JPH1183079A - 躯体蓄熱空調システム - Google Patents

躯体蓄熱空調システム

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JPH1183079A
JPH1183079A JP9246568A JP24656897A JPH1183079A JP H1183079 A JPH1183079 A JP H1183079A JP 9246568 A JP9246568 A JP 9246568A JP 24656897 A JP24656897 A JP 24656897A JP H1183079 A JPH1183079 A JP H1183079A
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suction
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sub
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宗弘 山中
Moriya Miyamoto
守也 宮本
Mitsunori Kurachi
光教 倉地
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡素で安価な構成ですみ、取付工事その他の
作業性がよく、蓄熱効率も良好な躯体蓄熱空調システム
を提供すること。 【解決手段】 この躯体蓄熱空調システムでは、本体ケ
ーシング7下面の化粧パネル3に当該階の室内を臨む空
気吸込口8および空気吹出口9を有するカセット型空気
調和機2が、天井裏スペースに配置される。吸込側主通
風路14には天井裏スペースと連通する吸込側副通風路
が分岐接続され、吹出側主通風路15には天井裏スペー
スと連通する吹出側副通風路18が分岐接続されてい
る。吸込側副通風路の分岐接続位置には吸込側切換ダン
パが配備され、吹出側副通風路18の分岐接続位置には
吹出側切換ダンパ28が配備されている。蓄熱運転時に
は、各ダンパ切替えにより吸込側副通風路および吹出側
副通風路18の双方を天井裏スペースと連通させた状態
で、カセット型空気調和機2が空調運転される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層階建築におけ
る当該階の天井と上階床スラブとの間で形成される天井
裏スペースに空気調和機を配置し、深夜電力時間帯に天
井裏スペースを空気調和して多層階建築の躯体に蓄熱す
るようにした躯体蓄熱空調システムに係り、更に詳しく
はいわゆるカセット型空気調和機を用いた躯体蓄熱空調
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の躯体蓄熱空調システムと
しては、例えば特公昭50−20382号公報に開示さ
れたものが知られている。前記開示の躯体蓄熱空調シス
テムに準じた従来システムを図12に示す。図に示した
躯体蓄熱空調システム1aでは、多層階建築50におけ
る当該階51の天井51Cと上階床スラブ52Aとの間
で形成される天井裏スペース53に、天井内埋込型の空
気調和機54が配置されている。空気調和機54の吹出
側には、天井51Cに設けられた空気吹出口57に連通
する空気ダクト56と通風路切換器55が接続されてい
る。通風路切換器55は空気調和機54から吹き出され
た空調空気の通風路を当該階51の室内または天井裏ス
ペース53に切換えるものである。そして、天井51C
には空気吸込口58が設けられている。
【0003】この躯体蓄熱空調システム1aでは、通常
の空調運転(例えば、昼間の冷房運転)時において、当
該階51の室内空気は空気吸込口58から天井裏スペー
ス53内に流入して空気調和機54の吸込側で吸入さ
れ、図外の室外機で凝縮・減圧され空気調和機54に導
かれた冷媒により冷却されたのち、空気ダクト56およ
び空気吹出口57から当該階51に戻されて室内を冷房
する。一方、夜22時から翌朝8時までの深夜電力時間
帯には、通風路切換器55の通風路が切り換えられるこ
とにより、天井裏スペース53の空気が吸い込まれて冷
却されたのち天井裏スペース53に戻されて、多層階建
築50の躯体(主に、上階床スラブ52A)に冷熱を蓄
熱するようになっている。
【0004】このような躯体蓄熱空調システム1aは、
安価な深夜電力を利用できるとともに昼夜電力使用量の
平準化につながるものとして知られている。また、温湯
蓄熱ユニットや氷蓄熱ユニットが不要であることから、
イニシャルコストおよびランニングコストの安価なシス
テムとして注目されている。また、上階52の利用者に
最も近い位置の躯体に蓄熱するので、放熱ロスを極力少
なくすることができる。例えば、冬場において温熱を上
階床スラブ52Aへ蓄熱した場合はあたかも床暖房とな
るので、上階52の利用者は足元の上階床スラブ52A
からの放熱により昼間の空調が要らないくらい快適に過
ごせる場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、天井内埋込
型の空気調和機54を用いた従来の躯体蓄熱空調システ
ム1aであれば、天井51Bに空気吹出口57や空気吸
込口58を設けなければならず、空気吹出口57と空気
調和機54の吹出側とを連結する空気ダクト56および
その設置工事も必要とする。
【0006】また、空気調和機54の通風路切換器55
から吹き出された冷暖空気は天井裏スペース53内のみ
ならず、空気吸込口58を通って当該階51の室内へ流
入する。従って、深夜で人のいない室内をも無駄に冷暖
房してしまいエネルギーロスが大きくなるという不都合
があった。
【0007】また、外気を導入するための外気用通風路
を空気調和機の吸込側に有している構造のものがある
が、蓄熱運転時に外気用通風路が閉止されず、夜間の外
気が天井裏スペースへ導入されて天井裏スペースに結露
を生じることがある。
【0008】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、簡素で安価な構成ですみ、取付
工事その他の作業性がよく、蓄熱効率も良好な躯体蓄熱
空調システムの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る躯体蓄熱空調システムは、多層階建築
における当該階の天井と上階床スラブとの間で形成され
る天井裏スペースに空気調和機を配置し、深夜電力時間
帯に天井裏スペースを空気調和して多層階建築の躯体に
蓄熱するようにした躯体蓄熱空調システムであって、空
気調和機は、本体ケーシングの下面に当該階の室内を臨
む空気吸込口および空気吹出口が形成され、本体ケーシ
ング内に空気吸込口と空気吹出口とを連通する主通風路
が形成され、主通風路内に冷媒回路の一部を構成する室
内側熱交換器と送風ファンとが配備されたカセット型空
気調和機で構成されており、送風ファンよりも上流側と
なる吸込側主通風路には天井裏スペースと連通する吸込
側副通風路が分岐接続され、送風ファンよりも下流側と
なる吹出側主通風路には天井裏スペースと連通する吹出
側副通風路が分岐接続され、吸込側副通風路の分岐接続
位置に少なくとも吸込側副通風路を開閉する吸込側切換
ダンパが配備され、吹出側副通風路の分岐接続位置に吹
出側主通風路と吹出側副通風路のいずれかに通風経路を
切換える吹出側切換ダンパが配備されるとともに、蓄熱
運転時には、吸込側切換ダンパおよび吹出側切換ダンパ
の切替えにより吸込側副通風路および吹出側副通風路の
双方を天井裏スペースと連通させた状態で、カセット型
空気調和機を運転するようにしたものである。
【0010】また、上記の構成において、吸込側副通風
路を形成する吸込側副ケーシングと、吹出側副通風路を
形成する吹出側副ケーシングとをそれぞれ本体ケーシン
グとは別個独立に構成し、吸込側切換ダンパを切換駆動
する吸込側ダンパモータと吹出側切換ダンパを切換駆動
する吹出側ダンパモータとを吸込側副ケーシングと吹出
側副ケーシングのそれぞれの一側に纏めて配備したもの
である。
【0011】そして、上記の各構成において、室外空気
を取り入れる外気用通風路が吸込側副通風路に分岐接続
されているとともに、吸込側切換ダンパは、吸込側副通
風路と外気用通風路のいずれかに通風経路を切換えるよ
うに配備されているものである。
【0012】更に、上記の各構成において、吹出側切換
ダンパは、吹出側主通風路と吹出側副通風路との間を揺
動して吹出側主通風路または吹出側副通風路のいずれか
を閉止する蓋板部と、蓋板部に対し屈曲して側面視略へ
の字状に一体に形成され蓋板部が吹出側主通風路を閉止
したとき室内側熱交換器からの空気を吹出側副通風路に
案内するガイド板部とから構成されているものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 発明の実施の形態1.図1は本発明の一実施形態に係る
躯体蓄熱空調システムの全体を示す概略構成図、図2は
躯体蓄熱空調システムを斜め下方から見た外観図、図3
は躯体蓄熱空調システムの一部断面を含む下面図、図4
は躯体蓄熱空調システムの内部を正面から見た説明図で
ある。但し、図12に示した多層階建築50および従来
の躯体蓄熱空調システム1aと同じ構成要素には同じ符
号を付して詳述は省略する。この実施の形態1による躯
体蓄熱空調システム1は、図1に示すように、多層階建
築50における当該階51の天井51Bと上階床スラブ
52Aとの間で形成される天井裏スペース53に、特
に、カセット型空気調和機2を有している。このカセッ
ト型空気調和機2は天井51Bに設けられたパネル取付
穴4に挿通され固定されている。
【0014】前記のカセット型空気調和機2は、図2〜
図4に示すように、本体ケーシング7の下面に装着され
た化粧パネル3に空気吸込口8および空気吹出口9が形
成されている。また、カセット型空気調和機2の本体ケ
ーシング7内には、空気吸込口8と空気吹出口9とを連
通する主通風路10が形成されており、主通風路10内
には、冷媒回路の一部を構成する室内側熱交換器13,
13と、ファンケーシング11内に収容された送風ファ
ン12が配備されている。このカセット型空気調和機2
において、送風ファン12よりも上流側となる主通風路
10の吸込側主通風路14には、天井裏スペース53と
連通する吸込側副通風路16が分岐接続されている。こ
の吸込側主通風路14の空気吸込口8近傍には、フィル
タ29が介装されている。また、送風ファン12よりも
下流側となる主通風路10の吹出側主通風路15には、
天井裏スペース53と連通する吹出側副通風路18が分
岐接続されている。
【0015】そして、吸込側副通風路16の分岐接続位
置には、吸込側副通風路16を開閉する吸込側切換ダン
パ23が配備されている。尚、吸込側主通風路14は吸
込側切換ダンパ23によっては閉止されず常時開放のま
まであるが、カセット型空気調和機2の吹出側が正圧に
なり吸込側は負圧になるため、天井裏スペース53内で
の圧力バランスがとれて空調空気がうまく循環する。従
って、室内空気を空気吸込口8および吸込側主通風路1
4から吸い込むことはない。また、吹出側副通風路18
の分岐接続位置には、通風経路を吹出側主通風路15と
吹出側副通風路18のいずれかに切換える吹出側切換ダ
ンパ28が配備されている。
【0016】引続き、躯体蓄熱空調システム1の動作を
説明する。まず、昼間に行われる通常の空気調和運転、
例えば冷房運転にあたり、図4〜図7に示すように、吸
込側切換ダンパ23および吹出側切換ダンパ28が切り
換えられて天井内吸込口24および分岐吹出口20が閉
止され、吸込側副通風路16および吹出側副通風路18
の双方が閉止される。これにより、主通風路10、吸込
側主通風路14、吹出側主通風路15が空気吸込口8お
よび空気吹出口9を通して室内空気と連通する。そこ
で、図示せぬ室外機において外気との熱交換で凝縮した
のち絞り装置により減圧された低温低圧の冷媒が、カセ
ット型空気調和機2の室内側熱交換器13に流入して室
内空気を冷却し自身は蒸発し室外機に戻される。また、
暖房運転では室外機の四方切換弁により冷媒回路の冷媒
流れ方向が冷房運転の時とは反対回りに切り換えられる
ことにより、高温高圧の冷媒が室内側熱交換器13に流
入して室内空気を暖房し自身は凝縮し室外機に戻される
ようになっている。
【0017】一方、深夜電力時間帯の蓄熱運転時には、
図5、図6、図8、図11に示すように、吸込側切換ダ
ンパ23(図5、図6の2点鎖線)および吹出側切換ダ
ンパ28が切替えられて天井内吸込口24および分岐吹
出口20が開放され、吸込側副通風路16および吹出側
副通風路18の双方が天井裏スペース53と連通した状
態にされる。この状態でカセット型空気調和機2が冷房
運転または暖房運転される。これにより、上階床スラブ
52Aその他の躯体に冷熱または温熱が蓄熱されるよう
になっている。
【0018】このカセット型空気調和機2では、本体ケ
ーシング7の下面に装着される化粧パネル3にもともと
空気吸込口8および空気吹出口9が設けられているの
で、従来技術のような天井の空気吹出口や吸込口を設け
る必要がなく、天井の空気吹出口と空気調和機とを連通
する空気ダクトおよびその設置工事も不要となる。ま
た、カセット型空気調和機2から吹き出した冷暖空気は
比較的狭い天井裏スペース53内を循環し当該階51の
室内へは流入しないので、効率よく上階床スラブ52A
その他の躯体に蓄熱することができ、無人の室内を無駄
に冷暖房したりしない。加えて、ファン動力も低減化さ
れる。
【0019】発明の実施の形態2.この実施の形態2は
実施の形態1とほぼ同じ構成であるが、図1〜図3に示
すように、特に、吸込側副通風路16および外気用通風
路40を形成する吸込側副ケーシング5と、吹出側副通
風路18を形成する左右の吹出側副ケーシング6,6と
が、それぞれ本体ケーシング7と別個独立に構成されて
いる。吸込側副ケーシング5は、本体ケーシング7の正
面側側面に設けられた分岐吸込口31を被って本体ケー
シング7に取り付けられる。尚、分岐吸込口31は外気
吸込用の開口としてもともと設けられていたものが転用
されている。各吹出側副ケーシング6,6は、本体ケー
シング7の左右側面にそれぞれ設けられた分岐吹出口2
0,20を被って本体ケーシング7に取り付けられる。
また、吸込側切換ダンパ23を切換駆動する吸込側ダン
パモータ35と、吹出側切換ダンパ28を切換駆動する
吹出側ダンパモータ38,38とが、吸込側副ケーシン
グ5と吹出側副ケーシング6,6のそれぞれの正面側に
纏めて配備されている。
【0020】従って、この実施の形態によれば、吸込側
副ケーシング5および吹出側副ケーシング6,6を既存
の本体ケーシング7に後付けするだけで、既設のカセッ
ト型空気調和機2を躯体蓄熱式に転用することができ
る。また、吸込側ダンパモータ35と吹出側ダンパモー
タ38,38は吸込側副ケーシング5と吹出側副ケーシ
ング6,6のそれぞれの一側(正面側)に纏めて配備さ
れているので、天井51Bや天井内に設けられる点検口
が1ヶ所ですみ、点検作業も楽になる。
【0021】発明の実施の形態3.この実施の形態3は
実施の形態1,2とほぼ同じ構成であるが、図2,図
3,図5〜図8に示すように、室外空気を取り入れる外
気用通風路40が吸込側副通風路16に分岐接続されて
いる。そして、吸込側切換ダンパ23が通風経路を吸込
側副通風路16と外気用通風路40のいずれかに切換え
るように配備されている。すなわち、吸込側副ケーシン
グ5内は吸込側副通風路16と外気用通風路40とによ
り半分づつ占められている。吸込側副通風路16の吸込
側副ケーシング5前面には天井内吸込口24が設けられ
ており、外気用通風路40の吸込側副ケーシング5前面
には外気吸込口25が設けられている。外気吸込口25
には、室外と直に連通したり、或いは外気を室内の空調
条件に近づけたのち送気する一次処理装置(図示せず)
と連通する外気用ダクト39が接続される。
【0022】吸込側切換ダンパ23は、吸込側副ケーシ
ング5内の上下に枢支された回転軸32と、この回転軸
32に固定された蓋板部21および蓋板部22とからな
っている。蓋板部22は蓋板部21に対し水平方向ほぼ
直角の角度で一体に構成されている。蓋板部21は回転
軸32廻りに揺動して天井内吸込口24を開閉し、蓋板
部22は回転軸32廻りに揺動して外気吸込口25を開
閉するようになっている。この吸込側切換ダンパ23
は、一端が吸込側副ケーシング5の内壁に固定され他端
が吸込側ダンパモータ35に巻き取られるワイヤ33に
より回転軸32が回転して揺動駆動される。この場合、
吸込側ダンパモータ35が停止すると、途中に介装され
たコイルバネ34の収縮力によりワイヤ33が引き戻さ
れて元の位置(蓋板部21が天井内吸込口24を塞ぐ位
置)に復帰する、いわゆるスプリングリターン方式が採
用されている。
【0023】この実施の形態によれば、ひとつの吸込側
切換ダンパ23により複数の通風路を開閉するようにな
っているので、ダンパユニットの構造が簡素ですむ。ま
た、蓄熱運転時には外気用通風路40を確実に閉止し
て、夜間における天井裏スペース53内の躯体、特に上
階床スラブ52Aの結露を防止することができる。
【0024】発明の実施の形態4.この実施の形態4は
実施の形態1〜3とほぼ同じ構成であるが、図4,図7
〜図11に示すように、吹出側副ケーシング6内が吹出
側副通風路18となっている。吹出側副ケーシング6上
面には、天井裏スペース53と連通する天井内吹出口1
9が設けられている。特に、吹出側切換ダンパ28は、
吹出側副ケーシング6内の前後に枢支された回転軸17
に固定されたガイド板部27と、ガイド板部27に対し
水平軸心廻りにほぼ120度の角度で正面視ほぼへの字
状に一体形成された蓋板部26とを備えている。蓋板部
26は回転軸17廻りに揺動して分岐吹出口20を開閉
する。蓋板部26は、吹出側主通風路15と吹出側副通
風路18との間を揺動して蓄熱運転時には吹出側主通風
路15を閉止し、室内空調運転時には吹出側副通風路1
8を閉止する。また、蓋板部26が吹出側主通風路15
を閉止したとき、ガイド板部27は室内側熱交換器13
を通過して吹出側主通風路15に吹き出された空調空気
を吹出側副通風路18内へ案内できるようになってい
る。
【0025】また、吹出側副通風路18内に、回転軸1
7近傍から天井内吹出口19近傍に架け渡され分岐吹出
口20からの空気を天井内吹出口19に案内するガイド
ケーシング30が設けられている。吹出側切換ダンパ2
8は、一端が吹出側副ケーシング6の内壁に固定され他
端が吹出側ダンパモータ38に巻き取られるワイヤ36
により回転軸17が回転して揺動駆動される。ここで
も、吹出側ダンパモータ38が停止すると、途中に介装
されたコイルバネ37の収縮力によりワイヤ36の引き
戻されて元の位置(蓋板部26が分岐吹出口20を塞ぐ
位置)に復帰するスプリングリターン方式が採用されて
いる。
【0026】従って、この実施の形態によれば、ひとつ
の蓋板部26により複数の通風路を開閉するようになっ
ているので、ダンパユニットをコンパクトに構成するこ
とができる。また、蓄熱運転時にガイド板部27は室内
側熱交換器13からの空調空気を吹出側副通風路18か
ら天井裏スペース53へ円滑に案内して吹き出させるこ
とができる。
【0027】尚、この躯体蓄熱空調システム1の利用態
様としては、既に例示した各形態に限らず、例えば夜2
2時〜翌朝8時まで以外の時間帯で運転したり、あるい
は予め決められた開始時刻から所定時間(例えば、3時
間)運転するといったような、時間制御を実施すること
もできる。あるいは、深夜電力利用契約を電力会社との
間で取り交わすとともに、封印できる外部タイマを設け
ておき、この外部タイマの計時時刻によりダンパ切換え
の制御を行うようにして、深夜電力時間帯は室内空調運
転を行えないようにする。すなわち、深夜電力時間帯は
利用者が勝手に操作できないようにすることもできる。
ところで、残業などで蓄熱予定時刻になっても室内空調
運転を続けたいときがある。そのような場合に室内空調
運転を続けられるようにしておくと、翌昼の空調運転に
おいて上階52の利用者が余分な空調負担を被り不平等
となる。そこで、少なくとも、室内空調超過分に相当す
る課金を当該階51の利用者に課し、これを上階52の
利用者の負担分に充当するようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る躯体
蓄熱空調システムによれば、昼夜電力使用量の平準化に
つながる蓄熱運転を行うにあたり、空気吸込側と空気吹
出側の双方を天井裏スペースと連通させた状態でカセッ
ト型空気調和機を運転させて躯体に蓄熱するようにした
ので、従来技術のような吹出口や吸込口を天井に設ける
必要がなく、天井吹出口と空気調和機とを連結する空気
ダクトおよびその設置工事も不要となる。また、カセッ
ト型空気調和機は、従来利用されてきた天井内埋込型の
空気調和機と比べ、天井内での高さ寸法が小さく、低騒
音である。また、カセット型空気調和機から吹き出した
冷暖空気は比較的狭い天井裏スペース内を循環し当該階
の室内へは流入しないので、効率よく上階床スラブその
他の躯体に蓄熱することができ、無人の室内を無駄に冷
暖房したりせずエネルギーロスを低減化できる。無論、
当該システム特有の、安価な深夜電力を利用できるこ
と、温湯蓄熱ユニットや氷蓄熱ユニットが不要であり簡
素で安価な構成ですむこと、放熱ロスが少なく快適な空
調運転を行えることなどの効果を奏するのはいうまでも
ない。
【0029】また、吸込側副ケーシングおよび吹出側副
ケーシングが本体ケーシングとは別個独立に構成されて
いるので、吸込側副ケーシングおよび吹出側副ケーシン
グを既存の本体ケーシングに後付けするだけで、既設の
カセット型空気調和機を躯体蓄熱式に転用することがで
きる。また、吸込側ダンパモータと吹出側ダンパモータ
は吸込側副ケーシングと吹出側副ケーシングのそれぞれ
の一側に纏めて配備されているので、天井や天井内に設
けられる点検口が1ヶ所ですみ、点検作業も楽になる。
【0030】そして、吸込側副通風路に分岐接続されて
いる外気用通風路と、吸込側副通風路のいずれかに、ひ
とつの吸込側切換ダンパによって通風経路が切換えられ
るようになっているので、ダンパユニットの構造が簡素
ですむ。また、蓄熱運転時には吸込側切換ダンパにより
外気用通風路が確実に閉止されるので、夜間における天
井裏スペースの結露を防止することができる。
【0031】更に、吹出側切換ダンパが蓋板部とガイド
板部とで一体に形成されているので、ダンパユニットを
コンパクトに構成することができる。加えて、ガイド板
部は蓄熱運転時に室内側熱交換器を通過した空調空気を
吹出側副通風路から天井裏スペースへ円滑に案内でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る躯体蓄熱空調シス
テムの全体を示す概略構成図である。
【図2】 躯体蓄熱空調システムを斜め下方から見た外
観図である。
【図3】 躯体蓄熱空調システムの一部断面を含む下面
図である。
【図4】 躯体蓄熱空調システムの内部を正面から見た
説明図である。
【図5】 吸込側副ケーシングの内部を斜めに見た説明
図である。
【図6】 吸込側副ケーシングの内部を下方から見た説
明図である。
【図7】 躯体蓄熱空調システムの一部断面を含む正面
図である。
【図8】 躯体蓄熱空調システムの一部断面を含む正面
図である。
【図9】 吹出側副ケーシングの内部を斜めに見た説明
図である。
【図10】 吹出側副ケーシングの内部を上方から見た
説明図である。
【図11】 躯体蓄熱空調システムの内部を正面から見
た説明図である。
【図12】 従来の躯体蓄熱空調システム全体を示す概
略構成図である。
【符号の説明】
1 躯体蓄熱空調システム、2 カセット型空気調和
機、5 吸込側副ケーシング、6 吹出側副ケーシン
グ、7 本体ケーシング、8 空気吸込口、9 空気吹
出口、10 主通風路、12 送風ファン、13 室内
側熱交換器、14吸込側主通風路、15 吹出側主通風
路、16 吸込側副通風路、18 吹出側副通風路、2
3 吸込側切換ダンパ、26 蓋板部、27 ガイド板
部、28吹出側切換ダンパ、35 吸込側ダンパモー
タ、38 吹出側ダンパモータ、40 外気用通風路、
50 多層階建築、51 当該階、51B 天井、52
A上階床スラブ、53 天井裏スペース。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多層階建築における当該階の天井と上階
    床スラブとの間で形成される天井裏スペースに空気調和
    機を配置し、深夜電力時間帯に天井裏スペースを空気調
    和して多層階建築の躯体に蓄熱するようにした躯体蓄熱
    空調システムであって、 前記空気調和機は、本体ケーシングの下面に前記当該階
    の室内を臨む空気吸込口および空気吹出口が形成され、
    前記本体ケーシング内に前記空気吸込口と前記空気吹出
    口とを連通する主通風路が形成され、前記主通風路内に
    冷媒回路の一部を構成する室内側熱交換器と送風ファン
    とが配備されたカセット型空気調和機で構成されてお
    り、 前記送風ファンよりも上流側となる吸込側主通風路には
    天井裏スペースと連通する吸込側副通風路が分岐接続さ
    れ、前記送風ファンよりも下流側となる吹出側主通風路
    には前記天井裏スペースと連通する吹出側副通風路が分
    岐接続され、前記吸込側副通風路の分岐接続位置に少な
    くとも前記吸込側副通風路を開閉する吸込側切換ダンパ
    が配備され、前記吹出側副通風路の分岐接続位置に前記
    吹出側主通風路と前記吹出側副通風路のいずれかに通風
    経路を切換える吹出側切換ダンパが配備されるととも
    に、蓄熱運転時には、前記吸込側切換ダンパおよび前記
    吹出側切換ダンパの切替えにより前記吸込側副通風路お
    よび前記吹出側副通風路の双方を前記天井裏スペースと
    連通させた状態で、前記カセット型空気調和機を運転す
    るようにしたことを特徴とする躯体蓄熱空調システム。
  2. 【請求項2】 吸込側副通風路を形成する吸込側副ケー
    シングと、吹出側副通風路を形成する吹出側副ケーシン
    グとをそれぞれ本体ケーシングとは別個独立に構成し、
    吸込側切換ダンパを切換駆動する吸込側ダンパモータと
    吹出側切換ダンパを切換駆動する吹出側ダンパモータと
    を前記吸込側副ケーシングと前記吹出側副ケーシングの
    それぞれの一側に纏めて配備したことを特徴とする請求
    項第1項に記載の躯体蓄熱空調システム。
  3. 【請求項3】 室外空気を取り入れる外気用通風路が吸
    込側副通風路に分岐接続されているとともに、吸込側切
    換ダンパは、前記吸込側副通風路と前記外気用通風路の
    いずれかに通風経路を切換えるように配備されているこ
    とを特徴とする請求項第1項または請求項第2項に記載
    の躯体蓄熱空調システム。
  4. 【請求項4】 吹出側切換ダンパは、吹出側主通風路と
    吹出側副通風路との間を揺動して前記吹出側主通風路ま
    たは前記吹出側副通風路のいずれかを閉止する蓋板部
    と、前記蓋板部に対し屈曲して側面視略への字状に一体
    に形成され前記蓋板部が前記吹出側主通風路を閉止した
    とき室内側熱交換器からの空気を前記吹出側副通風路に
    案内するガイド板部とから構成されていることを特徴と
    する請求項第1項乃至請求項第3項のいずれかに記載の
    躯体蓄熱空調システム。
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CN116164410A (zh) * 2022-12-14 2023-05-26 靖江市启运空调设备有限公司 一种工业组合式空调柜

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