JPH08268741A - 乾燥収縮低減型セメント分散剤 - Google Patents

乾燥収縮低減型セメント分散剤

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JPH08268741A
JPH08268741A JP3121996A JP3121996A JPH08268741A JP H08268741 A JPH08268741 A JP H08268741A JP 3121996 A JP3121996 A JP 3121996A JP 3121996 A JP3121996 A JP 3121996A JP H08268741 A JPH08268741 A JP H08268741A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾燥収縮低減効果を有するとともに、高い分
散効果により減水性を有して少ない添加量でセメント組
成物の単位水量と乾燥収縮を大幅に低減し、且つ、貯蔵
安定性に優れた乾燥収縮低減型セメント分散剤を提供す
る。 【解決手段】 本発明は、ポリカルボン酸またはその塩
の側鎖にオリゴアルキレングリコール類および/または
多価アルコール類とが化学的に結合したグラフトポリマ
ーを含有することを特徴とする乾燥収縮低減型セメント
分散剤、ならびにポリカルボン酸またはその塩の側鎖に
オリゴアルキレングリコール類および/または多価アル
コール類と、ポリアルキレングリコールあるいはその誘
導体とが化学的に結合したグラフトポリマーを含有する
ことを特徴とする乾燥収縮低減型セメント分散剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセメント組成物、す
なわち、例えばセメントペースト、グラウト、モルタル
およびコンクリ−ト等に使用される乾燥収縮低減型セメ
ント分散剤に関する。詳しく言えば、本発明の乾燥収縮
低減型セメント分散剤は、乾燥収縮低減効果と高い減水
性とを有し、かつ、貯蔵安定性に優れるもので、セメン
ト組成物の乾燥収縮によるひび割れの発生を抑制し、耐
久性を向上させるものである。
【0002】
【従来の技術】一般にセメント組成物は、硬化あるいは
乾燥に伴って体積の減少を示す。この中で乾燥による体
積減少は「乾燥収縮」と呼ばれており、コンクリート構
造物の壁体、床板等の主たるひび割れの原因となってい
る。このひび割れは、コンクリート構造物の機能低下、
剛性や水密性及び美観の低下をもたらすばかりでなく、
ひび割れ部分から水と空気がコンクリート内部に浸透す
ることにより、コンクリートの中性化を促進し、内部の
鉄筋の錆の発生を促進するため、更にコンクリート硬化
体のひび割れを助長して、コンクリート構造物の耐久性
を著しく損なうものである。
【0003】コンクリートの乾燥収縮を抑制する手段と
して、カルシウムスルホアルミネート、酸化カルシウム
等を主成分とする膨張材を添加する方法が行われてい
る。また、乾燥収縮を小さくするために、コンクリート
の練混ぜ水量(単位水量)を小さくすることは有効な手
段であり、日本建築学会では高耐久コンクリートの単位
水量の上限値を175kg以下と規定している。この規
定を満たすために、高い減水性を有する高性能AE減水
剤が一般的に使用されている。更に、コンクリートの乾
燥収縮自体を低減する目的で、ポリオキシアルキレンア
ルキルエーテル(特公昭56−51148号公報参照)
やアルコキシポリアルキレン脂肪酸エステル(特開平3
−290342号公報参照)、アルコール(特開平6−
6500号公報参照)などの乾燥収縮低減剤が提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の膨張材
を使用する方法は、コンクリートの膨張がセメントの硬
化の課程の極く早期に終了するため、長期にわたる乾燥
収縮に追従することができない。また、膨張材は、乾燥
収縮を低減するための適正な配合量を決定することが困
難であるなどの欠点がある。また、高性能AE減水剤を
使用してコンクリートの単位水量を低減する方法は、十
分に満足する収縮低減効果を得るには至っていない。更
に、前記の乾燥収縮低減剤は、十分な乾燥収縮低減効果
を得るための添加量が著しく多いために経済的でなく、
コンクリートに過大な空気を連行するという欠点を有す
るために消泡剤の併用が不可欠であり、また、コンクリ
ートの単位水量を低減するためには、AE減水剤や高性
能AE減水剤との併用が不可欠である。一般的に、乾燥
収縮低減剤は、単独で使用されることは殆どなく、消泡
剤、AE減水剤あるいは高性能AE減水剤を併用してい
る。これらの剤を併用する場合、計量・添加装置が煩雑
となるために、これらの剤は、混合した状態で使用され
ている。しかし、これらの剤の混合溶液は、貯蔵安定性
が悪く、長期に保存すると消泡剤が分離するという欠点
を有している。
【0005】従って、本発明の課題は、従来の乾燥収縮
低減剤の有する乾燥収縮低減効果と、従来の高性能AE
減水剤の有する高い減水効果とを兼ね備え、極めて少な
い使用量でセメント組成物の単位水量と乾燥収縮とを大
幅に低減し、かつ、貯蔵安定性に優れた乾燥収縮低減型
セメント分散剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の諸課題は、ポリカ
ルボン酸またはその塩の側鎖にオリゴアルキレングリコ
ール類および/または多価アルコール類とが化学的に結
合したグラフトポリマーを含有することを特徴とする乾
燥収縮低減型セメント分散剤、ならびにポリカルボン酸
またはその塩の側鎖にオリゴアルキレングリコール類お
よび/または多価アルコール類と、ポリアルキレングリ
コールあるいはその誘導体とが化学的に結合したグラフ
トポリマーを含有することを特徴とする乾燥収縮低減型
セメント分散剤により飛躍的に解決される。
【0007】本発明の前記のポリカルボン酸またはその
塩としては、スチレン−無水マレイン酸共重合体及びそ
の部分エステル及びそれらの塩で重量平均分子量が90
00から100000のもの(特開平1−92212号
公報参照)、アリルエーテル−無水マレイン酸共重合体
及びその誘導体及びそれらの塩で重量平均分子量が10
00〜200000のもの(特開昭63−285140
号公報参照)、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル
酸エステル共重合体及びその誘導体及びそれらの塩で重
量平均分子量が1000から500000のもの(特開
昭58−74552号公報、特願平6−122808号
明細書及び特開平1−226757号公報参照)及びイ
ソブチレン−無水マレイン酸共重合体及びその誘導体及
びそれらの塩で重量平均分子量が1000〜30000
(特開昭60−103062号公報参照)が例示でき、
また、これらの塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩、低級アミン塩、低級アルカノールアミン塩
が例示できる。
【0008】本発明の前記のオリゴアルキレングリコー
ル類としては、オリゴアルキレングリコールモノアルキ
ルエーテル、アルキルアミノオリゴアルキレングリコー
ル、オリゴアルキレングリコールアルキルフェニルエー
テルあるいはそれらの誘導体が例示でき、それらの誘導
体としては、エステル基、エポキシ基、多価アルコール
が含まれる化合物が例示できる。
【0009】前記のオリゴアルキレングリコールモノア
ルキルエーテルとしては、ジエチレングリコール−ジプ
ロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレ
ングリコール−テトラプロピレングリコールモノブチル
エーテル、ジエチレングリコール−プロピレングリコー
ルモノブチルエーテル、テトラプロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノイソ
プロピルエーテルあるいはそれらの誘導体が例示でき
る。
【0010】前記のアルキルアミノオリゴアルキレング
リコールとしては、N,N−ジメチルエタノールアミ
ン、N,N−ジブチルエタノールアミンあるいはそれら
の誘導体が例示できる。
【0011】前記のオリゴアルキレングリコールアルキ
ルフェニルエーテルとしては、ドデカプロピレングリコ
ールフェニルエーテル、ペンタデカプロピレングリコー
ルジメチルフェニルエーテル、トリエチレングリコール
−ドデカプロピレングリコールノニルフェニルエーテル
が例示できる。
【0012】本発明の前記の多価アルコール類として
は、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、
ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールあるいは
それらの誘導体が例示できる。
【0013】本発明の前記のポリアルキレングリコール
あるいはその誘導体としては、抑泡性を有するエチレン
オキシドとプロピレンオキシドとのブロック共重合体、
エチレンオキシドの重合体、プロピレンオキシドの重合
体であるか、あるいはそれらのモノアルキル(炭素数1
〜14)エーテルあるいはそれらのモノエステルあるい
はそれらの誘導体であり、それらの誘導体としては、ア
セチレン、脂肪酸エステル、リン酸エステルが例示でき
る。
【0014】本発明の乾燥収縮低減型セメント分散剤の
使用量は、基本的には、所望のセメント分散性を発現し
得る量であり、つまり生コンクリートでいえばその所望
のコンクリート減水性を発現し得る量である。本発明に
係る乾燥収縮低減型セメント分散剤は、前記グラフトポ
リマーを有効成分とするものであるが、本発明の目的を
達成し得る範囲において、この有効成分に他の有効成分
を混和して使用することが出来る。他の混和成分として
は、一般にセメント添加剤あるいはコンクリート混和剤
(材)として使用されているものならば何でもよいが、
例示すれば、AE減水剤、減水剤、高性能減水剤、高性
能AE減水剤、AE剤、凝結遅延剤、凝結・硬化促進
剤、消泡剤、増粘剤などが例示できる。
【0015】
【作用】本発明の乾燥収縮低減型セメント分散剤は、従
来の乾燥収縮低減剤に比較して極めて少量の添加で優れ
た効果を発揮する。その根拠は、理論上必ずしも解明さ
れてはいないが、従来の乾燥収縮低減剤は、コンクリー
トの製造時にセメントの初期水和物に取り込まれたり、
揮発等により長期間にわたりコンクリート中に存在する
ことが難しいことが考えられる。これに反し、本発明の
乾燥収縮低減型セメント分散剤は、オリゴアルキレング
リコール類および/又は多価アルコール類あるいはそれ
らの誘導体が化学的に結合しているために、セメントの
水和物に取り込まれたり、揮発することが妨げられ、著
しく少ない添加量で効果を発揮することが出来るものと
考えられる。また、ポリアルキレングリコールあるいは
その誘導体が化学的に結合しているために、層分離する
ことなく、優れた貯蔵安定性を示すものと考えられる。
【0016】以下に、製造例、実施例を挙げ、本発明を
具体的に説明する。
【製造例】
1)ポリカルボン酸の製造 製造例1 スチレン−無水マレイン酸共重合体(サンプ
ル記号S) 温度計、攪拌機、窒素導入管、滴下ロート、還流冷却器
を備えたガラス製反応容器に、メチルイソブチルケトン
(MIBK);321.4重量部、無水マレイン酸;1
47.0重量部、ドデシルメルカプタン(DOMER;
連鎖移動剤);6.0重量部を仕込み、攪拌下に反応容
器内を窒素置換し窒素雰囲気下で110℃まで加熱し、
アゾビスイソブチルニトリル(AIBN;重合開始
剤);6.0重量部、スチレン;156.0重量部を1
時間かけて滴下する。その後攪拌下で2.5時間温度を
保持したままで、反応を進行させた後、室温に冷却す
る。その結果サンプル記号Sである重量平均分子量21
000(ポリエチレングリコール(PEG)換算)のス
チレン−無水マレイン酸共重合体(SMAポリマー)を
得る。
【0017】製造例2 アリルエーテル−無水マレイン
酸共重合体(サンプル記号A(A)、A(B)) 温度計、撹拌機、適下ロート、窒素導入管、還流冷却器
を備えたガラス製反応容器に、メトキシ6エチレングリ
コールアリルエーテル(日本油脂(株)製);336重
量部、無水マレイン酸;98.0重量部、ベンゾイルパ
ーオキサイド(B・P);6.0重量部、トルエン;5
66.0重量部を仕込み、撹拌下に於て容器内を窒素置
換した後80℃まで加熱し4時間温度を保持して反応を
進行させた。ついで10mmHgの減圧下、110℃で
トルエンを留去した後常温、常圧としサンプル記号A
(A)である重量平均分子量23000(PEG換算)
アリルエーテル−無水マレイン酸共重合体(AMAポリ
マー(A))を得る。前記のアリルエーテルをメトキシ
11エチレングリコールアリルエーテルに変え、前記と
同一の条件によりサンプル記号A(B)であるAMAポ
リマー(B)を得る。
【0018】製造例3 アリルエーテル−スチレン−無
水マレイン酸共重合体(サンプル記号A(C) 温度計、撹拌機、適下ロート、窒素導入管、還流冷却器
を備えたガラス製反応容器に、メトキシ12エチレング
リコールアリルエーテル(日本油脂(株)製);20
1.6重量部、スチレン;41.0重量部、無水マレイ
ン酸;98.0重量部、B・P;6.0重量部、トルエ
ン;566.0重量部を仕込み、撹拌下に於て容器内を
窒素置換した後80℃まで加熱し4時間温度を保持して
反応を進行させた。ついで10mmHgの減圧下、11
0℃でトルエンを留去した後常温、常圧としアリルエー
テル−無水マレイン酸共重合体(AMAポリマー
(C))を得る。
【0019】2)グラフトポリマーの製造 製造例4(サンプル記号S01) 温度計、撹拌機、適下ロート、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応容器に、製造例1で製造したサンプル記号S;
200.7重量部(固形分101重量部)、MIBK;
150.0重量部、トリブチルアミン(TBAm);1
3.3重量部を仕込み110℃に加熱し、滴下ロートに
仕込んだ、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル
(M−PEG500:Mw=500);500.0重量
部、ポリアルキレングリコール誘導体(ポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレン付加物,商品名:プルロニッ
クL−61:アデカ(株)製);58.0重量部、TB
Am;13.3重量部を滴下し3時間温度を保ち攪拌を
続けた後、MIBKを除去し、サンプル記号S01のグ
ラフトポリマーを得る。
【0020】製造例5(サンプル記号 S02〜08) 温度計、撹拌機、適下ロート、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応容器に、製造例1で製造したサンプル記号S;
200.7重量部(固形分101重量部)、MIBK;
150.0重量部、TBAm;13.3重量部を仕込み
110℃に加熱し、滴下ロートに仕込んだ、M−PEG
500;250.0重量部とジエチレングリコールジプ
ロピレングリコールモノブチルエーテル(商品名:GE
−42−2P;日曹丸善ケミカル(株)製);139.
0重量部、プルロニックL−61;58.0重量部、T
BAm;13.3重量部を滴下し3時間温度を保ち攪拌
を続けた後、MIBKを除去し、サンプル記号S02の
グラフトポリマーを得る。S03〜08は、オリゴアル
キレングリコールの種類を変え、更にS07、08はプ
ルロニックL−61を添加せずに、前記S02と同一条
件により製造した。
【0021】製造例6(サンプル記号 S09、10) 温度計、撹拌機、適下ロート、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応容器に、製造例1で製造したサンプル記号S;
200.7重量部(固形分101重量部)、MIBK;
150.0重量部、TBAm;13.3重量部を仕込み
110℃に加熱し、滴下ロートに仕込んだ、M−PEG
500;250.0重量部とジメチルアミノエタノー
ル;44.5重量部、プルロニックL−61;58.0
重量部、TBAm;13.3重量部を滴下し3時間温度
を保ち攪拌を続けた後、MIBKを除去し、サンプル記
号S09のグラフトポリマーを得る。S10は、前記ジ
メチルアミノエタノールをジブチルアミノエタノールに
変え、前記S09と同一条件により製造した。
【0022】製造例7(サンプル記号S11〜13) 温度計、撹拌機、適下ロート、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応容器に、製造例1で製造したサンプル記号S;
200.7重量部(固形分101重量部)、MIBK;
150.0重量部、TBAm;13.3重量部を仕込み
110℃に加熱し、滴下ロートに仕込んだ、M−PEG
500;250.0重量部とオリゴアルキレングリコー
ルフェニルエーテル;473.5重量部、TBAm;1
3.3重量部を滴下し3時間温度を保ち攪拌を続けた
後、MIBKを除去し、サンプル記号S11のグラフト
ポリマーを得る。S12、13は、前記オリゴアルキレ
ングリコールフェニルエーテルの種類を変え、前記S1
1と同一条件により製造した。
【0023】製造例8(サンプル記号S14〜16) 温度計、撹拌機、適下ロート、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応容器に、製造例1で製造したサンプル記号S;
200.7重量部(固形分101重量部)、MIBK;
150.0重量部、TBAm;13.3重量部を仕込み
110℃に加熱し、滴下ロートに仕込んだ、M−PEG
500;250.0重量部とネオペンチルグリコール
(NPG:三菱ガス化学(株)製);52.0重量部、
プルロニックL−61;58.0重量部、TBAm;1
3.3重量部を滴下し3時間温度を保ち攪拌を続けた
後、MIBKを除去し、サンプル記号S14のグラフト
ポリマーを得る。S15、16は、多価アルコールの種
類をペンタエリスリトール(PE:三菱ガス化学(株)
製)おとびヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコー
ル(ESG:三菱ガス化学(株)製)に変え、前記S1
4と同一条件により製造した。
【0024】製造例9(サンプル記号A01、03、0
4) 温度計、撹拌機、適下ロート、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応容器にポリマーの製造例2で製造したサンプル
記号A(A);108.5重量部、MIBK;150.
0重量部を仕込み110℃に加熱し、滴下ロートに仕込
んだGE−42−2P;173.8重量部、ポリアルキ
レングリコール誘導体(ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレン付加物,商品名:プルロニックL−64:ア
デカ(株)製);46.0重量部、TBAm;13.3
重量部を滴下し110℃に加熱し3時間温度を保ち撹拌
を続けた後、減圧下でMIBKを留去し、室温に冷却し
水で希釈し40%水溶液として、サンプル記号A01の
グラフトポリマーを得る。A03はプルロニックL−6
4を添加せずに、A04はGE−42−2Pの半分量を
PEに置換して、前記A01と同一条件により製造し
た。
【0025】製造例10(サンプル記号A02) 温度計、撹拌機、適下ロート、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応容器にポリマーの製造例2で製造したサンプル
記号A(A);108.5重量部、MIBK;150.
0重量部を仕込み110℃に加熱し、滴下ロートに仕込
んだジエチレングリコールプロピレングリコールモノブ
チルエーテル(商品名:GE−42−1P:日曹丸善ケ
ミカル(株)製);139.1重量部、TBAm;1
3.3重量部を滴下し110℃に加熱し3時間温度を保
ち撹拌を続けた後、減圧下でMIBKを留去し、室温に
冷却し水で希釈し40%水溶液として、サンプル記号A
02のグラフトポリマーを得る。
【0026】製造例11(サンプル記号A05、06) 温度計、撹拌機、適下ロート、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応容器にポリマーの製造例2で製造したサンプル
記号A(B);113.7重量部、トルエン;150重
量部を仕込み110℃に加熱し、滴下ロートに仕込んだ
PE;45.5重量部、TBAm;13.3重量部を滴
下し110℃に加熱し3時間温度を保ち撹拌を続けた
後、減圧下でトルエンを留去し、室温に冷却し水で希釈
し40%水溶液として、サンプル記号A05のグラフト
ポリマーを得る。A06は、プルロニックL−64を添
加せずに前記A05と同一条件により製造した。
【0027】製造例12(サンプル記号A07〜10) 温度計、撹拌機、適下ロート、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応容器にポリマーの製造例3で製造したサンプル
記号A(C);113.7重量部、MIBK;150重
量部を仕込み110℃に加熱し、滴下ロートに仕込んだ
GE−42−2P;181.2重量部、プルロニックL
−64;52.0重量部、TBAm;13.3重量部を
滴下し110℃に加熱し3時間温度を保ち撹拌を続けた
後、減圧下でMIBKを留去し、室温に冷却し水で希釈
し40%水溶液として、サンプル記号A07のグラフト
ポリマーを得る。A08はプルロニックL−64を添加
せずに、A09、A10はGE−42−2PをPEに変
え、更にA09はプルロニックL−64を添加せずに、
前記A07と同一条件により製造した。
【0028】製造例13(サンプル記号B01) 温度計、撹拌機、適下ロート、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応容器に、サンプル記号Bであるイソブチレン−
無水マレイン酸共重合体(商品名:イソバン600,M
w=6000:(株)クラレ製);77重量部、水酸化
ナトリウム;16.0重量部、水;200、トルエンス
ルホン酸(PTS:酸触媒);1.0重量部を仕込み撹
拌下に於て100℃まで加熱し、滴下ロートに仕込ん
だ、M−PEG500;500重量部、プルロニックL
−61;58.0重量部、水;500重量部を滴下し、
3時間反応を進行させた後、室温に冷却する。その結果
サンプル記号B01のグラフトポリマーを得る。
【0029】製造例14(サンプル記号B02〜05) 温度計、撹拌機、適下ロート、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応容器に、イソバン600,;77重量部、水酸
化ナトリウム;16.0重量部、水;200、PTS;
1.0重量部を仕込み撹拌下に於て100℃まで加熱
し、滴下ロートに仕込んだ、M−PEG500;250
重量部、GE−42−2P;139重量部、プルロニッ
クL−61;58.0重量部、水;500重量部を滴下
し、3時間反応を進行させた後、室温に冷却する。その
結果サンプル記号B02のグラフトポリマーを得る。B
03〜05はオリゴアルキレングリコールの種類を変
え、前記B02と同一条件により製造した。
【0030】製造例15(MAAポリマー、サンプル記
号M01) 温度計、撹拌機、窒素導入管、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応容器にアクリル酸クロライド;120重量部、
GE−42−2P;306重量部、トリエチルアミン;
100.0重量部、トルエン;500重量部を仕込み、
80℃に加熱して10時間反応させる。室温に冷却後ジ
エチルエーテルにより抽出し、アクリル酸(GE422
P)エステルを得る。同様にして、GE−42−2Pを
ポリアルキレングリコール誘導体(アセチレンアルコー
ルポリオキシエチレン付加物,商品名:サーフィノール
440;日信化学(株)製)に変え、アクリル酸(サー
フィノール440)エステルを得る。温度計、撹拌機、
適下ロート、窒素導入管、還流冷却器を備えたガラス製
反応容器に、イソプロピルアルコール(IPA);19
5.0重量部を仕込み、反応容器内を窒素置換し、80
℃に加熱する。滴下ロートに仕込んだメトキシ9エチレ
ングリコールメタクリレート(商品名:NK−M90
G:共栄社油脂化学工業(株)製);66.5重量部、
メタクリル酸;23.1重量部、前記アクリル酸(GE
422P)エステル;29.6重量部、前記アクリル酸
(サーフィノール440)エステル;2.3重量部、B
・P;1.2重量部、IPA;120.0重量部を2時
間かけて滴下した後、B・P;0.245重量部とIP
A;5重量部を添加し、30分後にもう一度B・P;
0.245重量部とIPA;5重量部を添加する。その
後温度を保持したまま1時間30分撹拌を続け反応を進
行させる。室温に冷却し、30%水酸化ナトリウム溶
液;15重量部と水;100重量部を加え中和し、エバ
ポレーターでIPAを留去し、分子量32000(PE
G換算)のサンプル記号M01のグラフトポリマーを得
る。
【0031】製造例16(MAAポリマー、サンプル記
号M02〜10) 温度計、撹拌機、窒素導入管、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応容器にアクリル酸クロライド;120重量部、
ジブチルアミノエタノール;190重量部、トリエチル
アミン;100.0重量部、トルエン;500重量部を
仕込み、80℃に加熱して10時間反応させる。室温に
冷却後ジエチルエーテルにより抽出し、アクリル酸(ジ
ブチルアミノエタノール)エステルを得る。温度計、撹
拌機、適下ロート、窒素導入管、還流冷却器を備えたガ
ラス製反応容器に、IPA;195.0重量部を仕込
み、反応容器内を窒素置換し、80℃に加熱する。滴下
ロートに仕込んだNK−M90G;66.5重量部、メ
タクリル酸;23.1重量部、前記アクリル酸(ジブチ
ルアミノエタノール)エステル;29.6重量部、前記
アクリル酸(サーフィノール440)エステル;2.3
重量部、B・P;1.2重量部、IPA;120.0重
量部を2時間かけて滴下した後、B・P;0.245重
量部とIPA;5重量部を添加し、30分後にもう一度
B・P;0.245重量部とIPA;5重量部を添加す
る。その後温度を保持したまま1時間30分撹拌を続け
反応を進行させる。室温に冷却し、30%水酸化ナトリ
ウム溶液;15重量部と水;100重量部を加え中和
し、エバポレーターでIPAを留去し、分子量3200
0(PEG換算)のサンプル記号M07のグラフトポリ
マーを得る。M02〜06、08〜10は、単量体組
成、官能基をそれぞれ変え、前記M01およびM07と
同一条件により製造した。
【0032】前記のとおり製造例1〜16により、下記
の一般式Sで表されるグラフトポリマー(スチレン−無
水マレイン酸共重合体およびその部分エステルおよびそ
の誘導体)、一般式Aで表されるグラフトポリマー(ア
リルエーテル−無水マレイン酸共重合体およびその誘導
体)、一般式Bで表されるグラフトポリマー(イソブチ
レン−無水マレイン酸共重合体およびその誘導体)、一
般式Mで表されるグラフトポリマー((メタ)アクリル
酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体およびその誘
導体)を製造した。製造した各種のグラフトポリマーを
表1に示す。なお、表1における単量体組成a,b,
c,dおよびnは、下記に示す一般式中のa,b,c,
dおよびnを意味する記号であり、また、R欄のBuは
ブチル基を、Meはメチル基をiPrはイソプロピル基
をPhはフェニル基を、EOはエチレンオキシド残基
を、POはプロピレンオキシド残基を表し、NPGはネ
オペンチルグリコールを、PEはペンタエリスリトール
を、ESGはヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコ
ールを表し、L欄のL61およびL64はそれぞれアデ
カ(株)製のプルロニックL−61およびプルロニック
L−64を、440は日信化学(株)製のサーフィノー
ル440を表し、分子量はGPCにより求めた重量平均
分子量であり、PEG換算値として表示し、表面張力に
おける溶液濃度は、表3におけるコンクリート練混ぜ水
中のサンプル濃度と同一とした。
【0033】
【化1】一般式S [式中、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
低級アミンまたは、低級アルカノールアミンを表し、P
hはフェニル基を、Meはメチル基を、Rはオリゴアル
キレングリコール類および/または多価アルコール類
を、Lは、水素、ポリアルキレングリコールまたはその
誘導体を表す。EOはエチレングリコール残基であり、
nは0〜100の整数である。aは1、bは0.5、c
は0.5〜0.45、dは0〜0.05]
【0034】
【化2】一般式A [式中、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
低級アミンまたは、低級アルカノールアミンを表し、P
hはフェニル基を、Meはメチル基を、Rはオリゴアル
キレングリコール類および/または多価アルコール類
を、Lは、水素、ポリアルキレングリコールまたはその
誘導体を表す。EOはエチレングリコール残基であり、
nは0〜100の整数である。aは0.5〜1、bは0
〜0.5、cは0.95〜1、dは0〜0.05]
【0035】
【化3】一般式B [式中、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
低級アミンまたは、低級アルカノールアミンを表し、M
eはメチル基を、Rはオリゴアルキレングリコール類お
よび/または多価アルコール類を、Lは、水素、ポリア
ルキレングリコールまたはその誘導体を表す。EOはエ
チレングリコール残基であり、nは0〜100の整数で
ある。aは1、bは0.5、cは0.5〜0.45、d
は0〜0.05]
【0036】
【化4】一般式M [式中、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
低級アミンまたは、低級アルカノールアミンを表し、M
eはメチル基を、Rはオリゴアルキレングリコール類お
よび/または多価アルコール類を、Lは、水素、ポリア
ルキレングリコールまたはその誘導体を表す。EOはエ
チレングリコール残基であり、nは0〜100の整数で
ある。aは0.5〜5、bは0.5〜10、cは0.1
〜5、dは0〜0.2]
【0037】
【表1】表1
【0038】
【実施例】
1)セメント分散剤の調製 製造例1〜16によって製造された各グラフトポリマー
を含有する溶液からなるセメント分散剤を調製した(表
3、実施例1〜39)。比較のため、高性能AE減水剤
及び/又は消泡剤が化学的に結合していないグラフトポ
リマーと、高性能AE減水剤及び/又は消泡剤との混合
液からなるセメント分散剤(表3、比較例1〜10)を
調製した。 2)溶液の貯蔵安定性試験 抑泡性を有するポリアルキレングリコールあるいはその
誘導体を化学的に結合したグラフトポリマー(サンプル
名:M02〜05,M07〜10、B02,B04,B
05、A01,A02,A04,A05,A07,A1
0、S02〜06,S09,S10,S12〜14,S
16)溶液からなるセメント分散剤及び消泡剤が化学的
に結合していないグラフトポリマーS07と消泡剤との
混合液からなるセメント分散剤をそれぞれ、50℃の雰
囲気に静置・保存して、溶液の相溶性の程度を目視によ
り観察して貯蔵安定性を試験した。試験の結果、S07
と消泡剤[ポリアルキレングリコール誘導体(アデカ
(株)製、商品名:プルロニックL−61)]との混合
液は、24時間後にS07と消泡剤とが2層に分離した
のに対して、抑泡性を有するポリアルキレングリコール
あるいはその誘導体を化学的に結合したグラフトポリマ
ー溶液は、1ケ月経過後においても均一に相溶した状態
を保ち、分離は認められなかった。 3)コンクリートの製造 3−1)コンクリートの製造 コンクリートは、表−2に示した混和剤を用いない配合
のプレーンコンクリート(配合I)、プレーンコンクリ
ートから単位水量を18%低減した配合(配合II)の
2種類の配合により、目標スランプ18.5±1.5c
m、目標空気量4.5±0.5容積%に設計し、練混ぜ
量が80リットルになるようにそれぞれ材料を計量し、
100リットルパン型強制ミキサに前記製造例1〜16
で製造されたグラフトポリマーを含有するセメント分散
剤を含む全材料を投入した後、90秒間練混ぜを行い表
3に示される実施例1〜39、比較例1〜10のコンク
リートを製造した。なお、空気量は必要に応じて消泡剤
及びAE剤を使用して調製した。
【0039】
【表2】表2
【0040】3−2)使用材料 a.細 骨 材:大井川水系陸砂(比重=2.60、粗
粒率=2.76) b.粗 骨 材:青梅産硬質砂岩砕石(比重=2.6
5、最大寸法=20mm) c.セメント:普通ポルトランドセメント(比重=3.
16、秩父小野田、住友、三菱社製セメントを等量混合
した。) d.高性能AE減水剤: (株)エヌエムビ−製 レオビルドSP−8N(SP8
と略記する) (株)エヌエムビ−製 レオビルドSP−9N(SP9
と略記する) e.乾燥収縮低減剤: ・ジエチレングリコールジプロピレングリコールモノブ
チルエーテル、日曹丸善ケミカル(株)製 GE−42
−2P(GE2Pと略記する) ・ネオペンチルグリコール、三菱ガス化学(株)製(N
PGと略記する) f.消泡剤:(株)エヌエムビ−製 空気量調製剤N
o.404(主成分:ポリアルキレングリコール誘導
体) g.ポリカルボン酸及びグラフトポリマー:製造例1〜
16で製造されたグラフトポリマー 表3におけるポリカルボン酸およびグラフトポリマーの
使用量は、固形分換算値を示す。
【0041】4)コンクリート試験方法 a.スランプ:JIS A 1101により、練混ぜ直
後および練混ぜから60分後において行った。 b.長さ変化:JIS A 1132、JIS A 1
129による。 c.空気量 :JIS A 1128による。 d.凝結時間:JIS A 6204付属書1による。 e.圧縮強度:JIS A 1132、JIS A 1
108により、材齢28日で測定した。
【0042】5)コンクリート試験結果 コンクリート試験結果は表3に示すとおりであり、下記
の効果が確認される。 a.減水性 本発明に係るグラフトポリマー(S02〜S16、A0
1〜A10、B02〜B05、M01〜M10)を使用
した実施例1〜39は、プレーンコンクリートの配合I
から18%減水した配合IIにおいて、高性能AE減水
剤(SP8、SP9)を使用した比較例2、3及びポリ
カルボン酸塩(S01,B,A01,M)を使用した比
較例4〜7と同等のスランプ(流動性)を示しており、
その減水性は、高性能AE減水剤と同等である。また、
比較例4と実施例1〜15、比較例5と実施例16〜2
5、比較例6と実施例26〜29及び比較例7と実施例
30〜39との比較から明らかなように、本発明に係る
グラフトポリマーは、ポリカルボン酸塩と同等の使用量
で、同等の減水性が得られる。 b.経時によるスランプ低下 実施例1〜39は、比較例1と比べて時間経過に伴うス
ランプの低下が小さく、また、比較例2、3と同様に6
0分後のスランプ値は練混ぜ直後のスランプ値とほぼ同
等であり、経時によるスランプ低下は、高性能AE減水
剤と同様に極めて小さい。
【0043】
【表3】表3
【0044】c.乾燥収縮低減効果(図1参照) 比較例2〜7(高性能AE減水剤を単独で使用)の乾燥
収縮率は、比較例1に比べ僅かに低減されているが十分
な乾燥収縮低減効果ではない。実施例1〜39及び比較
例8、9は、比較例1、比較例2〜7と比較して、優れ
た乾燥収縮低減効果を発揮している。また、実施例1〜
39と比較例8、9との比較から明らかなように、実施
例1〜39の使用量は、セメント重量に対し0.15〜
0.38%と極めて少ない添加量で、優れた乾燥収縮低
減効果を発揮しているのに対し、比較例8、9は、実施
例1〜39と同等の乾燥収縮低減効果を得るためには、
ポリカルボン酸塩を0.2%、乾燥収縮低減剤GE2P
を2.0%、あるいはポリカルボン酸塩0.18%、乾
燥収縮低減剤NPGを2.3%と多量に添加する必要が
ある。また、比較例8は、ポリカルボン酸塩と、実施例
1と等量のGE2Pとを併用した例であるが、GE2P
の乾燥収縮低減効果は認められない。それに対して、ポ
リカルボン酸塩にGE2Pを化学的に結合した実施例1
は、優れた乾燥収縮低減効果を発揮している。 d.空気連行性 抑泡性を有するポリアルキレングリコールを化学的に結
合したグラフトポリマーを使用した実施例1〜5、8、
9、11〜13、15〜17、19、20、22、2
5、26、28、29、31〜34、36〜39は、空
気連行性がないためAE剤を使用して空気量を調製し
た。また、実施例6、7、10、14、16、18、2
1、23、24、27、30、35は、消泡剤を用いて
空気量を調製した。
【0045】e.凝結時間 実施例1〜39の凝結時間は、比較例2、3と同程度で
あり、凝結遅延性はほとんどない。 f.圧縮強度 実施例1〜39の強度発現性は、比較例2、3と同程度
あるいはそれ以上である。
【0046】
【発明の効果】本発明による乾燥収縮低減型セメント分
散剤は、貯蔵安定性に優れるものであり、極めて少ない
使用量でセメント組成物の乾燥収縮を低減し、減水性を
も有しているため単位水量を低減し、かつ耐久性に優れ
たセメント組成物を経済的に製造することを可能とす
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンクリートの材齢と長さ変化率を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 103:40 103:60

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカルボン酸またはその塩の側鎖に、
    オリゴアルキレングリコール類および/または多価アル
    コール類が化学的に結合したグラフトポリマーを含有す
    ることを特徴とする乾燥収縮低減型セメント分散剤。
  2. 【請求項2】 ポリカルボン酸またはその塩の側鎖に、
    オリゴアルキレングリコール類および/または多価アル
    コール類と、ポリアルキレングリコールあるいはその誘
    導体とが化学的に結合したグラフトポリマーを含有する
    ことを特徴とする乾燥収縮低減型セメント分散剤。
  3. 【請求項3】 ポリカルボン酸またはその塩がスチレン
    −無水マレイン酸共重合体およびその部分エステル、ア
    リルエーテル−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン
    −無水マレイン酸共重合体、(メタ)アクリル酸−(メ
    タ)アクリル酸エステル共重合体及びそれら共重合体の
    誘導体またはそれらの塩であり、その塩がアルカリ金属
    塩、アルカリ土類金属塩、低級アミン塩、低級アルカノ
    ールアミン塩である請求項1または請求項2の何れかに
    記載の乾燥収縮低減型セメント分散剤。
  4. 【請求項4】 オリゴアルキレングリコール類が、オリ
    ゴアルキレングリコールモノアルキルエーテル、アルキ
    ルアミノオリゴアルキレングリコール、オリゴアルキレ
    ングリコールアルキルフェニルエーテルあるいはそれら
    の誘導体である請求項1、請求項2および請求項3の何
    れかに記載の乾燥収縮低減型セメント分散剤。
  5. 【請求項5】 多価アルコール類がネオペンチルグリコ
    ール、ペンタエリスリトール、ヒドロキシピバリン酸ネ
    オペンチルグリコールあるいはそれらの誘導体である請
    求項1、請求項2、請求項3および請求項4の何れかに
    記載の乾燥収縮低減型セメント分散剤。
  6. 【請求項6】 ポリアルキレングリコールあるいはその
    誘導体が、抑泡性を有するエチレンオキシドとプロピレ
    ンオキシドとのブロック共重合体、エチレンオキシドの
    重合体、プロピレンオキシドの重合体の何れかであるか
    あるいはそれらのモノアルキルエーテルあるいはそれら
    のモノエステルあるいはそれらの誘導体である請求項
    2、請求項3、請求項4および請求項5の何れかに記載
    の乾燥収縮低減型セメント分散剤。
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