JP2003183659A - 難燃剤組成物 - Google Patents

難燃剤組成物

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JP2003183659A
JP2003183659A JP2002296886A JP2002296886A JP2003183659A JP 2003183659 A JP2003183659 A JP 2003183659A JP 2002296886 A JP2002296886 A JP 2002296886A JP 2002296886 A JP2002296886 A JP 2002296886A JP 2003183659 A JP2003183659 A JP 2003183659A
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JP2002296886A
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Masaki Iwato
昌樹 岩藤
Hiromitsu Nakayama
浩光 中山
Hirofumi Inoue
裕文 井上
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙製品等のセルロース系材料に適用されてき
た従来の難燃剤の欠点である、高温での保存安定性の欠
如、環境汚染物質とされるホルムアルデヒドの発生、該
難燃剤で処理されたセルロース系材料の加熱後の着色や
強度劣化等を解決する難燃剤組成物を提供する。 【解決手段】 無機酸のアンモニウム塩とジシアンジア
ミドの反応物と、アルカリ金属、アルカリ土類金属もし
くは第III族金属の水酸化物、炭酸塩、アルカノール
アミンおよび(ポリ)アルキレンポリアミンからなる群
から選ばれる1種または2種以上のpH調整剤を含有す
る水溶液からなり、水溶液のpHが7.5〜13である
ことを特徴とする難燃剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は難燃剤組成物に関す
る。さらに詳しくは、難燃性付与特性および高温での保
存安定性に優れ、かつ、適用されたセルロース系材料等
の対象基材に加熱後の着色や強度劣化をもたらすことの
少ない難燃剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、紙製品などのセルロース系材
料等用の難燃剤としては、アンモニア、グアニジンまた
はグアニル尿素等の塩基と、スルファミン酸、硫酸また
はリン酸等の酸との塩が用いられている。しかしなが
ら、これらの難燃剤は高温での保存安定性に乏しく、こ
れらの難燃剤を用いて処理されたセルロース製品等の対
象基材は、一般に加熱後の着色が大きいという欠点を有
していた。
【0003】そこで、これらの問題点を解決する難燃剤
として上記グアニジンの塩を用い、これに添加剤を配合
した種々の組成物が提案されている。
【0004】例えば、紙用難燃剤として、主成分のスル
ファミン酸グアニジンにホルムアルデヒドを含有する成
分を添加したもの(例えば、特許文献1参照)、スルフ
ァミン酸グアニジンと硫酸マグネシウムの混合物を必須
成分とするもの(例えば、特許文献2参照)、また、ス
ルファミン酸マグネシウムを主成分とするもの(例え
ば、特許文献3参照)が知られている。
【0005】
【特許文献1】特開昭56−1170号公報
【特許文献2】特開平11−228968号公報
【特許文献3】特開昭62−129382号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ホルム
アルデヒドを含有した難燃剤は、紙の着色は少なくなる
が、室内環境汚染物質としてホルムアルデヒドが問題に
なっていることから好ましくない。また、スルファミン
酸グアニジンと硫酸マグネシウムの混合物を必須成分と
するもの、およびスルファミン酸マグネシウムを主成分
とするものは加熱後の着色はある程度改良されるもの
の、紙質の劣化が著しいことが知られている。ただし、
難燃剤の高温での保存安定性は従来の上記難燃剤ではほ
とんど改良されていない。
【0007】従って、本発明の目的は、高温での保存安
定性に優れ、セルロース系材料等の対象基材に優れた難
燃性を付与し、加熱後の着色や強度劣化等をもたらすこ
との少ない難燃剤組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達し
た。すなわち本発明は、無機酸のアンモニウム塩とジシ
アンジアミドの反応物(a)と、アルカリ金属、アルカ
リ土類金属もしくは第III族金属の水酸化物、炭酸
塩、アルカノールアミンおよび(ポリ)アルキレンポリ
アミンからなる群から選ばれる1種または2種以上のp
H調整剤(b)を含有する水溶液からなり、水溶液のp
Hが7.5〜13であることを特徴とする難燃剤組成
物;並びに該難燃剤組成物で処理されてなるセルロース
系材料である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明における無機酸のアンモニ
ウム塩とジシアンジアミドの反応物(a)の原料となる
無機酸のアンモニウム塩としては、鉱酸(塩酸、硫酸、
硝酸、リン酸など)、ポリリン酸、ホウ酸、スルファミ
ン酸などの無機酸とアンモニアとの塩が挙げられる。こ
れらのうち、水溶液を高濃度にできる点や、紙を加工処
理したときの紙力保持性に優れる点から好ましいのはス
ルファミン酸アンモニウムである。
【0010】本発明における反応物(a)は無機酸のア
ンモニウム塩とジシアンジアミドとの溶融塩反応により
得られる。該反応におけるモル比は、好ましくは(1〜
3):1、さらに好ましくは(1.4〜1.8):1で
あり、反応温度は通常120〜200℃、好ましくは1
40〜180℃である。上記反応で得られる(a)に
は、主成分である無機酸のグアニジン塩のほかに、未反
応の無機酸のアンモニウム塩、ジシアンジアミド、さら
には副生物であるイミドビススルファミン酸アンモニウ
ム、イミドビススルファミン酸グアニジンなどが通常1
0重量%以下、保存安定性の観点から好ましくは0〜5
重量%含まれていてもよい。
【0011】上記反応において、ジシアンジアミド1モ
ルに対し無機酸のアンモニウム塩1モル以上では、メラ
ミン、アンメリンなどの水難溶解物の含有量が少なく、
最終製品の水溶性が向上するとともに難燃性が向上し、
3以下であると未反応の無機酸のアンモニウム塩が多量
に残存することがなく、セルロース系材料等の対象基材
加熱時の着色、強度劣化などが小さいものとなる。
【0012】本発明におけるpH調整剤(b)として
は、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウムな
ど)、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウムな
ど)、もしくは第III族金属(アルミニウムなど)の
水酸化物、炭酸塩(炭酸塩には炭酸水素塩も含まれ
る)、アルカノールアミン(モノエタノールアミンな
ど)および(ポリ)アルキレンポリアミン(エチレンジ
アミンなど)からなる群から選ばれる1種または2種以
上が挙げられる。少量でpH調整が可能であることから
好ましいのはアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩およびこ
れらの混合物、さらに好ましいのはナトリウムまたはカ
リウムの水酸化物、炭酸塩およびこれらの混合物であ
る。
【0013】本発明の難燃剤組成物には必要により、さ
らに尿素および/またはチオ尿素(c)を加えることが
できる。これらのうち低温での保存安定性の観点から好
ましいのは尿素である。
【0014】本発明における(a)と(b)の重量比は
好ましくは(a):(b)=100:0.001〜10
0:10、さらに好ましくは100:0.01〜10
0:5、特に好ましくは100:0.5〜100:2で
ある。(b)の比率が上記範囲の下限以上であると加熱
時の酸性化抑制効果が良好で、加熱後の紙の色相を改善
することができ、上記範囲の上限以下であると、加熱後
の紙の強度が向上する。
【0015】本発明における(a)と(c)の重量比
は、好ましくは(a):(c)=20:1〜1:20、
さらに好ましくは4:1〜1:4、特に好ましくは2
0:9〜2:5である。(c)の比率が上記範囲の下限
以上であると(a)の水溶性促進効果が良好で、低温で
特に安定な製品濃度45重量%以上の水溶液を得ること
ができ、上記範囲の上限以下であると、難燃性が向上す
る。
【0016】本発明の難燃剤組成物には必要により、さ
らにスルファミン酸のアルカリ金属(リチウム、ナトリ
ウム、カリウムなど)塩および/またはアルカリ土類金
属(カルシウム、マグネシウムなど)塩(d)を加えて
もよい。(d)のうち加熱後の着色の観点から好ましい
のはスルファミン酸ナトリウム、スルファミン酸カリウ
ム、スルファミン酸カルシウムおよび/またはスルファ
ミン酸マグネシウムである。
【0017】(a)と(d)の合計と(c)の重量比
は、好ましくは[(a)と(d)の合計]:(c)=2
0:1〜1:20、さらに好ましくは4:1〜1:4、
特に好ましくは20:9〜2:5である。(c)の比率
が上記範囲の下限以上であると(a)の水溶性促進効果
が良好で、低温で特に安定な製品濃度45重量%以上の
水溶液を得ることができ、上記範囲の上限以下である
と、難燃性が向上する。また、(a)と(d)の重量比
は、好ましくは(a):(d)=1:0〜1:20、さ
らに好ましくは1:0〜1:4、特に好ましくは1:0
〜2:5である。(d)の比率が上記範囲の上限以下で
あると加熱後の紙力がやや向上する。
【0018】本発明の難燃剤組成物には、必要に応じて
他の公知の難燃剤成分を含有させることができる。他の
公知の難燃剤成分としては、(a)以外のグアニジン塩
(硫酸グアニジン、リン酸グアニジン、ホウ酸グアニジ
ンなど);シアノ置換グアニジン塩(リン酸グアニル尿
素、ポリリン酸グアニル尿素など);アミノ置換もしく
はアミノ基含有置換グアニジン塩(スルファミン酸アミ
ノグアニジンなど);無機強酸(塩酸、硫酸、ホウ酸、
リン酸、スルファミン酸など)のアンモニウム塩;アミ
ド(ジシアンジアミド、尿素など);アミン(メラミ
ン、ヘキサメチレンテトラミンなど)が挙げられる。こ
れらのうち難燃性の観点から好ましいものは、グアニジ
ン塩およびアミドである。これらの他の公知の難燃剤成
分の添加量は(a)の重量に基づいて、通常200重量
%以下、好ましくは0〜50重量%である。
【0019】尿素および/またはチオ尿素(c)を用い
ることにより、無機酸のアンモニウム塩とジシアンジア
ミドの反応物(a)ならびにスルファミン酸金属塩
(d)などの水溶性が向上し、濃度が50重量%以上で
も低温での保存安定性が良好な水溶液を得ることができ
る。
【0020】本発明において、水溶液のpHは7.5〜
13、好ましくは8〜12である。pHが7.5未満の
場合は、難燃剤組成物の高温(30〜60℃)での保存
安定性が保持できず、該組成物で難燃処理したセルロー
ス系材料等の対象基材は加熱後の着色が大きい。pHが
13を越える場合は生産時のハンドリング性及び安全性
が悪くなる。ここで、水溶液pHは難燃剤組成物の固形
分濃度55重量%水溶液の20℃における値である。
【0021】本発明の組成物は通常水溶液として保存さ
れるが、その固形分濃度は、輸送および保管コストと、
使用時に他の処理剤を加える場合の取扱いの容易さか
ら、好ましくは45重量%以上、さらに好ましくは50
〜80重量%である。また、本発明の組成物は難燃剤と
して基材に処理されるときには、その使用目的によっ
て、水で任意の濃度に希釈して使用されるが、その場合
の水希釈後の固形分濃度は、好ましくは0.5重量%以
上、さらに好ましくは10〜50重量%である。
【0022】また、本発明の難燃剤組成物は、サイズ剤
〔スチレン/アクリル[(メタ)アクリル酸アルカリ金
属(ナトリウム、カリウムなど)塩など]共重合体系、
オレフィン系ポリマー、ロジンなど)、デンプン(酸化
デンプン、カチオン化デンプン、可溶性デンプンなど)
などの表面処理剤、その他の処理剤〔防汚加工剤(含フ
ッ素アクリルポリマー系、ポリエステル系など)、紙力
増強剤(アクリルアミド系ポリマー、植物ガム、ポリア
ミドポリアミン・エピクロルヒドリン樹脂など)など〕
などと併用することも可能である。併用する場合の割合
は、本発明の難燃剤組成物の固形分重量に基づいて、各
処理剤の効果の観点から、表面処理剤は好ましくは0.
1〜15重量%、さらに好ましくは0.5〜5重量%、
防汚加工剤は好ましくは0.05〜15重量%、さらに
好ましくは0.5〜5重量%、紙力増強剤は好ましくは
0.1〜15重量%、さらに好ましくは1〜10重量%
である。
【0023】本発明の組成物が適用される対象基材とし
ては、紙製品(障子紙、襖紙、壁紙、板紙、合成紙な
ど)、繊維材料(綿、木綿、絹、麻、など)、繊維製品
(糸、トウ、トップ、カセ、編織物、不織布、カーテン
など)、建築材料(木材、合板、合成木材など)等のセ
ルロース系材料、および合成繊維(ポリエステル繊維、
ポリアミド繊維、ポリウレタン繊維、ポリアクリル繊維
など)、合成繊維製品(糸、トウ、トップ、カセ、編織
物、不織布、カーテンなど)等の合成系材料が挙げられ
る。これらのうち、難燃効果の観点から好ましいのはセ
ルロース系材料である。また、本発明の組成物はこれら
の対象基材の原料段階(例えば、紙製品では原紙の段
階)で適用する方法でも、製品段階(例えば、紙製品で
は上記の障子紙、襖紙、壁紙、板紙、合成紙など)で適
用する方法でもいずれでもよい。
【0024】本発明の組成物の基材に対する付着量は、
難燃性の観点から固形分重量換算で好ましくは5〜40
重量%、さらに好ましくは8〜25重量%である。
【0025】本発明の組成物を基材に適用する方法は公
知の方法でよく、例えば、基材を本発明の組成物または
その水希釈液に浸漬後乾燥する方法、サイズプレス、コ
ーター等で塗布する方法、ハケにて塗布する方法などが
挙げられる。これらのうち好ましいのはサイズプレスで
塗布する方法である。
【0026】本発明の難燃剤組成物は高温での長期の保
存安定性が良好で、種々の対象基材、とくにセルロース
系材料に優れた難燃効果、耐熱性等を付与できることか
ら、前記の合成系材料やセルロース系材料などの難燃処
理に幅広く用いられる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以
下において部は重量部、%は重量%を示す。
【0028】なお、性能評価は以下の方法で行った。 塗布量 :原紙の重量に対する難燃剤組成物固形分の付着量(%)。 難燃性 :JIS Z 2150(45度メッケルバーナー法)に準 拠して難燃処理した紙の炭化長(cm)を測定。 耐熱性(白度) :難燃処理した紙を200℃×3分間オーブン中で加熱処理 後、ハンター白色度(%)を測定。 耐熱性(引裂強度):難燃処理した紙を200℃×3分間オーブン中で加熱処理 後、JIS P 8116に準拠して引裂強度(g)を測 定。 経時安定性 :難燃剤組成物(固形分濃度55%水溶液)を0℃または5 0℃で70mlのガラス容器に密閉保管し、3ヶ月後の結 晶析出の有無を観察した。 評価基準 ○;析出物無し、×;析出物発生 限界濃度 :0℃で3ヶ月間析出物を認めない難燃剤組成物の固形分濃 度の上限。ホルムアルテ゛ヒト゛ 発生量 :JIS A 6921に準拠しホルムアルテ゛ヒト゛放出量を測定し た。
【0029】実施例1 スルファミン酸グアニジン(スルファミン酸アンモニウ
ム1.6モルとジシアンジアミド1モルの溶融塩反応
物)90部を水90部に溶解し、ついでここに尿素20
部を加え室温にて溶解し、水酸化ナトリウムでpHを調
整し、固形分濃度55%、pH9の本発明の難燃剤組成
物を得た。この組成物をサイズプレス法により原紙(米
坪約80g/m2、A4版、無サイズ紙、以下同じ)に
処理し、115〜120℃に調温したオートドライヤー
で乾燥後、性能評価した。その結果を表1および表2に
示す。
【0030】実施例2 スルファミン酸48.6部を水141.7部に溶解し、
水酸化カルシウム18.5部を加え、スルファミン酸カ
ルシウム水溶液を作成した。ついでここに尿素38.8
部、スルファミン酸グアニジン(スルファミン酸アンモ
ニウム1.6モルとジシアンジアミド1モルの溶融塩反
応物)87.5部を加え、室温にて溶解し水酸化ナトリ
ウムでpHを調整し、固形分濃度55%、pH10の本
発明の難燃剤組成物を得た。この組成物をサイズプレス
法により原紙に処理し、115〜120℃に調温したオ
ートドライヤーで乾燥後、性能評価した。その結果を表
1および表2に示す。
【0031】実施例3 スルファミン酸グアニジン(スルファミン酸アンモニウ
ム1.6モルとジシアンジアミド1モルの溶融塩反応
物)90部を水90部に溶解し、ついでここに尿素20
部を加え室温にて溶解し、炭酸ナトリウムでpHを調整
し、固形分濃度55%、pH8.5の本発明の難燃剤組
成物を得た。この組成物をサイズプレス法により原紙に
処理し、115〜120℃に調温したオートドライヤー
で乾燥後、性能評価した。その結果を表1および表2に
示す。
【0032】実施例4 スルファミン酸73.8部を水96.6部に溶解し、水
酸化ナトリウム30.4部を加え、スルファミン酸ナト
リウム水溶液を作成した。ついでここに尿素44.1
部、スルファミン酸グアニジン(スルファミン酸アンモ
ニウム1.6モルとジシアンジアミド1モルの溶融塩反
応物)55部を加え、室温にて溶解し、酢酸ナトリウム
でpHを調整し、固形分濃度55%、pH8の本発明の
難燃剤組成物を得た。この組成物をサイズプレス法によ
り原紙に処理し、115〜120℃に調温したオートド
ライヤーで乾燥後、性能評価した。その結果を表1およ
び表2に示す。
【0033】比較例1 スルファミン酸グアニジン(スルファミン酸アンモニウ
ム1.6モルとジシアンジアミド1モルの溶融塩反応
物)110部を水90部に溶解し、固形分濃度55%、
pH6.7の難燃剤組成物を得た。この反応物をサイズ
プレス法により原紙に処理し、115〜120℃に調温
したオートドライヤーで乾燥後、性能評価した。その結
果を表1および表2に示す。
【0034】比較例2 スルファミン酸グアニジン(スルファミン酸アンモニウ
ム1.6モルとジシアンジアミド1モルの溶融塩反応
物)90部を水90部に溶解し、ついでここに尿素20
部を加え室温にて溶解し固形分濃度55%、pH6.8
の難燃剤組成物を得た。この組成物をサイズプレス法に
より原紙に処理し、115〜120℃に調温したオート
ドライヤーで乾燥後、性能評価した。その結果を表1お
よび表2に示す
【0035】比較例3 スルファミン酸194.2部を水153.1部に溶解
し、水酸化カルシウム74.1部を加え、さらに水酸化
カルシウムでpHを調整し、固形分濃度55%、pH
8.5の難燃剤組成物を得た。この組成物をサイズプレ
ス法により原紙に処理し、115〜120℃に調温した
オートドライヤーで乾燥後、性能評価した。その結果を
表1および表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明の難燃剤組成物は従来の難燃剤に
比べ下記の効果を奏するため、処理対象基材とくに紙製
品等のセルロース系材料用難燃剤として極めて有用であ
る。 (1)高温での長期保存安定性が良好であり、輸送・保
管コストが低減できる。 (2)該組成物で難燃処理した対象基材(とくにセルロ
ース系材料)は耐熱性(白度)が良好であり、強度劣化
が少ない。 (3)該組成物および該組成物で難燃処理した対象基材
からはホルムアルデヒドは発生しない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 11/38 D06M 13/184 11/44 13/332 11/45 13/368 13/184 13/432 13/332 D21H 19/10 A 13/368 21/34 13/432 D06M 11/10 D21H 19/10 21/34 Fターム(参考) 4H028 AA01 AA04 AA06 AA07 AA08 AA09 AA10 AA23 AA29 AA31 AA34 AA36 AA38 BA02 BA04 4L031 AA01 AA11 AB01 AB21 AB31 BA11 BA14 BA34 BA36 DA16 4L033 AA01 AA04 AB01 AB03 AB04 AC05 BA48 BA62 BA79 BA80 BA81 4L055 AG10 AG16 AG34 AG35 AG36 AG98 AH50 BE08 EA25 EA31 EA32 FA19 FA30 GA05 GA23 GA37

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機酸のアンモニウム塩とジシアンジア
    ミドの反応物(a)と、アルカリ金属、アルカリ土類金
    属もしくは第III族金属の水酸化物、炭酸塩、アルカ
    ノールアミンおよび(ポリ)アルキレンポリアミンから
    なる群から選ばれる1種または2種以上のpH調整剤
    (b)を含有する水溶液からなり、水溶液のpHが7.
    5〜13であることを特徴とする難燃剤組成物。
  2. 【請求項2】 さらに尿素および/またはチオ尿素
    (c)が含有されてなる請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 さらにスルファミン酸ナトリウム、スル
    ファミン酸カリウム、スルファミン酸カルシウムおよび
    スルファミン酸マグネシウムからなる群から選ばれる1
    種または2種以上のスルファミン酸金属塩(d)が含有
    されてなる請求項1または2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 (a)がスルファミン酸アンモニウムと
    ジシアンジアミドの反応物である請求項1〜3のいずれ
    か記載の組成物。
  5. 【請求項5】 (b)がナトリウムまたはカリウムの、
    水酸化物、炭酸塩および炭酸水素塩からなる群から選ば
    れる1種または2種以上の塩である請求項1〜4のいず
    れか記載の組成物。
  6. 【請求項6】 (a)と(b)の重量比が100:0.
    001〜100:10である請求項1〜5のいずれか記
    載の組成物。
  7. 【請求項7】 (a)と(c)の重量比が20:1〜
    1:20である請求項2〜6のいずれか記載の組成物。
  8. 【請求項8】 [(a)と(d)の合計]:(c)の重
    量比が20:1〜1:20である請求項3〜7のいずれ
    か記載の組成物。
  9. 【請求項9】 水溶液の濃度が50重量%以上である請
    求項1〜8のいずれか記載の組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか記載の組成物
    で処理されてなるセルロース系材料。
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