JPH1178764A - エアバッグ用ガス発生器 - Google Patents

エアバッグ用ガス発生器

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JPH1178764A
JPH1178764A JP9238774A JP23877497A JPH1178764A JP H1178764 A JPH1178764 A JP H1178764A JP 9238774 A JP9238774 A JP 9238774A JP 23877497 A JP23877497 A JP 23877497A JP H1178764 A JPH1178764 A JP H1178764A
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JP
Japan
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gas generator
housing
lid
gas
heat
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JP9238774A
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English (en)
Inventor
Takashi Saso
高 佐宗
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Kobe Steel Ltd
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性,耐圧性に優れ、小型・軽量であり、
かつ一層安全で安価なガス発生器でありながら、同時に
種々の非アジ化系ガス発生剤にも好適なガス発生器を提
供する。 【解決手段】 天盤(1a)と側筒部(1b)が耐熱金
属板のプレス加工により成形されてなる上蓋(1)と、
底盤(2a)と側筒部(2b)が耐熱金属板のプレス加
工により成形されてなる下蓋(2)とが、それぞれ側筒
部(1b)、(2b)同士を摩擦圧接することにより固
定されてハウジング(3)が形成されると共に、下蓋
(2)又は上蓋(1)には、ハウジング(3)の外部か
ら摩擦圧接によるバリ形成部(1d,2d)を囲うよう
に立ち上がってさらに水平外向きに延設されるフランジ
部(4d)を有するホルダ部材(4)が固設され、さら
に、ハウジング(3)内には、その中心部から点火器
(7)、ガス発生剤(11)及びフィルター部材(8)
が順次配置されてなる構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の衝突事故
等による衝撃から運転者及び乗員の安全を確保するため
のエアバッグ装置に用いられるガス発生器に関し、特に
非アジ化系ガス発生剤の適用に好適な、耐熱性,耐圧性
に優れた小型・軽量のガス発生器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から汎用されているガス発生器の代
表的なものとしては、図3に示すように、上蓋21と下
蓋22とが摩擦圧接により接合されて(図中符号25,
26は摩擦圧接部を示す。)ハウジング23が形成さ
れ、その内部空間内には内筒24が配置されたいわゆる
2筒型のガス発生器が知られている(登録実用新案公報
第3019917号参照)。この従来の汎用型ガス発生
器において、上蓋21は、内筒24が一体的に成形され
た有蓋二重管構造であり、又、下蓋22側は、摩擦圧接
時のバリの形成を阻害することなく点火器29を固定で
きる様に、内筒24の摩擦圧接部25の内周側に環状空
間31を有する点火器取付部30が形成されている。
【0003】この様な複雑な形状構造を確保するため
に、ハウジング部材としては、成形性の良いアルミニウ
ム合金が使用されている。又、ガス発生剤27として
は、主にアジ化ソーダ等のアジ化金属化合物が使用され
ている。これは、燃焼制御が容易であるというアジ化金
属化合物特有の利点に着目したものであるが、その一方
では、水分の存在下で有害なガスを発生するという欠点
をも有しており、特に環境性や安全性に対する要請が一
層高まりつつある今日では、ガス発生剤も、これに対応
すべく非アジ化系もの、つまりテトラゾール系化合物,
トリアゾール系化合物,グアニジン系化合物,各種アミ
ド系化合物の如き窒素含有有機化合物を主成分としたガ
ス発生剤(有機化合物系ガス発生剤)を採用する方向に
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、係る有機化
合物系ガス発生剤の場合には、アジ化系ガス発生剤に比
べて燃焼時の温度,圧力がより上昇し易い特性を有して
いる。このため、適用可能な非アジ化系ガス発生剤の種
類もごく少数に限られ、広く非アジ化系ガス発生剤を使
用しようとしても、従来のアルミ合金製ガス発生器では
耐熱性,耐圧性の点で限界があった。
【0005】又、図3に示すアルミ合金製ガス発生器で
は、上蓋21の成形後に、内筒24に複数の伝火孔24
aを形成する事になるが、内側に存在する内筒24に小
径の貫通孔を複数且つ方向自由に設けることは容易では
なく、又、下蓋22においても、複雑な形状の点火器取
付部30を形成する必要がある。更に、アルミ合金製ゆ
えにその耐圧性を考慮して、上蓋21や下蓋22の応力
集中部分ほど厚肉に形成されるが、この場合の肉厚を部
分的に変えるための切削作業も手間の掛かる作業であっ
た。
【0006】この様に、図3に示すアルミ合金製のガス
発生器の製作には、多くの工数と煩雑な作業が必要とな
り、加えて上蓋21や下蓋22の基本形状は鍛造により
付与されているが、この成形法の実施もコスト面でマイ
ナス要因となっている。更にハウジング23の基本構造
が2筒式である点も、煩雑な製作工程を必要とし、マイ
ナス要因となっている。
【0007】更に、図3に示すアルミ合金製ガス発生器
については、エアバッグ展開時の安全性も考慮を要する
事項であった。これは、ガス発生器を車体に固定するリ
テーナ(図示せず)は、下蓋22のフランジ22aに固
着されており、エアバッグの展開時に作用するエアバッ
グ展開反力は、ガス発生器を上方から押さえ込む様な下
向きの力となるが、下蓋22に設けられたフランジ22
aのみによって、これを保持する事になるため、フラン
ジ部22aには強度上の工夫が必要であった。更に、図
3の如く、下蓋22にフランジ22aを形成したガス発
生器においては、ガス発生剤の燃焼によってガス発生器
内部には、上蓋21と下蓋22とを離反させる様な力が
作用するする事になるが、フランジ22aを有する下蓋
22は、車体側に固定されているので、摩擦圧接部2
5,26に接続不良が存在し、ガス圧によってこれが破
断すると、乗員側に位置している上蓋21が、乗員に向
かって飛んで来る虞れがある。この回避策として、安全
率を見込んで下蓋22や摩擦圧接部25,26を厚肉化
してより頑丈にする事も一つの解決策ではあるが、それ
では小型,軽量化,低コスト化に反し、コスト高となっ
てしまう。
【0008】本発明は、上述の諸問題を一挙に解決すべ
くなされたものであり、具体的には有機化合物系ガス発
生剤に好適なガス発生器であって、耐熱性,耐圧性に優
れ、小型・軽量で、且つ一層安全で安価なガス発生器を
提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたもので、その特徴とする処は、天
盤と、その全周縁から下方に延設され且つ多数のガス放
出孔が設けられてなる側筒部とからなる耐熱金属板のプ
レス加工により成形された上蓋と、底盤と、その全周縁
から上方に延設された側筒部とからなる耐熱金属板のプ
レス加工により成形された下蓋とを有し、前記上蓋と下
蓋の各側筒部同士を摩擦圧接により接合してハウジング
を形成すると共に、前記下蓋又は上蓋のいずれか一方に
は、前記ハウジングの前記摩擦圧接によるバリ形成部を
外部から囲う様に立ち上がると共に水平外向きに延設し
たフランジ部を有するホルダ部材が固設され、前記ハウ
ジング内には、その中心部から点火器,ガス発生剤及び
フィルタ部材が順次配置されてなるものである。
【0010】これにより、均一な肉厚の1枚の耐熱性金
属板からプレス加工のみによって上蓋及び下蓋が形成さ
れ、しかもハウジング構造が1筒式であるため、従来の
アルミ合金製ガス発生器では構造上必須であった内筒そ
のものが不要になると共に、内筒への伝火孔の形成作業
も不要となって、小型,軽量化及びコスト低減化の実現
が可能となる。又、耐熱性金属板としては、板厚の最適
なものを選定するだけで容易に耐圧性を付与させること
ができるので、燃焼時にはアジ化系ガス発生剤に比べて
高温,高圧になり易い有機化合物系ガス発生剤の適用が
容易となる。
【0011】更に、エアバッグ展開時にエアバック展開
力の反力として作用する下向き外力を、ホルダ部材によ
って吸収する構造として、エアバッグの展開安定性を保
証している。
【0012】尚、前記耐熱性金属板としてはステンレス
鋼板を適用する事によって、このプレス加工の過程で、
上蓋のガス放出孔の打ち抜きも行えるので、従来のアル
ミ合金に比べて安価な材料を用いることと相まって、こ
の点からも製造コストの低減が期待できる。
【0013】又、下蓋よりも上蓋の耐熱性金属板の板厚
を薄めにしておくと、ガス発生時の内圧によるガス発生
器の変形が上蓋に生じ易くなるが、この事によって、内
筒をなくした事による下蓋の変形を抑え、ひいては、ス
テアリング部との干渉を回避して乗員側への反転飛来を
回避し、一層安全性の高いガス発生器となす事が出来
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るガス発生器の
実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発
明のガス発生器の1例を示す模式断面図である。同図に
おいて、ガス発生器G1は、上蓋1と下蓋2とが摩擦圧
接され、内部に仕切り壁のない空洞を有するいわゆる1
筒式のハウジング構造をしている。具体的には、上蓋1
は、天盤1aと側筒部1bとからなる有底円筒状部材で
あり、側筒部1bには多数のガス放出孔1cが設けられ
ている。この上蓋1は、ステンレス鋼板のプレス成形に
よって得られる。一方、下蓋2は、底盤2aと側筒部2
bとからなる有底円筒状部材であり、底盤2aの中央に
は後述の点火器を取り付けるための開口2cが設けられ
ている。この下蓋2も、ステンレス鋼板のプレス成形に
よって得られる。これら上蓋1の側筒部1bと下蓋2の
側筒部2bの各先端面同士が摩擦圧接されてハウジング
3が形成されている。
【0015】下蓋2には、底盤2aから側筒部2bを囲
繞する様にして圧入され、且つ摩擦圧接によるバリ形成
部1d,2dを囲む様に立ち上がり、更に水平外向きに
折れるフランジ部4dを有するホルダ部材4が、その基
部4aで底盤2aに溶接固定されている。図中符号の4
eは、ホルダ部材4の基部4aと底盤2aとの溶接部を
示し、4bは、円筒部、4cはバリ囲い部を夫々示して
いる。かくしてホルダ部材4は、フランジ部4dをエア
バッグモジュールのリテーナにボルト・ナットで締結す
る事により、ハウジング3をエアバッグモジュールに簡
単に取り付ける事ができ、併せてバッグ展開時(ガス発
生器作動時)にフランジ部4dに作用する下向き外力
を、主にホルダ部材4全体で受ける構成となっている。
【0016】上蓋1,下蓋2及びホルダ部材4の材質
は、同一のステンレス鋼板で形成する事が望ましい。
又、板厚を、上蓋1よりも下蓋2の方を厚くしておく
と、ガス発生器G1の作動時の内圧上昇による変形が上
蓋1で起こり易く、下蓋2で起こり難くなる。この結
果、ガス発生器G1が作動した場合に、ハウジング3に
生じる変形が、元来変形に対する許容量が大きいバッグ
展開側の上蓋1に集中的に起き易くなるので、車体固定
側の下蓋2の変形は小さくなり、エアバッグの安全性が
向上する。
【0017】又、下蓋2の底盤2aには、その中央部に
開口2cが設けられており、この開口2cには、予め点
火器用ホルダ5のホルダ座5aにパッキン6を介して配
置され、カシメ固定された点火器7が挿入されて溶接固
定されている。
【0018】ハウジング3の内部には、外周下側に環状
凸部8aが形成されたフィルタ部材8が、下蓋2の側筒
部2b内に圧入固定されている。又、フィルタ部材8の
内側には、上面をクッション部材9と押さえ蓋10によ
って保持された状態で、ガス発生剤11が装填されてい
る。又、フィルタ部材8の内側下端には、断面L字形の
リング部材12が当接配置されている。これらの押さえ
蓋10やリング部材12は、共にガス発生器G1が作動
した時に生じるハウジング3の変形によって生じるハウ
ジング内面とフィルタ部材との隙間から、発生ガスが流
出するのを防止する役目を果たす。
【0019】尚、上蓋1の側筒部1bに設けられた多数
のガス放出孔1cの内側には、シール用部材(アルミ箔
部材)13が貼着され、点火器用ホルダ5のホルダ座5
aに添設されたパッキン6とでハウジング3内の気密性
を確保している。
【0020】次に、図2は、本発明のガス発生器の他の
例を示す模式断面図であり、図1に示したガス発生器G
1と異なる点は、ホルダ部材に関する構成にある。即
ち、図2において、ホルダ部材14は、ハウジング3の
外部から摩擦圧接によるバリ形成部1d,2dを囲繞す
る様に立ち上がるスカート部14aの上側が、上蓋1の
側筒部1bにスポット溶接14cにより固着され、更
に、その先端側(上端側)が水平外向きに延設され、フ
ランジ部14bが形成されている。ホルダ部材14以外
のガス発生器に関する構成は、図1例と全く同一であ
る。同図のガス発生器G2におけるホルダ部材14の果
たす役割(作用効果)は、図1のガス発生器G1の場合
と同様であるが、更に、摩擦圧接部に不良があってガス
発生時に上下蓋部材が破断した場合であっても、乗員側
に位置する上蓋1にホルダ部材14が固定され、このホ
ルダ部材14のフランジ14bに車体側のリテーナが固
定されているので、下蓋2が下方に吹き飛ぶ事はあって
も、上蓋が乗員側に飛んで来る事が避けられる利点があ
る。
【0021】次に、図1に示すガス発生器G1の組立作
業の要領を同図に基づき説明する。先ず、ホルダ部材4
内に下蓋2を圧入した後、ホルダ部材4の先端部4aを
下蓋2に溶接固定する。続いて、点火器用ホルダ5を底
盤2aの開口2cに挿入配置し、溶接固定した後、パッ
キン6を介して点火器7をカシメ固定する。続いて円筒
状のフィルタ部材8を下蓋2の側筒部2b内に圧入固定
し、次に、圧入されたフィルタ部材8の内側下端にリン
グ部材12を圧入して当接させた後、空間S内に所定量
のガス発生剤11を装填し、続いて、その上部にクッシ
ョン材9及び押さえ蓋10を載置する。最後に、上蓋1
を被せ、側筒部1bの下端が下蓋2の側筒部2bの上端
面に適切に載置されていることを確認し、この状態で、
下蓋2を把持(固定)し、上蓋1を下蓋2に対して押し
つけながら回動させて摩擦圧接すれば、図1のガス発生
器が得られる。
【0022】又、図2に示すガス発生器G2の組立作業
に際しては、まずホルダ部材14以外のガス発生器を上
記の要領で組み立て、最後にホルダ部材14を上蓋1の
側筒部1bの下側にスポット溶接する事もかのうであ
る。
【0023】次に、ガス発生器の動作を図1に示すガス
発生器G1で代表的に説明する。車両内に設置された衝
突検知装置が、車両の衝突を検知すると、その検知信号
によって点火器7を点火し、その着火炎によってガス発
生剤11を着火して、ガス発生剤の燃焼による高圧ガス
の発生が開始される。ハウジング内のガス圧が上昇して
所定の圧力に達すると、シール部材13が破裂し、ガス
放出孔1cから高温高圧のガスが噴出し、エアバッグ1
5を瞬時に膨張展開させる。
【0024】エアバッグ15の膨張展開時には、エアバ
ッグ15内の圧力が図中A矢印方向に作用する。つま
り、ハウジング3を下方に押し下げる方向に外力が作用
することになる。この場合、この外力は、ホルダ部材先
端4aとその溶接部4eとで受け止められ、従って、ハ
ウジングの脱落やガスリークもなく、エアバッグの正常
な動作を保証しうる。又、上蓋1が下蓋2よりも薄いス
テンレス鋼板を使用している関係上、上蓋1が下蓋2よ
り外側方向により大きく変形し、この結果、特にした蓋
2がステアリングホイール側に膨らむ事によるステアリ
ングホイールとの干渉、それに伴うハウジングの乗員側
への反転飛来が防止される事になる。
【0025】尚、ガス発生剤11の燃焼時に発生するス
ラグは、フィルタ部材8を通過する過程で冷却されて捕
集され、清浄なガスとなってエアバッグに供給される。
燃焼開始後は、ハウジング3内は、瞬時にして高温高圧
になるが、ハウジング構造材(上蓋1及び下蓋2)は、
ステンレス鋼板等のように従来のアルミ合金に比して高
強度の耐熱性金属板であって、耐圧性を考慮した適切な
板厚寸法のものを選択して構成されているので、従来の
アルミニウム合金製のハウジングでは使用困難であった
有機化合物系ガス発生剤であっても適用が容易となり、
適用可能なガス発生剤の種類を拡大でき、ガス発生器の
設計が容易となる。
【0026】尚、本発明で使用される有機化合物系ガス
発生剤としては、テトラゾール系化合物,トリアゾール
系化合物,アゾジカルボニンアミド系化合物,グアニジ
ン系化合物等の含窒素有機化合物を燃料とし、これに硝
酸塩,オキソハロゲン酸塩等の酸化物を添加混合してな
るガス発生剤が代表的なものである。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のエアバッ
グ用ガス発生器によれば、均一な肉厚の1枚の耐熱性金
属板からプレス加工のみによって上蓋及び下蓋が形成さ
れ、しかもハウジング構造が1筒式であるため、従来の
アルミ合金製ガス発生器の強度構造上不可欠であった内
筒自体が不要となる事は勿論、内筒への伝火孔の形成作
業も不要となり、従って、小型,軽量化と共にコスト低
減をも同時に達成する事が可能となる。又、耐熱性金属
板としては、板厚の最適なものを選定するだけで容易に
耐圧性を付与させることができるので、燃焼時の内圧が
高圧となり易い有機化合物系ガス発生剤全般について適
用が容易となる。
【0028】更に、エアバッグ展開時の下向き外力は、
いわばハウジングの補強部材であるホルダ部材によっ
て、その略全てが吸収されて、安定なエアバッグの作動
を保証される事になる。
【0029】尚、前記耐熱性金属板としてはステンレス
鋼板が最も代表的であり、このプレス加工の過程で、上
蓋のガス放出孔の打ち抜きも行えるので、従来のアルミ
合金に比べて安価な材料を用いることと相まって、この
点からも製造コストの低減化を図ることが可能となる。
【0030】又、下蓋よりも上蓋の耐熱性金属板の板厚
を薄くしておくと、作動時の発生ガスの内圧によるガス
発生器の変形が上蓋に生じ易くなり、この結果、下蓋の
ステアリングホイール部との干渉が回避される事になる
ので、ハウジングの乗員側への反転飛来の懸念を解消す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス発生器の一例の全体構成を示す模
式断面図である。
【図2】本発明のガス発生器の他の例の全体構成を示す
模式断面図である。
【図3】従来のガス発生器の模式断面図である。
【符号の説明】
1 上蓋 1a 天盤 1b 側筒部 1c ガス放出孔 2 下蓋 2a 底盤 2b 側筒部 3 ハウジング 4,14 ホルダ部材 4a 基部 4b 筒部 4c バリ囲い部 4d,14b フランジ部 4e 溶接部 5 点火器用ホルダ 7 点火器 8 フィルタ部材 8a 環状凸部 9 クッション部材 10 押さえ蓋 11 ガス発生剤 14a スカート部 14c スポット溶接部 G1,G2 ガス発生器 S 空間

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天盤(1a)と、その全周縁から下方に
    延設され且つ多数のガス放出孔(1c)が設けられてな
    る側筒部(1b)とからなる耐熱金属板のプレス加工に
    より成形された上蓋(1)と、底盤(2a)と、その全
    周縁から上方に延設された側筒部(2b)とからなる耐
    熱金属板のプレス加工により成形された下蓋(2)とを
    有し、 前記上蓋(1)と下蓋(2)の各側筒部(1b,2b)
    同士を摩擦圧接により接合してハウジング(3)を形成
    すると共に、 前記下蓋(2)又は上蓋(1)のいずれか一方には、前
    記ハウジング(3)の前記摩擦圧接によるバリ形成部
    (1d,2d)を外部から囲う様に立ち上がると共に水
    平外向きに延設したフランジ部(4d)を有するホルダ
    部材(4)が固設され、 前記ハウジング(3)内には、その中心部から点火器
    (7),ガス発生剤(11)及びフィルタ部材(8)が
    順次配置されてなることを特徴とするエアバッグ用ガス
    発生器。
  2. 【請求項2】 前記ホルダ部材(4)が、前記下蓋
    (2)の底盤(2a)から側筒部(2b)を覆う様にし
    て装着固定され、且つ前記ハウジングの摩擦圧接による
    バリ形成部(1d,2c)を囲う様に立ち上がると共に
    水平外向きに延設したフランジ部(4d)を有してなる
    ものである請求項1記載のエアバッグ用ガス発生器。
  3. 【請求項3】 前記ホルダ部材(4)が、前記バリ形成
    部(1d,2c)を囲う様に立ち上がって上蓋(1)の
    側筒部(1b)に装着固定され、更に、その先端側が水
    平外向きに延設したフランジ部(4d)を有してなるも
    のである請求項1記載のエアバッグ用ガス発生器。
  4. 【請求項4】 前記上蓋(1)には、前記下蓋(2)よ
    りも板厚の薄い耐熱性金属板が使用されている請求項1
    乃至請求項3のいずれか1項に記載のエアバッグ用ガス
    発生器。
  5. 【請求項5】 前記耐熱性金属板が、ステンレス鋼板で
    ある請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のエア
    バッグ用ガス発生器。
  6. 【請求項6】 ガス発生剤(11)が、含窒素有機化合
    物を主成分とする非アジ化系有機化合物である請求項1
    乃至請求項5のいずれか1項に記載のエアバッグ用ガス
    発生器。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012162199A (ja) * 2011-02-08 2012-08-30 Autoliv Development Ab エアバッグ用インフレータ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012162199A (ja) * 2011-02-08 2012-08-30 Autoliv Development Ab エアバッグ用インフレータ

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