JPH06172615A - 難燃処理剤、その製造方法および難燃紙 - Google Patents
難燃処理剤、その製造方法および難燃紙Info
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- JPH06172615A JPH06172615A JP32784392A JP32784392A JPH06172615A JP H06172615 A JPH06172615 A JP H06172615A JP 32784392 A JP32784392 A JP 32784392A JP 32784392 A JP32784392 A JP 32784392A JP H06172615 A JPH06172615 A JP H06172615A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 貯蔵安定性に優れ、難燃性能が十分であり、
かつ処理された紙の引き裂き強度の低下が少ないセルロ
ース系物品に対する難燃処理剤を提供することにある。 【構成】 ジジアンジアミド1モルに対し、ホルムアル
デヒド1〜2.5モルを水の存在下に30〜90℃で1
5〜90分間反応させ、次いでスルファミン酸アンモニ
ウム0.4〜2.0モルを加え、さらに30〜90℃で
15〜360分間反応させて得た難燃処理剤、その製造
方法および該難燃処理剤を使用して得た難燃紙。
かつ処理された紙の引き裂き強度の低下が少ないセルロ
ース系物品に対する難燃処理剤を提供することにある。 【構成】 ジジアンジアミド1モルに対し、ホルムアル
デヒド1〜2.5モルを水の存在下に30〜90℃で1
5〜90分間反応させ、次いでスルファミン酸アンモニ
ウム0.4〜2.0モルを加え、さらに30〜90℃で
15〜360分間反応させて得た難燃処理剤、その製造
方法および該難燃処理剤を使用して得た難燃紙。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセルロース系材料の難燃
処理剤に関する。
処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セルロース系材料、特に紙、に用
いられる難燃処理剤としては、スルファミン酸グアニジ
ン(特公昭56−42584)、メチロール化スルファ
ミン酸グアニジン(特公昭61−29993)、アンモ
ニウム塩とジシアンジアミド類とホルマリンおよび水を
同時に反応させて得られる反応混合物(特開平4−45
148)などが知られている。
いられる難燃処理剤としては、スルファミン酸グアニジ
ン(特公昭56−42584)、メチロール化スルファ
ミン酸グアニジン(特公昭61−29993)、アンモ
ニウム塩とジシアンジアミド類とホルマリンおよび水を
同時に反応させて得られる反応混合物(特開平4−45
148)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの難燃
処理剤は前二者については含浸処理をした場合、加熱に
より紙が変色を起こしやすく、また充分な難燃性能を得
るためには比較的多量に含浸させる必要があり、それに
付随して得られた難燃紙の強度が低下するという弊害が
起こっていた。また、後者については前二者の改良難燃
処理剤として開発されたものであり、含浸紙の変色およ
び引き裂き強度は改善されているものの、合成時の水溶
液の安定性および経日での貯蔵安定性に乏しいという問
題点がある。
処理剤は前二者については含浸処理をした場合、加熱に
より紙が変色を起こしやすく、また充分な難燃性能を得
るためには比較的多量に含浸させる必要があり、それに
付随して得られた難燃紙の強度が低下するという弊害が
起こっていた。また、後者については前二者の改良難燃
処理剤として開発されたものであり、含浸紙の変色およ
び引き裂き強度は改善されているものの、合成時の水溶
液の安定性および経日での貯蔵安定性に乏しいという問
題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来品以
上の難燃性・耐熱変色性および水溶液の高温/低温にお
いて高い貯蔵安定性を持つ難燃処理剤を鋭意研究し、本
発明に至った。即ち、本発明は、(1)水の存在下、ジ
シアンジアミド類1モルとホルムアルデヒド1〜2. 5
モルを反応させた後、ジシアンジアミド類1モルに対し
アンモニウム塩をアンモニア換算で0. 4〜2. 0モル
を加えて反応を行って得た反応生成物を有効成分として
含有することを特徴とする難燃処理剤、(2)水の存在
下、ジシアンジアミド類とホルムアルデヒドをモル比
1:1〜2.5の割合で反応させ、その後引き続きアン
モニウム塩をジシアンジアミド類に対し、アンモニア換
算で1:0. 4〜2. 0モル比の割合で加えて反応させ
ることを特徴とする難燃処理剤の製造方法および(3)
該難燃処理剤により処理されている難燃紙である。
上の難燃性・耐熱変色性および水溶液の高温/低温にお
いて高い貯蔵安定性を持つ難燃処理剤を鋭意研究し、本
発明に至った。即ち、本発明は、(1)水の存在下、ジ
シアンジアミド類1モルとホルムアルデヒド1〜2. 5
モルを反応させた後、ジシアンジアミド類1モルに対し
アンモニウム塩をアンモニア換算で0. 4〜2. 0モル
を加えて反応を行って得た反応生成物を有効成分として
含有することを特徴とする難燃処理剤、(2)水の存在
下、ジシアンジアミド類とホルムアルデヒドをモル比
1:1〜2.5の割合で反応させ、その後引き続きアン
モニウム塩をジシアンジアミド類に対し、アンモニア換
算で1:0. 4〜2. 0モル比の割合で加えて反応させ
ることを特徴とする難燃処理剤の製造方法および(3)
該難燃処理剤により処理されている難燃紙である。
【0005】以下本発明について詳述する。本発明に用
いるジシアンジアミド類とは、ジシアンジアミド、グア
ニル尿素、およびこれらの混合物であり、中でも好まし
いものはジシアンジアミドである。
いるジシアンジアミド類とは、ジシアンジアミド、グア
ニル尿素、およびこれらの混合物であり、中でも好まし
いものはジシアンジアミドである。
【0006】本発明におけるホルムアルデヒドとしては
ホルマリン(例えば、40%のホルムアルデヒド水溶
液)、パラホルムアルデヒドがあげることができ、好ま
しくはホルマリンを使用する。本発明において、水の存
在下、ホルムアルデヒドがまずジシアンジアミド類と反
応される。ホルムアルデヒドはジシアンジアミド類1モ
ルに対し1〜2.5モル、望ましくは1.5〜2.0モ
ル用いられる。ホルムアルデヒドが1.0モル以下では
充分な貯蔵安定性が得られず、また、2.5モル以上で
は目的とする難燃性能が得られない。水の使用量として
は、最終の難燃処理剤の固形分が5〜70重量%となる
量が適当であり、好ましくは20〜60重量%となる量
である。固形分量が5重量%以下となる量では反応が効
率良く進まず、70重量%以上となる量では反応時の原
料の溶解・分散が不充分となる。また、反応は、通常3
0〜90℃で15〜90分間である。なお、ジシアンジ
アミド類とホルムアルデヒドの反応物の一部または全部
として、ジシアンジアミド類のメチロール化物を用いる
ことができ、その場合は、メチロール化の量をホルマム
アルデヒドに換算して使用するホルムアルデヒドの使用
量を適宜減らす。
ホルマリン(例えば、40%のホルムアルデヒド水溶
液)、パラホルムアルデヒドがあげることができ、好ま
しくはホルマリンを使用する。本発明において、水の存
在下、ホルムアルデヒドがまずジシアンジアミド類と反
応される。ホルムアルデヒドはジシアンジアミド類1モ
ルに対し1〜2.5モル、望ましくは1.5〜2.0モ
ル用いられる。ホルムアルデヒドが1.0モル以下では
充分な貯蔵安定性が得られず、また、2.5モル以上で
は目的とする難燃性能が得られない。水の使用量として
は、最終の難燃処理剤の固形分が5〜70重量%となる
量が適当であり、好ましくは20〜60重量%となる量
である。固形分量が5重量%以下となる量では反応が効
率良く進まず、70重量%以上となる量では反応時の原
料の溶解・分散が不充分となる。また、反応は、通常3
0〜90℃で15〜90分間である。なお、ジシアンジ
アミド類とホルムアルデヒドの反応物の一部または全部
として、ジシアンジアミド類のメチロール化物を用いる
ことができ、その場合は、メチロール化の量をホルマム
アルデヒドに換算して使用するホルムアルデヒドの使用
量を適宜減らす。
【0007】本発明に用いるアンモニウム塩としては、
スルファミン酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硫
酸アンモニウム、塩化アンモニウム、ホウ酸アンモニウ
ム、シアヌル酸アンモニウム、修酸アンモニウム、クエ
ン酸アンモニウムおよびこれらの二種類以上の混合物が
挙げられる。中でも好ましいものはスルファミン酸アン
モニウム、リン酸アンモニウム及びこれらの混合物であ
る。本発明におけるアンモニウム塩の使用量はジシアン
ジアミド類1モルに対し、アンモニア換算で通常0.4
〜2.0モルであり、望ましくは0.6〜1.8モルで
ある。アンモニウム塩が0.4モル以下では目的とする
難燃性が得られず、また2.0モル以上では難燃紙の加
熱時の充分な耐変色性能が得られない。ジシアンジアミ
ド類とホルムアルデヒドの反応の後、アンモニウム塩を
上記割合で添加し、さらに反応を行って、反応生成物を
得る。この反応は通常30〜90℃で15〜360分間
で十分である。
スルファミン酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硫
酸アンモニウム、塩化アンモニウム、ホウ酸アンモニウ
ム、シアヌル酸アンモニウム、修酸アンモニウム、クエ
ン酸アンモニウムおよびこれらの二種類以上の混合物が
挙げられる。中でも好ましいものはスルファミン酸アン
モニウム、リン酸アンモニウム及びこれらの混合物であ
る。本発明におけるアンモニウム塩の使用量はジシアン
ジアミド類1モルに対し、アンモニア換算で通常0.4
〜2.0モルであり、望ましくは0.6〜1.8モルで
ある。アンモニウム塩が0.4モル以下では目的とする
難燃性が得られず、また2.0モル以上では難燃紙の加
熱時の充分な耐変色性能が得られない。ジシアンジアミ
ド類とホルムアルデヒドの反応の後、アンモニウム塩を
上記割合で添加し、さらに反応を行って、反応生成物を
得る。この反応は通常30〜90℃で15〜360分間
で十分である。
【0008】本発明の反応生成物には、ホルムアルデヒ
ドと反応していないアンモニウム塩やジシアンジアミド
類が残存していてもよい。
ドと反応していないアンモニウム塩やジシアンジアミド
類が残存していてもよい。
【0009】本発明の難燃処理剤としては、上記反応生
成物を単独で使用しても良いし、従来からある難燃処理
剤(例えば、スルファミン酸グアニジン、メチロール化
スルファミン酸グアニジン、リン酸ジグアニジン、グア
ニル尿素、スルファミン酸グアニル尿素など)と混合し
使用してもよい。本発明の難燃処理剤は通常、水溶液と
して使用されるがその使用濃度は目的に応じて変えるこ
とができる。使用濃度(固形分)は通常0.5〜60重
量%、望ましくは1〜50重量%である。
成物を単独で使用しても良いし、従来からある難燃処理
剤(例えば、スルファミン酸グアニジン、メチロール化
スルファミン酸グアニジン、リン酸ジグアニジン、グア
ニル尿素、スルファミン酸グアニル尿素など)と混合し
使用してもよい。本発明の難燃処理剤は通常、水溶液と
して使用されるがその使用濃度は目的に応じて変えるこ
とができる。使用濃度(固形分)は通常0.5〜60重
量%、望ましくは1〜50重量%である。
【0010】本発明の難燃処理剤は、セルロース系材
料、例えば、紙、布、合板等の建築用材料などに使用で
きる。本発明の難燃処理剤の対象物への適用方法として
は、従来の難燃処理剤と同様でよく、例えば、本発明の
難燃処理剤の水溶液に浸漬した後乾燥する方法、一般的
コーター(例えば、ブレードコーター)や刷毛で表面に
塗布する方法、サイズプレスで含浸する方法などがあ
る。また、本発明の難燃処理剤は、一般の紙処理剤(例
えば、サイズ剤、澱粉、PVA等の表面処理剤など)の
一種類以上と併用することが可能である。
料、例えば、紙、布、合板等の建築用材料などに使用で
きる。本発明の難燃処理剤の対象物への適用方法として
は、従来の難燃処理剤と同様でよく、例えば、本発明の
難燃処理剤の水溶液に浸漬した後乾燥する方法、一般的
コーター(例えば、ブレードコーター)や刷毛で表面に
塗布する方法、サイズプレスで含浸する方法などがあ
る。また、本発明の難燃処理剤は、一般の紙処理剤(例
えば、サイズ剤、澱粉、PVA等の表面処理剤など)の
一種類以上と併用することが可能である。
【0011】
【実施例】以下、実施例によりさらに詳細に説明する。
しかし、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、%は特別な記載のないかぎり、重量%で示した。ま
た、実施例においてホルマリンは40%ホルムアルデヒ
ド水溶液を使用した。
しかし、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、%は特別な記載のないかぎり、重量%で示した。ま
た、実施例においてホルマリンは40%ホルムアルデヒ
ド水溶液を使用した。
【0012】実施例1 ジシアンジアミド84g(1モル)をホルマリン113
g(1. 5モル)に加え、70℃で1時間反応させた。
次いで、スルファミン酸アンモニウム94g(0. 8モ
ル)を水50gに分散させて加え、70℃で2時間反応
させ、無色透明液体状難燃処理剤(固形分 59.7
%)を得た。
g(1. 5モル)に加え、70℃で1時間反応させた。
次いで、スルファミン酸アンモニウム94g(0. 8モ
ル)を水50gに分散させて加え、70℃で2時間反応
させ、無色透明液体状難燃処理剤(固形分 59.7
%)を得た。
【0013】実施例2 ジシアンジアミド84g(1モル)をホルマリン135
g(1. 8モル)に加え、70℃で30分間反応させ
た。次いで、スルファミン酸アンモニウム117g(1
モル)を水50gに分散させて加え、70℃で1時間反
応させ、無色透明液体状難燃処理剤(固形分 61.0
%)を得た。
g(1. 8モル)に加え、70℃で30分間反応させ
た。次いで、スルファミン酸アンモニウム117g(1
モル)を水50gに分散させて加え、70℃で1時間反
応させ、無色透明液体状難燃処理剤(固形分 61.0
%)を得た。
【0014】実施例3 ジシアンジアミド84g(1モル)をホルマリン150
g(2モル)に加え、40℃で30分間反応させた。次
いで、スルファミン酸アンモニウム140g(1. 2モ
ル)を水60gに分散させて加え、50℃で3時間反応
させ、無色透明液体状難燃処理剤(固形分 59.2
%)を得た。
g(2モル)に加え、40℃で30分間反応させた。次
いで、スルファミン酸アンモニウム140g(1. 2モ
ル)を水60gに分散させて加え、50℃で3時間反応
させ、無色透明液体状難燃処理剤(固形分 59.2
%)を得た。
【0015】実施例4 ジシアンジアミド84g(1モル)をホルマリン113
g(1. 5モル)に加え、70℃で1時間反応させた。
次いで、スルファミン酸アンモニウム82g(0. 7モ
ル)とリン酸水素2アンモニウム13g(0. 1モル)
を水50gに分散させて加え、70℃で2時間反応さ
せ、無色透明液体状難燃処理剤(固形分60.1%)を
得た。
g(1. 5モル)に加え、70℃で1時間反応させた。
次いで、スルファミン酸アンモニウム82g(0. 7モ
ル)とリン酸水素2アンモニウム13g(0. 1モル)
を水50gに分散させて加え、70℃で2時間反応さ
せ、無色透明液体状難燃処理剤(固形分60.1%)を
得た。
【0016】比較例1 ジシアンジアミド84g(1モル)をホルマリン38g
(0. 5モル)に加え、70℃で1時間反応させた。次
いで、スルファミン酸アンモニウム94g(0. 8モ
ル)を水100gに分散させて加え、70℃で1時間反
応させ、無色透明液体状難燃処理剤(固形分 58.5
%)を得た。しかし、この液体は経日で白色の結晶を析
出した。
(0. 5モル)に加え、70℃で1時間反応させた。次
いで、スルファミン酸アンモニウム94g(0. 8モ
ル)を水100gに分散させて加え、70℃で1時間反
応させ、無色透明液体状難燃処理剤(固形分 58.5
%)を得た。しかし、この液体は経日で白色の結晶を析
出した。
【0017】比較例2 ジシアンジアミド84g(1モル)をホルマリン226
g(3モル)に加え、70℃で1時間反応させた。次い
で、スルファミン酸アンモニウム94g(0.8モル)
を固体で加え、70℃で2時間反応させ、無色透明液体
状難燃処理剤(固形分 57.5%)を得た。
g(3モル)に加え、70℃で1時間反応させた。次い
で、スルファミン酸アンモニウム94g(0.8モル)
を固体で加え、70℃で2時間反応させ、無色透明液体
状難燃処理剤(固形分 57.5%)を得た。
【0018】比較例3 ジシアンジアミド84g(1モル)をホルマリン113
g(1. 5モル)に加え、70℃で1時間反応させた。
次いで、スルファミン酸アンモニウム293g(2. 5
モル)を水180gに分散させて加え、70℃で2時間
反応させ、無色透明液体状難燃処理剤(固形分 61.
3%)を得た。
g(1. 5モル)に加え、70℃で1時間反応させた。
次いで、スルファミン酸アンモニウム293g(2. 5
モル)を水180gに分散させて加え、70℃で2時間
反応させ、無色透明液体状難燃処理剤(固形分 61.
3%)を得た。
【0019】比較例4 ジシアンジアミド84g(1モル)をホルマリン113
g(1. 5モル)に加え、70℃で1時間反応させた。
次いで、スルファミン酸アンモニウム23. 5g(0.
2モル)を固体で加え、70℃で2時間反応させ、無色
透明液体状難燃処理剤(固形分 59.0%)を得た。
g(1. 5モル)に加え、70℃で1時間反応させた。
次いで、スルファミン酸アンモニウム23. 5g(0.
2モル)を固体で加え、70℃で2時間反応させ、無色
透明液体状難燃処理剤(固形分 59.0%)を得た。
【0020】比較例5 ジシアンジアミド84g(1モル)、スルファミン酸ア
ンモニウム94g(0. 8モル)をよく混合し、水50
gとホルマリン113g(1.5モル)の溶液に加え、
70℃で3時間反応させ、難燃処理剤(固形分 60.
3%)を得た。しかし、得られた反応液は白色沈殿を含
む懸濁液であった。
ンモニウム94g(0. 8モル)をよく混合し、水50
gとホルマリン113g(1.5モル)の溶液に加え、
70℃で3時間反応させ、難燃処理剤(固形分 60.
3%)を得た。しかし、得られた反応液は白色沈殿を含
む懸濁液であった。
【0021】比較例6 スルファミン酸アンモニウム198g(1. 7モル)と
ジシアンジアミド84g(1モル)を混合し、140〜
170℃で3時間反応させた。次いで水150gとホル
マリン80g(0. 5モル)の溶液に上記反応物を加
え、70℃で2時間反応させ、無色透明状のメチロール
化スルファミン酸グアニジン系難燃処理剤(固形分 5
8.5%)を得た。
ジシアンジアミド84g(1モル)を混合し、140〜
170℃で3時間反応させた。次いで水150gとホル
マリン80g(0. 5モル)の溶液に上記反応物を加
え、70℃で2時間反応させ、無色透明状のメチロール
化スルファミン酸グアニジン系難燃処理剤(固形分 5
8.5%)を得た。
【0022】実施例1〜4および比較例1〜6の難燃処
理剤を固形分濃度で20%の水溶液になる様に調整し、
難燃処理液とした。さらにこの処理液を坪量で60〜6
5g/m2 の紙に約15%になる量をサイズプレス法に
より含浸させ、105℃に調温したドラム型ドライヤー
にて乾燥して難燃紙を得た。この難燃紙を以下の方法に
て性能評価を行った。その結果を表1に示す。 耐熱変色性(変色率、%):含浸紙を190℃/5分間
オーブン中で加熱処理し、次式に従い算出した。この数
値は小さいほうが変色が少なく、性能の良いことを示
す。 変色率=(熱処理前後の白色度の差/処理前白色度)×
100 (白色度:JIS P−8123「紙およびパルプのハ
ンター白色度試験方法」に準じて測定した。) 難燃性(炭化長、mm):JIS Z−2150「薄い材
料の防炎性試験」(45°メッケルバーナー法)に準じ
炭化長を測定した。
理剤を固形分濃度で20%の水溶液になる様に調整し、
難燃処理液とした。さらにこの処理液を坪量で60〜6
5g/m2 の紙に約15%になる量をサイズプレス法に
より含浸させ、105℃に調温したドラム型ドライヤー
にて乾燥して難燃紙を得た。この難燃紙を以下の方法に
て性能評価を行った。その結果を表1に示す。 耐熱変色性(変色率、%):含浸紙を190℃/5分間
オーブン中で加熱処理し、次式に従い算出した。この数
値は小さいほうが変色が少なく、性能の良いことを示
す。 変色率=(熱処理前後の白色度の差/処理前白色度)×
100 (白色度:JIS P−8123「紙およびパルプのハ
ンター白色度試験方法」に準じて測定した。) 難燃性(炭化長、mm):JIS Z−2150「薄い材
料の防炎性試験」(45°メッケルバーナー法)に準じ
炭化長を測定した。
【0023】また、実施例1〜4および比較例1〜6の
難燃処理剤については貯蔵時の溶液安定性の確認のた
め、40℃の水浴中に30日間保存し、結晶析出の有無
(○:無、×:有、△:白濁有り)を観察した。その結
果も合わせて表−1[表1]に示した。
難燃処理剤については貯蔵時の溶液安定性の確認のた
め、40℃の水浴中に30日間保存し、結晶析出の有無
(○:無、×:有、△:白濁有り)を観察した。その結
果も合わせて表−1[表1]に示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明の難燃処理剤は、従来のセルロー
ス系材料に対する難燃処理剤(例えば、スルファミン酸
グアニジン、メチロール化スルファミン酸グアニジン、
アンモニウム塩とジシアンジアミド類とホルマリンおよ
び水の反応混合物など)と比較して、難燃性能、加熱に
対する耐変色性能は上回るものがあり、貯蔵安定性も格
段に向上している。これらの性能向上により、本発明の
難燃処理剤はセルロース系材料に対し、非常に優れた難
燃処理剤である。また、原料を水の存在下に順に反応さ
せるだけで良好な難燃処理剤が製造できるという極めて
改良されたものである。さらに本発明の難燃処理剤で処
理された難燃紙は難燃性があり、かつ、耐熱変色性も十
分な性能を有している。
ス系材料に対する難燃処理剤(例えば、スルファミン酸
グアニジン、メチロール化スルファミン酸グアニジン、
アンモニウム塩とジシアンジアミド類とホルマリンおよ
び水の反応混合物など)と比較して、難燃性能、加熱に
対する耐変色性能は上回るものがあり、貯蔵安定性も格
段に向上している。これらの性能向上により、本発明の
難燃処理剤はセルロース系材料に対し、非常に優れた難
燃処理剤である。また、原料を水の存在下に順に反応さ
せるだけで良好な難燃処理剤が製造できるという極めて
改良されたものである。さらに本発明の難燃処理剤で処
理された難燃紙は難燃性があり、かつ、耐熱変色性も十
分な性能を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 17/46
Claims (3)
- 【請求項1】水の存在下、ジシアンジアミド類1モルと
ホルムアルデヒド1〜2. 5モルを反応させた後、ジシ
アンジアミド類1モルに対しアンモニウム塩をアンモニ
ア換算で0. 4〜2. 0モルを加えて反応を行って得た
反応生成物を有効成分として含有することを特徴とする
難燃処理剤。 - 【請求項2】水の存在下、ジシアンジアミド類とホルム
アルデヒドをモル比1:1〜2.5の割合で反応させ、
その後引き続きアンモニウム塩をジシアンジアミド類に
対し、アンモニア換算で1:0. 4〜2. 0モル比の割
合で加えて反応させることを特徴とする難燃処理剤の製
造方法。 - 【請求項3】請求項1記載の難燃処理剤により処理され
ている難燃紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32784392A JPH06172615A (ja) | 1992-12-08 | 1992-12-08 | 難燃処理剤、その製造方法および難燃紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32784392A JPH06172615A (ja) | 1992-12-08 | 1992-12-08 | 難燃処理剤、その製造方法および難燃紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06172615A true JPH06172615A (ja) | 1994-06-21 |
Family
ID=18203607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32784392A Pending JPH06172615A (ja) | 1992-12-08 | 1992-12-08 | 難燃処理剤、その製造方法および難燃紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06172615A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2374852A1 (en) | 2010-04-08 | 2011-10-12 | Fujimi Incorporated | Polishing composition and polishing method |
CN115891303A (zh) * | 2022-11-09 | 2023-04-04 | 思立格(福建)新材料科技有限公司 | 一种以废弃纺织品为原料的阻燃蜂窝板材及其制备方法 |
-
1992
- 1992-12-08 JP JP32784392A patent/JPH06172615A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2374852A1 (en) | 2010-04-08 | 2011-10-12 | Fujimi Incorporated | Polishing composition and polishing method |
CN115891303A (zh) * | 2022-11-09 | 2023-04-04 | 思立格(福建)新材料科技有限公司 | 一种以废弃纺织品为原料的阻燃蜂窝板材及其制备方法 |
CN115891303B (zh) * | 2022-11-09 | 2024-06-25 | 福建东芯巢新材料科技有限公司 | 一种以废弃纺织品为原料的阻燃蜂窝板材及其制备方法 |
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