JPH117924A - マンガン乾電池 - Google Patents
マンガン乾電池Info
- Publication number
- JPH117924A JPH117924A JP16103997A JP16103997A JPH117924A JP H117924 A JPH117924 A JP H117924A JP 16103997 A JP16103997 A JP 16103997A JP 16103997 A JP16103997 A JP 16103997A JP H117924 A JPH117924 A JP H117924A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- battery
- zinc
- carbon rod
- sealing
- dry battery
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Classifications
-
- Y02E60/12—
Landscapes
- Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
- Primary Cells (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】大気中の酸素の電池内部への進入を防止して、
貯蔵性能が良好なマンガン乾電池を提供すること。 【解決手段】炭素棒、正極合剤、セパレータ等を収容し
た亜鉛缶の開口部に、中央部の透孔に炭素棒を挿入した
合成樹脂製の封口体を配設し、封口してなるマンガン乾
電池において、合成樹脂製封口体と炭素棒の接面および
亜鉛缶開口部に、ポリブテンを主成分とし流動点が９０
〜９５℃である封口シール部材を設けた構成であるの
で、封口剤の外部への漏出や封口性能の低下といった不
都合は生じなくなり、電池放電中および貯蔵時に、電池
内部に発生するガスを速やかに電池外部へ放出させ、か
つ大気中の酸素の電池内部への進入を防止して、貯蔵性
能が良好なマンガン乾電池を提供できる。
貯蔵性能が良好なマンガン乾電池を提供すること。 【解決手段】炭素棒、正極合剤、セパレータ等を収容し
た亜鉛缶の開口部に、中央部の透孔に炭素棒を挿入した
合成樹脂製の封口体を配設し、封口してなるマンガン乾
電池において、合成樹脂製封口体と炭素棒の接面および
亜鉛缶開口部に、ポリブテンを主成分とし流動点が９０
〜９５℃である封口シール部材を設けた構成であるの
で、封口剤の外部への漏出や封口性能の低下といった不
都合は生じなくなり、電池放電中および貯蔵時に、電池
内部に発生するガスを速やかに電池外部へ放出させ、か
つ大気中の酸素の電池内部への進入を防止して、貯蔵性
能が良好なマンガン乾電池を提供できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、マンガン乾電池に
関し、特に、その封口部分に塗着する封口剤を改良して
貯蔵性能を向上したマンガン乾電池に関する。
関し、特に、その封口部分に塗着する封口剤を改良して
貯蔵性能を向上したマンガン乾電池に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来のマンガン乾電池は、負極となる亜
鉛缶の内部に二酸化マンガンを主成分とする正極合剤を
挿入して構成されているため、外部より乾電池内部に進
入する空気中の酸素と正極合剤との反応による性能劣化
が大きい。このため、この種の乾電池では亜鉛缶開口部
を合成樹脂製の封口体を嵌着して密着させると共に、封
口体外周部と亜鉛缶開口部との密着部や封口体中央孔内
面と炭素棒外周面との密着部等に封口剤を塗布し、これ
によって接触部分の微少隙間を埋めこの部分を気密およ
び液密にすることで封口性を高めるという封口構造が採
用されている。また、かかる封口剤としては、アスファ
ルト、ワックス、ポリブテン、液状シリコンゴムなどの
各種の粘着性材料が用いられている。
鉛缶の内部に二酸化マンガンを主成分とする正極合剤を
挿入して構成されているため、外部より乾電池内部に進
入する空気中の酸素と正極合剤との反応による性能劣化
が大きい。このため、この種の乾電池では亜鉛缶開口部
を合成樹脂製の封口体を嵌着して密着させると共に、封
口体外周部と亜鉛缶開口部との密着部や封口体中央孔内
面と炭素棒外周面との密着部等に封口剤を塗布し、これ
によって接触部分の微少隙間を埋めこの部分を気密およ
び液密にすることで封口性を高めるという封口構造が採
用されている。また、かかる封口剤としては、アスファ
ルト、ワックス、ポリブテン、液状シリコンゴムなどの
各種の粘着性材料が用いられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の乾電池封口剤のうち、ポリブテンは基本的な封口性
能の面で優れているが、これ以外の封口剤は常温での粘
度が高すぎて、ある程度低温で電池を保存しておいた場
合、封口剤と封口体との接触面に隙間が生じたり封口剤
自体にひび割れによる隙間が生じたりする。これらの隙
間を通って外部の酸素が電池内に進入するため、これが
電池の性能劣化の原因となり、保存後の開路電圧の低下
という形で顕著に表われることになる。
来の乾電池封口剤のうち、ポリブテンは基本的な封口性
能の面で優れているが、これ以外の封口剤は常温での粘
度が高すぎて、ある程度低温で電池を保存しておいた場
合、封口剤と封口体との接触面に隙間が生じたり封口剤
自体にひび割れによる隙間が生じたりする。これらの隙
間を通って外部の酸素が電池内に進入するため、これが
電池の性能劣化の原因となり、保存後の開路電圧の低下
という形で顕著に表われることになる。
【０００４】しかし、ポリブテンは基本的な封口性能が
優れているが、このポリブテンの封口剤も、ポリブテン
単独では流動点が比較的低く、電池を高温下で保存した
場合などに、流動しやすくなった封口剤がそれらの接着
個所から外部に漏出してしまうという問題がある。封口
剤が漏出すると、電池の外表面を汚すだけでなく、その
後の封口性能が著しく低下してしまう。
優れているが、このポリブテンの封口剤も、ポリブテン
単独では流動点が比較的低く、電池を高温下で保存した
場合などに、流動しやすくなった封口剤がそれらの接着
個所から外部に漏出してしまうという問題がある。封口
剤が漏出すると、電池の外表面を汚すだけでなく、その
後の封口性能が著しく低下してしまう。
【０００５】そこで、ポリブテンに添加剤を添加して流
動点を著しく高くした場合、温度変化に対する柔軟性が
悪くなり、従来の封口剤と同様に接触面の密着性の低下
から貯蔵性能が低下するという問題がある。
動点を著しく高くした場合、温度変化に対する柔軟性が
悪くなり、従来の封口剤と同様に接触面の密着性の低下
から貯蔵性能が低下するという問題がある。
【０００６】本発明は、上記問題に対処するためになさ
れたもので、その目的は大気中の酸素の電池内部への進
入を防止して、貯蔵性能が良好で、かつ高温下での不具
合を解消したマンガン乾電池を提供することにある。
れたもので、その目的は大気中の酸素の電池内部への進
入を防止して、貯蔵性能が良好で、かつ高温下での不具
合を解消したマンガン乾電池を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明の請求項１は、炭素棒、正極合剤、セパレー
タ等を収容した亜鉛缶の開口部に、中央部の透孔に炭素
棒を挿入した合成樹脂製の封口体を配設し、封口してな
るマンガン乾電池において、前記合成樹脂製封口体と前
記炭素棒の接面および前記亜鉛缶開口部に、ポリブテン
を主成分とし流動点が９０〜９５℃である封口シール部
材を設けた構成であることを特徴とするものである。
に、本発明の請求項１は、炭素棒、正極合剤、セパレー
タ等を収容した亜鉛缶の開口部に、中央部の透孔に炭素
棒を挿入した合成樹脂製の封口体を配設し、封口してな
るマンガン乾電池において、前記合成樹脂製封口体と前
記炭素棒の接面および前記亜鉛缶開口部に、ポリブテン
を主成分とし流動点が９０〜９５℃である封口シール部
材を設けた構成であることを特徴とするものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照して説明する。図１は本発明の一実施例であるマン
ガン乾電池の断面図である。同図において、１は金属外
装缶で上下端を内方向へ折曲して乾電池全体を封口して
いる。２は亜鉛缶外周壁を被包している熱収縮性で柔軟
性のポリ絶縁チューブ、３は負極亜鉛缶で、この亜鉛缶
３の内部には後述するセパレータ４が亜鉛缶３に接する
ように配置されている。セパレータ４の内側には炭素棒
５を中央に埋設した正極合剤６が充填されている。この
正極合剤６は、二酸化マンガンとアセチレンブラックな
どの導電剤と塩化亜鉛を主体とした電解液とを混合した
成形体からなり、その上下端にはそれぞれつば紙１０及
び底紙９が設けられている。８は亜鉛缶３の外周部に当
接した金属製の負極端子板、７は金属外装缶１，ポリ絶
縁チューブ２と負極端子板８との間に介挿された絶縁リ
ングである。
参照して説明する。図１は本発明の一実施例であるマン
ガン乾電池の断面図である。同図において、１は金属外
装缶で上下端を内方向へ折曲して乾電池全体を封口して
いる。２は亜鉛缶外周壁を被包している熱収縮性で柔軟
性のポリ絶縁チューブ、３は負極亜鉛缶で、この亜鉛缶
３の内部には後述するセパレータ４が亜鉛缶３に接する
ように配置されている。セパレータ４の内側には炭素棒
５を中央に埋設した正極合剤６が充填されている。この
正極合剤６は、二酸化マンガンとアセチレンブラックな
どの導電剤と塩化亜鉛を主体とした電解液とを混合した
成形体からなり、その上下端にはそれぞれつば紙１０及
び底紙９が設けられている。８は亜鉛缶３の外周部に当
接した金属製の負極端子板、７は金属外装缶１，ポリ絶
縁チューブ２と負極端子板８との間に介挿された絶縁リ
ングである。
【０００９】１１はプラスチック封口体で、中央の透孔
に炭素棒５が挿入されている。１３は炭素棒５の頂部に
嵌着した金属製の正極端子板、１２は封口シール部材で
ある。この封口シール部材１２は炭素棒５に炭素棒５と
封口体１１との接触部を覆うように塗布されており、ま
た同様に封口体１１に封口体１１と亜鉛缶３の接触部を
覆うように塗布（図示せず）されている。この封口シー
ル部材１２には、ポリブテンを主成分とした流動点９０
〜９５℃の封口剤を用いている。また、１４は金属外装
缶１と正極端子板１３との間に介挿された絶縁リングで
ある。
に炭素棒５が挿入されている。１３は炭素棒５の頂部に
嵌着した金属製の正極端子板、１２は封口シール部材で
ある。この封口シール部材１２は炭素棒５に炭素棒５と
封口体１１との接触部を覆うように塗布されており、ま
た同様に封口体１１に封口体１１と亜鉛缶３の接触部を
覆うように塗布（図示せず）されている。この封口シー
ル部材１２には、ポリブテンを主成分とした流動点９０
〜９５℃の封口剤を用いている。また、１４は金属外装
缶１と正極端子板１３との間に介挿された絶縁リングで
ある。
【００１０】以上説明した本実施例では、ラベルの外面
にアルミニウム箔を貼り印刷して外装ラベルとし、亜鉛
缶外周壁に貼り付け、亜鉛缶開口部を内側へ直接折曲し
封口したものである。なお、本実施例は、小型のＲＯ３
（単４）型、Ｒ１（単５）型のマンガン乾電池にも適用
できる。
にアルミニウム箔を貼り印刷して外装ラベルとし、亜鉛
缶外周壁に貼り付け、亜鉛缶開口部を内側へ直接折曲し
封口したものである。なお、本実施例は、小型のＲＯ３
（単４）型、Ｒ１（単５）型のマンガン乾電池にも適用
できる。
【００１１】次に、本実施例に係る封口剤を使用した単
４型マンガン乾電池（実施例１）と、比較例として流動
点を８５±５℃（９０℃は含まず）に調整した封口剤を
使用した同型乾電池（比較例１）と、１００±５℃（９
５℃は含まず）に調整した封口剤を使用した同型乾電池
（比較例２）を作製し、それぞれ２０個を−１０℃⇔３
０℃のヒートサイクル槽に１ヶ月間貯蔵し、ＯＶの劣化
を測定した。また、同じくそれぞれ２０個を６０℃の恒
温槽に１０日間貯蔵し、封口剤の漏出の割合を調べた。
その結果を下記表１に示す。
４型マンガン乾電池（実施例１）と、比較例として流動
点を８５±５℃（９０℃は含まず）に調整した封口剤を
使用した同型乾電池（比較例１）と、１００±５℃（９
５℃は含まず）に調整した封口剤を使用した同型乾電池
（比較例２）を作製し、それぞれ２０個を−１０℃⇔３
０℃のヒートサイクル槽に１ヶ月間貯蔵し、ＯＶの劣化
を測定した。また、同じくそれぞれ２０個を６０℃の恒
温槽に１０日間貯蔵し、封口剤の漏出の割合を調べた。
その結果を下記表１に示す。
【００１２】
【表１】
【００１３】この表１から本実施例の乾電池は、従来例
の乾電池と比較して貯蔵性能が優れ、かつ高温貯蔵時に
おいても封口剤の漏出がないことが明らかとなった。上
記したように、本実施例によると、ポリブテンを主成分
とし流動点を９０〜９５℃に調整した封口剤を用いるこ
とで、封口剤の外部への漏出や封口性能の低下といった
不都合は生じなくなり、良好な貯蔵性能を保つことがで
きる。
の乾電池と比較して貯蔵性能が優れ、かつ高温貯蔵時に
おいても封口剤の漏出がないことが明らかとなった。上
記したように、本実施例によると、ポリブテンを主成分
とし流動点を９０〜９５℃に調整した封口剤を用いるこ
とで、封口剤の外部への漏出や封口性能の低下といった
不都合は生じなくなり、良好な貯蔵性能を保つことがで
きる。
【００１４】また、本実施例の変形例として炭素棒５と
封口体との接触部に塗布される封口剤１２、及び封口体
１１と亜鉛缶３との接触部に塗布して形成される封口シ
ール部材の代わり同じ封口剤で作られたリング状の封口
シール部材を用いても本実施例と同様な効果が得られる
と同時に、乾電池製造工程が簡略化されるという特徴が
ある。
封口体との接触部に塗布される封口剤１２、及び封口体
１１と亜鉛缶３との接触部に塗布して形成される封口シ
ール部材の代わり同じ封口剤で作られたリング状の封口
シール部材を用いても本実施例と同様な効果が得られる
と同時に、乾電池製造工程が簡略化されるという特徴が
ある。
【００１５】
【発明の効果】以上説明したように、本発明（請求項１
対応）によると、封口剤の外部への漏出や封口性能の低
下といった不都合は生じなくなり、電池放電中および貯
蔵時に、電池内部に発生するガスを速やかに電池外部へ
放出させ、かつ大気中の酸素の電池内部への進入を防止
して、貯蔵性能が良好なマンガン乾電池を提供すること
ができる。
対応）によると、封口剤の外部への漏出や封口性能の低
下といった不都合は生じなくなり、電池放電中および貯
蔵時に、電池内部に発生するガスを速やかに電池外部へ
放出させ、かつ大気中の酸素の電池内部への進入を防止
して、貯蔵性能が良好なマンガン乾電池を提供すること
ができる。
【図１】本発明の一実施例の断面図。
１…金属外装缶、２…熱収縮性チューブ、３…亜鉛缶、
４…セパレータ、５…炭素棒、６…正極合剤、７…絶縁
リング、８…負極端子板、９…底紙、１０…つば紙、１
１…プラスチック封口体、１２…封口シール部材、１３
…正極端子板、１４…絶縁リング。
４…セパレータ、５…炭素棒、６…正極合剤、７…絶縁
リング、８…負極端子板、９…底紙、１０…つば紙、１
１…プラスチック封口体、１２…封口シール部材、１３
…正極端子板、１４…絶縁リング。
Claims (1)
- 【請求項１】 炭素棒、正極合剤、セパレータ等を収容
した亜鉛缶の開口部に、中央部の透孔に炭素棒を挿入し
た合成樹脂製の封口体を配設し、封口してなるマンガン
乾電池において、前記合成樹脂製封口体と前記炭素棒の
接面および前記亜鉛缶開口部に、ポリブテンを主成分と
し流動点が９０〜９５℃である封口シール部材を設けた
構成であることを特徴とするマンガン乾電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16103997A JPH117924A (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | マンガン乾電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16103997A JPH117924A (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | マンガン乾電池 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH117924A true JPH117924A (ja) | 1999-01-12 |
Family
ID=15727442
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16103997A Pending JPH117924A (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | マンガン乾電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH117924A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004311069A (ja) * | 2003-04-02 | 2004-11-04 | Toshiba Battery Co Ltd | アルカリ電池 |
-
1997
- 1997-06-18 JP JP16103997A patent/JPH117924A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004311069A (ja) * | 2003-04-02 | 2004-11-04 | Toshiba Battery Co Ltd | アルカリ電池 |
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