JPH08325575A - 難燃剤組成物 - Google Patents
難燃剤組成物Info
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- JPH08325575A JPH08325575A JP15833195A JP15833195A JPH08325575A JP H08325575 A JPH08325575 A JP H08325575A JP 15833195 A JP15833195 A JP 15833195A JP 15833195 A JP15833195 A JP 15833195A JP H08325575 A JPH08325575 A JP H08325575A
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- meth
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ホルマリンで変性(メチロール化等)しなくて
も高濃度水溶液化が可能であり、難燃性に優れ、加熱処
理後の着色、紙力劣化が少ないセルロース系材料用難燃
剤を提供する。 【構成】下記一般式(1)で表される化合物を必須成分
とすることを特徴とするセルロース系材料用難燃剤組成
物。 A−[−(R)n−COOM]m (1) [ 式中、Aは無機酸のアンモニウム塩とジシアンジア
ミドとの反応物の活性水 の炭化水素基を表す。)で示される基を表し、Mは1〜
3価の金属、アンモニウム基または水素を表し、nは0
〜5の整数、mは1〜5の整数を表す。] 【効果】非ホルマリン系であるので、難燃処理物(紙製
品等)における残存ホルマリンの懸念が全くない。ま
た、高濃度水溶液の状態における長期保存安定性も極め
て良好である。
も高濃度水溶液化が可能であり、難燃性に優れ、加熱処
理後の着色、紙力劣化が少ないセルロース系材料用難燃
剤を提供する。 【構成】下記一般式(1)で表される化合物を必須成分
とすることを特徴とするセルロース系材料用難燃剤組成
物。 A−[−(R)n−COOM]m (1) [ 式中、Aは無機酸のアンモニウム塩とジシアンジア
ミドとの反応物の活性水 の炭化水素基を表す。)で示される基を表し、Mは1〜
3価の金属、アンモニウム基または水素を表し、nは0
〜5の整数、mは1〜5の整数を表す。] 【効果】非ホルマリン系であるので、難燃処理物(紙製
品等)における残存ホルマリンの懸念が全くない。ま
た、高濃度水溶液の状態における長期保存安定性も極め
て良好である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセルロース系材料用の難
燃剤組成物に関する。さらに詳しくは、ホルマリンによ
って変性(メチロール化等)することなく優れた水溶性
を有し、難燃性に優れ、加熱後の着色や紙力劣化の少な
い難燃剤組成物に関する。
燃剤組成物に関する。さらに詳しくは、ホルマリンによ
って変性(メチロール化等)することなく優れた水溶性
を有し、難燃性に優れ、加熱後の着色や紙力劣化の少な
い難燃剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙製品等のセルロース系材料に用
いられる難燃剤としては、スルファミン酸グアニジンと
メチロール化スルファミン酸グアニジンの混合物(例え
ば特開昭60−199094号公報)、スルファミン酸
グアニジンとホルマリンの反応生成物(例えば特公昭6
1−29993号公報)、スルファミン酸アンモンとジ
シアンジアミドの混合物にホルマリンを反応させたもの
(例えば特開昭平4−45148号公報)などが知られ
ている。これらのものはいずれもホルマリンで変性(主
としてメチロール化)することにより水溶性を高め、通
常50重量%以上の製品濃度で市場に供給されている。
いられる難燃剤としては、スルファミン酸グアニジンと
メチロール化スルファミン酸グアニジンの混合物(例え
ば特開昭60−199094号公報)、スルファミン酸
グアニジンとホルマリンの反応生成物(例えば特公昭6
1−29993号公報)、スルファミン酸アンモンとジ
シアンジアミドの混合物にホルマリンを反応させたもの
(例えば特開昭平4−45148号公報)などが知られ
ている。これらのものはいずれもホルマリンで変性(主
としてメチロール化)することにより水溶性を高め、通
常50重量%以上の製品濃度で市場に供給されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年環
境への関心が高まる中、難燃処理された紙製品中の残存
ホルマリンに対する問題が指摘され、従来のようなホル
マリンの残存の心配が全くない非ホルマリン系の難燃剤
が強く求められている。本発明の目的は、ホルマリンを
全く用いなくても50重量%以上の製品濃度にでき、し
かも難燃性に優れ、加熱後の着色や紙力劣化の少ない非
ホルマリン系難燃剤組成物を提供することにある。
境への関心が高まる中、難燃処理された紙製品中の残存
ホルマリンに対する問題が指摘され、従来のようなホル
マリンの残存の心配が全くない非ホルマリン系の難燃剤
が強く求められている。本発明の目的は、ホルマリンを
全く用いなくても50重量%以上の製品濃度にでき、し
かも難燃性に優れ、加熱後の着色や紙力劣化の少ない非
ホルマリン系難燃剤組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる問題
点に鑑み、従来のホルマリン変性に替わる水溶性付与方
法について鋭意検討した結果、無機酸のアンモニウム塩
とジシアンジアミドとの反応物の活性水素をカルボン酸
(塩)基含有基で置換し、その置換モル数を制御するこ
とにより上記目的を達成できることを見いだし、本発明
に到達した。すなわち本発明は、下記一般式 A−[−(R)n−COOM]m (1) [ 式中、Aは無機酸のアンモニウム塩とジシアンジア
ミドとの反応物の活性水 の炭化水素基を表す。)で示される基を表し、Mは1〜
3価の金属、アンモニウム基または水素を表し、nは0
〜5の整数、mは1〜5の整数を表す。]で表される化
合物(a)を必須成分とすることを特徴とする難燃剤組
成物に関するものである。
点に鑑み、従来のホルマリン変性に替わる水溶性付与方
法について鋭意検討した結果、無機酸のアンモニウム塩
とジシアンジアミドとの反応物の活性水素をカルボン酸
(塩)基含有基で置換し、その置換モル数を制御するこ
とにより上記目的を達成できることを見いだし、本発明
に到達した。すなわち本発明は、下記一般式 A−[−(R)n−COOM]m (1) [ 式中、Aは無機酸のアンモニウム塩とジシアンジア
ミドとの反応物の活性水 の炭化水素基を表す。)で示される基を表し、Mは1〜
3価の金属、アンモニウム基または水素を表し、nは0
〜5の整数、mは1〜5の整数を表す。]で表される化
合物(a)を必須成分とすることを特徴とする難燃剤組
成物に関するものである。
【0005】本発明における化合物(a)を構成する、
無機酸のアンモニウム塩とジシアンジアミドとの反応物
は、無機酸のアンモニウム塩とジシアンジアミドとを通
常(1〜3):1、好ましくは(1.4〜1.8):1
のモル比で、通常120〜200℃、好ましくは140
〜180℃の反応温度で溶融塩反応を行うことにより得
られる。上記無機酸のアンモニウム塩としては、スルフ
ァミン酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、ホウ酸ア
ンモニウム、硫酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウ
ムおよびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これ
らのうち最も好ましいものはスルファミン酸アンモニウ
ムである。
無機酸のアンモニウム塩とジシアンジアミドとの反応物
は、無機酸のアンモニウム塩とジシアンジアミドとを通
常(1〜3):1、好ましくは(1.4〜1.8):1
のモル比で、通常120〜200℃、好ましくは140
〜180℃の反応温度で溶融塩反応を行うことにより得
られる。上記無機酸のアンモニウム塩としては、スルフ
ァミン酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、ホウ酸ア
ンモニウム、硫酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウ
ムおよびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これ
らのうち最も好ましいものはスルファミン酸アンモニウ
ムである。
【0006】該反応物には、主成分である無機酸のグア
ニジン塩のほかに、例えば未反応の無機酸アンモニウム
塩、ジシアンジアミド、さらには副生物であるイミドビ
ススルファミン酸アンモン、イミドビススルファミン酸
グアニジンなどが少量含まれていてもよい。
ニジン塩のほかに、例えば未反応の無機酸アンモニウム
塩、ジシアンジアミド、さらには副生物であるイミドビ
ススルファミン酸アンモン、イミドビススルファミン酸
グアニジンなどが少量含まれていてもよい。
【0007】上記反応において、無機酸のアンモニウム
塩のモル比が1未満では、メラミン、アンメリンなどの
水不溶解物の含有量が増加し、最終製品の水溶性が低下
するとともに難燃性が低下し、3を越えると未反応の無
機酸のアンモニウム塩が多量に残存することによるセル
ロース系素材の加熱時の着色、強度劣化などの原因とな
る。
塩のモル比が1未満では、メラミン、アンメリンなどの
水不溶解物の含有量が増加し、最終製品の水溶性が低下
するとともに難燃性が低下し、3を越えると未反応の無
機酸のアンモニウム塩が多量に残存することによるセル
ロース系素材の加熱時の着色、強度劣化などの原因とな
る。
【0008】上記一般式(1)において、R1は炭素数
が通常1〜10、好ましくは1〜5の炭化水素基であ
る。R1の炭素数が10を越えると難燃性が低下するこ
とがある。nは通常0〜5、好ましくは0〜3である。
nが5を越えると有効な難燃性を発揮しない。また、m
は通常1〜5、好ましくは1〜2である。mが1未満で
は十分な水溶性が付与できず、5を越えると水溶性は向
上するが難燃性付与効果が低下する。
が通常1〜10、好ましくは1〜5の炭化水素基であ
る。R1の炭素数が10を越えると難燃性が低下するこ
とがある。nは通常0〜5、好ましくは0〜3である。
nが5を越えると有効な難燃性を発揮しない。また、m
は通常1〜5、好ましくは1〜2である。mが1未満で
は十分な水溶性が付与できず、5を越えると水溶性は向
上するが難燃性付与効果が低下する。
【0009】上記無機酸のアンモニウム塩とジシアンジ
アミドとの反応物にカルボン酸(塩)含有基を導入する
方法としては特に制限はないが、たとえば以下の方法が
例示できる。 モノクロル炭酸メチル、モノブロム炭酸エチルなどの
モノハロ炭酸エステルを該反応物に作用させたのち、水
酸化ナトリウムなどのアルカリで加水分解する方法。 該当するカルボン酸のα−モノハロゲン置換体を、ア
ルカリの存在下で該反応物に作用させる方法。 該反応物に対して、(メタ)アクリロニトリル、(メ
タ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸の低級アルキ
ルエステルなどを公知の方法でマイケル付加反応させた
のち、水酸化ナトリウムなどのアルカリで加水分解する
方法。 上記各方法において、無機酸のアンモニウム塩とジシア
ンジアミドとの反応物とカルボン酸(塩)形成性化合物
との反応は、通常無溶剤系で行われるが、水溶液の状態
で行ってもよい。また、必要により有機溶剤(メタノー
ルなど)を用いてもよい。上記〜方法のうち工業的
な観点から好ましいのはおよびの方法であり、特に
好ましいのはの方法である。
アミドとの反応物にカルボン酸(塩)含有基を導入する
方法としては特に制限はないが、たとえば以下の方法が
例示できる。 モノクロル炭酸メチル、モノブロム炭酸エチルなどの
モノハロ炭酸エステルを該反応物に作用させたのち、水
酸化ナトリウムなどのアルカリで加水分解する方法。 該当するカルボン酸のα−モノハロゲン置換体を、ア
ルカリの存在下で該反応物に作用させる方法。 該反応物に対して、(メタ)アクリロニトリル、(メ
タ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸の低級アルキ
ルエステルなどを公知の方法でマイケル付加反応させた
のち、水酸化ナトリウムなどのアルカリで加水分解する
方法。 上記各方法において、無機酸のアンモニウム塩とジシア
ンジアミドとの反応物とカルボン酸(塩)形成性化合物
との反応は、通常無溶剤系で行われるが、水溶液の状態
で行ってもよい。また、必要により有機溶剤(メタノー
ルなど)を用いてもよい。上記〜方法のうち工業的
な観点から好ましいのはおよびの方法であり、特に
好ましいのはの方法である。
【0010】本発明の難燃剤組成物には、必要に応じて
他の公知の難燃剤成分を含有させることもできる。他の
公知の難燃剤成分の例としては、グアニジン塩(スルフ
ァミン酸グアニジン、硫酸グアニジン、リン酸グアニジ
ン、ホウ酸グアニジン等);シアノ置換グアニジン塩
(スルファミン酸グアニル尿素等);アミノ置換もしく
はアミノ基含有置換グアニジン塩(スルファミン酸アミ
ノグアニジン等);強酸のアンモニウム塩(スルファミ
ン酸アンモニウム、硫酸アンモニウム等);アミノ基含
有化合物(ジシアンジアミド、メラミン、ヘキサメチレ
ンテトラミン等);強酸の金属塩(スルファミン酸マグ
ネシウム等)が挙げられる。これらのうち好ましいもの
は、グアニジン塩類およびアミノ基含有化合物である。
他の公知の難燃剤成分を含有させることもできる。他の
公知の難燃剤成分の例としては、グアニジン塩(スルフ
ァミン酸グアニジン、硫酸グアニジン、リン酸グアニジ
ン、ホウ酸グアニジン等);シアノ置換グアニジン塩
(スルファミン酸グアニル尿素等);アミノ置換もしく
はアミノ基含有置換グアニジン塩(スルファミン酸アミ
ノグアニジン等);強酸のアンモニウム塩(スルファミ
ン酸アンモニウム、硫酸アンモニウム等);アミノ基含
有化合物(ジシアンジアミド、メラミン、ヘキサメチレ
ンテトラミン等);強酸の金属塩(スルファミン酸マグ
ネシウム等)が挙げられる。これらのうち好ましいもの
は、グアニジン塩類およびアミノ基含有化合物である。
【0011】これらの他の難燃剤成分を含有させる方法
は、化合物(a)と混合するだけでも良いし、また、無
機酸のアンモニウム塩とジシアンジアミドの反応物にカ
ルボン酸(塩)形成性化合物を反応させる際に、あらか
じめ該反応物を過剰に用いて主成分の無機酸のグアニジ
ン塩が残存する形で反応させる方法でも良い。
は、化合物(a)と混合するだけでも良いし、また、無
機酸のアンモニウム塩とジシアンジアミドの反応物にカ
ルボン酸(塩)形成性化合物を反応させる際に、あらか
じめ該反応物を過剰に用いて主成分の無機酸のグアニジ
ン塩が残存する形で反応させる方法でも良い。
【0012】また、本発明の難燃剤組成物は、サイズ
剤、デンプン等の表面処理剤、その他の処理剤と併用す
ることも可能である。
剤、デンプン等の表面処理剤、その他の処理剤と併用す
ることも可能である。
【0013】本発明の組成物は通常水溶液として使用さ
れる。その濃度は使用目的によって任意に選択すること
ができるが、固形分重量換算で通常0.5〜60%であ
る。
れる。その濃度は使用目的によって任意に選択すること
ができるが、固形分重量換算で通常0.5〜60%であ
る。
【0014】本発明の組成物が適用される対象基材とし
ては、たとえば紙製品(障子紙、襖紙、壁紙、板紙、合
成紙など)等のセルロース系材料が挙げられる。また、
布等の繊維材料さらには木材、合板、合成木材等の建築
材料の難燃加工にも使用できる。
ては、たとえば紙製品(障子紙、襖紙、壁紙、板紙、合
成紙など)等のセルロース系材料が挙げられる。また、
布等の繊維材料さらには木材、合板、合成木材等の建築
材料の難燃加工にも使用できる。
【0015】本発明の組成物の基材に対する付着量は、
固形分重量換算で通常5〜40%、好ましくは8〜25
%である。
固形分重量換算で通常5〜40%、好ましくは8〜25
%である。
【0016】本発明の組成物を基材に適用する方法は、
従来行なわれている方法でよく、例えば基材を本発明の
組成物またはこれの水希釈液に浸漬後乾燥する方法、サ
イズプレス、コーター等で塗布する方法、ハケにて塗布
する方法などである。
従来行なわれている方法でよく、例えば基材を本発明の
組成物またはこれの水希釈液に浸漬後乾燥する方法、サ
イズプレス、コーター等で塗布する方法、ハケにて塗布
する方法などである。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以
下において%は重量%を示す。
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以
下において%は重量%を示す。
【0018】なお、性能評価は以下の方法で行った。 塗布量 :原紙の重量に対する難燃剤固形分
の付着量(%)。 難燃性 :JIS Z 2150(45度メ
ッケルバーナー法)に準拠して炭化長(cm)を測定。 耐熱性(白度) ;200℃×3分間オーブン中で加
熱処理後、ハンター白色度(%)を測定。 耐熱性(引裂強度):200℃×3分間オーブン中で加
熱処理後、JIS P8116に準拠して引裂強度
(g)を測定。 経日安定性 :0℃と40℃でそれぞれ保管し、
二週間後、1ヶ月後および3ヶ月後の結晶析出の有無を
観察した。 評価基準 ○;析出物無し、×;析出物発生
の付着量(%)。 難燃性 :JIS Z 2150(45度メ
ッケルバーナー法)に準拠して炭化長(cm)を測定。 耐熱性(白度) ;200℃×3分間オーブン中で加
熱処理後、ハンター白色度(%)を測定。 耐熱性(引裂強度):200℃×3分間オーブン中で加
熱処理後、JIS P8116に準拠して引裂強度
(g)を測定。 経日安定性 :0℃と40℃でそれぞれ保管し、
二週間後、1ヶ月後および3ヶ月後の結晶析出の有無を
観察した。 評価基準 ○;析出物無し、×;析出物発生
【0019】実施例1 ジシアンジアミド84gとスルファミン酸アンモニウム
200gとを混合し、130〜170℃で3時間反応さ
せた。次いで、クロル炭酸エチル53gを該反応物を加
え、110〜150℃で5時間反応させた。次いで、こ
の反応生成物に、水200gおよび水酸化ナトリウム2
0gを加え、70〜100℃で4時間反応させたのち、
副生するエチルアルコールを常圧下、蒸留にて除去し、
固形分60%の本発明の難燃剤組成物の水溶液を得た。
この組成物をサイズプレス法により紙に処理し100〜
105℃に調温したオートドライヤーで乾燥後性能評価
した。その結果を表1に示す。
200gとを混合し、130〜170℃で3時間反応さ
せた。次いで、クロル炭酸エチル53gを該反応物を加
え、110〜150℃で5時間反応させた。次いで、こ
の反応生成物に、水200gおよび水酸化ナトリウム2
0gを加え、70〜100℃で4時間反応させたのち、
副生するエチルアルコールを常圧下、蒸留にて除去し、
固形分60%の本発明の難燃剤組成物の水溶液を得た。
この組成物をサイズプレス法により紙に処理し100〜
105℃に調温したオートドライヤーで乾燥後性能評価
した。その結果を表1に示す。
【0020】実施例2 ジシアンジアミド84gとスルファミン酸アンモニウム
200gとを混合し、130〜170℃で3時間反応さ
せた。次いで、アクリロニトリル19gを該反応物を加
え、110〜145℃で6時間反応させた。次いで、こ
の反応生成物に水144gおよび水酸化ナトリウム14
gを加え70〜100℃で4時間反応させ、固形分60
%の本発明の難燃剤組成物の水溶液を得た。この組成物
を実施例1と同様の方法で紙に処理し性能評価した。そ
の結果を表1に示す。
200gとを混合し、130〜170℃で3時間反応さ
せた。次いで、アクリロニトリル19gを該反応物を加
え、110〜145℃で6時間反応させた。次いで、こ
の反応生成物に水144gおよび水酸化ナトリウム14
gを加え70〜100℃で4時間反応させ、固形分60
%の本発明の難燃剤組成物の水溶液を得た。この組成物
を実施例1と同様の方法で紙に処理し性能評価した。そ
の結果を表1に示す。
【0021】実施例3 ジシアンジアミド84gとスルファミン酸アンモニウム
200gとを混合し、130〜170℃で3時間反応さ
せた。次いで、モノクロル酢酸41gを該反応物を加
え、110〜145℃で4時間反応させた。次いで、こ
の反応生成物に水132gおよび水酸化ナトリウム14
gを加え、70〜100℃で4時間反応させ、固形分6
0%の本発明の難燃剤組成物の水溶液を得た。この組成
物を実施例1と同様の方法で紙に処理し性能評価した。
その結果を表1に示す。
200gとを混合し、130〜170℃で3時間反応さ
せた。次いで、モノクロル酢酸41gを該反応物を加
え、110〜145℃で4時間反応させた。次いで、こ
の反応生成物に水132gおよび水酸化ナトリウム14
gを加え、70〜100℃で4時間反応させ、固形分6
0%の本発明の難燃剤組成物の水溶液を得た。この組成
物を実施例1と同様の方法で紙に処理し性能評価した。
その結果を表1に示す。
【0022】比較例1 ジシアンジアミド84gとスルファミン酸アンモニウム
200gとを混合し、130〜170℃で3時間反応さ
せた。次いで、ホルマリン(ホルムアルデヒド37%水
溶液)81gに、該反応物および水158gを加え、5
0〜70℃で2時間加熱して固形分60%の比較の難燃
剤組成物の水溶液を得た。この組成物を実施例1と同様
の方法で紙に処理し性能評価した。その結果を表1に示
す。
200gとを混合し、130〜170℃で3時間反応さ
せた。次いで、ホルマリン(ホルムアルデヒド37%水
溶液)81gに、該反応物および水158gを加え、5
0〜70℃で2時間加熱して固形分60%の比較の難燃
剤組成物の水溶液を得た。この組成物を実施例1と同様
の方法で紙に処理し性能評価した。その結果を表1に示
す。
【0023】比較例2 ジシアンジアミド84gとスルファミン酸アンモニウム
200gとを混合し、130〜170℃で3時間反応さ
せた。次いで、水189gを加え、50〜70℃で2時
間加熱して固形分60%の比較の難燃剤組成物の水溶液
を得た。この組成物を実施例1と同様の方法で紙に処理
し性能評価した。その結果を表1に示す。
200gとを混合し、130〜170℃で3時間反応さ
せた。次いで、水189gを加え、50〜70℃で2時
間加熱して固形分60%の比較の難燃剤組成物の水溶液
を得た。この組成物を実施例1と同様の方法で紙に処理
し性能評価した。その結果を表1に示す。
【0024】
【表1】 注)*1:耐熱性の欄の( )内は加熱処理前のハンター白色度を示す。 *2:経日安定性の欄の上段は40℃、下段の( )内は0℃における経日 安定性を示す。
【0025】
【発明の効果】本発明の難燃剤組成物は従来の難燃剤に
較べ下記の効果を奏し、とくに紙製品等のセルロース系
材料用難燃剤として極めて有用である。 (1)ホルマリンを使用していないので取り扱い上安全
であり、難燃処理物における残存ホルマリンの懸念が全
くない。 (2)ホルマリン変性していないにもかかわらず、高濃
度液状化が可能であるため、輸送コストおよび保管コス
トの低減が可能である。 (3)60重量%程度の高濃度水溶液状態においても長
期保存安定性が極めて良好である。
較べ下記の効果を奏し、とくに紙製品等のセルロース系
材料用難燃剤として極めて有用である。 (1)ホルマリンを使用していないので取り扱い上安全
であり、難燃処理物における残存ホルマリンの懸念が全
くない。 (2)ホルマリン変性していないにもかかわらず、高濃
度液状化が可能であるため、輸送コストおよび保管コス
トの低減が可能である。 (3)60重量%程度の高濃度水溶液状態においても長
期保存安定性が極めて良好である。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記一般式 A−[−(R)n−COOM]m (1) [ 式中、Aは無機酸のアンモニウム塩とジシアンジア
ミドとの反応物の活性水 の炭化水素基を表す。)で示される基を表し、Mは1〜
3価の金属、アンモニウム基または水素を表し、nは0
〜5の整数、mは1〜5の整数を表す。]で表される化
合物(a)を必須成分とすることを特徴とする難燃剤組
成物。 - 【請求項2】 無機酸のアンモニウム塩が、スルファミ
ン酸アンモニウムである請求項1記載の組成物。 - 【請求項3】 化合物(a)が、無機酸のアンモニウム
塩とジシアンジアミドとの反応物に、(メタ)アクリロ
ニトリル、(メタ)アクリルアミドおよび(メタ)アク
リル酸の低級アルキルエステルからなる群から選ばれる
少なくとも1種をマイケル付加させた後、加水分解して
得られる反応生成物である請求項1または2記載の組成
物。 - 【請求項4】 セルロース系材料用難燃剤として用いら
れる請求項1〜3いずれか記載の組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15833195A JPH08325575A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | 難燃剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15833195A JPH08325575A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | 難燃剤組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08325575A true JPH08325575A (ja) | 1996-12-10 |
Family
ID=15669312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15833195A Pending JPH08325575A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | 難燃剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08325575A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010110512A (ko) * | 2000-06-07 | 2001-12-13 | 김광수 | 방염제 |
-
1995
- 1995-05-31 JP JP15833195A patent/JPH08325575A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010110512A (ko) * | 2000-06-07 | 2001-12-13 | 김광수 | 방염제 |
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