JPH1182561A - 自動クラッチ制御装置及び記憶媒体 - Google Patents

自動クラッチ制御装置及び記憶媒体

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JPH1182561A
JPH1182561A JP9250882A JP25088297A JPH1182561A JP H1182561 A JPH1182561 A JP H1182561A JP 9250882 A JP9250882 A JP 9250882A JP 25088297 A JP25088297 A JP 25088297A JP H1182561 A JPH1182561 A JP H1182561A
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JP
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pump
clutch
conduit
opening
pressure
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JP9250882A
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English (en)
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Yuichi Imani
雄一 今仁
Kazuya Taguchi
和也 田口
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 余分な流体を流すことを防止して、クラッチ
ストロークの制御性及びリリーフバルブの耐久性を向上
することができる自動クラッチ制御装置及び記憶媒体を
提供すること。 【解決手段】 ステッフ゜100にて、目標クラッチ解放ストロ
ークA0を算出する。ステッフ゜110では、オフストロークA
を求める。ステッフ゜120では、ポンプモータ4に通電して油
圧ポンプ6を作動させる。ステッフ゜130では、増圧バルブ8
に通電して連通状態として管路3を開く。ステッフ゜140で
は、ストロークセンサ14により検出した実クラッチス
トロークが、オフストロークA以上かを判定する。ステッフ
゜150では、ポンプモータ4への通電を停止して油圧ポン
プ6を停止させる。ステッフ゜160では、実クラッチストロー
クが、目標クラッチ解放ストロークA0以上かを判定す
る。ステッフ゜170では、増圧バルブ8への通電を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッチの動作を
制御する自動クラッチ制御装置及びその制御の手順を記
憶した記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特公昭63−3052
8号公報や特公昭63−49091号公報に記載されて
いる様に、流体圧駆動自動クラッチ制御システムにおい
ては、クラッチを解放させる動力源として、アキュムレ
ータに流体を蓄圧し、クラッチ解放の必要なときに、増
圧制御バルブを解放することにより、クラッチの動作を
制御している。
【0003】ところが、このアキュムレータを用いる技
術では、規定の圧力を蓄圧するために、油圧センサ(又
は油圧スイッチ)を必要とし、システムとして、圧力安
全基準に合致するアキュムレータや油圧センサなどの、
複雑で高コストのコンポーネントを必要とするという問
題があった。
【0004】そこで、クラッチを解放させるために、ア
キュムレータに代えて、油圧ポンプ及びリリーフバルブ
を備えた油圧回路が開発されている。このシステムで
は、クラッチの解放が必要な時期に、油圧ポンプのポン
プモータを作動させ、要求されるクラッチ解放量が得ら
れてから、ポンプモータを停止させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この油
圧ポンプ等を用いる技術においては、ポンプモータの回
転部分の慣性(イナーシャ)により、ポンプモータへの
通電停止後にもポンプモータが回り続け、ポンプモータ
より余分な流体の吐出が行われるという問題があった。
【0006】そのため、クラッチの余分なストローク移
動が発生したり、リリーフバルブから流体を逃がす現象
が起き、クラッチストローク制御性の悪化や、リリーフ
バルブの作動寿命の低下の原因となっていた。本発明は
前記課題を解決するためになされたものであり、余分な
流体を流すことを防止して、クラッチストロークの制御
性及びリリーフバルブの耐久性を向上することができる
自動クラッチ制御装置及び記憶媒体を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】請求項
1の発明では、流体によって駆動され、クラッチを係合
状態から解放状態に切り替えるクラッチ機構と、クラッ
チ機構を駆動する流体を、クラッチ機構に供給するポン
プと、ポンプからクラッチ機構に至る第1管路と、第1
管路に配置され、指令信号により駆動されて第1管路を
開閉する第1開閉手段とを備えている。
【0008】そして、クラッチを係合状態から解放状態
に切り替える場合には、開始制御手段により、切替動作
の開始を指示する開始信号に応じて、ポンプを駆動して
第1管路を介して流体をクラッチ機構に供給する。更
に、開始制御手段の実行後に、終了制御手段により、切
替動作の終了を指示する終了信号に応じて、第1開閉手
段を駆動させて第1管路を閉じるが、この終了制御手段
による第1管路の閉鎖に先立って、モータ停止制御手段
により、ポンプを駆動するモータへの通電を停止する。
【0009】つまり、本発明では、ポンプを駆動するモ
ータへの通電を停止してから、終了制御手段により第1
管路を閉じる。よって、第1管路を閉じるときには、既
にモータによる慣性の影響は低減しており、ポンプの吐
出側の圧力が過大になることがない。そのため、流体の
圧力が過大となることの悪影響、例えば管路の劣化や、
過大な圧力を逃がすための例えばリリーフバルブ等の構
成の寿命の低下を防止することができる。
【0010】請求項2の発明では、流体によって駆動さ
れ、クラッチを係合状態から解放状態に切り替えるクラ
ッチ機構と、クラッチ機構を駆動する流体を、クラッチ
機構に供給するポンプと、ポンプからクラッチ機構に至
る第1管路と、第1管路に配置され、指令信号により駆
動されて第1管路を開閉する第1開閉手段と、ポンプ及
び第1開閉手段を迂回して、第1管路と並列に設けられ
た第2管路と、第2管路に配置され、指令信号により駆
動されて第2管路を開閉する第2開閉手段とを備えてい
る。
【0011】そして、クラッチを係合状態から解放状態
に切り替える場合には、開始制御手段により、切替動作
の開始を指示する開始信号に応じて、ポンプを駆動して
第1管路を介して流体をクラッチ機構に供給する。更
に、開始制御手段の実行後に、第1管路閉鎖制御手段に
より、切替動作の終了を指示する終了信号に応じて、第
1開閉手段を駆動させて第1管路を閉じるとともに、第
2管路開放制御手段により、第2開閉手段を駆動させて
第2管路を開く。このとき、第1管路の閉鎖に先立っ
て、モータ停止制御手段により、ポンプを駆動するモー
タへの通電を停止する。
【0012】つまり、本発明では、ポンプを駆動するモ
ータへの通電を停止してから、第1管路閉鎖制御手段に
より第1管路を閉じる。よって、第1管路を閉じるとき
には、既にモータによる慣性の影響は低減しており、ポ
ンプの吐出側の圧力が過大になることがない。そのた
め、流体の圧力が過大となることの悪影響、例えば管路
の劣化や、過大な圧力を逃がすための例えばリリーフバ
ルブ等の構成の寿命の低下を防止することができる。
【0013】また、本発明では、第1管路を閉じるとき
には、第2管路を開いている。そのため、余分な流体は
第2管路を介して戻されて、クラッチ機構に過度に流体
が供給されることがないので、クラッチの移動量を示す
クラッチストロークが過大となることがない。その結
果、クラッチストロークの制御性が向上し、次にクラッ
チを係合する場合には、速やかに係合動作を行なうこと
ができる。
【0014】請求項3の発明では、流体によって駆動さ
れ、クラッチを係合状態から解放状態に切り替えるクラ
ッチ機構と、クラッチ機構を駆動する流体を、クラッチ
機構に供給するポンプと、ポンプからクラッチ機構に至
る第1管路と、第1管路に配置され、ポンプの作動に伴
う流体圧の増大によって、機械的に開弁する増圧チェッ
クバルブと、ポンプ及び増圧チェックバルブを迂回し
て、第1管路と並列に設けられた第2管路と、第2管路
に配置され、指令信号により駆動されて第2管路を開閉
する第2開閉手段とを備えている。
【0015】そして、クラッチを係合状態から解放状態
に切り替える場合には、開始制御手段により、切替動作
の開始を指示する開始信号に応じて、ポンプを駆動して
第1管路を介して流体をクラッチ機構に供給する。更
に、第2管路開放制御手段により、切替動作の終了を指
示する終了信号に応じて、第2開閉手段を駆動させて第
2管路を開く。このときには、第2管路開放制御手段に
よる第2管路の開放に先立って、モータ停止制御手段に
より、ポンプを駆動するモータへの通電を停止する。
【0016】つまり、本発明では、ポンプを駆動するモ
ータへの通電を停止してから、第2管路を開いている。
よって、第2管路を開く直前においても、モータによる
慣性の影響は低減しており、ポンプの吐出側の圧力が過
大になることがない。そのため、流体の圧力が過大とな
ることの悪影響、例えば管路の劣化や、過大な圧力を逃
がすための例えばリリーフバルブ等の構成の寿命の低下
を防止することができる。
【0017】また、切替動作の終了時には、第2管路を
開くので、余分な流体は第2管路を介して戻されて、ク
ラッチ機構に過度に流体が供給されることがない。よっ
て、クラッチの移動量を示すクラッチストロークが過大
となることがない。その結果、クラッチストロークの制
御性が向上し、次にクラッチを係合する場合には、速や
かに係合動作を行なうことができる。
【0018】請求項4の発明では、モータへの通電を停
止する停止タイミングを、終了信号のタイミングに応じ
て、通電停止後のモータの慣性による影響を低減する範
囲内に設定する。つまり、モータへの通電を停止するタ
イミングが遅すぎる場合は、第1開閉手段が閉じた場合
には、ポンプから吐出される流体の圧力が過大なって、
管路に大きな負担が加わったり、圧力を逃がすリリーフ
バルブが作動することがあるが、特にリリーフバルブが
作動すると、その寿命が低下してしまう。
【0019】そこで、本発明では、慣性による影響が少
なくなる範囲内で、即ち、あまりモータへの通電を停止
するタイミングが第1開閉手段を閉じるタイミングに近
づき過ぎない様に設定するのである。尚、このタイミン
グは、モータに印加する電圧やポンプの能力や、管路の
径、レリーズシリンダの径等の個々の装置によって異な
るので、例えば実験等によって、適切な値を設定する。
【0020】また、モータを停止するタイミングが余り
に早すぎると、解放動作が途中で停滞しる原因となるの
で、このタイミングに関しても、適宜実験等により設定
することが望ましい。請求項5では、停止タイミング
を、クラッチストロークに応じて設定する。
【0021】本発明は、モータへの通電を停止するタイ
ミングを、何によって規定するかを示すものであり、こ
こでは、クラッチの移動量を示すクラッチストロークに
よって規定するものである。このクラッチストロークを
用いる場合は、直接にクラッチの移動量を検出できるの
で、停止タイミングの設定を正確に行なうことができ
る。
【0022】尚、クラッチの移動量は、クラッチの動作
にともなう各部材の移動量で測定することができる。こ
の場合、例えばシリンダ内に導入された流体により移動
するピストンのストロークを常時検出するストロークセ
ンサにより測定することにより検出することができる。
又は、ストロークがある値になった場合にスイッチがオ
ン・オフするストロークスイッチにより検出することが
できる。
【0023】請求項6の発明では、停止タイミングを、
開始信号からの経過時間に応じて設定する。本発明は、
モータへの通電を停止するタイミングを、何によって規
定するかを示すものであり、ここでは、クラッチの解放
動作を開始してからの経過時間によって規定するもので
ある。
【0024】この経過時間を用いる場合には、前記請求
項5の発明の様に、例えばストロークセンサを使用する
必要がないので、より構成を簡易化できるという利点が
ある。請求項7の発明では、終了信号のタイミングを、
クラッチストロークに応じて設定する。
【0025】本発明は、解放動作の完了を指示する終了
信号の出力タイミングを、何によって規定するかを示す
ものであり、ここでは、クラッチの移動量を示すクラッ
チストロークによって規定するものである。このクラッ
チストロークを用いる場合は、直接にクラッチの移動量
を検出できるので、終了信号のタイミングの設定を正確
に行なうことができる。
【0026】尚、クラッチの移動量は、前記請求項5に
示した様に、ストロークセンサ又はストロークスイッチ
により検出することができる。請求項8の発明は、前記
請求項1〜7のいずれかに記載した自動クラッチ制御装
置の制御を実行させる手段を記憶している記憶媒体であ
る。
【0027】例えば記憶媒体としては、マイクロコンピ
ュータとして構成される電子制御装置、マイクロチッ
プ、フロッピィディスク、ハードディスク、光ディスク
等の各種の記憶媒体が挙げられる。つまり、上述した自
動クラッチ制御装置の制御を実行させることができる例
えばプログラム等を記憶したものであれば、特に限定は
ない。
【0028】請求項9の発明は、リザーバタンクからク
ラッチ機構に至る第1管路と、第1管路に配置されたポ
ンプと、ポンプの吐出側に配置され、指令信号により開
閉動作を行なう増圧バルブと、ポンプ及び増圧バルブを
迂回して、リザーバタンクとクラッチ機構とを接続する
第2管路と、第2管路に並列に配置され、指令信号によ
り開閉動作を行なう第1減圧バルブ及び第2減圧バルブ
と、ポンプと増圧バルブとの間の第1管路と、リザーバ
タンクと第1及び第2減圧バルブとの間の第2管路とを
接続する第3管路と、第3管路に配置され、加わる圧力
により機械的に開閉動作を行なうリリーフバルブとを備
えている。
【0029】本発明は、前記請求項1の自動クラッチ制
御装置に用いられるハード構成の好適な例を、より明確
に示したものであり、この構成により、前記請求項1の
作用効果を好適に実現できる。尚、増圧バルブとして
は、指令信号が出力されると閉弁する常開弁(電磁弁)
を採用でき、減圧バルブとして、指令信号が出力される
と開弁する常閉弁(電磁弁)を採用できる。また、リリ
ーフバルブは、ポンプの吐出側の圧力が過大になると開
いて、リザーブタンク側に圧力を逃がすメカ弁である。
【0030】請求項10の発明は、リザーバタンクから
クラッチ機構に至る第1管路と、第1管路に配置された
ポンプと、ポンプの吐出側に配置され、加わる圧力によ
り機械的に開閉動作を行なう増圧チェックバルブと、ポ
ンプ及び増圧チェックバルブを迂回して、リザーバタン
クとクラッチ機構とを接続する第2管路と、第2管路に
並列に配置され、指令信号により開閉動作を行なう第1
減圧バルブ及び第2減圧バルブと、ポンプと増圧チェッ
クバルブとの間の第1管路と、リザーバタンクと第1及
び第2減圧バルブとの間の第2管路とを接続する第3管
路と、第3管路に配置され、加わる圧力により機械的に
開閉動作を行なう、前記増圧チェックバルブより開弁圧
の高いリリーフバルブとを備えている。
【0031】本発明は、前記請求項3の自動クラッチ制
御装置に用いられるハード構成の例を、より明確に示し
たものであり、この構成により、前記請求項3の作用効
果を好適に実現できる。尚、第1減圧バルブとして、指
令信号が出力されると開弁する常閉弁(電磁弁)を採用
し、第2減圧バルブとして、指令信号が出力されると閉
弁する常開弁(電磁弁)を採用すると、弁が故障した場
合や弁を作動させる電源回路が故障した場合の安全性が
一層向上するので好適である。また、増圧チェックバル
ブは、ポンプの吐出側の圧力が開弁圧より大になると開
いて、流体をクラッチ機構側に供給するメカ弁である。
リリーフバルブは、ポンプの吐出側の圧力が過大になる
と開いて、リザーブタンク側に圧力を逃がすメカ弁であ
る。、請求項11の発明は、前記請求項10に記載の自
動クラッチ制御装置から、第3管路、及び第3管路のリ
リーフバルブを除いたものである。
【0032】つまり、ポンプ、第1減圧バルブ、第2減
圧バルブを適切に制御することにより、ポンプの吐出側
が過大な圧力となることを防止できるので、この過大な
圧力を防止する構成である第3管路及びリリーフバルブ
の構成を省略することが可能となり、装置の簡略化に寄
与する。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の自動クラッチ制御
装置の好適な実施の形態を、例(実施例)を挙げて図面
に基づいて詳細に説明する。 (実施例1) a)まず、自動クラッチ制御装置の構成について説明す
る。
【0034】図1に示す様に、本実施例の自動クラッチ
制御装置は、作動油を蓄えるリザーバタンク1からクラ
ッチ機構2に至る管路3に、ポンプモータ4により駆動
されて油圧を作り出す油圧ポンプ6と、管路3を開閉し
てレリーズシリンダ7への作動油の供給を調節する(電
磁弁である)増圧バルブ8とを備えている。
【0035】前記クラッチ機構2は、作動油(圧油)を
受けて内部のピストン9が摺動するレリーズシリンダ7
と、ピストン9から延びるロッド11の動きによって回
動するレリーズフォーク12とを備えており、このレリ
ーズフォーク12の回動によりクラッチ13が移動して
クラッチ13の解放・係合の動作を行う。尚、ピストン
9の移動距離、即ちクラッチストロークは、ストローク
センサ14により検出される。
【0036】また、油圧ポンプ6と増圧バルブ8とを迂
回して、リザーバタンク1とレリーズシリンダ7とを接
続する管路16には、レリーズシリンダ7側からリザー
バタンク1側に作動油を逃がすために、電磁弁である第
1及び第2減圧バルブ17,18が並列に配置されてい
る。
【0037】更に、前記管路3と管路16とを接続し
て、管路21が設けられ、この管路21には、管路3側
の作動油を管路16側に逃がすリリーフバルブ22が配
置されている。そして、上述した自動クラッチ制御装置
をコントロールするために、図2に示す電子制御装置
(ECU)23が設けられており、このECU23は、
周知のCPU23a、ROM23b、RAM23c、入
出力部23d、バスライン23eを備えている。
【0038】前記入出力部23dには、センサとして、
ストロークセンサ14が接続されるとともに、アクチュ
エータとして、ポンプモータ4、増圧バルブ8、第1及
び第2減圧バルブ17,18が接続されている。 b)次に、自動クラッチ制御装置の基本動作を、簡単に
説明する。
【0039】クラッチが係合している状態では、ポンプ
モータ4及び増圧バルブ8には通電されておらず(オ
フ)、増圧バルブ8は閉じている。そして、クラッチの
解放を行なう場合には、まず、ポンプモータ4に通電
(オン)して油圧ポンプ6を作動させるとともに、増圧
バルブ8に通電(オン)して増圧バルブ8を開いて管路
3を開く。
【0040】これにより、圧油は、レリーズシリンダ7
に供給されるので、ピストン9は図の右側(矢印A方
向)に移動し、レリーズフォーク12は、矢印C方向に
回動する。そのため、クラッチ13は矢印F方向に押圧
されるので、クラッチ13が解放される。
【0041】一方、この様にクラッチ13が解放された
状態で、第1又は第2減圧バルブ17,18に通電(オ
ン)して、その管路16を開くことにより、作動油はレ
リーズシリンダ7内から管路16を介してリザーブタン
ク1に逃がされる。それによって、レリーズシリンダ9
のピストン9は図の左方向(矢印B方向)に移動するの
で、レリーズフォーク12は、矢印D方向に回動する。
そのため、クラッチ13は矢印E方向に引かれるので、
クラッチ13の係合がなされる。
【0042】また、前記リリーフバルブ22は、管路3
側の作動油の圧力が所定値以上となった場合に開弁し
て、圧油を管路16を介してリザーバタンク1側に逃が
す働きをする。 c)次に、自動クラッチ制御装置の制御処理を、図3の
フローチャート及び図4のタイミングチャートに基づい
て説明する。
【0043】ここでは、クラッチ13が、係合状態から
解放状態に切り替わる際の処理について、即ちクラッチ
13を解放するための制御(解放制御)の開始が、時点
t1の開始信号により指令されてからの処理について説
明する。まず、図3のステップ100にて、増圧バルブ
8をオフするタイミング、即ちクラッチ13の解放制御
を完了させる終了信号が出力されるタイミング(時点t
3)を示す目標クラッチ解放ストロークA0を算出する。
【0044】この目標クラッチ解放ストロークA0と
は、図4に示す様に、クラッチ13の係合状態からどの
程度クラッチ13を移動させれば解放状態とすることが
できるかを示すものであり、ここでは、シリンダ9(従
ってロッド11)の移動量、即ちクラッチストロークで
示している。
【0045】前記目標クラッチ解放ストロークA0は、
各々のクラッチ13毎に設定される固有値であるが、車
両の走行状態などによって異なるので、例えば下記の様
にして設定している。即ち、クラッチ13を解放させる
際のクラッチ13に生じる引きずりトルクは、変速機が
高速段に設定されている時よりも低速段に設定されてい
る時の方が大きいため、これを考慮して、目標クラッチ
解放ストロークA0は、低速段の方が大きくなるように
設定している。
【0046】続くステップ110では、目標クラッチ解
放ストロークA0から、ポンプモータ4を停止するタイ
ミング(時点t2)であるオフストロークAを求める。
つまり、ポンプモータ4は、通電を停止してからも慣性
で作動するので、増圧バルブ8をオフする時点t3で、
その慣性による影響が僅かとなる(又は無くなる)様
に、オフストロークAを設定するのである。
【0047】具体的には、例えば下記の様にして、目標
クラッチ解放ストロークA0からオフストロークAを設
定する。即ち、採用しているポンプモータ4の回転部の
慣性質量の大きいものはA/A0の値が小さく、慣性質
量の小さいものはA/A0が大きい値となり、その値は
0.6〜0.9の間で設定されるので、このA/A0の
値を用いて、目標クラッチ解放ストロークA0からオフ
ストロークAを設定している。
【0048】続くステップ120では、クラッチ13の
解放制御の開始信号に応じて、時点t1にて、ポンプモ
ータ4に通電して(オン)、油圧ポンプ6を作動させる
処理を行う。続くステップ130では、同様に、時点t
1にて、増圧バルブ8に通電して連通状態とし(オ
ン)、その管路3を開く処理を行う。
【0049】つまり、前記ステップ120,130の、
ポンプモータ4及び増圧バルブ8のオンにより、圧油が
レリーズシリンダ7側に供給される。続くステップ14
0では、ストロークセンサ14により検出したクラッチ
ストローク(実クラッチストローク)が、オフストロー
クA以上か否かを判定する。ここで肯定判断されるとス
テップ150に進み、一方否定判断されると前記ステッ
プ120に戻る。
【0050】ステップ150では、実クラッチストロー
クがオフストロークAに達したので(時点t2)、その
後のポンプモータ4による慣性の影響を低減するため
に、ポンプモータ4への通電を停止して(オフ)、油圧
ポンプ6を停止させる。尚、通電の停止の直後では、ポ
ンプモータ4及び油圧ポンプ6は、その慣性により若干
作動している。
【0051】続くステップ160では、実クラッチスト
ロークが、目標クラッチ解放ストロークA0以上か否か
を判定する。ここで肯定判断されるとステップ170に
進み、一方否定判断されるとステップ180に進む。ス
テップ170では、実クラッチストロークが目標クラッ
チ解放ストロークA0に達したので(時点t3)、クラッ
チ13の解放制御を完了するために、増圧バルブ8への
通電を停止する(オフ)。この実クラッチストロークが
目標クラッチ解放ストロークA0に達したことにより、
クラッチ13の解放が実現される。
【0052】一方、ステップ180では、実クラッチス
トロークが目標クラッチ解放ストロークA0に達するこ
とができない状態であるか否かを判定する。即ち、作動
油の流量の補償を行う必要があるか否かを、例えば実ク
ラッチストロークの変化量△Aが、△A<B(所定の判
定値)の条件を満たすか否かによって判定し、ここで肯
定判断されるとステップ190に進み、一方否定判断さ
れると前記ステップ160に戻る。
【0053】ステップ190では、このままでは、実ク
ラッチストロークが目標クラッチ解放ストロークA0に
達することができないのであるから、作動油の流量の補
償を行うために、一定時間だけポンプモータ4をオン
し、前記ステップ160に戻る。これにより、クラッチ
ストロークの増加が維持される。
【0054】この様に、本実施例では、クラッチ13を
解放する場合には、増圧バルブ8をオフする終了信号の
出力タイミングより前に、ポンプモータ4をオフしてい
る。これによって、増圧バルブ8をオフするタイミング
では、ポンプモータ4による余分な圧油の吐出が殆ど
(又は全く)行われず、ポンプモータ4や油圧ポンプ6
の慣性による影響が大きく低減する(又は全く無くな
る)。
【0055】その結果、クラッチ13の余分なストロー
ク移動が発生しないので、クラッチストローク制御性を
高く維持することができる。また、増圧バルブ8をオフ
したときでも、油圧ポンプ6と増圧バルブ8との間の管
路3の油圧が過大になることがないので、リリーフバル
ブ22が開弁することは殆どない。つまり、リリーフバ
ルブ22は、殆ど使用されなくなるので、リリーフバル
ブ22の耐久性(作動寿命)が向上するという利点があ
る。
【0056】(実施例2)次に、実施例2について説明
するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略又は簡
略化する。本実施例は、そのハード構成は前記実施例1
と同様であり、その制御処理のみが異なるので、制御処
理を、図5のフローチャート及び図6のタイミングチャ
ートに基づいて説明する。
【0057】まず、図5のステップ200にて、目標ク
ラッチ解放ストロークA0に対応する増圧バルブ8をオ
フする目標解放タイミングT0を算出する。この目標解
放タイミングT0とは、開始信号から終了信号までの期
間である。具体的には、下記の様にして目標解放タイミ
ングT0を算出する。
【0058】即ち、採用しているポンプモータ4によっ
て決まる時定数、定格回転数としてのポンプの吐出量、
レリーズシリンダ7のシリンダの径、及びクラッチスト
ロークによって自ずと決まる電気信号ONよりクラッチ
ストロークA0に到達するに要する時間を、予め目標解
放タイミングT0とする。
【0059】続くステップ210では、目標解放タイミ
ングT0から、ポンプモータ4を停止するタイミングで
あるオフタイミングTを求める。このオフタイミングT
とは、開始信号からポンプモータ4を停止させる信号ま
での期間である。具体的には、増圧バルブ8がオフされ
る時点t3で、ポンプモータ4の停止後の慣性による影
響が僅かとなる(又は無くなる)様に、例えば目標解放
タイミングT0を用いて、(0.6〜0.9)T0にオフ
タイミングTを設定する。
【0060】続くステップ220では、クラッチ13の
解放制御の開始信号に応じて、時点t1にて、ポンプモ
ータ4に通電して、油圧ポンプ6を作動させる処理を行
う。続くステップ230では、同様に、時点t1にて、
増圧バルブ8に通電して連通状態とし、その管路3を開
く処理を行う。
【0061】続くステップ240では、実クラッチスト
ロークに対応する時点t1からの経過時間が、オフタイ
ミングT以上か否かを判定する。ここで肯定判断される
とステップ250に進み、一方否定判断されると前記ス
テップ220に戻る。ステップ250では、経過時間が
オフタイミングTに達したので(時点t2)、ポンプモ
ータ4への通電を停止して、油圧ポンプ6を停止させ
る。
【0062】続くステップ260では、実クラッチスト
ロークが目標解放クラッチストロークA0に達した場合
にオンとなるストロークスイッチ(図示せず)がオンで
あるか否かによって、クラッチ断のストロークに達した
か否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ2
70に進み、一方否定判断されるとステップ280に進
む。
【0063】ステップ270では、クラッチ断のストロ
ークに達したので(時点t3)、増圧バルブ8への通電
を停止する。これにより、クラッチ13の解放が実現さ
れる。一方、ステップ280では、作動油の流量の補償
を行う必要があるか否かを、前記実施例1のステップ1
80と同様にして判定し、ここで肯定判断されるとステ
ップ290に進み、一方否定判断されると前記ステップ
260に戻る。
【0064】ステップ290では、このままでは、クラ
ッチ断のストロークに達することができないので、作動
油の流量の補償を行うために、一定時間だけポンプモー
タ4をオンし、前記ステップ260に戻る。この様に、
本実施例では、前記実施例1と同様な効果を奏するとと
もに、ストロークスイッチを用いてクラッチ断の判定を
行なって、増圧バルブ8をオフしているので、精度(分
解能)の高いストロークセンサを用い無くとも、正確な
(精度の高い)時間制御が可能となり、システムユニッ
トの低減ができるという利点がある。
【0065】(実施例3)次に、実施例3について説明
するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略又は簡
略化する。本実施例は、そのハード構成は前記実施例1
と同様であり、その制御処理のみが異なるので、制御処
理を、図7のフローチャート及び図8のタイミングチャ
ートに基づいて説明する。
【0066】まず、図5のステップ300にて、目標ク
ラッチ解放ストロークA0を算出する。続くステップ3
10では、目標クラッチ解放ストロークA0から、オフ
ストロークAを求める。
【0067】続くステップ320では、時点t1にて、
ポンプモータ4に通電して、油圧ポンプ6を作動させる
処理を行う。続くステップ330では、同様に、時点t
1にて、増圧バルブ8に通電して連通状態とし、その管
路3を開く処理を行う。
【0068】続くステップ340では、実クラッチスト
ロークがオフストロークA以上か否かを判定する。ここ
で肯定判断されるとステップ350に進み、一方否定判
断されると前記ステップ320に戻る。ステップ350
では、実クラッチストロークがオフストロークAに達し
たので(時点t2)、ポンプモータ4への通電を停止し
て、油圧ポンプ6を停止させる。
【0069】続くステップ360では、実クラッチスト
ロークが目標クラッチ解放ストロークA0以上か否かを
判定する。ここで肯定判断されるとステップ370に進
み、一方否定判断されるとステップ380に進む。ステ
ップ370では、実クラッチストロークが目標クラッチ
解放ストロークA0に達したので(時点t3)、増圧バル
ブ8への通電を停止する。これにより、クラッチ13の
解放が実現される。
【0070】続くステップ375では、例えば第1減圧
バルブ17に所定期間通電して、その管路16を開く。
これにより、過剰な圧油はリザーバタンク1に逃がされ
るので、それ以上実クラッチストロークが増大すること
がない。一方、ステップ380では、流量補償が必要か
否かを、前記実施例1のステップ180と同様にして判
定し、ここで肯定判断されるステップ390に進み、一
方否定判断されると前記ステップ360に戻る。
【0071】ステップ390では、作動油の流量の補償
を行うために、一定時間だけポンプモータ4をオンし、
前記ステップ360に戻る。この様に、本実施例では、
前記実施例1と同様な効果を奏するとともに、特に時点
t3から所定期間にわたり、第1減圧バルブ17(又は
第2減圧バルブ18)をオンしているので、それ以上実
クラッチストロークが増大することはない。
【0072】そのため、次の係合までの時間を短縮する
ことができ、クラッチストロークの制御性を一層向上す
ることができる。尚、本実施例では、クラッチストロー
クに基づいて、ポンプモータ6、増圧バルブ8、第1又
は第2減圧バルブ17,18などのアクチュエータを制
御しているが、前記実施例2の様に、時点t1からの経
過時間とストロークスイッチの状態とに基づいて、各ア
クチュエータを制御してもよい。
【0073】(実施例4)次に、実施例4について説明
するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略又は簡
略化する。本実施例では、前記実施例1の増圧バルブに
代えて、増圧チェックバルブを用いることが大きな特徴
である。
【0074】a)図9に示す様に、本実施例の自動クラ
ッチ制御装置は、リザーバタンク31からクラッチ機構
32に至る管路33に、ポンプモータ34に接続された
油圧ポンプ36と、管路33を開閉してレリーズシリン
ダ37への作動油の供給を調節する増圧チェックバルブ
38とを備えている。
【0075】この増圧チェックバルブ38は、油圧ポン
プ36の作動によって、自身と油圧ポンプ36との間の
作動油の圧力が所定値以上となった場合に、自身のバネ
38aの付勢力に抗して機械的に開いて、圧油をレリー
ズシリンダ37側に供給するものである。そして、この
圧油の供給がある値以上となるとクラッチ43が解放さ
れる。
【0076】また、油圧ポンプ36と増圧チェックバル
ブ38とを迂回して、リザーバタンク31とレリーズシ
リンダ37とを接続する管路46には、第1及び第2減
圧バルブ47,48が並列に配置されている。尚、第1
減圧バルブ47は、通電による開状態となる常閉弁であ
り、第2減圧バルブ48は、通電による閉状態となる常
開弁であり、更に、前記管路33と管路46とを接続し
て、管路41が設けられ、この管路41には、管路33
側の作動油を管路46側に逃がすリリーフバルブ42が
配置されている。尚、リリーブバルブ42の開弁圧は、
増圧チェックバルブ38の開弁圧よりも高く設定されて
いる。
【0077】b)次に、本実施例における制御処理を、
図10のフローチャート及び図11のタイミングチャー
トに基づいて説明する。まず、図10のステップ400
にて、目標クラッチ解放ストロークA0を算出する。
【0078】続くステップ410では、目標クラッチ解
放ストロークA0から、オフストロークAを求める。続
くステップ420では、時点t1にて、ポンプモータ3
4に通電して、油圧ポンプ36を作動させる処理を行
う。
【0079】続くステップ425では、時点t1にて、
第2減圧バルブ48をオン(閉)して、管路46を閉じ
る処理を行う。続くステップ440では、実クラッチス
トロークがオフストロークA以上か否かを判定する。こ
こで肯定判断されるとステップ450に進み、一方否定
判断されると前記ステップ420に戻る。
【0080】ステップ450では、実クラッチストロー
クがオフストロークAに達したので(時点t2)、ポン
プモータ34への通電を停止して、油圧ポンプ36を停
止させる。続くステップ460では、実クラッチストロ
ークが目標クラッチ解放ストロークA0以上か否かを判
定する。ここで肯定判断されるとステップ470に進
み、一方否定判断されるとステップ480に進む。ステ
ップ470では、実クラッチストロークが目標クラッチ
解放ストロークA0に達したので(時点t3)、クラッチ
13の解放が実現されるが、ここでは、第1減圧バルブ
47に所定期間通電して、その管路46を開く。これに
より、過剰な圧油はリザーバタンク31に逃がされるの
で、それ以上実クラッチストロークが増大することがな
い。
【0081】一方、ステップ480では、流量補償が必
要か否かを、前記実施例1のステップ180と同様にし
て判定し、ここで肯定判断されるステップ490に進
み、一方否定判断されると前記ステップ460に戻る。
ステップ490では、作動油の流量の補償を行うため
に、一定時間だけポンプモータ34をオンし、前記ステ
ップ460に戻る。
【0082】この様に、本実施例では、前記実施例3と
同様な効果を奏するとともに、特に増圧バルブに代えて
増圧チェックバルブ38を用いるので、増圧バルブの制
御がいらず、また、増圧チェックバルブ38におけるバ
ルブ圧力損失が少ないので、制御必要流体圧を下げるこ
とが可能であり、その構成及び制御が簡易化されるとい
う利点がある。
【0083】尚、本実施例では、クラッチストロークに
基づいて、各アクチュエータを制御しているが、前記実
施例2の様に、時点t1からの経過時間とストロークス
イッチの状態とに基づいて、各アクチュエータを制御し
てもよい。 (実施例5)次に、実施例5について説明するが、前記
実施例4と同様な箇所の説明は省略又は簡略化する。
【0084】本実施例では、前記実施例4のリリーブバ
ルブを用いないことが大きな特徴である。 a)図12に示す様に、本実施例の自動クラッチ制御装
置は、リザーバタンク51からクラッチ機構52に至る
管路53に、ポンプモータ54に接続された油圧ポンプ
56と、管路53を開閉してレリーズシリンダ57への
作動油の供給を調節する前記実施例4と同様な増圧チェ
ックバルブ58とを備えている。
【0085】また、油圧ポンプ56と増圧チェックバル
ブ58とを迂回して、リザーバタンク51とレリーズシ
リンダ57とを接続する管路66には、第1及び第2減
圧バルブ67,68が並列に配置されている。尚、第1
減圧バルブ67は、通電による開状態となる常閉弁であ
り、第2減圧バルブ68は、通電による閉状態となる常
開弁であり、特に、本実施例では、油圧ポンプ56と増
圧チェックバルブ58との間の管路53と、第1及び第
2減圧バルブ67,68とリザーバタンク51との間の
管路66とを接続する管路は設けられておらず、当然な
がらそこにリリーフバルブはない。
【0086】本実施例の制御処理は、前記実施例4にお
いて、図10及び図11を用いて説明した制御処理と同
様であるので、その説明は省略するが、本実施例では、
前記実施例4と同様な効果を奏するとともに、特にリリ
ーフバルブを用いないので、その構成が簡易化され、コ
スト的にも有利である。
【0087】本実施例において、リリーフバルブを省略
できる理由は、前記図11に示す様に、実クラッチスト
ロークが目標クラッチ解放ストロークA0に達した場合
には、第1又は第2減圧バルブ67,68をオンして、
その管路66を開くことにより、過大な圧油をリザーバ
タンク51側に逃がすことができるからである。
【0088】尚、本発明は前記実施例に何ら限定される
ことなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り、種々
の態様で実施できることはいうまでもない。例えば前記
実施例1では、記憶媒体としてECUを例に挙げたが、
自動クラッチ制御装置に対して上述した各種の制御を実
行させる手段を記憶された記憶媒体であれば、各種のチ
ップやディスクなど特に限定はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の自動クラッチ制御装置を示す概略
構成図である。
【図2】 実施例1の電気的構成を示すブロック図であ
る。
【図3】 実施例1の制御処理を示すフローチャートで
ある。
【図4】 実施例1の制御処理による動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図5】 実施例2の制御処理を示すフローチャートで
ある。
【図6】 実施例2の制御処理による動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図7】 実施例3の制御処理を示すフローチャートで
ある。
【図8】 実施例3の制御処理による動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図9】 実施例4の自動クラッチ制御装置を示す概略
構成図である。
【図10】 実施例4の制御処理を示すフローチャート
である。
【図11】 実施例4の制御処理による動作を示すタイ
ミングチャートである。
【図12】 実施例5の制御処理を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
1,31,51…リザーバタンク 2,32,52…クラッチ機構 3,16,21,3,41,46,53,66…管路 4,34,54…ポンプモータ 6,36,56…油圧ポンプ 7,37,57…レリーズシリンダ 8…増圧バルブ 13,43…クラッチ 14…ストロークセンサ 17,47,67…第1減圧バルブ 18,48,68…第2減圧バルブ 22,42…リリーフバルブ 38,58…増圧チェックバルブ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体によって駆動され、クラッチを係合
    状態から解放状態に切り替えるクラッチ機構と、 該クラッチ機構を駆動する流体を、該クラッチ機構に供
    給するポンプと、 該ポンプから前記クラッチ機構に至る第1管路と、 該第1管路に配置され、指令信号により駆動されて該第
    1管路を開閉する第1開閉手段と、 を備えるとともに、 前記クラッチを係合状態から解放状態に切り替える場合
    には、該切替動作の開始を指示する開始信号に応じて、
    前記ポンプを駆動して前記第1管路を介して前記流体を
    前記クラッチ機構に供給する開始制御手段と、 該開始制御手段の実行後に、前記切替動作の終了を指示
    する終了信号に応じて、前記第1開閉手段を駆動させて
    前記第1管路を閉じる終了制御手段と、 該終了制御手段による前記第1管路の閉鎖に先立って、
    前記ポンプを駆動するモータへの通電を停止するモータ
    停止制御手段と、 を備えることを特徴とする自動クラッチ制御装置。
  2. 【請求項2】 流体によって駆動され、クラッチを係合
    状態から解放状態に切り替えるクラッチ機構と、 該クラッチ機構を駆動する流体を、該クラッチ機構に供
    給するポンプと、 該ポンプから前記クラッチ機構に至る第1管路と、 該第1管路に配置され、指令信号により駆動されて該第
    1管路を開閉する第1開閉手段と、 前記ポンプ及び第1開閉手段を迂回して、前記第1管路
    と並列に設けられた第2管路と、 該第2管路に配置され、指令信号により駆動されて該第
    2管路を開閉する第2開閉手段と、 を備えるとともに、 前記クラッチを係合状態から解放状態に切り替える場合
    には、該切替動作の開始を指示する開始信号に応じて、
    前記ポンプを駆動して前記第1管路を介して前記流体を
    前記クラッチ機構に供給する開始制御手段と、 該開始制御手段の実行後に、前記切替動作の終了を指示
    する終了信号に応じて、前記第1開閉手段を駆動させて
    前記第1管路を閉じる第1管路閉鎖制御手段と、 該第1管路閉鎖制御手段による前記第1管路の閉鎖に先
    立って、前記ポンプを駆動するモータへの通電を停止す
    るモータ停止制御手段と、 前記第1開閉手段の駆動による前記第1管路の閉鎖の際
    に、前記第2開閉手段を駆動させて前記第2管路を開く
    第2管路開放制御手段と、 を備えることを特徴とする自動クラッチ制御装置。
  3. 【請求項3】 流体によって駆動され、クラッチを係合
    状態から解放状態に切り替えるクラッチ機構と、 該クラッチ機構を駆動する流体を、該クラッチ機構に供
    給するポンプと、 該ポンプから前記クラッチ機構に至る第1管路と、 該第1管路に配置され、前記ポンプの作動に伴う流体圧
    の増大によって、機械的に開弁する増圧チェックバルブ
    と、 前記ポンプ及び増圧チェックバルブを迂回して、前記第
    1管路と並列に設けられた第2管路と、 該第2管路に配置され、指令信号により駆動されて該第
    2管路を開閉する第2開閉手段と、 を備えるとともに、 前記クラッチを係合状態から解放状態に切り替える場合
    には、該切替動作の開始を指示する開始信号に応じて、
    前記ポンプを駆動して前記第1管路を介して前記流体を
    前記クラッチ機構に供給する開始制御手段と、 前記切替動作の終了を指示する終了信号に応じて、前記
    第2開閉手段を駆動させて前記第2管路を開く第2管路
    開放制御手段と、 該第2管路開放制御手段による前記第2管路の開放に先
    立って、前記ポンプを駆動するモータへの通電を停止す
    るモータ停止制御手段と、 を備えることを特徴とする自動クラッチ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記モータへの通電を停止する停止タイ
    ミングを、前記終了信号のタイミングに応じて、通電停
    止後のモータの慣性による影響を低減する範囲内に設定
    することを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記
    載の自動クラッチ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記停止タイミングを、クラッチストロ
    ークに応じて設定することを特徴とする前記請求項4に
    記載の自動クラッチ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記停止タイミングを、前記開始信号か
    らの経過時間に応じて設定することを特徴とする前記請
    求項4に記載の自動クラッチ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記終了信号のタイミングを、クラッチ
    ストロークに応じて設定することを特徴とする前記請求
    項4〜6のいずれかに記載の自動クラッチ制御装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項1〜7のいずれかに記載した
    自動クラッチ制御装置の制御を実行させる手段を記憶し
    ていることを特徴とする記憶媒体。
  9. 【請求項9】 リザーバタンクからクラッチ機構に至る
    第1管路と、 該第1管路に配置されたポンプと、 該ポンプの吐出側に配置され、指令信号により開閉動作
    を行なう増圧バルブと、 前記ポンプ及び増圧バルブを迂回して、前記リザーバタ
    ンクと前記クラッチ機構とを接続する第2管路と、 該第2管路に並列に配置され、指令信号により開閉動作
    を行なう第1減圧バルブ及び第2減圧バルブと、 前記ポンプと前記増圧バルブとの間の第1管路と、前記
    リザーバタンクと前記第1及び第2減圧バルブとの間の
    第2管路とを接続する第3管路と、 該第3管路に配置され、加わる圧力により機械的に開閉
    動作を行なうリリーフバルブと、 を備えたことを特徴とする前記請求項1に記載の自動ク
    ラッチ制御装置。
  10. 【請求項10】 リザーバタンクからクラッチ機構に至
    る第1管路と、 該第1管路に配置されたポンプと、 該ポンプの吐出側に配置され、加わる圧力により機械的
    に開閉動作を行なう増圧チェックバルブと、 前記ポンプ及び増圧チェックバルブを迂回して、前記リ
    ザーバタンクと前記クラッチ機構とを接続する第2管路
    と、 該第2管路に並列に配置され、指令信号により開閉動作
    を行なう第1減圧バルブ及び第2減圧バルブと、 前記ポンプと前記増圧チェックバルブとの間の第1管路
    と、前記リザーバタンクと前記第1及び第2減圧バルブ
    との間の第2管路とを接続する第3管路と、 該第3管路に配置され、加わる圧力により機械的に開閉
    動作を行なう、前記増圧チェックバルブより開弁圧の高
    いリリーフバルブと、 を備えたことを特徴とする前記請求項3に記載の自動ク
    ラッチ制御装置。
  11. 【請求項11】 前記第3管路、及び該第3管路のリリ
    ーフバルブを除いたことを特徴とする前記請求項10に
    記載の自動クラッチ制御装置。
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