JP2016107323A - 熱延鋼帯の仕上圧延方法 - Google Patents

熱延鋼帯の仕上圧延方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便な手段で、仕上出側温度制御の精度を向上することによって良好な品質を有する熱延鋼帯を安定して生産することができ、しかも熱延鋼帯の生産性の向上を図ることができる仕上圧延方法の提供。【解決手段】熱間圧延ラインに設置される仕上圧延機1の最終スタンド4から熱延鋼帯2の先端が巻取機の方向へ排出される前の通板速度を一定とし、熱延鋼帯2の先端が最終スタンド4から排出された後に巻取機に噛込むまで、通板速度の加速率をα(m/分/秒)として仕上圧延を行ない、さらに、巻取機が熱延鋼帯の巻取りを開始した後、通板速度の加速率をβ(m/分/秒)とし、かつα<βとして仕上圧延を引き続き行ない、最終スタンド4の出側における熱延鋼帯の温度が予め設定された閾値を超えると加速率βの付加を停止して仕上圧延を行ない、最終スタンドの出側における熱延鋼帯の温度が閾値以下では加速率βを付加して仕上圧延を行なう方法。【選択図】図1

Description

本発明は、品質の良い熱延鋼帯を効率良く製造することが可能な仕上圧延方法に関するものである。
熱延鋼帯を製造するための熱間圧延ラインに設置される圧延機は粗圧延機と仕上圧延機に大別される。そして、近年、熱延鋼板に要求される特性が厳しさを増していく中で、良好な品質を得るために、仕上圧延機の出側に排出される熱延鋼帯の温度(以下、仕上出側温度という)の好適な範囲を、熱延鋼帯の成分や用途に応じて設定し、仕上出側温度をその範囲内に保ちながら仕上圧延を行なう技術が開発されている。
仕上出側温度を所定の範囲内に維持するための制御は、仕上圧延機を通過する熱延鋼帯の速度(以下、通板速度という)を低下すれば容易に行なうことができる。ところが通板速度の低下は、熱延鋼帯の生産性の低下を招く。そのため、
(a)仕上出側温度の制御の精度向上、すなわち熱延鋼帯の品質向上、
(b)熱延鋼帯の生産性向上、
を両立するための技術が検討されている。
たとえば特許文献1には、粗圧延機の出側と仕上圧延機の入側で熱延鋼帯の温度を測定し、その温度の測定値とトラッキングによる熱延鋼帯の位置情報とに基づいてスタンド間スプレーの噴射水量を調整するフィードフォワード制御を行なう技術が開示されている。しかしこの技術は、仕上出側温度の測定値に応じて通板速度を調整しないので、通板速度の増速と仕上出側温度の安定保持を両立させることは困難である。
特許文献2には、仕上圧延機の入側で熱延鋼帯の温度を測定し、その測定値と目標値との差に応じて通板速度を調整する技術が開示されている。この技術は、通板速度を適正に調整することによって生産性の向上が期待できるものの、仕上出側温度の測定値を通板速度の調整に反映しないので、仕上出側温度を目標範囲内に維持することは困難である。
特許文献3には、熱延鋼帯の仕上出側温度を測定し、その測定値と仕上出側温度の予測値に基づいて通板速度を段階的に加速する技術が開示されている。この技術は、熱間圧延ラインの操業開始から通板速度の変更を行なうものであるから、熱延鋼帯に作用する張力が安定する前(すなわち熱延鋼帯の先端が仕上圧延機から排出される前)に通板速度を変更することが許容され、その場合には、仕上出側温度を目標範囲内に維持することが困難になるという問題が生じる。しかも引用文献3の図3に開示された通板速度の推移によれば、時刻t3からt4の間に通板速度の変更(すなわち加速率の付加)を4回行なっており、そのとき付加される加速率はいずれも異なっている。このような加速率自体の変更を多数回行なうためには、複雑な構成の設備が必要となるばかりでなく、操業管理も複雑になる。
つまり、上記した(a)(b)を簡便な手段で両立させる技術は未だ確立されていない。
特開2012-40593号公報 特開平10-277627号公報 特開2012-223813号公報
本発明は、従来の技術の問題点を解消し、簡便な手段で、仕上出側温度制御の精度を向上することによって良好な品質の熱延鋼帯を安定して生産することができ、しかも熱延鋼帯の生産性の向上を図ることができる仕上圧延方法を提供することを目的とする。
本発明者は、仕上圧延を行ないながら通板速度を変更する技術について検討した。その結果、熱延鋼帯に安定した張力が作用する状態で、通板速度を変更(すなわち通板速度に加速率を付加)すれば、仕上圧延機の操業を問題なく継続できることが分かった。そこで、熱延鋼帯に作用する張力について詳細に研究した。その結果、
(A)熱延鋼帯の先端が仕上圧延機の最終スタンドから巻取機の方向へ排出されるまでは、熱延鋼帯の張力は必ずしも一定ではない、
(B)熱延鋼帯の先端が仕上圧延機の最終スタンドから巻取機の方向へ排出された後は、熱延鋼帯に安定した張力が作用する、
(C)熱延鋼帯の先端が巻取機に噛込むことによって、一層安定した張力が熱延鋼帯に作用する、
(D)熱延鋼帯の巻取りを行なう間は、張力の変動は発生しない
ということを見出した。したがって、熱延鋼帯の先端が仕上圧延機の最終スタンドから巻取機の方向へ排出された時に通板速度に加速率を付加することによって、生産性の向上を図ることができる。そして、熱延鋼帯の先端が巻取機に噛込んだ時に、通板速度をさらに増加させることによって、生産性を一層向上できる。
ただし、熱延鋼帯の通板速度を増加する(すなわち加速率を付加する)と、熱延鋼帯の仕上出側温度が上昇しやすくなる。そこで、仕上出側温度を目標範囲内に制御するための技術について研究した。その結果、
(E)通板速度を増加した後、熱延鋼帯の温度が上昇しすぎた時に通板速度を一定とし(すなわち加速率の付加を停止し)、仕上圧延機の各スタンド間に設置される冷却水スプレー(以下、スタンド間スプレーという)の噴射水量を調整することによって、その冷却能力を有効に活用できる、
(F)熱延鋼帯が十分に冷却された後に、再び加速率の付加を開始して通板速度を増加すれば、生産性の向上を図ることができる、
(G)加速率を一定値として変更せず、その付加開始と付加停止を繰り返すことによって、複雑な設備構成や操業管理が不要となる
ということを見出した。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。
すなわち本発明は、熱間圧延ラインに設置される仕上圧延機の最終スタンドから熱延鋼帯の先端が巻取機の方向へ排出される前の通板速度を一定とし、熱延鋼帯の先端が最終スタンドから排出された後に巻取機に噛込むまで、通板速度の加速率をα(m/分/秒)として仕上圧延を行ない、さらに、巻取機が熱延鋼帯の巻取りを開始した後、通板速度の加速率をβ(m/分/秒)とし、かつα<βとして仕上圧延を引き続き行ない、最終スタンドの出側における熱延鋼帯の温度が予め設定された閾値Mを超えると加速率βの付加を停止して引き続き仕上圧延を行ない、最終スタンドの出側における熱延鋼帯の温度が閾値M以下では加速率βを付加して仕上圧延を引き続き行なう熱延鋼板の仕上圧延方法である。
つまり、熱延鋼帯の先端が最終スタンドから排出される前の一定の通板速度をV1(m/分)とすれば、熱延鋼帯の先端が最終スタンドから排出された後に巻取機に噛込むまでの通板速度は、加速率αの付加を開始した後の経過時間t1(秒)に対して、
通板速度=V1+αt1
となる。また、巻取機が熱延鋼帯の巻取りを開始した後の通板速度は、熱延鋼帯の先端が巻取機に噛込んだ時の通板速度をV2(m/分)とすれば、加速率βの付加を開始した後の経過時間t2(秒)に対して、
通板速度=V2+βt2
となる。ここで通板速度は、最終スタンドのワークロールの回転速度を熱延鋼帯の進行速度に換算した値を意味する。
本発明の仕上圧延方法においては、加速率βの付加を停止して一定の通板速度で仕上圧延を行なう間は、最終スタンドの出側における熱延鋼帯の温度に基づいてスタンド間スプレーの噴射水量を調整するフィードバック制御を行なうことが好ましい。また、加速率βを付加して通板速度を増加しながら仕上圧延を行なう間は、仕上圧延機の第1スタンド入側における熱延鋼帯の温度に基づいてスタンド間スプレーの噴射水量を調整するフィードフォワード制御を行なうことが好ましい。さらに、加速率βの付加を停止した後、最終スタンドの出側における熱延鋼帯の温度が予め設定された閾値Nを下回ると加速率βを付加して仕上圧延を行なうことが好ましい。ここで、N<Mである。
本発明によれば、簡便な手段で、仕上出側温度制御の精度を向上することによって良好な品質を有する熱延鋼帯を安定して生産することができ、しかも熱延鋼帯の生産性の向上を図ることができるので、産業上格段の効果を奏する。
本発明を適用する仕上圧延機の例を模式的に示す配置図である。 本発明の仕上圧延における通板速度の推移の例を示すグラフである。 本発明の仕上圧延における通板速度の推移の例を示すグラフである。 比較のために行なった仕上圧延における通板速度の推移を示すグラフである。
図1は、本発明を適用する仕上圧延機の例を模式的に示す配置図である。また図2は、本発明の仕上圧延における通板速度の推移の例を示すグラフである。以下では、図1、2を参照して7スタンドの仕上圧延機にて本発明の仕上圧延方法を適用する例について説明する。ただし、本発明を適用する仕上圧延機は7スタンドに限定するものではない。
熱延鋼帯2は、図1中の矢印Sの方向へ進行し、仕上圧延機1の最初のロールスタンド3(以下、第1スタンドという)から順次ロールスタンドを通過する間に仕上圧延を施されて、最終スタンド4(すなわち第7スタンド)から排出され、さらに巻取機(図示せず)で巻取られる。
第1スタンド3の入側には入側温度計5が配設され、最終スタンド4の出側には出側温度計6が配設される。また、第1スタンド3から最終スタンド4までの各スタンド間には、スタンド間スプレー7が配設され、熱延鋼帯2に冷却水を噴射する。
熱延鋼帯2の仕上圧延を開始する際には、その先端が第1スタンド3から順次ロールスタンドを通過していく。この時、各ロールスタンドによる熱延鋼帯2の拘束状態が刻々と変化するので、熱延鋼帯2に作用する張力は必ずしも一定ではない。そして、熱延鋼帯2の先端が最終スタンド4の出側に排出された時、熱延鋼帯2に作用する張力が安定する。このようにして熱延鋼帯2の先端が最終スタンド4から排出されるまでは通板速度を一定とし、その値をV1(m/分)とする(図2参照)。なお、通板速度は、最終スタンド4のワークロールの回転速度を熱延鋼帯の進行速度に換算した値を意味する。
引き続き、熱延鋼帯2の先端は最終スタンド4から進行していき巻取機に噛込むが、熱延鋼帯2の先端が最終スタンド4の出側に排出された時に、通板速度に加速率α(m/分/秒)を付加することによって、通板速度を増加しながら熱延鋼帯2が進行する。つまり熱延鋼帯2の先端が巻取機に噛込むまでの通板速度は、時間の経過とともに増加し、加速率αの付加を開始した後の経過時間をt1(秒)としてV1+αt1である(図2参照)。ここでは熱延鋼帯2に作用する張力は安定しているので、通板速度を増加しても仕上圧延機1の操業に問題は生じない。
さらに、熱延鋼帯2は巻取機でコイルに巻取られるが、熱延鋼帯2の先端が巻取機に噛込んだ時に、通板速度に加速率β(m/分/秒)を付加することによって、通板速度をさらに増加(すなわちα<β)しながら仕上圧延を継続して、熱延鋼帯2を巻取る。熱延鋼帯2の巻取りを開始した後の通板速度は、熱延鋼帯2の先端が巻取機に噛込んだ時の通板速度をV2(m/分)とすれば、加速率βの付加を開始した後の経過時間t2(秒)に対して、V2+βt2である。
このようにして通板速度を増加し続けると、スタンド間スプレー7による冷却能力が不足するようになり、その結果、熱延鋼帯2の仕上出側温度が上昇する。そこで最終スタンド4の出側の出側温度計6で仕上出側温度を測定し、その測定値と予め設定した閾値Mとを比較する。そして、仕上出側温度の測定値が閾値Mを超えると、加速率βの付加を停止して、一定の通板速度で仕上圧延を継続する。この時の通板速度をV3とする(図2参照)。
仕上圧延を一定の通板速度V3で行ないながら、スタンド間スプレー7による冷却能力を調整し、熱延鋼帯2の仕上出側温度が十分に低下すれば、加速率βの付加を再び開始する。加速率βの付加の再開は、加速率βの付加を停止した後の経過時間をタイマーで計測し、所定の時間が経過した時に行なう等の方法を使用できる。ただし、仕上出側温度を高精度で制御する観点から、仕上出側温度の測定値が予め設定した閾値Nを下回った時に加速率βの付加を再開するのが好ましい。ここで、N<Mである。
加速率βの付加を再開した後の通板速度は、付加を再開した後の経過時間t3(秒)に対して、V3+βt3である。
こうして仕上圧延を継続して行ない、仕上出側温度の測定値が閾値Mを超えると、加速率βの付加を停止して、一定の通板速度で仕上圧延を継続する。この時の通板速度をV4とする(図2参照)。そして、熱延鋼帯2の仕上出側温度が十分に低下するまで、一定の通板速度V4で仕上圧延を行なう。
本発明では、通板速度に加速率βの付加開始と付加停止を繰り返す回数は特に限定しない。仕上出側温度の測定値と閾値M、Nとを比較しながら、加速率βの付加開始と付加停止を繰り返して、熱延鋼帯2の後端まで仕上圧延を行なうことによって、仕上出側温度の制御の精度を向上し、かつ熱延鋼帯2の生産性を向上することができる。しかも、加速率βの付加開始と付加停止を繰り返すという簡便な手段でそれらの効果を得ることができる。
加速率βの付加を停止して、一定の通板速度で仕上圧延を行なう間は、最終スタンド4の出側に設置した出側温度計6で測定した仕上出側温度の測定値に基づいてスタンド間スプレー7から噴射する冷却水の噴射水量を調整するフィードバック制御を行なうことが好ましい。その理由は、入側温度計5の測定値に基づくフィードフォワード制御を一定の通板速度で行なうと、熱延鋼帯2の仕上出側温度が変動し易いからである。
一方で、加速率βを付加して、通板速度を増加しながら仕上圧延を行なう間は、第1スタンド3の入側に設置した入側温度計5で熱延鋼帯2の温度を測定し、その測定値に基づいてスタンド間スプレー7から噴射する冷却水の噴射水量を調整するフィードフォワード制御を行なうことが好ましい。その理由は、通板速度を増加しながら、出側温度計6の測定値に基づくフィードバック制御を行なうと、熱延鋼帯2の仕上出側温度が変動し易いからである。
スタンド間スプレー7の噴射水量を調整する手段は、特に限定しない。たとえば、冷却水を噴射するノズルの個数を調整する、あるいは、ノズルに供給する冷却水量を調整する等の方法を使用できる。
なお本発明者の研究結果によれば、板厚1.2〜10mmの熱延鋼帯2に対して、加速率αを1〜15m/分/秒の範囲内、加速率βを5〜50m/分/秒の範囲内とすることが好ましい。
図1に示す仕上圧延機1を用いて熱延鋼帯2(板厚2mm、幅1200mm)の仕上圧延を本発明の方法で行なった。その手順について説明する。図3は、その仕上圧延における通板速度の推移を示すグラフである。
熱延鋼帯2の先端が最終スタンド4の出側に排出されるまで一定の通板速度で仕上圧延を行ない、熱延鋼帯2の先端が最終スタンド4の出側に排出された時に加速率α(8m/分/秒)を付加して、通板速度を増加しながら仕上圧延を行なった。
そして、熱延鋼帯2の先端が巻取機に噛込んだ時に加速率β(20m/分/秒)を付加して、通板速度をさらに増加しながら仕上圧延を行なった。この通板速度に加速率βを付加する期間は、入側温度計5で測定した熱延鋼帯2の温度に基づいてスタンド間スプレー7から噴射する冷却水の噴射水量を調整するフィードフォワード制御を行なった。
このようにして加速率βで通板速度を増加しながら仕上圧延を行ない、出側温度計6で測定した仕上出側温度が閾値M(875℃)を超えると、加速率βの付加を停止して、一定の通板速度で仕上圧延を継続した。この加速率βの付加を停止する期間は、出側温度計6で測定した仕上出側温度に基づいてスタンド間スプレー7から噴射する冷却水の噴射水量を調整するフィードバック制御を行なった。そして、出側温度計6で測定した仕上出側温度が閾値N(870℃)を下回った時に加速率βを再び付加して、通板速度をさらに増加しながら仕上圧延を行なった。これを発明例とする。
次に、比較のために行なった同じ寸法の熱延鋼帯2(板厚2mm、幅1200mm)の仕上圧延について説明する。図4は、その仕上圧延における通板速度の推移を示すグラフである。
熱延鋼帯2の先端が最終スタンド4の出側に排出されるまで一定の通板速度で仕上圧延を行ない、熱延鋼帯2の先端が最終スタンド4の出側に排出された時に加速率αを付加して、通板速度を増加しながら仕上圧延を行なった。
そして、熱延鋼帯2の先端が巻取機に噛込んだ時に加速率βを付加して、通板速度をさらに増加しながら仕上圧延を行ない、通板速度が予め設定した目標値に到達した後は一定の通板速度で仕上圧延を行なった。この加速率βを付加して通板速度を増加する期間、および加速率βの付加を停止して通板速度を一定とする期間は、出側温度計6で測定した仕上出側温度に基づいてスタンド間スプレー7から噴射する冷却水の噴射水量を調整するフィードバック制御を行なった。これを比較例とする。
発明例と比較例の仕上圧延において、出側温度計6による仕上出側温度の測定値がその許容範囲の上限値(890℃)を超える時間T(秒)を測定した。その結果を表1に示す。なお表1では、熱延鋼帯2の先端が最終スタンド4から排出された後に後端が排出されるまでの所要時間に対するTの割合を温度外れ発生率(%)として示す。
Figure 2016107323
表1から明らかなように、本発明では、仕上出側温度制御の精度が大幅に向上した。
1 仕上圧延機
2 熱延鋼帯
3 第1スタンド
4 最終スタンド
5 入側温度計
6 出側温度計
7 スタンド間スプレー

Claims (4)

  1. 熱間圧延ラインに設置される仕上圧延機の最終スタンドから熱延鋼帯の先端が巻取機の方向へ排出される前の通板速度を一定とし、前記熱延鋼帯の先端が前記最終スタンドから排出された後に巻取機に噛込むまで、通板速度の加速率をα(m/分/秒)として仕上圧延を行ない、さらに、前記巻取機が前記熱延鋼帯の巻取りを開始した後、通板速度の加速率をβ(m/分/秒)とし、かつα<βとして前記仕上圧延を引き続き行ない、前記最終スタンドの出側における前記熱延鋼帯の温度が予め設定された閾値Mを超えると前記加速率βの付加を停止して前記仕上圧延を引き続き行ない、前記最終スタンドの出側における前記熱延鋼帯の温度が前記閾値M以下では前記加速率βを付加して前記仕上圧延を引き続き行なうことを特徴とする熱延鋼板の仕上圧延方法。
  2. 前記加速率βの付加を停止して一定の通板速度で前記仕上圧延を行なう間は、前記最終スタンドの出側における前記熱延鋼帯の温度に基づいて前記スタンド間スプレーの噴射水量を調整するフィードバック制御を行なうことを特徴とする請求項1に記載の熱延鋼板の仕上圧延方法。
  3. 前記加速率βを付加して通板速度を増加しながら前記仕上圧延を行なう間は、前記仕上圧延機の第1スタンド入側における前記熱延鋼帯の温度に基づいてスタンド間スプレーの噴射水量を調整するフィードフォワード制御を行なうことを特徴とする請求項1または2に記載の熱延鋼板の仕上圧延方法。
  4. 前記加速率βの付加を停止した後、前記最終スタンドの出側における前記熱延鋼帯の温度が予め設定された閾値Nを下回ると前記加速率βを付加して前記仕上圧延を行なうことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱延鋼板の仕上圧延方法。
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