JPH1175560A - 高設栽培装置 - Google Patents

高設栽培装置

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Publication number
JPH1175560A
JPH1175560A JP24314397A JP24314397A JPH1175560A JP H1175560 A JPH1175560 A JP H1175560A JP 24314397 A JP24314397 A JP 24314397A JP 24314397 A JP24314397 A JP 24314397A JP H1175560 A JPH1175560 A JP H1175560A
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JP
Japan
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cultivation
container
soil
elevated
cultivation container
Prior art date
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Application number
JP24314397A
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English (en)
Inventor
Kohei Yamamoto
浩平 山本
Torao Miyazaki
虎男 宮崎
Hiroshi Iwashige
博 岩重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Kako Corp
Fukuoka Marumoto Co Ltd
Original Assignee
Yazaki Kako Corp
Fukuoka Marumoto Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Kako Corp, Fukuoka Marumoto Co Ltd filed Critical Yazaki Kako Corp
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Publication of JPH1175560A publication Critical patent/JPH1175560A/ja
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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 高設栽培装置10は、地表面11上に、
下部培土容器13と上部培土容器12とを積み重ねて形
成した培土収容部14内に培土15を充填して苺30な
どの植物を栽培するためのものであり、下部培土容器1
3は地表面11と連結可能な開口部16を有し、上部培
土容器12の下面は下部培土容器13と連結可能に開口
し、連結のための係合部17を備えている。 【効果】 立ち作業が可能で、設置および撤収作業が容
易となり、培土・水・肥料などの使用量を低減すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、苺、葉物野菜、花
卉、根菜類などを地表面より高い位置で栽培するための
高設栽培装置に関する。
【0002】
【従来の技術】苺、葉物野菜、花卉、根菜類などを栽培
する場合、従来より、栽培地の地表面に形成した畝に沿
って苗を植えて生育させる、いわゆる土耕栽培という方
法が採られている。土耕栽培においては、育苗から収穫
に至るまでの一連の作業は、中腰やしゃがんだ姿勢での
作業が多く、特に苺などの場合、定植などの際には苗の
運搬などの重労働を伴うため、作業者の肉体的負担は非
常に大きなものとなっている。
【0003】このような過酷な労働条件を改善するた
め、作業者が立った状態で作業可能な栽培技術の研究や
新たな栽培容器の開発、改良などが行われ、その成果と
して、いわゆる高設栽培と呼ばれる栽培方法が一部にお
いて実施されている。
【0004】本出願人の一人も苺などの栽培容器とし
て、培土の使用量が少なくてすみ、根の成長も良好な栽
培容器を開発し(実開平6−34437号公報参照)、
また、この栽培容器を保持する装置および散水や施肥に
好適な補助具を開発している(実公平6−16495号
公報参照)。これらの栽培容器と装置とを組み合わせる
ことにより、労働条件の改善を図ることができる。
【0005】図8は、前記補助具をセットした栽培容器
を保持装置で保持した状態を示す斜視図である。この図
に示すように、保持装置80はフレーム81および支柱
82などで構成されており、先細り円筒状の栽培容器9
1や散水・施肥用の補助具92を保持装置80で保持す
ることによって、立ち作業が可能となるため、栽培作業
の効率化、労働条件の改善を図ることができる。
【0006】一方、栽培容器を地表面より高い位置に保
持する方法として、本出願人の一人は、複数個の容器本
体を連結部材で連結した形状の栽培容器を架台に架け渡
して保持する方法を開発し、特開平8−298870号
公報などで開示している。
【0007】図9は、前記公報に係る栽培装置の一例を
示す斜視図であり、栽培容器95は、合成樹脂製の容器
本体96の上端の一部を連続的に形成することによっ
て、10個の容器本体を直線状に連結した形状を有する
容器本体群97a,97bを構成し、容器本体群97
a,97bの上部を連結部材98で連結した構造を備え
ている。
【0008】この栽培装置を使用することにより、立ち
作業が可能となり、従来の栽培容器の多数個分を1回の
係止動作でフレームに係止することができるため、栽培
容器の係止作業を効率化することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の高設栽培装置の
場合、栽培容器が単体容器、連続容器のいずれの形状で
あっても、容器内へ培土を充填する作業は容器ごとに行
う必要があるため、多数の栽培容器を使用して大規模栽
培を行う場合は、設置作業や培土充填作業に多大な時間
と労力を要している。
【0010】また、栽培容器は保持装置に垂り下げた状
態で使用する構造であるため、比重の大きな培土を充填
した場合に耐えられるように頑丈な構造にする必要があ
り、実際に栽培に寄与している部分に比べ、保持装置の
サイズや重量が大きくなりがちである。このため、装置
の運搬などの際は手間がかかり、設置するためには広い
スペースを必要とする。さらに、栽培シーズン終了後に
おける装置類の撤収作業にも多くの労力を費やしている
のが実状である。
【0011】一方、苺、葉物野菜などを栽培する場合、
植物の根は、土壌中のなるべく深い位置まで伸長させた
方が、養分の吸収性が向上し、生育状態が良好となり、
収穫量の増大を図ることができる。ところが、土耕栽培
の場合、一般に、地表面から30cm〜40cmの部分
は耕されているが、その下にある地盤は非常に固くなっ
ているため、根が下方へ伸長することができず、横方向
へ伸長する傾向が大である。したがって、根からの養分
吸収性が悪化するだけでなく、横に伸びた根同士が絡ん
で伸長を阻害し、植物の生育に悪影響を及ぼしている。
【0012】また、固い地盤部分においては、ミミズな
どの有益動物が生存できず、酸素などの供給も不十分と
なるという点においても、植物栽培に不都合である。近
年、大重量の大型農業機械の使用が増加しているため、
地盤の固化はますます進行しているのが実状である。
【0013】前記栽培容器91,95の場合、根が深い
ところまで伸長できるように縦方向のサイズを長くする
ことは可能であるが、長くするにつれて、培土の充填、
排出作業が著しく困難化し、保持装置も大型化するた
め、実用性を失う。
【0014】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、立ち作業が可能で、設置および撤収作業が容易であ
り、培土・水・肥料などの使用量を低減することができ
る高設栽培装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は、地表面上に複数の培土容器を積み重ねて
形成した溝形状の培土収容体内に培土を充填して植物を
栽培する高設栽培装置であって、培土収容体が、少なく
とも、地表面と連結可能な開口部を有する下部培土容器
と下部培土容器と連通可能な開口部を有する上部培土容
器とを備えたことを特徴とする。
【0016】本発明の高設栽培装置は、地表面上に形成
した溝形状の培土収容体内に培土を収容し、そこで植物
の栽培を行う。培土収容体は溝形状であり、その上面は
横方向に連続して開放しているため、培土の充填が容易
であり、充填作業を効率的に行うことができる。また、
培土収容体は複数の培土容器を積み重ねて形成したもの
であるため、運搬しやすく、設置、撤収作業も容易であ
る。さらに、培土収容体は、少なくとも、地表面と連結
可能な開口部を有する下部培土容器およびこれと連通可
能な開口部を有する上部培土容器とを備えているため、
培土収容体に収容した培土の重量は地表面にかかる。こ
のため、培土収容体の高さが高く培土収容量が多い場合
でも、培土収容体の重量負担は極めて小さい。
【0017】ここで、下部培土容器と上部培土容器との
連結部分に、互いに着脱可能な係合部を設けることによ
り、両者の組立、分解作業が容易となり、使用中の離脱
を防止することができる。
【0018】また、上部培土容器に、同上部培土容器内
に充填された培土を傾斜状態に保持する傾斜壁面を設け
ることにより、植物の生育状態を向上させ、収穫量の増
大を図ることができる。その理由については、以下の通
りである。
【0019】前記理由について、苺を例にして説明す
る。培土収容体に充填した培土に植えられた苺の苗は下
方へ伸長していこうとするが、苺苗のクラウン部分が壁
面に沿って傾斜状態に保持されていることにより、特
に、クラウン部分からの新たな根の発生が盛んになると
いう性質がある。すなわち、クラウン部分が傾斜状態に
保持された苺苗においては、既存の根が伸長するよりも
クラウン部分からの新根の発生の方が促進され、これら
の新根が培土中へ伸長していき、活着が良好となるた
め、その後の生育状態が活性化される。また、クラウン
部分から多くの新根が発生することにより、クラウン径
が太くなり、花数の増加も促進されるため、収穫量の増
大を図ることができる。さらに、苺の場合、ランナーは
クラウンが傾いた方向へ伸長していく性質があるため、
苺苗を傾斜状態に保持することによって、ランナーの生
育方向を適切に誘導することができる。
【0020】一方、本発明では、培土収容体を地表面上
で起立状態に保つための保持部材を備えることにより、
培土収容体を確実に保持することができる。したがっ
て、培土の使用量の低減、植物生育状態の向上を図るた
め、培土収容体の幅を狭く、高さを大とすることも可能
である。
【0021】この場合、培土収容体に、保持部材と係脱
可能な係合部を設けることにより、保持状態を強固なも
のにすることができ、装置の設置、撤収の際の培土収容
体と保持部材との係脱作業も容易となる。
【0022】また、培土収容体内に、温度調整手段、給
水手段の少なくとも一方を備えることにより、培土収容
体内で栽培する植物に対応した、温度管理、水管理を行
うことができる。この場合、温度調整手段としては、培
土収容体内にパイプを配置し、このパイプ内に加温また
は冷却した流体を通す構造などを採用することができ
る。また、給水手段としては、多数の排水孔を形成した
パイプを培土収容体内に配置し、このパイプ内に送り込
んだ水を排水孔から排出する構造などを採用することが
できる。
【0023】ここで、上部培土容器および下部培土容器
を合成樹脂で形成することにより、栽培期間中に他の物
体などと接触した場合の損傷、変形などを防止すること
ができ、農薬や薬剤などによる腐食、変質なども防止す
ることができる。また、軽量化を図ることができるた
め、運搬性が向上する。
【0024】この場合、例えば、下部培土容器を断熱機
能に優れた発泡合成樹脂で形成すれば、下部培土容器の
保温性を向上させることができ、内部に収容した培土が
熱放散によって冷え過ぎたり、外気温度によって培土温
度が必要以上に上昇するのを防止することができると共
に軽量化が図られ運搬性が向上する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1,2は本発明の実施の形態を
示す斜視図であり、図1は組立中の状態を表し、図2は
組立後の状態を表している。また、図3は実施の形態を
示す縦断面図である。
【0026】図1,2に示すように、本実施形態の高設
栽培装置10は、地表面11上に、下部培土容器13と
上部培土容器12とを積み重ねて形成した溝形状の培土
収容体14内に培土15を充填して苺30を栽培するも
のである。下部培土容器13は地表面11と連結可能な
開口部16を有し、上部培土容器12の下面は、下部培
土容器13と連通可能に開口し、係合部17を設けてい
る。
【0027】また、高設栽培装置10は、培土収容体1
4を地表面11上で起立状態に保つための保持部材19
を備え、保持部材19は上部培土容器12の両側に形成
した係合部20に係脱可能である。係合部20に係合さ
せた保持部材19の両端部分は、地表面11に立設した
支柱21に連結した水平バー22上にストッパ23によ
り固定されている。したがって、培土の使用量の低減、
植物生育状態の向上を図るため、培土収容体14の幅を
狭く、高さを大とした場合でも、培土収容体14を地表
面11上に確実に保持することができる。この場合、保
持部材19などを樹脂被覆鋼管にすれば、軽量で、錆の
発生もなくなる。
【0028】このような構造とすることにより、地表面
11上における培土収容体14の保持状態を強固なもの
にすることができ、装置の設置、撤収の際の培土収容体
14と保持部材19との係脱作業も容易となる。
【0029】また、培土収容体14内には、培土15を
加温するための温水装置と連結された温水パイプ24
と、培土15に水を供給するための散水孔付きの給水パ
イプ25とを備えているので、培土収容体14内で栽培
する苺30の生育状態に応じた適切な温度管理、水管理
を行うことができる。なお、栽培地の気候や栽培する植
物の種類などによっては、温水パイプ24内に冷水を供
給し、培土15の温度上昇を抑制することも可能であ
る。
【0030】さらに、図3に示すように、上部培土容器
12の係合部17は、下部培土容器13の上縁部18に
着脱可能に嵌合する構造であるため、上部培土容器12
と下部培土容器13との組立、分解作業は容易であり、
使用中は係合部17と上縁部18とが互いに嵌合状態に
あるため離脱することもない。この場合、係合部17は
上縁部18を取り囲むように嵌合するため、上縁部18
が外側へ広がるのを防止することができる。
【0031】このように、高設栽培装置10は、地表面
11上に形成した培土収容体14内に培土15を収容
し、そこで苺30などの栽培を行うため、立ち作業が可
能であり、土耕栽培に比べ培土・水・肥料などの使用量
を低減することができる。培土収容体14は溝形状であ
り、その上面は横方向に連続して開放しているため、培
土15の充填が容易であり、充填作業を効率的に行うこ
とができる。
【0032】また、培土収容体14は、上部培土容器1
2、下部培土容器13とを積み重ねて形成したものであ
るため、組立前は嵩張らず、運搬性に優れ、設置、撤収
作業も容易である。
【0033】さらに、培土収容体14を構成する上部培
土容器12と下部培土容器13とは連通状態にあり、下
部培土容器13の下端には地表面11と連結可能な開口
部16が形成されているため、培土収容体14内に収容
した培土15の重量は地表面11にかかる。このため、
培土収容量が多い場合でも、培土収容体14の重量負担
は極めて小さい。また、上部培土容器12は、充填され
た培土15を傾斜状態に保持しているので、苺30の生
育状態が向上する。
【0034】ここで、図3を参照して前記理由について
説明する。図3は実施の形態を示す縦断面図である。培
土収容体14に充填した培土15に植えられた苺30の
苗は下方へ伸長していこうとするが、苺30の苗のクラ
ウン31が傾斜壁面12aに沿って傾斜状態に保持され
ていることにより、特に、クラウン31部分からの新た
な細根32の発生が盛んになるという性質がある。
【0035】すなわち、傾斜状態に保持された苺30の
苗においては、既存の根が伸長するよりもクラウン31
部分からの新たな細根32の発生の方が促進され、これ
らの細根32が培土15中へ伸長していき、活着が良好
となるため、その後の生育状態が活性化される。
【0036】さらに、培土収容体14は縦方向に長い形
状であるため、苺30の根は下方の深いところまで伸長
していくことができ、これによって養分の吸収性が向上
するため、生育状態が良好となる。また、培土収容体1
4内の下方部分でも培土15が固化することがないた
め、根の伸長を阻害することがなく、酸素などの供給も
十分に行われる。
【0037】なお、本実施形態において、下部培土容器
13内の培土幅28は6cm程度であるが、1cm〜5
cm程度の培土幅であっても十分な収穫量が得られるこ
とが判明しているため、培土幅を狭めることにより、培
土・水・肥料などの使用量をさらに低減することが可能
である。
【0038】また、クラウン31部分から多くの細根3
2が発生することにより、花数の増加も促進されるた
め、収穫量の増大を図ることができる。さらに、苺の場
合、ランナーはクラウン31が傾いた方向へ伸長してい
く性質があるため、苺30の苗を傾斜状態に保持するこ
とによって、ランナーの生育方向を適切に誘導すること
ができるいう長所がある。
【0039】本実施形態の場合、上部培土容器12およ
び下部培土容器13は、合成樹脂で形成しているため、
栽培期間中に他の物体などと接触したときの損傷、変形
などが少なく、農薬や薬剤などによる腐食、変質なども
発生しない。
【0040】また、下部培土容器13を、例えば、発泡
合成樹脂で形成した場合、断熱機能が優れたものとな
り、内部に収容した培土15からの熱の放散、あるいは
外部温度による培土15の温度上昇を抑制することがで
き、発泡合成樹脂は比重が小さいため、下部培土容器1
3は軽量化し、運搬性も良好となる。
【0041】次に、図4,5を参照して、高設栽培装置
10の使用方法について説明する。図4は高設栽培装置
の実使用時における分解斜視図であり、図5は高設栽培
装置の実使用状態を示す斜視図である。
【0042】高設栽培装置10を実際に使用する場合
は、図4,5に示すように、下部培土容器13を横方向
に長く形成し、これに沿って複数の上部培土容器12を
配列した状態にする。下部培土容器13は2枚の板材1
3pを対向させ、その両端を断面コ字状の端部材13e
で固定することにより形成されている。また、図4に示
すように、上部培土容器12の係合部17は、下部培土
容器13の両端に係合させるものと、それ以外の部分に
係合させるものでは、異なった形状となっているため、
下部培土容器13と確実に係合させることができる。
【0043】このような構成とすることにより、設置場
所に応じた長さの高設栽培装置10を形成することがで
きるため、多数の苺30の栽培を行う場合にも自在に対
応することができ、設置、撤収作業も容易である。
【0044】本実施形態では、高設栽培装置10で苺3
0を栽培した場合について説明しているが、本発明はこ
れに限定するものではないため、葉物野菜、花卉、根菜
類などの他の植物を栽培する場合にも、広く活用するこ
とができ、特に、根菜類を栽培する場合は、下方への生
育を阻害する固い地盤などが存在しないため、生育状態
は極めて良好となる。
【0045】次に、図6,7を参照して、他の実施の形
態について説明する。図6,7はそれぞれ他の実施形態
を示す縦断面図である。
【0046】図6に示す高設栽培装置43においては、
上部培土容器40の下端部に溝形状の係合部41を形成
し、下部培土容器42の上縁部42aをこの中に嵌入さ
せることにより、上部培土容器40と下部培土容器42
とを連結する構造である。係合部41が溝形状であるた
め、強固な連結状態が得られる。他の部分の構造、機能
などについては高設栽培装置10と同様である。
【0047】図7に示す高設栽培装置50においては、
上部培土容器51下端の外側に階段状の係合部53を形
成し、下部培土容器52の上縁部52aをこの係合部5
3に係合させることにより、上部培土容器51と下部培
土容器52とを連結する構造である。このような構造と
した場合、培土幅28を狭めることなく、下部培土容器
52を構成する板材の厚さを厚くすることが可能である
ため、下部培土容器52の保温性や強度を高めたいとき
に好適である。他の部分の構造、機能などについては高
設栽培装置10と同様である。
【0048】
【発明の効果】本発明により、以下の効果を奏すること
ができる。
【0049】(1)地表面上に複数の培土容器を積み重
ねて形成した溝形状の培土収容体が、少なくとも、地表
面と連結可能な開口部を有する下部培土容器と下部培土
容器と連通可能な開口部を有する上部培土容器とを備え
たことにより、立ち作業が可能となり、設置および撤収
作業も容易であり、土耕栽培に比べて培土・水・肥料な
どの使用量を低減することができる。
【0050】(2)下部培土容器と上部培土容器との連
結部分に、互いに着脱可能な係合部を設けることによ
り、両者の組立、分解作業を容易化することができる。
また、係合部同士は互いに嵌合するため、使用中に離脱
するおそれもない。
【0051】(3)上部培土容器内に充填された培土を
傾斜状態に保持する傾斜壁面を上部培土容器に設けるこ
とにより、植物の生育状態を向上させ、収穫量の増大を
図ることができる。
【0052】(4)培土収容体を地表面上で起立状態に
保つための保持部材を備えることにより、培土収容体を
確実に保持することができ、培土などの使用量の低減、
植物生育状態の向上を図るため、培土収容体の幅を狭
く、高さを大とすることも可能である。
【0053】(5)培土収容体に、保持部材と係脱可能
な係合部を設けることにより、保持状態を強固なものに
することができ、装置の設置、撤収の際の培土収容体と
保持部材との係脱作業も容易となる。
【0054】(6)培土収容体内に、温度調整手段、給
水手段の少なくとも一方を備えることにより、培土収容
体内で栽培する植物に適した温度管理、水管理を行うこ
とができる。
【0055】(7)上部培土容器および下部培土容器を
合成樹脂で形成することにより、他の物体との接触によ
る損傷、変形あるいは農薬や薬剤などによる腐食、変質
などを防止することができると共に軽量化することがで
きるため運搬性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態である高設栽培装置を示す分解斜視
図である。
【図2】図1の高設栽培装置の使用状態を示す斜視図で
ある。
【図3】図1の高設栽培装置の使用状態を示す縦断面図
である。
【図4】図1の高設栽培装置の実使用時における分解斜
視図である。
【図5】図1の高設栽培装置の実使用状態を示す斜視図
である。
【図6】他の実施の形態である高設栽培装置を示す縦断
面図である。
【図7】他の実施の形態である高設栽培装置を示す縦断
面図である。
【図8】従来の高設栽培装置を示す斜視図である。
【図9】従来の高設栽培装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
10,43,50 高設栽培装置 11 地表面 12,40,51 上部培土容器 12a 傾斜壁面 13,42,52 下部培土容器 13p 板材 13e 端部材 14 培土収容体 15 培土 16 開口部 17,41,53 係合部 18,42a,52a 上縁部 19 保持部材 20 係合部 21 支柱 22 水平バー 23 ストッパ 24 温水パイプ 25 給水パイプ 28 培土幅 30 苺 31 クラウン 32 細根
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩重 博 福岡県嘉穂郡筑穂町大字平塚481番1号 矢崎化工株式会社九州支店内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地表面上に複数の培土容器を積み重ねて
    形成した溝形状の培土収容体内に培土を充填して植物を
    栽培する高設栽培装置であって、前記培土収容体が、少
    なくとも、地表面と連結可能な開口部を有する下部培土
    容器と前記下部培土容器と連通可能な開口部を有する上
    部培土容器とを備えたことを特徴とする高設栽培装置。
  2. 【請求項2】 前記下部培土容器と前記上部培土容器と
    の連結部分に、互いに着脱可能な係合部を設けた請求項
    1記載の高設栽培装置。
  3. 【請求項3】 前記上部培土容器に、同上部培土容器内
    に充填された培土を傾斜状態に保持する傾斜壁面を設け
    た請求項1,2記載の高設栽培装置。
  4. 【請求項4】 前記培土収容体を地表面上で起立状態に
    保つための保持部材を備えた請求項1〜3記載の高設栽
    培装置。
  5. 【請求項5】 前記培土収容体に、前記保持部材と係脱
    可能な係合部を設けた請求項4記載の高設栽培装置。
  6. 【請求項6】 前記培土収容体内に、温度調整手段、給
    水手段の少なくとも一方を備えた請求項1〜5記載の高
    設栽培装置。
  7. 【請求項7】 前記上部培土容器および前記下部培土容
    器を合成樹脂で形成した請求項1〜6記載の高設栽培装
    置。
JP24314397A 1997-09-08 1997-09-08 高設栽培装置 Pending JPH1175560A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24314397A JPH1175560A (ja) 1997-09-08 1997-09-08 高設栽培装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002345343A (ja) * 2001-05-30 2002-12-03 Jaht:Kk 高設栽培装置

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JP2002345343A (ja) * 2001-05-30 2002-12-03 Jaht:Kk 高設栽培装置

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