠ざかり、第1群の径を大き
くしないと周辺光量の不足をきたしやすい。又t1が条
件(5)の下限値を超えると第1群の径を小さくしても
周辺光量の不足をきたしにくいが、第1群の各レンズの
曲率半径を大きくしないと縁肉を確保しにくく、曲率半
径を大きくすると色収差が補正不足になり又全長が長く
なるので好ましくない。
【0022】条件(6),(7)は、夫々第1群および
第2群の焦点距離の広角端における全系の焦点距離に対
する比f1/fW ,f2/fW を規定したものである。こ
れら条件の下限を超えると第1群から第2群にかけての
主光線の傾角が大きくなり、第1群における主光線高が
高くなりやすくなるか又はズーミングあるいはフォーカ
シングの時の収差変動が大きくなる。又これら条件の上
限を超えると全長が長くなりやすい。
【0023】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明のズームレン
ズの実施例を次に示す。 上記データーにおいてr1 ,r2 ,・・・ はレンズ各面の
曲率半径、d1 ,d2 ,・・・ は各レンズの肉厚およびレ
ンズ間隔、n1 ,n2 ,・・・ は各レンズの屈折率、ν
1 ,ν2 ,・・・ は各レンズのアッベ数、fは全系の焦点
距離で、d8’は第1群により近距離にフォーカシング
した時のレンズ間隔、d18”,d24”は第4群により近
距離にフォーカシングの時のレンズ間隔である。
【0024】上記各実施例で用いられる非球面は、x軸
を光軸方向にとりy軸を光軸と直角方向にとった時次の
式にて表わされる。 ただしCは光軸近傍で非球面と接する円の曲率半径の逆
数、Pは非球面の形状を表わすパラメーター、B,E,
F,G,・・・は夫々2次,4次,6次,8次,・・・
の非球面係数である。
【0025】実施例1は図1に示すレンズ構成のもので
第16面が非球面でその非球面係数はデーター中に示し
てある。この実施例の収差状況は図4乃至図12に示す
通りで、そのうち図4乃至図6は夫々無限遠物体にフォ
ーカシングした時の広角,中間画角,望遠における収差
曲線図を示し、図7乃至図9は夫々第1群により近距離
にフォーカシングした時の広角,中間画角,望遠におけ
る収差曲線図、図10乃至図12は夫々第4群により近
距離にフォーカシングした時の広角,中間画角,望遠に
おける収差曲線図である。
【0026】実施例2は図2に示すレンズ構成のもので
第17面と第19面が非球面でそれらの非球面係数はデ
ーター中に示してある。この実施例の収差状況は図13
乃至図21に示す通りで、そのうち図13乃至図15は
夫々無限遠物体にフォーカシングした時の広角,中間画
角,望遠における収差曲線図を示し、図16乃至図18
は夫々第1群により近距離にフォーカシングした時の広
角,中間画角,望遠における収差曲線図、図19乃至図
21は夫々第4群により近距離にフォーカシングした時
の広角,中間画角,望遠における収差曲線図である。
【0027】実施例3は図3に示すレンズ構成で第13
面,第17面,第19面が非球面でそれらの非球面係数
はデーター中に示してある。この実施例の収差状況は図
22乃至図30に示す通りで、そのうち図22乃至図2
4は夫々無限遠物体にフォーカシングした時の広角,中
間画角,望遠における収差曲線図を示し、図25乃至図
27は夫々第1群により近距離にフォーカシングした時
の広角,中間画角,望遠における収差曲線図、図28乃
至図30は夫々第4群により近距離にフォーカシングし
た時の広角,中間画角,望遠における収差曲線図であ
る。
【0028】
【発明の効果】本発明のズームレンズは、非球面を用い
ると共に従来のズームレンズのコンペンセーターをなく
して第4群にコンペンセーターの役割りをもたせること
によって負のコンペンセーターを省略出来る等大口径に
もかかわらず小型,軽量になし得た。又リアーフォーカ
ス(第4群でのフォーカシング)が可能であり、これに
よって偏芯によるフォーカシングの時の劣化が少なくフ
ォーカシングそのものも軽量化できオートフォーカスに
おいて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の断面図
【図2】 本発明の実施例2の断面図
【図3】 本発明の実施例3の断面図
【図4】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図5】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図6】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図7】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図8】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図9】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図10】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図11】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図12】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図13】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図14】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図15】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図16】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図17】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図18】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図19】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図20】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図21】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図22】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図23】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図24】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図25】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図26】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図27】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図28】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図29】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図30】 本発明の実施例3の収差曲線図
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年4月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ズームレンズ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非球面を用いた全
長の短い大口径ズームレンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオカメラは、従来の銀塩スチールカ
メラに比べて高価で重量が重いためにそれ程普及してい
なかったが、最近大幅な小型軽量化,低価格化が進み、
一般ユーザーに急速に普及しつつある。特にカメラ部と
デッキ部が一体となったポータブルなカメラも出はじめ
ている。これは主に回路系のLSI化が要因となってお
り、その中の一つとして撮像デバイスが従来の2/3イ
ンチのチューブから1/2インチのCCD等の固体撮像
素子へ移行したことも一役買っている。
【0003】このようにビデオカメラにおいて電気系が
大幅にコンパクト化,ローコスト化が進むなかでレンズ
系の小型軽量化,低コスト化は電気系ほどは進展してい
ないのが現状である。特にレンズ系の全長,前玉径の大
きさ,構成枚数の点で不十分である。
【0004】1/2インチイメージサイズ用でズーム比
が約6倍のズームレンズの従来例として特開昭60−1
23817号,特開昭60−126618号,特開昭6
0−126619号等がある。これら従来例は、非球面
を使用したもので全長の広角端焦点距離が11.7〜1
1.8と短く構成枚数も11枚〜12枚と少なく前玉径
も40ミリ近辺で小さく性能も良好である。しかし広角
端でのFナンバーは、1.33乃至1.45であり1/
2インチイメージサイズのCCDではF/1.2クラス
の明るさが必要なことを考える物足らない。これら従来
例は、第2群をバリエーターとし第3群をコンペンセー
ターとする従来の4群ズームレンズを用いているので非
球面を用いても構成枚数をこれ以上削減して高性能なズ
ームレンズを得ることは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの欠
点を解消して小型で高性能のズームレンズを提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では前記の目的を
達成するために非球面を用いると共に第4群にコンペン
セーターとしての役割りをもたせたことを特徴とするも
のである。これによって構成枚数を10枚程度にとどめ
た高性能なズームレンズを実現し得る。即ち本発明のズ
ームレンズは、物体側から順に正の焦点距離を有する第
1群と、負の焦点距離を有していて変倍時にのみ可動な
バリエーターの第2群と、常時固定で正の焦点距離を有
する第3群と、結像系でかつ変倍時に発生する焦点位置
の変動を補正するために、及びフォーカシングのために
全体として移動する第4群とから構成され、第3群又は
第4群に少なくとも一つの非球面を含み、以下の条件を
満足するズームレンズである。 (1) −1.9<f/f<1.9 (2) |Δx|≦3.0×10−3・f(y=0.5y) (3) 1.2×10−2・f≦|Δx|≦4.8×10−2・f (y=y) 但し、fは広角端での全系の焦点距離をfとし望遠
端での焦点距離をfとしたときに(f・f
1/2で表わされる焦点距離、fは第1群から第3群
までの合成焦点距離、Δxは非球面の基準球面からのず
れ量、fは広角端での全系の焦点距離をfとし望遠
端での焦点距離をfとしたときに(f・f
1/2で表わされる焦点距離、yは光線高、yは軸上
マージナル光線高である。
【0007】前記のように第4群にフォーカシング機能
をもたせることによってこの群にコンペンセーターとし
ての機能とフォーカシング機能とを合わせもたせて機能
集中形のズームレンズとすることも可能にしたものであ
る。このように群の偏芯による影響のでやすい第1群を
固定することにより偏芯による性能の劣化を小さくする
ことが出来、さらにオートフォーカスを採用した場合、
これを大きくて重い第1群で行なうのではなく軽量な第
4群で行なうことにより応答性を良好にし又消費電力を
少なくする等が可能となる。また第1群によるフォーカ
シングの欠点である近距離物点にフォーカシングした時
の軸外光束のけられにより最至近距離をより近くするこ
とが出来ない点やそれを近くするために前玉径を大きく
しなければならない点をこの第4群によるフォーカシン
グ方式を用いることによって解消し得る。
【0008】このように第4群によるフォーカシングを
行なう場合、前記条件(1)を満足することにより第4
群によるフォーカシングの際の球面収差の変動を小さく
抑えられる。
【0009】上記条件(1)の上限,下限を超えると第
4群移動によるフォーカシング時の球面収差の変動が大
きくなり好ましくない。
【0010】以上のような本発明のズームレンズにおい
て、広角端で第4群を物体側に繰り出すことにより極至
近距離物体へのフォーカシング(クローズフォーカス)
を行なうことも特徴の一つである。
【0011】更に本発明のズームレンズでレンズの構成
枚数を10枚にするためには、第1群を3枚、第2群を
3枚、第3群を1枚、第4群を3枚に配分するのが最も
好ましい。
【0012】このように構成枚数を削減し全長を極めて
短くしたことにより発生する負の大きな値の球面収差
は、第3群又は第4群に非球面を導入することによって
解消できる。この場合、非球面を第3群の像側の面に用
いれば比較的良好に補正されている非点収差や歪曲収差
に悪影響を及ぼさずに球面収差を良好に補正し得るので
最も望ましい。
【0013】ここで用いる非球面は前記条件(2),
(3)を満足することがより良好な球面収差になし得る
ので望ましい。
【0014】この条件(2)の上限を超えると非点収差
が悪化する。又条件(3)の下限を超えると球面収差の
マージナル光線が補正不足になり、上限を超えると球面
収差のマージナル光線が補正過剰になる。
【0015】この非球面は第3群の像側の面の代わりに
第3群の物体側の面でもよく又第4群のいずれかの面特
に正レンズのいずれか一面に設けても収差を十分良好に
補正し得る。この非球面の他に更に第4群の負レンズの
像側の面を非球面にすればリアーフォカスを採用した時
の球面収差の変動を小さくするのに極めて有効であり、
更にそれ以外の面に非球面を導入すればなお一層良好に
補正し得る。
【0016】以上述べた本発明のズームレンズにおい
て、第1群を物体側から順に物体側に凸面を向けた負レ
ンズと,正レンズと,正レンズの3枚にて構成し、第2
群を物体側から順に負レンズと,負レンズと,正レンズ
の3枚にて構成し、第3群を1枚の正レンズにて構成
し、第4群を物体側から順に負レンズと,正レンズと,
正レンズの3枚又は正レンズと,負レンズと,正レンズ
の3枚にて構成し、更に次の条件(4),(5),
(6),(7)を満足するようにすれば一層良好なズー
ムレンズを得ることが出来る。
【0017】(4) 0.2<D/f<0.6 (5) 0.35<t/f<0.77 (6) 5.3<f/f<6.8 (7) 1.55<|f|/f<2.1 ただしDは広角端無限遠物点合焦時の第4群の最も物体
側の面とその面より物体側の最も近い光学部品の最も像
側の面との光軸上の距離、tは第1群の最も物体側の
面から第1群の最も像側の面までの距離、f,f
夫々第1群,第2群の合成焦点距離である。
【0018】条件(4)は、広角端において無限遠物点
に合焦した時の第4群の物体側の面とそれより物体側の
最も近くに配置された光学部品(例えばハーフプリズ
ム,絞り)の最も像側の面までの光軸上の距離Dを規定
したものであって、Dが条件の下限値を超えると第4群
にて合焦する場合に移動スペースが不足しやすく、上限
値を超えるとレンズ系の全長が長くなりやすく好ましく
ない。
【0019】条件(5)は、第1群の最も物体側の面か
ら第1群の最も像側の面までの光軸上の距離tを規定
したもので、tが条件(4)の上限値を超えると入射
瞳位置が第1面より像側に遠ざかり、第1群の径を大き
くしないと周辺光量の不足をきたしやすい。又tが条
件(5)の下限値を超えると第1群の径を小さくしても
周辺光量の不足をきたしにくいが、第1群の各レンズの
曲率半径を大きくしないと縁肉を確保しにくく、曲率半
径を大きくすると色収差が補正不足になり又全長が長く
なるので好ましくない。
【0020】条件(6),(7)は、夫々第1群および
第2群の焦点距離の広角端における全系の焦点距離に対
する比f/f,f/fを規定したものである。
これら条件の下限を超えると第1群から第2群にかけて
の主光線の傾角が大きくなり、第1群における主光線高
が高くなりやすくなるか又はズーミングあるいはフォー
カシングの時の収差変動が大きくなる。又これら条件の
上限を超えると全長が長くなりやすい。
【0021】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明のズームレン
ズの実施例を次に示す。 実施例1 (ズーミングの場合) (第1群によるフォーカシングの場合) (第4群によるフォーカシングの場合) 非球面係数
【0022】実施例2 (ズーミングの場合) (第1群によるフォーカシングの場合) (第4群によるフォーカシングの場合) 非球面係数
【0023】実施例3 (ズーミングの場合) (第1群によるフォーカシングの場合) (第4群によるフォーカシングの場合) 非球面係数 上記データーにおいてr ,r ,・・・ はレン
ズ各面の曲率半径、d,d,・・・ は各レンズの
肉厚およびレンズ間隔、n,n,・・・は各レンズ
の屈折率、ν,ν ,・・・ は各レンズのアッベ
数、fは全系の焦点距離で、d’は第1群により近距
離にフォーカシングした時のレンズ間隔、d16”,d
22”およびd17”,d23”は夫々実施例1および
実施例2、3の第4群により近距離にフォーカシングの
時のレンズ間隔である。これらの実施例は第1群による
フォーカシングも可能なので、そのデーターも記載し
た。
【0024】上記各実施例で用いられる非球面は、x軸
を光軸方向にとりy軸を光軸と直角方向にとった時次の
式にて表わされる。 ただしCは光軸近傍で非球面と接する円の曲率半径の逆
数、Pは非球面の形状を表わすパラメーター、B,E,
F,G,・・・は夫々2次,4次,6次,8次,・・・
の非球面係数である。
【0025】実施例1は図1に示すレンズ構成のもので
第16面が非球面でその非球面係数はデーター中に示し
てある。この実施例の収差状況は図4乃至図12に示す
通りで、そのうち図4乃至図6は夫々無限遠物体にフォ
ーカシングした時の広角,中間画角,望遠における収差
曲線図を示し、図7乃至図9は夫々第1群により近距離
にフォーカシングした時の広角,中間画角,望遠におけ
る収差曲線図、図10乃至図12は夫々第4群により近
距離にフォーカシングした時の広角,中間画角,望遠に
おける収差曲線図である。
【0026】実施例2は図2に示すレンズ構成のもので
第17面と第19面が非球面でそれらの非球面係数はデ
ーター中に示してある。この実施例の収差状況は図13
乃至図21に示す通りで、そのうち図13乃至図15は
夫々無限遠物体にフォーカシングした時の広角,中間画
角,望遠における収差曲線図を示し、図16乃至図18
は夫々第1群により近距離にフォーカシングした時の広
角,中間画角,望遠における収差曲線図、図19乃至図
21は夫々第4群により近距離にフォーカシングした時
の広角,中間画角,望遠における収差曲線図である。
【0027】実施例3は図3に示すレンズ構成で第13
面,第17面,第19面が非球面でそれらの非球面係数
はデーター中に示してある。この実施例の収差状況は図
22乃至図30に示す通りで、そのうち図22乃至図2
4は夫々無限遠物体にフォーカシングした時の広角,中
間画角,望遠における収差曲線図を示し、図25乃至図
27は夫々第1群により近距離にフォーカシングした時
の広角,中間画角,望遠における収差曲線図、図28乃
至図30は夫々第4群により近距離にフォーカシングし
た時の広角,中間画角,望遠における収差曲線図であ
る。
【0028】
【発明の効果】本発明のズームレンズは、非球面を用い
ると共に従来のズームレンズのコンペンセーターをなく
して第4群にコンペンセーターの役割りをもたせること
によって負のコンペンセーターを省略出来る等大口径に
もかかわらず小型,軽量になし得た。又リアーフォーカ
ス(第4群でのフォーカシング)が可能であり、これに
よって偏芯によるフォーカシングの時の劣化が少なくフ
ォーカシングそのものも軽量化できオートフォーカスに
おいて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の断面図
【図2】 本発明の実施例2の断面図
【図3】 本発明の実施例3の断面図
【図4】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図5】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図6】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図7】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図8】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図9】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図10】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図11】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図12】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図13】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図14】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図15】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図16】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図17】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図18】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図19】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図20】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図21】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図22】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図23】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図24】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図25】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図26】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図27】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図28】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図29】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図30】 本発明の実施例3の収差曲線図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側から順に、正の焦点距離を有し常
    時固定されている第1群と、負の焦点距離を有していて
    変倍時にのみ可動であるバリエータの第2群と、正の焦
    点距離を有していて常時固定の第3群と、結像系であっ
    て且つ変倍時に発生する焦点位置の変動を補正するため
    に、及びフォーカシングのために全体として移動する第
    4群とから構成され、第3群又は第4群に少なくとも一
    つの非球面を含み、以下の条件を満足するズームレン
    ズ。 (1) −1.9<fS/fA<1.9 (2) |Δx|≦3.0×10-3・fS(y=0.5y1) (3) 1.2×10-2・fS≦|Δx|≦4.8×10-2・fS (y=y1) 但し、fSは広角端での全系の焦点距離をfWとし望遠端
    での焦点距離をfTとしたときに(fW・fT1/2で表わ
    される焦点距離、fAは第1群から第3群までの合成焦
    点距離、Δxは非球面の基準球面からのずれ量、fS
    広角端での全系の焦点距離をfWとし望遠端での焦点距
    離をfTとしたときに(fW・fT1/2で表わされる焦点
    距離、yは光線高、y1は軸上マージナル光線高であ
    る。
  2. 【請求項2】 第3群を非球面を含む単レンズで構成
    した請求項1のズームレンズ。
  3. 【請求項3】 第1群が3枚のレンズよりなり、第2
    群が3枚のレンズよりなり、第4群が3枚のレンズより
    なる請求項1又は2のズームレンズ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6392817B1 (en) 1999-07-26 2002-05-21 Canon Kabushiki Kaisha Rear focus type zoom lens and optical apparatus using the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6392817B1 (en) 1999-07-26 2002-05-21 Canon Kabushiki Kaisha Rear focus type zoom lens and optical apparatus using the same

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