JPH1180736A - セルロース系材料用難燃剤 - Google Patents

セルロース系材料用難燃剤

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JPH1180736A
JPH1180736A JP25788297A JP25788297A JPH1180736A JP H1180736 A JPH1180736 A JP H1180736A JP 25788297 A JP25788297 A JP 25788297A JP 25788297 A JP25788297 A JP 25788297A JP H1180736 A JPH1180736 A JP H1180736A
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JP
Japan
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flame retardant
polyhydric alcohol
salt
present
sulfamate
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JP25788297A
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English (en)
Inventor
Yasushi Nishigaito
靖 西垣内
Yoshiyuki Ueno
義之 上野
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホルマリンを含有せず、かつ水への溶解濃度
が高い優れたセルロース系材料用難燃剤を提供する。 【解決手段】 多価アルコールの硫酸エステル塩を必須
成分とするセルロース系材料用難燃剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセルロース系材料用
の難燃剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙製品等のセルロース系材料に用
いられる難燃剤としては、スルファミン酸グアニジン、
スルファミン酸マグネシウム、スルファミン酸カルシウ
ムなどのスルファミン酸塩(特開昭62−129382
号公報)、これらのスルファミン酸塩とホルマリンとの
反応物(特開平2−300400号公報)などが知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スルフ
ァミン酸グアニジン、およびスルファミン酸金属塩は、
水への溶解濃度が低いために、工場においてその粉体固
形物を溶解せざるを得ず、煩雑である。品質的にも、こ
れらを含浸した紙は、加熱時に着色が大きい、または引
裂強度が低いという欠点を有する。また、これらスルフ
ァミン酸塩とホルマリンの反応物は、水への溶解濃度は
スルファミン酸塩に比べると高くはなるが、ホルマリン
を含有せざるを得ず、環境衛生上好ましくない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
点に鑑み、ホルマリンを含有せず、かつ水への溶解濃度
が高い優れた難燃剤を得るべく鋭意検討した結果、本発
明に到達した。すなわち本発明は、下記一般式(1)で
表される多価アルコールの硫酸エステル塩(a)を必須
成分とすることを特徴とするセルロース系材料用難燃剤
である。 (HO)m-n −R− (OSO3M)n (1) [式中Rはm価の多価アルコールの残基、Mは塩形成性
カチオン、mは2〜6、nは1〜mの整数を表す。]
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のセルロース系材料用難燃
剤は、多価アルコールを硫酸化した後中和して得られる
構造である、上記の一般式(1)で表される多価アルコ
ールの硫酸エステル塩(a)を必須成分とするものであ
り、多価アルコールの水酸基は、すべてが硫酸エステル
化されていてもよいし、一部が水酸基のまま残っていて
もよい。また、未反応の多価アルコール、硫酸塩、およ
び少量の未中和硫酸エステルが含まれていてもよい。
【0006】本発明における多価アルコールの硫酸エス
テル塩(a)を構成する多価アルコールとしては、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、プロパンジオ
ール、ブタンジオール、ピナコールなどの炭素数2〜8
の飽和二価アルコール;グリセリン、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサン
トリオールなどの炭素数3〜8の飽和三価アルコール;
ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、キ
シリトール、マンニトールなどの炭素数5〜8の四価以
上の飽和アルコール、およびこれら二種以上の混合物な
どが挙げられる。これらのうち好ましいものは、エチレ
ングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタンなど
の飽和アルコールであり、特に好ましいものは、エチレ
ングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパンで
ある。
【0007】本発明における多価アルコールの硫酸エス
テル塩(a)を構成する塩としては、リチウム、ナトリ
ウム、カリウムなどのアルカリ金属塩;カルシウム、マ
グネシウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類金属
塩;グアニジン、グアニル尿素、アミノグアニジン等の
含窒素化合物塩、およびこれら二種以上の混合物などが
挙げられる。これらのうち好ましいものは、ナトリウ
ム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、グアニジン
の塩である。
【0008】本発明における硫酸エステル塩(a)は、
従来の公知の方法で製造することができ、例えば、下記
の方法が挙げられるが、の方法が生成物の着色が少な
く好ましい。 多価アルコールとクロルスルホン酸または無水硫酸と
を冷却下反応し、金属水酸化物、炭酸塩または酸化物
の、水溶液もしくは水分散液中で中和する方法。 多価アルコールとスルファミン酸を加熱反応し、多価
アルコールの硫酸アンモニウム塩を得た後、金属水酸化
物、炭酸塩または酸化物で中和し脱アンモニアする方
法。 なお、上記の多価アルコールと硫酸化剤の当量比は、
1:0.5〜1:2が好ましい。
【0009】本発明の難燃剤には、難燃剤の全質量に基
づいて90質量%以下、好ましくは80質量%以下の範
囲で、必要により他の公知の難燃剤成分を含有させるこ
とができる。他の公知の難燃剤成分の例としては、グア
ニジン塩(スルファミン酸グアニジン、硫酸グアニジ
ン、リン酸グアニジン、ホウ酸グアニジン等);シアノ
置換グアニジン塩(スルファミン酸グアニル尿素等);
アミノ置換もしくはアミノ基含有置換グアニジン塩(ス
ルファミン酸アミノグアニジン等);強酸のアンモニウ
ム塩(スルファミン酸アンモニウム、硫酸アンモニウム
等);上記以外のアミノ基含有化合物(ジシアンジアミ
ド、メラミン、ヘキサメチレンテトラミン等);強酸の
金属塩(スルファミン酸マグネシウム、スルファミン酸
カルシウム、硫酸マグネシウム、リン酸カルシウムな
ど)が挙げられる。これらのうち好ましいものは、グア
ニジン塩類およびアミノ基含有化合物である。
【0010】また、本発明の難燃剤は、サイズ剤、デン
プン等の表面処理剤、その他の処理剤と併用することも
可能である。
【0011】本発明の難燃剤は、通常水溶液の状態で取
り扱われる。すなわち水溶液で輸送および保管され、水
で希釈し、必要あれば上記の他の薬剤を加えて使用され
る。本発明の難燃剤は50%以上の水溶液濃度とするこ
とができ、低温(例えば0℃)においても析出物を生じ
ず、貯蔵安定性が極めて良好である。
【0012】本発明の難燃剤が適用される対象のセルロ
ース材料としては、たとえば紙製品(障子紙、襖紙、壁
紙、板紙、合成紙など)、布等の繊維材料(木綿、麻な
ど)、木製材料(木材、合板など)が挙げられる。好ま
しくは紙製品である。
【0013】本発明の難燃剤を基材に含浸させる方法
は、従来行なわれている方法でよく、本発明の難燃剤の
水希釈液に基材を直接浸漬する方法、サイズプレス法、
ハケぬり法等で含浸する方法があげられる。
【0014】本発明の(a)を必須成分とする難燃剤の
使用濃度は、含浸量、基材の品質、目的などによって異
なるが、通常5〜70質量%、好ましくは10〜40質
量%である。
【0015】本発明の(a)を必須成分とする難燃剤の
含浸量は、基材に対し固形分換算で、通常5〜40質量
%、好ましくは8〜30質量%である。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以
下においてgは質量、%は質量%を示す。
【0017】性能評価は以下の方法で行った。 難燃性(炭化長) :JIS Z 2150(45度メ
ッケルバーナー法)に準拠して炭化長(cm)を測定。
小さい数値程良いことを示す。 耐熱性(白度) :200℃×5分間オーブン中で加
熱処理後、ハンター白色度(%)を測定。大きい数値程
良いことを示す。 耐熱性(引裂強度):200℃×5分間オーブン中で加
熱処理後、JIS P8116に準拠して直ちに引裂強
度(g)を測定。大きい数値程良いことを示す。 低温安定性 :難燃剤の固形分50%水溶液を温
度0℃にて1ケ月間保存し、結晶の析出の有無を観察し
た。 評価基準 ○;結晶析出無し ×;結晶析出有り
【0018】実施例1 グリセリン92g(1モル)を窒素気流下、100℃ま
で加熱する。スルファミン酸97g(2モル)を、95
〜105℃の温度で加える。全量加えた後、100℃で
10時間加熱反応しグリセリン硫酸エステルのアンモニ
ウム塩を得た。反応生成物を水で希釈した後、水酸化ナ
トリウムを加え脱アンモニアすることによって、固形分
60%の本発明の難燃剤であるグリセリン硫酸エステル
ナトリウム塩水溶液を得た。さらにこの水溶液を、水で
固形分18%に希釈し浸漬法により紙に含浸後、100
〜105℃に温度調整したオートドライヤーで乾燥し
た。含浸量は、原紙の質量に対する固形分付着量で22
%であった。難燃処理した紙の性能評価結果を表1に示
す。
【0019】実施例2 グリセリン92g(1モル)を窒素気流下、100℃ま
で加熱する。スルファミン酸97g(2モル)を、95
〜105℃の温度で加える。全量加えた後、100℃で
10時間加熱反応した。反応生成物を水で希釈し、水酸
化カルシウムを加え脱アンモニアした。析出する水不溶
解物をろ過除去し、固形分55%の本発明の難燃剤であ
るグリセリン硫酸エステルカルシウム塩の水溶液を得
た。この水溶液を実施例1と同様に紙に処理した。その
性能評価結果を表1に示す。
【0020】実施例3 エチレングリコール62g(1モル)を窒素気流下、1
00℃まで加熱する。スルファミン酸97g(2モル)
を、95〜105℃の温度で加える。全量加えた後、1
00℃で10時間加熱反応した。反応生成物を水で希釈
し、水酸化ナトリウムを加え脱アンモニアすることによ
って、固形分55%の本発明の難燃剤であるエチレング
リコール硫酸エステルナトリウム塩の水溶液を得た。こ
の水溶液を実施例1と同様に紙に処理した。その性能評
価結果を表1に示す。
【0021】実施例4 トリメチロールプロパン134g(1モル)を窒素気流
下、100℃まで加熱する。スルファミン酸97g(2
モル)を、95〜105℃の温度で加える。全量加えた
後、100℃で10時間加熱反応した。反応生成物を水
で希釈し、炭酸グアニジンを加え脱アンモニアし、固形
分55%の本発明の難燃剤であるトリメチロールプロパ
ンの硫酸エステルグアニジン塩の水溶液を得た。この水
溶液を実施例1と同様に紙に処理した。その性能評価結
果を表1に示す。
【0022】比較例1〜3 スルファミン酸ナトリウム、スルファミン酸カルシウ
ム、スルファミン酸グアニジンを、25℃の水に溶解し
各々固形分50%の水溶液を得た。この水溶液を実施例
1と同様に紙に処理した。それらの性能評価結果を表1
に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明の難燃剤は、ホルマリンを含有せ
ず、従来のスルファミン酸塩系の難燃剤に較べ下記の効
果を奏する。 (1)低温においても水溶性が高く、高濃度液状化が可
能であるため、輸送および保管のコスト低減ができる。 (2)高濃度のため、低温の冬場において、従来実施で
きなかった高濃度の塗布が容易にできる。 (3)難燃剤を塗布した紙の耐熱性が改善され、白度、
引裂強度がともに良好である。 上記効果を奏することから、本発明の難燃剤は紙製品等
のセルロース系材料用難燃剤として極めて有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される多価アルコ
    ールの硫酸エステル塩(a)を必須成分とすることを特
    徴とするセルロース系材料用難燃剤。 (HO)m-n −R− (OSO3M)n (1) [式中Rはm価の多価アルコールの残基、Mは塩形成性
    カチオン、mは2〜6、nは1〜mの整数を表す。]
  2. 【請求項2】 多価アルコールの硫酸エステル塩(a)
    を構成する多価アルコールが、エチレングリコール、グ
    リセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
    ール、ソルビトール、ソルビタンからなる群から選ばれ
    る少なくとも1種の飽和アルコールである請求項1記載
    の難燃剤。
  3. 【請求項3】 多価アルコールの硫酸エステル塩(a)
    が、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム
    からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の塩であ
    る請求項1または2記載の難燃剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載の難燃剤で
    処理されてなるセルロース系材料。
JP25788297A 1997-09-05 1997-09-05 セルロース系材料用難燃剤 Pending JPH1180736A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011078281A1 (ja) * 2009-12-25 2011-06-30 富士フイルム株式会社 成形材料、成形体、及びその製造方法、並びに電気電子機器用筐体

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WO2011078281A1 (ja) * 2009-12-25 2011-06-30 富士フイルム株式会社 成形材料、成形体、及びその製造方法、並びに電気電子機器用筐体

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