JPH1181157A - スエード調人工皮革 - Google Patents

スエード調人工皮革

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JPH1181157A
JPH1181157A JP9235816A JP23581697A JPH1181157A JP H1181157 A JPH1181157 A JP H1181157A JP 9235816 A JP9235816 A JP 9235816A JP 23581697 A JP23581697 A JP 23581697A JP H1181157 A JPH1181157 A JP H1181157A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐光性、洗濯堅牢度およびドライクリーニン
グ堅牢度に非常に優れたスエード調人工皮革を得る。 【解決手段】 平均単繊度0.5デニール以下の極細ポ
リアミド繊維からなる絡合不織布とポリウレタンを主体
とする重合体とからなるスエード調人工皮革において、
スエード調人工皮革の少なくとも表面に、硫化染料、建
染染料および硫化建染染料から選ばれた少なくとも一種
の染料と、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフ
ェノンを存在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐光性に優れ、か
つ洗濯及びドライクリーニングに対する染色堅牢度にも
優れたスエード調人工皮革に関するものである。詳しく
は、衣料、靴、手袋等の用途に適したスエード調人工皮
革に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、絡合不織布にポリウレタン溶
液を含浸したのち、該ポリウレタンを凝固させて得られ
るシートの表面を毛羽立てたものがスエード調の人工皮
革として、さらに該シートの表面にさらにポリウレタン
層を積層したシートが銀面付調の人工皮革として用いら
れている。しかしこれらの人工皮革は、色の耐光性や耐
洗濯堅牢性などが十分ではないと云う問題点を有してお
り、これらの問題点を改良するために多くの提案がなさ
れている。とりわけ人工皮革を構成するポリウレタンを
改良して上記問題点を解決する方法として、例えば、下
記化学式(2)で示される化合物を添加したポリウレタ
ン組成物を使用する方法が特公昭57−5903号公報
に提案されている。
【0003】
【化2】
【0004】(但し、Kは水素又はベンジル基、R1〜
R5は水素又は炭化水素基を表す) また、下記化学式(3)で示される化合物をポリウレタ
ンに添加したポリウレタン組成物を人工皮革に使用する
ことが特公昭59−43590号公報に提案されてい
る。
【0005】
【化3】 (但し、R1は水素原子又は低級脂肪族基、R2は水素原
子又は低級アルキル基、R3,R4は同一又は相異なる低
級アルキル基、R5は低級脂肪族基を表す。)
【0006】また、ポリウレタンの製造時にポリウレタ
ン製造の原料の一部に安定剤を添加してポリウレタン分
子鎖中あるいはポリウレタン分子鎖末端に該安定剤を結
合させてポリウレタンの性能を改良する方法も知られて
おり、そのような方法の例として、安定剤にヒンダード
アミン化合物を結合させ、それをポリウレタンの原料の
一部として用いる方法が特公昭57−58469号公
報、特公昭59−51632号公報、特公昭59−51
633号公報、特公昭62−49883号公報などで提
案されている。
【0007】またポリウレタンに対して更に他の化合
物、例えば無機酸、有機カルボン酸あるいはそれらの誘
導体、または多塩基酸等を配合することによって効果を
高める方法が特公昭61−6097号公報、特開昭59
−96118号公報などで提案されている。
【0008】更に、含金属錯塩染料により染色したスエ
ード調人工皮革の表面に、耐光安定剤としてヒンダード
フェノール系化合物およびヒンダードアミン系化合物を
付与する方法が特公平6−37753号公報に提案され
ている。
【0009】このように、従来の人工皮革の色の耐光
性、色の耐洗濯堅牢性を改良する方法として、不織布に
含浸又は被覆するポリウレタンに安定剤を配合する方法
やポリウレタンに安定剤を化学的に結合させる方法等が
採用されてきた。しかしながら、多くの安定剤はポリウ
レタンとの親和性が悪く、ポリウレタンに配合した安定
剤が時間の経過とともに表面に移行して人工皮革から脱
落したり、人工皮革を製造する工程、例えばポリウレタ
ン溶液を湿式凝固する工程やポリウレタンの溶剤を洗浄
により人工皮革から除去する工程、さらに染色処理工程
や仕上処理工程などにおいて化学的作用あるいは物理的
作用により安定剤の変質または脱落が生じ、安定剤の効
果が減少したりあるいは安定剤の変質に伴う変色などを
起こしたりして、好ましくない状態をもたらすことがあ
る。
【0010】更に人工皮革を構成する繊維がポリアミド
繊維、とりわけ極細ポリアミド繊維の場合には、繊維の
黄化、脆化性なども相俟って色の耐光性及び耐洗濯堅牢
性の向上には限界がある。更に染色に使用される染料に
ついても、染色性および色の耐光性の点で比較的良好な
含金錯塩染料が従来一般に用いられているが、これら染
料と極細ポリアミド繊維の組み合わせの場合には、洗濯
堅牢度及び鮮明色に乏しく、十分なカラーバリエーショ
ンあるいは優れた洗濯堅牢度が得られなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、極細ポリア
ミド繊維の絡合不織布とポリウレタンとからなるスエー
ド調人工皮革において、衣料、靴、または手袋等の用途
分野への使用に対して十分な耐光変色性、色の耐洗濯堅
牢性を有し、かつ優れた色の耐ドライクリーニング堅牢
度を併せ持ったものを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、平均単繊度
0.5デニール以下の極細ポリアミド繊維からなる絡合
不織布とポリウレタンを主体とする重合体とからなるス
エード調人工皮革において、スエード調人工皮革の少な
くとも表面に、硫化染料、建染染料および硫化建染染料
からなる群から選ばれる少なくとも一種の染料と、下記
式(1)で表されるベンゾフェノン系化合物が存在して
いることを特徴とする耐光変色性、色の洗濯堅牢度及び
耐ドライクリーニング堅牢性に優れたスエード調人工皮
革である。従来から、種々の化合物を用いてスエード調
人工皮革の耐光変色性や色の洗濯堅牢度を高める方法が
知られているが、本発明で用いる特定の染料と特定のベ
ンゾフェノン系化合物を組み合わせた場合のみ、原因は
明確ではないが、両物質の特殊な相互作用により、従来
の組み合わせからは予測できない極めて優れた効果が得
られる。
【0013】
【化1】
【0014】本発明で用いる前記化学式(1)で表され
る2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン
は、いわゆるベンゾフェノン系紫外線吸収剤に属する化
合物である。高分子物質の添加剤として用いられる一般
的な紫外線吸収剤としては、数多くの種類があり、例え
ばベンゾトリアゾール系化合物、ヒンダートアミン系化
合物、サリチル酸誘導体系、ベンゾフェノン系化合物等
が挙げられる。さらにベンゾフェノン系化合物について
も、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジ
ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシ−2'−カルボキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、
ナトリウム2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシ
−5−スルホベンゾフェノン、5−クロロ−2−ヒドロ
キシ−ベンゾフェノン、2,4−ジベンゾイル−レゾル
シノール、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフ
ェノン等をはじめこれ以外にも数多くの化合物がある。
さらに染料に関しても、ポリアミド系繊維を染色するの
に用いられる染料としては、酸性染料、分散染料、金属
錯塩染料等が一般的であり、その他にも、直接染料、ナ
フトール染料、建染染料、硫化染料、硫化建染染料等の
染料がわずかではあるが用いられている。
【0015】本発明は、これら多くの種類の紫外線吸収
剤のなかからベンゾフェノン系の化合物を選び、さらに
このベンゾフェノン系化合物に属する無数の化合物の中
から、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ンと云う特定の物質を選択し、さらに用いる染料に関し
ても、多くの染料の中から建染染料、硫化染料、硫化建
染染料と云う、ポリアミド系繊維の染色においては必ず
しも一般的ではない染料を選択したものである。そして
この特定のベンゾフェノン系化合物(すなわち2,2',
4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン)と特定の染
料(すなわち建染染料、硫化染料、硫化建染染料)を組
み合わせることにより、他の組み合わせでは、到底達成
することができない、極めて優れた耐光変色性および色
の洗濯堅牢度が得られることを本発明は見いだしたもの
である。
【0016】すなわち本発明は、平均単繊度0.5デニ
ール以下の極細ポリアミド繊維からなる絡合不織布、そ
の不織布空間に含有した多孔質構造または非多孔質構造
のポリウレタンを主体とする重合体とからなる基体の少
なくとも一面を起毛処理して得られる、基体構成繊維に
よって形成されている繊維立毛で表面が覆われているス
エード調人工皮革において、硫化染料、建染染料および
硫化建染染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の
染料で染色して、スエード調人工皮革を所望の色調に着
色し、ついで前記化学式(1)で表されるベンゾフェノ
ン系化合物を配合した組成液を、着色したスエード調人
工皮革の表面に塗布して、表面部分に該ベンゾフェノン
化合物を付着させるものである。また着色した該スエー
ド調人工皮革に該ベンゾフェノン組成液を含浸するか、
または該組成液中に着色したスエード調人工皮革を浸漬
するなどの方法によって、スエード調人工皮革の表面の
みならず内部にも該ベンゾフェノン化合物を付着させて
もよい。このようにスエード調人工皮革の表面に付着し
ている該染料を該ベンゾフェノン化合物で覆うことによ
り耐光性が顕著に向上する。
【0017】これによってスエード調人工皮革の少なく
とも立毛側表面には、硫化染料、建染染料および硫化建
染染料からなる群から選ばれた少なくとも一種の染料
と、前記化学式(1)で表されるベンゾフェノン系化合
物を存在させたスエード調人工皮革が製造される。
【0018】ここでスエード調人工皮革の表面とは立毛
部分を意味しており、スエード調人工皮革を硫化染料、
建染染料、および硫化建染染料を主体とした染料で染色
し、さらに前記化学式(1)で表されるベンゾフェノン
系化合物を付与した結果、立毛部分に該ベンゾフェノン
系化合物及び染料が存在していることとなり、もちろん
スエード調人工皮革の内部に染料または該ベンゾフェノ
ン系化合物が浸透していてもよい。
【0019】本発明におけるスエード調人工皮革を構成
している絡合体を形成しているポリアミド極細繊維とし
ては、6−ナイロン、66−ナイロン、610−ナイロ
ン、芳香環を有するナイロンおよびこれらを主とする共
重合体等からなる極細繊維が挙げられる。これら極細繊
維を製造する方法としては、例えば次の方法が挙げられ
る。すなわち相溶性のない少なくとも2種のポリマーを
混合溶融してこの混合溶融物を紡糸する方法、あるいは
相溶性のない少なくとも2種のポリマーを別々に溶融
し、それぞれのポリマーを紡糸口金付近で合流して複合
紡糸する方法等により、まず2種以上のポリマーからな
る多成分系繊維を作る。この多成分系繊維中において、
少なくともひとつのポリマーが分散成分(島成分、すな
わち極細デニール繊維成分)を構成し、そして他のポリ
マーが分散媒成分(海成分)となっており、前記島成分
の回りを海成分が覆っている海島構造となっている。そ
して本発明においては、ポリアミドが島成分となってい
る。また本発明においては、繊維横断面方向に2種以上
のポリマーのそれぞれが他のポリマーにより分割された
形態、すなわち2種のポリマーが繊維長さ方向にそれぞ
れ複数の層となりこれらの層が積層され一本の繊維を形
成しているような形態になっていてもよい。そしてこれ
ら多成分系繊維から分散媒成分(分割形態の場合にもポ
リアミド以外のポリマーを分散媒成分と称す)のポリマ
ーを溶解除去又は分解除去することにより島成分が残
り、島成分(すなわち極細繊維)が束状に集束された繊
維が得られる。
【0020】分散媒成分(海成分)ポリマーとしては、
ポリエチレン、ポリスチレン、エチレンプロピレン共重
合体、ナトリウムスルホイソフタル酸共重合ポリエステ
ル等が挙げられる。 極細ポリアミド繊維の平均単繊度
は、スエード調人工皮革の風合いおよび外観に影響を及
ぼす。とりわけ牛革、羊革のスエード調人工皮革を指向
する場合には、平均単繊度は0.5デニール以下、好ま
しくは0.1デニール以下、より好ましくは0.05〜
0.0001デニールの範囲のもので構成する。平均単
繊度が0.5デニールを越える太さの場合には、染色物
の色の深み、染色堅牢度性、耐摩擦性などの性能的には
好ましいが、本発明で指向している牛革や羊革のスエー
ド調あるいはヌバック調の人工皮革を得るうえでは風合
い、触感、外観上好ましくない。
【0021】また、繊維絡合不織布に含有するポリウレ
タンとしては、平均分子量700〜3000のポリエス
テルジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルエ
ーテルジオール、ポリラクトンジオール、ポリカーボネ
ートジオールなどからなる群から選ばれた少なくとも1
種のポリマージオールと、芳香族ジイソシアネート及び
脂環族ジイソシアネートからなる群から選ばれた少なく
とも1種の有機ジイソシアネートを主体に、必要に応じ
て他の有機ジイソシアネートあるいは有機トリイソシア
ネート等を配合した有機イソシアネートと、さらに低分
子ジオール、低分子ジアミン、ヒドラジン、ヒドロキシ
アミンなど活性水素原子を2個有する低分子化合物と
を、溶液重合法、溶融重合法、塊状重合法などによって
重合して得たポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテ
ル系ポリウレタン、ポリエステルエーテル系ポリウレタ
ン、ポリラクトン系ポリウレタン、ポリカーボネート系
ポリウレタンなどが挙げられる。
【0022】これらのポリウレタンは溶剤に溶解あるい
は分散剤に分散してポリウレタン液にしたのち、この液
を繊維絡合不織布に含浸し、ポリウレタンの非溶剤で処
理して湿式凝固あるいは乾式凝固したのち、多成分系繊
維の分散媒成分であるポリマーを溶解除去することによ
り極細繊維およびポリウレタンからなる基体繊維シート
を得る。またポリウレタン液を繊維絡合不織布に含浸す
る前に、多成分系繊維の分散媒成分であるポリマーを溶
解除去してもよい。
【0023】この基体繊維シートを所定の厚さにスライ
スし、あるいはスライスせずに、少なくとも製品におい
て表面となる一面をサンドペーパーによりバフィング処
理や起毛機による起毛処理を行い、表面に極細ポリアミ
ド繊維からなる立毛を形成させ、さらに洗浄処理などの
工程を経てスエード調人工皮革とする。スエード調人工
皮革におけるポリウレタンの重量割合としては20〜6
0重量%が好ましい。
【0024】このような方法により製造されたスエード
調人工皮革を次に染色する。染色に用いる染料は、硫化
染料、建染染料および硫化建染染料からなる群から選ば
れた少なくとも一種の染料である。これらの染料は、水
に不溶であるため洗濯堅牢度に優れ、衣料、靴、または
手袋等の水と接する機会の多い用途の人工皮革の染色に
使用するのに適している。染色方法としては通常の染色
機を用いて常法の条件で染色する。例えば、染色方法と
しては、浸染法、グラビヤ法等が挙げられ、特に限定さ
れないが、衣料、靴、または手袋等に使用するうえで、
風合いや堅牢度の点から浸染法が好ましく、更に染色機
については、ウィンス染色機、サーキュラー染色機、ダ
ッシュライン染色機、ジッガー染色機等が挙げられる
が、中でも密閉性のあるサーキュラー染色機が好まし
い。
【0025】染色は、あらかじめ塩基性条件下で還元し
た上記染料をスエード調人工皮革に染着させ、あるいは
分散状態の上記染料液にスエード調人工皮革を浸漬した
後に、塩基性条件下で還元剤を添加、または還元剤添加
により塩基性条件下にして染着させる。このときの染料
濃度はスエード調人工皮革の重量に対して0.01%〜
30%、特に0.5%〜10%が好ましい。塩基性条件
を作る物質としては水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。還元剤として
はハイドロサルファイト、ナトリウムスルホキシレート
ホルムアルデヒド、水硫化ソーダ、硫化ソーダ、二酸化
チオ尿素等が単独または組み合わせて使用することがで
きる。染着温度は60℃以上が好ましく、60℃未満で
あると発色性が不十分となり淡色もしくは鮮明さに欠け
た色相となる。染着時間は10分以上、好ましくは30
〜60分程度である。必要に応じて還元剤を追加して染
着させてもよい。
【0026】染着した染料をその後酸化して、染料を水
不溶性のものとする。酸化する方法に関しては特に限定
されないが、薬液酸化が効率的で好ましい。酸化剤とし
ては、過酸化水素、重クロム酸カリ、過ホウ素酸などの
染工場で一般に使用されるものが本発明においても使用
される。スエード調人工皮革への染料の好適な染着量と
しては、上記染料濃度の80〜95%の範囲(すなわち
人工皮革の重量に対して0.008〜27%の範囲)で
ある。本発明で染色されたスエード調人工皮革は、優れ
た洗濯堅牢度、ドライクリーニング堅牢度を持ち、さら
に鮮明な発色性を示す。
【0027】さらに本発明において、染色したスエード
調人工皮革に付与する前記化学式(1)で表される2,
2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン化合物
は、ポリアミド繊維およびポリウレタンの黄化現象によ
る影響も加わった染色物の変退色を防止するものであ
る。2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン
化合物は溶剤に溶かし、あるいは水エマルジョン化して
スエード調人工皮革へ付与することができる。溶剤に溶
かして使用する場合の溶剤としては、例えばメタノー
ル、酢酸エチル、メチルエチルケトン等が挙げられる。
スエード調人工皮革への2,2',4,4'−テトラヒドロ
キシベンゾフェノン化合物の付着量は、該人工皮革の重
量に対して0.1重量%以上15重量%以下である。付
着量が少ないと安定化効果が小さいが、付着量を多くし
ても付与量に比例した顕著な効果が得られない。
【0028】また、ベンゾフェノン化合物の好ましい付
着状態は、スエード調人工皮革の表面を主体に付与する
ことであり、そのための好適な付与方法としては、例え
ばグラビヤロールコーター法、リバースロールコーター
法、スプレーコーター法、カーテンフローコーター法な
どで塗布し、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾ
フェノン化合物の溶剤又は水を蒸発除去する方法が挙げ
られる。あるいは上記ベンゾフェノン化合物の溶液や分
散液中にスエード調人工皮革を浸漬して付着させる方法
やディップニップによる付着させる方法も、表面に多く
付着した状態となる場合には優れた効果がある。また上
記ベンゾフェノン化合物を含む液には、スエード調人工
皮革の立毛状態、風合い、表面の各種性能を損なわない
範囲であって、かつ表面の変退色をもたらさない重合
体、例えばポリカーボネート系ポリウレタン、無黄変ポ
リウレタンなどをベンゾフェノン化合物の展着剤として
添加しておいてもよい。
【0029】そして、スエード調人工皮革は、必要に応
じて風合いや外観の修正のために、揉み処理や表面のブ
ラッシング処理等を行うことも好ましい。本発明で得ら
れたスエード調人工皮革は、耐光性、かつ洗濯堅牢度、
ドライクリーニング堅牢度に優れたものである。
【0030】
【実施例】以下実施例により、本発明を説明する。なお
本発明で言う平均繊度は、分散媒成分を抽出除去する前
の繊維の横断面写真を電子顕微鏡で撮り、それから1本
の繊維を構成する分散成分(島成分)のトータルデニー
ルと島本数をもとめ、トータルデニールを島本数で割る
ことにより得られる。また実施例中の部および%はこと
わりのない限り重量に関するものである。また染料の吸
着量は、染色に使用した染料液の残液中に残存している
染料の量を測定することにより求めた。
【0031】実施例1 高流動性ポリエチレン40部(分散媒成分)、6−ナイ
ロン60部(島成分)からなる繊度4.5デニールの多
成分系繊維を用いて作った平均目付650g/m2の繊
維絡合不織布に、ポリエーテル系ポリウレタンを主体と
するポリウレタン組成物13部、ジメチルホルムアミド
87部の組成液を含浸し、湿式凝固してポリウレタン量
として168g/m2の量を含有した繊維シートを得た。こ
の繊維シートは熱トルエン中で処理して繊維中のポリエ
チレン成分を溶解除去し、6−ナイロン極細繊維束繊維
(平均繊度0.05デニール)絡合不織布にポリウレタ
ンが含有した厚さ約1.3mmの繊維質シート(A)を得
た。繊維質シート(A)を中間で2分割し、凝固時の表
面をエメリーバフ機で繊維立毛面を形成し、ブラッシン
グして平均厚さ0.5mmのスエード調シート(B)を得
た。このスエード調シート(B)を建染染料を用いて赤
色に染色した。
【0032】染着 Indanthren Red FBB (BASF) 4.0%owf 還元剤(ハイト゛ロサルファイト) 15g/L 水酸化ナトリウム 2g/L 浴比 1:100 温度;時間 70℃−30分 染色機 サーキュラー染色機 酸化 過酸化水素(30%) 3g/L 酢酸 3g/L 温度;時間 60℃−30分
【0033】染色後洗浄し、乾燥して得た赤色のスエー
ド調シートはブラシ掛け、揉み処理してスエード調製品
(C)を得た。この染色処理によりスエード調製品
(C)には、染色前のスエード調シートの重量に対して
3.5重量%の量で染料が染着していた。次いでスエー
ド調製品(C)の繊維立毛表面には 2,2’4,4’
−テトラヒドロキシベンゾフェノン10部、メチルエチ
ルケトン(以下MEKと略す)90部からなる組成液
(A−1)をグラビヤロール法塗布で付与し、乾燥した
後、ブラシ掛けで整毛し、スエード調シート製品(D)
を得た。該ベンゾフェノン化合物の付着量は人工皮革
(C)の重量に対して1.0%であった。このスエード
調シート製品についてフェードテスターによる耐光性試
験、洗濯試験およびドライクリーニング試験を行った結
果を表1に示した。 すなわち、本発明のスエード調人
工皮革は耐光性に優れ、かつ洗濯堅牢度、ドライクリー
ニング堅牢度、外観、触感にも優れていた。
【0034】実施例2 実施例1で得たスエード調シート(B)を硫化染料を用
いて紺色に染色した。 染着 Asathiosol Pure Blue S-GL (旭化学工業) 8.0%owf 還元剤(水硫化ソーダ) 7g/L 浴比 1:100 温度;時間 70℃−30分 染色機 サーキュラー染色機 酸化 過酸化水素(30%) 3g/L 酢酸 3g/L 温度;時間 60℃−30分
【0035】染色後に実施例1と同様の処理を行い、ス
エード調製品(E)を得た。次いでスエード調製品
(E)に組成液(A−1)を実施例1と同様の方法で処
理し、スエード調製品(F)を得た。このスエード調製
品(E)における染料の染着量は、染色前のスエード調
シートの重量に対して6.8%であり、ベンゾフェノン
化合物の付着量はスエード調製品(E)に対して1.0
%であった。スエード調製品(F)についてフェードテ
スターによる耐光性試験、および洗濯試験を行った結
果、耐光性6級、洗濯堅牢度5級で優れたものであっ
た。
【0036】実施例3 実施例1で得たスエード調シート(B)を硫化建染染料
を用いて青色に染色した。 染着 Hydoron Blue 3RC (Dystar) 4.0%owf 還元剤(ハイト゛ロサルファイト) 7g/L 浴比 1:100 温度;時間 70℃−30分 染色機 サ−キュラー染色機 酸化 過酸化水素(30%) 3g/L 酢酸 3g/L 温度;時間 60℃−30分
【0037】染色後に実施例1と同様の処理を行い、ス
エード調製品(G)を得た。次いでスエード調製品
(G)に組成液(A−1)を実施例1と同様の方法で処
理し、スエード調製品(H)を得た。このスエード調製
品(G)における染料の付着量は、染色前のスエード調
シートの重量に対して3.6%であり、ベンゾフェノン
化合物の付着量はスエード調製品(G)に対して0.9
%重量であった。スエード調製品(H)についてフェー
ドテスターによる耐光性試験および洗濯試験を行った結
果、耐光性6級、洗濯堅牢度5級で優れたものであっ
た。
【0038】比較例1 実施例1で得た染色されたスエード調製品(C)に2,
2'−ジヒドロキシ−4,4'-ジメトキシベンゾフェノン
10部、MEK90部からなる組成液(A−2)をグラ
ビヤロール法塗布で付与し、乾燥した後、ブラシ掛けで
整毛し、スエード調シート製品(I)を得た。染料の染
調量およびベンゾフェノン化合物の付着量は実施例1と
同一であった。このスエード調シート製品についてフェ
ードテスターによる耐光性試験および洗濯試験を行った
結果、洗濯堅牢度は5級と優れているものの、耐光性4
級であり黄変していた。
【0039】比較例2 実施例1で得たスエード調シート(B)を含金錯塩染料
を用いて赤色に染色した。 染着 Irgalan Red 2GL (Ciba) 4.0%owf 浴比 1:100 温度;時間 90℃−30分 染色機 サーキュラー染色機
【0040】染色後に実施例1と同様の処理を行い、ス
エード調製品(J)を得た。次いでスエード調製品
(J)に組成液(A−1)を実施例1と同様の方法で処
理し、スエード調製品(K)を得た。染料の染着量は、
スエード調シートの重量に対して3.53%であり、ベ
ンゾフェノン化合物の付着量は実施例1と同一であっ
た。スエード調製品(K)についてフェードテスターに
よる耐光性試験、および洗濯試験を行った結果、耐光性
6級で優れたものであったが、洗濯堅牢度3級となり、
赤い染料が脱落していた。以上のようにして得られたス
エード調人工皮革の耐光性および洗濯堅牢度等を表1に
示した。
【0041】比較例3 実施例1で得た染色されたスエード調製品(C)に、4-te
rt-butyl-phenylsalicylate10部及びメチルエチルケ
トン90部からなる組成液をグラビヤロール法塗布で付
与し、乾燥した後、ブラシ掛けで整毛し、スエード調シ
ート製品(L)を得た。4-tert-butyl-phenylsalicylat
eの付着量は、実施例1におけるベンゾフェノン化合物
の付着量と同一であった。このスエード調シート製品に
ついてフェードテスターによる耐光性試験および洗濯試
験を行った。その結果を表1に示す。
【0042】比較例4 上記比較例3において、4-tert-butyl-phenylsalicylat
eを5-chloro-2-hydroxybenzophenoneに置き換える以外
は比較例3と同様の方法によりスエード調シート製品
(M)を得た。5-chloro-2-hydroxybenzophenoneの付着
量は実施例1におけるベンゾフェノン化合物の付着量と
同一であった。このスエード調シート製品についてフェ
ードテスターによる耐光性試験および洗濯試験を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0043】比較例5 上記比較例3において、4-tert-butyl-phenylsalicylat
eを2,4-dibenzoyl-resorcinolに置き換える以外は比較
例3と同様の方法によりスエード調シート製品(N)を
得た。2,4-dibenzoyl-resorcinolの付着量は実施例1に
おけるベンゾフェノン化合物の付着量と同一であった。
このスエード調シート製品についてフェードテスターに
よる耐光性試験および洗濯試験を行った。その結果を表
1に示す。
【0044】比較例6 上記比較例3において、4-tert-butyl-phenylsalicylat
eを2-(2'-hydroxy-5'-methylphenyl)benzotriazoleに置
き換える以外は比較例3と同様の方法によりスエード調
シート製品(P)を得た。2-(2'-hydroxy-5'-methylphe
nyl)benzotriazoleの付着量は実施例1におけるベンゾ
フェノン化合物の付着量と同一であった。このスエード
調シート製品についてフェードテスターによる耐光性試
験および洗濯試験を行った。その結果を表1に示す。
【0045】比較例7 上記比較例3において、4-tert-butyl-phenylsalicylat
eを2-hydroxy-4-methoxy-benzophenoneに置き換える以
外は比較例3と同様の方法によりスエード調シート製品
(Q)を得た。2-hydroxy-4-methoxy-benzophenoneの付
着量は実施例1におけるベンゾフェノン化合物の付着量
と同一であった。このスエード調シート製品についてフ
ェードテスターによる耐光性試験および洗濯試験を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】耐光性に関しては、8級が最高であり、級
が低下するに従って耐光性は悪化する。また洗濯堅牢性
及びドライクリーニング堅牢性に関しては5級が最高
で、級が低下するに従って洗濯堅牢性及びドライクリー
ニング堅牢性は低下する。なお、耐光性に関しては、J
IS L 0841に従って、洗濯堅牢性に関してはJ
IS L 0844に従って、さらにドライクリーニン
グ堅牢性に関してはJIS L 0860に従って測定
した。
【0048】
【発明の効果】本発明で得られたスエード調人工皮革
は、耐光性、洗濯堅牢度およびドライクリーニング堅牢
度に非常に優れたもので、衣料用、靴、手袋用等として
利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D06P 1/22 D06P 1/22 1/30 1/30 A 3/00 3/00 L 3/82 3/82 F 5/04 5/04 // D06M 13/12 D06M 13/12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均単繊度0.5デニール以下の極細ポリ
    アミド繊維からなる絡合不織布とポリウレタンを主体と
    する重合体とからなるスエード調人工皮革において、ス
    エード調人工皮革の少なくとも表面に、硫化染料、建染
    染料および硫化建染染料から選ばれた少なくとも一種の
    染料と、下記式(1)で表されるベンゾフェノン系化合
    物が存在していることを特徴とするスエード調人工皮
    革。 【化1】
  2. 【請求項2】平均単繊度0.5デニール以下の極細ポリ
    アミドからなる絡合不織布とポリウレタンを主体とする
    重合体とからなるスエード調人工皮革を硫化染料、建染
    染料および硫化建染染料から選ばれた少なくとも一種の
    染料にて染色し、その後に下記式(1)で表されるベン
    ゾフェノン系化合物を付与するスエード調人工皮革の製
    造法。 【化1】
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003042450A1 (en) * 2001-11-09 2003-05-22 Polymer Group, Inc. Method of continuously dyeing nonwoven fabrics and the products thereof

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