JPS6129993B2 - - Google Patents
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- JPS6129993B2 JPS6129993B2 JP52136611A JP13661177A JPS6129993B2 JP S6129993 B2 JPS6129993 B2 JP S6129993B2 JP 52136611 A JP52136611 A JP 52136611A JP 13661177 A JP13661177 A JP 13661177A JP S6129993 B2 JPS6129993 B2 JP S6129993B2
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Landscapes
- Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
- Fireproofing Substances (AREA)
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- Paper (AREA)
Description
本発明は、木材、紙類、木質ボート類などの如
きセルロース系材料用防炎剤とて、セルロース系
材料に対する熱時黄変傾向の防止性(熱安定性)
及び防炎性に優れ、例えば紙類に施用した製品の
腰が良好で、さらに又、優れた防錆性も示すセル
ロース系材料用防炎剤に関する。 更に詳しくは、本発明は、スルフアミン酸グア
ニジン1モルに対して約0.2〜約1.2モルのホルム
アルデヒドを反応せしめて得られたスルフアミン
酸グアニジン−ホルムアルデヒド反応生成物と、
該反応生成物の重量(固形分として)に基いて約
3〜約25重量%のジシアンジアミド、リン酸グア
ニジン及びリン酸グアニル尿素よりなる群からえ
らばれた補助成分の少なくとも一種とを、有効成
分として含有することを特徴とするセルロース系
材料用防炎剤に関する。 従来、スルフアミン酸グアニジン−ホルムアル
デヒド反応生成物が、セルロース系材料を含有し
ていてもよいポリアミド繊維に対して防炎効果を
有することは知られている(特公昭47−2078
号)。又、ジシアンジアミド、リン酸グアニジ
ン、リン酸グアニル尿素がセルロース系材料に対
して防炎効果を有することも知られている。 しかしながら、これら防炎効果を有する化合物
には、それぞれ一長一短があり、優れた熱安定
性、防炎性、腰、防錆性などの望ましい諸性質を
兼備させることは困難である。例えば、上記スル
フアミン酸グアニジン−ホルムアルデヒド反応生
成物は良好な熱安定性(ハンター白度、200℃、
2分)を示すが、防炎性(限界付着率)にはなお
一層の改善が望まれるし、防錆性が悪い点にも難
点がある。一方、ジシアンジアミドは、防炎性が
悪く且つ防炎性を賦与するに足る量でセルロース
系材料に付着せしめること自体がすでに困難であ
る。又、リン酸グアニジンやリン酸グアニル尿素
は、熱安定性を悪化せしめることなしに所望の防
炎性を賦与することはできないために、所望の防
炎性を賦与し得る量で利用すると熱安定性の極端
な低下を生ずる難点がある。 本発明者等は、上述のような従来例における両
立し難い欠陥を克服すべく研究を行つた。その結
果、前記のスルフアミン酸グアニジン−ホルムア
ルデヒド反応生成物と、該反応生成物の重量(固
形分として)に基いて約3〜約25重量%のジシア
ンジアミド、リン酸グアニジン及びリン酸グアニ
ル尿素よりなる群からえらばれた補助成分の少な
くとも一種とを併用することによつて、上記両立
し難かつた望ましい諸性質の兼備が可能となり、
優れた熱安定性、防炎性、腰、さらには防錆性を
も兼備した卓越した防炎剤効果を示す防炎剤が提
供できることを知つた。 更に又、上記補助成分として、ジシアンジアミ
ドと、リン酸グアニジン及び/又はリン酸グアニ
ル尿素との組み合わせ補助成分を用いることによ
つて、上記卓越した防炎剤効果がきわめて顕著に
発揮されることを発見した。又、補助成分の量が
少なすぎると満足な改善が達成できないばかりで
はなく、過剰量すぎても改善効果が達成できなく
なるので、該補助成分は前記の副成分量で用いる
べきであることがわかつた。 従つて、本発明の目的は、優れた防炎剤効果を
兼備したセルロース系材料用防炎剤を提供するに
ある。 本発明の上記目的ならびに更に多くの他の目的
及び利点は、以下の記載から、一層明らかとなる
であろう。 本発明のセルロース系材料用防炎剤は、スルフ
アミン酸グアニジン1モルに対して約0.2〜約1.2
モルのホルムアルデヒドを反応せしめて得られた
スルフアミン酸グアニジン−ホルムアルデヒド反
応生成物と、該反応生成物の重量(固形分とし
て)に基いて約3〜約25重量%のジシアンジアミ
ド、リン酸グアニジン及びリン酸グアニル尿素よ
りなる群からえらばれた補助成分の少なくとも一
種とを、有効成分として含有する。 上記スルアミン酸グアニジン−ホルムアルデヒ
ド反応生成物の製法それ自体はよく知られてお
り、例えば、あらかじめPHを中性または弱アルカ
リ性に調整したホルマリンにスルフアミン酸グア
ニジンを加え、30〜90℃で、スルフアミン酸グア
ニジンが溶解するまで撹拌することにより、製造
することができる。 本発明においては、スルフアミン酸グアニジン
1モルに対して約1.2モル以下、好ましくは約0.2
〜約1.2モルのホルムアルデヒドを反応せしめて
得られた反応生成物の利用が望ましく、とくに
は、約0.3〜約1モルのホルムアルデヒドを反応
せしめて得られた反応生成物が好ましい。ホルム
アルデヒドの反応モルが多すぎると、熱安定性を
悪化せしめさらに防炎性をも低下させる傾向があ
るので好ましくない。又、ホルムアルデヒドの反
応モルが過少すぎると熱安定性が低下し、良好な
腰が得られない傾向があるので不利益である。従
つて、本発明においては、上記例示の如き反応モ
ル比のスルフアミン酸グアニジン−ホルムアルデ
ヒド反応生成物の利用が好適である。 本発明において、上述の如きスルフアミン酸グ
アニジン−ホルムアルデヒド反応生成物の主成分
量に対して、副成分量の補助成分が利用される
が、該スルフアミン酸グアニジン−ホルムアルデ
ヒド反応生成物の重量(固形分重量)に基いて約
3〜約25重量%、好ましくは約5〜約20重量%程
度の補助成分が利用される。補助成分の量が過少
にすぎると、防炎性が低下し、さらに優れた防錆
性が得難くなり不都合である。又、補助成分の量
が過剰にすぎると、熱安定性が低下し、また良好
な腰が得られないなどの如き不利益を生ずるの
で、上記例示量範囲で利用するのがよい。 本発明のセルロース系材料用防炎剤における上
記補助成分は、一種類を利用することもできる
が、とくに、ジシアンジアミドと、リン酸グアニ
ジン及び/又はリン酸グアニル尿素との組み合わ
せが優れた結果を示す。 本発明の防錆剤は、予めスルフアミン酸グアニ
ジン−ホルムアルデヒド反応生成物と補助成分と
を配合しておいてもよいし、使用に際して両者を
一緒に用いてもよい。例えば、紙類に本発明防炎
剤を施用する方法としては、紙を防炎剤または防
炎剤を水にて希釈した溶液に浸漬処理後、乾燥す
る方法、スプレーにて吹きつける方法、サイズプ
レス法などがある。 また本発明防炎剤は、サイズ剤、デンプン等の
表面処理剤、その他の熱処理剤と併用することも
可能である。 本発明のセルロース系材料用防炎剤は、セルロ
ース系材料を主材料として含む各種形状の材料に
利用できる。例えば、木材、紙類、木質ボード
類、セルロース形繊維などの防炎加工処理に利用
できる。 次に、比較例と共に、実施例により本発明防炎
剤の数例について説明する。 尚、限界付着率(JIS−Z−2150「薄い材料の
防炎性試験方法(45゜メツケルバーナー法)」の
防炎2級に合格する下限付着率を示す、従つて数
値の小さいほど防炎効果が大きい)及び熱安定性
(数値の大きいほど熱安定性が良い)のテストは
下記による。 限界付着率:防炎加工した紙をJIS−Z−2150
「薄い材料の防炎性試験方法(45゜メツケルバ
ーナー法)」に従い試験した。防炎剤水溶液を
原紙〔定性紙(東洋紙No.2)〕に含浸さ
せ、絞り処理したのち、温度約105℃の回転式
ドラム乾燥器で恒量となるまで乾燥して、上記
試験用の防炎加工した紙(加工紙)を調製す
る。下記式 付着率= 加工紙重量(g)−原紙重量(g)/原紙重量(g)×
100(%) で表わされる付着率の異なつた複数の加工紙を
予め用意し、上記試験法に従つて試験する。試
験の結果、防炎2級に合格した加工紙のうち、
上記付着率が最小の加工紙の付着率をもつて限
界付着率(%)とする。 熱安定性:上記限界付着率の試験について述べた
と同様にして調製され且つ該試験で決定された
限界付着率を有する試験用の加工紙を、200
℃、2分間の条件で熱風乾燥器中において加熱
処理し、その白色度をJIS−P−8123「紙およ
びパルプのハンター白色度試験方法」に従つて
測定する。 防錆性:上記限界付着率の試験について述べたと
同様にして調製され且つ該試験で決定された限
界付着率を有する試験用の加工紙の一端にクリ
ツプ(ゼムクリツプNo.11○大、(株)ライオン事務
器)を付け相対湿度90%の試験槽中に吊し、錆
の発生を観察する。毎日、所定の時間に1回観
察し、錆の発生が認められた日までの経過日数
で示す。数値の大きい方が防錆性の良いことを
示す。 腰:上記限界付着率の試験について述べたと同様
にして調製され且つ該試験で決定された限界付
着率を有する試験用の加工紙を用い、ガーレ式
柔軟度試験機(東西精器株式会社)で測定す
る。1800〜2400(センチ・mg)の場合が望まし
い腰を示す。 参考例 1 スルフアミン酸グアニジン−ホルムアルデヒド
(1:1)反応生成物の調整:− 37%ホルマリン81.1g(1モル)および水100
gの系に、アンモニア水を加えてPH8とし、スル
フアミン酸グアニジン156.1g(1モル)を加
え、40℃で約2時間加熱して反応生成物を調製し
た。固形分約55重量%の水溶液の形のスルフアミ
ン酸グアニジン−ホルムアルデヒド(1:1)反
応生成物が得られた。 参考例 2 スルフアミン酸グアニジン−ホルムアルデヒド
(1:0.5)反応生成物の調製:− 参考例1において、スルフアミン酸グアニジン
1モルに対してホルマリンの量をホルムアルデヒ
ドとして0.5モルに変更するほかは、参考例1と
同様に行つて、スルフアミン酸グアニジン−ホル
ムアルデヒド(1:0.5)反応生成物を調製し
た。固形分約57重量%の水溶液の形のスルフアミ
ン酸グアニジン−ホルムアルデヒド(1:0:
5)反応生成物が得られた。 実施例1〜11及び比較例1〜5ならびに比較例a
〜f 参考例1で調製したスルフアミン酸グアニジン
−ホルムアルデヒド(1:1)反応生成物〔以
下、GSA−F(1:1)と略記することがあ
る〕と、ジシアンジアミド〔以下、DDと略記す
ることがある〕、リン酸グアニジン〔以下、GPと
略記することがある〕及びリン酸グアニル尿素
〔以下、GUPと略記することがある〕からえらば
れた補助成分の種々の量との組み合わせからなる
防炎剤を用いて、前記テストに従つて行つた防炎
剤効果の結果を下掲第1表に示す。
きセルロース系材料用防炎剤とて、セルロース系
材料に対する熱時黄変傾向の防止性(熱安定性)
及び防炎性に優れ、例えば紙類に施用した製品の
腰が良好で、さらに又、優れた防錆性も示すセル
ロース系材料用防炎剤に関する。 更に詳しくは、本発明は、スルフアミン酸グア
ニジン1モルに対して約0.2〜約1.2モルのホルム
アルデヒドを反応せしめて得られたスルフアミン
酸グアニジン−ホルムアルデヒド反応生成物と、
該反応生成物の重量(固形分として)に基いて約
3〜約25重量%のジシアンジアミド、リン酸グア
ニジン及びリン酸グアニル尿素よりなる群からえ
らばれた補助成分の少なくとも一種とを、有効成
分として含有することを特徴とするセルロース系
材料用防炎剤に関する。 従来、スルフアミン酸グアニジン−ホルムアル
デヒド反応生成物が、セルロース系材料を含有し
ていてもよいポリアミド繊維に対して防炎効果を
有することは知られている(特公昭47−2078
号)。又、ジシアンジアミド、リン酸グアニジ
ン、リン酸グアニル尿素がセルロース系材料に対
して防炎効果を有することも知られている。 しかしながら、これら防炎効果を有する化合物
には、それぞれ一長一短があり、優れた熱安定
性、防炎性、腰、防錆性などの望ましい諸性質を
兼備させることは困難である。例えば、上記スル
フアミン酸グアニジン−ホルムアルデヒド反応生
成物は良好な熱安定性(ハンター白度、200℃、
2分)を示すが、防炎性(限界付着率)にはなお
一層の改善が望まれるし、防錆性が悪い点にも難
点がある。一方、ジシアンジアミドは、防炎性が
悪く且つ防炎性を賦与するに足る量でセルロース
系材料に付着せしめること自体がすでに困難であ
る。又、リン酸グアニジンやリン酸グアニル尿素
は、熱安定性を悪化せしめることなしに所望の防
炎性を賦与することはできないために、所望の防
炎性を賦与し得る量で利用すると熱安定性の極端
な低下を生ずる難点がある。 本発明者等は、上述のような従来例における両
立し難い欠陥を克服すべく研究を行つた。その結
果、前記のスルフアミン酸グアニジン−ホルムア
ルデヒド反応生成物と、該反応生成物の重量(固
形分として)に基いて約3〜約25重量%のジシア
ンジアミド、リン酸グアニジン及びリン酸グアニ
ル尿素よりなる群からえらばれた補助成分の少な
くとも一種とを併用することによつて、上記両立
し難かつた望ましい諸性質の兼備が可能となり、
優れた熱安定性、防炎性、腰、さらには防錆性を
も兼備した卓越した防炎剤効果を示す防炎剤が提
供できることを知つた。 更に又、上記補助成分として、ジシアンジアミ
ドと、リン酸グアニジン及び/又はリン酸グアニ
ル尿素との組み合わせ補助成分を用いることによ
つて、上記卓越した防炎剤効果がきわめて顕著に
発揮されることを発見した。又、補助成分の量が
少なすぎると満足な改善が達成できないばかりで
はなく、過剰量すぎても改善効果が達成できなく
なるので、該補助成分は前記の副成分量で用いる
べきであることがわかつた。 従つて、本発明の目的は、優れた防炎剤効果を
兼備したセルロース系材料用防炎剤を提供するに
ある。 本発明の上記目的ならびに更に多くの他の目的
及び利点は、以下の記載から、一層明らかとなる
であろう。 本発明のセルロース系材料用防炎剤は、スルフ
アミン酸グアニジン1モルに対して約0.2〜約1.2
モルのホルムアルデヒドを反応せしめて得られた
スルフアミン酸グアニジン−ホルムアルデヒド反
応生成物と、該反応生成物の重量(固形分とし
て)に基いて約3〜約25重量%のジシアンジアミ
ド、リン酸グアニジン及びリン酸グアニル尿素よ
りなる群からえらばれた補助成分の少なくとも一
種とを、有効成分として含有する。 上記スルアミン酸グアニジン−ホルムアルデヒ
ド反応生成物の製法それ自体はよく知られてお
り、例えば、あらかじめPHを中性または弱アルカ
リ性に調整したホルマリンにスルフアミン酸グア
ニジンを加え、30〜90℃で、スルフアミン酸グア
ニジンが溶解するまで撹拌することにより、製造
することができる。 本発明においては、スルフアミン酸グアニジン
1モルに対して約1.2モル以下、好ましくは約0.2
〜約1.2モルのホルムアルデヒドを反応せしめて
得られた反応生成物の利用が望ましく、とくに
は、約0.3〜約1モルのホルムアルデヒドを反応
せしめて得られた反応生成物が好ましい。ホルム
アルデヒドの反応モルが多すぎると、熱安定性を
悪化せしめさらに防炎性をも低下させる傾向があ
るので好ましくない。又、ホルムアルデヒドの反
応モルが過少すぎると熱安定性が低下し、良好な
腰が得られない傾向があるので不利益である。従
つて、本発明においては、上記例示の如き反応モ
ル比のスルフアミン酸グアニジン−ホルムアルデ
ヒド反応生成物の利用が好適である。 本発明において、上述の如きスルフアミン酸グ
アニジン−ホルムアルデヒド反応生成物の主成分
量に対して、副成分量の補助成分が利用される
が、該スルフアミン酸グアニジン−ホルムアルデ
ヒド反応生成物の重量(固形分重量)に基いて約
3〜約25重量%、好ましくは約5〜約20重量%程
度の補助成分が利用される。補助成分の量が過少
にすぎると、防炎性が低下し、さらに優れた防錆
性が得難くなり不都合である。又、補助成分の量
が過剰にすぎると、熱安定性が低下し、また良好
な腰が得られないなどの如き不利益を生ずるの
で、上記例示量範囲で利用するのがよい。 本発明のセルロース系材料用防炎剤における上
記補助成分は、一種類を利用することもできる
が、とくに、ジシアンジアミドと、リン酸グアニ
ジン及び/又はリン酸グアニル尿素との組み合わ
せが優れた結果を示す。 本発明の防錆剤は、予めスルフアミン酸グアニ
ジン−ホルムアルデヒド反応生成物と補助成分と
を配合しておいてもよいし、使用に際して両者を
一緒に用いてもよい。例えば、紙類に本発明防炎
剤を施用する方法としては、紙を防炎剤または防
炎剤を水にて希釈した溶液に浸漬処理後、乾燥す
る方法、スプレーにて吹きつける方法、サイズプ
レス法などがある。 また本発明防炎剤は、サイズ剤、デンプン等の
表面処理剤、その他の熱処理剤と併用することも
可能である。 本発明のセルロース系材料用防炎剤は、セルロ
ース系材料を主材料として含む各種形状の材料に
利用できる。例えば、木材、紙類、木質ボード
類、セルロース形繊維などの防炎加工処理に利用
できる。 次に、比較例と共に、実施例により本発明防炎
剤の数例について説明する。 尚、限界付着率(JIS−Z−2150「薄い材料の
防炎性試験方法(45゜メツケルバーナー法)」の
防炎2級に合格する下限付着率を示す、従つて数
値の小さいほど防炎効果が大きい)及び熱安定性
(数値の大きいほど熱安定性が良い)のテストは
下記による。 限界付着率:防炎加工した紙をJIS−Z−2150
「薄い材料の防炎性試験方法(45゜メツケルバ
ーナー法)」に従い試験した。防炎剤水溶液を
原紙〔定性紙(東洋紙No.2)〕に含浸さ
せ、絞り処理したのち、温度約105℃の回転式
ドラム乾燥器で恒量となるまで乾燥して、上記
試験用の防炎加工した紙(加工紙)を調製す
る。下記式 付着率= 加工紙重量(g)−原紙重量(g)/原紙重量(g)×
100(%) で表わされる付着率の異なつた複数の加工紙を
予め用意し、上記試験法に従つて試験する。試
験の結果、防炎2級に合格した加工紙のうち、
上記付着率が最小の加工紙の付着率をもつて限
界付着率(%)とする。 熱安定性:上記限界付着率の試験について述べた
と同様にして調製され且つ該試験で決定された
限界付着率を有する試験用の加工紙を、200
℃、2分間の条件で熱風乾燥器中において加熱
処理し、その白色度をJIS−P−8123「紙およ
びパルプのハンター白色度試験方法」に従つて
測定する。 防錆性:上記限界付着率の試験について述べたと
同様にして調製され且つ該試験で決定された限
界付着率を有する試験用の加工紙の一端にクリ
ツプ(ゼムクリツプNo.11○大、(株)ライオン事務
器)を付け相対湿度90%の試験槽中に吊し、錆
の発生を観察する。毎日、所定の時間に1回観
察し、錆の発生が認められた日までの経過日数
で示す。数値の大きい方が防錆性の良いことを
示す。 腰:上記限界付着率の試験について述べたと同様
にして調製され且つ該試験で決定された限界付
着率を有する試験用の加工紙を用い、ガーレ式
柔軟度試験機(東西精器株式会社)で測定す
る。1800〜2400(センチ・mg)の場合が望まし
い腰を示す。 参考例 1 スルフアミン酸グアニジン−ホルムアルデヒド
(1:1)反応生成物の調整:− 37%ホルマリン81.1g(1モル)および水100
gの系に、アンモニア水を加えてPH8とし、スル
フアミン酸グアニジン156.1g(1モル)を加
え、40℃で約2時間加熱して反応生成物を調製し
た。固形分約55重量%の水溶液の形のスルフアミ
ン酸グアニジン−ホルムアルデヒド(1:1)反
応生成物が得られた。 参考例 2 スルフアミン酸グアニジン−ホルムアルデヒド
(1:0.5)反応生成物の調製:− 参考例1において、スルフアミン酸グアニジン
1モルに対してホルマリンの量をホルムアルデヒ
ドとして0.5モルに変更するほかは、参考例1と
同様に行つて、スルフアミン酸グアニジン−ホル
ムアルデヒド(1:0.5)反応生成物を調製し
た。固形分約57重量%の水溶液の形のスルフアミ
ン酸グアニジン−ホルムアルデヒド(1:0:
5)反応生成物が得られた。 実施例1〜11及び比較例1〜5ならびに比較例a
〜f 参考例1で調製したスルフアミン酸グアニジン
−ホルムアルデヒド(1:1)反応生成物〔以
下、GSA−F(1:1)と略記することがあ
る〕と、ジシアンジアミド〔以下、DDと略記す
ることがある〕、リン酸グアニジン〔以下、GPと
略記することがある〕及びリン酸グアニル尿素
〔以下、GUPと略記することがある〕からえらば
れた補助成分の種々の量との組み合わせからなる
防炎剤を用いて、前記テストに従つて行つた防炎
剤効果の結果を下掲第1表に示す。
【表】
実施例12〜22及び比較例6ならびに比較例g〜l
参考例2で調製したスルフアミン酸グアニジン
−ホルムアルデヒド(1:0.5)反応生成物
〔GSA−F(1:0.5)〕を用いるほかは、上記実
施例1〜10と同様に行つた。その結果を下掲第2
表に示す。
−ホルムアルデヒド(1:0.5)反応生成物
〔GSA−F(1:0.5)〕を用いるほかは、上記実
施例1〜10と同様に行つた。その結果を下掲第2
表に示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 スルフアミン酸グアニジン1モルに対して約
0.2〜約1.2モルのホルムアルデヒドを反応せしめ
て得られたスルフアミン酸グアニジン−ホルムア
ルデヒド反応生成物と、該反応生成物の重量(固
形分として)に基いて約3〜約25重量%のジシア
ンジアミド、リン酸グアニジン及びリン酸グアニ
ル尿素よりなる群からえらばれた補助成分の少な
くとも一種とを、有効成分として含有することを
特徴とするセルロース系材料用防災剤。 2 該補助成分が、ジシアンジアミド−リン酸グ
アニジン、ジシアンジアミド−リン酸グアニル尿
素及びジシアンジアミド−リン酸グアニジン−リ
ン酸グアニル尿素の組み合わせ補助成分よりなる
群から選ばれた補助成分である特許請求の範囲1
記載の防炎剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13661177A JPS5470698A (en) | 1977-11-16 | 1977-11-16 | Flame resistant agent for cellulose material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13661177A JPS5470698A (en) | 1977-11-16 | 1977-11-16 | Flame resistant agent for cellulose material |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5470698A JPS5470698A (en) | 1979-06-06 |
JPS6129993B2 true JPS6129993B2 (ja) | 1986-07-10 |
Family
ID=15179336
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13661177A Granted JPS5470698A (en) | 1977-11-16 | 1977-11-16 | Flame resistant agent for cellulose material |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5470698A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57179231A (en) * | 1981-04-28 | 1982-11-04 | Sanwa Chem:Kk | Agent and method for making cellulosic material flame-retardant |
US4461720A (en) * | 1982-05-24 | 1984-07-24 | Hoover Treated Wood Products, Inc. | Fire-retardant treatment composition |
JPH01203417A (ja) * | 1988-02-08 | 1989-08-16 | Sanwa Chem:Kk | 紙等のセルローズ加工用のアミノ化合物ホルムアルデヒド系初期共縮合物 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5156598A (ja) * | 1974-11-13 | 1976-05-18 | Sanwa Chemical Co Ltd | Boenzaisoseibutsu |
-
1977
- 1977-11-16 JP JP13661177A patent/JPS5470698A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5156598A (ja) * | 1974-11-13 | 1976-05-18 | Sanwa Chemical Co Ltd | Boenzaisoseibutsu |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5470698A (en) | 1979-06-06 |
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