JPH1180866A - 低温強度・靭性に富むTiAl系金属間化合物及びその製造方法 - Google Patents
低温強度・靭性に富むTiAl系金属間化合物及びその製造方法Info
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- JPH1180866A JPH1180866A JP9239227A JP23922797A JPH1180866A JP H1180866 A JPH1180866 A JP H1180866A JP 9239227 A JP9239227 A JP 9239227A JP 23922797 A JP23922797 A JP 23922797A JP H1180866 A JPH1180866 A JP H1180866A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 宇宙環境で使用される航空機若しくはロケッ
ト等の機器部材、エンジン若しくはタービン等の部品
材、原子炉システムの炉心材料、核融合炉の炉心構造材
料、又は原子炉容器、中性子用導管若しくは中性子遮蔽
容器等の構造材料に最適な低温で強度・靭性に富む金属
間化合物。 【解決手段】 Ti−Al−M(M=V,Cr,Mo,
Nb及び/又はW)を主成分とし、且つB2(β)相、
γ相及びα2相の3相から成る相を主な相とする低温強
度と靭性とを有する金属間化合物であり、それが真空ア
ーク溶解、電子ビーム溶解又は粉末冶金法等の種々の製
造法と800−1000℃での恒温鍛造又は押出し加工
処理を組み合わせることにより製造される。
ト等の機器部材、エンジン若しくはタービン等の部品
材、原子炉システムの炉心材料、核融合炉の炉心構造材
料、又は原子炉容器、中性子用導管若しくは中性子遮蔽
容器等の構造材料に最適な低温で強度・靭性に富む金属
間化合物。 【解決手段】 Ti−Al−M(M=V,Cr,Mo,
Nb及び/又はW)を主成分とし、且つB2(β)相、
γ相及びα2相の3相から成る相を主な相とする低温強
度と靭性とを有する金属間化合物であり、それが真空ア
ーク溶解、電子ビーム溶解又は粉末冶金法等の種々の製
造法と800−1000℃での恒温鍛造又は押出し加工
処理を組み合わせることにより製造される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、宇宙環境で使用される
航空機若しくはロケット等の機器部材、エンジン若しく
はタービン等の部品材、原子炉システムの炉心材料、核
融合炉の炉心構造材料、又は原子炉容器、中性子用導管
若しくは中性子遮蔽容器等の構造材料に最適な低温強度
・靭性に富む金属間化合物及びその製造方法に関する。
航空機若しくはロケット等の機器部材、エンジン若しく
はタービン等の部品材、原子炉システムの炉心材料、核
融合炉の炉心構造材料、又は原子炉容器、中性子用導管
若しくは中性子遮蔽容器等の構造材料に最適な低温強度
・靭性に富む金属間化合物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、Ti−Al系材料においては、そ
の比強度が優れていることから、航空機若しくはロケッ
ト等の機器部材、又はエンジン若しくはタービン等の部
品材として、更にその耐熱性、機械的強度特性などが優
れていることから、原子炉システムの炉心材料、又は原
子炉容器、中性子用導管、中性子減速若しくは遮蔽容器
等の機器部材として、その金属間化合物が注目されてい
る。ここで、金属間化合物とは、Ti−Alを主成分と
し、それにV,Mn等の第3元素を含む化合物と定義さ
れる。
の比強度が優れていることから、航空機若しくはロケッ
ト等の機器部材、又はエンジン若しくはタービン等の部
品材として、更にその耐熱性、機械的強度特性などが優
れていることから、原子炉システムの炉心材料、又は原
子炉容器、中性子用導管、中性子減速若しくは遮蔽容器
等の機器部材として、その金属間化合物が注目されてい
る。ここで、金属間化合物とは、Ti−Alを主成分と
し、それにV,Mn等の第3元素を含む化合物と定義さ
れる。
【0003】しかしながら、従来のTi−Al系金属間
化合物は、γ相またはα2相を含むもので、耐熱性等は
優れているものの低温延性及び強度特性が不十分であっ
た。更に、原子炉システム等において、高エネルギーの
中性子や荷電粒子に暴露される環境では、従来のTi−
Al系金属間化合物では、材料の劣化が著しく、靭性が
低下するという問題があった。
化合物は、γ相またはα2相を含むもので、耐熱性等は
優れているものの低温延性及び強度特性が不十分であっ
た。更に、原子炉システム等において、高エネルギーの
中性子や荷電粒子に暴露される環境では、従来のTi−
Al系金属間化合物では、材料の劣化が著しく、靭性が
低下するという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
の問題に鑑み、宇宙環境等で使用される航空機、ロケッ
ト、更に、エンジン、タービン等の部品材料、原子炉シ
ステムの炉心材料、又は原子炉容器、中性子用導管、中
性子減速容器等の構成材料等に用いられる金属間化合物
及びその製造方法の提供を目的とする。
の問題に鑑み、宇宙環境等で使用される航空機、ロケッ
ト、更に、エンジン、タービン等の部品材料、原子炉シ
ステムの炉心材料、又は原子炉容器、中性子用導管、中
性子減速容器等の構成材料等に用いられる金属間化合物
及びその製造方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属間化合物
において、Ti−Al−M(M=V,Cr,Mo,Nb
及び/又はW)を主成分とし、且つB2(β)相、γ相
及びα2相の3相を主な構成相とするものであり、かか
る構成により従来の課題が解決できるものである。
において、Ti−Al−M(M=V,Cr,Mo,Nb
及び/又はW)を主成分とし、且つB2(β)相、γ相
及びα2相の3相を主な構成相とするものであり、かか
る構成により従来の課題が解決できるものである。
【0006】又、本発明においては、Ti−Al−M系
の金属間化合物を真空アーク溶解法、電子ビーム溶解法
又は粉末冶金法により得、得られた化合物を熱間圧力加
工処理を施した後、800−1000℃の比較的低温に
おいて恒温鍛造処理又は押出し加工処理を施し、これを
焼鈍することにより微細且つ等軸結晶粒を有することに
より、低温強度と靭性とを有する金属間化合物を製造す
るものである。以下、本発明を構成要件等に分けて詳細
に説明する。
の金属間化合物を真空アーク溶解法、電子ビーム溶解法
又は粉末冶金法により得、得られた化合物を熱間圧力加
工処理を施した後、800−1000℃の比較的低温に
おいて恒温鍛造処理又は押出し加工処理を施し、これを
焼鈍することにより微細且つ等軸結晶粒を有することに
より、低温強度と靭性とを有する金属間化合物を製造す
るものである。以下、本発明を構成要件等に分けて詳細
に説明する。
【0007】
(金属間化合物)本発明において、使用可能な金属間化
合物とは、Ti,Alを主成分とし、かつ規則相である
B2(β)相、γ相及びα2相の3相を主構成相とする
化合物であり、又双晶変形または変態変形が主要な変形
モードの一つとして働く系であれば該当する。ここで双
晶変形とは、応力下で結晶の原子配列が鏡面対象となる
双晶を伴う塑性変形で、又変態変形とは、応力下で相変
態を伴って塑性変形する場合を言う。
合物とは、Ti,Alを主成分とし、かつ規則相である
B2(β)相、γ相及びα2相の3相を主構成相とする
化合物であり、又双晶変形または変態変形が主要な変形
モードの一つとして働く系であれば該当する。ここで双
晶変形とは、応力下で結晶の原子配列が鏡面対象となる
双晶を伴う塑性変形で、又変態変形とは、応力下で相変
態を伴って塑性変形する場合を言う。
【0008】具体的には、本発明の金属間化合物とは、
Ti−Alを主成分とし、第3元素として格子位置に入
る置換型のV,Cr,Mo,Nb,W等を含む金属間化
合物であり、又は更にこれに第4元素として格子間位置
に入るB,C等の侵入型元素、或いはTiCやY2O3等
の微細な炭化物や酸化物が含まれても良い。
Ti−Alを主成分とし、第3元素として格子位置に入
る置換型のV,Cr,Mo,Nb,W等を含む金属間化
合物であり、又は更にこれに第4元素として格子間位置
に入るB,C等の侵入型元素、或いはTiCやY2O3等
の微細な炭化物や酸化物が含まれても良い。
【0009】第3元素はB2相を安定化する元素であ
り、又その微量な元素(第4元素又は前記炭化物又は酸
化物)は粒界における破壊応力を高める効果があるため
である。又Ti及びAlは、耐食性に優れ、軽量で、更
には靭性が比較的優れているという利点があるためであ
る。
り、又その微量な元素(第4元素又は前記炭化物又は酸
化物)は粒界における破壊応力を高める効果があるため
である。又Ti及びAlは、耐食性に優れ、軽量で、更
には靭性が比較的優れているという利点があるためであ
る。
【0010】置換型の添加元素の含有量は、1at%〜
20at%の範囲が好適である。Ti−Al−V系の場
合のAl量は30〜50at%の範囲が好適であり、最
適には、35〜45at%の範囲であり、又V量は5〜
15at%の範囲が好適である。上記の範囲以外では、
充分なB2相を生成させることが出来なくなる恐れがあ
るためである。
20at%の範囲が好適である。Ti−Al−V系の場
合のAl量は30〜50at%の範囲が好適であり、最
適には、35〜45at%の範囲であり、又V量は5〜
15at%の範囲が好適である。上記の範囲以外では、
充分なB2相を生成させることが出来なくなる恐れがあ
るためである。
【0011】又、B,C等の侵入型元素又は炭化物又は
酸化物の添加量は0.005〜0.5at%が好適であ
る。その添加量が0.005at%以下ではその効果が
現れ難く、また0.5at%を越えると脆い相の出現の
おそれがあるためである。
酸化物の添加量は0.005〜0.5at%が好適であ
る。その添加量が0.005at%以下ではその効果が
現れ難く、また0.5at%を越えると脆い相の出現の
おそれがあるためである。
【0012】(粒界における添加物の遍在について)次
に、本発明においては、粒界において相又は添加物(第
3元素、第4元素、炭化物及び/又は酸化物)が遍在し
ていることが望ましい。これは、セラミックス特有の共
有結合に比べて金属特有の金属結合成分を高めて、結晶
粒界の破壊応力を高めるためであり、更には、粒界クラ
ックの伝搬を押さえるためである。粒界とは、結晶粒の
界面をいうが、必ずしも界面そのものに限らず、その相
又は微量な添加物が結晶粒の界面近傍に存在していても
良い。
に、本発明においては、粒界において相又は添加物(第
3元素、第4元素、炭化物及び/又は酸化物)が遍在し
ていることが望ましい。これは、セラミックス特有の共
有結合に比べて金属特有の金属結合成分を高めて、結晶
粒界の破壊応力を高めるためであり、更には、粒界クラ
ックの伝搬を押さえるためである。粒界とは、結晶粒の
界面をいうが、必ずしも界面そのものに限らず、その相
又は微量な添加物が結晶粒の界面近傍に存在していても
良い。
【0013】(製造方法について)本発明は、低温強度
・靭性に富む金属間化合物の製造方法についても、これ
までの考えとは異なる新しい考えを提供するものであ
る。すなわち、従来は、Ti−Al2元合金の組織が中
心でγ相を主としたものであった。本発明の製造方法で
は、更にB2相を安定化する第3元素を加えることによ
り、より対象性の良いB2相を含む3相又はそれ以上の
相を共存させる方法であり、又は相及び添加物を粒界に
遍在させることにより低温強度・靭性に富む金属間化合
物の製造方法として好適なものである。かかる方法であ
れば、十分なB2相が得られ、またはB2相を粒界に遍
在させることが可能である。
・靭性に富む金属間化合物の製造方法についても、これ
までの考えとは異なる新しい考えを提供するものであ
る。すなわち、従来は、Ti−Al2元合金の組織が中
心でγ相を主としたものであった。本発明の製造方法で
は、更にB2相を安定化する第3元素を加えることによ
り、より対象性の良いB2相を含む3相又はそれ以上の
相を共存させる方法であり、又は相及び添加物を粒界に
遍在させることにより低温強度・靭性に富む金属間化合
物の製造方法として好適なものである。かかる方法であ
れば、十分なB2相が得られ、またはB2相を粒界に遍
在させることが可能である。
【0014】本発明の金属間化合物の製造方法について
は、特に限定されるものではないが、合金製造後に、恒
温鍛造処理或いは押出し加工・焼鈍により微細且つ等軸
結晶粒が容易に得られ、靭性を向上させる点で好適であ
る。恒温鍛造或いは押出し加工は800−1000℃の
比較的低温で再結晶を完成させるのが好適である。10
00℃以上では、結晶粒が熱間鍛造中に粗大化するおそ
れがあり、800℃以下では、再結晶を十分に完了しな
いおそれがあるためである。
は、特に限定されるものではないが、合金製造後に、恒
温鍛造処理或いは押出し加工・焼鈍により微細且つ等軸
結晶粒が容易に得られ、靭性を向上させる点で好適であ
る。恒温鍛造或いは押出し加工は800−1000℃の
比較的低温で再結晶を完成させるのが好適である。10
00℃以上では、結晶粒が熱間鍛造中に粗大化するおそ
れがあり、800℃以下では、再結晶を十分に完了しな
いおそれがあるためである。
【0015】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明する。
明する。
【0016】
【実施例1】Ti−Al−V金属間化合物(Tiが50
at%、Alが40at%、Vが10at%)を真空ア
ーク溶解法で製造した。これを、温度:1,050℃、
圧力:1,800atm、時間:3hrの条件で熱間静
水圧加工(HIP)を施した後、950℃の温度で、圧
縮度78%まで、3.8×10-4/sの歪み速度で恒温
鍛造を施した。これらの処理を通して得られた合金のミ
クロ組織は、B2(β)相、γ相及びα2相の3相から
なる結晶粒から構成され、一部の結晶粒はラメラ相を含
み、その平均直径は数μmの等軸粒である。
at%、Alが40at%、Vが10at%)を真空ア
ーク溶解法で製造した。これを、温度:1,050℃、
圧力:1,800atm、時間:3hrの条件で熱間静
水圧加工(HIP)を施した後、950℃の温度で、圧
縮度78%まで、3.8×10-4/sの歪み速度で恒温
鍛造を施した。これらの処理を通して得られた合金のミ
クロ組織は、B2(β)相、γ相及びα2相の3相から
なる結晶粒から構成され、一部の結晶粒はラメラ相を含
み、その平均直径は数μmの等軸粒である。
【0017】そして、そこから引張試験片を切り出し、
室温で引張試験を実施し、応力と伸び(歪み)曲線を得
た。その結果を図1に示す。又、本発明の金属間化合物
は図2に示すように、γ相を主構成相とする従来のTi
−Al系金属間化合物に比べて、強度及び引張延性が共
に優れた特性が得られた。特に、引張伸びは、約8%
で、降伏応力も約820MPaと従来材に比べて優れた
値を示した。600℃では、それぞれ引張伸び64%、
降伏応力640MPaが得られ、高温領域においても従
来材に比べて優れた特性を示した。
室温で引張試験を実施し、応力と伸び(歪み)曲線を得
た。その結果を図1に示す。又、本発明の金属間化合物
は図2に示すように、γ相を主構成相とする従来のTi
−Al系金属間化合物に比べて、強度及び引張延性が共
に優れた特性が得られた。特に、引張伸びは、約8%
で、降伏応力も約820MPaと従来材に比べて優れた
値を示した。600℃では、それぞれ引張伸び64%、
降伏応力640MPaが得られ、高温領域においても従
来材に比べて優れた特性を示した。
【0018】
【比較例1】図2は、γ相を主構成相とする従来のTi
−Al系金属間化合物の降伏応力と伸びの試験温度依存
性について、これまでに得られている範囲と本発明の金
属間化合物の性能を比較して示す。室温における降伏応
力及び伸びのこれまでの最高値は、約600MPaと4
%であり、通常は400MPa及び2%以下であるが、
本発明の金属間化合物では、5%以上の伸びと800M
Pa(従来の金属間化合物の2倍)以上の性能を有す
る。又、600℃における従来の金属間化合物の最高値
は、それぞれ500MPa及び8%であるが、本発明の
金属間化合物のそれらは、それぞれこれらの最高値をす
べて上回った性能を有している。
−Al系金属間化合物の降伏応力と伸びの試験温度依存
性について、これまでに得られている範囲と本発明の金
属間化合物の性能を比較して示す。室温における降伏応
力及び伸びのこれまでの最高値は、約600MPaと4
%であり、通常は400MPa及び2%以下であるが、
本発明の金属間化合物では、5%以上の伸びと800M
Pa(従来の金属間化合物の2倍)以上の性能を有す
る。又、600℃における従来の金属間化合物の最高値
は、それぞれ500MPa及び8%であるが、本発明の
金属間化合物のそれらは、それぞれこれらの最高値をす
べて上回った性能を有している。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、従来の金属間化合物に
比べて、より大きい引張強度及び伸びが得られ、さら
に、Ti−Al系金属間化合物は中性子、粒子線照射に
対して優れた抵抗性を有することが期待されることか
ら、宇宙環境等で使用される航空機、ロケット、更にエ
ンジン、タービン等の部品、あるいは原子炉システムの
炉心材料等の極めて厳しい条件で使用される機器部材に
最適な、強度の高いまた延性に富む、具体的には室温〜
700℃の温度範囲において強度及び延性に優れた、金
属間化合物の提供が可能になった。また、室温延性を5
%以上確保したことによって、加工性が向上したため、
軽量且つ小型の、更には複雑な形状の部材等にも対応す
ることが可能になった。
比べて、より大きい引張強度及び伸びが得られ、さら
に、Ti−Al系金属間化合物は中性子、粒子線照射に
対して優れた抵抗性を有することが期待されることか
ら、宇宙環境等で使用される航空機、ロケット、更にエ
ンジン、タービン等の部品、あるいは原子炉システムの
炉心材料等の極めて厳しい条件で使用される機器部材に
最適な、強度の高いまた延性に富む、具体的には室温〜
700℃の温度範囲において強度及び延性に優れた、金
属間化合物の提供が可能になった。また、室温延性を5
%以上確保したことによって、加工性が向上したため、
軽量且つ小型の、更には複雑な形状の部材等にも対応す
ることが可能になった。
【0020】また、方法としても、簡便、迅速、かつ均
一な金属間化合物の製造が可能となり、金属間化合物の
コストが低下したり、汎用性が向上するなどの効果も得
られるようになった。
一な金属間化合物の製造が可能となり、金属間化合物の
コストが低下したり、汎用性が向上するなどの効果も得
られるようになった。
【図1】 本発明のTi−Al−V金属間化合物の引張
特性(7%以上の伸びと800MPa以上の降伏応力)
を示す図である。
特性(7%以上の伸びと800MPa以上の降伏応力)
を示す図である。
【図2】 本発明の金属間化合物と従来のγ相を主構成
相とするTi−Al系金属間化合物の引張特性(伸びと
降伏応力)の温度依存性を示す図である(本発明の金属
間化合物の性能は従来のそれと比べて、降伏応力及び延
性(伸び)が共に大幅に向上している)。
相とするTi−Al系金属間化合物の引張特性(伸びと
降伏応力)の温度依存性を示す図である(本発明の金属
間化合物の性能は従来のそれと比べて、降伏応力及び延
性(伸び)が共に大幅に向上している)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 641 C22F 1/00 641C 650 650B 683 683 687 687 694 694B (72)発明者 田淵 正幸 茨城県那珂郡東海村白方字白根2番地の4 日本原子力研究所東海研究所内 (72)発明者 仲田 清智 茨城県日立市幸町3−1−1 株式会社日 立製作所日立研究所内
Claims (5)
- 【請求項1】 金属間化合物において、B2(β)相、
γ相及びα2相の3相から成る相を主な相とすることを
特徴とする充分な低温強度と靭性とを有する金属間化合
物。 - 【請求項2】 前記金属間化合物は、Ti−Al−M
(M=V,Cr,Mo,Nb及び/又はW)を主成分と
し、かつ前記3相を主な相とする請求項1に記載の金属
間化合物。 - 【請求項3】 前記3相を含む相の平均粒径が20μm
以下の等軸結晶粒(結晶粒が正6角形に近い形)である
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の金属
間化合物。 - 【請求項4】 前記金属間化合物に含まれる相は、前記
3相以上を含み、結晶粒界に前記相又は微量な元素が偏
在していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のい
ずれか1つに記載の金属間化合物。 - 【請求項5】 金属間化合物の製造方法において、真空
アーク溶解、電子ビーム溶解又は粉末冶金法等の種々の
製造法と恒温鍛造、加工・熱処理を組み合わせることに
より微細且つ等軸結晶粒を得ることを特徴とする請求項
1乃至請求項4のいずれか1つに記載の低温強度・靭性
に富む金属間化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9239227A JPH1180866A (ja) | 1997-09-04 | 1997-09-04 | 低温強度・靭性に富むTiAl系金属間化合物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9239227A JPH1180866A (ja) | 1997-09-04 | 1997-09-04 | 低温強度・靭性に富むTiAl系金属間化合物及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1180866A true JPH1180866A (ja) | 1999-03-26 |
Family
ID=17041647
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9239227A Pending JPH1180866A (ja) | 1997-09-04 | 1997-09-04 | 低温強度・靭性に富むTiAl系金属間化合物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1180866A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7618504B2 (en) | 2000-02-23 | 2009-11-17 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | TiA1 based alloy, production process therefor, and rotor blade using same |
CN106148749A (zh) * | 2015-04-09 | 2016-11-23 | 中国科学院金属研究所 | 一种兼具高强度和高吸收能梯度多孔Ti-6Al-4V块体材料及其制备方法 |
CN116377283A (zh) * | 2023-04-14 | 2023-07-04 | 西北有色金属研究院 | 一种高钽含量钛钽合金铸锭的制备方法 |
-
1997
- 1997-09-04 JP JP9239227A patent/JPH1180866A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7618504B2 (en) | 2000-02-23 | 2009-11-17 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | TiA1 based alloy, production process therefor, and rotor blade using same |
CN106148749A (zh) * | 2015-04-09 | 2016-11-23 | 中国科学院金属研究所 | 一种兼具高强度和高吸收能梯度多孔Ti-6Al-4V块体材料及其制备方法 |
CN116377283A (zh) * | 2023-04-14 | 2023-07-04 | 西北有色金属研究院 | 一种高钽含量钛钽合金铸锭的制备方法 |
CN116377283B (zh) * | 2023-04-14 | 2024-06-11 | 西北有色金属研究院 | 一种高钽含量钛钽合金铸锭的制备方法 |
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