JP3855393B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和装置に係り、特に、室内を換気する機能を備えたものに対し、ランニングコストを低減することによる実用性の向上対策に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、空気調和装置は、室内の冷房だけでなく、暖房、除湿、送風、空気浄化等の多機能を備えたものが多くなっている。そのため、年間を通して空気調和装置を使用することによる使用頻度が高くなってきている。また、空気調和装置の運転時には室内を長時間に亘って密閉空間にすることになる。更に、近年、建築物自体も、空気調和装置の省エネルギ化を考慮して高気密高断熱化が進んでいる。このため、室内の人間に対する必要な空気量を確保する必要から、室内換気機能を有する空気調和装置のニーズが高まっている。
【0003】
この室内換気機能を有する空気調和装置の一例として実開昭59−170118号公報に開示されているものがある。これに開示されている空気調和装置は、室内機と室外機とを接続する管路内に、冷媒配管やドレン配管と共に換気用の空気通路を備えさせ、室内と室外とを仕切る壁に形成する配管孔を1箇所のみで済ませるものである。つまり、壁に、冷媒配管やドレン配管を挿通するための配管孔と、換気用空気通路を形成する配管を挿通するための配管孔との2箇所の孔を必要とすることがないようにしている。
【0004】
しかし、この構成において、換気用空気通路の断面積を十分に確保するためには、配管孔を大きく形成しておく必要があり、施工性に課題があった。
【0005】
また、ドレン水の排出路と換気用空気通路とを兼用させることで、この課題を解消するものとして特開平7−229633号公報に開示されるものがある。この公報には、室内機に電気ヒータや超音波振動子などの蒸発手段を配設し、冷房時に室内熱交換器で発生したドレン水をこの蒸発手段によって蒸発させて水蒸気とし、これを換気用空気通路から排気される空気と共に室外に排出する構成が開示されている。つまり、この換気用空気通路にドレン水排出機能を兼用させることでドレン配管を不要にして比較的大きな断面積の換気用空気通路の確保を可能にしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した構成では、ドレン水を蒸発させるための新たな蒸発手段を必要とするばかりでなく、その蒸発手段を駆動するための電力が必要になって空気調和装置全体としてのランニングコストの上昇を招いてしまうといった不具合がある。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、換気機能を有する空気調和装置に対し、ランニングコストの上昇を抑えながら、比較的大きな断面積の換気用空気通路を確保することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、換気機能を有する空気調和装置において、室内機内部で発生したドレン水を、この室内機内部に備えさせた凝縮器を流れる冷媒の熱を利用して蒸発させ、換気用空気と共に室外へ排出するようにしている。
【0009】
具体的に、請求項1記載の発明は、圧縮機(21)、室外機 (20) に収容された熱源側熱交換器 (23) 、室内機 (1) に収容された熱源側熱交換器 (12)、膨張機構(CP)、室内機 (1) に収容された利用側熱交換器(6)が冷媒配管(24)によって接続された冷媒回路(25)を備えさせる。上記室内機(1)に導入した室内空気と利用側熱交換器(6)の冷媒との間で熱交換を行って室内空気を温調した後、室内空間に供給する一方、室内機(1)内部の空気を室外に排出する換気通路(16)を備えさせる。また、上記熱源側熱交換器(23,12)で冷媒が凝縮し、且つ利用側熱交換器(6)で冷媒が蒸発する冷房運転時、該利用側熱交換器(6)で発生したドレン水を室内機( 1 )に収容された熱源側熱交換器 (12)の冷媒により加熱して水蒸気とし、該水蒸気を換気通路(16)から室外へ排出する構成としている。
【0010】
請求項2記載の発明は、図1及び図2に示すように、圧縮機(21)、熱源側熱交換器(23)、膨張機構(CP)、利用側熱交換器(6)が冷媒配管(24)によって接続された冷媒回路(25)を備え、上記利用側熱交換器(6)は室内機(1)に収容されており、該室内機(1)に導入した室内空気と利用側熱交換器(6)の冷媒との間で熱交換を行って室内空気を温調した後、室内空間に供給する一方、室内機(1)内部の空気を室外に排出する換気通路(16)を備えた空気調和装置を前提としている。上記室内機(1)に補助熱交換器(12)を収容し、該補助熱交換器(12)を上記冷媒回路(25)における熱源側熱交換器(23)と膨張機構(CP)との間に配置する。また、上記熱源側熱交換器(23)及び補助熱交換器(12)で冷媒が凝縮し、且つ利用側熱交換器(6)で冷媒が蒸発する冷房運転時、該利用側熱交換器(6)で発生したドレン水を補助熱交換器(12)の冷媒により加熱して水蒸気とし、該水蒸気を換気通路(16)から室外へ排出する構成としている。
【0011】
これら特定事項により、利用側熱交換器(6)で発生したドレン水が冷媒の熱を利用することで蒸発して水蒸気となる。この水蒸気は、換気通路(16)を経て室外へ排気される換気用空気と共に室外に排出される。このため、ドレン水排出用のドレンホースは必要ない。また、従来の電気ヒータや超音波振動子などといった特別な駆動源を必要とする蒸発手段を必要としないので空気調和装置のランニングコストの低減できる。更には、ドレン水の冷熱を利用して冷媒回路(25)を循環する冷媒を凝縮させているために冷凍システムとしての効率も向上する。
【0012】
請求項3記載の発明は、上記請求項2記載の空気調和装置において、利用側熱交換器(6)の下部にドレンパン(6a)を配置し、該ドレンパン(6a)と補助熱交換器(12)とを接続するドレン配管(30)及び該ドレン配管(30)における補助熱交換器(12)へ向かうドレン水の搬送駆動力を発生するドレンポンプ(34)を備えさせる。
【0013】
請求項4記載の発明は、上記請求項2記載の空気調和装置において、ドレン水の搬送駆動力を得る手段として、上述のドレンポンプ(34)に代えて、ドレン配管(30)の一部を小径にすることによる毛細管現象を利用している。
【0014】
これら特定事項により、利用側熱交換器(6)で発生したドレン水を確実に補助熱交換器(12)へ搬送して、その蒸発を行うことができる。特に、毛細管現象を利用した請求項4記載の発明では、モータなどの駆動源を必要としないため、よりいっそうランニングコストが低減できる。
【0015】
請求項5記載の発明は、上記請求項2記載の空気調和装置において、室内機(1)内部を第1室(A)と第2室(B)とに区画し、第1室(A)に利用側熱交換器(6)を、第2室(B)に補助熱交換器(12)をそれぞれ収容する。各室(A,B)に室内空気を導入可能とし、第1室(A)に導入された室内空気を利用側熱交換器(6)において温調して室内に吹出す一方、第2室(B)に導入した室内空気を補助熱交換器(12)を通過して換気通路(16)から室外へ排出する構成としている。
【0016】
請求項6記載の発明は、上記請求項2記載の空気調和装置において、上記請求項5記載の発明と同様に、室内機(1)内部を第1室(A)と第2室(B)とに区画し、第1室(A)に利用側熱交換器(6)を、第2室(B)に補助熱交換器(12)を収容する。そして、第2室(B)に、外気の導入口(11a)と、該導入口(11a)から導入された外気の一部を室内に供給する供給口(41a)とを形成した構成としている。
【0017】
請求項7記載の発明は、上記請求項2記載の空気調和装置において、上記第2室(B)に、外気の導入口(11a)と、室内空気の導入口(10)とを形成し、外気導入口(11a)から第2室(B)に導入した外気及び内気導入口(10)から第2室(B)に導入した室内空気を室外に排出する排気口(11b)を設けた構成としている。
【0018】
これら特定事項により、第2室(B)での空気の流通形態を特定でき、室内の換気を行うことができる。特に、請求項5記載の発明では単位時間当たりの換気量を最大限確保することができる。また、請求項6記載の発明では室内への新鮮空気(外気)の導入が確実に行えると共に、導入した外気の一部のみを室内に供給することで、室内の空調負荷を必要以上に増大させることがない。
【0019】
請求項8記載の発明は、上記請求項2記載の空気調和装置において、上記第2室(B)に、外気の導入口(11a)を形成すると共に、該第2室(B)から第1室(A)へ外気を供給する送風機(46)を備えさせ、該送風機(46)により、第2室(B)に導入された外気のうち一定量を第1室(A)に供給する構成としている。
【0020】
この特定事項により、送風機(46)の能力に応じて安定した換気量が得られ、必要換気量を確保しながら空調負荷の大幅な増大を抑制することができる。
【0021】
請求項9記載の発明は、上記請求項2記載の空気調和装置において、利用側熱交換器(6)で冷媒が凝縮し、且つ熱源側熱交換器(23)及び補助熱交換器(12)で冷媒が蒸発する暖房運転時、補助熱交換器(12)で発生したドレン水を利用側熱交換器(6)で凝縮する冷媒により加熱して水蒸気とし、該水蒸気を室内へ供給する構成としている。
【0022】
この特定事項により、補助熱交換器(12)で発生したドレン水を室内の加湿に寄与させることができドレン水の有効利用が図れる。
【0023】
請求項10記載の発明は、上記請求項9記載の空気調和装置において、上流端が、利用側熱交換器(6)の下部に配設されたドレンパン(6a)と補助熱交換器(12)の下部に配設されたドレンパン(12a)とに接続し、下流端が、利用側熱交換器(6)の上部と補助熱交換器(12)の上部とに位置するドレン配管(30)を備えさせる。このドレン配管(30)に、冷房運転時に利用側熱交換器(6)下部のドレンパン(6a)と補助熱交換器(12)の上部とをドレン配管(30)により連通する一方、暖房運転時に補助熱交換器(12)下部のドレンパン(12a)と利用側熱交換器(6)の上部とをドレン配管(30)により連通する切換手段(33,35)を設けた構成としている。
【0024】
この特定事項により、切換手段(33,35)の切換動作により、ドレン水の供給方向が変換でき、冷房運転時のドレン水の排出と、暖房運転時の室内の加湿とを運転状態に対応して変えることが可能になる。
【0025】
請求項11記載の発明は、上記請求項2記載の空気調和装置において、室内機(1)に透湿膜加湿器(56)を備えさせ、利用側熱交換器(6)で発生したドレン水の一部を透湿膜加湿器(56)により蒸発させて換気通路(16)から室外へ排出する構成としている。
【0026】
請求項12記載の発明は、上記請求項2記載の空気調和装置において、上記透湿膜加湿器に代えて超音波蒸発器を備えさせたものである。
【0027】
請求項13記載の発明は、上記請求項2記載の空気調和装置において、上記透湿膜加湿器に代えてヒータを備えさせたものである。
【0028】
これら特定事項にり、ドレン水の処理能力を増大することができ、冷房運転時のドレン排出能力の確保や、暖房運転時の室内の加湿性能が十分に得られる。
【0029】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて説明する。本形態では、天井吊り下げ型の空気調和装置に本発明を適用した場合について説明する。
−空気調和装置の構成の説明−
図1は、本形態に係る空気調和装置の室内ユニット(1)の内部構成を示す斜視図である。また、図2は、本空気調和装置の冷媒配管系統及びドレン配管系統を示している。
【0030】
図1の如く、室内ユニット(1)は、ユニットケーシング(2)内に仕切壁(3)が立設され、ユニット内部空間が、室内中央側(図中左側)に位置する第1室としての前室(A)と室内の壁側(図中右側)に位置する第2室としての後室(B)とに仕切られている。
【0031】
前室(A)の後端部(仕切壁(3)に隣接する部分)の下面には空気吸込み口(4)が、前端部下面には空気吹出し口(5)がそれぞれ形成されている。また、この前室(A)には、空気吸込み口(4)から空気吹出し口(5)に向かって利用側熱交換器としての室内メイン熱交換器(6)、クロスフローファン(7)が順に配設されている。つまり、クロスフローファン(7)の駆動に伴って、空気吸込み口(4)から前室(A)に吸込まれた室内空気が室内メイン熱交換器(6)を流れる冷媒と熱交換して所定温度になった後、クロスフローファン(7)を経て空気吹出し口(5)から室内へ供給される構成となっている。また、図1における(8)は、空気吹出し口(5)の縁部においてユニットケーシング(2)に一体形成され、空気吹出し通路を形成する舌部である。
【0032】
一方、後室(B)の前端部(仕切壁(3)に隣接する部分)の下面には吸気口(10)が、背面には換気口(11)がそれぞれ形成されている。また、この後室(B)には、吸気口(10)から換気口(11)に向かって補助熱交換器としての室内サブ熱交換器(12)、換気ファン(13)が順に配設されている。この換気ファン(13)の排気部は上記換気口(11)に対向している。つまり、換気ファン(13)の駆動に伴って、吸気口(10)から後室(B)に吸い込まれた室内空気が室内サブ熱交換器(12)を通過した後、換気ファン(13)を経て換気口(11)から排出される構成となっている。また、上記換気口(11)には、各熱交換器(6,12)から延びる図示しない冷媒配管や室外ユニットとの間で通信等を行うための連絡配線が挿通されるスレーブ管(15)が接続されている。つまり、このスレーブ管(15)の内部には冷媒配管及び連絡配線の他、換気口(11)から排出される空気の排気通路を形成する排気管(16)が収容されている。
【0033】
次に、図2を用いて本空気調和装置の冷媒配管系統及びドレン配管系統について説明する(この図2ではドレン配管系統を太線で示している)。
【0034】
先ず、冷媒配管系統について説明する。この冷媒配管系統は、圧縮機(21)、四路切換弁(22)、室外熱交換器(23)、室内サブ熱交換器(12)、キャピラリチューブ(CP)及び室内メイン熱交換器(6)が冷媒配管(24)によって接続された冷媒回路(25)によって成る。室外ユニット(20)には、圧縮機(21)、四路切換弁(22)、室外熱交換器(23)が収容されている。圧縮機(21)の吐出側は四路切換弁(22)により、室内メイン熱交換器(6)のガス側及び室外熱交換器(23)に対して接続状態の切り換えが可能となっている。室外熱交換器(23)と室内サブ熱交換器(12)とはガス配管(LG)により、室内サブ熱交換器(12)と室内メイン熱交換器(6)とは液配管(LL)によりそれぞれ接続されている。この液配管(LL)には冷媒減圧用のキャピラリチューブ(CP)が設けられている。このため、四路切換弁(22)が図中実線側に切換わると、圧縮機(21)から吐出した冷媒が室外熱交換器(23)及び室内サブ熱交換器(12)で凝縮し、キャピラリチューブ(CP)で減圧した後、室内メイン熱交換器(6)で蒸発する。一方、四路切換弁(22)が図中破線側に切換わると、圧縮機(21)から吐出した冷媒が室内メイン熱交換器(6)で凝縮し、キャピラリチューブ(CP)で減圧した後、室内サブ熱交換器(12)及び室外熱交換器(23)で蒸発する構成となっている。
【0035】
次に、ドレン配管系統について説明する。図2の如く、ドレン配管(30)は、室内メイン熱交換器(6)及び室内サブ熱交換器(12)の下部に配置された各ドレンパン(6a),(12a)に個別に接続したメイン回収管(31)とサブ回収管(32)とを備えている。これら回収管(31,32)は第1の三方弁(33)を介してドレンポンプ(34)の吸込み口に接続している。また、このドレンポンプ(34)の吐出側には第2の三方弁(35)を介してメイン供給管(36)とサブ供給管(37)とが接続している。メイン供給管(36)の下流端は室内メイン熱交換器(6)の上部で開放し、サブ供給管(37)の下流端は室内サブ熱交換器(12)の上部で開放しており、これによって供給されるドレン水を熱交換器(6,12)に飛散するようになっている。このため、室内の冷房時に各三方弁(33,35)を図中実線側に切換えると、室内メイン熱交換器(6)からドレンパン(6a)に回収されたドレン水がドレンポンプ(34)により室内サブ熱交換器(12)に飛散される。一方、室内の暖房時に各三方弁(33,35)を図中破線側に切換えると、室内サブ熱交換器(12)からドレンパン(12a)に回収されたドレン水がドレンポンプ(34)により室内メイン熱交換器(6)に飛散される構成となっている。これら各三方弁(33,35)によって本発明でいう切換手段が構成されている。
【0036】
−運転動作の説明−
次に、本形態における空調運転動作について説明する。
(冷房運転動作)
冷房運転時には、冷媒回路(25)に設けられた四路切換弁(22)が図2中実線側に切換わる一方、ドレン回路の各三方弁(33,35)も図2中実線側に切換わる。また、前室(A)及び後室(B)に設けられた各ファン(7,13)が駆動する。これにより、冷媒回路(25)では、図2に実線の矢印で示すように、圧縮機(21)から吐出した冷媒が室外熱交換器(23)で外気との間で熱交換を行い、且つ室内サブ熱交換器(12)で後室(B)を流れる空気との間で熱交換を行って凝縮する。その後、この液冷媒は、液配管(LL)のキャピラリチューブ(CP)で減圧した後、室内メイン熱交換器(6)で前室(A)を流れる空気との間で熱交換を行って蒸発し、圧縮機(21)の吸入側に回収される。このような冷媒循環動作が冷媒回路(25)において行われる。
【0037】
また、この冷媒循環動作と同時に、室内ユニット(1)内部では各ファン(7,13)の駆動に伴う空気の流通動作が行われている。つまり、図1に矢印で示すように、室内の空気は空気吸込み口(4)から前室(A)へ、吸気口(10)から後室(B)へそれぞれ吸込まれる。前室(A)に吸い込まれた室内空気は、室内メイン熱交換器(6)を通過し、ここで上記液冷媒と熱交換して所定温度に冷却された後、クロスフローファン(7)を経て空気吹出し口(5)から室内へ供給される。これにより室内が冷房される。一方、後室(B)に吸い込まれた室内空気は、室内サブ熱交換器(12)を通過し、ここで上記冷媒と熱交換して所定温度に加熱された後、換気ファン(13)を経て換気口(11)及び排気管(16)を経て室外へ排出される。これにより室内の換気が行われる。
【0038】
そして、本形態の特徴とする動作としてはドレン水の処理動作にある。この冷房運転時には、蒸発器として機能する室内メイン熱交換器(6)にドレン水が発生し、このドレン水はドレンパン(6a)に落下して回収される。このドレン水は、図2に破線の矢印で示すように、メイン回収管(31)により回収され、ドレンポンプ(34)及びサブ供給管(37)を経て室内サブ熱交換器(12)に対し、その上方から飛散される。この室内サブ熱交換器(12)に飛散したドレン水は、該室内サブ熱交換器(12)を流れる比較的高温の冷媒によって加熱され、蒸発して水蒸気となる。この水蒸気は、上記吸気口(10)から吸込まれて換気口(11)へ排出される後室(B)の空気の気流に沿って流れ、排気管(16)から室外に排出されることになる。
【0039】
このように本形態の冷房運転では、室内メイン熱交換器(6)で発生したドレン水を、室内サブ熱交換器(12)の冷媒により蒸発させ、換気用空気と共に室外へ排出しているため、従来のような電気ヒータや超音波振動子等を使用することなく、冷媒回路の冷媒の熱を有効に利用してドレン配管を使用することのないドレンの処理を行うことができる。このため、ランニングコストの上昇を抑えながら比較的大きな断面積の換気用空気通路を確保することができ、換気量の増大が図れる。
(暖房運転動作)
暖房運転時には、冷媒回路(25)に設けられた四路切換弁(22)が図2中破線側に切換わる一方、ドレン回路の各三方弁(33,35)も図2中破線側に切換わる。また、前室(A)及び後室(B)に設けられた各ファン(7,13)が駆動する。これにより、冷媒回路(25)では、図2に一点鎖線の矢印で示すように、圧縮機(21)から吐出した冷媒が室内メイン熱交換器(6)で前室(A)を流れる空気との間で熱交換を行って凝縮する。その後、この液冷媒は、液配管(LL)のキャピラリチューブ(CP)で減圧し、室内サブ熱交換器(12)で後室(B)を流れる空気との間で熱交換を行い、且つ室外熱交換器(23)で外気との間で熱交換を行って蒸発し、圧縮機(21)の吸入側に回収される。このような冷媒循環動作が冷媒回路(25)において行われる。
【0040】
室内ユニット(1)内部では、上述した冷房運転時と同様にして空気が流通している。このため、前室(A)に吸い込まれた室内空気は、室内メイン熱交換器(6)を通過し、ここで上記ガス冷媒と熱交換して所定温度に加熱された後、クロスフローファン(7)を経て空気吹出し口(5)から室内へ供給される。これにより室内が暖房される。一方、後室(B)に吸込まれた室内空気は、室内サブ熱交換器(12)を通過し、ここで上記液冷媒と熱交換して所定温度に冷却された後、換気ファン(13)を経て換気口(11)及び排気管(16)を経て室外へ排出される。これにより室内の換気が行われる。
【0041】
そして、この暖房運転時におけるドレン水の処理動作としては、蒸発器として機能する室内サブ熱交換器(12)に発生したドレン水がドレンパン(12a)に落下して回収される。このドレン水は、図2に二点鎖線の矢印で示すように、サブ回収管(32)により回収され、ドレンポンプ(34)及びメイン供給管(36)を経て室内メイン熱交換器(6)に対し、その上方から飛散される。この室内メイン熱交換器(6)に飛散したドレン水は、該室内メイン熱交換器(6)を流れる比較的高温の冷媒によって加熱され、蒸発して水蒸気となる。この水蒸気は、上記室内に向かって流れる空調空気の気流に沿って流れ、室内の加湿に寄与することになる。
【0042】
このように本形態の暖房運転では、室内サブ熱交換器(12)で発生したドレン水を、室内の加湿に利用するようにしているので、特別な加湿器を必要とすることがない。このため、ランニングコストの上昇を抑えることができる。また、冷媒回路を循環する冷媒の熱をドレン水によって奪うようにしているので、装置全体としての効率の向上を図ることができる。
【0043】
【発明の実施の形態2】
以下、本発明の実施形態2を図3を用いて説明する。本形態は室内換気用の空気を導入及び排出する手段が上述した実施形態1と異なっている。従って、本形態では、この換気用空気を導入及び排出するための構成についてのみ説明する。
−装置構成の説明−
図3に示すように、本形態の後室(B)の底面には吸気口が設けられていない。また、この後室(B)には水平仕切板(40)が配設されている。これにより、後室(B)は上側室(B1)と下側室(B2)とに上下に仕切られている。この水平仕切板(40)の中央部には比較的大形の開口(40a)が形成されており、この開口(40a)により上側室(B1)と下側室(B2)とは連通している。また、この水平仕切板(40)の配設位置は後室(B)の上端部近傍であって、上側室(B1)は比較的高さ寸法の小さい空間となっている。
【0044】
換気ファン(13)及び室内サブ熱交換器(12)は共に下側室(B2)に配設され、且つ換気ファン(13)が室内サブ熱交換器(12)の上流側に位置している。換気ファン(13)の吹出し口には、吹出された空気を分流するための分流用ダクト(41)が取り付けられている。このダクト(41)は、室内サブ熱交換器(12)に向かって開放する図示しない排気用開口を備えると共に、その下端部はユニットケーシング(2)の底面に開放する供給口(41a)を備えている。つまり、換気ファン(13)から吹出された空気の一部を室内サブ熱交換器(12)に向かって流す一方、他の空気をユニットケーシング(2)底面の供給口(41a)から室内へ供給する構成となっている(図3に破線で示す矢印参照)。
【0045】
また、室内サブ熱交換器(12)の上端部と換気口(11)との間には、後室(B)に対する吸気と排気の各流路を形成するための流路形成板(42)が設けられている。この流路形成板(42)は、一端縁が室内サブ熱交換器(12)の上端部に接続し、他端縁が換気口(11)の上下方向の略中央部に位置することで、この換気口(11)を上下に区画している。つまり、この換気口(11)の上側半分を吸気用の開口(11a)とし、下側半分を排気用の開口(11b)に構成している。また、換気口(11)は室内サブ熱交換器(12)の上端部よりも低い位置にあるため、流路形成板(42)は換気口(11)に向かって僅かに下方へ傾斜して配置されている。
−運転動作の説明−
次に、上記の構成による後室(B)での空気の流通動作について説明する。換気ファン(13)の駆動に伴って換気口(11)の上側半分(11a)から上側室(B1)に導入された外気は、水平仕切板(40)の開口(40a)を経て下側室(B2)に導入する。その後、この空気は、換気ファン(13)からダクト(41)に導入され、その一部はダクト(41)の下端から室内へ供給されて室内の換気に寄与する。他の空気は室内サブ熱交換器(12)を流れ、ここで冷媒との間で熱交換(冷房時には空気を加熱し、暖房時には空気を冷却する)を行った後、換気口(11)の下側半分(11b)から室外へ排出される。
【0046】
冷房及び暖房時における冷媒循環動作、ドレン水の処理動作は上述した実施形態1と同様であるのでここでは説明を省略する。
【0047】
このように、本形態では、後室(B)に導入した空気の一部を室内に導入することで、室内の換気を行うようにしているので、室内に新鮮空気を確実に導入することができ、換気の信頼性を向上できる。
【0048】
【発明の実施の形態3】
以下、本発明の実施形態3を図4を用いて説明する。本形態も室内換気用の空気を導入及び排出する手段が上述した実施形態1と異なっている。従って、本形態においてもこの換気用空気を導入及び排出するための構成についてのみ説明する。
−装置構成の説明−
図4に示すように、本形態の後室(B)にも上述した第2実施形態と同様に、水平仕切板(40)、流路形成板(42)が設けられている。また、後室(B)の底面には吸気口(10)が設けられている。
【0049】
上記水平仕切板(40)の上面には、上側室(B1)を左右に仕切る鉛直仕切板(45)が立設されている。これにより、上側室(B1)は右室(B1-R)と左室(B1-L)とに区画されている。水平仕切板(40)のうち右室(B1-R)を形成している部分には、この右室(B1-R)と下側室(B2)とを連通する開口(40a)が形成されている。一方、水平仕切板(40)のうち左室(B1-L)を形成している部分の下面には補助ファン(46)が取り付けられている。この補助ファン(46)の吸込み口は左室(B1-L)に開放している一方、補助ファン(46)の吹出し口は仕切壁(3)を貫通して前室(A)に開放している。つまり、上側室(B1)に流入した外気のうち、右室(B1-R)に流入したものは開口(40a)を経て下側室(B2)に達する一方、左室(B1-L)に流入したものは補助ファン(46)を経て前室(A)に達する構成となっている。その他の構成は、上述した実施形態1と略同様である。
−運転動作の説明−
次に、上記の構成による後室(B)での空気の流通動作について説明する。換気ファン(13)及び補助ファン(46)の駆動に伴って換気口(11)の上側半分(11a)から上側室(B1)に導入された外気は、右室(B1-R)及び左室(B1-L)に分流される。右室(B1-R)に導入した外気は、水平仕切板(40)の開口(40a)を経て下側室(B2)に導入する。その後、この空気は、吸気口(10)から下側室(B2)に流入した室内空気と合流し、室内サブ熱交換器(12)を流れ、ここで冷媒との間で熱交換(冷房時には空気を加熱し、暖房時には空気を冷却する)を行った後、換気口(11)の下側半分(11b)から室外へ排出される。
【0050】
一方、左室(B1-L)に導入した外気は、補助ファン(46)を経て前室(A)に導入され、空気吸込み口(4)から前室(A)に流入する室内空気と合流し、室内メイン熱交換器(6)を流れ、ここで冷媒との間で熱交換(冷房時には空気を冷却し、暖房時には空気を加熱する)を行った後、室内に吹き出されて該室内の空気調和を行う。
【0051】
本形態においても、冷房及び暖房時における冷媒循環動作、ドレン水の処理動作は上述した実施形態1と同様であるのでここでは説明を省略する。
【0052】
このように、本形態では、後室(B)に導入した外気の一部を室内に導入する一方、ユニットケーシング(2)に導入した室内空気の一部を室外に排出することで、室内の換気を行うようにしているので、室内の汚れた空気の排出と室外の新鮮空気の導入とを1台の空気調和装置のみで行うことができ、換気の信頼性を更に向上できる。
【0053】
【発明の実施の形態4】
以下、本発明の実施形態4を図5及び図6を用いて説明する。本形態は天井埋込型の空気調和装置に本発明を適用した場合であって、室内換気用の空気を導入及び排出する手段が上述した実施形態1と異なっている。
−装置構成の説明−
図5に示すように、本形態の空気調和装置は、仕切板(3)によってユニットケーシング(2)の内部が左右に仕切られている。この仕切られた空間のうち図5において左側に位置する左側室(A)に室内メイン熱交換器(6)及びクロスフローファン(7)が収容されている。また、この左側室(A)の底面で室内メイン熱交換器(6)の1次側(図中奥側)には空気吸込み口(4)が、2次側(図中手前側)には空気吹出し口(5)がそれぞれ形成されている。
【0054】
図5において右側に位置する右側室(B)は、仕切板(3)とケーシング右側面との間に立設された鉛直仕切板(50)によって吸込み室(51)と吹出し室(52)とに仕切られている。このケーシング右側面の中央部には換気口(11)が形成されており、鉛直仕切板(50)の一端縁が換気口(11)の左右方向(図中の前後方向)の略中央部に位置することで、この換気口(11)を左右に区画している。つまり、この換気口(11)の右側半分(図中奥側)を吸気用の開口(11a)とし、左側半分(図中手前側)を排気用の開口(11b)としている。
【0055】
上記吸込み室(51)は水平仕切板(40)によって上側室(51a)と下側室(51b)とに上下に区画されている。上側室(51a)は左側室(A)に連通している一方、下側室(51b)は上記仕切壁(3)によって左側室(A)から区画されている。一方、吹出し室(52)は屈曲形成された仕切板(53)によって上側室(52a)と下側室(52b)とに区画されている。この仕切板(53)には上側室(52a)と下側室(52b)とを連通する開口(53a)が形成されていると共に、この開口(53a)を開閉する第1シャッタ(S1)が設けられている。また、この第1シャッタ(S1)は、開口(53a)の開放状態(図5に示す状態)では上側室(52a)と換気口(11)とが直接連通することを阻止する一方、開口(53a)の閉鎖状態では上側室(52a)と換気口(11)とを直接連通させるようになっている。
【0056】
上記吸込み室(51)の下側室(51b)には室内サブ熱交換器(12)及び換気ファン(13)が収容されている。図6に示すように、換気ファン(13)の吐出側は鉛直仕切壁(50)を貫通して吹出し室(52)の上側室(52a)に開放している。また、この吹出し室(52)の上側室(52a)には補助ファン(54)が設けられている。この補助ファン(54)の吸込み口は左側室(A)の2次側に開放している一方、吐出側は仕切板(53)を貫通し、ダクト(55)を介して吹出し室(52)の底面を貫通して室内に開放している。また、このダクト(55)における下側室(52b)に面する側面には開口(55a)が形成されていると共に、この開口(55a)とダクト(55)下端の開口との開閉状態を切換える第2シャッタ(S2)が設けられている。吹出し室(52)の下側室(52b)には透湿膜加湿器(56)が備えられている。この透湿膜加湿器(56)はドレン配管(30)の一部が延設され、室内メイン熱交換器(6)や室内サブ熱交換器(12)で発生したドレン水の一部が供給されるようになっている。更に、この透湿膜加湿器(56)の下流側におけるユニットケーシング(2)の底面には室内に連通する開口(57)が形成されていると共にこの開口(57)を開閉する第3シャッタ(S3)が設けられている。
−運転動作の説明−
次に、上記の構成による空気の流通動作について説明する。
(冷房運転動作)
冷房運転時には、各室(A,B)に設けられた各ファン(7,13,54)が駆動する。また、冷媒循環動作及びドレン水の回収動作は上述した実施形態1と同様である。更に、第1シャッタ(S1)は仕切板(53)の開口(53a)を開放し、第2シャッタ(S2)はダクト(55)側面の開口(55a)を閉鎖し、第3シャッタ(S3)は開口(57)を閉鎖する開閉状態となる。
【0057】
これにより、空気吸込み口(4)から左側室(A)に吸い込まれた室内空気は室内メイン熱交換器(6)で冷却され空気吹出し口(5)から吹き出されて室内の冷房を行う。
【0058】
一方、換気口(11)から吸込み室(51)に吸い込まれた外気は一部が上側室(51a)を流通して左側室(A)に流入し室内に導入する。これにより室内に新鮮空気が導入される。また、この吸込み室(51)に吸い込まれた外気のうち下側室(51b)のものは室内サブ熱交換器(12)を通過し、換気ファン(13)を経て吹出し室(52)に達し、この上側室(52a)及び下側室(52b)を経て透湿膜加湿器(56)を通過した後、換気口(11)から室外に排出される。
【0059】
本形態では、室内メイン熱交換器(6)で発生したドレン水が室内サブ熱交換器(12)及び透湿膜加湿器(56)に供給され、室内サブ熱交換器(12)では冷媒の熱によってドレン水が蒸発し、透湿膜加湿器(56)では流通する空気によってドレン水が蒸発する。そして、これら蒸発したドレン水が換気口(11)から室外に排出される。
【0060】
また、透湿膜加湿器(56)にドレン水を供給しない場合には、第1シャッタ(S1)により仕切板(53)の開口(53a)を閉鎖し、透湿膜加湿器(56)に空気を流さないようにする。また、第2シャッタ(S2)によりダクト(55)側面の開口(55a)を開放した場合には、左側室(A)の室内空気を室外に排出することが可能となる。
(暖房運転動作)
暖房運転時にも、各室(A,B)に設けられた各ファン(7,13,54)が駆動する。また、冷媒循環動作及びドレン水の回収動作は上述した実施形態1と同様である。更に、第1シャッタ(S1)は仕切板(53)の開口(53a)を開放し、第2シャッタ(S2)はダクト(55)側面の開口(55a)を開放し、第3シャッタ(S3)は開口(57)を開放する開閉状態となる。
【0061】
これにより、空気吸込み口(4)から左側室(A)に吸い込まれた室内空気は室内メイン熱交換器(6)で加熱され空気吹出し口(5)から吹き出されて室内の暖房を行う。
【0062】
一方、換気口(11)から吸込み室(51)に吸い込まれた外気は一部が上側室(51a)を流通して左側室(A)に流入し室内に導入する。これにより室内に新鮮空気が導入される。また、この吸込み室(51)に吸い込まれた外気のうち下側室(51b)のものは室内サブ熱交換器(12)を通過し、換気ファン(13)を経て吹出し室(52)の上側室(52a)及び下側室(52b)を経て透湿膜加湿器(56)を通過した後、開口(57)から室内に供給される。
【0063】
本形態では、室内サブ熱交換器(12)で発生したドレン水が室内メイン熱交換器(6)及び透湿膜加湿器(56)に供給され、室内メイン熱交換器(6)では冷媒の熱によってドレン水が蒸発し、透湿膜加湿器(56)では流通する空気によってドレン水が蒸発する。そして、これら蒸発したドレン水が空気吹出し口(5)や吹出し室(52)の開口(57)から室内に供給される。
【0064】
また、透湿膜加湿器(56)にドレン水を供給しない場合には、第1シャッタ(S1)により仕切板(53)の開口(53a)を閉鎖し、透湿膜加湿器(56)に空気を流さないようにすると共に、第2シャッタ(S2)によりダクト(55)側面の開口(55a)を閉鎖する。また、第3シャッタ(S3)により開口(57)を閉鎖するようにしてもよい。
【0065】
尚、上述した各実施形態は、熱源側の熱交換器を室外熱交換器(23)と室内サブ熱交換器(12)により構成したが、室内サブ熱交換器(12)のみで構成するようにしてもよい。
【0066】
また、ドレン配管(30)にはドレンポンプ(34)を備えさせたが、これに代えて、ドレン配管(30)の一部を小径にし、その毛細管現象を利用してドレン水の搬送力を得るようにしてもよい。
【0067】
また、実施形態4では透湿膜加湿器を使用したが、本発明は、これに限らず、超音波式の加湿器や電気ヒータを採用してもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、以下のような効果が発揮される。
【0069】
請求項1及び2記載に発明では、換気機能を有する空気調和装置に対し、室内機(1)内部で発生したドレン水を、この室内機(1)内部に備えさせた凝縮器として機能する熱交換器(12)を流れる冷媒の熱を利用して蒸発させ、換気用空気と共に室外へ排出するようにした。このため、ドレン水排出用のドレンホースは必要なくなり、換気用空気の通路面積を大きく確保しながら、従来の電気ヒータや超音波振動子などといった特別な駆動源を必要とする蒸発手段を必要としないので空気調和装置のランニングコストの低減を図ることができる。また、ドレン水の冷熱を利用して冷媒回路(25)を循環する冷媒を凝縮させているために冷凍システムとしての効率も向上する。
【0070】
請求項3記載の発明では、補助熱交換器(12)へ向かうドレン水の搬送駆動力をドレンポンプ(34)により得るようにしている。請求項4記載の発明では、ドレン水の搬送駆動力を得る手段として、ドレン配管(30)の一部を小径にすることによる毛細管現象を利用している。このため、利用側熱交換器(6)で発生したドレン水を確実に補助熱交換器(12)へ搬送して、その蒸発を行うことができ、装置の信頼性の向上を図ることができる。特に、毛細管現象を利用した請求項4記載の発明では、モータなどの駆動源を必要としないため、よりいっそうランニングコストの低減を図ることができる。
【0071】
請求項5〜7記載の発明では、室内機(1)内部を第1室(A)と第2室(B)とに区画し、第1室(A)に利用側熱交換器(6)を、第2室(B)に補助熱交換器(12)をそれぞれ収容して、この第2室(B)での空気流通形態を特定している。このため、室内の換気を確実に行うことができる。特に、請求項5記載の発明では単位時間当たりの換気量を最大限確保することができるため、換気不足を招く虞れがない。また、請求項6記載の発明では室内への新鮮空気(外気)の導入が確実に行えると共に、導入した外気の一部のみを室内に供給することで、室内の空調負荷を必要以上に増大させることがなく、室内の温調も考慮した最適な換気状態を得ることができる。
【0072】
請求項8記載の発明では、第2室(B)に導入した外気を第1室(A)へ供給する送風機(46)を備えさせ、該送風機(46)により一定量の外気を第1室(A)に供給している。このため、送風機(46)の能力に応じて安定した換気量が得られ、必要換気量を確保しながら空調負荷の大幅な増大を抑制することができる。
【0073】
請求項9記載の発明は、暖房運転時、補助熱交換器(12)で発生したドレン水を利用側熱交換器(6)で凝縮する冷媒により加熱して水蒸気とし、該水蒸気を室内へ供給している。このため、補助熱交換器(12)で発生したドレン水を室内の加湿に寄与させることができドレン水の有効利用を図ることができる。
【0074】
請求項10記載の発明では、冷房運転時には、利用側熱交換器(6)で発生したドレン水を補助熱交換器(12)に供給する一方、暖房運転時には、補助熱交換器(12)で発生したドレン水を利用側熱交換器(6)に供給するように、ドレン配管(30)に切換手段(33,35)を設けている。このため、冷房運転時のドレン水の室外への排出と、暖房運転時の室内の加湿とを運転状態に対応して変えることが可能になり、装置の実用性の向上を図ることができる。
【0075】
請求項11〜13記載の発明は、ドレン水を蒸発させる手段として補助熱交換器(12)以外の手段を付加させている。つまり、請求項11記載の発明では透湿膜加湿器(56)を、請求項12記載の発明では超音波蒸発器を、請求項13記載の発明はヒータをそれぞれ備えさせている。このため、ドレン水の処理能力を増大することができ、冷房運転時のドレン排出能力の確保や、暖房運転時の室内の加湿性能を十分に得ることができ、これによっても装置の実用性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1に係る空気調和装置の室内ユニット内部構成を示す斜視図である。
【図2】 空気調和装置の冷媒配管系統及びドレン配管系統を示す図である。
【図3】 実施形態2に係る空気調和装置の室内ユニット内部構成を示す斜視図である。
【図4】 実施形態3に係る空気調和装置の室内ユニット内部構成を示す斜視図である。
【図5】 実施形態4に係る空気調和装置の室内ユニット内部構成を示す斜視図である。
【図6】 吸込み室の内部を示す断面図である。
【符号の説明】
(1) 室内ユニット
(6) 室内メイン熱交換器(利用側熱交換器)
(6a),(12a)ドレンパン
(11) 換気口
(11a) 導入口
(11b) 排気口
(12) 室内サブ熱交換器(熱源側熱交換器、補助熱交換器)
(16) 排気管(換気通路)
(21) 圧縮機
(23) 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
(24) 冷媒配管
(25) 冷媒回路
(30) ドレン配管
(33) 第1三方弁(切換手段)
(34) ドレンポンプ
(35) 第2三方弁(切換手段)
(41a) 供給口
(46) 補助ファン(送風機)
(56) 透湿膜加湿器
(A) 前室(第1室)
(B) 後室(第2室)
(CP) キャピラリチューブ(膨張機構)

Claims (13)

  1. 圧縮機(21)、室外機 (20) に収容された熱源側熱交換器 (23) 、室内機 (1) に収容された熱源側熱交換器 (12)、膨張機構(CP)、室内機 (1) に収容された利用側熱交換器(6)が冷媒配管(24)によって接続された冷媒回路(25)を備え、該室内機(1)に導入した室内空気と利用側熱交換器(6)の冷媒との間で熱交換を行って室内空気を温調した後、室内空間に供給する一方、室内機(1)内部の空気を室外に排出する換気通路(16)を備え、
    上記熱源側熱交換器(23,12)で冷媒が凝縮し、且つ利用側熱交換器(6)で冷媒が蒸発する冷房運転時、該利用側熱交換器(6)で発生したドレン水を室内機( 1 )に収容された熱源側熱交換器 (12)の冷媒により加熱して水蒸気とし、該水蒸気を換気通路(16)から室外へ排出することを特徴とする空気調和装置。
  2. 圧縮機(21)、熱源側熱交換器(23)、膨張機構(CP)、利用側熱交換器(6)が冷媒配管(24)によって接続された冷媒回路(25)を備え、上記利用側熱交換器(6)は室内機(1)に収容されており、該室内機(1)に導入した室内空気と利用側熱交換器(6)の冷媒との間で熱交換を行って室内空気を温調した後、室内空間に供給する一方、室内機(1)内部の空気を室外に排出する換気通路(16)を備えた空気調和装置において、
    上記室内機(1)には補助熱交換器(12)が収容され、該補助熱交換器(12)は上記冷媒回路(25)における熱源側熱交換器(23)と膨張機構(CP)との間に配置されており、
    上記熱源側熱交換器(23)及び補助熱交換器(12)で冷媒が凝縮し、且つ利用側熱交換器(6)で冷媒が蒸発する冷房運転時、該利用側熱交換器(6)で発生したドレン水を補助熱交換器(12)の冷媒により加熱して水蒸気とし、該水蒸気を換気通路(16)から室外へ排出することを特徴とする空気調和装置。
  3. 請求項2記載の空気調和装置において、
    利用側熱交換器(6)の下部にはドレンパン(6a)が配置され、該ドレンパン(6a)と補助熱交換器(12)とを接続するドレン配管(30)及び該ドレン配管(30)における補助熱交換器(12)へ向かうドレン水の搬送駆動力を発生するドレンポンプ(34)が備えられていることを特徴とする空気調和装置。
  4. 請求項2記載の空気調和装置において、
    利用側熱交換器(6)の下部にはドレンパン(6a)が配置され、該ドレンパン(6a)と補助熱交換器(12)とを接続するドレン配管(30)が備えられ、該ドレン配管(30)の一部が小径にされて毛細管現象によって補助熱交換器(12)へ向かうドレン水の搬送駆動力を得ることを特徴とする空気調和装置。
  5. 請求項2記載の空気調和装置において、
    室内機(1)内部は、第1室(A)と第2室(B)とに区画されており、第1室(A)には利用側熱交換器(6)が、第2室(B)には補助熱交換器(12)がそれぞれ収容されていて、各室(A,B)には室内空気が導入可能であって、第1室(A)に導入された室内空気は利用側熱交換器(6)において温調されて室内に吹出される一方、第2室(B)に導入された室内空気は補助熱交換器(12)を通過して換気通路(16)から室外へ排出されることを特徴とする空気調和装置。
  6. 請求項2記載の空気調和装置において、
    室内機(1)内部は、第1室(A)と第2室(B)とに区画されており、第1室(A)には利用側熱交換器(6)が、第2室(B)には補助熱交換器(12)がそれぞれ収容されていて、第2室(B)には、外気の導入口(11a)と、該導入口(11a)から導入された外気の一部を室内に供給する供給口(41a)が形成されていることを特徴とする空気調和装置。
  7. 請求項2記載の空気調和装置において、
    室内機(1)内部は、第1室(A)と第2室(B)とに区画されており、第1室(A)には利用側熱交換器(6)が、第2室(B)には補助熱交換器(12)がそれぞれ収容されていて、第2室(B)には、外気の導入口(11a)と、室内空気の導入口(10)とが形成されており、外気導入口(11a)から第2室(B)に導入した外気及び内気導入口(10)から第2室(B)に導入した室内空気を室外に排出する排気口(11b)が設けられていることを特徴とする空気調和装置。
  8. 請求項2記載の空気調和装置において、
    室内機(1)内部は、第1室(A)と第2室(B)とに区画されており、第1室(A)には利用側熱交換器(6)が、第2室(B)には補助熱交換器(12)がそれぞれ収容されていて、第2室(B)には、外気の導入口(11a)が形成されていると共に、該第2室(B)から第1室(A)へ外気を供給する送風機(46)が備えられ、該送風機(46)により、第2室(B)に導入された外気のうち一定量を第1室(A)に供給することを特徴とする空気調和装置。
  9. 請求項2記載の空気調和装置において、
    利用側熱交換器(6)で冷媒が凝縮し、且つ熱源側熱交換器(23)及び補助熱交換器(12)で冷媒が蒸発する暖房運転時、補助熱交換器(12)で発生したドレン水を利用側熱交換器(6)で凝縮する冷媒により加熱して水蒸気とし、該水蒸気を室内へ供給することを特徴とする空気調和装置。
  10. 請求項9記載の空気調和装置において、
    上流端が、利用側熱交換器(6)の下部に配設されたドレンパン(6a)と補助熱交換器(12)の下部に配設されたドレンパン(12a)とに接続し、下流端が、利用側熱交換器(6)の上部と補助熱交換器(12)の上部とに位置するドレン配管(30)を備え、該ドレン配管(30)には、冷房運転時に利用側熱交換器(6)下部のドレンパン(6a)と補助熱交換器(12)の上部とをドレン配管(30)により連通する一方、暖房運転時に補助熱交換器(12)下部のドレンパン(12a)と利用側熱交換器(6)の上部とをドレン配管(30)により連通する切換手段(33,35)が設けられていることを特徴とする空気調和装置。
  11. 請求項2記載の空気調和装置において、
    室内機(1)には透湿膜加湿器(56)が備えられ、利用側熱交換器(6)で発生したドレン水の一部を透湿膜加湿器(56)により蒸発させて換気通路(16)から室外へ排出することを特徴とする空気調和装置。
  12. 請求項2記載の空気調和装置において、
    室内機(1)には超音波蒸発器が備えられ、利用側熱交換器(6)で発生したドレン水の一部を超音波蒸発器により蒸発させて換気通路(16)から室外へ排出することを特徴とする空気調和装置。
  13. 請求項2記載の空気調和装置において、
    室内機(1)にはヒータが備えられ、利用側熱交換器(6)で発生したドレン水の一部をヒータにより蒸発させて換気通路(16)から室外へ排出することを特徴とする空気調和装置。
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