JPH1181116A - 短繊維不織布 - Google Patents

短繊維不織布

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JPH1181116A
JPH1181116A JP9259250A JP25925097A JPH1181116A JP H1181116 A JPH1181116 A JP H1181116A JP 9259250 A JP9259250 A JP 9259250A JP 25925097 A JP25925097 A JP 25925097A JP H1181116 A JPH1181116 A JP H1181116A
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幸喜 永野
Shigeru Hirabayashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械方向に対し直角方向及び垂直方向の各方
向に於ける通気度が大きく且つ方向性の少ない不織布を
提供すること。 【解決手段】 繊維長3〜25mmの短繊維が交差して接
着された不織布であって、不織布の機械方向(MD)と
直角方向(CD)の通気度比(MD/CD)が1.0〜
1.5であり、かつ不織布の機械方向(MD)と垂直方
向(VD)の通気度比(MD/VD)が1.0〜2.2
である短繊維不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、短繊維不織布に関
し、さらに詳しくは紙おむつ、ナプキン、おりものシー
ト、失禁用パット、母乳パット等の衛生材料、またはワ
イパーなどに好適に用いられる短繊維不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の短繊維不織布としては、
特公昭52−12830号公報に記載されるように、カ
ード機を用いて熱接着性複合繊維を引き揃え、所定の目
付けになるように積層,絡合させた後、熱処理して繊維
相互を融着させて形成した不織布が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の不織布はその作製にカード機を使用しており、針布
により繊維を引っ掛けて機械方向に並べるため大部分の
繊維が機械方向(不織布の流れ方向)に配向しており、
これと直角方向及び垂直方向にはほとんど配向していな
い。したがって、該不織布は機械方向に対して直角方向
及び垂直方向の通気度が小さく、該不織布を紙おむつ表
面の不織布として使用した場合、尿の吸収体への移動速
度が遅くなってしまう。瞬時に尿が吸収されないことに
より紙おむつの不織布表面材での尿の拡散面積が大きく
なるため、2度目,3度目の尿が漏れ易いという問題が
あり必ずしも満足できるものではなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、これら
の欠点を改良し得る機械方向に対し直角方向及び垂直方
向の通気度が大きな不織布を提供することにある。本発
明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた
結果、繊維長3〜25mmの短繊維をランダムに積層交
差させて繊維接合点が接着された短繊維不織布とするこ
とにより機械方向,直角方向,垂直方向のいずれの方向
に対しても優れた通気性を示すことを知り、本発明を完
成するに至った。
【0005】本発明は、前記課題を解決するため、以下
の構成を有する。 (1) 繊維長3〜25mmの短繊維が交差して接着され
た不織布であって、該不織布の機械方向(MD)と直角
方向(CD)の通気度比(MD/CD)が1.0〜1.
5であり、かつ該不織布の機械方向(MD)と垂直方向
(VD)の通気度比(MD/VD)が1.0〜2.2で
ある短繊維不織布。 (2) 短繊維が、融点差10℃以上の低融点樹脂成分
と高融点樹脂成分からなる熱接着性複合繊維である
(1)に記載の短繊維不織布。 (3) 短繊維が、顕在捲縮を有する(1)または
(2)に記載の短繊維不織布。 (4) 短繊維が、異繊度混繊である(1)〜(3)の
いずれかに記載の短繊維不織布。 (5) 不織布が、厚み方向に密度勾配を形成している
(1)〜(4)のいずれかに記載の短繊維不織布。 (6) (1)〜(5)のいずれかに記載の短繊維不織
布を用いた吸収性物品。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の短繊維不織布に使用され
る繊維としては、パルプ,コットン等の天然繊維,レー
ヨン(再生繊維),アセテート(半合成繊維),及びナ
イロン,ビニロン,ポリエステル,アクリル,ポリエチ
レン,ポリプロピレン,ポリスチレン等の合成繊維が挙
げられる。要はバインダーを用いた場合に接着し、積層
時の不織布の地合いを阻害しないものであれば、どのよ
うな種類の繊維でも良いが、粉落ちの問題がなく、乾燥
を必要としないで熱処理により短時間に繊維接合点を接
着させることが容易な熱接着性繊維が好ましい。
【0007】繊維長は3〜25mmが用いられるが、よ
り好ましくは3〜15mm、さらに好ましいのは5〜1
2mmである。繊維長が3mm未満の場合、不織布の強
力が小さくなる。また、繊維長が25mmを大幅に越え
る場合、繊維を篩いまたはスクリーンを通過する前に繊
維同士が絡むため均一な地合いのウェブが作製できなく
なる。特に繊維長は、よりランダムな方向に繊維ウェブ
を分散配向させるために重要である。このことは、後述
するように、本発明の目的とする不織布の機械方向(M
D)と直角方向(CD)の通気度比及び機械方向(M
D)と垂直方向(VD)の通気度比を1に近づけるため
には重要であり、かつ結果として不織布地合の均一性も
向上する。
【0008】繊維の太さは1〜100デニール、好まし
くは1.5〜35デニール、さらに好ましいのは1.5
〜20デニールである。繊維の太さが1デニール未満の
場合、スクリーン内の繊維密度が大きくなり、均一な地
合いのウェブが作製できにくくなくなる。一方、繊維の
太さが100デニールを越える場合、繊維同士が絡む力
が大きくなるため均一な地合いのウェブが作製できにく
くなる。また、必要に応じ、細繊度繊維、中繊度繊維、
太繊度繊維を異繊度混繊した状態で使用しても良い。そ
の場合、厚み方向に細繊度繊維、中繊度繊維、太繊度繊
維を2層または3層に分散させて密度勾配を形成させる
こともできる。
【0009】本発明の短繊維不織布に使用されるバイン
ダーとしては、水溶性バインダー,ホットメルト等があ
り、水溶性バインダーは噴霧した後に乾燥させることで
繊維を接着させ、ホットメルトは溶融したホットメルト
を噴霧し冷却により繊維を接着させ不織布にする方法が
ある。また、バインダーを使用しない不織布としてノー
バインダー不織布があり、熱融着性繊維を熱処理により
熱融着させ不織布にする方法がある。
【0010】本発明の短繊維不織布には、前記熱接着性
繊維として少なくとも2成分(以下、A成分、B成分と
いう)からなる熱接着性複合繊維が好ましく使用され
る。熱接着性複合繊維の原料としては以下のような樹脂
を挙げることができる。例えばポリプロピレン,高密度
ポリエチレン,中密度ポリエチレン,低密度ポリエチレ
ン,線状低密度ポリエチレン,プロピレンと他のαオレ
フィンとの結晶性共重合体等のポリオレフィン類,ポリ
アミド類,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレン
テレフタレート,ジオールとテレフタル酸/イソフタル
酸等を共重合した低融点ポリエステル、ポリエステルエ
ラストマー等のポリエステル類、フッ素樹脂、上記樹脂
の混合物等、その他紡糸可能な樹脂等が使用できる。
【0011】A,B樹脂成分の組合せとして上述した樹
脂のうち融点差が10℃以上あるものの組合せが好まし
い。これにより、低融点成分の融点以上、高融点成分の
融点未満の温度で熱処理すれば、複合繊維の低融点成分
が溶融され、高融点成分はそのままで残存した三次元の
ネットワーク構造の熱接着性不織布を形成させることが
できる。このようなA,B樹脂成分の組合せの具体例と
しては、例えば、高密度ポリエチレン/ポリプロピレ
ン,低密度ポリエチレン/プロピレン・エチレン・ブテ
ン−1結晶性共重合体,高密度ポリエチレン/ポリエチ
レンテレフタレート,ナイロン−6/ナイロン66,低
融点ポリエステル/ポリエチレンテレフタレート,ポリ
プロピレン/ポリエチレンテレフタレート,ポリフッ化
ビニリデン/ポリエチレンテレフタレート,線状低密度
ポリエチレンと高密度ポリエチレンの混合物/ポリエチ
レンテレフタレート等を例示できる。
【0012】複合繊維の形態は鞘芯型,偏心鞘芯型,並
列型,3層以上の多層型,中空多層型,異型多層型等
で、かつ前記A,B樹脂成分の中、低融点樹脂が繊維表
面の少なくとも一部を形成した構造であればよい。
【0013】該複合繊維において、低融点樹脂と高融点
樹脂の複合比は低融点樹脂が10〜90重量%、高融点
樹脂が90〜10重量%である。より好ましくは、低融
点樹脂が30〜70重量%、高融点樹脂が70〜30重
量%である。低融点樹脂成分が10重量%未満の場合、
該複合繊維からなる熱接着性不織布の引張強力が不足
し、逆に、90重量%を超える場合、嵩高さの劣る不織
布しか得られず、何れも好ましくない。
【0014】本発明の短繊維不織布に使用される熱接着
性複合繊維は、例えば、以下の工程により製造可能であ
る。芯成分及び鞘成分の樹脂を溶融し、例えば、ホール
数100から350の複合紡糸口金より吐出させる。こ
の時、口金直下を空冷することにより未延伸糸を冷却す
る。吐出量100g/min.から200g/min.、引き取り速
度40m/min.から1300m/min.で引き取ることによ
り、3デニールから400デニールの未延伸糸を作製す
る。該未延伸糸を60℃から120℃に加熱したロール
間の速度を1対2から1対5の間に設定し延伸すること
により、1デニールないし100デニールの延伸糸を作
製する。該延伸糸にタッチロールで表面剤を塗布したの
ち、ボックス型の捲縮加工機を通過させ、捲縮を付与し
たトウを作製する。捲縮数は1インチあたり0〜25山
が好ましい。該トウは約10%の水分を含んでいるの
で、乾燥機を用い60℃から120℃で乾燥する。乾燥
したトウを押し切りタイプのカッターを用いて、繊維長
3mmから25mmの範囲で一定の繊維長に繊維をカッ
トする。このような繊維長は、カード法不織布に使用さ
れる繊維よりも実質的に短いものである。
【0015】短繊維が、ストレートの場合、不織布の地
合いは非常に均一なものになるが、嵩が小さく、非常に
フラットなものになってしまい、製品としての応用展開
の範囲が狭くなってしまう。ところが、顕在捲縮を有す
る短繊維を使用することにより嵩高い不織布を作製する
ことができる。例えばクリンプの形状がスパイラル(三
次元クリンプ)状の場合、繊維長により丁度円形になっ
た場合、繊維同士の絡みが少なく、嵩が非常に大きくな
る。捲縮の形状がジグザグ状の場合、クリンプの数が大
きく深くきちんとセットするほど作製後の不織布の嵩は
大きいが、クリンプの程度が大きくなるほど繊維同士が
絡み易くなり地合いが均一になり難い。しかも、捲縮の
形状が波状の場合、繊維が絡み易く大きな繊維塊とな
り、篩いやスクリーン詰まりを起こしてしまい易くな
り、不織布の製造が困難になる。
【0016】不織布に適度な地合いと適度な剛性を持た
せる方法として、繊度が異なる短繊維を混綿する方法が
ある。細いデニールで繊維長の短い繊維を使用すること
により地合の良い不織布は作製できるが、剛性も必要で
あるという用途の場合、太いデニールを混綿して使用す
る必要がある。異繊度混繊の場合、太繊維の繊度は10
〜100デニールであり、細繊維の繊度は1〜10デニ
ールである。これらの繊維を任意の比率に混合すること
が出来るが、異繊度混繊の効果を顕著にするためには、
何れか一方が20〜80重量%である。また必要に応じ
て発明の効果をさまたげない範囲において異種繊維を混
繊することもできる。
【0017】本発明の短繊維不織布は、繊維長3mm〜
25mmの短繊維を用い、エアレイド装置を用いて下記
のように製造することができる。エアレイド装置1は図
1ないし図3に示すように、下面のみ開口部を有する断
面層台形状のケーシング2と、該ケーシング2の両端部
にそれぞれ設けられた繊維送入口3および4と、該送入
口3および4に対向し、前記ケーシング2の側面と垂直
にそれぞれ設けられた回転自在の筒状スクリーン5aお
よび6aからなるウェブフォーミングヘッド5および6
と、該筒状スクリーン5aおよび6aの各内壁に摺接す
るようにそれぞれ設けられたニードルロール5bおよび
6bと筒状スクリーン5aおよび6aの両端部と、前記
ケーシング2の両端面との間に、それぞれ設けられた繊
維循環ゾーン7および8から主として構成されている。
該エアレイド装置1の下面直下には、ネットコンベアー
9aが設けられ、該ネットコンベアー9aには1対の駆
動ロール17aおよび17bとサクション装置10が付
設されている。さらに次工程の装置として、ウェブを構
成する複合繊維を熱接着させるためのサクションドライ
ヤー12と、ここにウェブを通過させるためのネットコ
ンベアー9bが付設され、その下方に該ネットコンベア
ー9bを移動させる一対の駆動ロール17c,17dが
付設されており、ネットコンベアー9bを挟んで駆動ロ
ール17c上にウェブ圧縮ロール11が設けられてい
る。さらに、作製した熱接着性不織布13を送るための
送りロール18と巻き取りロール14を駆動させるため
の1対の駆動ロール19a,19bが設けられている。
【0018】上記装置において、短繊維は、開繊機(図
示せず)により機械的に繊維を開繊したのち、繊維送入
口3,4に通じる送綿循環ダクトに送る。この時点で繊
維の集束はほとんど解ける。繊維送入口3,4に送り込
まれた繊維15は、筒状スクリーン5a,6aと繊維循
環ゾーン7,8で形成される通路を、図2の矢印C1,
C2,C3,C4の方向に、また矢印D1,D2,D3,D4
の方向に移動しながら混綿され、循環する。循環させた
繊維は、矢印AA´方向に回転するニードルロール5b
および6bと矢印BB´方向に回転する筒状スクリーン
5aおよび6aとの双方の回転で生じる遠心力と剪断作
用により、回転する筒状スクリーン5aおよび6aから
排出させる。排出された繊維はケーシング2の下方から
サクション装置10によって吸引され、ネットコンベア
ー9aの上部で捕集される。捕集されたウェブ16はウ
ェブ圧縮ロール11とネットコンベアー9bの間で圧縮
される。この時点で捕集された繊維は、積層しランダム
な方向に配向している。
【0019】積層したウェブ16はウェブ圧縮ロール1
1で圧縮された後、サクションドライヤー12に供給さ
れ、ここで低融点成分の融点以上、高融点成分の融点以
下、例えば90℃から170℃の温度で3秒間から10
秒間加熱処理することにより、複合繊維の低融点成分が
溶融され、高融点成分はそのままで残存し、これによ
り、三次元のネーットワーク構造の熱接着性不織布13
が形成され、巻き取りロール14に巻き取られる。
【0020】空気により搬送した短繊維をより一層ラン
ダムに並べるためには、製造方法としては種々のメッシ
ュからなる篩いあるいは網を用いれば良く、具体的には
スクリーンを用いることが好ましい。
【0021】エアレイド装置に用いる筒状スクリーン5
aおよび6aのスクリーンの孔の形状は、通常は横長形
であるが、縦が1〜3mm、横が15〜30mmmが好
ましい。孔の形状は、横長形の他に円形、三角形、四角
形、多角形、楕円等でも良い。スクリーン開孔率は20
%〜50%が好ましい。このような孔径および開孔率を
選択することにより、均一な地合いのウェブを製造する
ことができる。
【0022】本発明の短繊維不織布の中でも熱接着性複
合繊維からなる不織布は、ウェブ形成後、サクションド
ライヤー12で熱処理することにより、繊維の交点が熱
融着されている。この熱処理は、サクションドライヤー
12の代わりに熱カレンダーロール等の加熱装置を用い
て行ってもよい。得られた不織布の目付けは特別な制限
はないが、10〜1000g/m2である。紙おむつの
表面材の場合10〜60g/m2、ワイパーの場合10
〜500g/m2、フィルターの場合10〜1000g
/m2である。また該不織布の見かけ密度は特別な限定
はないが、風合いを考慮し、0.005〜0.10g/
cm3が好ましい。さらに密度が高い不織布は、該不織
布を後加工として熱プレス加工あるいは熱ロール加工等
を行うことにより得られる。本発明の短繊維不織布の中
の熱接着性不織布は熱カレンダーロールを用い熱融着さ
せる場合、熱圧着面積率を10〜30%とすることが望
ましい。この圧着面積率が10%未満では耐抜糸性や不
織布強力が劣り、30%を越えると不織布の風合いが硬
くなる。
【0023】不織布作製時、フォーミングの部分を複数
個使用し、それぞれのフォーミングの部分で異なる繊度
もしくは異なるクリンプ形状の短繊維とすることによ
り、厚み方向に密度勾配を持つ不織布を作製することが
できる。密度勾配を持つ不織布の具体例としては、互い
に異なる繊度を有する10〜100デニールの太繊度繊
維、20〜80重量%、と1〜10デニールの細繊度繊
維、80〜20重量%を表面から裏面にかけて、混合比
を連続的に、若しくは段階的に変えてなる不織布であ
る。このようにして作製した厚み方向に密度勾配を持つ
不織布は、液体フィルター,エアフィルター等のフィル
ター用不織布材料として使用できる。
【0024】不織布の通気度比を小さくするには、通気
度比を大きくする原因となった繊維の方向性を少なくし
てやれば良い。つまり不織布中に分散配列する繊維の方
向性を少なくし、よりランダムな方向に分散配向させる
ことにより、不織布の機械方向(MD)の通気度と垂直
方向(VD)の通気度の比を小さくでき、結果として直
角方向(MD)の通気度を増加させることができるので
ある。繊維の方向をランダムにして通気度の比を1に近
づけるためには、できるだけ繊維の配向を抑える必要が
あり、その手段として繊維の自由度を上げれば良い。こ
こで繊維の自由度とは、繊維の一本一本が各々違った挙
動を示し易いかどうかの度合いを意味する。繊維が長い
ほど、分散積層時の繊維の動きは制御されるため、繊維
の自由度を大きくするには繊維長を短くすれば良い。短
い繊維を使用することにより、繊維がランダムな方向に
向かい、繊維をよりランダムな方向に向けることによ
り、不織布の機械方向(MD)の通気度と直角方向(C
D)の通気度の比を1に近づけることができる。
【0025】ここで微視的に考察すると、繊維をランダ
ムな方向に分散させる場合、例えばカード法不織布のよ
うな繊維の配向性の高い不織布の機械方向(MD)の通
気度に較べ、配向性の低いよりランダムな方向に繊維が
分散配列している不織布の機械方向(MD)の通気度は
小さくなる。それはランダムな方向に分散配列するほ
ど、繊維の断面積(空気の流れに直角方向の一定の不織
布断面において、繊維が占める全面積と不織布の全断面
積との比率。以下同様)が大きくなり空気の流れに対し
大きく邪魔をするからである。さらに通気度が小さいの
はカード法不織布の機械方向の直角方向(CD)であ
る。繊維断面積の比率が大きいため通気度は小さくな
る。したがって、不織布の通気度は繊維断面積の比率と
いう要因により主に決定される。つまり不織布の通気度
比を小さくするには、繊維断面積の比率を近づけること
が肝要であり、そのためには繊維の方向をできるだけラ
ンダムにすればよい。
【0026】特に垂直方向(VD)の通気度が大きい
と、紙オムツに使用した場合、尿の移動速度が大きくな
り瞬時に紙オムツの内部へ尿を移すことができるため、
紙オムツの尿のモレを少なくするのに効果的である。よ
って、不織布の垂直方向(VD即ち厚み方向)の通気度
を上げるためには、できるだけ不織布中の繊維を立たせ
ることが必要であり、不織布中の繊維の分散配列が機械
方向(MD)と直角方向(CD)の間だけでなく垂直方
向(VD)にもランダムな方向に三次元分散配向させる
必要がある。そのためのウェブ作製方法として、従来の
ように繊維をカード機で引き揃える方法ではなく繊維を
雪のように飛散させて降り積もらせ、捕集する方法が好
ましい。これにより、繊維の方向がランダムとなり従来
とは大きく違うウェブを作製できるようになった。結果
として不織布の機械方向(MD)と直角方向(CD)の
通気度の比を小さくでき、かつ直角方向(CD)の通気
度も増加させることができるのである。さらには、繊維
が空中を飛散して降り積もるような捕集方式であるた
め、結果的には垂直方向(不織布の厚み方向)にもラン
ダムな3次元分散した短繊維不織布となるのである。本
発明の短繊維不織布は、機械方向(MD)と直角方向
(CD)の通気度比が1.0〜1.5であり、かつ機械
方向(MD)と垂直方向(CD)の通気度比が1.0〜
2.2を有し、この範囲の性能を持つ不織布を作製する
には、繊維長を3〜25mmとするのが望ましい。
【0027】本発明の短繊維不織布の製造において、目
的とする機械方向(MD)と直角方向(CD)の通気度
比及び機械方向(MD)と垂直方向(CD)の通気度比
をより小さくするためには、前述の如く繊維長がより短
く、かつ繊維径のより細い繊維ウェブを用いることが好
ましい第1の条件であり、かつ次に好ましい第2の条件
としてはウェブフォーミングヘッドから飛散落下する繊
維ウェブ捕集に障害が生じない程度に極力弱くサクショ
ン装置を制御調整することである。さらに好ましい第3
の条件として、ウェブ圧縮ロールをできるだけ使用しな
いでサクションドライヤーで熱処理を施すのである。か
かる条件が揃った場合、目的とする機械方向(MD)と
直角方向(CD)の通気度比及び機械方向(MD)と垂
直方向(CD)の通気度比をより小さくすることができ
る。この他、短い繊維をできるだけ均一に分散させるた
めの手段として、篩いあるいはスクリーンの目を通す方
法が効果的である。流れ方向に繊維が向くところを篩い
あるいはスクリーンというある種のバリアーによりラン
ダムな方向に繊維を向けることができるのである。短い
繊維は長い繊維に較べ定まった大きさの孔を通過し易
く、孔を通過する前の繊維同士の絡みが少なく分散が良
好であることから孔を通過し易い。篩いを通過した繊維
もまた短い繊維であるほどランダム方向に分散し易い。
つまり、短い繊維にして篩いまたはスクリーンを通過さ
せることによって、繊維をより一層ランダム方向に分散
させ、繊維接点を熱接着することにより、不織布の直角
方向(CD)及び垂直方向(VD)への通気度を大きく
するという目的を達成することができるのである。
【0028】繊維を篩いやスクリーンを通過させる方法
で作製した本発明の短繊維不織布は、繊維が分散配列積
層されたものであるため、カード機により繊維を引き揃
えた不織布に較べ密度が小さい。密度の小さい不織布
は、ソフト感があり身体に直接触れる用途、例えば紙お
むつ、ナプキン等に特に適している。また、密度が小さ
いということは嵩高く緩衝性が高いということであるか
ら、包帯・眼帯,ランチョンマット,クッキングタオ
ル,ガラス陶器の包装材,青果・切花の包装材,楽器・
家具の包装材等の緩衝性が必要とされる広い用途に好適
に用いられる。
【0029】本発明の短繊維不織布は、吸収性物品例え
ば紙おむつであれば表面材不織布,セカンドシート,裏
面材シートに使用することができる。特に該短繊維不織
布は嵩高性であるため、嵩高性を必要とするセカンドシ
ートとして好適である。また、パルプと熱融着繊維と高
吸水材を混ぜた不織布は尿吸収時に型崩れのない吸収体
として好適である。
【0030】本発明の短繊維不織布は、単独で、または
他の部材と積層、縫製、熱融着等をし、各種の用途に使
用できる。例えばパンツ型使い捨ておむつの一部材とし
て使用する場合、風合いと強力の両方が要求される部
位、例えば表面材,バックシート等に使用できる。もち
ろん該おむつ等に使用する場合、胴部や脚部を密着する
ための伸縮部材等、他の部材や該熱接着性不織布と併用
することができる。また、該熱接着性不織布は他の不織
布やティッシュ,ウェブ,フィルム等と積層し、前記表
面材用のカバー材や前記裏面材用カバー材等として使用
できる。
【0031】本発明の短繊維不織布は、各種の潤滑剤等
を付着し、家具,車等のワイパー等に使用できる。また
該短繊維不織布をひだ折りしたり、さらに筒状に成型し
たり、該熱接着性不織布を巻いて筒状に成型したり、該
熱接着性不織布を加熱しながら捲いて、その層が熱融着
した筒状に成型する等の後加工で濾材とすることもでき
る。
【0032】以下本発明の実施例を用いて、以下にさら
に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではない。本実施例における熱接着性不織布の物
性値等の定義と測定方法は以下のとおりである。表1の
短繊維不織布の機械方向(MD:Machine Directio
n)、直角方向(CD:Cross Direction)及び垂直方
向(VD:Vertical Direction)の通気度を下記のよ
うに定義し、測定した。 (1)通気度 不織布の各方向の通気度を以下の条件で測定し、各方向
の通気度とした。通気性テスター(テクステスト社製F
X3300)を使用して測定した。 サンプル作製方法 :約50g/m2のウェブを厚み1
2cmになるように重ね、オーブンで145℃×5分間
熱処理することにより、厚み10cm以上の高目付け不
織布を作製し、これを1cmの厚みにカットした。 試料サイズ:10cm×10cm×1cm 測定面積:38cm2(実施例7は5cm2) オリフィス:38cm2(実施例7は5cm2) ウェブ試験枚数 :10枚 実施例,比較例中の不織布のMD強力及びCD強力を下
記の条件で測定した。 不織布強力の測定条件 島津オートグラフAG500(島津製作所(株)製)使
用 試料サイズ:5cm×15cm チャック間隔 :10cm 引張速度 :200mm/min. 試験数 :10枚 (2)不織布の地合の均一性 不織布の直角方向(CD)にタテ3cm×ヨコ60cm
のサンプルを採取し、3cm角に切断し不織布20枚を
採取する。このカット不織布20枚の重量を測定し、変
動係数(標準偏差を平均値で割った値)が小さいほど不
織布の地合が均一であると定義した。
【0033】
【実施例】
実施例1 レーヨン短繊維を水溶性バインダーを用いて不織布にす
る方法。 1.5d/f×5mmのレーヨン繊維(興人社製,商品名:
興人レーヨン)を開繊機(図示省略)に投入通過させ、
機械的に繊維を開繊したのち、図1〜3に示したエアレ
イド装置に供給して処理した。すなわち開繊されたレー
ヨン繊維15は送綿循環ダクトを経由し、繊維送入口3
および4に送入し、回転する筒状スクリーン5aおよび
6aから繊維を排出させた。排出された繊維を90m/mi
n.で運転するサクション装置10のネットコンベアー9
aで捕集しウェブ16を作製した。ウェブ圧縮ロール1
1で圧縮してサンプルを採取し、表面に水溶性バインダ
ー(カルボキシメチルセルロース)を噴霧した後、サク
ションドライヤー12を使用して150℃で3秒間加熱
処理することにより乾燥させ、片面のみバインダー処理
した不織布を得た。次に、該不織布のバインダー未処理
の面を同様にバインダー処理し不織布13を作製した。
作製した不織布の物性は以下の通り。目付け24g/m
2,厚み2.1mm,密度0.011g/cm3,MD強
力1.6kg/5cm,CD強力1.3kg/5cm,不織布の地合
の均一性0.05 表1に通気度を示した。
【0034】実施例2 ポリエステル短繊維をホットメルトを用いて不織布にす
る方法。 2d/f×10mmのポリエステル繊維(クラレ社製,商品
名EP203)を開繊機に投入通過させ、機械的に繊維
を開繊したのち、図1〜3に示したエアレイド装置に供
給して処理した。すなわち開繊されたポリエステル繊維
15を送綿循環ダクトを経由し、繊維送入口3および4
に送入し、回転する筒状スクリーン5aおよび6aから
繊維を排出させた。同時にホットメルト(日本フーラー
社製,商品名JHL−105−89)を噴霧し、排出さ
れた繊維を90m/min.で運転するサクション装置11の
ネットコンベアー9aで捕集しウェブ16を作製した。
ホットメルトを使用しているため、この時点で不織布と
なっており、これをウェブ圧縮ロール11で圧縮しサン
プルとして採取した。作製した不織布の物性は以下の通
り。目付け23g/m2,厚み2.3mm,密度0.0
10g/cm3,MD強力1.4kg/5cm,CD強力1.
2kg/5cm,不織布の地合の均一性0.03 表1に通気度を示した。
【0035】実施例3 熱融着繊維の短繊維製造法。 芯成分としてMFRが15g/10分(JIS K7210 条
件14)のポリプロピレン、鞘成分としてMIが16.5
g/10分(JIS K7210 条件4)の高密度ポリエチレ
ンを吐出比5対5でホール数350の鞘芯型複合紡糸口
金を用い、吐出量200g/min.、引き取り速度721m/
min.で引き取ることにより、7.1デニールの未延伸糸
を作製した。紡糸時に、口金直下を空冷することにより
糸を冷却した。この未延伸糸を90℃に加熱したロール
間で速度を1対4として延伸し、2デニールの延伸糸を
作製した。この延伸糸にタッチロールで仕上剤を塗布し
たのち、ボックス型の捲縮加工機を通過させて1インチ
当たり14山のジグザグ捲縮を付与したトウを作製し
た。このトウは水分を含んでいるので、乾燥機を用い9
0℃で乾燥したのち、押し切りタイプのカッターを用い
て、繊維長5mmの繊維を作製した。熱融着繊維を用い
た不織布の製造法について以下に説明する。上述した様
にして作成した複合繊維を開繊機に投入通過させ、機械
的に繊維を開繊したのち、図1〜3に示したエアレイド
装置に供給して処理した。すなわち開繊された複合繊維
15を送綿循環ダクトを経由し、繊維送入口3および4
に送入し、回転する筒状スクリーン5aおよび6aから
繊維を排出させた。排出された繊維を90m/min.で運転
するサクション装置10のネットコンベアー9aで捕集
しウェブ16を作製した。ウェブ圧縮ロール11で圧縮
した後、サクションドライヤー12を使用して150℃
で3秒間加熱処理することにより、鞘成分の高密度ポリ
エチレンを溶融接着させ、不織布13を作製し、巻き取
りロール14に巻き取った。作製した不織布の物性は以
下の通りである。目付け26g/m2,厚み3.0m
m,密度0.009g/cm3,MD強力1.1kg/5c
m,CD強力1.1kg/5cm,不織布の地合の均一性0.
04 熱接着性繊維を使用した場合、製造環境が清潔であり、
エネルギーコストが小さく,高速生産が可能なので、非
常に生産性が高い。表1に通気度を示した。
【0036】実施例4 紡糸時の吐出量が140g/min.、引き取り速度が105
9m/min.、3.4デニールの未延伸糸、1デニールの延
伸糸、繊維長が3mmであること以外は実施例3と同様
の条件で不織布を作製した。作製した不織布の物性は以
下の通りである。目付け24g/m2,厚み2.4m
m,密度0.010g/cm3,MD強力1.5kg/5c
m,CD強力1.3kg/5cm,不織布の地合の均一性0.
02 熱融着繊維の繊度が小さく、繊維長が特に短いので、非
常に地合いの良い不織布になった。表1に通気度を示し
た。
【0037】実施例5 ホール数60の鞘芯型複合紡糸口金を用い、紡糸時の吐
出量が200g/min.、引き取り速度が882m/min.で引
き取ることにより得られる34デニールの未延伸糸、1
0デニールの延伸糸である以外は実施例3と同様の条件
で不織布を作製した。作製した不織布の物性は以下の通
りである。目付け26g/m2,厚み2.7mm,密度
0.010g/cm3,MD強力1.0kg/5cm,CD強
力0.8kg/5cm,不織布の地合の均一性0.04 表1に通気度を示した。
【0038】実施例6 繊維の繊維長が10mmである以外は実施例3と同様の
条件で不織布を作製した。作製した不織布の物性は以下
の通り。目付け25g/m2,厚み3.1mm,密度
0.008g/cm3,MD強力1.1kg/5cm,CD強
力0.9kg/5cm,不織布の地合の均一性0.03。表1
に通気度を示した。
【0039】実施例7 芯成分としてMFRが10g/10分(JIS K7210 条
件14)のポリプロピレンを用い、ホール数100の鞘芯
型複合紡糸口金を用い、紡糸時の吐出量が200g/min.
で、紡糸時に糸を水冷するとともに、引き取り速度が5
3m/min.で引き取ることにより得られる340デニール
の未延伸糸、100デニールの延伸糸、繊維長25mm
である以外は実施例3と同様の条件で不織布を作製し
た。作製した不織布の物性は以下の通り。目付け24g
/m2,厚み1.5mm,密度0.016g/cm3,M
D強力2.8kg/5cm,CD強力2.3kg/5cm,不織布の
地合の均一性0.05 使用した熱融着繊維のデニールが大きく、繊維長が長い
ので非常にポーラスな不織布になった。表1に通気度を
示した。
【0040】実施例8 芯成分としてMFR=15g/10分(JIS K7210 条
件14)のポリプロピレン、鞘成分としてMI=16.5
g/10分(JIS K7210 条件4)の高密度ポリエチレ
ンを吐出比5対5でホール数621の複合紡糸口金(糸
断面を偏芯型にする構造)を用い、吐出量450g/mi
n.、引き取り速度390m/min.で引き取ることにより、
16.7デニールの未延伸糸を作製した。紡糸時に、口
金直下を空冷することにより糸を冷却し、タッチロール
で表面剤を塗布した。この未延伸糸をまず100℃に加
熱したロールを通し、次に20℃に設定したロール間の
速度を1対5として延伸し、3デニールの延伸糸を作製
した。1インチ当たり8山のスパイラル(3次元)捲縮
を付与したトウを作製した。押し切りタイプのカッター
を用いてこのトウをカットし、繊維長5mmの繊維を作
製した。不織布は実施例3と同様にして作成した。作製
した不織布の物性は以下の通り。目付け24g/m2
厚み3.8mm,密度0.006g/cm3,MD強力
0.9kg/5cm,CD強力0.8kg/5cm,不織布の地合の
均一性0.03 使用した熱融着繊維のクリンプ形状が円周状のもので、
繊維どうしの絡みが少ないため、非常に嵩高な不織布に
なった。表1に通気度を示した。
【0041】実施例9 実施例3で作製した2d/f,5mmの1インチ当たり
クリンプ数14山の熱融着繊維と実施例5で作製した1
0d/f,5mmの1インチ当たりクリンプ数10山の
熱融着繊維を重量比50/50で開繊機に投入通過させ
る以外は、実施例3と同様の条件で不織布を作製した。
作製した不織布の物性は以下の通り。目付け23g/m
2,厚み2.8mm,密度0.008g/cm3,MD強
力3.2kg/5cm,CD強力2.9kg/5cm,不織布の地合
の均一性0.04。デニールの異なる熱融着繊維を混綿
使用したため、地合いも良く、剛性の大きい不織布繊維
になった。表1に通気度を示した。
【0042】実施例10 実施例7で作製した100d/f,25mmの1インチ
当たりクリンプ数14山の熱融着繊維を開繊機に投入通
過させ、機械的に繊維を開繊したのち、図1〜3に示し
たエアレイド装置に供給して処理した。すなわち開繊さ
れた繊維15を送綿循環ダクトを経由し、繊維送入口3
および4に送入し、回転する筒状スクリーン5aおよび
6aから繊維を排出させた。排出された繊維を90m/mi
n.で運転するサクション装置10ネットコンベアー9a
で捕集しウェブ19を作製した。ウェブ圧縮ロール11
で圧縮したサンプルを採取した。次に、この採取したウ
ェブの上に、実施例3で作製した2d/f,5mmの1
インチ当たりクリンプ数14山の熱融着繊維を同様に筒
状スクリーンから排出させたウェブを積層させた後、サ
クションドライヤー12を使用して150℃で3秒間加
熱処理することにより乾燥させ、不織布を作製した。作
製した不織布の物性は以下の通り。目付け25g/
2,厚み1.9mm,密度0.013g/cm3,MD
強力2.0kg/5cm,CD強力1.7kg/5cm,不織布の地
合の均一性0.04。実施例3の2d/f×5mmの繊維を
用いた層の密度は0.009g/cm3であり、実施例
7の100d/f×25mmの繊維を用いた層の密度は0.
016g/cm3だった。デニールの異なる熱融着繊維
を積層しており、密度勾配のある不織布になった。表1
に通気度を示した。
【0043】実施例11 紡糸時の吐出量が140g/min.、引き取り速度が105
9m/min.、3.4デニールの未延伸糸、1デニールの延
伸糸、繊維長が3mmであること及び繊維ウェブ捕集時
に繊維が乱れない程度までサクションを極力弱くし、ウ
ェブ圧縮ロールを開放した以外は実施例3と同様の条件
で不織布を作製した。作製した不織布の物性は以下の通
り。目付け24g/m2,厚み3.6mm,密度0.0
07g/cm3,MD強力1.3kg/5cm,CD強力1.
2kg/5cm,不織布の地合の均一性0.02 繊維としては熱融着繊維のデニールが小さく繊維長が特
に短いこと、製造法としては繊維ウェブ捕集時にサクシ
ョンが弱かったこと及び圧縮ロールを使用しなかったと
いう条件により、非常に密度が小さく、地合いの良い不
織布になった。表1に通気度を示した。
【0044】比較例1 繊維長が38mmであることを除くと実施例3と同様の
条件で熱融着繊維を作製した。この繊維40gを40c
m幅のローラーカード機に通過させ、ドファーから出て
きたウェブをドラムに4回巻き取り、不織布用ウェブを
作製した。該ウェブをサクションドライヤーを使用して
150℃で3秒間熱処理することにより不織布を作製し
た。作製した不織布の物性は以下の通り。目付け24g
/m2,厚み1.4mm,密度0.017g/cm3,M
D強力6.3kg/5cm,CD強力1.8kg/5cm,不織布の
地合の均一性0.12 カード法不織布であるため、どうしても直角方向の通気
度に較べ機械方向の通気度が大きく、かつ垂直方向の通
気度に較べ機械方向の通気度が大きい不織布であった。
不織布の地合も実施例に対しカード法不織布の地合は悪
く、繊維が粗密に並んでいた。表1に通気度を示した。
【0045】実施例12 平面が鉄道レールの横断面状の略I型の形状を有する市
販の紙おむつを用い、該紙おむつの表面材のみ、実質的
に実施例3記載の熱接着性不織布におきかえた。該市販
の紙おむつは、ポリエチレン/ポリプロピレン系熱融着
性複合繊維ステープルを用い、かつその繊維の交差点が
熱融着された不織布を表面材とし、パルプおよび高吸水
性樹脂を主成分とする吸水材、およびポリエチレンフィ
ルムを裏面材とする物であった。該おむつから表面材の
みナイフで切断除去した。前記実施例3で得た熱接着性
不織布を、切断した表面材の部位に積層した。さらに前
記熱接着性不織布と残余の脚部近傍の不織布とを熱融着
した。残余の熱接着性不織布をハサミで切り取り、熱融
着性不織布が表面材として配設された紙おむつを得た。
このおむつは、表面材の人工尿の吸収速度が速いと共
に、嵩高でソフトな風合いであり、紙おむつとして好適
であった。
【0046】
【表1】
【0047】表1の結果から明らかなとおり、本発明の
短繊維不織布の機械方向(MD)と直角方向(CD)の
通気度比及び機械方向(MD)と垂直方向(VD)の通
気度比は小さくなった。加えて本発明の短繊維不織布に
用いた繊維の繊維長は、カード法不織布に比べ短いた
め、構成本数が多くなることで繊維の分散に粗密が少な
くなり、不織布の地合いが均一になった。さらに繊維が
ランダムにかつ三次元に積層されているため、繊維を引
っ掛けて配向させるカード法不織布に比べ密度が小さく
なり、機械方向(MD),直角方向(CD),垂直方向
(VD)のいずれも通気度が著しく向上した。
【0048】
【発明の効果】上述したように本発明の短繊維不織布は
従来から課題であった不織布の方向性を解消し、三次元
の各方向に比較的均一な物性を有するものである。従っ
て、従来、不織布の問題点であった機械方向に対する垂
直方向(VD)の通気度が小さいために発生する種々の
実用上の欠点を解消するものである。また、本発明の不
織布を構成する繊維は短繊維であり、カード法を使わな
いため、カード法不織布に比較して、不織布が低密度且
つ均一であるという特徴を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の不織布を製造する装置の側面図であ
る。
【図2】図1に示す装置におけるエアレイド装置1の平
一部切欠き平面図である。
【図3】図2に示す装置の矢印方向III−III´に沿った
一部切り欠き断面図である。
【符号の説明】
1 エアレイド装置 2 ケーシング 3 繊維送入口 4 繊維送入口 5 ウェブフォーミングヘッド 6 ウェブフォーミングヘッド 5a 筒状スクリーン 6a 筒状スクリーン 5a´ 筒状スクリーンの孔 5b ニードルロール 6b ニードルロール 7 繊維循環ゾーン 8 繊維循環ゾーン 9a ネットコンベアー 9b ネットコンベアー 10 サクション装置 11 ウェブ圧縮ロール 12 サクションドライヤー 13 不織布 14 巻き取りロール 15 開繊された繊維 16 ウェブ 17a 駆動ロール 17b 駆動ロール 17c 駆動ロール 17d 駆動ロール 18 送りロール 19a 駆動ロール 19b 駆動ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61F 13/18 310Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維長3〜25mmの短繊維が交差して接
    着された不織布であって、該不織布の機械方向(MD)
    と直角方向(CD)の通気度比(MD/CD)が1.0
    〜1.5であり、かつ該不織布の機械方向(MD)と垂
    直方向(VD)の通気度比(MD/VD)が1.0〜
    2.2である短繊維不織布。
  2. 【請求項2】 短繊維が、融点差10℃以上の低融点樹
    脂成分と高融点樹脂成分からなる熱接着性複合繊維であ
    る請求項1に記載の短繊維不織布。
  3. 【請求項3】 短繊維が、顕在捲縮を有する請求項1ま
    たは2に記載の短繊維不織布。
  4. 【請求項4】 短繊維が、異繊度混繊である請求項1〜
    3のいずれかに記載の短繊維不織布。
  5. 【請求項5】 不織布が、厚み方向に密度勾配を形成し
    ている請求項1〜4のいずれかに記載の短繊維不織布。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の短繊維
    不織布を用いた吸収性物品。
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