JPH08247534A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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Publication number
JPH08247534A
JPH08247534A JP7053937A JP5393795A JPH08247534A JP H08247534 A JPH08247534 A JP H08247534A JP 7053937 A JP7053937 A JP 7053937A JP 5393795 A JP5393795 A JP 5393795A JP H08247534 A JPH08247534 A JP H08247534A
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JP
Japan
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air
outdoor
duct
indoor
ventilation
Prior art date
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Application number
JP7053937A
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English (en)
Inventor
Akihiro Takanuma
明宏 高沼
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08247534A publication Critical patent/JPH08247534A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】室外送風をダクト活用とし、室外機を持たずに
天井埋込ユニットだけで空調できるエアコンの構造と
し、室内送風と室外送風の吸込と吐出を蒸発器14と凝縮
器15のどちらに通すかを選択することにより、冷房、暖
房、除湿および換気運転の切換えを可能とし、マルチエ
アコンにした場合でも個別空調ができる構成を形成して
いる。 【効果】室外機がなくても空調が可能になり、空調時に
換気をしても、室外への熱損失が小さくなるとともに室
温の変動が抑制され、マルチエアコンでも冷房、暖房、
除湿および換気の個別空調が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天井埋込み形空気調和
機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来ダクトを活用した空気調和機では、
特開平4−106364号公報のように室内機を住宅内
のデットスペース内に設置し、ダクトを活用することに
より室内への送風を行い、部屋のインテリア性を向上す
るとともに、複数の部屋を空調する場合には、ダクトを
分岐して各部屋にダクトが通じるようにし、送風機とダ
ンパの駆動により各部屋別の空調を行うようにしてい
る。さらに、特開平4−68252号公報のように、換
気ユニットにより室内の換気を行う場合には空調ユニッ
トと換気ユニットを連動した制御により空調換気運転を
している。
【0003】また、特開昭49−105346号公報の
ように、ユニット内にいくつかのダクトを活用し、空調
換気運転を行うものがあったが、これは室内外とも送風
用吐出口と吐出用ダクトを2個設置し、冷房と暖房で送
風の吐出の位置を変化させるものであった。尚、従来の
空気調和機の除湿運転は蒸発器の後にヒータを設置し、
室内空気を冷却した後、加熱して除湿運転をしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように従来の技
術では、ダクトの活用が室内側だけであったため、室外
機は屋外に出さなくてはならず、室内機と室外機は住宅
に設置した後配管で接続しなくてはならなかった。ま
た、空調ユニットと換気ユニットを連動して空調換気運
転を行う場合には室温の変動が大きく快適性を損なう危
険性があった。請求項1の発明の目的は、室外機を省い
た空調機関を成立させるとともに、据付時に室内機と室
外機を配管で結ぶ労力を取り省くことにある。請求項2
の発明の目的は空調換気運転時に室温の変動を小さくす
るとともに、部屋から外へ出る空気の熱源を利用して省
エネ空調を行うことにある。この場合、室内外の送風用
吸込口、送風用吐出口、吸込用ダクトおよび吐出用ダク
トはそれぞれ1個ずつの使用とし、送風用開口部の面積
の増加と室内送風の吐出口が冷房と暖房で異なることに
よる空調の快適性の低下を抑制する。請求項3の発明の
目的は、ヒータを使わずに除湿運転時の効率向上と除湿
量の増加を行うことにある。請求項4の発明の目的は、
複数の部屋を空調する場合でも室外機を省いた空調機関
を成立するとともに複数の部屋を空調することによる構
造の複雑化を抑制することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1では、室内機と室外機を合体させ
た一体型ユニットを住宅内に設置し、室外側もダクト活
用の構造とした。また請求項2では換気運転の時に室外
から室内に入る空気と室内から室外へ出る空気を冷凍サ
イクルを介して間接的に熱交換させることにより、室温
の変動を小さくするとともに室内から室外へ出る空気の
冷房あるいは暖房をするためのエネルギー源を回収する
ものとした。請求項3では、除湿運転時の加熱行程をヒ
ータを使わずに凝縮器における排熱を活用することによ
り、ヒータ入力の除去と加熱行程の加熱量の増加を行う
ものとした。請求項4では、複数の部屋を空調する時、
部屋の数と同数の一体化ユニットを配備した場合に、室
外送風用ダクトと圧縮機を一つのもので共用化すること
により室外機を省くとともに構造の複雑化を抑制するも
のとした。
【0006】
【作用】本発明では、室内機と室外機を組み合わせた一
体化ユニットを形成して住宅に設置しているが、室内お
よび室外へ通じるダクトをそれぞれ設けているので、室
内空気と冷媒および室外空気と冷媒の熱交換は両方とも
一体化ユニット内の熱交換器で可能になる。また、一体
化ユニットには送風の入口と出口にダンパーを一つずつ
設け、一体化ユニット内の二つの熱交換器つまりは冷凍
サイクルの蒸発器と凝縮器のどちらとも室内空気と室外
空気が運転の状態に応じて熱交換できるように、ダンパ
の弁を作動することにより冷房運転と暖房運転を切換え
るようにしてある。したがって、本システムでは室外機
を設置しなくても、冷房運転および暖房運転のどちらの
場合でも室外への排熱および排冷熱のための送風が可能
になる。
【0007】次に、本発明のシステムでは、ダンパの弁
操作により換気運転が可能となる。冷房運転中の換気運
転は室外から入る空気を蒸発器を内蔵する送風路内に通
して室内へ送り、室外から出る空気を凝縮器を内蔵する
送風路内に通した後室外へ送り出すようにする。この作
動により、室内の空気が外へ出る時に排冷熱を凝縮器で
冷媒に伝達するとともに室外の空気を室内へ入れる前に
蒸発器で冷却することにより、換気をした場合の室温の
変動を抑制し、冷凍サイクルを介して外へ出る室内空気
の排冷熱を室内へ入る室外空気へ伝達することを可能に
する。同様にして、暖房運転中の換気運転は室外から入
る空気を凝縮器を内蔵する送風路内に通して室内へ送
り、室内から出る空気を蒸発器を内蔵する送風路内に通
した後室外へ送り出すようにする。この作動により、室
内の空気が外へ出る時に排熱を蒸発器で冷媒に伝達する
とともに室外の空気を室内へ入れる前に凝縮器で加熱す
ることにより、換気した場合の室温の変動を抑制し、冷
凍サイクルを介して外へ出る室内空気の排熱を室内へ入
る室外空気へ伝達することを可能にする。
【0008】また、本発明のシステムでは、除湿運転時
には室内空気を蒸発器と凝縮器の両方に通すものとす
る。この作動により室内空気は蒸発器の吸熱による除湿
と温度降下、凝縮器の放熱による温度上昇の両方を同時
に行われることになる。この時凝縮器からの放熱量は排
熱の活用となるので、ヒータを使った時の除湿と比較す
るとヒータ入力がそのまま除去される省電力効果が出
る。また、凝縮器からの放熱量はヒータ入力より大きい
ので除湿量も増加させることが可能になる。
【0009】さらに、本発明のシステムで複数の部屋を
空調する場合は、一体化ユニットを空調する部屋の数だ
け設置するが、この時に圧縮機と室外送風用ダクトは共
用化することが可能であり、つまりは圧縮機から出てい
る冷媒吐出用の配管と冷媒吸込用の配管は分岐して各一
体化ユニット内の熱交換器へ接続し、室外送風用ダクト
は途中から分岐して各一体化ユニットのダンパに接続す
ることにより、圧縮機と室外送風用ダクトの末尾は一つ
のもので各一体化ユニットを共用のものにすることが可
能である。
【0010】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の一実施例を図1ないし図9
により説明する。この実施例は室外機を持たなくてもダ
クトの活用とダンパの切換え機能により空調を可能にす
るものである。図1ないし図5は本発明の構造を示す斜
視図と断面図であり、その各々を以下に説明する。図2
は下から見た本体1の斜視図である。本体1の下側に天
井を境目に天井パネル2を取付け、その中に室内空気を
循環させるための室内空気吸込口3と室内空気吐出口4
を設けている。また、室外空気を循環させるための吸込
側の室外送風用ダクト9と吐出側の室外送風用ダクト10
を本体1の横側に結合させている。図3は室外空気を循
環するための室外送風用壁ユニット11を下から見た斜視
図である。室外送風用壁ユニット11は壁に穴を開けて設
置されるが、図3に実線で示した室外に出る部分と破線
で示した住宅内に入る部分に分かれる。室外に出た部分
には室外空気吸込口7と室外空気吐出口8が設けられて
おり、住宅内に入った部分には吸込側の室外送風用ダク
ト9および吐出側の室外送風用ダクト10を結合させてい
る。また、室外空気を循環させるために室外送風用壁ユ
ニット11内には吸込側室外送風機26、吐出側室外送風機
27、吸込側室外送風機用モータ28および吐出側室外送風
機用モータ29が取付けられている。図4は本体1の内部
構造を示した斜視図である。吸込側の室内送風用ダクト
5および吐出側の室内送風用ダクト6は室内空気を循環
させるためのものであり、天井パネル2内に設けた室内
空気吸込口3および室内空気吐出口4に連結している。
また、室内空気を循環するための室内送風機24は吐出側
の室内送風用ダクト6内に設置されており、室内送風機
用モータ25によって駆動される。蒸発器14および凝縮器
15はそれぞれの送風路の中に設置されており、その開口
部は図4に示す方向からは蒸発器内蔵送風路の室外吐出
側開口部47しか見えないが全部で8個ある。この蒸発器
内蔵送風路の室外吐出側開口部47は吐出側の蒸発器連通
用ダンパモータ57で駆動される吐出側の蒸発器連通用ダ
ンパ53によって開閉される。この部分に関しては後に図
1の本体の横から見た断面図で詳しく説明する。蒸発器
14、凝縮器15とともに冷凍サイクルを構成する圧縮機12
および減圧弁13は送風機構とは別ボックス内に配置され
ており、このボックス内には各駆動機器を制御する電気
品20も収納されている。図5は本発明の上から見た断面
図である。図5に示す方向からはダンパによって開閉さ
れる開口部8個のうち蒸発器内蔵送風路の室外吸込側開
口部45と蒸発器内蔵送風路の室外吐出側開口部47の2つ
が見られる。それぞれの開口部は吸込側の蒸発器連通用
ダンパ51および吐出側の蒸発器連通用ダンパ53によって
開閉される。図1は前述した本体1の横から見た断面図
である。蒸発器14および凝縮器15はそれぞれ蒸発器内蔵
送風路16および凝縮器内蔵送風路17内に設置されてい
る。それぞれの送風路の開口部は全部で8個あり、それ
は蒸発器内蔵送風路の室内吸込側開口部41、凝縮器内蔵
送風路の室内吸込側開口部42、蒸発器内蔵送風路の室内
吐出側開口部43、凝縮器内蔵送風路の室内吐出側開口部
44、蒸発器内蔵送風路の室外吸込側開口部45、凝縮器内
蔵送風路の室外吸込側開口部46、蒸発器内蔵送風路の室
外吐出側開口部47および凝縮器内蔵送風路の室外吐出側
開口部48である。これらの開口部はそれぞれ吸込側の蒸
発器連通用ダンパ51、吸込側の凝縮器連通用ダンパ52、
吐出側の蒸発器連通用ダンパ53および吐出側の凝縮器連
通用ダンパ54によって開閉される。つまり、図1に示す
ように上下2つずつの開口部を各運転状態に応じて開閉
するように各連通用ダンパ51ないし54は上下に回転して
作動する。
【0011】次に冷房運転と暖房運転の作動原理を図6
ないし図9により説明する。図7は暖房運転時のダンパ
の弁の位置と室内および室外の送風の流れを示した本体
1の断面図である。ここで、図6および図7における室
外送風について説明すると、図4および図5を参考にし
た場合、室外送風は吸込側の室外送風用ダクト9から本
体1へ吸込み、吐出側の室外送風用ダクト10へ吐出され
るようになる。したがって、図6および図7の断面図で
は図面上に室外送風の吸込と吐出の流れは示されず、室
外空気は図面に向かって左側の一点鎖線で囲まれた方向
から吸込まれ、右側の一点鎖線で囲まれた方向へ吐出さ
れるようになる。さらに図8は本発明の配線を示すブロ
ック図であり、図9は本発明の運転動作を示すフローチ
ャートである。図4および図5では、圧縮機12で高温高
圧に圧縮された冷媒は凝縮器15に入り、凝縮器内蔵送風
路17を通過する空気を加熱する。その後、凝縮器15で凝
縮された冷媒は減圧弁13で低温に膨張され、蒸発器内蔵
送風路16を通過する空気を冷却する。この冷媒の作動原
理は冷房運転時および暖房運転時とも同様のものとな
る。そこで図6および図7に示すように、冷房運転と暖
房運転の切換えは、ダンパの作動により室内側の送風と
室外側の送風を蒸発器内蔵送風路16と凝縮器内蔵送風路
17のどちらに通して行うかによって制御する。つまり、
冷房運転時には図6に示すように、全てのダンパ51ない
し54の向きを上向きにして蒸発器内蔵送風路16が吸込側
の室内送風用ダクト5および吐出側の室内送風用ダクト
6の両方と連通されるとともに凝縮器内蔵送風路17が吸
込側の室外送風用ダクト9および吐出側の室外送風用ダ
クト10の両方と連通されるようにする。この時の送風の
流れは図6に示す如くとなり、室内を循環する空気は蒸
発器14により冷却され冷房運転が可能になる。同様にし
て、暖房運転時には図7に示すように、全てのダンパの
向きを下向きにして凝縮器内蔵送風路17が吸込側の室内
送風用ダクト5および吐出側の室内送風用ダクト6の両
方と連通されるとともに蒸発器内蔵送風路16が吸込側の
室外送風用ダクト9および吐出側の室外送風用ダクト10
の両方と連通されるようにする。この時の送風の流れは
図7に示す如くとなり、室内を循環する空気は凝縮器に
より加熱され暖房運転が可能になる。ここで、各ダンパ
の作動に関して、ダンパを上向きにするというのは、各
連通用ダンパ51ないし54がそれぞれ開閉する2つの開口
部のうち上側の開口部を密閉状態にして下側の開口部を
開けて連通させることであり、ダンパを下向きにすると
いうのは、下側の開口部を密閉状態にして上側の開口部
を開けて連通させることを意味する。以下、同様の表現
がある場合は上記と同じことを意味するものとする。
【0012】次に上記の作動に関する制御方式を図8の
ブロック回路図および図9のフローチャートにより説明
する。図8ではマイクロコンピュータ30内にメモリ31、
CPU32、入力回路33および出力回路34が内蔵されてお
り、温度センサ37、湿度センサ38およびリモコン36から
送られる信号およびデータをマイクロコンピュータ30内
で処理し、圧縮機12、室内送風機用モータ25、吸込側室
外送風機用モータ28、吐出側室外送風機用モータ29、吸
込側の蒸発器連通用ダンパモータ55、吸込側の凝縮器連
通用ダンパモータ56、吐出側の蒸発器連通用ダンパモー
タ57および吐出側の凝縮器連通用ダンパモータ58を駆動
させる。なおマイクロコンピュータ30は図4および図5
に示す電気品20内に内蔵されており、図4および図5で
は各配線は省略している。図9は各運転モードの空調を
実行するための各装置の駆動を示したフローチャートで
ある。図9により各運転における図8のブロック回路図
の各部品の関連と図6および図7の構成を説明する。ま
ずリモコン36により運転が設定されると、その信号は入
力回路33を介してCPU32に送られ、CPU32で送風、
冷房、暖房およびドライ(除湿)のどの運転モードかを判
断する。そこでCPU32から送られた信号を受けた出力
回路34の作動により、冷房運転の場合には前述したよう
に、全てのダンパの向きを上向きにして図6に示すよう
な構成を取り、室内空気を蒸発器に通し、室外空気を凝
縮器に通すようにし、暖房運転の場合には全てのダンパ
の向きを下向きにして図7に示すような構成を取り、室
内空気を凝縮器に通し、室外空気を蒸発器に通すように
する。これらのダンパの作動は、出力回路34の作動を受
けた各ダンパモータ55ないし58の駆動によって行われ
る。
【0013】その他に送風運転は圧縮機12を駆動せずに
室内空気の蒸発器14による冷却も凝縮器15による加熱も
ないので、室内空気を循環できるようになっていれば良
く、ダンパの向きは冷房運転のものであっても暖房運転
用のものであっても良いので前の運転の向きをそのまま
継続するようにする。また、図9では除湿運転の場合に
関しても、室内空気を蒸発器と凝縮器両方に通す構成を
取る制御方式が示されているが、この除湿運転に関して
は後に実施例3で詳しく説明することにする。このよう
にダンパの向きが決定されたならば、メモリ31に記録さ
れているデータをもとにして、温度センサ37および湿度
センサ38からの信号を受けて、各運転状況に応じた圧縮
機12、室内送風機用モータ25、吸込側室外送風機用モー
タ28および吐出側室外送風機用モータ29の運転指令をC
PU32から出し、出力回路34の作動により圧縮機12、室
内送風機用モータ25、吸込側室外送風機用モータ28およ
び吐出側室外送風機用モータ29を駆動する。その後リモ
コン36により、運転停止の信号が出されたならば、CP
U32の指令により出力回路34を介して各装置の駆動を停
止し運転を終了する。また、図9におけるフローチャー
トは運転モードが切換った場合は、一度運転を終了して
次に別の運転をスタートさせるということになってい
る。
【0014】以上上記の制御方式により室外機を持たな
くても空調が可能になる。
【0015】(実施例2)次に、請求項2の内容を実証
するための実施例を図10ないし図12および図8により説
明する。これは冷房運転あるいは暖房運転中に換気をし
た場合に、室温の変動を小さくするとともに室内から室
外へ出る空気の熱を回収する運転方式の実施例である。
図10は冷房運転時に換気をする時のダンパの弁の位置と
室内および室外の送風の流れを示した本体1の断面図で
あり、図11は暖房運転時に換気をするときのダンパの弁
の位置と室内および室外の送風の流れを示した本体1の
断面図である。ここで、図10および図11における室外送
風について説明すると、図6および図7の場合と同様に
図10および図11の断面図では、図面上に室外送風の吸込
と吐出の流れは示されず、室外空気は図面に向かって左
側の一点鎖線で囲まれた方向から吸込まれ、右側の一点
鎖線で囲まれた方向へ吐出されるようになる。さらに図
12は冷房運転中あるいは暖房運転中に換気をする時の制
御方式を示したフローチャートである。まず、冷房運転
時に換気をする時には図10に示すように、吐出側のダン
パ53および54の向きは上向きにしたまま、吸込側のダン
パ51および52の向きを下向きにし、室外の空気を蒸発器
内蔵送風路16の中へ吸込んで冷却し、その冷却された空
気をそのまま室内へ送るとともに、室内の空気を凝縮器
内蔵送風路17の中へ吸込んで加熱し、その加熱された空
気を室外へ送るようにする。この時、温度が低い室内空
気が持っている冷却エネルギにより、凝縮器15内の冷媒
は冷却されて減圧弁13へ入る。したがって、室内空気は
冷却エネルギを持ったまま室外へ放出されるのではな
く、室外から入ってくる空気を冷却するための熱源とし
て活用され、この過程の中で冷媒は室外へ放出される室
内空気の冷却エネルギを室内へ入る室外空気に輸送する
媒体として利用される。この時の省エネ効果は圧縮機12
の効率向上となって現われる。また同様にして、暖房運
転中に換気をする時は図11に示すように、吐出側のダン
パ53および54の向きは下向きにしたまま、吸込側のダン
パ51および52の向きを上向きにし、室外の空気を凝縮器
内蔵送風路17の中へ吸込んで加熱し、その加熱された空
気をそのまま室内へ送るとともに、室内の空気を蒸発器
内蔵送風路16の中へ吸込んで冷却し、その冷却された空
気を室外へ送るようにする。この時、温度が高い室内空
気が持っている熱エネルギにより、蒸発器14内の冷媒は
加熱されて圧縮機12へ入る。したがって、室内空気は熱
エネルギをそのまま持って室外へ放出されるのではな
く、室外から入ってくる空気を加熱するための熱源とし
て活用され、その過程の中で冷媒は室外へ放出される室
内空気の熱エネルギを室内へ入る空気に輸送される媒体
として利用される。この時の省エネ効果は冷房の時と同
様に圧縮機12の効率向上となって現われる。
【0016】以上冷房運転中および暖房運転中の換気の
システム構成を説明したが、この制御方式を図12のフロ
ーチャートで説明する。図12では、運転開始から各ダン
パの向きの設定、圧縮機12の駆動および各送風機の駆動
までの制御は図9と同様なので一つの操作として簡略化
している。問題となるのはそれらの機器が各運転状況に
応じた駆動をした後に換気を行う信号が出た場合であ
る。図12に示すように、換気が必要となった場合には各
ダンパの向きを図10および図11に示す換気用のものに設
定する。これにより、図6に示した冷房運転中の送風の
構成が図10に示す冷房運転中に換気を行う送風の構成に
なり、また図7に示す暖房運転中の送風の構成が図11に
示す暖房運転中に換気を行う送風の構成になる。この時
換気を必要とする信号は定期的な換気の場合には、図8
で、メモリ31に記憶されているデータをCPU32が読み
込み出力回路34に指令をだし、出力回路34の作動により
各ダンパモータ55ないし58を駆動させる。また、エアコ
ンの使用者が換気を要求した場合には、図8でリモコン
36からの信号を信号受信部35および入力回路33を介して
CPU32に送り、CPU32から出力回路34に指令を出
し、出力回路34の作動により各ダンパモータ55ないし58
を駆動させるようにする。その後換気を停止させる指令
がCPU32により出されたならば、出力回路34の作動に
より各ダンパモータ55ないし58を駆動させて、各ダンパ
の向きと送風の流れを図6および図7に示す通常の冷房
運転および暖房運転のものにもどすようにする。
【0017】(実施例3)ここでは請求項3の内容を実
証するための除湿運転に関する実施例を図9および図13
により説明する。実施例1で前述したように図9では他
の運転モードと同様に除湿運転が指定されるまでの経過
とその作動方式が示されている。その作動方式を本体1
の断面図に示したものが図13である。図13では除湿運転
をする時のダンパの弁の位置と室内送風の流れを示した
図である。図13に示したように除湿運転をする時には、
室内空気を蒸発器14と凝縮器15のどちらにも通すように
している。そのために、吸込側の蒸発器連通用ダンパ51
と吐出側の蒸発器連通用ダンパ53を上向きとし、吸込側
の凝縮器連通用ダンパ52と吐出側の凝縮器連通用ダンパ
54を下向きとする。図13の如く室内空気が流れた場合に
は、室内空気は蒸発器14によって冷却と除湿をされる空
気と凝縮器15によって加熱される空気に分かれるが、後
にそれらの空気は混合されて結果的に温度がほぼ変わら
ず除湿だけされた空気となって室内へ吐出される。上記
が図13における除湿運転の原理であるが、この除湿運転
は空気の加熱にヒータを使っていないのでヒータの消費
電力を除去できる省エネ型の除湿運転が可能となり、凝
縮器15からの排熱を使った加熱はヒータ加熱より加熱量
が大きく取れるのでその結果として除湿量が大きい除湿
運転となる。
【0018】(実施例4)実施例1、実施例2および実
施例3における空調方式は1部屋だけを空調する時の場
合について説明したが、次に複数の部屋を空調する時、
圧縮機12を一つのもので共用し、吸込側の室外送風用ダ
クト9および吐出側の室外送風用ダクト10をそれぞれ1
本にまとめる構造を取るマルチタイプの実施例について
説明する。図14は2室マルチエアコンに本発明を活用し
た場合の構造図である。マルチエアコンに本発明を応用
した場合でも実施例1、実施例2および実施例3で示し
た制御方式は全く同様であるので、図14では本体1の詳
細な構造は省略している。図14に示すように、本発明を
マルチエアコンに応用する場合は圧縮機吸込側パイプ61
と圧縮機吐出側パイプ62を分岐して各本体1の蒸発器14
および凝縮器15へ接続し、吸込側の室外送風用ダクト9
および吐出側の室外送風用ダクト10も途中から分岐し、
各本体1の送風路と開放できるように結合させる。以上
構造的には上記図14に示すような構造でマルチエアコン
を構成できる。但し、制御方式に関しては問題となる点
がある。それは1室用のエアコンにないマルチエアコン
個有の制御方式である2室同時に運転する場合と1室の
みしか運転しない場合の切換え方式である。2室同時に
運転する場合には各本体1の作動と制御方式を図6ない
し図13に示すものにすれば良いが、1室のみしか運転し
ない場合には、冷媒および室外の送風は運転しない側の
ユニットには流さない方が良い。そこで図15に示すよう
に、マルチエアコンで空調しない部屋の本体1は室外側
の空気を蒸発器14および凝縮器15のどちらにも流さない
ようにする。この時の各ダンパ51ないし54の位置は図15
に示すものであるが、これは実施例3で述べた除湿運転
時のものと同じ配置となる。但し、図15の場合は空調し
ない部屋のものであるため、室内送風機24は駆動せずに
室内空気は本体1内を流さないものとする。また、各本
体1への配管には図14に示すように電磁弁60を設置し、
空調しない部屋の本体1への配管の途中にある電磁弁60
は閉じて冷媒を流さないようにする。これにより空調し
ない部屋の本体1には冷媒および室外の送風は流れない
ようになる。以上上記がマルチエアコンに本発明を応用
した場合の構造と制御方式であるが、この場合各本体1
への室内空気の送風は蒸発器14に通すかあるいは凝縮器
15に通すかは個別に選択できるので、冷房、暖房、除湿
および換気の各部屋ごとの個別空調が可能になる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、室外側をダクト活用の
構造としたために、室外機を屋外に設置する必要がなく
なり、一体化ユニットを天井裏に設置するだけでルーム
エアコンを家庭内に取付けることが可能になり、エアコ
ン据付時の配管の取付作業が省けるようになる。また、
空調時に換気が必要な時には部屋から外へ出る空気の熱
源を再利用した省エネ換気空調が可能になるとともに、
換気をした場合でも室温の変動を抑制することが可能に
なる。さらに、ヒータを使わない省エネ型の除湿運転が
可能になり、複数の部屋を空調する場合でも、室外機を
省いた空調機関が成立するとともに、冷房、暖房、除湿
および換気の各部屋ごとの個別空調が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本体1の横から見た断面図。
【図2】本発明の本体1の斜視図。
【図3】本発明の室外送風用壁ユニット11の斜視図。
【図4】本発明の本体1の内部構造を示した斜視図。
【図5】本発明の上から見た断面図。
【図6】本発明の冷房運転時の構成を示した断面図。
【図7】本発明の暖房運転時の構成を示した断面図。
【図8】本発明のブロック回路図。
【図9】本発明の冷房、暖房および除湿運転時の基本フ
ローチャート。
【図10】本発明の冷房運転中に換気をする時の構成を示
した断面図。
【図11】本発明の暖房運転中に換気をする時の構成を示
した断面図。
【図12】本発明の冷房および暖房運転中に換気をする時
のフローチャート。
【図13】本発明の除湿運転時の構成を示した断面図。
【図14】本発明の2室マルチエアコンの説明図。
【図15】本発明のマルチエアコンで空調しない側の本体
1の構成を示した断面図。
【符号の説明】
1…本体、 2…天井パネル、 3…室内空気吸込口、 4…室内空気吐出口、 5…吸込側の室内送風用ダクト、 6…吐出側の室内送風用ダクト、 14…蒸発器、 15…凝縮器、 16…蒸発器内蔵送風路、 17…凝縮器内蔵送風路、 24…室内送風機、 41〜48…開口部、 51〜54…ダンパ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】室内空気を循環させる室内送風用ダクトを
    吸込側と吐出側に設けるとともに室外空気を循環させる
    室外送風用ダクトを吸込側と吐出側に設け、室内送風用
    吸込口、室内送風用吐出口、室外送風用吸込口および室
    外送風用吐出口を設け、冷凍サイクルの凝縮器と蒸発器
    をそれぞれ別の送風路の中に配置し、冷房運転時には前
    記蒸発器を内蔵する送風路が前記室内送風用ダクトの吸
    込側および吐出側の両方と連通され前記凝縮器を内蔵す
    る送風路が前記室外送風用ダクトの吸込側および吐出側
    の両方と連通されるように作動し、暖房運転時には前記
    凝縮器を内蔵する送風路が前記室内送風用ダクトの吸込
    側および吐出側の両方と連通され前記蒸発器を内蔵する
    送風路が前記室外送風用ダクトの吸込側および吐出側の
    両方と連通されるように作動する送風路切換え機構を吸
    込側と吐出側に設けたことを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】請求項1において、冷房運転中に換気をし
    たい場合には、前記蒸発器を内蔵する送風路の吸込側が
    前記吸込側室外送風用ダクトと連通され、前記蒸発器を
    内蔵する送風路の吐出側が前記吐出側室内送風用ダクト
    と連通されるとともに、前記凝縮器を内蔵する送風路の
    吸込側が前記吸込側室内送風用ダクトと連通され、前記
    凝縮器を内蔵する送風路の吐出側が前記吐出側室外送風
    用ダクトと連通される構成とし、暖房運転中に換気をし
    たい場合には、前記凝縮器を内蔵する送風路の吸込側が
    前記吸込側室外送風用ダクトと連通され、前記凝縮器を
    内蔵する送風路の吐出側が前記吐出側室内送風用ダクト
    と連通されるとともに、前記蒸発器を内蔵する送風路の
    吸込側が前記吸込側室内送風用ダクトと連通され、前記
    蒸発器を内蔵する送風路の吐出側が前記吐出側室外送風
    用ダクトと連通される構成としたことを特徴とする空気
    調和器。
  3. 【請求項3】請求項1において、除湿運転をする場合に
    は前記蒸発器を内蔵する送風路と前記凝縮器を内蔵する
    送風路が両方とも吸込側および吐出側のいずれも前記吸
    込側室内送風用ダクトおよび前記吐出側室内送風用ダク
    トと連通されるように前記送風路切換え機構が作動する
    ことを特徴とする空気調和機。
  4. 【請求項4】請求項1において、複数の部屋を空調する
    時、ユニットを空調する部屋の数だけ配備し、各ユニッ
    トの前記室内送風用ダクトを各部屋の吸込口および吐出
    口に取り付け、前記室外送風用ダクトは、各ユニットか
    ら出ているものを吸込側と吐出側でそれぞれ1本にまと
    め、冷凍サイクルの圧縮機は1つのもので共用化し、圧
    縮機から出ている吸込側と吐出側の配管をバイパスして
    各ユニット内の蒸発器と凝縮器に接続する空気調和機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6715310B2 (en) * 2002-05-21 2004-04-06 Chin-Sheng Kuo Blower for an air conditioner with better effect in cold-air circulation
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