JP2959593B2 - エアバック用インフレータの製造方法 - Google Patents

エアバック用インフレータの製造方法

Info

Publication number
JP2959593B2
JP2959593B2 JP3173900A JP17390091A JP2959593B2 JP 2959593 B2 JP2959593 B2 JP 2959593B2 JP 3173900 A JP3173900 A JP 3173900A JP 17390091 A JP17390091 A JP 17390091A JP 2959593 B2 JP2959593 B2 JP 2959593B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
central
container
inflator
thickness
welding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3173900A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0516761A (ja
Inventor
忠昌 原田
緑 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP3173900A priority Critical patent/JP2959593B2/ja
Publication of JPH0516761A publication Critical patent/JPH0516761A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2959593B2 publication Critical patent/JP2959593B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアバック用インフレ
ータの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車輌が衝突などの事故に遭遇した際に、
搭乗者を保護するための安全装置として、エアバックと
呼ばれるものが知られている。このエアバックは、事故
時車輌が急停止ないし急減速したとき、ステアリングホ
イールやインストルメントパネル等に組込まれたバック
を、ガス発生剤の燃焼により発生したガスで膨脹させて
エアクッションとなし、これが搭乗者と車輌構造物との
間に介在してこれらの間の二次的衝突を防ぎ、搭乗者を
保護しようとするものである。
【0003】通常エアバックは、バック、それを収納す
るカバー、及びガス発生剤が充填されているインフレー
タから構成されている。インフレータはエアバック作動
時の燃焼ガスの圧力に耐えるように耐圧構造となってい
るため重量が大きく、エアバック全体重量の40〜70%を
占める程である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】車輌の軽量化のため、
これに搭載されるエアバックも軽量であることが当然望
まれている。しかし、エアバックは緊急時の安全装置で
あり、これが所期の機能を確実に果たすためにはガス発
生剤の燃焼時圧力に十分に耐え得るものでなければなら
ない。そして耐圧力を高めることは重量の増大化につな
がる。エアバックの軽量化は、こうした制約の下に実現
しなければならず、なかなか困難である。
【0005】この軽量化は特に自動車のステアリングホ
イ−ル内に置かれる運転席用エアバックのインフレ−タ
にあっては重要であり、軽量なアルミニウム製として外
周部を溶接すると共に中央部は鋼製の中央支持部で強度
保持する方法(usp4530516)があるが、この方法は鋼製の
中央固定部の気密保持が不確実であり、接着、シ−ラン
ト等でシ−ルする場合は硬化工程が入り工程が複雑とな
る。従って、インフレ−タの作動特性を守るための環境
シ−ルを確実にし、しかも簡単な工程で軽量かつ信頼性
の高いインフレ−タとは言い難い。
【0006】本発明は、このような実情の下にエアバッ
クの軽量化のための新規なインフレータの製造方法を提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、インフレー
タ容器の製作容易な耐圧構造について鋭意検討した結
果、本発明に至った。
【0008】すなわち、本発明は、容器本体の中央部
に、点火手段を収納する空間を内部に有すると共に容器
本体の肉厚よりも厚い肉厚を有する中央固定部の一端を
摩擦溶接により接合した後、外フィルタ、燃焼室を区画
する内筒、内フィルタ、ガス発生剤等の部材を前記中央
固定部の外部の容器本体内に組込み、開口部を中央に有
すると共に前記中央固定部の肉厚よりも薄い肉厚を有す
蓋を該開口部が前記中央固定部の他端の外周に嵌合す
るようにはめ込んで接合部とし、該接合部及び容器外周
端縁部との接合部にて溶接し、次いで点火手段を前記蓋
の開口部を通して中央固定部内の空間内に組込むことを
特徴とするエアバック用インフレータの製造方法であ
る。
【0009】図1は、本発明により製作されたインフレ
ータの断面説明図である。
【0010】本発明は、インフレータ容器中央部の中央
固定部材と容器外周部を強度部材としてガス発生剤の燃
焼時の圧力に持ち堪えさせるに際し、応力バランスをと
って薄肉化することにより軽量化し、かつ高信頼性のイ
ンフレータを簡易に製造する方法に関する。
【0011】本発明により製作されるインフレータは、
アルミニウム等の溶接可能な軽金属製で中央固定部及び
この近傍が従来のインフレータと同様の肉厚を有し、他
の部材は2mm程度に薄肉化することができる。
【0012】本発明の製造方法は、(1) 容器本体部内に
中央固定部を接合する工程、(2) 容器本体部内に、フィ
ルタ、ガス発生剤等のインフレータ要素を組込む工程、
(3) 容器本体部に蓋部を接合する工程、及び(4) 点火手
段を組込む工程からなる。
【0013】(1)の工程において、中央固定部材は、そ
の内部に点火手段を収納する空間部を有することが必要
である。又、強度部材として中央固定部外周部が従来の
インフレータ容器部材と同様の 3.5〜4mm 程度の肉厚構
造とすることが好ましい。中央固定部材の容器本体部へ
の接合は、その中央部に中央固定部を形成することとな
る管状体を摩擦溶接することによって簡易に行うことが
でき有利である。
【0014】そして、中央固定部の接合によって、容器
本体内には該固定部の外側の燃焼室と該固定部内側の点
火手段収納室が構成される。なお、前記両室は該固定部
に設けられた適宜数の連通孔によって火炎が点火手段よ
り燃焼室に向って伝播するように構成される。
【0015】(2) の工程においては、前記容器本体内の
容器周壁部から外フィルタ、前記中央固定部とともに燃
焼室を区画する内筒、内フィルタ、ガス発生剤が組込ま
れる。 ガス発生剤はエアバックを膨張させるに必要な
ガスを発生するもので、例えばアジ化ナトリウム、酸化
剤、添加物等からなる自律燃焼性組成物の成形体(ペレ
ット、中央穴付円板等)であり、点火装置により点火さ
れてガスを発生する。このとき必要なガス以外に不要な
残渣を発生する。内フィルタは不要な残渣の一部を捕集
すると共にガス冷却を行う。内筒は燃焼室を区画すると
共に内フィルタを保持し、ガス発生剤から発生する燃焼
ガスが外側に流出できる連通穴を持っている。この連通
穴はガス発生剤の着火及び燃焼を容易にすると共に外気
と遮断するため、所定内圧で容易に破壊し、比較的小さ
い外圧にも耐える構成をもつシ−ルを取付けるのが普通
である。このシ−ルには例えばアルミ箔等が内筒内側の
連通穴をふさぐように配置される。外フィルタは燃焼室
から出てくる残渣を捕集し、かつガスを冷却するもので
あれば特に制限はない。例えば外フィルタを上下に分割
してこれを二層として第一層を内筒に設けた連通穴外周
部に置き、更に第二層を容器のガス排出口の内側に設け
る等の配置が好ましい。
【0016】(3) の工程においては容器本体内中央部に
摩擦溶接された中央固定部の他端外周に蓋部の中央開口
部を接合させ、かつ該接合部と、蓋部の外周部と容器本
体端縁部との接合部とを溶接する。
【0017】この溶接において容器本体中央部と外周端
縁接合部が蓋と密封状態となり、十分な耐圧強度保持が
行えることとなり、かつ、気密シ−ルも完全に行うこと
ができる。なお蓋の開口部周辺は耐圧保持に十分な厚み
をもたせておくと更に好都合である。
【0018】この蓋の開口部と中央固定部の接合部であ
る中央固定部は熱によっても発火するガス発生剤が近傍
(すぐ内側)にあるため、溶接時ガス発生剤の過熱を防
ぐ必要がある。このためにはできるだけ少ないエネルギ
−で溶接可能な溶接方法、例えば電子ビ−ム溶接法、レ
−ザ−ビ−ム溶接法が好ましく、特に溶け込みが大き
く、肉厚が厚くても完全に溶接が可能な電子ビ−ム溶接
法が最も好ましい。更に中央固定部の中央接合部内側に
は溶接時発生する溶融された金属がガス発生剤側に移動
することを妨げたり、溶接溶け込みが深すぎても直接ガ
ス発生剤を過熱しないように蓋部開口径より大きい径の
蓋受部を設けることが良く、更に同じ目的でこの部分も
しくはこの近傍に断熱材を置くことは更に好ましい。
【0019】容器の端縁接合部の溶接はガス発生剤から
はなれており、内側には吸熱可能な外フィルタもあるた
め特に溶接方法に制限はなく、例えばガス溶接法、ア−
ク溶接法、電子ビ−ム溶接法、レ−ザ−ビ−ム溶接法
等、一般溶接法を用いる。この部分は図1のような重ね
合わせ構造のほかに蓋部を容器に嵌合する、はめ合い構
造や突き合せ構造とすることもできる。
【0020】(4) の工程においては蓋部の中央開口部よ
り中央固定部材により区画された空間内に点火手段を組
込む。
【0021】点火手段はガス発生剤より加熱で発火しや
すい火薬が使われることが多いため、溶接工程の後に組
み込むことが好ましい。又、この取付けの際、悪用を防
ぐため、点火装置が容易に取りはずせないようにするこ
とが必要な場合が多く、この場合には一度押し込むと抜
けなくなるような機構、ねじを用いるときには接着剤又
はカシメ等でロックしたり、ねじ締め方向のみ締め具が
有効に使え、ゆるめ方向には有効でない凹部を設ける等
の方法で取り付ける。又、この部分も環境シ−ルと圧力
シ−ルが必要であり、このためOリング、シ−ラント等
を用いる。この工程は最終工程であり、室温硬化性の接
着剤を用いても、次に貯蔵検査等が行われる待ち時間が
あるため工程上大きい障害にならない。
【0022】本発明で作られたインフレ−タは円筒形で
両端に鏡板をもつ耐圧容器で外表面が作られている。こ
の鏡板の板厚は、球状鏡板に近づくに従って板厚を少な
くできる。しかし運転席用エアバックではコンパクトに
しておく必要があるので高さも大きくできず、実質平面
鏡板に近いものが用いられている。この平面鏡板の変形
を防ぐためには板厚を大幅に厚くしなければならない。
本発明のインフレ−タは作動時の圧力によって平面鏡板
が変形することを許容できる(変形による他の特性への
影響がない)ので、鏡板の薄肉部が曲面状に変形し、耐
圧強度を増加できるという大きい特徴がある。
【0023】鏡板薄肉部が軸方向に曲面状に変形する場
合、鏡板の軸方向の圧力に耐える強度部材は、蓋部に溶
接された中央固定部材と、溶接された蓋及び容器本体端
縁部の両者である。中央固定部材は直径が小さく、従っ
て軸方向の力を負担できる面積が小さくなりがちで、こ
れを補うため、この外周の一部は肉厚を厚くする必要が
ある。この必要な厚肉部分以外は肉厚を薄くできる。
【0024】なお、本発明において使用する容器を構成
する各部材の材質、ガス発生剤、フィルタ等は特に制限
されるものではない。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来のインフレータ部材と同様の肉厚の耐圧構造とした
管状体を中央固定部材として、これを摩擦溶接により容
器本体に容易に一体化することができ、こうして形成し
た中央固定部材によってインフレータ容器の他の部材を
薄肉化した軽量のインフレータを簡易に製造することが
でき、かつ環境シ−ルも完全となり、高信頼性のインフ
レ−タを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製作されたエアバック用インフレ
ータの部分断面説明図。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体の中央部に、点火手段を収納す
    る空間を内部に有すると共に容器本体の肉厚よりも厚い
    肉厚を有する中央固定部の一部を溶接により接合した
    後、外フィルタ、燃焼室を区画する内筒、内フィルタ、
    ガス発生剤等の部材を前記中央固定部の外部の容器本体
    内に組込み、開口部を中央に有すると共に前記中央固定
    部の肉厚よりも薄い肉厚を有する蓋を該開口部が前記中
    央固定部の他端の外周に嵌合するようにはめ込んで接合
    部とし、該接合部及び容器外周端縁部との接合部にて溶
    接し、次いで点火手段を前記蓋の開口部を通して中央固
    定部内の空間内に組込むことを特徴とするエアバック用
    インフレータの製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも容器と蓋との中央接合部を電
    子ビーム溶接又はレ−ザ−ビ−ム溶接する請求項1記載
    のエアバック用インフレータの製造方法。
JP3173900A 1991-07-15 1991-07-15 エアバック用インフレータの製造方法 Expired - Lifetime JP2959593B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3173900A JP2959593B2 (ja) 1991-07-15 1991-07-15 エアバック用インフレータの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3173900A JP2959593B2 (ja) 1991-07-15 1991-07-15 エアバック用インフレータの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0516761A JPH0516761A (ja) 1993-01-26
JP2959593B2 true JP2959593B2 (ja) 1999-10-06

Family

ID=15969171

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3173900A Expired - Lifetime JP2959593B2 (ja) 1991-07-15 1991-07-15 エアバック用インフレータの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2959593B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2001234104A1 (en) 2000-02-22 2001-09-03 Daicel Chemical Industries Ltd. Airbag gas generator, deflector member, coolant/filter means support member, coolant, and housing
JP2002283946A (ja) * 2001-03-23 2002-10-03 Takata Corp ガス発生器及びエアバッグ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0516761A (ja) 1993-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2618052B2 (ja) 軽量非溶接膨張装置
US4923212A (en) Lightweight non-welded inflator unit for automobile airbags
JPH02152510A (ja) 非溶接拡張装置のフィルタ組立体
US6126197A (en) Lightweight discoidal filterless air bag inflator
JPH04266548A (ja) エアーバック膨張装置
US5951041A (en) Gas generator for air bag and air bag system
US5624134A (en) Gas generator formed with electron beam welding
EP2383154B1 (en) Gas generator
EP0713458B1 (en) Air bag inflator
US5613706A (en) Self-contained inflator pyrotechnic initiator
JPH06344854A (ja) エアバッグ装置のインフレータ
JP2661830B2 (ja) 乗物の乗員拘束装置を膨張させるための装置および方法
JPH1159314A (ja) エアバッグ用ガス発生器
US5217697A (en) Housing for gas generating composition
US6679521B2 (en) Gas generator for an air bag and air bag system
JPH04266547A (ja) 車輌乗員拘束器の膨張装置
JPH1159316A (ja) エアバッグ用ガス発生器及びエアバッグ装置
JP2959593B2 (ja) エアバック用インフレータの製造方法
JPH1095302A (ja) エアバッグ用ガス発生器及びエアバッグ装置
JP2542171B2 (ja) ガス発生器の自動点火装置のエンクロ―ジャ
JPH0667711B2 (ja) エアバック展開用ガス発生装置
US6796579B2 (en) Gas generator with airbag device
US20060006632A1 (en) Gas generator for air bag
JP2965583B2 (ja) ガス発生器
JPH0516762A (ja) エアバツク用インフレータ容器

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990630