JPH118068A - 有機エレクトロルミネッセンス素子材料およびそれを使用した有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子材料およびそれを使用した有機エレクトロルミネッセンス素子

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JPH118068A
JPH118068A JP9161418A JP16141897A JPH118068A JP H118068 A JPH118068 A JP H118068A JP 9161418 A JP9161418 A JP 9161418A JP 16141897 A JP16141897 A JP 16141897A JP H118068 A JPH118068 A JP H118068A
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聡 奥津
Michiko Tamano
美智子 玉野
Shiyunichi Onikubo
俊一 鬼久保
Toshio Enokida
年男 榎田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高輝度・高発光効率、発光劣化が少なく信頼
性の高いエレクトロルミネッセンス素子材料、および有
機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。 【解決手段】 下記一般式[1]からなる有機エレクト
ロルミネッセンス素子材料およびそれを使用した有機エ
レクトロルミネッセンス素子。 一般式[1] 【化1】 [式中、A1 〜A4 は、アルキル基、単環基、縮合多環
基、またはA1 とA2 、A3 とA4 が一体となって窒素
原子を結合手とする縮合多環基を表す。Q1 、Q 2 は、
水素原子、シアノ基、アルキル基、単環基、縮合多環基
を表す。R1 〜R 16は水素原子、ハロゲン原子、シアノ
基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、単環基、縮
合多環基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミ
ノ基を表す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は平面光源や表示に使用さ
れる有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】有機物質を使用したEL素子は、固体発
光型の安価な大面積フルカラー表示素子としての用途が
有望視され、多くの開発が行われている。一般にEL
は、発光層および該層をはさんだ一対の対向電極から構
成されている。発光は、両電極間に電界が印加される
と、陰極側から電子が注入され、陽極側から正孔が注入
される。さらに、この電子が発光層において正孔と再結
合し、エネルギー準位が伝導帯から価電子帯に戻る際に
エネルギーを光として放出する現象である。
【0003】従来の有機EL素子は、無機EL素子に比
べて駆動電圧が高く、発光輝度や発光効率も低かった。
また、特性劣化も著しく実用化には至っていなかった。
近年、10V以下の低電圧で発光する高い蛍光量子効率
を持った有機化合物を含有した薄膜を積層した有機EL
素子が報告され、関心を集めている(アプライド・フィ
ジクス・レターズ、51巻、913ページ、1987年
参照)。この方法では、金属キレート錯体を蛍光体層、
アミン系化合物を正孔注入層に使用して、高輝度の緑色
発光を得ており、6〜7Vの直流電圧で輝度は100c
d/m2 、最大発光効率は1.5lm/Wを達成して、
実用領域に近い性能を持っている。しかしながら、現在
までの有機EL素子は、構成の改善により緑色において
は発光強度は改良されているが、黄色〜赤色の波長範囲
では未だ十分な発光輝度は有していない。
【0004】有機EL素子から黄色〜赤色の波長範囲の
発光を得るために、発光層をホスト材料にゲスト材料を
ドープして作製する技術が開示されている。例えば、発
光層中にトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウ
ム錯体をホスト材料に、クマリン色素もしくはDCM色
素を蛍光性ゲスト材料としてドープした有機EL素子
(ジャーナル・オブ・アプライドフィジクス、65巻、
3610ページ、1989年参照)があるが、これらの
有機EL素子の発光効率は十分ではなかった。また、発
光層中にトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウ
ム錯体をホスト材料に、フタロシアニン化合物をドーピ
ングし赤色発光の有機EL素子が開示されている(特開
平07- 288284号公報)。しかしながら、これら
の有機EL素子の初期発光効率はいまだ十分でなく、ま
た連続して発光させた場合の劣化が著しく、実用上大き
な問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、黄色
〜赤色のスペクトル領域で発光効率が高く、発光寿命の
優れた有機EL素子の提供にある。本発明者らが鋭意検
討した結果、一般式[1]〜[5]で示される化合物の
少なくとも一種の有機EL素子材料を少なくとも一層に
使用した有機EL素子の黄色〜赤色のスペクトル領域で
発光効率が高く、発光寿命も優れていることを見いだし
本発明に至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、下記一
般式[1]で示される有機エレクトロルミネッセンス素
子材料である。 一般式[1]
【化6】 [式中、A1 〜A4 は、それぞれ独立に、置換もしくは
未置換のアルキル基、置換もしくは未置換の単環基、置
換もしくは未置換の縮合多環基、またはA1 とA 2 、A
3 とA4 が一体となって窒素原子を結合手とする縮合多
環基を表す。Q1、Q2 は、それぞれ独立に、水素原
子、シアノ基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換
もしくは未置換の単環基、置換もしくは未置換の縮合多
環基を表す。R1 〜R16は、それぞれ独立に、水素原
子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは
未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアルコキシ
基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、置換もし
くは未置換のアルキルチオ基、置換もしくは未置換のア
リールチオ基、置換もしくは未置換の単環基、置換もし
くは未置換の縮合多環基、置換もしくは未置換のアミノ
基、置換もしくは未置換のアルキルアミノ基、置換もし
くは未置換のアリールアミノ基を表す(隣接した基同士
でそれぞれ互いに結合して新たな環を形成してもよ
い。)]
【0007】更に本発明は、下記一般式[2]で示され
る有機エレクトロルミネッセンス素子材料である。 一般式[2]
【化7】 [式中、Q1 、Q2 は、それぞれ独立に、水素原子、シ
アノ基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしく
は未置換の単環基、置換もしくは未置換の縮合多環基を
表す。R1 〜R36は、それぞれ独立に、水素原子、ハロ
ゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは未置換の
アルキル基、置換もしくは未置換のアルコキシ基、置換
もしくは未置換のアリールオキシ基、置換もしくは未置
換のアルキルチオ基、置換もしくは未置換のアリールチ
オ基、置換もしくは未置換の単環基、置換もしくは未置
換の縮合多環基、置換もしくは未置換のアミノ基、置換
もしくは未置換のアルキルアミノ基、置換もしくは未置
換のアリールアミノ基を表す(隣接した基同士でそれぞ
れ互いに結合して新たな環を形成してもよい。)]
【0008】更に本発明は、下記一般式[3]で示され
る有機エレクトロルミネッセンス素子材料である。 一般式[3]
【化8】 [式中、Q1 、Q2 は、それぞれ独立に水素原子、シア
ノ基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは
未置換の単環基、置換もしくは未置換の縮合多環基を表
す。R1 〜R16およびR37〜R56は、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換も
しくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアル
コキシ基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、置
換もしくは未置換のアルキルチオ基、置換もしくは未置
換のアリールチオ基、置換もしくは未置換の単環基、置
換もしくは未置換の縮合多環基、置換もしくは未置換の
アミノ基、置換もしくは未置換のアルキルアミノ基、置
換もしくは未置換のアリールアミノ基を表す(隣接した
基同志で結合して新たな環を形成してもよい。)X1
4 は、それぞれ独立に、O、S、C=O、C≡C、C
1 =CZ2 、SO2、(CH2 )x−O−(CH2
y、置換もしくは未置換のアルキレン基、置換もしくは
未置換の脂肪族環残基を表す(Z1 およびZ2 は、それ
ぞれ独立に水素原子、シアノ基、置換もしくは未置換の
アルキル基、置換もしくは未置換の単環基、置換もしく
は未置換の縮合多環基を表し、xおよびyは、それぞれ
0〜20の正の整数を表すが、x+y=0となることは
ない。)。]
【0009】更に本発明は、下記一般式[4]で示され
る有機エレクトロルミネッセンス素子材料である。 一般式[4]
【化9】 [式中、Q1 、Q2 は、それぞれ独立に、水素原子、シ
アノ基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしく
は未置換の単環基、置換もしくは未置換の縮合多環基置
換もしくは未置換の単環基、置換もしくは未置換の縮合
多環基を表す。R 1 〜R16およびR37〜R56は、それぞ
れ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ
基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未
置換のアルコキシ基、置換もしくは未置換のアリールオ
キシ基、置換もしくは未置換のアルキルチオ基、置換も
しくは未置換のアリールチオ基、置換もしくは未置換の
単環基、置換もしくは未置換の縮合多環基、置換もしく
は未置換のアミノ基、置換もしくは未置換のアルキルア
ミノ基、置換もしくは未置換のアリールアミノ基を表す
(隣接した基同志で結合して新たな環を形成してもよ
い。)。X1 〜X4 は、それぞれ独立に、O、S、C=
O、C≡C、CZ1 =CZ2 、SO2 、(CH2)x−
O−(CH2 )y、置換もしくは未置換のアルキレン
基、置換もしくは未置換の脂肪族環残基を表す(Z1
よびZ2 は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、置
換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換の
単環基、置換もしくは未置換の縮合多環基を表し、xお
よびyは、それぞれ0〜20の正の整数を表すが、x+
y=0となることはない。)]
【0010】更に本発明は、下記一般式[5]で示され
る有機エレクトロルミネッセンス素子材料である。 一般式[5]
【化10】 [式中、Q1 、Q2 は、それぞれ独立に、水素原子、シ
アノ基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしく
は未置換の単環基、置換もしくは未置換の縮合多環基を
表す。R1 〜R16およびR37〜R56は、それぞれ独立
に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置
換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換の
アルコキシ基、置換もしくは未置換のアリールオキシ
基、置換もしくは未置換のアルキルチオ基、置換もしく
は未置換のアリールチオ基、置換もしくは未置換の単環
基、置換もしくは未置換の縮合多環基、置換もしくは未
置換のアミノ基、置換もしくは未置換のアルキルアミノ
基、置換もしくは未置換のアリールアミノ基を表す(R
1 〜R16もしくはR37〜R56は隣接した基同志で結合し
て新たな環を形成してもよい。)。Y1 〜Y8 は、置換
もしくは未置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換も
しくは未置換の炭素数6〜16の単環基、置換もしくは
未置換の縮合多環基を表す。]
【0011】更に本発明は一対の電極間に発光層を含む
複数層の有機化合物薄膜を形成した有機エレクトロルミ
ネッセンス素子において、少なくとも一層が上記記載の
有機エレクトロルミネッセンス素子材料を含有する層で
ある有機エレクトロルミネッセンス素子である。
【0012】更に本発明は、一対の電極間に発光層を含
む複数層の有機化合物薄膜を形成した有機エレクトロル
ミネッセンス素子において、発光層が上記記載の有機エ
レクトロルミネッセンス素子材料を含有する層である有
機エレクトロルミネッセンス素子である。
【0013】更に本発明は、発光層がホスト材料とドー
ピング材料からなり、該ドーピング材料が上記記載の有
機エレクトロルミネッセンス素子材料である有機エレク
トロルミネッセンス素子である。
【0014】更に本発明は、発光層と陽極との間に1〜
4層の電子注入層を形成することを特徴とする有機エレ
クトロルミネッセンス素子である。
【0015】更に本発明は、発光層と陰極との間に1〜
4層の正孔注入層を形成することを特徴とする有機エレ
クトロルミネッセンス素子である。
【0016】
【発明の実施の形態】一般式[1]〜[5]で表される
化合物のR1 〜R56はそれぞれ独立に、水素原子、ハロ
ゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは未置換の
アルキル基、置換もしくは未置換のアルコキシ基、置換
もしくは未置換のアリールオキシ基、置換もしくは未置
換のアルキルチオ基、置換もしくは未置換のアリールチ
オ基、置換もしくは未置換のシクロアルキル基、置換も
しくは未置換の単環基、置換もしくは未置換の縮合多環
基、置換もしくは未置換のアミノ基、置換もしくは未置
換のアルキルアミノ基、置換もしくは未置換のアリール
アミノ基を表す。
【0017】本発明における一般式[1]〜[5]で表
される化合物のR1 〜R56のハロゲン原子の具体例とし
ては、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素があり、アルキル基
の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ステ
アリル基、トリクロロメチル基等があり、シクロアルキ
ルの具体例としては、シクロペンタン環、シクロヘキサ
ン環等がある。
【0018】本発明における一般式[1]〜[5]で表
される化合物のR1 〜R56のアルコキシ基の具体例とし
ては、メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、te
rt−ブトキシ基、トリクロロメトキシ基、トリフルオ
ロエトキシ基、ペンタフルオロプロポキシ基、2,2,
3,3−テトラフルオロプロポキシ基、1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ基、6−
(パーフルオロエチル)ヘキシルオキシ基等があり、ア
リールオキシ基の具体例としては、フェノキシ基、p−
ニトロフェノキシ基、p−tert−ブチルフェノキシ
基、3−フルオロフェノキシ基、ペンタフルオロフェニ
ル基、3−トリフルオロメチルフェノキシ基等がある。
【0019】本発明における一般式[1]〜[5]で表
される化合物のR1 〜R56のアルキルチオ基の具体例と
ては、メチルチオ基、エチルチオ基、tert−ブチル
チオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、トリフルオ
ロメチルチオ基等があり、アリールチオ基の具体例とて
は、フェニルチオ基、p−ニトロフェニルチオ基、p−
tert−ブチルフェニルチオ基、3−フルオロフェニ
ルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基、3−トリフ
ルオロメチルフェニルチオ基等がある。
【0020】本発明における一般式[1]〜[5]で表
される化合物のR1 〜R56の単環基としてはフェニル
基、チオニル基、チオフェニル基、フラニル基、ピロリ
ル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピ
ラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、オキサ
ゾリル基、チアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジ
アゾリル基、イミダジアゾリル基等がある。
【0021】本発明における一般式[1]〜[5]で表
される化合物のR1 〜R56の縮合多環基としては、ナフ
チル基、アントリル基、フェナントリル基、フルオレニ
ル基、ピレニル基、インドール基、プリン基、キノリン
基、イソキノリン基、シノリン基、キノキサリン基、ベ
ンゾキノリン基、フルオレノン基、カルバゾール基、オ
キサゾール基、オキサジアゾール基、チアゾール基、チ
アジアゾール基、トリアゾール基、イミダゾール基、ベ
ンゾオキサゾール基、ベンゾチアゾール基、ベンゾトリ
アゾール基、ベンゾイミダゾール基、ビスベンゾオキサ
ゾール基、ビスベンゾチアゾール基、ビスベンゾイミダ
ゾール基、アントロン基、ジベンゾフラン基、ジベンゾ
チオフェン基、アントラキノン基、アクリドン基、フェ
ノチアジン基、ピロリジン基、ジオキサン基、モルフォ
リン基等がある。
【0022】本発明における一般式[1]〜[5]で表
される化合物のR1 〜R56のアミノ基の具体例として
は、アミノ基、ビス(アセトキシメチル)アミノ基、ビ
ス(アセトキシエチル)アミノ基、ビスアセトキシプロ
ピル)アミノ基、ビス(アセトキシブチル)アミノ基等
があり、アルキルアミノ基の具体例としてはエチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチ
ルアミノ基、ベンジルアミノ基ジベンジルアミノ基等が
あり、アリールアミノ基の具体例としては、フェニルア
ミノ基、(3−メチルフェニル)アミノ基、(4−メチ
ルフェニル)アミノ基等があり、フェニルアミノ基の具
体例としては、フェニルアミノ基、フェニルメチルアミ
ノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジビフ
ェニルアミノ基、ジ(4−メチルビフェニル)アミノ
基、ジ(3−メチルフェニル)アミノ基、ジ(4−メチ
ルフェニル)アミノ基、ナフチルフェニルアミノ基、ビ
ス[4−(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル]ア
ミノ基等がある。
【0023】また、R1 〜R56の隣接する基同士で、そ
れぞれ互いに結合して、フェニル環、ナフチル環、アン
トリル環、ピレニル環、カルバゾール環、ベンゾピラニ
ル環、シクロヘキシル環等の飽和もしくは不飽和環を形
成してもよい。
【0024】一般式[1]〜[5]の化合物のQ1 、Q
2 は、それぞれ独立に水素原子、シアノ基、置換もしく
は未置換のアルキル基、置換もしくは未置換の単環基、
置換もしくは未置換の縮合多環基を表す。アルキル基、
単環基、縮合多環基の具体例は、前記のR1 〜R56で記
述したアルキル基、単環基、縮合多環基が挙げられる。
【0025】一般式[1]の化合物のA1 〜A4 は、そ
れぞれ独立に、置換もしくは未置換のアルキル基、置換
もしくは未置換の単環基、置換もしくは未置換の縮合多
環基、またはA1 とA2 、A3 とA4 が一体となって窒
素原子を結合手とする縮合多環基を表す。アルキル基、
単環基、縮合多環基の具体例は、前記のR1 〜R56で記
述したアルキル基、単環基、縮合多環基が挙げられる。
【0026】一般式[1]の化合物のA1 とA2 、A3
とA4 とが一体となってカルバゾール基、フェノチアジ
ン基、アクリドン基のような窒素原子を含む縮合多環基
を形成してもよい。
【0027】本発明における一般式[3]および[4]
で表される化合物のX1 〜X4 は、それぞれ独立に、
O、S、C=O、CZ1 =CZ2 、C≡C、SO2
(CH2)x−O−(CH2 )y、置換もしくは未置換
のアルキレン基、置換もしくは未置換の脂肪族環残基を
表す。ここで、xおよびyは、それぞれ0〜20の正の
整数を表すが、x+y=0となることはない。また、Z
1 およびZ2 は、それぞれ独立に水素原子、シアノ基、
置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換
の単環基、置換もしくは未置換の縮合多環基を表す。ア
ルキル基、単環基、縮合多環基の具体例は、前記のR1
〜R56で記述したアルキル基、単環基、縮合多環基が挙
げられる。置換もしくは未置換のアルキレン基としては
炭素数1〜20のアルキレン基もしくはその置換体、置
換もしくは未置換の脂肪族環残基としては、シクロペン
チル環、シクロヘキシル環、メチルシクロヘキシル環、
シクロヘプチル環等の炭素数5〜7の脂肪族環の2価の
残基が挙げられる。X1 〜X4 の置換アルキレン基また
は置換脂肪族環残基の置換基としてはR1〜R56で示し
た置換基がある。X1 〜X4 の置換アルキレン基として
好ましいものは、2−フェニルイソプロピレン基、ジク
ロロメチレン基、ジフルオロメチレン基、ベンジレン
基、α−フェノキシベンジレン基、α,α’−ジメチル
ベンジレン基、α−ベンジルオキシベンジレン基などが
挙げられる。
【0028】本発明における一般式[5]で表される化
合物のY1 〜Y8 は、置換もしくは未置換の炭素数1〜
20のアルキル基、置換もしくは未置換の炭素数6〜1
6の単環基、縮合多環基を表す。アルキル基、単環基、
縮合多環基の具体例は、前記のR1 〜R56で記述したア
ルキル基、単環基、縮合多環基が挙げられる。
【0029】本発明におけるQ1 、Q2 のアルキル基、
単環基、縮合多環基、およびA1 〜A 4のアルキル基、
単環基、縮合多環基、A1 とA2 、A3 とA4 が一体と
なって窒素原子を結合手とする縮合多環基、およびR1
〜R56で示されるアルキル基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、シクロア
ルキル基、単環基、縮合多環基、アミノ基、アルキルア
ミノ基、アリールアミノ基、およびX1 〜X2 のアルキ
レン基、およびY1 〜Y8 のアルキル基、単環基、縮合
多環基、Z1 およびZ2 のアルキル基、単環基、縮合多
環基に置換してもよい基の代表例としては以下に示す置
換基がある。
【0030】ハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ
素、フッ素。アルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、ter
t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基、ステアリル基、トリクロロメチル基等があ
り、シクロアルキルとしては、シクロペンタン環、シク
ロヘキサン環、1,3−シクロヘキサジエニル基、2−
シクロペンテン−1−イル基、2,4−シクロペンタジ
エン−1−イリデニル基等がある。
【0031】アルコキシ基としては、メトキシ基、エト
キシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、トリ
クロロメトキシ基、トリフルオロエトキシ基、ペンタフ
ルオロプロポキシ基、2,2,3,3−テトラフルオロ
プロポキシ基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロ−2−プロポキシ基、6−(パーフルオロエチル)ヘ
キシルオキシ基等があり、アリールオキシ基としては、
フェノキシ基、p−ニトロフェノキシ基、p−tert
−ブチルフェノキシ基、3−フルオロフェノキシ基、ペ
ンタフルオロフェニル基、3−トリフルオロメチルフェ
ノキシ基等がある。
【0032】アルキルチオ基としては、メチルチオ基、
エチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ヘキシルチオ
基、オクチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基等があ
り、アリールチオ基としては、フェニルチオ基、p−ニ
トロフェニルチオ基、p−tert−ブチルフェニルチ
オ基、3−フルオロフェニルチオ基、ペンタフルオロフ
ェニルチオ基、3−トリフルオロメチルフェニルチオ基
等がある。
【0033】アリール基としては、フェニル基、ビフェ
ニル基、ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基、
フェナントリル基、フルオレニル基、ピレニル基等があ
り、複素環基としては、ピロール基、ピロリン基、ピラ
ゾール基、ピラゾリン基、イミダゾール基、トリアゾー
ル基、ピリジン基、ピリダジン基、ピリミジン基、ピラ
ジン基、トリアジン基、インドール基、プリン基、キノ
リン基、イソキノリン基、シノリン基、キノキサリン
基、ベンゾキノリン基、フルオレノン基、カルバゾール
基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、チアゾール
基、チアジアゾール基、トリアゾール基、イミダゾール
基、ベンゾオキサゾール基、ベンゾチアゾール基、ベン
ゾトリアゾール基、ベンゾイミダゾール基、ビスベンゾ
オキサゾール基、ビスベンゾチアゾール基、ビスベンゾ
イミダゾール基、アントロン基、ジベンゾフラン基、ジ
ベンゾチオフェン基、アントラキノン基、アクリドン
基、フェノチアジン基、ピロリジン基、ジオキサン基、
モルフォリン基等がある。
【0034】アミノ基としては、アミノ基、ビス(アセ
トキシメチル)アミノ基、ビス(アセトキシエチル)ア
ミノ基、ビスアセトキシプロピル)アミノ基、ビス(ア
セトキシブチル)アミノ基等があり、アルキルアミノ基
の具体例としてはエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、
ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ベンジルアミ
ノ基ジベンジルアミノ基等があり、アリールアミノ基の
具体例としては、フェニルアミノ基、(3−メチルフェ
ニル)アミノ基、(4−メチルフェニル)アミノ基、フ
ェニルメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(4
−フェノキシフェニル)アミノ基、ビス(4−ビフェニ
ル)アミノ基、ビス[4−(4−トリル)フェニル]ア
ミノ基、ビス(3−メチルフェニル)アミノ基、ビス
(4−メチルフェニル)アミノ基、ナフチルフェニルア
ミノ基、ビス[4−(α,α’−ジメチルベンジル)フ
ェニル]アミノ基等がある。
【0035】本発明において、一般式[1]〜[5]で
表される化合物は例えば次のような方法で合成すること
が出来る。四塩化チタン、亜鉛粉末存在下で下記一般式
[6]と一般式[7]をテトラヒドロフラン中で加熱す
ることによって得ることが出来る。以下に、本発明の化
合物の代表例を表1に具体的に例示するが、本発明は以
下の代表例に限定されるものではない。
【化11】 [式中、A1 〜A4 、R1 〜R16は、前記と同じであ
る。]
【0036】
【表1】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】一般式[1]〜[5]で表される化合物
は、1分子中に2つのオレフィン部位(>C=C<)を
有している。このオレフィン部位の幾何異性体により、
一般式[1]で表される化合物はシス体、トランス体の
組み合わせがあるが本発明の化合物はそのいずれであっ
てもよく、混合したものであってもよい。
【0048】有機EL素子は、陽極と陰極間に一層もし
くは多層の有機薄膜を形成した素子である。一層型の場
合、陽極と陰極との間に発光層を設けている。発光層
は、発光材料を含有し、それに加えて陽極から注入した
正孔もしくは陰極から注入した電子を発光材料まで輸送
させるために正孔注入材料もしくは電子注入材料を含有
しても良い。多層型は、(陽極/正孔注入層/発光層/
陰極)、(陽極/発光層/電子注入層/陰極)、(陽極
/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極)の多層構成
で積層した有機EL素子がある。本発明の一般式[1]
〜[5]で示される化合物は、固体状態において強い蛍
光を持つ化合物であり電界発光性に優れているので、発
光材料として発光層内で使用することができる。また、
一般式[1]〜[5]の化合物は、発光層内においてド
ーピング材料として発光層中にて最適の割合でドーピン
グすることにより、高い発光効率および発光波長の最適
な選択が可能である。また、一般式[1]〜[5]の化
合物は、正孔もしくは電子等のキャリアを輸送すること
ができるので、有機EL素子の正孔注入層もしくは電子
注入層に使用することも可能である。
【0049】発光層のホスト材料に、ドーピング材料
(ゲスト材料)として一般式[1]〜[5]の化合物を
使用して、発光輝度が高い有機EL素子を得ることもで
きる。一般式[1]〜[5]の化合物は、発光層内にお
いて、ホスト材料に対して0.001重量%〜50重量
%の範囲で含有されていることが望ましく、更には0.
01重量%〜10重量%の範囲が効果的である。
【0050】一般式[1]〜[5]の化合物と併せて使
用できるホスト材料としては、キノリン金属錯体、オキ
サジアゾール、ベンゾチアゾール金属錯体、ベンゾオキ
サゾール金属錯体、ベンゾイミダゾール金属錯体、トリ
アゾール、イミダゾール、オキサゾール、オキサジアゾ
ール、スチルベン、ブタジエン、ベンジジン型トリフェ
ニルアミン、スチリルアミン型トリフェニルアミン、ジ
アミン型トリフェニルアミンフルオレノン、ジアミノア
ントラセン型トリフェニルアミン、ジアミノフェナント
レン型トリフェニルアミン、アントラキノジメタン、ジ
フェノキノン、チアジアゾール、テトラゾール、ペリレ
ンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメタン、アント
ラキノジメタン、トリフェニレン、アントロン等とそれ
らの誘導体、および、ポリビニルカルバゾール、ポリシ
ラン等の導電性高分子の高分子材料等がある。以下表2
に具体的に例示するが、本発明は以下の代表例に限定さ
れるものではない。
【0051】
【表2】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】一般式[1]〜[5]と共に更なるドーピ
ング材料を使用して発光色を変化させることも可能とな
る。一般式[1]〜[5]と共に使用されるドーピング
材料としては、アントラセン、ナフタレン、フェナント
レン、ピレン、テトラセン、コロネン、クリセン、フル
オレセイン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリ
レン、ペリノン、フタロペリノン、ナフタロペリノン、
ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、ク
マリン、オキサジアゾール、アルダジン、ビスベンゾキ
サゾリン、ビススチリル、ピラジン、シクロペンタジエ
ン、キノリン金属錯体、アミノキノリン金属錯体、イミ
ン、ジフェニルエチレン、ビニルアントラセン、ジアミ
ノカルバゾール、ピラン、チオピラン、ポリメチン、メ
ロシアニン、イミダゾールキレート化オキシノイド化合
物、キナクリドン、ルブレン等およびそれらの誘導体が
あるが、これらに限定されるものではない。
【0066】発光層には、発光材料およびドーピング材
料に加えて、必要があれば正孔注入材料や電子注入材料
を使用することもできる。
【0067】有機EL素子は、多層構造にすることによ
り、クエンチングによる輝度や寿命の低下を防ぐことが
できる。また、必要があれば、発光材料、ドーピング材
料、キャリア注入を行う正孔注入材料や電子注入材料を
二種類以上組み合わせて使用することも出来る。また、
正孔注入層、発光層、電子注入層は、それぞれ二層以上
の層構成により形成されても良く、正孔もしくは電子が
効率よく電極から注入され、層中で輸送される素子構造
が選択される。
【0068】有機EL素子の陽極に使用される導電性材
料は、4eVより大きな仕事関数を持つものが好適であ
り、炭素、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト、
ニッケル、タングステン、銀、金、白金、パラジウム等
およびそれらの合金、ITO基板、NESA基板と称さ
れる酸化スズ、酸化インジウム等の酸化金属、さらには
ポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性樹脂が用
いられる。陰極に使用される導電性材料は、4eVより
小さな仕事関数を持つものが好適であり、マグネシウ
ム、カルシウム、錫、鉛、チタニウム、イットリウム、
リチウム、ルテニウム、マンガン等およびそれらの合金
が用いられる。合金としては、マグネシウム/銀、マグ
ネシウム/インジウム、リチウム/アルミニウム等が代
表例として挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。合金の比率は、加熱の温度、雰囲気、真空度によ
り制御され適切な比率が選択される。陽極および陰極
は、必要があれば二層以上の層構成により形成されてい
ても良い。
【0069】有機EL素子では、効率良く発光させるた
めに、少なくとも一方は素子の発光波長領域において充
分透明であることが望ましい。また、基板も透明である
ことが望ましい。透明電極は、上記の導電性材料を使用
して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性を
確保するように設定する。発光面の電極は、光透過率を
10%以上にすることが望ましい。基板は、機械的、熱
的強度を有し、透明であれば限定されるものではない
が、例示すると、ガラス基板、ポリエチレン板、ポリエ
ーテルサルフォン板、ポリプロピレン板等の透明性樹脂
があげられる。
【0070】本発明に係わる有機EL素子の各層の形成
は、真空蒸着、スパッタリング等の乾式成膜法やスピン
コーティング、ディッピング等の湿式成膜法のいずれの
方法を適用することができる。膜厚は特に限定されるも
のではないが、各層は適切な膜厚に設定する必要があ
る。膜厚が厚すぎると、一定の光出力を得るために大き
な印加電圧が必要になり効率が悪くなる。膜厚が薄すぎ
るとピンホール等が発生して、電界を印加しても充分な
発光輝度が得られない。通常の膜厚は5nmから10μ
mの範囲が適しているが、10nmから0.2μmの範
囲がさらに好ましい。
【0071】湿式成膜法の場合、各層を形成する材料
を、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
の適切な溶媒に溶解または分散して薄膜を形成するが、
その溶媒はいずれであっても良い。また、いずれの薄膜
においても、成膜性向上、膜のピンホール防止等のため
適切な樹脂や添加剤を使用しても良い。このような樹脂
としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリ
レート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポ
リスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチル
アクリレート、セルロース等の絶縁性樹脂、ポリ−N−
ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹脂、ポ
リチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂を挙げるこ
とができる。また、添加剤としては、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、可塑剤等を挙げることができる。
【0072】正孔注入材料としては、正孔を注入する能
力を持ち、発光層または発光材料に対して優れた正孔注
入効果を有し、発光層で生成した励起子の電子注入層ま
たは電子注入材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能の
優れた化合物が挙げられる。具体的には、フタロシアニ
ン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、ポルフィリン
系化合物、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾ
ール、イミダゾロン、イミダゾールチオン、ピラゾリ
ン、ピラゾロン、テトラヒドロイミダゾール、オキサゾ
ール、オキサジアゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾ
ン、ポリアリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、
ベンジジン型トリフェニルアミン、スチリルアミン型ト
リフェニルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン等
と、それらの誘導体、およびポリビニルカルバゾール、
ポリシラン、導電性高分子等の高分子材料等があるが、
これらに限定されるものではない。
【0073】電子注入材料としては、電子を注入する能
力を持ち、発光層または発光材料に対して優れた電子注
入効果を有し、発光層で生成した励起子の正孔注入層ま
たは正孔注入材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能の
優れた化合物が挙げられる。例えば、キノリン金属錯
体、オキサジアゾール、ベンゾチアゾール金属錯体、ベ
ンゾオキサゾール金属錯体、ベンゾイミダゾール金属錯
体、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキ
ノン、チオピランジオキシド、オキサジアゾール、チア
ジアゾール、テトラゾール、ペリレンテトラカルボン
酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、
アントロン等とそれらの誘導体があるが、これらに限定
されるものではない。また、正孔注入材料に電子受容物
質を、電子注入材料に電子供与性物質を添加して増感さ
せることもできる。
【0074】本発明により得られた有機EL素子の、温
度、湿度、雰囲気等に対する安定性の向上のために、素
子の表面に保護層を設けたり、シリコンオイル等を封入
して素子全体を保護することも可能である。
【0075】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に
説明する。
【0076】化合物(1)の合成方法 THF100mlをフラスコに入れアイスバスにより冷
却し、四塩化チタン12mlを滴下する。その後、9−
ホルミル−9’−[N、N’−ビス(4−メチルフェニ
ル)]アミノ−アントラセン4gをフラスコ中に投入
し、亜鉛粉末8gを少しずつ加える。すべて加えた後フ
ラスコを加熱し、環流下5時間反応を行った。反応終了
後、水を加え生じた沈殿をろ過し集めた。沈殿をシリカ
ゲルでカラム精製をおこなった後、昇華精製した。NM
R、FD−MS、IRによって化合物の生成を確認し
た。化合物(1)のIRスペクトル図を図1に示す。
【0077】実施例1 洗浄したITO電極付きガラス板上に、N,N' ―(3
―メチルフェニル)―N,N' ―ジフェニル―1,1―
ビフェニル- 4,4―ジアミン(TPD)を真空蒸着し
て、膜厚20nmの正孔注入層を得た。次いで、化合物
(1)を蒸着し膜厚40nmの発光層を作成し、トリス
(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯体(Alq
3)を蒸着し、膜厚30nmの電子注入層を得た。その
上に、マグネシウムと銀を10:1で混合した合金で膜
厚100nmの電極を形成して有機EL素子を得た。正
孔注入層および発光層は10-6Torrの真空中で、基
板温度室温の条件下で蒸着した。この素子は直流電圧5
Vで発光輝度100cd/m2 、最大発光輝度2000
0cd/m2 、5Vの時の発光効率2.5lm/Wの橙
色発光が得られた。次に3mA/cm2 の電流密度で、
この素子を連続して発光させた寿命試験の結果、初期輝
度の1/2以上の発光が10000時間以上保持され
た。
【0078】実施例2〜38 発光層に、化合物(1)に換え、表3で示した化合物を
使用する以外は実施例1と同様の方法で有機EL素子を
作製した。この素子は表3に示す発光特性を示した。
【0079】
【表3】
【0080】
【0081】実施例39 洗浄したITO電極付きガラス板上に化合物(12)を
真空蒸着して膜厚100nmの発光層を作成し、その上
に、マグネシウムと銀を10:1で混合した合金で膜厚
150nmの膜厚の電極を形成して有機EL素子を得
た。発光層および陰極は、10-6Torrの真空中で基
板温度室温の条件下で蒸着した。この素子は直流電圧5
Vで発光輝度30cd/m2 、最大発光輝度1200c
d/m2 、5Vの時の発光効率0.3lm/Wの橙色発
光が得られた。次に3mA/cm2の電流密度で、この
素子を連続して発光させた寿命試験の結果、初期輝度の
1/2以上の発光が5000時間以上保持された。
【0082】実施例40 洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(21)
を蒸着し膜厚80nmの正孔注入層を作成し、次いで、
Alq3を蒸着し、膜厚20nmの発光層を得た。その
上に、マグネシウムと銀を10:1で混合した合金で膜
厚100nmの電極を形成して有機EL素子を得た。正
孔注入層および発光層は10-6Torrの真空中で、基
板温度室温の条件下で蒸着した。この素子は直流電圧5
Vで発光輝度80cd/m2 、最大発光輝度8000c
d/m2 、5Vの時の発光効率1.1lm/Wの発光が
得られた。次に3mA/cm2 の電流密度で、この素子
を連続して発光させた寿命試験の結果、初期輝度の1/
2以上の発光が3000時間以上保持された。
【0083】実施例41 洗浄したITO電極付きガラス板上に、TPDを蒸着し
て膜厚50nmの正孔注入層を作製し、次いで、Alq
3を蒸着し、膜厚20nmの発光層を得た。化合物(2
8)を蒸着し膜厚60nmの電子注入層を作成し、その
上に、マグネシウムと銀を10:1で混合した合金で膜
厚100nmの電極を形成して有機EL素子を得た。正
孔注入層および発光層は10-6Torrの真空中で、基
板温度室温の条件下で蒸着した。この素子は直流電圧5
Vで発光輝度100cd/m2 、最大発光輝度6000
cd/m2 、5Vの時の発光効率0.9lm/Wの発光
が得られた。次に3mA/cm2 の電流密度で、この素
子を連続して発光させた寿命試験の結果、初期輝度の1
/2以上の発光が3000時間以上保持された。
【0084】実施例42 洗浄したITO電極付きガラス板上に、TPDを真空蒸
着して、膜厚20nmの正孔注入層を得た。次いで、
N,N' ―(4―メチルフェニル)―N,N' ―(4−
n−ブチルフェニル)―フェナントレン―9,10―ジ
アミンと化合物(1)とを100:1の重量比でを蒸着
し膜厚40nmの発光層を作成し、Alq3を蒸着し、
膜厚10nmの電子注入層を得た。その上に、マグネシ
ウムと銀を10:1で混合した合金で膜厚100nmの
電極を形成して有機EL素子を得た。正孔注入層および
発光層は10-6Torrの真空中で、基板温度室温の条
件下で蒸着した。この素子は直流電圧5Vで発光輝度1
50cd/m2 、最大発光輝度14000cd/m2
5Vの時の発光効率2.8lm/Wの黄色発光が得られ
た。次に3mA/cm2 の電流密度で、この素子を連続
して発光させた寿命試験の結果、初期輝度の1/2以上
の発光が10000時間以上保持された。
【0085】実施例43 洗浄したITO電極付きガラス板上に、4、4’、4”
−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル
アミノ]トリフェニルアミンを真空蒸着して、膜厚40
nmの正孔注入層を得た。次いで、4,4’−ビス[N
−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル
(α−NPD)を真空蒸着して、膜厚10nmの第二正
孔注入層を得た。さらに、化合物(1)を真空蒸着し
て、膜厚30nmの発光層を作成し、さらにビス(2−
メチル−8−ヒドロキシキノリナト)(1−フェノラー
ト)ガリウム錯体を真空蒸着して膜厚30nmの電子注
入層を作成し、その上に、アルミニウムとリチウムを2
5:1で混合した合金で膜厚150nmの電極を形成し
て、有機EL素子を得た。正孔注入層および発光層は1
-6Torrの真空中で、基板温度室温の条件下で蒸着
した。この素子は、直流電圧5Vで発光輝度210(c
d/m2 )、最大発光輝度29000(cd/m2 )、
発光効率2.8(lm/W)の橙色発光が得られた。
【0086】実施例44〜90 発光層に、化合物(1)に換え、表4で示した化合物を
使用する以外は実施例1と同様の方法で有機EL素子を
作製した。この素子は表4に示す発光特性を示した。
【0087】
【表4】
【0088】
【0089】実施例91 洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(3)、
Alq3、TPD、ポリカーボネート樹脂(PC−A)
を3:2:3:8の重量比でテトラヒドロフランに溶解
させ、スピンコーティング法により膜厚100nmの発
光層を得た。その上に、マグネシウムと銀を10:1で
混合した合金で膜厚150nmの電極を形成し有機EL
素子を得た。この素子は直流電圧5Vで発光輝度12c
d/m2、最大発光輝度3100cd/m2 、5Vの時
の発光効率0.5lm/Wの発光が得られた。次に3m
A/cm2 の電流密度で、この素子を連続して発光させ
た寿命試験の結果、初期輝度の1/2以上の発光が30
00時間以上保持された。
【0090】実施例92 洗浄したITO電極付きガラス板上に、α−NPDを真
空蒸着して、膜厚30nmの正孔注入層を得た。次い
で、ホスト材料としてのビス(2−メチル−8−ヒドロ
キシキノリナト)(1−フェノラート)ガリウム錯体と
ドーピング材料としての化合物(1)とを50:1の重
量比で蒸着して、膜厚30nmの発光層を作成し、さら
に真空蒸着法により[2−(4−tert−ブチルフェ
ニル)−5−(ビフェニル)−1,3,4−オキサジア
ゾール]の膜厚20nmの電子注入層を得た。その上
に、マグネシウムと銀を10:1で混合した合金で膜厚
150nmの電極を形成して有機EL素子を得た。正孔
注入層、発光層、電子注入層および陰極は、10-6To
rrの真空中で、基板温度室温の条件下で蒸着した。こ
の素子は直流電圧5Vで発光輝度330cd/m2 、最
大発光輝度53000cd/m2 、5Vの時の発光効率
4.3lm/Wの黄色発光が得られた。次に3mA/c
2 の電流密度で、この素子を連続して発光させた寿命
試験の結果、初期輝度の1/2以上の発光が10000
時間以上保持された。
【0091】実施例93〜103 発光層に、ホスト材料とドーピング材料として表5で示
した化合物を使用する以外は実施例24と同様の方法で
有機EL素子を作製した。この素子は表5に示す発光特
性を示した。
【0092】
【表5】
【0093】本発明の有機EL素子は発光効率、発光輝
度の向上と長寿命化を達成するものであり、併せて使用
される発光材料、ドーピング材料、正孔注入材料、電子
注入材料、増感剤、樹脂、電極材料等および素子作製方
法を限定するものではない。
【発明の効果】本発明により、従来に比べて黄色〜赤色
の波長領域で高発光効率、高輝度であり、長寿命の有機
EL素子を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】化合物(1)の赤外線吸収スペクトル図
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項9
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項10
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】更に本発明は、一対の電極間に発光層を含
む複数の有機化合物薄膜を形成した有機エレクトロルミ
ネッセンス素子において、発光層がホスト材料とドーピ
ング材料からなり、該ドーピング材料が上記記載の有機
エレクトロルミネッセンス素子材料である有機エレクト
ロルミネッセンス素子である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】更に本発明は、発光層と陰極との間に1〜
4層の電子注入層を形成することを特徴とする有機エレ
クトロルミネッセンス素子である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】更に本発明は、発光層と陽極との間に1〜
4層の正孔注入層を形成することを特徴とする有機エレ
クトロルミネッセンス素子である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】アミノ基としては、アミノ基、ビス(アセ
トキシメチル)アミノ基、ビス(アセトキシエチル)ア
ミノ基、ビスアセトキシプロピル)アミノ基、ビス
(アセトキシブチル)アミノ基等があり、アルキルアミ
ノ基の具体例としてはエチルアミノ基、ジエチルアミノ
基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ベンジル
アミノ基ジベンジルアミノ基等があり、アリールアミ
ノ基の具体例としては、フェニルアミノ基、(3−メチ
ルフェニル)アミノ基、(4−メチルフェニル)アミノ
基、フェニルメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビ
ス(4−フェノキシフェニル)アミノ基、ビス(4−ビ
フェニル)アミノ基、ビス[4−(4−トリル)フェニ
ル]アミノ基、ビス(3−メチルフェニル)アミノ基、
ビス(4−メチルフェニル)アミノ基、ナフチルフェニ
ルアミノ基、ビス[4−(α,α’−ジメチルベンジ
ル)フェニル]アミノ基等がある。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】一般式[1]〜[5]で表される化合物
は、1分子中にレフィン部位(>C=C<)を有して
いる。このオレフィン部位の幾何異性体により、一般式
[1]〜[5]で表される化合物はシス体、トランス体
の組み合わせがあるが本発明の化合物はそのいずれであ
ってもよく、混合したものであってもよい。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】有機EL素子は、陽極と陰極間に一層もし
くは多層の有機化合物薄膜を形成した素子である。一層
型の場合、陽極と陰極との間に発光層を設けている。発
光層は、発光材料を含有し、それに加えて陽極から注入
した正孔もしくは陰極から注入した電子を発光材料まで
輸送させるために正孔注入材料もしくは電子注入材料を
含有しても良い。多層型は、(陽極/正孔注入層/発光
層/陰極)、(陽極/発光層/電子注入層/陰極)、
(陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極)の多
層構成で積層した有機EL素子がある。本発明の一般式
[1]〜[5]で示される化合物は、固体状態において
強い蛍光を持つ化合物であり電界発光性に優れているの
で、発光材料として発光層内で使用することができる。
また、一般式[1]〜[5]の化合物は、発光層内にお
いてドーピング材料として発光層中にて最適の割合でド
ーピングすることにより、高い発光効率および発光波長
の最適な選択が可能である。また、一般式[1]〜
[5]の化合物は、正孔もしくは電子等のキャリアを輸
送することができるので、有機EL素子の正孔注入層も
しくは電子注入層に使用することも可能である。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正内容】
【0071】湿式成膜法の場合、各層を形成する材料
を、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
の適切な溶媒に溶解または分散して有機化合物薄膜を形
成するが、その溶媒はいずれであっても良い。また、い
ずれの薄膜においても、成膜性向上、膜のピンホール防
止等のため適切な樹脂や添加剤を使用しても良い。この
ような樹脂としては、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリ
ウレタン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリメチルアクリレート、セルロース等の絶縁性樹
脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光
導電性樹脂、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性
樹脂を挙げることができる。また、添加剤としては、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等を挙げることができ
る。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】化合物(1)の合成方法テトラヒドロフラン( THF100mlをフラスコに
入れアイスバスにより冷却し、四塩化チタン12mlを
滴下する。その後、9−ホルミル−9’−[NN’−
ビス(4−メチルフェニル)]アミノ−アントラセン4
gをフラスコ中に投入し、亜鉛粉末8gを少しずつ加え
る。すべて加えた後フラスコを加熱し、流下5時間反
応を行った。反応終了後、水を加え生じた沈殿をろ過し
集めた。沈殿をシリカゲルでカラム精製をおこなった
後、昇華精製した。NMR、FD−MS、IRによって
化合物の生成を確認した。化合物(1)のIRスペクト
ル図を図1に示す。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正内容】
【0085】実施例43 洗浄したITO電極付きガラス板上に、44’4”
−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル
アミノ]トリフェニルアミンを真空蒸着して、膜厚40
nmの正孔注入層を得た。次いで、4,4’−ビス[N
−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル
(α−NPD)を真空蒸着して、膜厚10nmの第二正
孔注入層を得た。さらに、化合物(1)を真空蒸着し
て、膜厚30nmの発光層を作成し、さらにビス(2−
メチル−8−ヒドロキシキノリナト)(1−フェノラー
ト)ガリウム錯体を真空蒸着して膜厚30nmの電子注
入層を作成し、その上に、アルミニウムとリチウムを2
5:1で混合した合金で膜厚150nmの電極を形成し
て、有機EL素子を得た。正孔注入層および発光層は1
-6Torrの真空中で、基板温度室温の条件下で蒸着
した。この素子は、直流電圧5Vで発光輝度210(c
d/m2)、最大発光輝度29000(cd/m2)、発
光効率2.8(lm/W)の橙色発光が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榎田 年男 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[1]で示される有機エレクト
    ロルミネッセンス素子材料。 一般式[1] 【化1】 [式中、A1 〜A4 は、それぞれ独立に、置換もしくは
    未置換のアルキル基、置換もしくは未置換の単環基、置
    換もしくは未置換の縮合多環基、またはA1 とA 2 、A
    3 とA4 が一体となって窒素原子を結合手とする縮合多
    環基を表す。Q1、Q2 は、それぞれ独立に、水素原
    子、シアノ基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換
    もしくは未置換の単環基、置換もしくは未置換の縮合多
    環基を表す。R1 〜R16は、それぞれ独立に、水素原
    子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは
    未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアルコキシ
    基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、置換もし
    くは未置換のアルキルチオ基、置換もしくは未置換のア
    リールチオ基、置換もしくは未置換の単環基、置換もし
    くは未置換の縮合多環基、置換もしくは未置換のアミノ
    基、置換もしくは未置換のアルキルアミノ基、置換もし
    くは未置換のアリールアミノ基を表す(隣接した基同士
    でそれぞれ互いに結合して新たな環を形成してもよ
    い。)]
  2. 【請求項2】下記一般式[2]で示される有機エレクト
    ロルミネッセンス素子材料。 一般式[2] 【化2】 [式中、Q1 、Q2 は、それぞれ独立に、水素原子、シ
    アノ基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしく
    は未置換の単環基、置換もしくは未置換の縮合多環基を
    表す。R1 〜R36は、それぞれ独立に、水素原子、ハロ
    ゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは未置換の
    アルキル基、置換もしくは未置換のアルコキシ基、置換
    もしくは未置換のアリールオキシ基、置換もしくは未置
    換のアルキルチオ基、置換もしくは未置換のアリールチ
    オ基、置換もしくは未置換の単環基、置換もしくは未置
    換の縮合多環基、置換もしくは未置換のアミノ基、置換
    もしくは未置換のアルキルアミノ基、置換もしくは未置
    換のアリールアミノ基を表す(隣接した基同士でそれぞ
    れ互いに結合して新たな環を形成してもよい。)]
  3. 【請求項3】下記一般式[3]で示される有機エレクト
    ロルミネッセンス素子材料。 一般式[3] 【化3】 [式中、Q1 、Q2 は、それぞれ独立に水素原子、シア
    ノ基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは
    未置換の単環基、置換もしくは未置換の縮合多環基を表
    す。R1 〜R16およびR37〜R56は、それぞれ独立に、
    水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換も
    しくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアル
    コキシ基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、置
    換もしくは未置換のアルキルチオ基、置換もしくは未置
    換のアリールチオ基、置換もしくは未置換の単環基、置
    換もしくは未置換の縮合多環基、置換もしくは未置換の
    アミノ基、置換もしくは未置換のアルキルアミノ基、置
    換もしくは未置換のアリールアミノ基を表す(隣接した
    基同志で結合して新たな環を形成してもよい。)X1
    4 は、それぞれ独立に、O、S、C=O、C≡C、C
    1 =CZ2 、SO2、(CH2 )x−O−(CH2
    y、置換もしくは未置換のアルキレン基、置換もしくは
    未置換の脂肪族環残基を表す(Z1 およびZ2 は、それ
    ぞれ独立に水素原子、シアノ基、置換もしくは未置換の
    アルキル基、置換もしくは未置換の単環基、置換もしく
    は未置換の縮合多環基を表し、xおよびyは、それぞれ
    0〜20の正の整数を表すが、x+y=0となることは
    ない。)。]
  4. 【請求項4】下記一般式[4]で示される有機エレクト
    ロルミネッセンス素子材料。 一般式[4] 【化4】 [式中、Q1 、Q2 は、それぞれ独立に、水素原子、シ
    アノ基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしく
    は未置換の単環基、置換もしくは未置換の縮合多環基置
    換もしくは未置換の単環基、置換もしくは未置換の縮合
    多環基を表す。R 1 〜R16およびR37〜R56は、それぞ
    れ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ
    基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未
    置換のアルコキシ基、置換もしくは未置換のアリールオ
    キシ基、置換もしくは未置換のアルキルチオ基、置換も
    しくは未置換のアリールチオ基、置換もしくは未置換の
    単環基、置換もしくは未置換の縮合多環基、置換もしく
    は未置換のアミノ基、置換もしくは未置換のアルキルア
    ミノ基、置換もしくは未置換のアリールアミノ基を表す
    (隣接した基同志で結合して新たな環を形成してもよ
    い。)。X1 〜X4 は、それぞれ独立に、O、S、C=
    O、C≡C、CZ1 =CZ2 、SO2 、(CH2)x−
    O−(CH2 )y、置換もしくは未置換のアルキレン
    基、置換もしくは未置換の脂肪族環残基を表す(Z1
    よびZ2 は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、置
    換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換の
    単環基、置換もしくは未置換の縮合多環基を表し、xお
    よびyは、それぞれ0〜20の正の整数を表すが、x+
    y=0となることはない。)]
  5. 【請求項5】下記一般式[5]で示される有機エレクト
    ロルミネッセンス素子材料。 一般式[5] 【化5】 [式中、Q1 、Q2 は、それぞれ独立に、水素原子、シ
    アノ基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしく
    は未置換の単環基、置換もしくは未置換の縮合多環基を
    表す。R1 〜R16およびR37〜R56は、それぞれ独立
    に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置
    換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換の
    アルコキシ基、置換もしくは未置換のアリールオキシ
    基、置換もしくは未置換のアルキルチオ基、置換もしく
    は未置換のアリールチオ基、置換もしくは未置換の単環
    基、置換もしくは未置換の縮合多環基、置換もしくは未
    置換のアミノ基、置換もしくは未置換のアルキルアミノ
    基、置換もしくは未置換のアリールアミノ基を表す(R
    1 〜R16もしくはR37〜R56は隣接した基同志で結合し
    て新たな環を形成してもよい。)。Y1 〜Y8 は、置換
    もしくは未置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換も
    しくは未置換の炭素数6〜16の単環基、置換もしくは
    未置換の縮合多環基を表す。]
  6. 【請求項6】一対の電極間に発光層を含む複数層の有機
    化合物薄膜を形成した有機エレクトロルミネッセンス素
    子において、少なくとも一層が請求項1〜5いずれか記
    載の有機エレクトロルミネッセンス素子材料を含有する
    層である有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 【請求項7】一対の電極間に発光層を含む複数層の有機
    化合物薄膜を形成した有機エレクトロルミネッセンス素
    子において、発光層が請求項1〜5いずれか記載の有機
    エレクトロルミネッセンス素子材料を含有する層である
    有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 【請求項8】発光層がホスト材料とドーピング材料から
    なり、該ドーピング材料が請求項1〜5いずれか記載の
    有機エレクトロルミネッセンス素子材料である請求項8
    記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 【請求項9】発光層と陽極との間に1〜4層の電子注入
    層を形成することを特徴とする請求項7または8記載の
    有機エレクトロルミネッセンス素子。
  10. 【請求項10】発光層と陰極との間に1〜4層の正孔注
    入層を形成することを特徴とする請求項9記載の有機エ
    レクトロルミネッセンス素子。
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