JPH1177134A - 熱間仕上圧延機の温度制御装置及び記録媒体 - Google Patents

熱間仕上圧延機の温度制御装置及び記録媒体

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JPH1177134A
JPH1177134A JP9245356A JP24535697A JPH1177134A JP H1177134 A JPH1177134 A JP H1177134A JP 9245356 A JP9245356 A JP 9245356A JP 24535697 A JP24535697 A JP 24535697A JP H1177134 A JPH1177134 A JP H1177134A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、急加減速圧延においても圧延機出
側の圧延材温度を目標値に制御すると共に、圧延材の全
長に亘って高精度の温度制御をする。 【解決手段】 圧延機出側の圧延材温度を目標値に制御
する熱間仕上圧延機の温度制御装置において、複数のス
タンド間に設けられた冷却水噴射量を調整し得る複数の
圧延材冷却手段9〜18と、予め設定された圧延材毎の
圧延速度パターンに基づき冷却水流量を演算するFF制
御用流量演算手段22と、圧延材の圧延中に、圧延材長
手方向の複数位置各々であるFF制御点が圧延機を通過
する間に、演算された冷却水流量で冷却されるよう、圧
延材冷却手段流量を操作するFF制御用流量制御手段2
3と、圧延機の出側における圧延材温度の実績値と目標
値との偏差を少なくするように、1以上の圧延材冷却手
段の流量を修正するFB制御手段24とを備えた熱間仕
上圧延機の温度制御装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の圧延スタン
ドを連続配置し、加熱された鋼板等をこれらの圧延スタ
ンドで順次圧延する熱間仕上圧延機(以下単に熱間圧延
機とも言う)の温度制御装置に係り、特に、この熱間圧
延機の出側の圧延材温度を目標値に制御する熱間仕上圧
延機の温度制御装置及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】加熱された圧延材を圧延する圧延機、例
えば鋼板を圧延する熱間圧延機では、圧延製品の材質お
よび寸法精度を向上させるうえで圧延機出側の圧延材温
度を目標値に制御することが非常に重要である。
【0003】圧延機出側の圧延材温度を制御するため
に、従来から以下の方法が提案されている。その1つ
は、圧延材の長手方向の温度低下、すなわちサーマルラ
ンダウンを補償し圧延機出側の圧延材温度を一定にする
べく圧延機速度を増大させるいわゆるズーミング技術で
ある。これは熱間圧延機内での圧延材の温度降下量は、
圧延材が熱間圧延機を通過する時間にほぼ比例する関係
を利用した技術である。しかし、近年では生産性の向上
を目的により高い加速率で熱間圧延機を加速する操業が
行われており、これによる圧延機出側の圧延材温度の変
化を制御する他の手段が必要になってきている。
【0004】他の技術としては、特願平7−47491
号に記載されるようにスタンド間に圧延材を冷却する冷
却装置を設け、この圧延材冷却装置の噴射数を調整する
ことにより圧延機出側での圧延材温度を制御する方法が
ある。しかしスタンド間に設置できる冷却装置の数は限
られており、冷却能力を上げようとすると、1つの冷却
装置を噴射あるいは停止したことによる圧延材温度の変
化量が大きくなり、精度の良い温度制御は不可能であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、たとえ高
い加速率で圧延材を加速する操業を行う場合にあって
も、熱間圧延機のスタンド間の限られた空間に設置可能
でかつ圧延材温度を高精度に制御できる手段が要求され
ている。
【0006】本発明は、このような実情を考慮してなさ
れたもので、急加減速圧延においても圧延機出側の圧延
材温度を目標値に制御すると共に、圧延材の全長に亘っ
て高精度の温度制御をすることができる熱間仕上圧延機
の温度制御装置及び記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に対応する発明は、複数の圧延スタンドを
タンデムに配置した熱間仕上圧延機により圧延される圧
延材について、圧延機出側の圧延材温度を目標値に制御
する熱間仕上圧延機の温度制御装置において、圧延スタ
ンドのスタンド間のうち、複数のスタンド間の夫々に設
けられ、かつ圧延材に対して冷却水を噴射するととも
に、その冷却水噴射量を調整し得る複数の圧延材冷却手
段と、目標値を得るために複数の圧延材冷却手段のうち
少なくとも1つの圧延材冷却手段を使用する制御につい
て、予め設定された圧延材毎の圧延速度パターンに基づ
き、圧延機入側における圧延材長手方向の複数位置各々
に対する少なくとも1つの圧延材冷却手段の冷却水流量
を演算するFF制御用流量演算手段と、圧延材の圧延中
に、圧延材長手方向の複数位置の各々をFF制御点とし
て追跡し、各FF制御点が圧延機を通過する間に、FF
制御用流量演算手段で演算された冷却水流量により冷却
されるように、圧延材冷却手段の流量を操作するFF制
御用流量制御手段と、圧延機の出側における圧延材温度
の実績値と目標値との偏差を少なくするように、複数の
圧延材冷却手段のうち1以上の圧延材冷却手段の流量修
正量を演算するとともに、1以上の圧延材冷却手段の流
量をフィードバック制御により(以下、FB制御ともい
う)修正するFB制御手段とを備えた熱間仕上圧延機の
温度制御装置である。
【0008】本発明においてはまず、FF制御用流量制
御手段により、各FF制御点が圧延機を通過する間に、
FF制御用流量演算手段で演算された冷却水流量により
冷却されるよう圧延材冷却手段の流量が操作される。こ
れにより、圧延材温度の目標値が得られる。ここで、F
F制御用流量演算手段は、予め設定された圧延材毎の圧
延速度パターンに基づき冷却水流量を決定する。
【0009】しかしながら、FF制御用流量制御手段に
よるいわゆるフィードフォワード制御(以下、FF制御
ともいう)であるので、完全に目標値が得られるとは限
らない。
【0010】そこで、本発明では、フィードバック制御
を行うFB制御手段により、圧延材温度の実績値と目標
値との偏差を少なくするように、1以上の圧延材冷却手
段の流量が修正される。
【0011】これにより、急加減速圧延においても圧延
機出側の圧延材温度を目標値に制御すると共に、圧延材
の全長に亘って高精度の温度制御をすることができる。
次に、請求項2に対応する発明は、請求項1に対応する
発明において、FF制御用流量制御手段の制御対象であ
る少なくとも1つの圧延材冷却手段は、複数の圧延材冷
却手段のうち圧延機の入側に近いものから順に充当して
該当数ほど使用する熱間仕上圧延機の温度制御装置であ
る。
【0012】本発明においては、複数の圧延材冷却手段
のうち圧延機の入側に近いものから順にFF制御用流量
制御手段の制御対象として充当するので、効果的なFF
制御を実現することができる。
【0013】また、請求項3に対応する発明は、請求項
1又は2に対応する発明において、FB制御手段の制御
対象である1以上の圧延材冷却手段は、複数の圧延材冷
却手段のうち圧延機の出側に近いものから順に充当して
該当数ほど使用する熱間仕上圧延機の温度制御装置であ
る。
【0014】本発明においては、複数の圧延材冷却手段
のうち圧延機の出側に近いものから順にFB制御手段の
制御対象として充当するので、高応答なフィードバック
制御(FB制御)を実現することができる。
【0015】さらに、請求項4に対応する発明は、請求
項3に対応する発明において、FB制御手段は、1以上
の圧延材冷却手段のうち、圧延開始時は前記圧延機の出
側に最も近い圧延材冷却手段のみを操作対象とし、目標
値を得るのに当該圧延材冷却手段のみでは流量修正量が
不足する場合には、圧延機出側に近い圧延材冷却手段か
ら順にその操作対象に加えていく熱間仕上圧延機の温度
制御装置である。
【0016】本発明においては、請求項3に対応する発
明と同様な作用効果が得られる他、より効率的かつ高応
答なフィードバック制御(FB制御)を実現することが
できる。
【0017】一方、請求項5に対応する発明は、請求項
1〜4に対応する発明において、FB制御手段は、1以
上の圧延材冷却手段すべてが圧延材冷却手段の流量上限
値もしくは下限値に達した場合に、目標値が得られるよ
うに熱間仕上圧延機の圧延速度を修正する熱間仕上圧延
機の温度制御装置である。
【0018】本発明においては、請求項1〜4に対応す
る発明と同様な作用効果が得られる他、FB制御の対象
となる圧延材冷却手段の全流量修正量では、圧延材の温
度目標値を得られないような場合でも、圧延速度の修正
によりさらに温度制御可能幅を大きくすることができ、
当該目標値を得ることができる。
【0019】また、請求項6に対応する発明は、複数の
圧延スタンドをタンデムに配置した熱間仕上圧延機によ
り圧延される圧延材について圧延機出側の圧延材温度を
目標値に制御し、また、目標値を得るために、圧延機に
おける複数の圧延スタンドのスタンド間のうち、複数の
スタンド間の夫々に設けられ、かつ圧延材に対して冷却
水を噴射するとともに、その冷却水噴射量を調整し得る
複数の圧延材冷却手段を制御する熱間仕上圧延機の温度
制御装置の制御プログラムであって、複数の圧延材冷却
手段のうち少なくとも1つの圧延材冷却手段を使用する
制御について、予め設定された圧延材毎の圧延速度パタ
ーンに基づき、圧延機入側における圧延材長手方向の複
数位置各々に対する少なくとも1つの圧延材冷却手段の
冷却水流量を演算するFF制御用流量演算機能と、圧延
材の圧延中に、圧延材長手方向の複数位置の各々をFF
制御点として追跡し、各FF制御点が圧延機を通過する
間に、FF制御用流量演算機能で演算された冷却水流量
により冷却されるように、圧延材冷却手段の流量を操作
するFF制御用流量制御機能と、圧延機の出側における
圧延材温度の実績値と目標値との偏差を少なくするよう
に、複数の圧延材冷却手段のうち1以上の圧延材冷却手
段の流量修正量を演算するとともに、1以上の圧延材冷
却手段の流量をフィードバック制御により修正するFB
制御機能とを有する制御プログラムを記録し、熱間仕上
圧延機の温度制御装置に読み取り可能な記録媒体であ
る。本発明においては、請求項1に対応する発明と同様
な作用効果を奏する熱間仕上圧延機の温度制御装置の動
作に必要なプログラムを提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 (発明の第1の実施の形態)まず、本実施形態の熱間仕
上圧延機の温度制御装置を適用する熱間仕上圧延機につ
いて説明する。
【0021】図1は本発明の第1の実施の形態に係る温
度制御装置の制御対象となる熱間仕上圧延機の構成例を
示す図である。この熱間仕上圧延機は、6スタンドで構
成されており、各圧延スタンド1〜6(F1〜F6)に
より、圧延材7を圧延するようになっている。また、ス
ケールブレーカ8が圧延スタンド6の手前,圧延材7入
側に設けられ、このスケールブレーカ8は高圧の水を圧
延材7の上下面に噴射し、圧延材7の表面に発生したス
ケールを除去する。
【0022】圧延スタンド1,2間、2,3間、..、
5,6間には、それぞれ圧延材冷却装置9a,9b、1
0a,10b、..、13a,13bが設けられてい
る。圧延材冷却装置9a〜13aは、圧延材7の上面か
ら冷却水を噴射し、また圧延材冷却装置9b〜13b
は、圧延材7の下面から冷却水を噴射し、圧延材を冷却
する。
【0023】圧延材冷却装置9a〜13a及び9b〜1
3bには配管を介してそれぞれ流量制御装置14a〜1
8a及び14b〜18bが接続されてる。流量制御装置
14a〜18a、14b〜18bは、その対応する圧延
材冷却装置9a〜13a、9b〜13bが噴射する冷却
水の流量を制御する。
【0024】また、スケールブレーカ8の入側に温度計
19(FET)、圧延スタンド6の出側に温度計20
(FDT)が設けられている。温度計19は、熱間仕上
圧延機の入側における圧延材温度を検出する。一方、温
度計20は、熱間仕上圧延機出側における圧延材温度を
検出する。
【0025】このように構成される熱間仕上圧延機にお
いては、次のような要因により圧延材の温度が変化す
る。すなわち、熱間仕上圧延機の入側から出側の間にお
ける圧延材の温度変化としては、スケールブレーカ8に
よる温度降下、大気への熱伝達による温度降下、圧延ス
タンド1〜6のルーロバイト内における温度変化、それ
にスタンド間に設けた圧延材冷却装置9a,9b〜13
a,13bによる温度降下がある。これらの温度変化量
の計算方法については、文献等で数多く報告されてい
る。そして発明者らの得た知見によれば、図1における
温度計19の直下における圧延材7の厚み方向の平均温
度TFEと、温度計20の直下における圧延材7の厚み方
向の平均温度TFDとの関係は、圧延材7の鋼種を特定し
た場合(1)式で表される。
【0026】
【数1】
【0027】
【数2】
【0028】ここで、 TW :冷却水温度 αF :等価熱伝達係数 hF :熱間仕上圧延機の出側板厚 L :FET〜FDT間距離 φ :比熱 ρ :密度 Vn :最終スタンドロール速度 QFSB :スケールブレーカ流量 QISC :圧延材冷却装置の流量 i :圧延材冷却装置のNo. 等価熱伝達係数αF は、(2)式に示すようにスタンド
間に設置した圧延材冷却装置9a,9b〜13a,13
bが噴射する冷却水の流量の関数であり、この流量を操
作することによって、熱間仕上圧延機の出側における圧
延材温度を制御できる。すなわち、圧延材冷却装置によ
る圧延材温度の降下量は、圧延材冷却装置9a,9b〜
13a,13bの流量の0.5〜0.8乗に比例するこ
とが確認されている。
【0029】次に熱間仕上圧延機の出側における圧延材
温度は大きく2つの要因で変化する。その1つは、熱間
仕上圧延機の入側における圧延材温度の変化である。
【0030】図2は圧延材の長手方向の代表的な温度パ
ターンを模式的に示す図である。この変化は圧延材7が
熱間仕上圧延機に到達するまでの操業で発生するもので
る。加熱炉で発生するスキッドマークと呼ばれる温度変
化、仕上圧延の前段である粗圧延工程での温度変化、お
よびサーマルランダウンと呼ばれる圧延材長手方向の温
度低下等がその変化要因となる。
【0031】2つめは、熱間仕上圧延機の速度の変更に
よる温度変化である。先述のように生産性を挙げる目的
から、図3に示すように圧延材を通板したあと増速し、
圧延材尾端部が仕上圧延機を抜ける前に減速する圧延が
通常行われる。
【0032】図3は熱間仕上圧延機の速度パターンの一
例を示す図である。上記した(1)式に示すように、圧
延速度が上昇すると出側温度は上がることになる。
【0033】本発明ではこのような熱間仕上圧延機の出
側における圧延材温度の変化要因を考慮し、圧延材冷却
装置9a,9b〜13a,13bの冷却水流量および圧
延速度を操作することにより、出側温度を目標値に制御
する。
【0034】このために本実施形態の熱間圧延機の温度
制御装置が圧延材各ポイントに対応してどのように冷却
水流量等を制御するかについて図4を用いて概略的に説
明する。
【0035】図4は熱間圧延機の入側における圧延材長
手方向の本実施形態の温度制御装置による制御ポイント
を示す図である。すなわち本実施形態の温度制御装置で
は、図4に示す圧延材先端部のA点以降の全長に亘って
制御を行う。
【0036】本実施形態の温度制御装置は、熱間仕上圧
延機の速度パターン及び圧延材先端部(図4のA点)の
出側温度が目標値に一致するよう通板時の各圧延材冷却
装置の冷却水の初期設定値を決定する部分と、図4のA
点以降の圧延材長手方向に対し、出側温度が目標値にな
るよう制御する部分から構成される。
【0037】これらの圧延材長手方向の制御部分は、フ
ィードフォワード制御とフィードバック制御からなって
いる。更に、本発明の特徴はFF制御は最上流から複数
の圧延材冷却装置を操作端とし、FB制御は最下流から
複数の圧延材冷却装置を操作端とすることにある。
【0038】次に、この温度制御装置の具体的な構成に
ついて、図5を用いて説明する。図5は本発明の第1の
実施の形態に係る熱間仕上圧延機の温度制御装置の一例
を示す構成図であり、図1と同一部分には同一符号を付
してその説明を省略する。
【0039】図5に示す熱間仕上圧延機の温度制御装置
は、圧延機設定部21と、FF制御用流量演算部22
と、FF制御用流量制御部23と、FB制御部24とを
備え、温度計19、20からの温度情報及び設定情報に
基づき、流量制御装置14a,14b〜18a,18b
を制御し圧延材の温度制御を行うようになっている。
【0040】本実施形態では、FF制御用流量制御部2
3によるFF制御は圧延材冷却装置9a,9b,10
a,10b,11a,11b,12a,12bを操作端
とし、FB制御部24によるFB制御は圧延材冷却装置
13a,13b,12a,12b,11a,11bを操
作端としている。
【0041】圧延材7が搬送され圧延機入側温度計19
に到達すると、温度計19の検出値は圧延機設定部21
とFF制御用流量演算部22へ送られる。圧延機設定部
21は、図4に示した圧延材先端部A点が圧延機入側温
度計19の真下に到達したタイミングで温度計19の出
力値を入力し、熱間仕上圧延機の速度パターンと圧延材
冷却装置9a,9b〜13a,13bの冷却水流量の初
期設定値を決定するとともに、圧延材冷却装置9a,9
b〜13a,13bへの初期設定値を流量制御装置14
a,14b〜18a,18bに対して設定しさらに速度
パターンを設定する。
【0042】ここで、速度パターンの設定は、圧延スタ
ンド1〜6を駆動する電動機の速度基準を発生する圧延
機速度主幹部(図示せず)に対して行われる。この圧延
機速度主幹部は、設定された速度パターンに従い、各圧
延スタンド1〜6を駆動する電動機の速度制御装置に対
し所定の速度基準を出力する。
【0043】なお、通板前に圧延機設定部21より設定
された各圧延材冷却装置の流量および通板速度は、図4
に示す圧延材先端部のA点が圧延機出側温度計20の直
下に到達した時に、目標温度となるように考慮された設
定値である。
【0044】圧延機設定部21は、設定した速度パター
ンをFF制御用流量演算部22にも出力する。FF制御
用流量演算部22は、圧延機入側温度計19の検出値を
入力する。またFF制御用流量演算部22は、図4の各
FF制御点jが温度計19の直下に到達したタイミング
で温度計19の検出温度を入力し、後述する(4)式及
び(5)式で各FF制御点jに対する圧延材冷却装置の
流量を決定しFF制御用流量制御部23へ出力する。
【0045】FF制御用流量制御部23は、各FF制御
点jの位置をトラッキングし、FF制御点jがFF制御
用の操作端である圧延材冷却装置9a,9b,10a,
10b,11a,11b,12a,12bを通過する
際、FF制御用流量演算部22で決定された流量が圧延
材7に噴射されるよう、その流量設定値を各流量制御装
置14a,14b,15a,15b,16a,16b,
17a,17bへ出力する。
【0046】一方、圧延機出側の温度計20で検出され
た圧延材7の温度は、圧延機設定部21で設定される圧
延機出側目標温度と比較され、FB制御部24にてその
偏差が取られる。あるいは偏差算出後、当該偏差がFB
制御部24に送られる。
【0047】FB制御部24は、出側温度偏差をゼロに
すべく、FB制御の操作端である圧延材冷却装置11
a,11b,12a,12b,13a,13bの流量操
作量を演算し、その演算結果を各流量制御装置16a,
16b,17a,17b,18a,18bへ出力する。
【0048】図6は本実施形態の熱間仕上圧延機の温度
制御装置におけるFB制御部の構成例を示すブロック図
である。FB制御部24は、圧延機設定部21より設定
された圧延機出側目標温度TFD AIM と、圧延機出側温度
計20で検出された実績出側温度TFD ACT とに基づいて
流量操作量を演算し流量制御装置へ出力する。
【0049】すなわちFB制御部24は、TFD AIM とT
FD ACT の差を演算器41にて演算し、その出力をスイッ
チ25,26,27を介して比例・積分制御器28,2
9,30へ送り、さらに比例・積分制御器28,29,
30での演算結果をそれぞれ流量制御装置16a及び1
6b,17a及び17b,18a及び18bへ出力す
る。
【0050】また、FB制御部24には、操作端選択部
31が設けられている。この操作端選択部31は、圧延
材冷却装置の流量実績値QISCia ACT ,QISCib ACT
(i=3〜5)に基づき、圧延機出側に近い圧延材冷却
装置を優先して使用するようにスイッチ25,26,2
7を開閉制御するようになっている。
【0051】比例・積分器28は、圧延スタンド5出側
の圧延材冷却装置13a,13bの流量操作量を演算
し、流量制御装置18a,18bへ出力する。流量制御
装置18a,18bは、圧延機設定部21より設定され
た流量QISC5a SET ,QISC5b SET との和を流量の基準
値とし、圧延材冷却装置18a,18bの流量を制御す
る。
【0052】同様に比例・積分制御器29,30は、そ
れぞれ圧延スタンド4、圧延スタンド3の出側の圧延材
冷却装置12a,12b,11a,11bの流量操作量
を演算し、対応する流量制御装置17a,17b,16
a,16bに出力する。ここで、圧延スタンド4,3出
側の圧延材冷却装置12a,12b,11a,11bは
FF制御用の操作端でもある。従って、QISC4a SET
ISC4b SET ,QISC3a SET ,QISC3b SET は圧延機設
定部21の設定値もしくはFF制御用流量制御部23の
設定値であり、流量制御装置17a,17b,16a,
16bは、比例・積分制御器29,30の出力とこれら
の設定値との和を流量の基準値として制御する。
【0053】次に、以上のように構成された本発明の実
施の形態に係る熱間仕上圧延機の温度制御装置の作用に
ついて説明する。まず、図3に示す圧延速度のパターン
は、圧延材毎にその圧延材を通板する前に決定され、圧
延機設定部21により設定される。圧延速度パターンの
決定はどの熱間圧延機においても行われ、それ自体は公
知の技術である。しかし本実施形態では、上述したよう
に、圧延機設定部21により速度パターンの決定と共
に、圧延材先端部A点の熱間圧延機出側温度が目標温度
になるよう、通板速度と圧延材冷却装置の冷却水流量が
決定される。
【0054】ここで通板速度VnTは、図4のA点が図1
に示す熱間圧延機出側温度計20の直下に達した時点
で、目標の出側温度となるように決定される。この通板
速度VnTは、(1)式を変形した(3)式で演算され
る。
【0055】
【数3】
【0056】ここで、TFD AIM は出側温度の目標値であ
る。また(3)式におけるTFEは図4のA点の熱間圧延
機入側における(つまり図1の温度計19の位置)厚み
方向の平均温度である。また(3)式における等価熱伝
達係数αF は(2)式で演算されるが、このときの各圧
延材冷却装置の冷却水流量が予め決定される。これは速
度パターンに関係しており、例えば加速率が高い場合に
はFF制御の操作端として用いられる圧延材冷却装置の
流量は低く設定される。またFB制御の操作端として使
用される圧延材冷却装置の流量は、制御範囲を考慮し、
ほぼ中間の流量が設定される。
【0057】次に圧延速度VnRは圧延スタンド駆動用電
動機のパワーや回転数などの制約とともに、圧延材冷却
装置の冷却能力も考慮し決定され、加減速率や尻抜け速
度は通常予め定めた設定テーブルから索引される。
【0058】次に、図4に示す各制御点jに沿って、圧
延材7に対するA点以降の制御について説明する。図4
においてj(=1〜m)はFF制御の制御点である。す
なわち本発明では、熱間圧延機の入側における圧延材7
の長手方向に対して複数のFF制御点を設定し、これら
のFF制御点が熱間圧延機の出側に達した際に目標の出
側温度が達成できるようFF制御の操作端である圧延材
冷却装置の流量を決定し操作する。
【0059】FF制御点jの熱間圧延機入側平均温度を
FEj とすると、j点の出側温度が目標温度TFD AIM
なるための等価熱伝達係数αFjは、(1)式を変形した
(4)式で算出できる。
【0060】
【数4】 ここでVFFj は、j点が熱間圧延機の入側から出側まで
移動する間の平均速度であり、前記圧延速度パターンか
ら算出できる。(4)式で得られた等価熱伝達係数αFj
を実現する圧延材冷却装置の流量QISCji は、(2)式
を変形した(5)式で算出される。
【0061】
【数5】
【0062】ここではFF制御用の操作端は圧延材冷却
装置9a,9b〜12a,12bであるので、(5)式
で得られたQISCji を達成するように予め定めたルー
ル,例えば全圧延材冷却装置の流量が等しくなるような
ルールで、FF制御用流量演算部22において各圧延材
冷却装置の流量が決定される。
【0063】このように全てのFF制御点に対して圧延
材冷却装置の流量が決定され、FF制御用流量制御部2
3に入力される。さらに、そのFF制御用流量制御部2
3により、FF制御点が各圧延材冷却装置を通過する際
に、決定した流量の冷却水が噴射されるよう該当する各
流量制御装置14a,14b〜17a,17bに流量設
定値が出力される。そして、各流量制御装置14a,1
4b〜17a,17bにより上記冷却がなされるように
各圧延材冷却装置9a,9b〜12a,12bが操作さ
れる。
【0064】次にFB制御について説明する。圧延機出
側の温度計20で検出された圧延材7の温度と圧延機出
側目標温度との偏差をもとにFB制御部24により制御
演算が行われる。
【0065】すなわちFB制御部24によりFB制御用
の操作端である圧延材冷却装置の流量が操作され、前記
偏差が低減される。このFB制御の応答性からすると、
操作端としては熱間圧延機の出側に近い方が有利であ
る。そこで本実施形態では、最下流から複数の圧延材冷
却装置11a,11b,12a,12b,13a,13
bをFB制御用の操作端とし、FB制御部24からの制
御演算結果が各流量制御装置16a,16b,17a,
17b,18a,18bへ出力される。
【0066】まず、図6に示す操作端選択部31には出
側温度偏差とFB制御用の操作端である圧延材冷却装置
の流量実績値QISCia ACT ,QISCib ACT (i=3〜
5)が入力される。また、操作端選択部31には、各圧
延材冷却装置の流量の上下限値が設定されている。
【0067】圧延開始直後、操作端選択部31により、
スイッチ25が閉、スイッチ26及び27は開とされ
る。すなわち圧延機出側に近いF5スタンド出側の圧延
材冷却装置がまず選択され、圧延材冷却装置13a,1
3bの流量が操作されFB制御が行われる。
【0068】いま圧延材冷却装置13a,13bの流量
実績値がその上限値あるいは下限値に達し、出側温度偏
差が制限値をオーバーする方向であった場合、操作端選
択部31によりスイッチ25が開され、スイッチ26が
閉される。これにより、圧延スタンド4の出側の圧延材
冷却装置の流量を操作するFB制御が実施される。な
お、スイッチ25が開されると、比例・積分制御器28
の出力はそのとき出力で固定される。当該制御器28は
積分制御を行っているからである。したがって、事実
上、圧延材冷却装置13a,13bの流量は、再びスイ
ッチ25が閉じられるまで、その上限値あるいは下限値
付近で固定されることになる。
【0069】同様に圧延スタンド5,4の出側の圧延材
冷却装置の流量が上限値もしくは下限値に達し、出側温
度偏差が更に制限値をオーバーする方向であった場合、
操作端選択部31により、スイッチ25,26が開さ
れ、スイッチ27を閉される。これにより、圧延スタン
ド3の出側の圧延材冷却装置の流量を操作するFB制御
が実施される。なお、比例・積分制御器29の出力につ
いては、比例・積分制御器28の場合と同様である。
【0070】上述したように、本発明の実施の形態に係
る熱間仕上圧延機の温度制御装置は、圧延機設定部21
により速度パターン、出側目標温度及びこれに応じた初
期流量を設定し、FF制御用流量演算部22により等価
熱伝達係数αFjを実現する圧延材冷却装置の流量Q
ISCji を算出しFF制御用流量制御部23においてこれ
に基づくFF流量制御を実行するとともに、FB制御部
24により出側温度及び出側目標温度との偏差に基づく
FB流量制御を行うようにしたので、圧延材長手方向全
域に亘って圧延機出側における圧延材温度を目標値に制
御できる。また圧延機入側温度の変化、あるいは圧延機
の急加減速等による圧延機出側における圧延材温度の変
動を高精度かつ高応答で低減させることができ、圧延材
の品質向上および歩留まりを向上させることができる。
【0071】本実施形態の熱間仕上圧延機の温度制御装
置は、最下流から複数の圧延材冷却装置をFB制御の操
作端とするとともに、スイッチ25,26,27と、比
例・積分制御器28,29,30及び操作端選択部31
を備え、FB制御を圧延機の出側に近い操作端から順次
使用するように制御したので、すなわち最下流の圧延材
冷却装置から流量を操作し、その流量が制限値に達した
場合、次に圧延機の出側に近い圧延材冷却装置の流量を
操作するようにしたので、その時の制御状態において最
も応答の速い高応答なFB制御を実現することができ
る。 (発明の第2の実施の形態)本実施形態は、FB制御の
操作端として圧延材冷却装置に加えて圧延速度も操作す
ることを特徴とする。圧延材冷却装置の冷却水の流量に
は設備的な制限値は無論のこと、圧延操業上からの制限
値もある。したがって、熱間圧延機の出側における圧延
材の温度偏差が大きい場合には、圧延材冷却装置のみで
は目標温度を達成できない場合も考えられるため、これ
に対応させるものである。
【0072】図7は本発明の第2の実施の形態に係る熱
間仕上圧延機の温度制御装置の一例を示す構成図であ
り、図5と同一部分には同一符号を付してその説明を省
略する。
【0073】本実施形態の熱間仕上圧延機の温度制御装
置は、各圧延スタンド1〜6に対するFB制御が付加さ
れる他、第1の実施形態と同様に構成され制御される。
図7において、圧延スタンド6は電動機32により駆動
され、当該電動機32は速度制御装置33によりその回
転速度が所定の値に制御される。また、圧延機速度主幹
部34は、各圧延スタンド1〜6の速度基準を設定す
る。すなわち、電動機および速度制御装置は全ての圧延
スタンド1〜6に設置され、圧延機速度主幹部34によ
りこれらが制御されているが、図7では圧延スタンド6
以外についてはその表示が省略されている。
【0074】圧延機速度主幹部34は、圧延機設定部2
1によって速度パターンが設定されるようになってい
る。FB制御部35は、第1の実施形態のFB制御部2
4と同様に、圧延機設定部21から設定された圧延機出
側目標温度と出側温度計20にて検出された実績出側温
度との偏差を演算し、この偏差がゼロになるようFB制
御用の操作端である圧延材冷却装置11a,11b,1
2a,12b,13a,13bの流量操作量を演算し出
力する。
【0075】また、FB制御部35は、FB制御用の圧
延材冷却装置の流量が制限値に達し圧延材冷却装置によ
るFB制御が不能になった場合には、出側温度偏差を低
減するよう圧延機速度操作量を演算し圧延機速度主幹部
34へ出力するようになっている。
【0076】圧延機速度主幹部34は、圧延機設定部2
1から設定された速度パターンにFB制御部35からの
操作量を加算し、各圧延スタンド1〜6の速度制御装置
33等に出力する。
【0077】図8は本実施形態のFB制御部の構成例を
示すブロック図であり、図6と同一部分には同一符号を
付してその説明を省略する。同図に示すFB制御部35
には、第1の実施形態のFB制御部24の構成に加え、
スイッチ36及び比例・積分制御器37が設けられてい
る。また操作端選択部38には、第1の実施形態の操作
端選択部31と同様な選択機能の他、圧延機速度操作量
を操作するための選択機能が加えられている。
【0078】比例・積分制御器37は、スイッチ36を
介して入力されたTFD AIM とTFD ACT の偏差により、出
側温度偏差を低減する圧延機速度操作量を演算し圧延機
速度主幹部34へ出力するように構成されている。
【0079】このように構成された本実施形態の熱間仕
上圧延機の温度制御装置の動作について説明する。な
お、第1の実施形態と同様な部分は説明を省略する。ま
ず、操作端選択部38には、出側温度偏差及び圧延スタ
ンド3〜5出側の圧延材冷却装置11a,11b,12
a,12b,13a,13bの実績流量が入力されてい
る。
【0080】ここで、圧延スタンド3〜5出側の圧延材
冷却装置の流量が上限値あるいは下限値に達し、更に制
限値をオーバーする方向の出側温度偏差が生じたとす
る。このとき既にスイッチ25,26が開かれ、スイッ
チ27が閉じられて、比例・積分制御器30による冷却
調整がなされている。この時点ではスイッチ36は開で
ある。
【0081】上記状態になったことで操作端選択部38
により、スイッチ25,26,27が開かれ、一方、ス
イッチ36が閉じられて、圧延機速度を操作するFB制
御が実施される。
【0082】すなわち、まず、TFD AIM とTFD ACT の偏
差がスイッチ36を介して比例・積分制御器37へ入力
される。さらに比例・積分制御器37により、出側温度
偏差を低減する圧延機速度操作量が演算され圧延機速度
主幹部34へ出力される。
【0083】そして、圧延機速度主幹部34において、
圧延器設定部21から設定された速度パターンによる速
度設定値Vn SET と比例・積分制御器37からの出力の
和が演算され、各スタンド1〜6の速度基準が速度制御
装置33等へ出力される。
【0084】こうして圧延材冷却装置の制御能力が不足
した場合でも、圧延材の速度調整によって圧延機出側温
度が目標値に制御されることになる。上述したように、
本発明の実施の形態に係る熱間仕上圧延機の温度制御装
置は、第1の実施形態の構成に加え、FB制御部35に
より出側温度偏差に応じて圧延機速度をも操作するよう
にしたので、すなわち、FB制御用の操作端である圧延
材冷却装置の流量が全て制限値に達し、更に熱間圧延機
の出側温度の偏差が生じた場合、この温度偏差を低減す
る方向に圧延機速度を操作するようにしたので、たとえ
圧延材冷却装置の制御能力が不足した場合でも、圧延機
出側温度を目標値になるように制御することができる。
【0085】なお、本発明は、上記各実施の形態に限定
されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に
変形することが可能である。例えば以下のような変形例
が考えられる。
【0086】各実施形態おいては、FF制御は図4に示
すFF制御点に対して行うが、FF制御点間を更に細か
に制御を行うため、予め決定したFF制御点の圧延材冷
却装置の流量を用い、FF制御点間の流量を線形補間等
で求め、圧延材冷却装置の流量を操作するようにしても
よい。
【0087】また各実施形態では、FF制御で用いる圧
延機入り側温度を入側温度計で検出した値を用いている
が、これは数式モデル等による予測温度を用いてもよ
い。さらに各実施形態では、圧延機入側温度をスケール
ブレーカ8の入側としているが、スケールブレーカ8の
出側、すなわち圧延スタンド1の入側としてもよい。
【0088】なお、実施形態に記載した手法は、計算機
に実行させることができるプログラム(ソフトウエア手
段)として、例えば磁気ディスク(フロッピーディス
ク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、
DVD等)、半導体メモリ等の記憶媒体に格納し、また
通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、
媒体側に格納されるプログラムには、計算機に実行させ
るソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブ
ルやデータ構造も含む)を計算機内に構成させる設定プ
ログラムをも含むものである。本装置を実現する計算機
は、記憶媒体に記録されたプログラムを読み込み、また
場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構
築し、このソフトウエア手段によって動作が制御される
ことにより上述した処理を実行する。
【0089】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、圧
延材の各制御点に対応してFF制御するとともに、FB
制御をも用いて圧延材冷却手段の冷却水量を調整するよ
うにしたので、急加減速圧延においても圧延機出側の圧
延材温度を目標値に制御すると共に、圧延材の全長に亘
って高精度の温度制御をすることができる熱間仕上圧延
機の温度制御装置及び記録媒体を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る温度制御装置
の制御対象となる熱間仕上圧延機の構成例を示す図。
【図2】圧延材の長手方向の代表的な温度パターンを模
式的に示す図。
【図3】熱間仕上圧延機の速度パターンの一例を示す
図。
【図4】熱間圧延機の入側における圧延材長手方向の本
実施形態の温度制御装置による制御ポイントを示す図。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る熱間仕上圧延
機の温度制御装置の一例を示す構成図。
【図6】同実施形態の熱間仕上圧延機の温度制御装置に
おけるFB制御部の構成例を示すブロック図。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る熱間仕上圧延
機の温度制御装置の一例を示す構成図。
【図8】同実施形態のFB制御部の構成例を示すブロッ
ク図。
【符号の説明】
1〜6…圧延スタンド 7…圧延材 8…スケールブレーカ 9a〜13a,9b〜13b…圧延材冷却装置 14a〜18a,14b〜18b…流量制御装置 19…温度計 20…温度計 21…圧延機設定部 22…FF制御用流量演算部 23…FF制御用流量制御部 24,35…FB制御部 25,26,27,36…スイッチ 28,29,30,37…比例・積分制御器 31,38…操作端選択部 32…電動機 33…速度制御装置 34…圧延機速度主幹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G05D 23/00 G05D 23/19 G 23/19 B21B 37/00 BBM

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧延スタンドをタンデムに配置し
    た熱間仕上圧延機により圧延される圧延材について、前
    記圧延機出側の圧延材温度を目標値に制御する熱間仕上
    圧延機の温度制御装置において、 前記圧延スタンドのスタンド間のうち、複数のスタンド
    間の夫々に設けられ、かつ前記圧延材に対して冷却水を
    噴射するとともに、その冷却水噴射量を調整し得る複数
    の圧延材冷却手段と、 前記目標値を得るために前記複数の圧延材冷却手段のう
    ち少なくとも1つの圧延材冷却手段を使用する制御につ
    いて、予め設定された圧延材毎の圧延速度パターンに基
    づき、前記圧延機入側における圧延材長手方向の複数位
    置各々に対する前記少なくとも1つの圧延材冷却手段の
    冷却水流量を演算するFF制御用流量演算手段と、 前記圧延材の圧延中に、圧延材長手方向の前記複数位置
    の各々をFF制御点として追跡し、各FF制御点が前記
    圧延機を通過する間に、前記FF制御用流量演算手段で
    演算された冷却水流量により冷却されるように、前記圧
    延材冷却手段の流量を操作するFF制御用流量制御手段
    と、 前記圧延機の出側における圧延材温度の実績値と前記目
    標値との偏差を少なくするように、前記複数の圧延材冷
    却手段のうち1以上の圧延材冷却手段の流量修正量を演
    算するとともに、前記1以上の圧延材冷却手段の流量を
    フィードバック制御により修正するFB制御手段とを備
    えたことを特徴とする熱間仕上圧延機の温度制御装置。
  2. 【請求項2】 FF制御用流量制御手段の制御対象であ
    る前記少なくとも1つの圧延材冷却手段は、前記複数の
    圧延材冷却手段のうち前記圧延機の入側に近いものから
    順に充当して該当数ほど使用することを特徴とする請求
    項1記載の熱間仕上圧延機の温度制御装置。
  3. 【請求項3】 FB制御手段の制御対象である前記1以
    上の圧延材冷却手段は、前記複数の圧延材冷却手段のう
    ち前記圧延機の出側に近いものから順に充当して該当数
    ほど使用することを特徴とする請求項1又は2記載の熱
    間仕上圧延機の温度制御装置。
  4. 【請求項4】 前記FB制御手段は、前記1以上の圧延
    材冷却手段のうち、圧延開始時は前記圧延機の出側に最
    も近い圧延材冷却手段のみを操作対象とし、前記目標値
    を得るのに当該圧延材冷却手段のみでは流量修正量が不
    足する場合には、前記圧延機出側に近い圧延材冷却手段
    から順にその操作対象に加えていくことを特徴とする請
    求項3記載の熱間仕上圧延機の温度制御装置。
  5. 【請求項5】 前記FB制御手段は、前記1以上の圧延
    材冷却手段すべてが圧延材冷却手段の流量上限値もしく
    は下限値に達した場合に、前記目標値が得られるように
    前記熱間仕上圧延機の圧延速度を修正することを特徴と
    する請求項1乃至4のうち何れか1項記載の熱間仕上圧
    延機の温度制御装置。
  6. 【請求項6】 複数の圧延スタンドをタンデムに配置し
    た熱間仕上圧延機により圧延される圧延材について前記
    圧延機出側の圧延材温度を目標値に制御し、また、前記
    目標値を得るために、前記圧延機における複数の圧延ス
    タンドのスタンド間のうち、複数のスタンド間の夫々に
    設けられ、かつ前記圧延材に対して冷却水を噴射すると
    ともに、その冷却水噴射量を調整し得る複数の圧延材冷
    却手段を制御する熱間仕上圧延機の温度制御装置の制御
    プログラムであって、 前記複数の圧延材冷却手段のうち少なくとも1つの圧延
    材冷却手段を使用する制御について、予め設定された圧
    延材毎の圧延速度パターンに基づき、前記圧延機入側に
    おける圧延材長手方向の複数位置各々に対する前記少な
    くとも1つの圧延材冷却手段の冷却水流量を演算するF
    F制御用流量演算機能と、 前記圧延材の圧延中に、圧延材長手方向の前記複数位置
    の各々をFF制御点として追跡し、各FF制御点が前記
    圧延機を通過する間に、前記FF制御用流量演算機能で
    演算された冷却水流量により冷却されるように、前記圧
    延材冷却手段の流量を操作するFF制御用流量制御機能
    と、 前記圧延機の出側における圧延材温度の実績値と前記目
    標値との偏差を少なくするように、前記複数の圧延材冷
    却手段のうち1以上の圧延材冷却手段の流量修正量を演
    算するとともに、前記1以上の圧延材冷却手段の流量を
    フィードバック制御により修正するFB制御機能とを有
    する制御プログラムを記録し、熱間仕上圧延機の温度制
    御装置に読み取り可能な記録媒体。
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