JPH1183152A - 車両用空気吹出口装置 - Google Patents

車両用空気吹出口装置

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JPH1183152A
JPH1183152A JP24363097A JP24363097A JPH1183152A JP H1183152 A JPH1183152 A JP H1183152A JP 24363097 A JP24363097 A JP 24363097A JP 24363097 A JP24363097 A JP 24363097A JP H1183152 A JPH1183152 A JP H1183152A
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Masaji Tsukada
正司 塚田
Shinji Takamoto
眞二 高本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風向部材の回動範囲を変更するための機構が
少ない部品点数にて構成され得、以て低コストで且つ簡
略な構造にて、空気が所望の範囲に吹き出され得るよう
にした車両用空気吹出口装置を提供する。 【解決手段】 連動部材による風向部材16の回動を行
なわしめる駆動手段をステッピングモータ32にて構成
すると共に、該ステッピングモータ32の回転軸の回転
角度と回転方向とを制御する制御手段38を配設して、
該制御手段38から出力される回転制御信号に基づく回
転角度と回転方向とにより、該ステッピングモータ32
の回転軸が回転せしめられると共に、前記連動部材によ
る風向部材16の回動が、該回転軸の回転と一体的に行
なわれるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、車両用空気吹出口装置に係り、
特にハウジングの内部に取り付けられた複数の風向部材
の自動的な回動によって、吹出空気の向きが連続的に変
化させられ得る空気吹出口装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、車両における空気調和装置や外
気取入口装置等から、車室内に空気を吹き出す空気吹出
口には、吹出空気の向きを変えるための空気吹出口装置
が取り付けられている。この空気吹出口装置は、一般
に、車室内に開口するハウジングの開口部内に、平板形
状等、各種形状を有する複数の風向部材が、互いに平行
に且つ同一方向に回動可能な状態で配設されると共に、
該複数の風向部材の配設方向に往復移動可能とされた連
動部材にて互いに連結されて、構成されている。そし
て、そのような空気吹出口装置の一種として、例えば、
実開平4−129056号公報等に開示される如く、複
数の風向部材のうちの一つを電動モータ等の駆動手段の
駆動力により回動させることにより、連動部材を往復移
動させて、それら複数の風向部材の全べてを自動的に回
動させ、以て吹出空気の向きが連続的に変化させられ得
るようにしたものが、知られている。
【0003】ところで、上述の如く、自動操作により風
向部材の回動が行なわれる、従来の車両用空気吹出口装
置においては、連動部材が、常に一定の範囲で往復移動
せしめられるようになっていることから、風向部材の回
動範囲、即ち空気の吹出範囲が変化させられ得ず、その
ために、乗員の好みや車室内の温度等、場合や状況に応
じて、風向部材を回動させつつ、吹出空気の風が乗員に
直接に当たったり、当たらないようにしたりする風向調
整を行なうことが出来なかった。
【0004】そこで、本願出願人は、先に、実開平6−
10744号公報において、連動部材の往復移動範囲が
可変とされ、風向部材の回動範囲が変化させられ得るよ
うに構成された車両用空気吹出口装置を提案した。
【0005】すなわち、かかる公報に開示の空気吹出口
装置にあっては、駆動手段の駆動力によって連動部材の
往復移動方向と同一方向に往復移動せしめられる往復動
部材と、電磁石を備え、この電磁石への励磁によって往
復動部材と一体的に移動せしめられる一方、その消磁に
より該往復動部材との一体的な移動が解消されるクラッ
チ部材とが設けられ、そして、かかる往復移動部材が、
駆動手段に対して、またクラッチ部材が、複数の風向部
材のうちの一つのものに対して、それぞれ、接続せしめ
られて、構成されている。更に、往復動部材の側方に
は、二つのリミットスイッチが、該往復動部材の長手方
向に移動可能に配置されており、それらは、往復動部材
の側面に突設された作用壁部との当接によってONとな
り、当接しなくなるとOFFとなるように構成され、ま
た、それらON・OFF信号が、前記クラッチ部材の電
磁石への通電を制御する通電制御手段に入力されるよう
になっている。つまり、かかる二つのリミットスイッチ
にあっては、往復移動せしめられる往復動部材の作用壁
部の位置が検出されるようになっているのである。な
お、通電制御手段は、二つのリミットスイッチの両方が
ONである場合にのみ、クラッチ部材の電磁石への通電
が為されるように構成されている。
【0006】かくして、前記公報に開示の空気吹出口装
置にあっては、往復動部材の往復移動範囲の全域で、二
つのリミットスイッチが常に作用壁部に当接せしめられ
て、常時ON状態となるように、換言すれば、往復動部
材の作用壁部の位置が常に検出され得るように、それら
二つのリミットスイッチの配置間隔を狭くすることによ
り、往復動部材の全移動範囲で、クラッチ部材の電磁石
が常に励磁状態とされて、クラッチ部材が往復動部材と
一体的に往復移動せしめられるようになっており、それ
によって、連動部材が、その最大可動範囲で往復移動せ
しめられ、その結果として、かかる連動部材による複数
の風向部材の回動が、該風向部材の可動範囲の全領域で
行なわれ得るようになっていのである。また、往復動部
材の往復移動範囲の両端区域で、何れか一方のリミット
スイッチの前記作用壁部への当接が解消されて、該当接
が解消された方のリミットスイッチがOFF状態となる
ように、換言すれば、前記両端区域において往復動部材
の作用壁部の位置が検出され得ないように、二つのリミ
ットスイッチの配置間隔を広くすることにより、往復動
部材の往復移動範囲の中間区域のみで、クラッチ部材の
電磁石が励磁状態とされて、クラッチ部材が該往復動部
材と一体的に移動せしめられるようになっており、それ
によって、連動部材が、その可動範囲の一部領域で往復
移動せしめられて、かかる連動部材による複数の風向部
材の回動が、該風向部材の可動範囲の中間領域でのみ行
なわれ得るようになっているのである。
【0007】このように、前記公報に開示された空気吹
出口装置においては、単に、二つのリミットスイッチを
移動させるだけで、風向部材の自動的な回動の範囲が任
意の範囲に変化せしめられ得るのであるが、そのような
風向部材の回動範囲変更機構が、風向部材の自動的な回
動を行なわしめる駆動手段に加えて、往復動部材、クラ
ッチ部材、二つのリミットスイッチ、及び通電制御手段
等の数多くの部材乃至は部品にて構成されていることか
ら、かかる機構、ひいては空気吹出口装置全体の構造が
比較的複雑で、且つ大型なものとなり、また部品点数が
多い分だけ、部品コストが高騰することが避けられず、
それらの点において、未だ改良の余地があったのであ
る。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景にして為されたものであって、その解決課題とす
るところは、自動操作時における風向部材の回動範囲を
変更するための機構が、低コストで且つ簡略な構造をも
って、しかもコンパクトに構成され得、以て装置全体の
大型化や製造コストの高騰等を招くことなく、空気が、
所望の範囲に吹き出され得るようにした車両用空気吹出
口装置を提供することにある。
【0009】
【解決手段】そして、本発明にあっては、かかる課題の
解決のために、車室内に開口するハウジングの開口部内
に、互いに平行に且つ同一方向に回動可能に配設された
複数の風向部材を、それら複数の風向部材に連結され且
つ該複数の風向部材の配設方向に往復移動可能とされた
連動部材によって、連動して回動させるようにすると共
に、該連動部材に対して駆動手段の駆動力を伝達せしめ
て、該連動部材による前記風向部材の回動を行わしめる
ようにした車両用空気吹出口装置において、前記駆動手
段を、ステッピングモータにて構成すると共に、該ステ
ッピングモータの回転軸を前記複数の風向部材又は前記
連動部材に連結して、該ステッピングモータの駆動力を
該連動部材に伝達せしめ得るように為す一方、該ステッ
ピングモータの回転軸の回転角度と回転方向とを制御す
る制御手段を設けて、該制御手段から出力される回転制
御信号に基づく回転角度と回転方向とにより、該ステッ
ピングモータの回転軸が回転せしめられると共に、前記
連動部材による風向部材の回動が、該回転軸の回転と一
体的に行なわれるように構成したことを、その第一の特
徴とするものである。
【0010】要するに、本発明に従う車両用空気吹出口
装置にあっては、風向部材を自動的に回動せしめると共
に、その回動範囲を変化させるための機構が、駆動手段
としてのステッピングモータと、該ステッピングモータ
の回転軸の回転角度と回転方向とを制御する制御手段と
のみによって構成され得ているのであり、従来装置とは
異なって、駆動手段の駆動力により連動部材の往復移動
方向と同一方向に往復移動せしめられる往復動部材や、
電磁石を有し、該電磁石の励磁または消磁により該往復
動部材に対して一体的に若しくは相対的に移動せしめら
れるクラッチ部材、或いは該往復動部材の往復移動範囲
内における所定の位置を検出する二つのリミットスイッ
チ等が何等設けられておらず、それによって、風向部材
の回動範囲変更機構を構成する部品点数が、従来装置に
比して、有利に減らされ得ているのである。それ故、か
かる空気吹出口装置においては、風向部材の回動範囲変
更機構が、従来装置に装備されるものに比して、簡略で
且つコンパクトな構造をもって、しかも部品点数が少な
い分だけ、低い部品コストにて構成され得ているのであ
る。
【0011】従って、そのような本発明に従う車両用空
気吹出口装置においては、装置全体の大型化や製造コス
トの高騰等を何等招くことなく、空気が所望の範囲で吹
き出され得るように構成され得るのであり、その結果と
して、場合や状況に応じた、吹出空気の風向調整が、よ
り一層有利に且つ効率的に行なわれ得ることとなるので
ある。
【0012】また、本発明に従う車両用空気吹出口装置
にあっては、前記第一の特徴に係る車両用空気吹出口装
置において、前記ステッピングモータの回転軸と前記複
数の風向部材または前記連動部材とが、該ステッピング
モータの駆動力を該連動部材に伝達する伝達機構を介し
て連結されると共に、該複数の風向部材または該連動部
材に対して、該駆動力よりも大きな力が加えられた際
に、前記連動部材による風向部材の、該ステッピングモ
ータにおける前記回転軸の回転との一体的な回動を解除
するクラッチ手段が、該伝達機構に設けられていること
を、その第二の特徴としている。
【0013】このような構成を有する車両用空気吹出口
装置においては、自動操作による風向部材の回動時に、
風向部材や連動部材とそれらの周囲の部材等との間に何
等かの物品が挟まる等して、風向部材や連動部材の回動
乃至は往復移動が強制的に停止せしめられるようなこと
があっても、クラッチ手段の存在により、ステッピング
モータの回転軸のスムーズな回転が有利に確保され得る
のであり、それによって、そのような風向部材や連動部
材における回動乃至は往復移動の強制停止に起因する、
それら風向部材や連動部材、或いはステッピングモータ
の回転軸の破損等のトラブルの発生が、極めて効果的に
防止され得るのである。
【0014】さらに、本発明に従う車両用空気吹出口装
置にあっては、前記第二の特徴に係る車両用空気吹出口
装置において、前記連動部材による風向部材の回動が、
前記ステッピングモータの回転軸の最大回転角度と同じ
か若しくはそれよりも小さな回動角度で行なわれるよう
に、該連動部材による風向部材の回動角度を制限する制
限手段が設けられると共に、該ステッピングモータの駆
動停止時に、該ステッピングモータの回転軸を最大回転
角度で一方向に回転させ、更に、該一方向とは反対方向
に予め設定された回転角度だけ回転せしめた後、該ステ
ッピングモータの駆動を停止させる停止信号が、前記制
御手段から出力されるように構成されていることを、そ
の第三の特徴としている。
【0015】このような構成とされた車両用空気吹出口
装置においては、自動操作による風向部材の回動の停止
時に、風向部材の全べてが、予め設定された回動位置で
停止せしめられ得るのであり、それによって、例えば、
風向部材の全べてが、車室後方側に向かって真っ直ぐ位
置する状態で停止せしめられるようにすれば、空気吹出
口の見栄えの向上が効果的に図られ得るのであり、ま
た、それら風向部材の全べてが、乗員の位置する方向に
向かって停止せしめられるようにすれば、その後、空気
調和装置等を再び作動させた際等に、風向部材の回動を
何等行なうことなく、吹出空気が乗員に向かって吹き出
され得、以て空気調和装置等の作動と同時に、乗員に対
して、即座に快適な涼感を与えることが出来るのであ
る。
【0016】また、本発明に従う車両用空気吹出口装置
にあっては、前記第一乃至第三の特徴の何れかに係る車
両用空気吹出口装置において、前記車室内に搭乗する乗
員の喫煙を感知する喫煙感知手段が設けられて、該喫煙
感知手段から前記制御手段に入力される喫煙感知信号に
基づいて、該制御手段から、前記ステッピングモータに
対して、前記ハウジングの開口部から吹き出される空気
が乗員や灰皿装置に向かって吹き出されないように、前
記連動部材による風向部材の回動を、該ステッピングモ
ータの前記回転軸の回転と一体的に行なわしめる前記回
転制御信号が出力されるように構成されていることを、
その第四の特徴としている。
【0017】かくの如き構成とされた車両用空気吹出口
装置においては、乗員の喫煙時に、ハウジングの開口
部、即ち空気吹出口から吹き出される吹出空気によっ
て、煙草の煙が乗員にかかったり、灰皿内の灰等が飛散
したりするようなことが、極めて有効に阻止され得るの
である。
【0018】さらに、本発明に従う車両用空気吹出口装
置にあっては、前記第四の特徴に係る車両用空気吹出口
装置において、前記喫煙感知手段が、前記車室内に固着
された取付部材に取り付けられるリテーナと、該リテー
ナに出し入れ可能に保持される灰皿ケースとを含む灰皿
装置において、該灰皿ケースが該リテーナから引き出さ
れたことを検出することにより、前記乗員の喫煙を感知
する灰皿ケース引出し検出装置と、車室内を浮遊する煙
草の煙を検出することにより、該乗員の喫煙を感知する
煙検出装置にて構成され、それら灰皿ケース引出し検出
装置と煙検出装置の少なくとも何れか一方が設けられて
いることを、その第五の特徴としている。
【0019】かかる車両用空気吹出口装置においては、
乗員の喫煙が、より確実に検知され得て、煙草の煙や灰
等が乗員にかかったり、車室内に飛散したりするような
ことが、更に一層効果的に阻止され得ることとなるので
ある。
【0020】また、本発明に従う車両用空気吹出口装置
にあっては、前記第一乃至第五の特徴の何れかに係る車
両用空気吹出口装置において、前記車室内に取り付けら
れたヒータコントロール装置においてデフモードが選択
されたことを検出するデフモード選択検出手段が設けら
れて、かかるデフモード選択検出手段から前記制御手段
に入力されるデフモード選択検出信号に基づいて、該制
御手段から、前記ステッピングモータに対して、前記ハ
ウジングの開口部から吹き出される空気がドアガラスに
向かって吹き出されるように、前記連動部材による風向
部材の回動を、該ステッピングモータの前記回転軸の回
転と一体的に行なわしめる前記回転制御信号が出力され
るように構成されていることを、その第六の特徴として
いる。
【0021】このような構成とされた車両用空気吹出口
装置においては、従来装置とは異なり、ヒータコントロ
ール装置でデフモードを選択した後、或いはその前に、
吹出空気がドアガラスに向かって吹き出されるように、
風向部材の回動を行なう必要が全くなく、デフモードの
選択と同時に、吹出空気が、ドアガラスに向かって自動
的に吹き付けられ得て、ドアガラスの曇りが即座にはら
され得るのであり、それによって、従来装置では得られ
ない、優れた使用性が効果的に発揮され得るのである。
【0022】さらに、本発明に従う車両用空気吹出口装
置にあっては、前記第一乃至第六の特徴の何れかに係る
車両用空気吹出口装置において、前記車室内の温度を検
出する温度検出手段が設けられて、該温度検出手段にて
検出される温度が予め定められた値よりも高い場合に
は、それら検出温度と設定温度との差が大きくなるに従
って、前記ハウジングの開口部から吹き出される空気の
向きが徐々に小さく変化せしめられ、最終的に、かかる
空気の向きが乗員に向かって吹き出される位置で固定さ
れるように、前記連動部材による風向部材の回動を前記
ステッピングモータの前記回転軸の回転と一体的に行な
わしめる前記回転制御信号が、該温度検出手段から前記
制御手段に入力される温度検出信号に基づいて、該制御
手段から前記ステッピングモータに対して出力されるよ
うに構成されていることを、その第七の特徴としてい
る。
【0023】このような構成とされた車両用空気吹出口
装置においては、車室内の温度に応じて、それに適した
風向調整が自動的に行なわれ得るのであり、それよっ
て、乗員の手を何等煩わすことなく、車室内の空調環境
が、極めて快適な状態に為され得ることとなるのであ
る。
【0024】更にまた、本発明に従う車両用空気吹出口
装置にあっては、前記第一乃至第七の特徴の何れかに係
る車両用空気吹出口装置において、前記ハウジングの開
口部から吹き出される空気を該開口部に向かって送り出
す送風装置に対して、前記車室内に取り付けられたヒー
タコントロール装置から出力される、該送風装置への印
加電圧を制御する印加電圧制御信号が前記制御手段に入
力されるように構成され、該印加電圧制御信号に基づい
て該送風装置に印加される電圧が予め定められた値より
も大きい場合には、それら送風装置に対する印加電圧と
設定電圧との差が大きくなるに従って、前記ハウジング
の開口部から吹き出される空気の向きが徐々に小さく変
化せしめられ、最終的に、かかる空気の向きが乗員に向
かって吹き出される位置で固定されるように、前記連動
部材による風向部材の回動を前記ステッピングモータの
前記回転軸の回転と一体的に行なわしめる前記回転制御
信号が、前記ヒータコントロール装置から前記制御手段
に入力される印加電圧制御信号に基づいて、該制御手段
から前記ステッピングモータに対して出力されるように
構成されていることを、その第八の特徴としている。
【0025】このような構成とされた車両用空気吹出口
装置においては、送風装置への印加電圧の変化に応じて
変化せしめられる、ハウジングの開口部から吹き出され
る空気の吹出量の変化によって、風向調整が自動的に行
なわれ得るのであり、それよって、乗員による操作を何
等要することなく、車室内において、空気の吹出量の変
化に応じた快適な空調環境をつくり出すことが出来るの
である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより具体的に明ら
かにするために、本発明に係る車両用空気吹出口装置の
構成について、図面を参照しつつ、詳細に説明すること
とする。
【0027】先ず、図1乃至図3には、本発明に従う構
造を有する車両用空気吹出口装置の一例として、自動車
のインストルメントパネルの運転席と助手席との間に配
設されるセンターレジスタが、概略的に示されている。
それらの図からも明らかなように、本具体例のセンター
レジスタは、ハウジング10を有して、構成されてい
る。
【0028】より具体的には、このセンターレジスタを
構成するハウジング10は、全体として、矩形ボックス
形状を呈しており、その前部の左側と右側には、図示し
ないインストルメントパネルへの配設状態下で、車室内
の助手席側と運転席側とにそれぞれ別々に開口する助手
席側開口部12aと運転席側開口部12bとが形成され
ている。そして、かかるハウジング10においては、そ
の後部にも、後方側開口部14が設けられており、それ
によって、該後方側開口部14を通じて該ハウジング1
0内に導入された、図示しない空気調和装置等からの空
気が、前記助手席側及び運転席側の両開口部12a,1
2bから、車室内に吹き出されるようになっている。
【0029】また、そのようなハウジング10の助手席
側開口部12a内と運転席側開口部12b内とには、長
手の平板形状を呈する、風向部材としての複数の横ブレ
ード16が、互いに平行に、且つ上下方向に一列に並べ
られて、それぞれ、配されており、更に、それら各横ブ
レード16は、その長手方向両端から左右方向に延び出
す回動軸18,18回りに回動可能な状態で、ハウジン
グ10に対して、各々組み付けられている。そして、そ
のような複数の横ブレード16において、助手席側及び
運転席側の両開口部12a,12b内に配されたもの同
士は、上下方向に延び、且つそれと同一方向に往復移動
可能とされた、連動部材たる横ブレード連動プレート2
0,20によって、それぞれ、相互に連結されている。
【0030】これによって、複数の横ブレード16にあ
っては、助手席側開口部12a内に配されたもの同士と
運転席側開口部12b内に配されたもの同士のうちのそ
れぞれ何れか一つが、回動軸18,18回りに回動せし
められることによって、それら両開口部12a,12b
内に配された全べてのものが連動して回動せしめられる
ようになっており、以て前記空気の吹出方向が、上下方
向に、しかも助手席側と運転席側とにおいて別々に変化
させられ得るようになっている。
【0031】さらに、ハウジング10内における前記複
数の横ブレード16の配設位置の後方には、略長手の平
板形状を呈する、該横ブレード16とは別の風向部材と
しての複数の縦ブレード22が、助手席側開口部12a
内と運転席側開口部12b内とにおいて、互いに平行
に、且つ左右方向に一列に並べられた状態で、それぞ
れ、配されており、また、それら各縦ブレード22は、
その長手方向両端から上下方向に延び出す回動軸24,
24回りに回動可能な状態で、ハウジング10に対し
て、各々組み付けられている。そして、そのような複数
の縦ブレード22においても、複数の横ブレード16と
同様、助手席側開口部12aと運転席側開口部12bの
それぞれの側に配されたもの同士が、左右方向に延び、
且つそれと同一方向に往復移動可能とされた、連動部材
たる縦ブレード連動プレート26,26によって、それ
ぞれ、相互に連結されている。
【0032】また、かかる複数の縦ブレード22にあっ
ては、助手席側開口部12a内と運転席側開口部12b
内とにおいてそれぞれ中央に位置するものの下端部に、
ロッド状の操作ノブ23が、ハウジング10の前方側に
向かって一体的に延び出すようにして、各々形成されて
いる。そして、それら各操作ノブ23は、その先端部位
が摘み部25とされており、この摘み部25において、
助手席側及び運転席側の両開口部12a,12bから外
方(車室内)に突出せしめられている。
【0033】かくして、複数の縦ブレード22にあって
は、操作ノブ23の摘み部25を摘んでの手動操作や、
後述するステッピングモータ32の駆動力による自動操
作により、助手席側開口部12a内と運転席側開口部1
2b内のそれぞれの中央に位置するものが、回動軸2
4,24回りに回動せしめられることによって、それら
両開口部12a,12b内に配された全べてのものが連
動して回動せしめられるようになっており、以て前記空
気の吹出方向が、上下方向に加えて、左右方向に、しか
も助手席側と運転席側とにおいて別々に変化させられ得
るようになっているのである。
【0034】なお、ここでは、ハウジング10の下壁2
7の内面上において、助手席側開口部12a内と運転席
側開口部12b内とに、制限手段としてのストッパ29
が、それぞれ、一対ずつ、各操作ノブ23をそれぞれ間
に挟み、且つ互いに所定間隔をおいた状態で、一体的に
突設されており、この各一対のストッパ29,29に対
する各操作ノブ23の当接によって、それら各操作ノブ
23の移動、即ち前記縦ブレード22の回動が、各一対
のストッパ29,29の配置間隔に応じた範囲で規制さ
れるようになっている。
【0035】ところで、そのような構成とされたセンタ
ーレジスタにあっては、図2及び図3からも明らかなよ
うに、助手席側開口部12a内と運転席側開口部12b
内のそれぞれの中央に位置する二つの横ブレード16,
16と二つの縦ブレード22,22とに各々設けられ
た、ハウジング10の両側壁28,28側に向かって延
びる各回動軸18と、該ハウジング10の上壁30側に
向かって延びる各回動軸24とが、それら両側壁28,
28と上壁30を貫通して、外方に突出せしめられてい
る。また、かかる両側壁28,28と上壁30の上面に
は、ステッピングモータ32が、各側壁28上に一つず
つ、更に上壁30上に二つ、位置固定に取り付けられて
いる。そして、それら四つのステッピングモータ32の
各出力軸34が、両側壁28,28と上壁30とを貫通
して、外方に突出する前記二つの横ブレード16,16
と二つの縦ブレード22,22の各回動軸18,24の
先端部に、ジョイント36を介して、同軸的に且つ一体
回転可能に、それぞれ、連結せしめられている。
【0036】なお、ここで用いられるステッピングモー
タ32は、一般的なPM形構造を有しており、外部から
の入力信号に応じて、回転軸が、所定の角度だけ、所定
の方向に回転せしめられ得るようになっている。
【0037】また、かかるステッピングモータ32にあ
っては、ギヤー減速機構、特に従来より公知の多段ギヤ
減速機構が内蔵されて、構成されている。即ち、図4に
示される如く、このステッピングモータ32の内部に
は、多段ギヤ減速機構を構成する第1段ギヤ40と第2
段ギヤ42と第3段ギヤ44の、互いに歯数の異なる三
つのギヤが配設されており、それら三つのギヤのうち、
一番歯数の少ない第1段ギヤ40に対して、ステッピン
グモータ32の回転軸46が、その先端部に設けられた
ギヤ部において歯合せしめられている一方、該第1段ギ
ヤ40が、二番目に歯数の少ない第2段ギヤ42に対し
て歯合せしめられ、更に、該第2段ギヤ42が、最も歯
数の多い第3段ギヤ44に歯合せしめられている。そし
て、かかる第3段ギヤ44が、前記出力軸34に対して
一体回転可能に取り付けられた駆動ギヤ48に歯合せし
められており、以て回転軸46の回転が、減速され且つ
トルクが高められつつ、出力軸34に伝達せしめられる
ようになっている。
【0038】さらに、かかるステッピングモータ32に
おいては、出力軸34が、駆動ギヤ48に、二つのクラ
ッチワッシャ50,50を介して取り付けられており、
それによって、出力軸34の回転速度が、外部からの作
用力等により変化せしめられたり、また該出力軸34の
回転が強制的に停止せしめられたりしても、前記回転軸
46の回転、即ちステッピングモータ32の駆動がスム
ーズに継続せしめられ得るようになっている。
【0039】一方、図1からも明らかなように、そのよ
うなステッピングモータ32が配設されたハウジング1
0の両側壁28,28と上壁30の上面において、各ス
テッピングモータ32の近傍には、各ステッピングモー
タ32への通電、及びそれらの回転軸46の回転角度と
回転方向とを制御する制御手段としての制御回路(図示
せず)を内蔵したコントロールボックス38が、四つの
ステッピングモータ32のそれぞれ一つずつに対応する
ように、合計四つ配設されている。そして、このコント
ロールボックス38内の制御回路に対して、各コントロ
ールボックス38に対応する各ステッピングモータ32
が、それぞれ電気的に接続されている。
【0040】かくして、各ステッピングモータ32の回
転軸46の回転駆動力が、前記ギヤ−減速機構、出力軸
34及びジョイント36を介して、ハウジング10の助
手席側開口部12a内と運転席側開口部12b内のそれ
ぞれ中央に位置する横ブレード16,16と縦ブレード
18,18に伝達せしめられ、更にそれら各ブレード1
6,18とその他の複数のブレード16,18とを連結
する前記横ブレード連動プレート20と縦ブレード連動
プレート26とに伝達せしめられ、以て複数の横ブレー
ド16と複数の縦ブレード22の全べてのものが、各コ
ントロールボックス38内の制御回路により、角度と方
向とが制御された各ステッピングモータ32の回転軸3
4の回転に応じた回動角度と回動方向とをもって、一斉
に回動せしめられ得るようになっているのである。ま
た、前記ギヤー減速機構に設けられたクラッチワッシャ
50,50の存在により、各ブレード16,22や各連
動プレート20,26に対して、各ステッピングモータ
32の回転軸46の回転駆動力よりも大きな力が加えら
れた際には、該回転軸46が空回りし、各ブレード1
6,18の回動に対して、相対的に回転せしめられ得る
ようになっている。このことから明らかなように、本具
体例では、ギヤー減速機構と出力軸34とジョイント3
6とにて、ステッピングモータの駆動力を連動部材に伝
達する伝達機構が、また該ギヤ減速機構に設けられたク
ラッチワッシャ50,50にて、クラッチ手段が、それ
ぞれ、構成されているのである。
【0041】また、かくの如き構成とされたセンターレ
ジスタにあっては、各コントロールボックス38内の制
御回路が、車室内温度を検出する、図示しない温度セン
サに対して、電気的に接続されており、かかる温度セン
サにて検出される車室内温度に応じて、各ステッピング
モータ32の回転軸46が、予め設定された方向に、所
定の角度をもって回転せしめられるように為す回転制御
信号が、各コントロールボックス38内の制御回路から
各ステッピングモータ32に対して出力されるようにな
っている。
【0042】そして、そのような回転制御信号に基づく
各ステッピングモータ32の回転軸46の回転によっ
て、温度センサにて検出される車室内温度が予め定めら
れた一定の温度、具体的には、車室内環境を快適に為す
最適温度以上である場合に、ハウジング10の助手席側
開口部12a内と運転席側開口部12b内に配された横
ブレード16と縦ブレード22が、それら検出温度と設
定最適温度との差が大きくなるに従って、徐々に小さな
角度で回動せしめられ、最終的に、助手席側と運転席側
の各乗員の喉元に向かって空気が吹き出される位置にお
いて、その回動が停止せしめられるようになっている。
換言すれば、前記車室内温度と設定最適温度との差が所
定の値以上に開いている場合には、各ブレード16,2
2が、全べて、助手席側と運転席側の各乗員の喉元に向
かって空気が吹き出される位置にまで回動せしめられた
後、かかる位置において、その回動が停止せしめられる
ようになっており、そして、それら車室内温度と設定最
適温度との差が縮まるに従って、各ブレード16,22
が、前記高温時における回動停止位置を中心に、徐々
に、大きな角度で回動せしめられるようになっているの
である。なお、各ブレード16,22の回動を前記所定
の回動位置で停止させる、前記車室内温度と予め設定さ
れた最適温度との差は、該最適温度の設定値によって、
適宜に決定されるものである。
【0043】さらに、各コントロールボックス38内の
制御回路は、ハウジング10の前面において、四つのス
テッピングモータ32にそれぞれ対応して設けられた四
つの切換スイッチ52と、それらと並んで四つずつ設け
られた角度調節撮み54及び方向調節撮み56とに対し
ても、電気的に接続されている。そして、各切換スイッ
チ52のスイッチ操作によって、各ステッピングモータ
32の駆動をON、OFFする駆動信号及び停止信号
と、各ステッピングモータ32の駆動状態を維持しつ
つ、前述の如き温度センサの検出温度に基づく各ブレー
ド16,22の回動の自動制御のみを停止させる自動制
御停止信号とが、各制御回路から出力されるようになっ
ており、また、そのような各ブレード16,22の回動
の自動制御の停止時に、各角度調節撮み54と各方向調
節撮み56を操作することによって、各ブレード16,
22を任意の回動角度と回動方向で回動させる回動角度
調節信号と回動方向調節信号とが、各制御回路から出力
されるようになっている。
【0044】これにより、各切換スイッチ52のスイッ
チ操作に応じて、各ブレード16,22における回動の
始動と停止、更には、前記温度センサの検出温度に基づ
く各ブレード16,22の回動の自動制御の始動と停止
とが、横ブレード16と縦ブレード22とにおいて、ま
た、ハウジング10の助手席側開口部12a内に配され
たものと運転席側開口部12b内に配されたものとにお
いて、それぞれ別々に切り換えられ得るようになってい
るのであり、また、それら各ブレード16,22の回動
の自動制御の停止時における各角度調節撮み54と各方
向調節撮み56の撮み操作によって、各ブレード16,
22の回動角度と回動方向とが、自在に変更され得るよ
うになっているのである。
【0045】更にまた、かかるセンターレジスタにおい
ては、前記切換スイッチ52のスイッチ操作により、複
数の縦ブレード22を回動させるステッピングモータ3
2に対して、その駆動を停止させる停止信号が、コント
ロールボックス38内の制御回路から出力されることに
よって、該ステッピングモータ32の回転軸46(出力
軸34)が、最大回転角度で左回りに回転させられた
後、右回りに所定の角度だけ回転せしめられ、そしてそ
の後、停止させられるようになっている。また、本具体
例では、特に、複数の縦ブレード22を回動させるステ
ッピングモータ32の回転軸46の最大回転角度が、複
数の縦ブレード22の最大回動角度よりも大きくなるよ
うに設定されている一方、かかる回転軸46が右回りに
回転せしめられる際の回転角度が、複数の縦ブレード2
2の最大回動角度の半分の大きさとなるように設定され
ている。
【0046】かくして、本具体例に係るセンターレジス
タにあっては、複数の縦ブレード22の回動を停止させ
るように、前記二つの切換スイッチ52をスイッチ操作
することによって、図2に仮想線で示される如く、助手
席側開口部12a内と運転席側開口部12b内のそれぞ
れの中央に位置する二つの縦ブレード22,22に設け
られた各操作ノブ23が、それら助手席側及び運転性側
の両開口部12a,12b内に形成された各一対のスト
ッパ29,29のうち、右側に位置するものに当接する
まで、複数の縦ブレード22が、一旦、左回りに回動せ
しめられ、その後、右回りに回動せしめられて、図2に
おいて実線で示されるように、ハウジング10の前方に
向かって(車室内側に向かって)、真っ直ぐに位置せし
められる回動位置に達した際に、それら複数の縦ブレー
ド22の回動が停止させられるようになっているのであ
る。
【0047】また、かかるセンターレジスタにおいて
は、前記各コントロールボックス38内の制御回路が、
図5に示される如き灰皿装置58に取り付けられる検出
スイッチ60にも電気的に接続されており、かかる検出
スイッチ60からの入力信号に応じて、各ステッピング
モータ32に対して、所定の回転制御信号が出力され、
そして、かかる回転制御信号に基づく各ステッピングモ
ータ32の回転軸46の回転によって、各ブレード1
6,22が、予め設定された回動角度と回動方向とをも
って回動せしめられるようになっている。
【0048】すなわち、検出スイッチ60は、図示しな
いインストルメントパネルに固設される灰皿装置58の
リテーナ62の外面に取り付けられており、図5の
(b)に示される如く、検出スイッチ60の本体64か
ら下方に向かって延び出すピン66が、該リテーナ62
に出し入れ可能に保持される灰皿ケース68の引き出し
に伴って、該灰皿ケース68の側面に突設された作用壁
部70にて押し倒されて、ON状態とされることによ
り、灰皿ケース68の引出し状態を検出し、前記各コン
トロールボックス38内の制御回路に対して、灰皿ケー
ス引出し検出信号を出力するようになっている。また、
各コントロールボックス38内の制御回路は、かかる検
出スイッチ60からの検出信号の入力に伴って、各ステ
ッピングモータ32に対して、その回転軸46(出力軸
34)を所定の回転角度と回転方向とをもって回転させ
る回転制御信号が出力されるようになっており、そし
て、かかる出力信号に基づいて、各ステッピングモータ
32の回転軸46が回転せしめられることによって、横
ブレード16と縦ブレード22の全べてが、乗員や灰皿
装置58の灰皿ケース68に向かって空気を吹き出させ
ないような位置にまで回動せしめられ、かかる位置にお
いて、その回動が停止せしめられるようになっているの
である。このことから明らかなように、本具体例におい
ては、検出スイッチ60にて喫煙感知手段としての灰皿
ケース引出し検出装置が構成されている。
【0049】さらに、本具体例に係るセンターレジスタ
においては、従来装置と同様に、ハウジング10の助手
席側及び運転席側の両開口部12a,12bから吹き出
される空気の吹出量が、図示しないインストルメントパ
ネルに取り付けられたヒータコントロール装置の空気吹
出量調節撮みに対する撮み操作によって調節され得るよ
うになっている。即ち、かかるセンターレジスタにあっ
ては、図に明示されてはいないものの、吹出空気を前記
両開口部12a,12bに送り出す送風装置への印加電
圧が、かかる空気吹出量調節撮みの撮み操作に応じて出
力される印加電圧制御信号に基づいて、種々変化させら
れ得るようになっているのである。そして、ここでは、
特に、そのような印加電圧制御信号が、前記各コントロ
ールボックス38の制御回路にも入力され、かかる印加
電圧制御信号に基づいて、各ステッピングモータ32の
回転軸46が、予め設定された方向に、所定の角度をも
って回転せしめられるように為す回転制御信号が、各コ
ントロールボックス38内の制御回路から各ステッピン
グモータ32に対して出力されるようになっている。
【0050】これにより、かかるセンターレジスタにお
いては、そのような回転制御信号に応じた各ステッピン
グモータ32の回転軸46の回転によって、送風装置へ
の印加電圧が予め定められた値、具体的には、ハウジン
グ10の助手席側及び運転席側の両開口部12a,12
bからの空気の吹出量が、車室内環境を快適な状態と為
すのに適した量となるような値以上である場合に、それ
ら両開口部12a,12b内に配された横ブレード16
と縦ブレード22が、前記送風操作への印加電圧と前記
設定電圧との差が大きくなるに従って、徐々に小さな角
度で回動せしめられ、最終的に、助手席側と運転席側の
各乗員の喉元に向かって空気が吹き出される位置におい
て、その回動が停止せしめられるようになっている。換
言すれば、送風装置への印加電圧と設定電圧との差が所
定の値以上に大きい場合には、各ブレード16,22
が、全べて、助手席側と運転席側の各乗員の喉元に向か
って空気が吹き出される位置にまで回動せしめられた
後、かかる位置において、その回動が停止せしめられる
ようになっており、そして、それら印加電圧と設定電圧
との差が小さくなるに従って、各ブレード16,22
が、前記高温時における回動停止位置を中心に、徐々
に、大きな角度で回動せしめられるようになっているの
である。なお、各ブレード16,22の回動を前記所定
の回動位置で停止させる、前記印加電圧と設定電圧との
差は、かかる設定電圧の大きさによって、適宜に決定さ
れるものである。
【0051】このように、本具体例に係るセンターレジ
スタにあっては、コントロールボックス38内の制御回
路からの出力信号に基づいて、ステッピングモータ32
の回転軸46(出力軸34)が所定の方向に所定の角度
で回転せしめられることにより、複数の横ブレード16
と複数の縦ブレード22とが、かかる回転軸46の回転
方向と回転角度に応じた回動方向と回動角度とをもっ
て、回動せしめられるようになっているところから、従
来装置に設けられる如き数多くの部品を何等要すること
なく、極めて少ない部品にて、各ブレード16,22の
回動範囲が有利に変更せしめられ得るのである。
【0052】従って、かかるセンターレジスタにおいて
は、部品点数の増大に伴う装置の大型化や製造コストの
高騰等を何等招くことなく、ハウジング10内に導かれ
る空気が、助手席側及び運転席側の両開口部12a,1
2bから、車室内に向かって、所望の範囲で吹き出され
得るのであり、その結果として、車室内の状況等に応じ
た吹出空気の風向調整が、より一層有利に且つ効率的に
行なわれ得ることとなるのである。
【0053】また、本具体例に係るセンターレジスタに
あっては、各ブレード16,22を回動させる各ステッ
ピングモータ32に内蔵されたギヤ減速機構にクラッチ
ワッシャ50,50が設けられ、このクラッチワッシャ
50,50の存在により、各ブレード16,22や横ブ
レード連動プレート20、縦ブレード連動プレート26
に対して、各ステッピングモータ32の回転軸46の回
転駆動力よりも大きな力が加えられた際に、該回転軸4
6が、各ブレード16,22の回動に対して、相対的に
回転せしめられ得るようになっているところから、各ブ
レード16,22の自動的な回動時に、例えば、それら
各ブレード16,22や各連動プレート20,26とハ
ウジング10の内面との間等に、何等かの物品が挟まる
等して、各ブレード16,22の回動や各連動プレート
20,26の往復移動が強制的に停止せしめられるよう
なことがあっても、各ステッピングモータ32の回転軸
46のスムーズな回転が有利に確保され得て、それら各
ブレード16,22や各連動プレート20,26、或い
は各ステッピングモータ32の回転軸46の破損等が、
極めて効果的に防止され得るのである。
【0054】さらに、かかるセンターレジスタにおいて
は、ステッピングモータ32として、PM形構造を有す
るものが用いられていることから、該ステッピングモー
タ32の回転軸46の回転停止時において、ディテント
トルクが有利に発生せしめられ得、それによって、各ブ
レード16,22の回動停止時に、それら各ブレード1
6,22が、所定の回動停止位置において、有利に保持
され得るといった利点があるのである。
【0055】更にまた、本具体例に係るセンターレジス
タにあっては、温度センサによって検出される車室内温
度が予め設定された最適温度以上である場合に、それら
検出温度と設定最適温度との差が大きくなるに従って、
各ブレード16,22が、徐々に小さな角度で回動せし
められ、最終的に、助手席側と運転席側の各乗員の喉元
に向かって空気が吹き出される位置において、その回動
が停止せしめられるようになっており、換言すれば、車
室内温度と設定最適温度との差が所定の値以上に大きな
場合に、吹出空気が乗員の喉元に向かって吹きつけられ
る位置で、各ブレード16,22の回動が停止させられ
る一方、それら車室内温度と設定最適温度との差が小さ
くなるに従って、各ブレード16,22が、前記回動停
止位置を中心に徐々に大きな角度で回動せしめられるよ
うになっているところから、車室内の温度に適した風向
調整が自動的に行なわれ得るのであり、それよって、乗
員の手を何等煩わすことなく、車室内の空調環境が、極
めて快適な状態に為され得ることとなるのである。
【0056】しかも、かかるセンターレジスタにおいて
は、ハウジング10の前面に設けられた切換スイッチ5
2のスイッチ操作により、上述の如き、車室内温度に応
じた自動制御による風向調整が停止せしめられて、角度
調節撮み54と方向調節撮み56の撮み操作によって、
各ブレード16,22の回動角度と回動方向とが、自在
に変更され得るようになっていることから、車室内温度
に拘わらず、乗員の好みに応じた風向調整が有利に行な
われ得るのであり、それによって、車室内の空調環境
を、より乗員の好みに適した状態に為すことが出来るの
である。
【0057】また、かかるセンターレジスタにあって
は、複数の縦ブレード22の回動を停止させるように、
切換スイッチ52を切り換えた際、それら複数の縦ブレ
ード22の全べてが、ハウジング10の前方に向かって
(車室内側に向かって)、真っ直ぐに位置せしめられた
状態で停止させられるようになっていることから、縦ブ
レード22の回動停止状態下において、ハンジング10
の助手席側及び運転席側の両開口部12a,12bの見
栄えが、有利に向上され得るのである。
【0058】さらに、本具体例に係るセンターレジスタ
においては、灰皿装置58のリテーナ62から灰皿ケー
ス68が引き出された際に、該灰皿装置58に設けられ
た検出スイッチ60から出力される灰皿ケース引出し検
出信号によって、横ブレード16と縦ブレード22の全
べてが、乗員や灰皿装置58の灰皿ケース68に向かっ
て空気を吹き出させないような位置にまで回動せしめら
れ、そしてその位置で、各ブレード16,22の回動が
停止せしめられるようになっているところから、乗員の
喫煙時に、吹出空気によって、灰皿内の灰等が飛散した
り、煙草の煙が乗員にかかったりするようなことが、極
めて効果的に防止され得るのである。
【0059】更にまた、かかるセンターレジスタにあっ
ては、送風操作への印加電圧が、ハウジング10の助手
席側及び運転席側の両開口部12a,12bから吹き出
される空気の吹出量を最適量と為すように予め設定され
た値よりも大きな場合に、それら送風装置への印加電圧
と設定電圧との差が大きくなるに従って、各ブレード1
6,22が、徐々に小さな角度で回動せしめられ、最終
的に、助手席側と運転席側の各乗員の喉元に向かって空
気が吹き出される位置において、その回動が停止せしめ
られるようになっており、換言すれば、前記両開口部1
2a,12bから、実際に吹き出されている空気の量
と、予め設定された最適吹出量との差が所定の値以上に
大きな場合に、吹出空気が乗員に向かって吹きつけられ
る位置で、各ブレード16,22の回動が停止させられ
る一方、それら実際の空気吹出量と設定最適吹出量との
差が小さくなるに従って、各ブレード16,22が、前
記回動停止位置を中心に徐々に大きな角度で回動せしめ
られるようになっているところから、車室内への空気の
吹出量に適した風向調整が自動的に行なわれ得るのであ
り、それよって、乗員による操作を何等要することな
く、車室内の空調環境が、空気の吹出量に応じた快適な
状態に為され得るのである。
【0060】次に、図6には、本発明の別の具体例とし
てのセンターレジスタの全体的な外観が概略的に示され
ている。なお、本具体例は、前記第一の具体例に示され
たセンターレジスタに対して、ステッピングモータと縦
ブレードとの連結構造の異なる例を示すものである。そ
れ故、本具体例のセンターレジスタでは、かかる連結構
造以外の部分について、前記第一の具体例と同一の構造
が採用されている。従って、図6においては、前記第一
の具体例と同様な構造とされた部材及び部位について、
図中、それぞれ、第一の具体例と同一の符号を付すこと
により、その詳細な説明は省略することとする。
【0061】すなわち、図6からも明らかなように、本
具体例にかかるセンターレジスタにあっては、複数の縦
ブレード22を回動させる二つのステッピングモータ3
2と、該複数の縦ブレード22のうちの二つのものと
が、それぞれ、クラッチ板74、アーム76、ネジ棒7
8、及び往復動プレート80を介して、互いに連結され
ている。
【0062】より詳しくは、クラッチ板74は、略薄肉
の円板形状を呈している。そして、ハウジング10の助
手席側及び運転席側の両開口部12a,12bのそれぞ
れの中央に位置する二つ縦ブレード22,22に各々設
けられ、ハウジング10の上壁30を貫通して上方に突
出せしめられた各回動軸24の先端部に対して、所定の
摩擦力をもって、同軸的に取り付けられている。即ち、
各クラッチ板74にあっては、各回動軸24との間に、
かかる摩擦力よりも大きな力が作用せしめられたとき
に、それら各回動軸24との一体回動が解消させられ得
る状態で、各回動軸24に取り付けられているのであ
る。
【0063】また、各アーム76は、所定長さを有す
る、略厚肉の平板形状を呈しており、その長さ方向の一
端部に、幅方向に延びる溝部82が設けられ、更に、該
溝部82内の略中央位置には、係合ピン84が、該溝部
82の両側壁を跨ぐようにして、一体的に設けられて、
構成されている。そして、かかるアーム76にあっては
溝部82が設けられる側とは反対側の端部において、前
記クラッチ板74に対して、前記各回動軸24回りに一
体回動可能に固定されている。
【0064】さらに、各ネジ棒78は、全長にわたっ
て、その外周面に雄ネジが刻設されて成っている。そし
て、かかるネジ棒78にあっては、一端部において、ハ
ウジング10の上壁30上に位置する台座86に固着さ
れたステッピングモータ32の回転軸(図示せず)に、
一体回転可能に固定されており、また、そのような状態
下で、該台座86に対して、移動不能に、且つ軸心回り
に回転可能に取り付けられている。
【0065】更にまた、各往復動プレート80は、長さ
方向の両端側部分の厚さが互いに異なる平板形状を有
し、その長さ方向一端側の薄肉部分が、二股状に分割せ
しめられて、成っている。そして、前記二股状の薄肉部
分が、前記各アーム76の溝部82内に突入せしめられ
ると共に、該二股部分の内側部位において、該溝部82
内に設けられた前記係合ピン84に係合させられた状態
で、位置せしめられており、また、厚肉部分に対して、
前記各ネジ棒78が、幅方向に貫通する状態で、螺入せ
しめられている。
【0066】かくして、本具体例に係るセンターレジス
タにあっては、各コントロールボックス38内の制御回
路から出力される各種の制御信号に基づいて、各ステッ
ピングモータ32の回転軸が回転せしめられるのに応じ
て、各ネジ棒78が、所定の方向に、所定の量だけ回転
せしめられ、それに伴って、各往復動プレート80が、
該ネジ棒78の回転方向と回転量に応じた分だけ、各ネ
ジ棒78の軸心方向に往復移動せしめられるようになっ
ており、また、その際に、各往復動プレート80の前記
二股部分の内側部位において、各アーム76の係合ピン
84が、各往復動プレート80の移動方向に押圧され
て、各アーム76が、前記回動軸24回りに、各クラッ
チ板74及び前記二つの縦ブレード22と一体回動せし
められるようになっている。そして、それによって、複
数の縦ブレード22の全べてが、各ステッピングモータ
32の回転軸の回転方向と回転角度とに応じた方向と角
度とをもって、回動せしめられるようになっているので
ある。なお、各クラッチ板74と前記二つの縦ブレード
22との一体回動は、各クラッチ板74と該二つの縦ブ
レード22,22の各回動軸24との間で、それらの間
に生ずる摩擦力よりも大きな力が作用せしめられた場
合、直ちに解消せしめられるようになっている。
【0067】このように、本具体例に係るセンターレジ
スタにあっても、従来装置に設けられる如き往復動部材
の移動範囲内における所定の位置を検出するリミットス
イッチ等が何等設けられることなく、複数の縦ブレード
22の回動範囲が変化させられ得るようになっていると
ころから、前記具体例と同様な効果が、極めて効果的に
享受され得るのである。
【0068】また、かかるセンターレジスタにあって
は、各ステッピングモータ32と縦ブレード22との間
に、該縦ブレード22の回動軸24に対して、所定の摩
擦力をもって取り付けられるクラッチ板74が設けられ
ていることから、前記具体例とは異なり、ステッピング
モータ32内に所定のクラッチ機構を設けることなく、
縦ブレード22の、ステッピングモータ32における回
転軸の回転との一体的な回動が、一定の条件下で解消さ
れ得るのであり、それによって、ステッピングモータ3
2として、単に、駆動力を発揮するだけの簡略な構造を
有するものが、有利に用いられ得るのである。
【0069】しかも、かかるセンターレジスタにおいて
は、上述の如き構造のクラッチ板74が設けられている
ことから、ステッピングモータ32として、ディテント
トルクを何等有しない、例えばVR形構造のものを用い
ても、ステッピングモータ32の駆動停止時において、
各縦ブレード22が所定の回動停止位置で有利に保持さ
れ得ることとなるのであり、以てステッピングモータ3
2として、より多くの種類のものが有利に使用され得る
といった利点が得られるのである。
【0070】ところで、前記具体例では、ハウジング1
0が、助手席側及び運転席側の二つの開口部12a,1
2bを有し、それら両開口部12a,12bの両方から
空気が吹き出され得るように構成されていたが、かかる
空気吹出口としての開口部の配設個数は、何等これに限
定されるものではなく、ハウジング10に対して一つま
たは三つ以上設けられていても、何等差し支えない。
【0071】また、前記具体例では、ハウジング10の
二つの開口部12a,12b内に、風向部材としての複
数の横ブレード16と複数の縦ブレード22とが、それ
ぞれ、配設されていたが、各開口部12に対して、横ブ
レード16と縦ブレード22の何れか一方のみを配設す
るようにしても良い。
【0072】さらに、それら横ブレード16と縦ブレー
ド22の形状や配設個数も、前記二つの具体例に示され
る如きものに何等限定されるものでないことは、勿論で
ある。
【0073】また、前記具体例では、ステッピングモー
タ32として、PM形構造を有し、ギヤ減速機構が内蔵
されてなるものが用いられていたが、その他、ハイブリ
ッド形構造やVR形構造を有するものや、ギヤ減速機構
が何等設けられていない構造のものも、何れも有利に使
用され得るのである。
【0074】さらに、前記具体例では、コントロールボ
ックス38内の制御回路からの出力信号に基づいて、ス
テッピングモータ32の回転軸46の回転角度と回転方
向とが制御され得るようになっていたが、かかる出力信
号に基づいて、ステッピングモータ32の回転軸46の
回転速度も制御され得るように構成しても良い。例え
ば、温度センサにより検出される車室内温度が予め設定
された温度以上である場合に、それら車室内温度と設定
温度との差が大きくなるに従って、該回転軸46の回転
速度が徐々に大きくされ、それらの温度差が一定の大き
さとなった時点で、該回転軸46の回転速度が最大とな
るようにしても良いのである。それによって、各ブレー
ド16,22の回動速度も、かかるステッピングモータ
32の回転軸46の回転速度と同様に調節され得て、よ
りバリエーションに富んだ風向調整が行なわれ得のであ
り、以て車室内の状況や乗員の好み等に応じた、更に一
層快適な空調環境が効果的に実現せしめられ得ることと
なるのである。
【0075】更にまた、前記具体例では、温度センサに
より検出される車室内温度に応じて、各ブレード16,
22の回動が自動的に制御され得るようになっていた
が、そのような各ブレード22の回動の自動制御を、ス
テッピングモータ32の駆動開始からの時間や車室内外
での温度差、或いは車室内への日射量等に基づいて、行
なうようにすることも、勿論可能である。
【0076】また、そのような自動制御による各ブレー
ド16,22の回動角度や回動方向の変化の過程は、前
記具体例に示される如きものに、何等限定されるもので
ないことは、言うまでもないところである。
【0077】さらに、前記具体例では、灰皿装置58に
検出スイッチ60を設け、この検出スイッチ60にて、
灰皿装置58のリテーナ62からの灰皿ケース68の引
出しを検出することによって、乗員の喫煙が感知され得
るようになっていたが、かかる検出スイッチ60に代え
て、またはそれに加えて、エアピュリファイヤーに設け
られるスモークセンサ等、車室内を浮遊する煙を検出す
る煙検出装置を、乗員の喫煙を感知する装置として利用
することも、可能である。
【0078】更にまた、前記具体例では、複数の縦ブレ
ード22の回動停止時において、それら複数の縦ブレー
ド22のみが、ハウジング10の前方に向かって真っ直
ぐに位置せしめられる回動位置で停止せしめられるよう
に構成されていたが、それと同様な回動位置において、
複数の横ブレード16の回動も停止せしめられるように
構成しても良い。それによって、各ブレード16,22
の回動停止状態におけるハウジング10の助手席側開口
部12aと運転席側開口部12bの見栄えが、より一層
有利に高められ得ることとなるのである。
【0079】また、そのような停止位置制御機構による
各ブレード16,22の回動の停止位置は、前記具体例
に示されるものに決して限定されるものではなく、空気
吹出口装置の使用性も操作性等を考慮して、適宜に決定
されるものであり、例えば、乗員の位置する方向に向か
って停止せしめられるようにすれば、その後、ハウジン
グ10の開口部12a,12bから、空気を吹き出させ
た際に、各ブレード16,22の回動を何等行なうこと
なく、吹出空気が乗員に直接に当てられ得、以て空気の
吹出しと同時に、乗員に対して、即座に快適な涼感を与
えることが出来るのである。
【0080】さらに、前記具体例では、ヒータコントロ
ール装置の空気吹出量調節撮みに対する撮み操作によっ
て調節される空気の吹出量に応じて、各ブレード16,
22の回動が自動的に制御され得るようになっていた
が、温度センサにより検出される車室内温度に基づい
て、空気の吹出量が制御されるように、具体的には、該
車室内温度が予め設定された温度よりも高い場合に、そ
れら車室内温度と設定温度との差が大きくなるに従っ
て、空気の吹出量が多くなり、それらの温度差が一定の
値となった時点で、かかる空気の吹出量が最大となるよ
うに構成し、かかる車室内温度に応じた空気の吹出量の
変化に基づいて、各ブレード16,22の回動が自動的
に制御され得るように構成しても良い。
【0081】加えて、前記具体例では、本発明を自動車
のセンターレジスタに対して適用したものの例を示した
が、本発明は、その他、自動車のサイドレジスタやリヤ
レジスタ、或いは自動車以外の車両の空気吹出口装置に
対しても、有利に適用され得るものである。そして、特
に、本発明を自動車のサイドレジスタに適用する場合、
例えば、ヒータコントロール装置においてデフモードが
選択されたことを検出するデフモード選択検出装置から
出力される検出信号に基づいて、制御手段から、ステッ
ピングモータの回転軸の回転角度と回転方向とを制御す
る回転制御信号が出力されるように構成すると共に、か
かる信号に応じた、ステッピングモータの回転軸の回転
によって、吹出空気が、ドアガラス、特に該ドアガラス
の、運転手からドガミラーが見れる範囲の部分に向かっ
て吹き出される位置まで各風向部材(ブレード)を回動
させ、そして、その回動位置で停止させるように為すこ
とが、望ましい。それによって、ヒータコントロール装
置におけるデフモードの選択と同時に、乗員の手を何等
煩わすことなく、吹出空気が、ドアガラスに向かって自
動的に吹き付けられ得て、ドアガラスの曇りが即座には
らされ得るのであり、以て優れた使用性が効果的に発揮
され得ることとなるのである。
【0082】以上、本発明の具体的な構成について詳述
してきたが、本発明が、そのような記載によって、何等
の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないと
ころである。また、本発明には、上記の具体例の他に
も、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の
知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得る
ものであることが、理解されるべきである。
【0083】
【発明の効果】上述の説明からも明らかなように、本発
明に従う車両用空気吹出口装置にあっては、自動操作時
における風向部材の回動範囲を変更するための機構が、
低コストで且つ簡略な構造をもって、しかもコンパクト
に構成され得、それによって、装置全体の大型化や製造
コストの高騰等を何等招くことなく、空気が所望の範囲
に吹き出され得るのであり、その結果として、場合や状
況に応じた、吹出空気の風向調整が、より一層有利に且
つ効率的に行なわれ得ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う車両用空気吹出口装置の一例を示
す斜視説明図である。
【図2】図1に示された空気吹出口装置の横断面拡大説
明図である。
【図3】図1に示された空気吹出口装置の縦断面拡大説
明図である。
【図4】図1に示された空気吹出口装置に設けられるス
テッピングモータの内部構造を説明するための一部切欠
図を含む説明図である。
【図5】図1に示された空気吹出口装置に対して、灰皿
装置のリテーナから灰皿ケースが引き出されたことを検
出する灰皿ケース引出し検出信号を出力する灰皿ケース
引出し検出装置の作動状態を説明するための図であっ
て、(a)は、灰皿ケースがリテーナに格納されている
ときの作動状態を示し、(b)は、灰皿ケースがリテー
ナから引き出されたときの作動状態を示している。
【図6】本発明に従う車両用空気吹出口装置の別の例を
示す図1に対応する図である。
【符号の説明】
10 ハウジング 12 開口部 16 横ブレード 18,24 回動
軸 20 横ブレード回動プレート 22 縦ブレード 26 縦ブレード回動プレート 32 ステッピン
グモータ 34 出力軸 38 コントロー
ルボックス 46 回転軸

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内に開口するハウジングの開口部内
    に、互いに平行に且つ同一方向に回動可能に配設された
    複数の風向部材を、それら複数の風向部材に連結され且
    つ該複数の風向部材の配設方向に往復移動可能とされた
    連動部材によって、連動して回動させるようにすると共
    に、該連動部材に対して駆動手段の駆動力を伝達せしめ
    て、該連動部材による前記風向部材の回動を行わしめる
    ようにした車両用空気吹出口装置において、 前記駆動手段を、ステッピングモータにて構成すると共
    に、該ステッピングモータの回転軸を前記複数の風向部
    材又は前記連動部材に連結して、該ステッピングモータ
    の駆動力を該連動部材に伝達せしめ得るように為す一
    方、該ステッピングモータの回転軸の回転角度と回転方
    向とを制御する制御手段を設けて、該制御手段から出力
    される回転制御信号に基づく回転角度と回転方向とによ
    り、該ステッピングモータの回転軸が回転せしめられる
    と共に、前記連動部材による風向部材の回動が、該回転
    軸の回転と一体的に行なわれるように構成したことを特
    徴とする車両用空気吹出口装置。
  2. 【請求項2】 前記ステッピングモータの回転軸と前記
    複数の風向部材または前記連動部材とが、該ステッピン
    グモータの駆動力を該連動部材に伝達する伝達機構を介
    して連結されると共に、該複数の風向部材または該連動
    部材に対して、該駆動力よりも大きな力が加えられた際
    に、前記連動部材による風向部材の、該ステッピングモ
    ータにおける前記回転軸の回転との一体的な回動を解除
    するクラッチ手段が、該伝達機構に設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の車両用空気吹出口装置。
  3. 【請求項3】 前記連動部材による風向部材の回動が、
    前記ステッピングモータの回転軸の最大回転角度と同じ
    か若しくはそれよりも小さな回動角度で行なわれるよう
    に、該連動部材による風向部材の回動角度を制限する制
    限手段を設けると共に、該ステッピングモータの駆動停
    止時に、該ステッピングモータの回転軸を最大回転角度
    で一方向に回転させ、更に、該一方向とは反対方向に予
    め設定された回転角度だけ回転せしめた後、該ステッピ
    ングモータの駆動を停止させる停止信号が、前記制御手
    段から出力されるように構成したことを特徴とする請求
    項2に記載の車両用空気吹出口装置。
  4. 【請求項4】 前記車室内に搭乗する乗員の喫煙を感知
    する喫煙感知手段を設けて、該喫煙感知手段から前記制
    御手段に入力される喫煙感知信号に基づいて、該制御手
    段から、前記ステッピングモータに対して、前記ハウジ
    ングの開口部から吹き出される空気が乗員や灰皿装置に
    向かって吹き出されないように、前記連動部材による風
    向部材の回動を、該ステッピングモータの前記回転軸の
    回転と一体的に行なわしめる前記回転制御信号が出力さ
    れるように構成したことを特徴とする請求項1乃至請求
    項3の何れかに記載の車両用空気吹出口装置。
  5. 【請求項5】 前記喫煙感知手段が、前記車室内に固設
    された取付部材に取り付けられるリテーナと、該リテー
    ナに出し入れ可能に保持される灰皿ケースとを含む灰皿
    装置において、該灰皿ケースが該リテーナから引き出さ
    れたことを検出することにより、前記乗員の喫煙を感知
    する灰皿ケース引出し検出装置と、車室内を浮遊する煙
    草の煙を検出することにより、該乗員の喫煙を感知する
    煙検出装置にて構成され、それら灰皿ケース引出し検出
    装置と煙検出装置の少なくとも何れか一方が設けられて
    いることを特徴とする請求項4に記載の車両用空気吹出
    口装置。
  6. 【請求項6】 前記車室内に取り付けられたヒータコン
    トロール装置においてデフモードが選択されたことを検
    出するデフモード選択検出手段を設けて、かかるデフモ
    ード選択検出手段から前記制御手段に入力されるデフモ
    ード選択検出信号に基づいて、該制御手段から、前記ス
    テッピングモータに対して、前記ハウジングの開口部か
    ら吹き出される空気がドアガラスに向かって吹き出され
    るように、前記連動部材による風向部材の回動を、該ス
    テッピングモータの前記回転軸の回転と一体的に行なわ
    しめる前記回転制御信号が出力されるように構成したこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の
    車両用空気吹出口装置。
  7. 【請求項7】 前記車室内の温度を検出する温度検出手
    段を設けて、該温度検出手段にて検出される温度が予め
    定められた値よりも高い場合には、それら検出温度と設
    定温度との差が大きくなるに従って、前記ハウジングの
    開口部から吹き出される空気の向きが徐々に小さく変化
    せしめられ、最終的に、かかる空気の向きが乗員に向か
    って吹き出される位置で固定されるように、前記連動部
    材による風向部材の回動を前記ステッピングモータの前
    記回転軸の回転と一体的に行なわしめる前記回転制御信
    号が、該温度検出手段から前記制御手段に入力される温
    度検出信号に基づいて、該制御手段から前記ステッピン
    グモータに対して出力されるように構成したことを特徴
    とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の車両用空
    気吹出口装置。
  8. 【請求項8】 前記ハウジングの開口部から吹き出され
    る空気を該開口部に向かって送り出す送風装置に対し
    て、前記車室内に取り付けられたヒータコントロール装
    置から出力される、該送風装置への印加電圧を制御する
    印加電圧制御信号が前記制御手段に入力されるように構
    成し、該印加電圧制御信号に基づいて該送風装置に印加
    される電圧が予め定められた値よりも大きい場合には、
    それら送風装置に対する印加電圧と設定電圧との差が大
    きくなるに従って、前記ハウジングの開口部から吹き出
    される空気の向きが徐々に小さく変化せしめられ、最終
    的に、かかる空気の向きが乗員に向かって吹き出される
    位置で固定されるように、前記連動部材による風向部材
    の回動を前記ステッピングモータの前記回転軸の回転と
    一体的に行なわしめる前記回転制御信号が、前記ヒータ
    コントロール装置から前記制御手段に入力される印加電
    圧制御信号に基づいて、該制御手段から前記ステッピン
    グモータに対して出力されるように構成したことを特徴
    とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の車両用空
    気吹出口装置。
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