JPH1179817A - セメント組成物 - Google Patents

セメント組成物

Info

Publication number
JPH1179817A
JPH1179817A JP23634897A JP23634897A JPH1179817A JP H1179817 A JPH1179817 A JP H1179817A JP 23634897 A JP23634897 A JP 23634897A JP 23634897 A JP23634897 A JP 23634897A JP H1179817 A JPH1179817 A JP H1179817A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cement
weight
graft polymer
polyether compound
cement composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23634897A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Hirata
健 枚田
Koichiro Nagare
浩一郎 流
Hiromichi Tanaka
宏道 田中
Masahito Takagi
雅人 高木
Eriko Maeda
枝里子 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP23634897A priority Critical patent/JPH1179817A/ja
Publication of JPH1179817A publication Critical patent/JPH1179817A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B24/00Use of organic materials as active ingredients for mortars, concrete or artificial stone, e.g. plasticisers
    • C04B24/24Macromolecular compounds
    • C04B24/26Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • C04B24/2641Polyacrylates; Polymethacrylates
    • C04B24/2647Polyacrylates; Polymethacrylates containing polyether side chains
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B24/00Use of organic materials as active ingredients for mortars, concrete or artificial stone, e.g. plasticisers
    • C04B24/24Macromolecular compounds
    • C04B24/26Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • C04B24/2664Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds of ethylenically unsaturated dicarboxylic acid polymers, e.g. maleic anhydride copolymers
    • C04B24/267Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds of ethylenically unsaturated dicarboxylic acid polymers, e.g. maleic anhydride copolymers containing polyether side chains
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/0045Polymers chosen for their physico-chemical characteristics
    • C04B2103/0059Graft (co-)polymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/40Surface-active agents, dispersants
    • C04B2103/408Dispersants

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Polyethers (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 セメント分散性(減水性)が高い新規なセメ
ント組成物を提供すること。 【解決手段】 ポリエーテル化合物にエチレン性不飽和
単量体をグラフト重合してなる親水性グラフト重合体を
必須成分として含むセメント添加剤をセメント水ペース
ト、モルタルまたはコンクリートに配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セメント組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】セメント水ペースト(セメント水スラリ
ー)、モルタル、コンクリート等のセメント組成物は、
多くの建築、土木建造物にとって不可欠な材料である。
一般に、セメント組成物の良好な作業性を得るために
は、セメントに対する水の量(W/C)を大きくしてセ
メント組成物の流動性を高めればよいが、W/Cを大き
くするにつれてセメント組成物の硬化体の強度が低下し
てしまう。そこで、逆にW/Cを低くしても良好な作業
性を確保でき、所望の高強度を任意に得ることのできる
様々な減水剤(セメント分散剤)をセメント組成物に添
加することが提案されてきた。このような減水剤として
は、たとえば、ナフタレン系の減水剤が広く知られてい
る。しかし、この減水剤には、到達減水率が低いという
問題点があった。
【0003】一方、セメント組成物に含まれる空気は連
行空気と呼ばれ、その量が多いと硬化後のセメント組成
物の強度が低下し、逆に連行空気量が少ないと凍結融解
に対する抵抗性が低下する。したがって、連行空気の量
には最適な量が存在し、過大に空気を連行してしまう減
水剤は好ましくない。このような理由で、高い減水性能
(セメント分散性能)と適度な空気連行性(AE性)を
併せ持つ減水剤が求められている。
【0004】特開昭55−71710号公報、特開昭5
9−62614号公報、特開平7−53645号公報、
特開平8−208769号公報、特開平8−20877
0号公報等には、ポリエーテル化合物に(メタ)アクリ
ル酸等の不飽和カルボン酸系単量体をグラフト重合して
得られる親水性グラフト重合体が開示されており、特開
平7−53645号公報、特開平8−208769号公
報、特開平8−208770号公報に、この重合体がセ
メントの水スラリー用分散剤として使用できることが記
載されている。
【0005】ところが、特開昭55−71710号公
報、特開昭59−62614号公報、特開平7−536
45号公報、特開平8−208769号公報、特開平8
−208770号公報等に開示の上記親水性グラフト重
合体は、セメントの水スラリーに実際に添加した場合、
セメント分散性能を十分に得ることができないという問
題点があった。また、この親水性グラフト重合体がセメ
ント水スラリー以外のセメント組成物、たとえば、モル
タルやコンクリートにもセメント添加剤として使用でき
るかどうかは前記公報には全く開示されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の第1
の課題は、上記問題点を解消し、セメント分散性(減水
性)が高い新規なセメント組成物を提供することにあ
る。また、本発明の第2の課題は、上記問題点を解消
し、セメント分散性(減水性)が高く、しかも適度な連
行空気量を持つ新規なセメント組成物を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者らは鋭意検討を重ねた。その結果、(1)
親水性グラフト重合体がモルタルやコンクリートについ
てもセメント分散性を向上させることができること、
(2)親水性グラフト重合体の中でも、(a)ポリエー
テル化合物にグラフト重合させるエチレン性不飽和単量
体として不飽和カルボン酸系単量体を必須成分として含
むものを用いて得られた下記特定範囲の重量平均分子量
を持つ親水性グラフト重合体、または、(b)ポリエー
テル化合物として下記特定範囲の重量平均分子量を持つ
ものを用い且つ不飽和カルボン酸系単量体をポリエーテ
ル化合物に対して下記特定範囲の量使用しグラフト重合
させて得られた親水性グラフト重合体を用いれば、より
高いセメント分散性が得られること、(3)上記(2)
の(a)、(b)の両方の要件を合わせ持つ親水性グラ
フト重合体を用いれば、高いセメント分散性だけでな
く、適度な連行空気量も併せて得られることを実験で確
認して、本発明を完成した。
【0008】本発明の第1のセメント組成物は、セメン
トと水と砂とセメント添加剤とを含んでなるモルタルで
あるセメント組成物において、前記セメント添加剤が、
ポリエーテル化合物にエチレン性不飽和単量体をグラフ
ト重合してなる親水性グラフト重合体を必須成分として
含むことを特徴とする。本発明の第2のセメント組成物
は、上記第1のセメント組成物にさらに石を含んでなる
コンクリートである。
【0009】上記第1および第2のセメント組成物にお
いては、前記エチレン性不飽和単量体が不飽和カルボン
酸系単量体を必須成分として含むものであることが好ま
しい。上記第1および第2のセメント組成物において
は、前記エチレン性不飽和単量体が不飽和カルボン酸系
単量体を必須成分として含むものであり、且つ、前記親
水性グラフト重合体が重量平均分子量6千以上を有する
ことがさらに好ましい。
【0010】上記第1および第2のセメント組成物にお
いては、前記エチレン性不飽和単量体が不飽和カルボン
酸系単量体を必須成分として含むものであり、且つ、前
記親水性グラフト重合体が、重量平均分子量6千以上の
前記ポリエーテル化合物に前記エチレン性不飽和単量体
を、前記エチレン性不飽和単量体に含まれる前記不飽和
カルボン酸系単量体が前記ポリエーテル化合物に対して
0.1〜45重量%となる使用量でグラフト重合してな
る親水性グラフト重合体であることがさらに好ましい。
【0011】上記第1および第2のセメント組成物にお
いては、前記エチレン性不飽和単量体が不飽和カルボン
酸系単量体を必須成分として含むものであり、且つ、前
記親水性グラフト重合体が、重量平均分子量6千以上の
前記ポリエーテル化合物に前記エチレン性不飽和単量体
を、前記エチレン性不飽和単量体に含まれる前記不飽和
カルボン酸系単量体が前記ポリエーテル化合物に対して
0.1〜45重量%となる使用量でグラフト重合してな
る重量平均分子量6千以上の親水性グラフト重合体であ
ることがよりさらに好ましい。
【0012】本発明の第3のセメント組成物は、セメン
トと水とセメント添加剤とを含んでなるセメント水ペー
ストであるセメント組成物において、前記セメント添加
剤が、不飽和カルボン酸系単量体を必須成分として含む
エチレン性不飽和単量体をポリエーテル化合物にグラフ
ト重合してなる重量平均分子量6千以上の親水性グラフ
ト重合体を必須成分として含むことを特徴とする。
【0013】上記第3のセメント組成物においては、前
記親水性グラフト重合体が、重量平均分子量6千以上の
前記ポリエーテル化合物に前記エチレン性不飽和単量体
を、前記エチレン性不飽和単量体に含まれる前記不飽和
カルボン酸系単量体が前記ポリエーテル化合物に対して
0.1〜45重量%となる使用量でグラフト重合してな
る親水性グラフト重合体であることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下では、まず、ポリエーテル化
合物とエチレン性不飽和単量体を説明した後、親水性グ
ラフト重合体について説明し、最後に、セメント添加剤
と、セメント組成物全体の構成について説明する。 〔ポリエーテル化合物〕ポリエーテル化合物は、セメン
ト添加剤の必須成分として用いられる親水性グラフト重
合体を得るための原料として用いられる。
【0015】ポリエーテル化合物は、得られる親水性グ
ラフト重合体のグラフト率向上、セメント分散性能の向
上、親水性の向上等のためには、構成単位として、下記
一般式(1)で示される繰り返し単位(すなわち、エチ
レンオキシド単位および/またはプロピレンオキシド単
位)を、ポリエーテル化合物全体に対し、好ましくは4
0mol%以上、より好ましくは60mol%以上、さ
らに好ましくは80mol%以上有する。
【0016】−RCH−CH2 −O− (1) (但し、Rは水素原子およびメチル基からなる群から選
ばれた少なくとも1種であり、1分子中に混在してもよ
い。) ポリエーテル化合物は、特に限定されるわけではない
が、たとえば、アルキレンオキシド(好ましくはエチレ
ンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド、さらに
は必要に応じてそれらと共重合可能な他のアルキレンオ
キシド)を、水、アミン類、アルコール類およびフェノ
ール類からなる群から選ばれた少なくとも1種を開始点
として公知の方法で重合することにより得ることができ
る。ポリエーテル化合物を得るための前記アルコール類
としては、特に限定はされないが、例えば、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール等
の炭素数1〜22の1級アルコール;iso−プロピル
アルコールや、n−パラフィンを酸化して得られるアル
コール等の炭素数3〜18の2級アルコール;tert
−ブタノール等の3級アルコール;エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロパンジオール、ブタン
ジオール、プロピレングリコール等のジオール類;グリ
セリン、トリメチロールプロパン等のトリオール類;ソ
ルビトール等のポリオール類等が例示され、これらを1
種のみまたは2種以上使用できる。また、ポリエーテル
化合物を得るためのフェノール類としては、特に限定は
されないが、例えば、フェノール、クレゾール、ビスフ
ェノールA、サリチル酸、トリメチロールフェノール、
レゾール、ノボラック等が挙げられ、これらを1種のみ
または2種以上使用できる。また、ポリエーテル化合物
を得るためのアミン類としては、特に限定はされない
が、たとえば、アニリン、ナフチルアミン、エチレンジ
アミン等が挙げられ、これらを1種のみまたは2種以上
使用できる。
【0017】エチレンオキシドやプロピレンオキシドと
共重合可能な他のアルキレンオキシドとしては、特に限
定はないが、たとえば、ブチレンオキシド、スチレンオ
キシド、テトラヒドロフラン等を挙げることができ、こ
れらが1種または2種以上使用される。しかし、これら
の共重合可能な他のアルキレンオキシドは、親水性が極
端に低いため、ポリエーテル化合物全体に対し、好まし
くは60mol%未満、より好ましくは40mol%未
満、さらに好ましくは20mol%未満である。他のア
ルキレンオキシド構成単位の割合が60mol%を超え
ると、粘度が高くなって取扱いにくくなるとともに、親
水性が低下してセメント分散能が低下することがある。
【0018】本発明で用いられる親水性グラフト重合体
がより高いセメント分散性能を発現するためには、その
原料のポリエーテル化合物の親水性が高いほど好まし
い。ポリエーテル化合物の親水性をより高くするために
は、ポリエーテル化合物の有する繰り返し単位がエチレ
ンオキシドだけからなることが最も好ましい。さらに、
ポリエーテル化合物の例として、上記のようにして得ら
れたポリエーテルから誘導された誘導体も挙げられる。
このような誘導体としては、特に限定はされないが、た
とえば、ポリエーテルの末端官能基を変換してなる末端
基変換体や、ポリエーテルと、カルボキシル基、イソシ
アネート基、アミノ基、ハロゲン基等の基を1分子中に
複数個有する架橋剤とを反応させて得られる架橋体等を
挙げることができる。末端基変換体としては、特に限定
はされないが、たとえば、上記ポリエーテルのすべての
末端、または一部の末端の水酸基を炭素数2〜22の脂
肪酸、コハク酸、無水コハク酸、マレイン酸、無水マレ
イン酸、アジピン酸等のジカルボン酸(無水物)でエス
テル化したものが挙げられる。
【0019】ポリエーテル化合物の重量平均分子量は、
特に限定はされないが、得られる親水性グラフト重合体
がそのポリエーテル部分の立体反発によって高いセメン
ト分散性能を発現するためには、好ましくは6,000
以上、より好ましくは10,000以上、さらに好まし
くは20,000以上である。 〔エチレン性不飽和単量体〕ポリエーテル化合物にグラ
フト重合するエチレン性不飽和単量体としては、特に限
定はされないが、たとえば、得られる親水性グラフト重
合体のセメントへの吸着性を向上させてセメント分散能
を向上させる等のためには、不飽和カルボン酸系単量体
を必須成分として含むものが好ましい。前記不飽和カル
ボン酸系単量体としては、特に限定はされないが、たと
えば、エチレン性不飽和カルボン酸および無水物等が挙
げられる。エチレン性不飽和カルボン酸の具体例は、特
に限定はされないが、(メタ)アクリル酸、マレイン
酸、フマル酸、メサコン酸、イタコン酸、シトラコン
酸、クロトン酸等である。エチレン性不飽和カルボン酸
無水物の具体例は、特に限定はされないが、無水マレイ
ン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等である。不
飽和カルボン酸系単量体は1種のみまたは2種以上用い
ることができる。
【0020】セメント分散能のさらなる向上等のために
は、不飽和カルボン酸系単量体が(メタ)アクリル酸、
マレイン酸、フマル酸および無水マレイン酸からなる群
から選ばれた少なくとも1種を必須成分として含むこと
が好ましく、不飽和カルボン酸系単量体がマレイン酸、
フマル酸および無水マレイン酸からなる群から選ばれた
少なくとも1種と、(メタ)アクリル酸とを必須成分と
して含むことがより好ましく、不飽和カルボン酸系単量
体がマレイン酸および無水マレイン酸のうちの少なくと
も1種とアクリル酸とを必須成分として含むことがさら
に好ましい。
【0021】エチレン性不飽和単量体中の不飽和カルボ
ン酸系単量体の割合は、特に限定はないが、セメント分
散能の向上等のためには、好ましくは60重量%以上、
さらに好ましくは80重量%以上、最も好ましくは10
0重量%である。しかし、エチレン性不飽和単量体は、
不飽和カルボン酸系単量体に限定されず、それと共重合
可能なその他のエチレン性不飽和単量体も使用できる。
不飽和カルボン酸系単量体とその他のエチレン性不飽和
単量体のいずれか一方のみを用いてもよいし、両者を併
用してもよい。その他のエチレン性不飽和単量体として
は、不飽和カルボン酸系単量体以外のエチレン性不飽和
単量体であれば、特に限定はされないが、たとえば、エ
チレン性不飽和カルボン酸エステル類(たとえば、マレ
イン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モ
ノエチル、マレイン酸ジエチル等のマレイン酸のアルキ
ルエステル類;フマル酸モノメチル、フマル酸ジメチ
ル、フマル酸モノエチル、フマル酸ジエチル等のフマル
酸のアルキルエステル類;メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アク
リレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキ
ル(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート
等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等のよう
な水酸基を有する不飽和カルボン酸エステル類;(メト
キシ)ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、ナフトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、モノフェノキシポリエチレングリコールマレエ
ート、カルバゾールポリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート等のポリアルキレングリコール(メタ)アク
リレート類等);スチレン等の芳香族ビニル系単量体
類;(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアルキ
ルアミド等のアミド基含有ビニル系単量体類;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸
ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類;エチレ
ン、プロピレン等のアルケン類;ブタジエン、イソプレ
ン等のジエン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン等のトリアルキルオキシシリル基含有
ビニル系単量体類;γ−(メタクリロイルオキシプロピ
ル)トリメトキシシラン等のケイ素含有ビニル系単量体
類;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミ
ド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、オクチル
マレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミ
ド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等
のマレイミド誘導体;(メタ)アクリロニトリル等のニ
トリル基含有ビニル系単量体類;(メタ)アクロレイン
等のアルデヒド基含有ビニル系単量体類;ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノエ
チル(メタ)アクリレート類等のアミノ基含有ビニル系
単量体類;(メトキシ)ポリエチレングリコール(メ
タ)アリルエーテル、(メトキシ)ポリエチレングリコ
ールイソプロペニルエーテル等の不飽和エーテル類;2
−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、
(メタ)アリルスルホン酸、2−スルホエチル(メタ)
アクリレート、ビニルスルホン酸、ヒドロキシアリルオ
キシプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−ブテン
スルホン酸、スチレンスルホン酸等のスルホン酸基含有
ビニル系単量体類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化
アリル、アリルアルコール等のその他の官能基含有ビニ
ル系単量体類等を挙げることができ、これらを1種のみ
または2種以上使用できる。不飽和カルボン酸系単量体
以外のエチレン性不飽和単量体が、アルキル(メタ)ア
クリレートから選ばれた少なくとも1種であると、スラ
ンプ保持性能の向上のため好ましい。
【0022】不飽和カルボン酸系単量体およびその他の
エチレン性不飽和単量体は、そのままの形で使用できる
が、酸基、酸エステル基またはアミン基を有する場合に
は、その一部あるいは全部をアルカリ性物質や酸性物質
により塩に変換して用いることもできる。 〔親水性グラフト重合体〕セメント添加剤の必須成分と
して用いられる親水性グラフト重合体は、セメント分散
能を高める成分であり、ポリエーテル化合物にエチレン
性不飽和単量体をグラフト重合して得られる重合体であ
る。親水性グラフト重合体は、ポリエーテル化合物に由
来するポリエーテル部分と、ポリエーテル部分にエチレ
ン性不飽和単量体がグラフト重合したグラフト鎖部分と
からなっている。
【0023】親水性グラフト重合体の重量平均分子量
は、特に限定はされないが、高いセメント分散性能を得
るためには、好ましくは6,000以上、より好ましく
は7,000以上、さらに好ましくは10,000以
上、なおさらに好ましくは15,000以上である。本
発明で用いられる親水性グラフト重合体を製造する方法
については、ポリエーテル化合物にエチレン性不飽和単
量体をグラフト重合する方法であれば、特に限定はない
が、グラフト率を上げてセメント分散能を向上させる等
の点から、たとえば、重合開始剤の存在下で、ポリエー
テル化合物にエチレン性不飽和単量体をグラフト重合さ
せる方法が好ましい。重合開始剤としては、特に限定は
されず、公知のラジカル開始剤を使用することができる
が、特に有機過酸化物が、反応性等の点から好ましい。
【0024】有機過酸化物としては、特に限定はされな
いが、たとえば、メチルエチルケトンパーオキサイド、
シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘ
キサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパー
オキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド等のケト
ンパーオキサイド類;tert−ブチルハイドロパーオ
キサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロ
ピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチ
ルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,
1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイ
ド、2−(4−メチルシクロヘキシル)−プロパンハイ
ドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類;ジ
−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチル
クミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,
α’−ビス(tert−ブチルパーオキシ)p−ジイソ
プロピルベンゼン、α,α’−ビス(tert−ブチル
パーオキシ)p−イソプロピルヘキシン、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキ
サン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチ
ルパーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサ
イド類;tert−ブチルパーオキシアセテート、te
rt−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチル
パーオキシベンゾエート、ジ−tert−ブチルパーオ
キシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチル
パーオキシイソプロピルカーボネート、tert−ブチ
ルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオ
キシビバレート、tert−ブチルパーオキシネオデカ
ノエート、クミルパーオキシネオデカノエート、ter
t−ブチルパーオキシ−2−エチルエキサノエート、t
ert−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルシ
クロヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシベン
ゾエート、tert−ブチルパーオキシマレイン酸、ク
ミルパーオキシオクトエート、tert−ヘキシルパー
オキシビバレート、tert−ヘキシルパーオキシネオ
ヘキサノエート、クミルパーオキシネオヘキサノエート
等のパーオキシエステル類;n−ブチル−4,4−ビス
(tert−ブチルパーオキシ)バレエート、2,2−
ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−
ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−ト
リメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブ
チルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(te
rt−ブチルパーオキシ)オクタン等のパーオキシケタ
ール類;アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオ
キサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパ
ーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,3,5
−トリメチルシクロヘキサノイルパーオキサイド、サク
シニックアシッドパーオキサイド、ベンゾイルパーオキ
サイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、
m−トルイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイ
ド類;ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ
−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−
n−プロピルパーオキシジカーボネート、ビス−(4−
tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボ
ネート、ジミリスチルパーオキシジカーボネート、ジ−
メトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ
(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカー
ボネート、ジ−アリルパーオキシジカーボネート等のパ
ーオキシジカーボネート類;アセチルシクロヘキシルス
ルフォニルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキ
シアリルカーボネート等のその他の有機過酸化物類等を
挙げることができ、これらが1種または2種以上使用さ
れる。
【0025】なお、有機過酸化物とともに、有機過酸化
物の分解触媒や、還元性化合物を併用してもよい。重合
開始剤の量は特に制限はないが、エチレン性不飽和単量
体に対して好ましくは0.1〜15重量%、より好まし
くは0.5〜10重量%である。これより少なくても多
くても、ポリエーテル化合物へのグラフト率が低下す
る。また、重合開始剤は予めポリエーテル化合物に添加
しておくこともできるが、エチレン性不飽和単量体に添
加しておいたり、エチレン性不飽和単量体と同時に反応
系へ添加したりすることもできる。
【0026】重合方法としては、特に限定はされず、た
とえば、重合開始剤を用いての溶液重合や塊状重合等の
公知の重合方法を採用できる。溶液重合を行う際に用い
られる溶媒としては、特に限定はされないが、重合効率
に悪影響を及ぼさない溶媒が好ましい。そのような溶媒
としては、特に限定はされないが、たとえば、水;n−
ブタン、プロパン、ベンゼン、シクロヘキサン、ナフタ
レン等の炭化水素系;塩化メチル、クロロホルム、四塩
化炭素、トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系;
プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、
イソブチルアルコール、イソアミルアルコール等のアル
コール系;エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブ
チルエーテル等のエーテル系;メチルエチルケトン、エ
チルブチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン
系;酢酸メチル、酢酸エチル、安息香酸エチル、乳酸エ
チル等のエステル系;ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の酸
系;(ポリ)エチレングリコール、エチレングリコール
モノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエ
ーテルアセテート、テトラエチレングリコール、プロピ
レングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコール
とその誘導体系等を挙げることができ、これらの1種ま
たは2種以上を用いることができる。
【0027】重合方法は、回分式でも連続式でも行うこ
とができる。グラフト重合の温度は80℃以上であるこ
とが好ましく、より好ましくは100℃以上160℃以
下である。80℃より低いと、グラフト重合が進行しに
くく、ポリエーテル化合物へのエチレン性不飽和単量体
のグラフト効率が低下する恐れがある。他方、160℃
より高い温度では、原料のポリエーテル化合物および得
られた親水性グラフト重合体の熱分解が起こる恐れがあ
る。
【0028】グラフト重合の際、ポリエーテル化合物
は、その一部または全量を初期に仕込むことが好まし
い。また、エチレン性不飽和単量体として、マレイン
酸、フマル酸および無水マレイン酸からなる群より選ば
れた少なくとも一つの単量体と、(メタ)アクリル酸と
を併用して、ポリエーテル化合物にグラフト重合する場
合、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸のうちの半
量以上を予めポリエーテル化合物に混合し、これらをポ
リエーテル化合物の流動点(温度)以上に加熱した後、
得られた混合物に残部のエチレン性不飽和単量体および
重合開始剤を別々に添加して、グラフト重合することが
好ましい。この方法により、マレイン酸、フマル酸、無
水マレイン酸の親水性グラフト重合体への導入率を大幅
に向上させることができる。
【0029】ポリエーテル化合物にエチレン性不飽和単
量体をグラフト重合させる際に用いられるエチレン性不
飽和単量体の量は、特に限定はされないが、エチレン性
不飽和単量体中に含まれる不飽和カルボン酸系単量体
が、ポリエーテル化合物に対し、好ましくは0.1〜1
00重量%、より好ましくは0.1〜60重量%、さら
に好ましくは0.1〜45重量%、なおさらに好ましく
は1〜40重量%、最も好ましくは2〜35重量%とな
る量である。上記量が0.1重量%未満だと、得られる
親水性グラフト重合体がセメントに吸着しにくくなって
セメント分散能が低下する傾向があり、100重量%を
超えると、得られる親水性グラフト重合体のセメント分
散能が低下したり、反応混合物の粘度が高くなって取り
扱いにくくなったりする傾向がある。
【0030】上記製造方法で得られた親水性グラフト重
合体は、そのままセメント添加剤として使用してもよい
が、水やアルコール等の溶剤に溶解させたものをセメン
ト添加剤として使用することもできる。また、親水性グ
ラフト重合体がカルボキシル基、スルホン酸基等の酸基
やそのエステル基を有する場合、塩基を添加して酸基や
そのエステル基を塩に変換したものをセメント添加剤と
して使用してもよい。塩基としては、特に限定はされな
いが、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化カルシウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属、
アルカリ土類金属の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸リチウム等のアルカリ金属、アルカリ土
類金属の炭酸塩;アンモニア、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン
類等を挙げることができ、これらが1種または2種以上
使用される。また、溶剤としては水が好ましい。
【0031】親水性グラフト重合体の製造方法は、上記
方法に限定されるものではなく、たとえば、特開平7−
53645号公報、特開平8−208769号公報、特
開平8−208770号公報等に記載される公知の方法
でもよい。 〔セメント添加剤〕本発明で用いられるセメント添加剤
は、前記親水性グラフト重合体を必須成分として含み、
必要に応じて、前述の溶剤や下記のその他の成分をさら
に含む。セメント添加剤中、親水性グラフト重合体の濃
度は特に限定はされない。
【0032】セメント添加剤は、必要に応じ、公知の添
加剤をさらに含むことができる。そのような添加剤とし
ては、特に限定はされないが、たとえば、減水剤、AE
減水剤、流動化剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、
増粘剤、消泡剤、収縮低減剤、膨張剤、防錆剤、強度増
進剤、防カビ剤、セメント分散剤、AE(空気連行)
剤、セメント湿潤剤、水溶性高分子物質、防水剤、硬化
遅延剤、硬化促進剤、急結剤、凝集剤等を挙げることが
できる。これらは1種類のみを用いてよいし、2種類以
上を混合して用いてもよい。その配合割合は特に限定さ
れるものではない。
【0033】セメント添加剤は、たとえば、従来公知の
コンクリート工法等に広く使用される。そのような工法
としては、特に限定はされないが、たとえば、高強度コ
ンクリート工法、超高強度コンクリート工法、高流動コ
ンクリート工法、フローイングコンクリート工法等を挙
げることができる。セメント添加剤の使用形態は、特に
限定はされず、たとえば、そのまま固形状または粉末状
等の形で用いたり、水と混合して水溶液または水分散液
等の形で使用したりすることができる。 〔セメント組成物〕本発明のセメント組成物は、セメン
ト水ペースト(セメント水スラリー)、モルタルまたは
コンクリートである。上記セメント水ペーストはセメン
トと水とセメント添加剤とを必須成分として含む。上記
モルタルは、上記セメント水ペーストに、さらに砂を必
須成分として含んでなる。上記コンクリートは、上記モ
ルタルに、さらに石を必須成分として含んでなる。
【0034】セメント組成物に配合されるセメントとし
ては、従来公知のものを使用でき、特に限定はされない
が、たとえば、普通ポルトランドセメント、早強ポルト
ランドセメント等のポルトランドセメントや、シリカセ
メント、フライアッシュセメント、高炉セメント、アル
ミナセメント、ビーライト高含有セメント、各種混合セ
メント等が挙げられる。その中でも、ポルトランドセメ
ントが通常よく使用されるため好ましい。なお、セメン
トは1種のみを使用してよいし、2種以上を適宜組み合
わせて使用してよい。
【0035】本発明のセメント組成物に用いられるセメ
ント添加剤は、前述の通りであるが、特にセメント組成
物がセメント水ペーストである場合には、前述のセメン
ト添加剤の中でも、下記(i)〜(iii) のうちの少なく
とも1種のセメント添加剤が用いられる。 (i)不飽和カルボン酸系単量体を必須成分として含む
エチレン性不飽和単量体をポリエーテル化合物にグラフ
ト重合してなる重量平均分子量6千以上の親水性グラフ
ト重合体を必須成分として含むセメント添加剤。
【0036】(ii)不飽和カルボン酸系単量体を必須成
分として含むエチレン性不飽和単量体を、重量平均分子
量6千以上のポリエーテル化合物に、前記エチレン性不
飽和単量体中の前記不飽和カルボン酸系単量体が前記ポ
リエーテル化合物に対して0.1〜45重量%となる使
用量でグラフト重合してなる親水性グラフト重合体を必
須成分として含むセメント添加剤。
【0037】(iii) 上記(ii)のセメント添加剤におい
て、前記親水性グラフト重合体の重量平均分子量が6千
以上であるセメント添加剤。 上記(i)〜(iii) の中でも、(iii) のセメント添加剤
を用いると、高いセメント分散性だけでなく、適度な空
気連行量も得られるため、好ましい。セメント組成物が
モルタルまたはコンクリートである場合についても、セ
メント水ペーストの場合と同様に、セメント添加剤とし
て、上記(i)〜(iii) のうちの少なくとも1種のセメ
ント添加剤を用いることがセメント分散性向上等の点か
ら好ましい(特に、(iii) のセメント添加剤を用いるこ
とがセメント分散性向上および適度な連行空気量等の点
からさらに好ましい)が、これに限定されず、ポリエー
テル化合物にエチレン性不飽和単量体をグラフト重合し
てなる親水性グラフト重合体を必須成分として含むセメ
ント添加剤であれば何でも用いることができる。
【0038】本発明のセメント組成物におけるセメント
添加剤の配合割合は、特に限定はされないが、たとえ
ば、セメント添加剤の必須成分である親水性グラフト重
合体のセメントに対する固形分換算で、好ましくは0.
0001〜10重量%、より好ましくは0.001〜5
重量%、さらに好ましくは0.005〜3重量%、最も
好ましくは0.01〜1重量%である。セメント添加剤
の配合割合が0.0001重量%未満だと、セメント分
散性向上効果が小さいことがあり、また、10重量%を
超えると、セメント組成物の硬化遅延が生じやすくなる
ことがある。
【0039】セメント組成物における水の配合割合は、
特に限定はされないが、たとえば、セメントに対して、
好ましくは10〜80重量%、より好ましくは15〜7
5重量%、さらに好ましくは20〜70重量%、最も好
ましくは25〜65重量%である。水の配合割合が10
重量%未満だと、各種成分の混合が不十分となって成形
できなかったり、強度が低下したりする場合がある。ま
た、80重量%を超えると、セメント組成物の硬化体の
強度が低下する場合がある。
【0040】セメント組成物をモルタルやコンクリート
として用いる場合にセメント組成物に配合される砂とし
ては、従来のセメント組成物に用いられるものを使用で
き、特に限定はされないが、たとえば、自然作用によっ
て岩石からできた川砂、海砂、山砂等の天然の細骨材;
これらの岩石やスラブを粉砕した人工の細骨材;軽量細
骨材等が挙げられる。砂の配合量についても、従来のセ
メント組成物と同様でよく、特に限定はされない。
【0041】セメント組成物をコンクリートとして用い
る場合にセメント組成物に配合される石としては、従来
のセメント組成物に用いられるものを使用でき、特に限
定はされないが、たとえば、自然作用によって岩石から
できた川砂、海砂、山砂等の天然の粗骨材;これらの岩
石やスラブを粉砕した人工の粗骨材;軽量粗骨材等が挙
げられる。石の配合量についても、従来のセメント組成
物と同様でよく、特に限定はされないが、たとえば、細
骨材率として、好ましくは20〜60%、より好ましく
は30〜50%である。細骨材率が20%未満だと、が
さがさのコンクリートとなり、スランプの大きいコンク
リートでは粗骨材とモルタル分が分離しやすくなる場合
がある。また、60%を超えると、単位セメント量およ
び単位水量を多く必要とし、また、流動性の悪いコンク
リートとなる場合がある。
【0042】セメント組成物には、必要に応じて、その
他の材料が配合されていてもよい。その他の材料として
は、従来のセメント組成物と同様のものを用いることが
でき、特に限定はされないが、たとえば、シリカヒュー
ム、高炉スラブ、シリカ粉末、鋼繊維、ガラス繊維等の
繊維質材料等が挙げられる。これらの材料の配合量は、
特に限定はされず、従来のセメント組成物と同様でよ
い。
【0043】本発明のセメント組成物を作製する方法と
しては、特に限定はされないが、従来のセメント組成物
と同様の方法、たとえば、セメントと水と必要に応じそ
の他の配合材料とを混合する時にセメント添加剤、その
水分散液または水溶液を配合して一緒に混合する方法;
セメントと水と必要に応じその他の配合材料とを予め混
合しておき、得られた混合物にセメント添加剤、その水
分散液または水溶液を添加混合する方法;セメントと必
要に応じその他の配合材料とを予め混合しておき、得ら
れた混合物にセメント添加剤、その水分散液または水溶
液と水とを添加混合する方法;セメントと、セメント添
加剤、その水分散液または水溶液と、必要に応じその他
の配合材料とを予め混合しておき、得られた混合物に水
を添加混合する方法等が挙げられる。
【0044】なお、セメント添加剤が親水性グラフト重
合体以外の添加剤をも含む場合には、親水性グラフト重
合体とその他の添加剤を別々に添加することもできる。
親水性グラフト重合体を必須成分とするセメント添加剤
をセメント組成物に配合すると、セメント添加剤に含ま
れる親水性グラフト重合体の分子構造中、ポリエーテル
化合物にグラフト重合したエチレン性不飽和単量体に由
来するグラフト鎖部分がセメントに吸着し、ポリエーテ
ル化合物に由来するポリエーテル部分の立体反発(静電
気的反発)および親水性により、セメントの分散性が向
上する。そのため、セメント添加剤の配合による大きな
硬化遅延をもたらすことなく、セメント組成物に高い流
動性が付与され、かつ、その可使時間が長くなるので、
セメント組成物を用いた工事の作業性が著しく改善され
る。
【0045】
【実施例】以下に本発明の具体的な実施例および比較例
を示すが、本発明は下記実施例に限定されない。なお、
下記例中、重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー)により、測定機種として日
本ウォーターズ(株)製のLC Module 1 p
lusを用いて、標準ポリエチレンオキシドで検量線を
作成し、その換算値として測定したものである。
【0046】まず、セメント組成物に用いるセメント添
加剤を以下の方法により調製した。 <調製例1>温度計、攪拌機、窒素導入管、環流冷却器
を備えたガラス製反応器に、重量平均分子量13,00
0のポリエチレングリコール214重量部、無水コハク
酸6.2重量部およびマレイン酸7.3重量部を仕込ん
で、窒素気流下、120℃まで加熱して溶融混合した。
次に、温度を128±3℃に保ちながら、アクリル酸1
0.6重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート1.
8重量部を別々に30分間にわたって連続的に滴下し、
その後1時間攪拌を続けた。冷却後、水200重量部を
加え、さらに水酸化ナトリウム水溶液(30重量%溶
液)をpH8となる量加えることにより、親水性グラフ
ト重合体1のナトリウム塩水溶液を得た。これをセメン
ト添加剤(1)と称する。
【0047】得られた親水性グラフト重合体1の重量平
均分子量(Mw)は17,400であった。 <調製例2>調製例1と同様の反応器に、重量平均分子
量20,000のポリエチレングリコール100重量
部、無水コハク酸2重量部および無水マレイン酸11.
5重量部を仕込んで、窒素気流下、120℃まで加熱し
て溶融混合した。次に、温度を128±3℃に保ちなが
ら、アクリル酸6重量部、t−ブチルパーオキシベンゾ
エート1重量部を別々に15分間にわたって連続的に滴
下し、その後45分間攪拌を続けた。冷却後、水480
重量部を加え、さらに水酸化ナトリウム水溶液(30重
量%溶液)をpH8となる量加えることにより、親水性
グラフト重合体2のナトリウム塩水溶液を得た。これを
セメント添加剤(2)と称する。
【0048】得られた親水性グラフト重合体2の重量平
均分子量(Mw)は32,500であった。 <調製例3>調製例1と同様の反応器に、重量平均分子
量5,000のメトキシポリエチレングリコール100
重量部および無水マレイン酸23.8重量部を仕込ん
で、窒素気流下、120℃まで加熱して溶融混合した。
次に、温度を128±3℃に保ちながら、アクリル酸2
6.2重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート5重
量部を別々に15分間にわたって連続的に滴下し、その
後45分間攪拌を続けた。冷却後、水600重量部を加
え、さらに水酸化ナトリウム水溶液(30重量%溶液)
をpH8となる量加えることにより、親水性グラフト重
合体3のナトリウム塩水溶液を得た。これをセメント添
加剤(3)と称する。
【0049】得られた親水性グラフト重合体3の重量平
均分子量(Mw)は57,100であった。 <調製例4>調製例1と同様の反応器に、重量平均分子
量13,000のポリエチレングリコール100重量
部、無水コハク酸3.1重量部および無水マレイン酸2
3.8重量部を仕込んで、窒素気流下、120℃まで加
熱して溶融混合した。次に、温度を128±3℃に保ち
ながら、アクリル酸26.2重量部、t−ブチルパーオ
キシベンゾエート5重量部を別々に15分間にわたって
連続的に滴下し、その後45分間攪拌を続けた。冷却
後、水600重量部を加え、さらに水酸化ナトリウム水
溶液(30重量%溶液)をpH8となる量加えることに
より、親水性グラフト重合体4のナトリウム塩水溶液を
得た。これをセメント添加剤(4)と称する。
【0050】得られた親水性グラフト重合体4の重量平
均分子量(Mw)は50,900であった。 <調製例5>調製例1と同様の反応器に、重量平均分子
量1,100のポリエチレングリコール252.1重量
部およびマレイン酸20.9重量部を仕込んで、窒素気
流下、120℃まで加熱して溶融混合した。次に、温度
を128±3℃に保ちながら、アクリル酸59重量部、
ジ−t−ブチルパーオキシド3.8重量部を別々に15
分間にわたって連続的に滴下し、その後45分間攪拌を
続けた。冷却後、水1300重量部を加え、さらに水酸
化ナトリウム水溶液(30重量%溶液)をpH8となる
量加えることにより、親水性グラフト重合体5のナトリ
ウム塩水溶液を得た。これをセメント添加剤(5)と称
する。
【0051】得られた親水性グラフト重合体5の重量平
均分子量(Mw)は6,700であった。 <調製例6>調製例1と同様の反応器に、重量平均分子
量250のメトキシポリエチレングリコール100重量
部および無水マレイン酸43.8重量部を仕込んで、窒
素気流下、120℃まで加熱して溶融混合した。次に、
温度を128±3℃に保ちながら、アクリル酸48.2
重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート4.6重量
部を別々に15分間にわたって連続的に滴下し、その後
45分間攪拌を続けた。冷却後、水770重量部を加
え、さらに水酸化ナトリウム水溶液(30重量%溶液)
をpH8となる量加えることにより、親水性グラフト重
合体6のナトリウム塩水溶液を得た。これをセメント添
加剤(6)と称する。
【0052】得られた親水性グラフト重合体6の重量平
均分子量(Mw)は3,960であった。親水性グラフ
ト重合体の調製条件および調製結果を表1に示す。 <比較調製例1>市販品の重量平均分子量20,000
のポリエチレングリコール(和光純薬(株)製試薬)を
比較用セメント添加剤(1)とした。 <比較調製例2>市販品の重量平均分子量5,000の
ポリアクリル酸ソーダ((株)日本触媒製DL−40
S)を比較用セメント添加剤(2)とした。 <比較調製例3>市販品の花王(株)製減水剤マイティ
150(ナフタレン系減水剤)を比較用セメント添加剤
(3)とした。
【0053】以上のようにして得られたセメント添加剤
を用い、下記の方法でセメント組成物を作製した。 <実施例1〜6および比較例1〜3>秩父小野田セメン
ト(株)製の普通ポルトランドセメント400重量部と
豊浦産標準砂800重量部とをホバート型モルタルミキ
サー(型番N−50、テスコ(株)製)で30秒間空練
りした後、表2に示す所定量のセメント添加剤を秤量し
て水で希釈したもの240重量部を添加し(後述の理由
で、必要に応じ、表2に示す所定量のAE(空気連行)
剤(山宗化学(株)の商品名「ヴィンソル」)をも添加
した)、3分間混練することにより、モルタルとして、
セメント組成物(1)〜(6)および比較用セメント組
成物(1)〜(3)を得た。
【0054】上記で得られたセメント組成物(1)〜
(6)および比較用セメント組成物(1)〜(3)につ
いて、以下に示すモルタルフロー試験を行ってセメント
分散性を評価した。 (モルタルフロー試験):セメント組成物を、水平なテ
ーブルに置いた内径と高さが共に55mmの中空円筒に
擦り切りまで充填し、この円筒を静かに垂直に持ち上げ
た後にテーブルに広がったモルタルの長径と短径を測定
し、その平均値をモルタルフロー値とした。この値が大
きいほどセメント分散性(減水性)が良好であることを
示す。なお、連行空気量が多いとフロー値が見かけ上大
きくなるので、連行空気量を一定の条件にしてフロー値
の測定を行う必要がある。そこで、連行空気量の少ない
セメント組成物の評価に際しては、AE(空気連行)剤
(山宗化学(株)の商品名「ヴィンソル」)を用いてモ
ルタルの連行空気量を約11%に調整した。なお、空気
量は、得られたモルタルの容積、重量および用いた材料
の比重から算出した。
【0055】結果を表2および図1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】表1、2および図1から、以下のことがわ
かる。重量平均分子量6千以上のポリエーテル化合物に
不飽和カルボン酸系単量体をポリエーテル化合物に対し
て0.1〜45重量%の範囲内の使用量でグラフト重合
してなり且つ6千以上の重量平均分子量を有する親水性
グラフト重合体を含むセメント添加剤を用いた実施例1
および2のセメント組成物は、比較例のセメント組成物
のいずれと比べても、少ない添加量のセメント添加剤で
高いセメント分散性が得られており、しかも空気連行性
(AE性)が小さい。セメント組成物の連行空気量は、
AE剤を用いて増やす方向で設定値に調整するのは容易
だが、消泡剤を用いて減らす方向で設定値に調整するの
は困難である。そのため、一定量、過剰量の消泡剤を用
いる等して、予めAE性の小さな減水剤を用意してお
き、全国各地の骨材や配合等に応じてAE剤で連行空気
量を調整するのが常法である。AE性が小さい剤は、予
め消泡剤でAE性を小さくする必要がないため、使いや
すい剤と言える。
【0059】実施例3〜5のセメント組成物は、セメン
ト添加剤として用いた親水性グラフト重合体の原料のポ
リエーテル化合物の重量平均分子量が6千未満である
か、あるいは、親水性グラフト重合体のもう一つの原料
である不飽和カルボン酸系単量体の使用量がポリエーテ
ル化合物に対して45重量%を超えるものの、親水性グ
ラフト重合体の重量平均分子量が6千以上であるため、
比較例のセメント組成物のいずれと比べても、少ない添
加量のセメント添加剤で高いセメント分散性が得られて
おり、しかも到達減水率が大きい。
【0060】実施例6のセメント組成物は、セメント添
加剤として用いた親水性グラフト重合体の原料のポリエ
ーテル化合物の重量平均分子量が6千未満であり、ポリ
エーテル化合物に対する不飽和カルボン酸系単量体の使
用量が45重量%を超え、しかも親水性グラフト重合体
の重量平均分子量が6千未満ではあるが、ポリエーテル
化合物にエチレン性不飽和単量体をグラフト重合してな
る親水性グラフト重合体をセメント添加剤として用いて
いるため、比較例1〜2の比較用セメント組成物(1)
〜(2)と比べて、少ない量のセメント添加剤の添加で
高いセメント分散性が得られており、また、比較例3の
比較用セメント組成物(3)と比べても、ほぼ同等のセ
メント分散性が得られている。
【0061】セメント添加剤としてポリエチレングリコ
ールを用いた比較例1の比較用セメント組成物(1)
と、セメント添加剤としてポリアクリル酸ソーダを用い
た比較例2の比較用セメント組成物(2)は、いずれも
セメント添加剤の添加量が多いにも関わらず、セメント
分散性が低い。セメント添加剤として市販の減水剤マイ
ティ150を用いた比較例3の比較用セメント組成物
(3)は、AE(空気連行)性は小さいものの、減水率
が小さい。
【0062】
【発明の効果】本発明のセメント組成物は、前述の親水
性グラフト重合体を必須成分とするセメント添加剤が配
合されているため、セメント分散性が高い。そのため、
大きな硬化遅延を伴うことなく、流動性が高く、かつ、
可使時間が長い。したがって、このセメント組成物を用
いた工事の作業性を著しく改善することができる。
【0063】特に、前記親水性グラフト重合体の中で
も、不飽和カルボン酸系単量体を必須成分として含むエ
チレン性不飽和単量体を、重量平均分子量が前記特定範
囲のポリエーテル化合物に、前記エチレン性不飽和単量
体中の前記不飽和カルボン酸系単量体が前記ポリエーテ
ル化合物に対して前記特定範囲となる使用量でグラフト
重合してなる前記特定範囲の重量平均分子量の親水性グ
ラフト重合体を用いた場合、高いセメント分散性だけで
なく、適度な連行空気量も併せて得られる。その結果、
セメント組成物の硬化後の強度が保持され、且つ、凍結
融解に対する抵抗性も保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜6および比較例1〜3のセ
メント組成物について、セメント添加剤の添加量とモル
タルフロー値との関係を示すグラフである。このグラフ
中、各プロットの脇に示された数値は、括弧がないもの
は空気量(vol%)であり、括弧内のものはAE剤の
添加量(wt%)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08G 65/48 C08G 65/48 (C08F 283/01 220:04) (C08F 283/01 222:02) (C08F 283/06 220:04) (C08F 283/06 222:02) C04B 103:40 (72)発明者 高木 雅人 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 (72)発明者 前田 枝里子 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメントと水と砂とセメント添加剤とを含
    んでなるモルタルであるセメント組成物において、前記
    セメント添加剤が、ポリエーテル化合物にエチレン性不
    飽和単量体をグラフト重合してなる親水性グラフト重合
    体を必須成分として含むことを特徴とするセメント組成
    物。
  2. 【請求項2】さらに石を含んでなるコンクリートである
    請求項1に記載のセメント組成物。
  3. 【請求項3】前記エチレン性不飽和単量体が不飽和カル
    ボン酸系単量体を必須成分として含むものである請求項
    1または2に記載のセメント組成物。
  4. 【請求項4】前記親水性グラフト重合体が重量平均分子
    量6千以上を有する請求項3に記載のセメント組成物。
  5. 【請求項5】セメントと水とセメント添加剤とを含んで
    なるセメント水ペーストであるセメント組成物におい
    て、前記セメント添加剤が、不飽和カルボン酸系単量体
    を必須成分として含むエチレン性不飽和単量体をポリエ
    ーテル化合物にグラフト重合してなる重量平均分子量6
    千以上の親水性グラフト重合体を必須成分として含むこ
    とを特徴とするセメント組成物。
  6. 【請求項6】前記親水性グラフト重合体が、重量平均分
    子量6千以上の前記ポリエーテル化合物に前記エチレン
    性不飽和単量体を、前記エチレン性不飽和単量体に含ま
    れる前記不飽和カルボン酸系単量体が前記ポリエーテル
    化合物に対して0.1〜45重量%となる使用量でグラ
    フト重合してなる親水性グラフト重合体である請求項3
    から5までのいずれかに記載のセメント組成物。
JP23634897A 1997-09-01 1997-09-01 セメント組成物 Pending JPH1179817A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23634897A JPH1179817A (ja) 1997-09-01 1997-09-01 セメント組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23634897A JPH1179817A (ja) 1997-09-01 1997-09-01 セメント組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1179817A true JPH1179817A (ja) 1999-03-23

Family

ID=16999486

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23634897A Pending JPH1179817A (ja) 1997-09-01 1997-09-01 セメント組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1179817A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6384141B2 (en) 1999-12-28 2002-05-07 Nippon Shokubai Co., Ltd. Anti-shrinkage agent for hydraulic material
WO2012173218A1 (ja) * 2011-06-17 2012-12-20 株式会社日本触媒 グラフト重合体、その製造方法及びセメント混和剤
JP2017508708A (ja) * 2014-03-06 2017-03-30 サン ノプコ コリア リミテッド セメント分散剤及び製造方法並びにこれを利用したモルタル・コンクリート混和剤

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6384141B2 (en) 1999-12-28 2002-05-07 Nippon Shokubai Co., Ltd. Anti-shrinkage agent for hydraulic material
WO2012173218A1 (ja) * 2011-06-17 2012-12-20 株式会社日本触媒 グラフト重合体、その製造方法及びセメント混和剤
JPWO2012173218A1 (ja) * 2011-06-17 2015-02-23 株式会社日本触媒 グラフト重合体、その製造方法及びセメント混和剤
JP2017508708A (ja) * 2014-03-06 2017-03-30 サン ノプコ コリア リミテッド セメント分散剤及び製造方法並びにこれを利用したモルタル・コンクリート混和剤
EP3115346A4 (en) * 2014-03-06 2017-11-22 San Nopco Korea Ltd. Cement dispersant, method for preparing same, and mortar·concrete admixture using same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4829281B2 (ja) 高性能減水効果を有するセメント混和剤及びその製造方法
JP4607322B2 (ja) 高ポゾランセメント混合物
US4960465A (en) Hydraulic cement additives and hydraulic cement compositions containing same
JP3423853B2 (ja) セメント混和剤およびセメント組成物
JPS5918338B2 (ja) セメント分散剤
JP2000063164A (ja) セメント混和剤
JP4315288B2 (ja) セメント分散剤
JP2002293596A (ja) 水硬性材料用収縮低減剤及びセメント添加剤
KR20160056041A (ko) 폴리카르본산계 공중합체를 포함하는 시멘트 조성물 첨가제 및 이의 제조방법
JP2008514530A (ja) 水硬性材料用添加剤およびコンクリート組成物
JPH11269239A (ja) グラフト重合体及びその製造方法並びに用途
US20060004149A1 (en) Admixture composition for hydraulic material
JPH08268741A (ja) 乾燥収縮低減型セメント分散剤
JPH0664956A (ja) セメント混和剤
JP4116706B2 (ja) セメント添加剤とそれに用いる親水性グラフト重合体の製造方法
JP4437369B2 (ja) 水硬性材料用収縮低減剤及び水硬性材料用添加剤組成物
JPH1179817A (ja) セメント組成物
JPH11279220A (ja) 親水性グラフト重合体、その製造方法およびセメント混和剤
JP2003286058A (ja) セメント分散剤およびセメント組成物
JP2004323347A (ja) コンクリート組成物
JPH06321596A (ja) コンクリート混和剤
JPH05213644A (ja) セメント配合物のスランプロス防止方法
JPH1160305A (ja) セメント混和剤およびそれを用いたセメント組成物
JP5773373B2 (ja) グラフト重合体、その製造方法及びセメント混和剤
JP4267100B2 (ja) グラウト工法用セメント組成物用添加剤