JP2000077186A - 有機エレクトロルミネッセンス素子材料およびそれを使用した有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子材料およびそれを使用した有機エレクトロルミネッセンス素子

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JP2000077186A
JP2000077186A JP10246138A JP24613898A JP2000077186A JP 2000077186 A JP2000077186 A JP 2000077186A JP 10246138 A JP10246138 A JP 10246138A JP 24613898 A JP24613898 A JP 24613898A JP 2000077186 A JP2000077186 A JP 2000077186A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来に比べて高い発光効率で高輝度の発光を示
し、長寿命の有機EL素子を得ることを目的とする。 【解決手段】下記一般式[1]で示される有機エレクト
ロルミネッセンス素子材料。 一般式[1] 【化1】 [式中、R1〜R8は、それぞれ独立に、置換もしくは未
置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアルケニル
基、置換もしくは未置換のアルコキシル基、置換もしく
は未置換のアルキルチオ基、置換もしくは未置換のアミ
ノ基、置換もしくは未置換の酸素、窒素または硫黄原子
を含んでも良いアリール基を表し、R1とR2、R3
4、R5とR6、またはR7とR8はそれぞれ一体となっ
ても良い。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は平面光源や表示に使用さ
れる有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子用発光
材料および高輝度の発光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機物質を使用したEL素子は、固体発
光型の安価な大面積フルカラー表示素子としての用途が
有望視され、多くの開発が行われている。一般にEL素
子は、発光層および該層をはさんだ一対の対向電極から
構成されている。発光は、両電極間に電界が印加される
と、陰極側から電子が注入され、陽極側から正孔が注入
される。さらに、この電子が発光層において正孔と再結
合し、エネルギー準位が伝導帯から価電子帯に戻る際に
エネルギーを光として放出する現象である。
【0003】従来の有機EL素子は、無機EL素子に比
べて駆動電圧が高く、発光輝度や発光効率も低かった。
また、特性劣化も著しく実用化には至っていなかった。
近年、10V以下の低電圧で発光する高い蛍光量子効率
を持った有機化合物を含有した薄膜を積層した有機EL
素子が報告され、関心を集めている(アプライド・フィ
ジクス・レターズ、51巻、913ページ、1987年
参照)。この方法は、金属キレート錯体を発光層、アミ
ン系化合物を正孔注入層に使用して、高輝度の緑色発光
を得ており、6〜7Vの直流電圧で輝度は数1000c
d/m2、最大発光効率は1.5lm/Wを達成して、
実用領域に近い性能を持っている。
【0004】しかしながら、現在までの有機EL素子
は、構成の改善により発光強度は改良されているが、未
だ充分な発光輝度は有していない。また、繰り返し使用
時の安定性に劣るという大きな問題を持っている。これ
は、例えば、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ア
ルミニウム錯体等の金属キレート錯体が、電界発光時に
化学的に不安定であり、陰極との密着性も悪く、短時間
の発光で大きく劣化していた。以上の理由により、高い
発光輝度、発光効率を持ち、繰り返し使用時での安定性
の優れた有機EL素子の開発のために、優れた発光能力
を有し、耐久性のある発光材料の開発が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、発光輝度が
高く、繰り返し使用時での安定性の優れた有機EL素子
の提供にある。本発明者らが鋭意検討した結果、一般式
[1]または[2]で示される有機EL素子用発光材料
を発光層に使用した有機EL素子の発光輝度および発光
効率が高く、繰り返し使用時での安定性も優れているこ
とを見いだし本発明を成すに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
[1]で示される有機エレクトロルミネッセンス素子材
料に関する。 一般式[1]
【0007】
【化3】
【0008】[式中、R1〜R8は、それぞれ独立に、置
換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換の
アルケニル基、置換もしくは未置換のアルコキシル基、
置換もしくは未置換のアルキルチオ基、置換もしくは未
置換のアミノ基、置換もしくは未置換の酸素、窒素また
は硫黄原子を含んでも良いアリール基を表し、R1
2、R3とR4、R5とR6、またはR7とR8はそれぞれ
一体となっても良い。]更に本発明は、下記一般式
[2]で示される有機エレクトロルミネッセンス素子材
料に関する。 一般式[2]
【0009】
【化4】
【0010】[式中、R9〜R14は、それぞれ独立に、
置換もしくは未置換のアルキル基、置換 もしくは未置
換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアルコキシル
基、置換もしくは未置換のアルキルチオ基、置換もしく
は未置換のアミノ基、置換もしくは未置換の酸素、窒素
または硫黄原子を含んでも良いアリール基を表し、R9
とR10、R11とR12、またはR13とR14はそれぞれ一体
となっても良い。]また、本発明は一対の電極間に発光
層または発光層を含む複数層の有機化合物薄膜を形成し
てなる有機エレクトロルミネッセンス素子において、少
なくとも一層が上記有機エレクトロルミネッセンス素子
材料を含有する層である有機エレクトロルミネッセンス
素子に関する。
【0011】また、本発明は一対の電極間に発光層また
は発光層を含む複数層の有機化合物薄膜を形成してなる
有機エレクトロルミネッセンス素子において、発光層が
上記有機エレクトロルミネッセンス素子材料を含有する
層である有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明における一般式[1]およ
び[2]で示される化合物のR1〜R14 は、それぞれ独
立に置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未
置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアルコキシ
ル基、置換もしくは未置換のアルキルチオ基、置換もし
くは未置換のアミノ基、置換もしくは未置換の酸素、窒
素または硫黄原子を含んでも良いアリール基を表す。置
換もしくは未置換のアルキル基としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、t
ert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、ステアリル基、2−フェニルイソプロ
ピル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、
ベンジル基、α−フェノキシベンジル基、α,α−ジメ
チルベンジル基、α,α−メチルフェニルベンジル基、
α,α−ジトリフルオロメチルベンジル基、トリフェニ
ルメチル基、α−ベンジルオキシベンジル基等の炭素数
1〜20のアルキル基およびその置換体がある。
【0013】置換もしくは未置換のアルケニル基として
は、エチニル基、1−プロペニル基、1,3−ブタジエ
ニル基、2−ペンテンー4−イニル基、3−メチル−2
−ブテニル基、1−ペンチニル基、トリクロロエチニル
基、トリフルオロエチニル基、3−α,α−ジトリフル
オロメチル−2−ブテニル基等の炭素数1〜20のアル
ケニル基およびその置換体がある。
【0014】置換もしくは未置換のアルコキシル基とし
ては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブ
トキシ基、t−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、t
−オクチルオキシ基、1,1,1−テトラフルオロエト
キシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、オクチルフ
ェノキシ基等の炭素数1〜20のアルコキシル基および
その置換体がある。
【0015】置換もしくは未置換のアルキルチオ基とし
ては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、
n−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、n−オクチルチ
オ基、t−オクチルチオ基、1,1,1−テトラフルオ
ロエチルチオ基、フェニルチオ基、ベンジルチオ基、オ
クチルフェニルチオ基等の炭素数1〜20のアルキルチ
オ基およびその置換体がある。
【0016】置換もしくは未置換のアミノ基としては、
アミノ基、ビス(アセトキシメチル)アミノ基、ビス
(アセトキシエチル)アミノ基、ビス(アセトキシプロ
ピル)アミノ基、ビス(アセトキシブチル)アミノ基等
があり、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルア
ミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ベン
ジルアミノ基、ジベンジルアミノ基等の炭素数1〜20
のアルキルアミノ基およびその置換体があり、フェニル
アミノ基、(3−メチルフェニル)アミノ基、(4−メ
チルフェニル)アミノ基、フェニルメチルアミノ基、ジ
フェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジビフェニルア
ミノ基、ジ(4−メチルビフェニル)アミノ基、ジ(3
−メチルフェニル)アミノ基、ジ(4−メチルフェニ
ル)アミノ基、ナフチルフェニルアミノ基、ビス[4−
(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル]アミノ基等
のアリールアミノ基およびその置換体がある。
【0017】また、アミノ基として−C=NH基を含
む。また、アミノ基のN原子の2つの置換基は一体とな
ってもよい。
【0018】置換もしくは未置換のアリール基として
は、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフ
ェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル
基、ビフェニル基、4−メチルビフェニル基、4−エチ
ルビフェニル基、4−シクロヘキシルビフェニル基ター
フェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、ナフチル
基、5−メチルナフチル基、アントリル基、ピレニル基
等の炭素数1〜20のアリール基およびその置換体があ
る。
【0019】さらに、アリール基は、窒素原子、酸素原
子およびまたは硫黄原子により芳香族炭素原子が置換さ
れていてもよい。このようなアリール基としては、フリ
ル基、ピロール基、ピラニル基、チオピラニル基、チア
ゾリル基、イミダゾリール基、ピリミジニル基、ピリジ
ニル基、トリアジニル基、インドリニル基、キノリル
基、プリニル基等がある。
【0020】また、R1とR2、R3とR4、R5とR6、R
7とR8、R9とR10、R11とR12、またはR13とR14
それぞれ一体となって、置換もしくは未置換の、シクロ
ペンテン環、シクロヘキセン環、ベンゼン環、ナフタレ
ン環、アントラセン環、ピレン環、フルオレン環、フラ
ン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、チ
アゾール環、イミダゾール環、ピリジン環、ピラジン
環、ピロリン環、ピラゾリン環、インドール環、キノリ
ン環、キノキサリン環、キサンテン環、カルバゾール
環、アクリジン環、フェナントロリン環等の飽和もしく
は不飽和環を形成してもよい。
【0021】R1〜R14の有する置換基は、更にハロゲ
ン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アミ
ノ基などで置換されていてもよい。ハロゲン原子として
は弗素、塩素 、臭素、ヨウ素がある。アルキル基、ア
ルコキシ基、アリール基、アミノ基の具体例は、R1
14の具体例で示したものを挙げることができる。
【0022】一般式[1]および[2]で示される化合
物は融点が非常に高く、強い青い蛍光を有するため、有
機EL素子の発光材料として使用した場合、高い発光輝
度を示し、長時間発光させる際にも有利である。
【0023】本発明の一般式[1]および[2]で示さ
れる化合物は、例えば、H.ErdmanがTetrahedron Letter
s,1970年,3389ページに報告した合成方法に準拠して得
る事が出来るが、一般的な合成方法を以下に示す。一般
式[3]のα−キノン化合物を、酢酸溶媒中、硫酸で脱
水縮合させるか、ニトロベンゼン中で、塩化アルミニウ
ムと反応させることにより合成することが可能である。
これらの合成法は一例であり、特に限定されるものでは
ない。 一般式[3]
【0024】
【化5】
【0025】[式中、R15およびR16は、それぞれ独立
に置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置
換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアルコキシル
基、置換もしくは未置換のアルキルチオ基、置換もしく
は未置換のアミノ基、置換もしくは未置換の酸素、窒素
または硫黄原子を含んでも良いアリール基を表し、R1
とR2一体となっても良い。]
【0026】以下に、本発明の一般式[1]および
[2]で示される化合物の代表例を、表1に具体的に例
示するが、本発明は、この代表例に限定されるものでは
ない。
【0027】
【表1】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】本発明の一般式[1]および[2]で示さ
れる化合物は、固体状態において強い蛍光を持つ化合物
であり電場発光性にも優れている。また、金属電極から
の優れた正孔注入性および正孔輸送性、金属電極からの
優れた電子注入性および電子輸送性を併せて持ち合わせ
ているので、発光材料として有効に使用することがで
き、更には、他の正孔輸送性材料、電子輸送性材料もし
くはドーピング材料を使用してもさしつかえない。
【0035】有機EL素子は、陽極と陰極間に一層もし
くは多層の有機化合物薄膜を形成した素子である。一層
型の場合、陽極と陰極との間に発光層を設けている。発
光層は、発光材料を含有し、それに加えて陽極から注入
した正孔、もしくは陰極から注入した電子を発光材料ま
で輸送させるために、正孔注入材料もしくは電子注入材
料を含有しても良い。しかしながら、本発明の発光材料
は、極めて高い発光量子効率、高い正孔輸送能力および
電子輸送能力を併せ持ち、均一な薄膜を形成することが
できるので、本発明の発光材料のみで発光層を形成する
ことも可能である。多層型は、(陽極/正孔注入帯域/
発光層/陰極)、(陽極/発光層/電子注入帯域/陰
極)、(陽極/正孔注入帯域/発光層/電子注入帯域/
陰極)の多層構成で積層した有機EL素子がある。一般
式[1]の化合物は、高い発光特性を持ち、正孔注入
性、正孔輸送特性および電子注入性、電子輸送特性をも
っているので、発光材料として発光層に使用できる。
【0036】発光層には、必要があれば、本発明の一般
式[1]または[2]で示される化合物に加えて、さら
なる公知の発光材料、ドーピング材料、正孔注入材料や
電子注入材料を使用することもできる。有機EL素子
は、多層構造にすることにより、クエンチングによる輝
度や寿命の低下を防ぐことができる。必要があれば、発
光材料、ドーピング材料、正孔注入材料や電子注入材料
を組み合わせて使用することが出来る。また、ドーピン
グ材料により、発光輝度や発光効率の向上、赤色や青色
の発光を得ることもできる。また、正孔注入帯域、発光
層、電子注入帯域は、それぞれ二層以上の層構成により
形成されても良い。その際には、正孔注入帯域の場合、
電極から正孔を注入する層を正孔注入層、正孔注入層か
ら正孔を受け取り発光層まで正孔を輸送する層を正孔輸
送層と呼ぶ。同様に、電子注入帯域の場合、電極から電
子を注入する層を電子注入層、電子注入層から電子を受
け取り発光層まで電子を輸送する層を電子輸送層と呼
ぶ。これらの各層は、材料のエネルギー準位、耐熱性、
有機層もしくは金属電極との密着性等の各要因により選
択されて使用される。
【0037】一般式[1]または[2]で示される化合
物と共に発光層に使用できる発光材料またはドーピング
材料としては、アントラセン、ナフタレン、フェナント
レン、ピレン、テトラセン、コロネン、クリセン、フル
オレセイン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリ
レン、ペリノン、フタロペリノン、ナフタロペリノン、
ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、ク
マリン、オキサジアゾール、アルダジン、ビスベンゾキ
サゾリン、ビススチリル、ピラジン、シクロペンタジエ
ン、キノリン金属錯体、アミノキノリン金属錯体、ベン
ゾキノリン金属錯体、イミン、ジフェニルエチレン、ビ
ニルアントラセン、ジアミノカルバゾール、ピラン、チ
オピラン、ポリメチン、メロシアニン、イミダゾールキ
レート化オキシノイド化合物、キナクリドン、ルブレン
および色素レーザー用や増白用の蛍光色素等があるが、
これらに限定されるものではない。
【0038】一般式[1]または[2]で示される化合
物に発光層に使用できる上記の化合物の発光層中での存
在比率はどれが主成分であってもよい。つまり、上記の
化合物と一般式[1]または[2]で示される化合物と
の組み合わせにより、本発明における化合物は発光層を
形成する主材料にも他の主材料中へのドーピンク材料に
も成り得る。
【0039】正孔注入材料としては、正孔を輸送する能
力を持ち、陽極からの正孔注入効果、発光層または発光
材料に対して優れた正孔注入効果を有し、発光層で生成
した励起子の電子注入帯域または電子注入材料への移動
を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が挙げられ
る。具体的には、フタロシアニン誘導体、ナフタロシア
ニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オキサゾール、オキ
サジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾ
ロン、イミダゾールチオン、ピラゾリン、ピラゾロン、
テトラヒドロイミダゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラ
ゾン、ポリアリールアルカン、スチルベン、ブタジエ
ン、ベンジジン型トリフェニルアミン、スチリルアミン
型トリフェニルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン
等と、それらの誘導体、およびポリビニルカルバゾー
ル、ポリシラン、導電性高分子等の高分子材料等がある
が、これらに限定されるものではない。
【0040】本発明の有機EL素子において使用できる
正孔注入材料の中で、さらに効果的な正孔注入材料は、
芳香族三級アミン誘導体もしくはフタロシアニン誘導体
である。芳香族三級アミン誘導体の具体例としては、ト
リフェニルアミン、トリトリルアミン、トリルジフェニ
ルアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−
メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−
ジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(4−メチルフ
ェニル)−1,1’−フェニル−4,4’−ジアミン、
N,N,N’,N’−テトラ(4−メチルフェニル)−
1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’
−ジフェニル−N,N’−ジ(1−ナフチル)−1,
1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジ
(メチルフェニル)−N,N’−ジ(4−n−ブチルフ
ェニル)フェナントレン−9,10−ジアミン、4,
4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)−N
−フェニルアミノ)トリフェニルアミン、1,1−ビス
(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン
等、もしくはこれらの芳香族三級アミン骨格を有したオ
リゴマーもしくはポリマー等があるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0041】フタロシアニン(Pc)誘導体の具体例と
しては、H2Pc、CuPc、CoPc、NiPc、Z
nPc、PdPc、FePc、MnPc、ClAlP
c、ClGaPc、ClInPc、ClSnPc、Cl
2SiPc、(HO)AlPc、(HO)GaPc、V
OPc、TiOPc、MoOPc、GaPc−O−Ga
Pc等のフタロシアニン誘導体およびナフタロシアニン
誘導体等があるが、これらに限定されるものではない。
【0042】電子注入材料としては、電子を輸送する能
力を持ち、陰極からの正孔注入効果、発光層または発光
材料に対して優れた電子注入効果を有し、発光層で生成
した励起子の正孔注入帯域への移動を防止し、かつ薄膜
形成能力の優れた化合物が挙げられる。例えば、フルオ
レノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオ
ピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、
トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン
酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、
アントロン等とそれらの誘導体があるが、これらに限定
されるものではない。また、正孔注入材料に電子受容物
質を、電子注入材料に電子供与性物質を添加することに
より増感させることもできる。
【0043】本発明の有機EL素子において、さらに効
果的な電子注入材料は、金属錯体化合物もしくは含窒素
五員環誘導体である。具体的には、金属錯体化合物とし
ては、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8
−ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8−ヒドロキ
シキノリナート)銅、ビス(8−ヒドロキシキノリナー
ト)マンガン、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)
アルミニウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキ
ノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキ
ノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ
[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロ
キシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチ
ル−8−ヒドロキシキノリナート)クロロガリウム、ビ
ス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(o−
クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒド
ロキシキノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウ
ム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)
(2−ナフトラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8
−ヒドロキシキノリナート)フェノラートガリウム、ビ
ス(o−(2−ベンゾオキサゾリル)フェノラート)亜
鉛、ビス(o−(2−ベンゾチアゾリル)フェノラー
ト)亜鉛、ビス(o−(2−ベンゾトリアゾリル)フェ
ノラート)亜鉛等があるが、これらに限定されるもので
はない。
【0044】また、含窒素五員誘導体としては、オキサ
ゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾー
ルもしくはトリアゾール誘導体が好ましい。具体的に
は、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキ
サゾール、1,4−ビス(2−(4−メチル−5−フェ
ニルオキサゾリル))ベンゼン、2,5−ビス(1−フ
ェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1
−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−
(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4”−ビ
フェ ニル)1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビ
ス(1−ナフチル)−1,3 ,4−オキサジアゾー
ル、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリ
ル)]ベンゼン、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキ
サジアゾリル)−4−tert−ブチルベンゼン]、2
−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4” −
ビフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−
ビス(1−ナフチル) −1,3,4−チアジアゾー
ル、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾ リ
ル)]ベンゼン、3−(4’−tert−ブチルフェニ
ル)−5−(4”−ビフェニル)−4−フェニル−1,
2,4−トリアゾール、3,5−ビス(1−ナフ チ
ル)−4−m−トリル−1,2,4−トリアゾール等が
あるが、これらに限定されるものではない。
【0045】本有機EL素子においては、発光層中に、
一般式[1]または[2]で示される化合物の他に、発
光材料、ドーピング材料、正孔注入材料および電子注入
材料の少なくとも1種が同一層に含有されてもよい。ま
た、本発明により得られた有機EL素子の、温度、湿
度、雰囲気等に対する安定性の向上のために、素子の表
面に保護層を設けたり、シリコンオイル、樹脂等により
素子全体を保護することも可能である。
【0046】有機EL素子の陽極に使用される導電性材
料としては、4eVより大きな仕事関数を持つものが適
しており、炭素、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバ
ルト、ニッケル、タングステン、銀、金、白金、パラジ
ウム等およびそれらの合金、ITO基板、NESA基板
に使用される酸化スズ、酸化インジウム等の酸化金属、
さらにはポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性
樹脂が用いられる。
【0047】陰極に使用される導電性物質としては、4
eVより小さな仕事関数を持つものが適しており、マグ
ネシウム、カルシウム、錫、鉛、チタニウム、イットリ
ウム、リチウム、ルテニウム、マンガン、アルミニウム
等およびそれらの合金が用いられるが、これらに限定さ
れるものではない。合金としては、マグネシウム/銀、
マグネシウム/インジウム、リチウム/アルミニウム等
が代表例として挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。合金の比率は、蒸着源の温度、雰囲気、真空
度等により制御され、適切な比率に選択される。陽極お
よび陰極は、必要があれば二層以上の層構成により形成
されていても良い。
【0048】有機EL素子では、効率良く発光させるた
めに、少なくとも一方は素子の発光波長領域において充
分透明にすることが望ましい。また、基板も透明である
ことが望ましい。透明電極は、上記の導電性材料を使用
して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性が
確保するように設定する。発光面の電極は、光透過率を
10%以上にすることが望ましい。基板は、機械的、熱
的強度を有し、透明性を有するものであれば限定される
ものではないが、例示すると、ガラス基板、ポリエチレ
ン板、ポリエチレンテレフテレート板、ポリエーテルサ
ルフォン板、ポリプロピレン板等の透明樹脂があげられ
る。
【0049】本発明に係わる有機EL素子の各有機化合
物薄膜の形成は、真空蒸着、スパッタリング、プラズ
マ、イオンプレーティング等の乾式成膜法やスピンコー
ティング、ディッピング、フローコーティング等の湿式
成膜法のいずれの方法を適用することができる。膜厚は
特に限定されるものではないが、適切な膜厚に設定する
必要がある。膜厚が厚すぎると、一定の光出力を得るた
めに大きな印加電圧が必要になり効率が悪くなる。膜厚
が薄すぎるとピンホール等が発生して、電界を印加して
も充分な発光輝度が得られない。通常の膜厚は5nmか
ら10μmの範囲が適しているが、10nmから0.2
μmの範囲がさらに好ましい。
【0050】湿式成膜法の場合、各有機化合物薄膜を形
成する材料を、エタノール、クロロホルム、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等の適切な溶媒に溶解または分散
させて薄膜を形成するが、その溶媒はいずれであっても
良い。また、いずれの有機化合物薄膜においても、成膜
性向上、膜のピンホール防止等のため適切な樹脂や添加
剤を使用しても良い。使用の可能な樹脂としては、ポリ
スチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエ
ステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルフォン、
ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、
セルロース等の絶縁性樹脂およびそれらの共重合体、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性
樹脂、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂を
挙げることができる。また、添加剤としては、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、可塑剤等を挙げることができる。
【0051】以上のように、有機EL素子の発光層に本
発明の化合物を用いることにより、発光効率、最大発光
輝度等の有機EL素子特性を改良することができた。ま
た、この素子は熱や電流に対して非常に安定であり、さ
らには低い駆動電圧で実用的に使用可能の発光輝度が得
られるため、従来まで大きな問題であった劣化も大幅に
低下させることができた。
【0052】本発明の有機EL素子は、壁掛けテレビ等
のフラットパネルディスプレイや、平面発光体として、
複写機やプリンター等の光源、液晶ディスプレイや計器
類等の光源、表示板、標識灯等へ応用が考えられ、その
工業的価値は非常に大きい。
【0053】本発明の材料は、有機EL素子、電子写真
感光体、光電変換素子、太陽電池、イメージセンサー等
の分野においても使用できる。
【0054】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に
説明する。
【0055】化合物(4)の合成方法 1,4−ナフトキノン5部を酢酸50部に溶解し、濃硫
酸30部と酢酸35部の混合溶液を加えて50時間加熱
撹拌した。その後、500部の水で希釈した。酢酸エチ
ルで抽出を行い、濃縮して、シリカゲルを用いたカラム
クロマトグラフィーにより精製を行ない白色の蛍光を有
する粉末3部を得た。FD−MSよる分子量分析によ
り、化合物(4)であることを確認した。
【0056】以下に本発明の化合物を用いた実施例を示
す。本例では、電極面積2mm×2mmの有機EL素子
の特性を測定した。
【0057】実施例1 洗浄したITO電極付きガラス板上に、発光材料として
表1の化合物(3)、2,5−ビス(1−ナフチル)−
1,3,4−オキサジアゾール、ポリカーボネート樹脂
(帝人化成:パンライトK−1300)を5:3:2の
重量比でテトラヒドロフランに溶解させ、スピンコーテ
ィング法により膜厚100nmの発光層を得た。その上
に、マグネシウムと銀を10:1で混合した合金で膜厚
150nmの電極を形成して有機EL素子を得た。この
素子の発光特性は、直流電圧5Vで80(cd/
2)、最高輝度1300(cd/m2)、発光効率0.
50(lm/W)の発光が得られた。
【0058】実施例2 洗浄したITO電極付きガラス板上に、N,N'―ジ
(3―メチルフェニル)―N,N'―ジフェニル―1,
1―ビフェニル-4,4―ジアミン(TPD)を真空蒸
着して、膜厚20nmの正孔注入層を得た。次いで、化
合物(2)を蒸着し膜厚40nmの発光層を作成し、ト
リス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体
(Alq3)を蒸着し、膜厚30nmの電子注入層を得
た。その上に、マグネシウムと銀を10:1で混合した
合金で膜厚100nmの電極を形成して有機EL素子を
得た。正孔注入層および発光層は10-6Torrの真空
中で、基板温度室温の条件下で蒸着した。この素子は直
流電圧5Vで発光輝度100(cd/m2)、最大発光
輝度7000(cd/m2)、5Vの時の発光効率1.
0(lm/W)の青色発光が得られた。
【0059】実施例3 洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(7)を
塩化メチレンに溶解させ、スピンコーティング法により
膜厚50nmの正孔注入型発光層を得た。次いで、ビス
(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(1−ナ
フトラート)ガリウム錯体を真空蒸着して膜厚10nm
の電子注入層を作成し、その上に、マグネシウムと銀を
10:1で混合した合金で膜厚100nmの電極を形成
して有機EL素子を得た。発光層および電子注入層は1
-6Torrの真空中で、基板温度室温の条件下で蒸着
した。この素子は、直流電圧5Vで150(cd/m
2 )、最高輝度10000(cd/m2)、発光効率
0.80(lm/W)の青緑色発光が得ら れた。
【0060】実施例4 洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(3)を
真空蒸着して、膜厚50nmの正孔注入型発光層を得
た。次いで、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリ
ナート)(1−ナフトラート)ガリウム錯体を真空蒸着
して膜厚10nmの電子注入層を作成し、その上に、マ
グネシウムと銀を10:1で混合した合金で膜厚100
nmの電極を形成して有機EL素子を得た。発光層およ
び電子注入層は10-6Torrの真空中で、基板温度室
温の条件下で蒸着した。この素子は、直流電圧5Vで2
00(cd/m2)、最高輝度10000(cd/
2)、発光効率1.10(lm/W)の発光が得られ
た。
【0061】実施例5〜15 洗浄したITO電極付きガラス板上に、4,4’−ビス
[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェ
ニル(α−NPD)を真空蒸着して、膜厚20nmに正
孔注入層を形成した。次いで、発光材料として、表2の
化合物を真空蒸着して膜厚20nmの発光層を得た。次
いで、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナー
ト)(1−ナフトラート)ガリウム錯体を真空蒸着して
膜厚10nmの電子注入層を作成し、その上に、マグネ
シウムと銀を10:1で混合した合金で膜厚100nm
の電極を形成して有機EL素子を得た。正孔注入層およ
び発光層は10-6Torrの真空中で、基板温度室温の
条件下で蒸着した。この素子の発光特性を表2に示す。
ここでの発光輝度は、直流電圧5V印可時の輝度であ
る。本実施例の有機EL素子は、全て最高輝度1000
0(cd/m2)以上の高輝度特性を有し、また、青色
から緑色の発光色を得ることができた。
【0062】
【表2】
【0063】実施例16 洗浄したITO電極付きガラス板上に、4、4’、4”
−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル
アミノ]トリフェニルアミンを真空蒸着して、膜厚40
nmの正孔注入層を得た。次いで、4,4’−ビス[N
−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル
(α−NPD)を真空蒸着して、膜厚10nmの第二正
孔注入層を得た。さらに、化合物(1)を真空蒸着し
て、膜厚30nmの発光層を作成し、さらにビス(2−
メチル−8−ヒドロキシキノリナト)(1−フェノラー
ト)ガリウム錯体を真空蒸着して膜厚30nmの電子注
入層を作成し、その上に、アルミニウムとリチウムを2
5:1で混合した合金で膜厚150nmの電極を形成し
て、有機EL素子を得た。正孔注入層および発光層は1
-6Torrの真空中で、基板温度室温の条件下で蒸着
した。この素子は、直流電圧5Vで発光輝度410(c
d/m2)、最大発光輝度18000(cd/m2)、発
光効率1.8(lm/W)の青色発光が得られた。
【0064】実施例17 ITO電極と4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−
N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)との間
に、無金属フタロシアニンの膜厚5nmの正孔注入層を
設ける以外は、実施例3と同様の方法で有機EL素子を
作製した。この素子は、直流電圧5Vで800(cd/
2)、最高輝度13000(c d/m 2)、発光効率
1.00(lm/W)の青緑色発光が得られた。
【0065】実施例18 4、4’、4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)
−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミンの代わりに
無金属フタロシアニンの膜厚20nmの正孔注入層を設
ける以外は、実施例16と同様の方法で有機EL素子を
作製した。この素子は、直流電圧5Vで250(cd/
2)、最高輝度15000(cd/m 2)、発光効率
1.50(lm/W)の青緑色発光が得られた。
【0066】実施例19 発光層として、化合物(3):化合物(4)を1:5の
割合で蒸着した膜厚10nmの正孔注入層を設ける以外
は、実施例16と同様の方法で有機EL素子を作製し
た。この素子は、直流電圧5Vで900(cd/
2)、最高 輝度18000(cd/m2)、発光効率
1.80(lm/W)の青緑色発光が 得られた。
【0067】実施例20 発光層として、化合物(3):ビス(2−メチル−8−
ヒドロキシキノリナート)(フェノラート)ガリウム錯
体を1:100の割合で蒸着した膜厚10nmの正孔注
入層を設ける以外は、実施例16と同様の方法で有機E
L素子を作製した。この素子は、直流電圧5Vで260
(cd/m2)、最高輝度20000(cd/m 2)、
発光効率1.90(lm/W)の青色発光が得られた。
【0068】本実施例で示された有機EL素子は、二層
型以上の素子構成において、最大発光輝度10000
(cd/m2)以上の発光が得られ、高い発光効率を得
る ことができた。本実施例で示された有機EL素子に
ついて、3(mA/cm2) で連続発光させたところ、
1000時間以上安定な発光を観測することができた。
本発明の有機EL素子は発光効率、発光輝度の向上と長
寿命化を達成するものであり、併せて使用される発光材
料、ドーピング材料、正孔注入材料、電子注入材料、増
感剤、樹脂、電極材料等および素子作製方法を限定する
ものではない。
【0069】
【発明の効果】本発明の有機EL用発光材料を発光材料
として使用した有機EL素子は、従来に比べて高い発光
効率で高輝度の発光を示し、長寿命の有機EL素子を得
ることができた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[1]で示される有機エレク
    トロルミネッセンス素子材料。 一般式[1] 【化1】 [式中、R1〜R8は、それぞれ独立に、置換もしくは未
    置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアルケニル
    基、置換もしくは未置換のアルコキシル基、置換もしく
    は未置換のアルキルチオ基、置換もしくは未置換のアミ
    ノ基、置換もしくは未置換の酸素、窒素または硫黄原子
    を含んでも良いアリール基を表し、R1とR2、R3
    4、R5とR6、またはR7とR8はそれぞれ一体となっ
    ても良い。]
  2. 【請求項2】 下記一般式[2]で示される有機エレク
    トロルミネッセンス素子材料。 一般式[2] 【化2】 [式中、R9〜R14は、それぞれ独立に、置換もしくは
    未置換のアルキル基、置換 もしくは未置換のアルケニ
    ル基、置換もしくは未置換のアルコキシル基、置換もし
    くは未置換のアルキルチオ基、置換もしくは未置換のア
    ミノ基、置換もしくは未置換の酸素、窒素または硫黄原
    子を含んでも良いアリール基を表し、R9とR10、R11
    とR12、またはR13とR14はそれぞれ一体となっても良
    い。]
  3. 【請求項3】 一対の電極間に発光層または発光層を含
    む複数層の有機化合物薄膜を形成してなる有機エレクト
    ロルミネッセンス素子において、少なくとも一層が請求
    項1または2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子
    材料を含有する層である有機エレクトロルミネッセンス
    素子。
  4. 【請求項4】 一対の電極間に発光層または発光層を含
    む複数層の有機化合物薄膜を形成してなる有機エレクト
    ロルミネッセンス素子において、発光層が請求項1また
    は2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子材料を含
    有する層である有機エレクトロルミネッセンス素子。
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