JPH1174685A - 電磁波シールド性光透過窓材 - Google Patents

電磁波シールド性光透過窓材

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JPH1174685A
JPH1174685A JP9258374A JP25837497A JPH1174685A JP H1174685 A JPH1174685 A JP H1174685A JP 9258374 A JP9258374 A JP 9258374A JP 25837497 A JP25837497 A JP 25837497A JP H1174685 A JPH1174685 A JP H1174685A
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electromagnetic wave
wave shielding
adhesive layer
resin
window material
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JP9258374A
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Shinji Saito
伸二 斉藤
Masahito Yoshikawa
雅人 吉川
Yasuhiro Morimura
泰大 森村
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Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PDP用電磁波シールドフィルタ等として好
適な、良好な電磁波シールド性能を有し、かつ光透過性
で鮮明な画像を得ることができ、しかも製造が容易な電
磁波シールド性光透過窓材を提供する。 【解決手段】 2枚の透明基板2A,2Bを導電性粒子
が分散混合されたEVAよりなる導電性接着層3で接合
一体化してなる電磁波シールド性光透過窓材1。 【効果】 導電性粒子の粒子の粒径や分散量を調整する
ことにより、所望の電磁波シールド性能を有し、かつ、
光透過性でモアレ現象のない窓材を得ることができる。
EVAに導電性粒子を混合してシート化した接着用シー
トを用いて容易に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁波シールド性光
透過窓材に係り、特に、良好な電磁波シールド性を備
え、かつ光透過性で、PDP(プラズマディスプレーパ
ネル)の前面フィルタ等として有用な電磁波シールド性
光透過窓材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器や通信機器等の普及にと
もない、これらの機器から発生する電磁波が問題視され
るようになっている。即ち、電磁波の人体への影響が懸
念され、また、電磁波による精密機器の誤作動等が問題
となっている。
【0003】特に、近年、平面大型ディスプレーとして
商品化されているPDPは、その動作機構ゆえ、画面か
らの電磁波放射が大きいため、電磁波シールド性を有
し、かつ光透過性の窓材が開発され、実用に供されてい
る。このような窓材はまた、携帯電話等の電磁波から精
密機器を保護するために、病院や研究室等の精密機器設
置場所の窓材としても利用されている。
【0004】従来の電磁波シールド性光透過窓材は、主
に、金網のような導電性メッシュ材を、アクリル板等の
透明基板の間に介在させて一体化した構成とされてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、導電性
メッシュを用いた従来の電磁波シールド性光透過窓材で
は、十分な電磁波シールド性を得るためには、メッシュ
の網目を相当細かくする必要があるが、その場合、OA
機器のPDPの前面に格子状のものを置くことになるこ
とから、画像がにじんで見えるなどの現象が起こり、鮮
明な画像が得られない。また、PDPのドット数と、メ
ッシュの格子とで干渉縞(いわゆるモアレ)が発生し、
この現象によっても画像は見難いものとなる。
【0006】しかも、導電性メッシュを用いる場合、基
板の貼り合せ工程において、基板間に薄いメッシュを挿
入しなければならないため、ハンドリングが煩雑な上、
貼り合せ条件の設定等も難しく、製造が容易ではないと
いう問題点もある。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決し、PD
P用電磁波シールドフィルタ等として好適な、良好な電
磁波シールド性能を有し、かつ光透過性で鮮明な画像を
得ることができ、しかも製造が容易な電磁波シールド性
光透過窓材を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電磁波シールド
性光透過窓材は、2枚の透明基板を、導電性材料の粒子
が分散混合された樹脂よりなる接着層により接合一体化
してなることを特徴とする。
【0009】本発明の電磁波シールド性光透過窓材は、
接着層に導電性材料の粒子(以下「導電性粒子」と称
す。)を分散させたものであるため、この粒子の粒径や
分散量を調整することにより、所望の電磁波シールド性
能を有し、かつ、光透過性でモアレ現象のない窓材を得
ることができる。
【0010】しかも、本発明の電磁波シールド性光透過
窓材は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の
樹脂に導電性粒子を混合してシート成形した接着用シー
トを2枚の透明基板間に介在させて接着処理を行うこと
により、容易に製造することができる。
【0011】本発明において、接着層中の導電性粒子の
粒径は0.5mm以下であることが好ましく、その混合
割合は樹脂に対して0.1〜50重量%であることが好
ましい。
【0012】また、樹脂としては、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(EVA)が好適である。
【0013】本発明の電磁波シールド性光透過窓材は、
導電性メッシュを併用したものであっても良い。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の電
磁波シールド性光透過窓材の実施の形態を詳細に説明す
る。
【0015】図1は本発明の電磁波シールド性光透過窓
材の実施の形態を示す模式的な断面図である。
【0016】図1に示す如く、本発明の電磁波シールド
性光透過窓材1は、2枚の透明基板2A,2Bを、導電
性粒子が分散混合されたEVA等の接着樹脂よりなる接
着層3で接合一体化してなるものである。
【0017】透明基板2A,2Bの構成材料としては、
ガラス、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチル
メタアクリレート(PMMA)、アクリル板、ポリカー
ボネート(PC)、ポリスチレン、トリアセテートシー
ト、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレン
−メタアクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファン
等、好ましくは、ガラス、PET、PC、PMMAが挙
げられる。
【0018】透明基板2A,2Bの厚さは得られる窓材
の用途による要求特性(例えば、強度、軽量性)等によ
って適宜決定されるが、通常の場合、0.1〜5mmの
範囲とされる。
【0019】透明基板2A,2Bは、必ずしも同材質で
ある必要はなく、例えば、PDP前面フィルタのよう
に、表面側のみに耐傷付性や耐久性が要求される場合に
は、この表面側となる透明基板2Aを厚さ1.0〜4.
0mm程度のガラス板とし、裏面側の透明基板2Bを厚
さ0.05〜0.3mm程度のPET板等とすることも
できる。
【0020】なお、この場合、表面側となる透明基板2
Aには、酸化珪素等によるハードコート処理、ポリフッ
化ビニリデン系塗料等による防汚処理、二酸化珪素膜と
二酸化チタン膜の積層等によるAR(反射防止)コート
処理、或いは光散乱材料を含むハードコートや表面が凹
凸形状をしたハードコート等によるアンチグレア加工等
を施し、また、裏面側となる透明基板2Bには、酸化亜
鉛や銀薄膜等の熱線反射コート等を施し、機能性を高め
ることができる。
【0021】このような透明基板2A,2Bを接着する
接着層3の樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アク
リル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸
メチル共重合体、金属イオン架橋エチレン−(メタ)ア
クリル酸共重合体、部分鹸化エチレン−酢酸ビニル共重
合体、カルボキシル化エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−(メタ)アクリル−無水マレイン酸共重合
体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アクリレート共重
合体等のエチレン系共重合体が挙げられる(なお、
「(メタ)アクリル」は「アクリル又はメタクリル」を
示す。)。その他、ポリビニルブチラール(PVB)樹
脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、シ
リコン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等も用い
ることができるが、性能面で最もバランスがとれ、使い
易いのはエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)であ
る。また、耐衝撃性、耐貫通性、接着性、透明性等の点
から自動車用合せガラスで用いられているPVB樹脂も
好適である。
【0022】PVB樹脂は、ポリビニルアセタール単位
が70〜95重量%、ポリ酢酸ビニル単位が1〜15重
量%で、平均重合度が200〜3000、好ましくは3
00〜2500であるものが好ましく、PVB樹脂は可
塑剤を含む樹脂組成物として使用される。
【0023】PVB樹脂組成物の可塑剤としては、一塩
基酸エステル、多塩基酸エステル等の有機系可塑剤や燐
酸系可塑剤が挙げられる。
【0024】一塩基酸エステルとしては、酪酸、イソ酪
酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプタン酸、n−オ
クチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−
ノニル酸)、デシル酸等の有機酸とトリエチレングリコ
ールとの反応によって得られるエステルが好ましく、よ
り好ましくは、トリエチレン−ジ−2−エチルブチレー
ト、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキソエ
ート、トリエチレングリコール−ジ−カプロネート、ト
リエチレングリコール−ジ−n−オクトエート等であ
る。なお、上記有機酸とテトラエチレングリコール又は
トリプロピレングリコールとのエステルも使用可能であ
る。
【0025】多塩基酸エステル系可塑剤としては、例え
ば、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等の有機酸
と炭素数4〜8の直鎖状又は分岐状アルコールとのエス
テルが好ましく、より好ましくは、ジブチルセバケー
ト、ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビトールアジ
ペート等が挙げられる。
【0026】燐酸系可塑剤としては、トリブトキシエチ
ルフォスフェート、イソデシルフェニルフォスフェー
ト、トリイソプロピルフォスフェート等が挙げられる。
【0027】PVB樹脂組成物において、可塑剤の量が
少ないと製膜性が低下し、多いと耐熱時の耐久性等が損
なわれるため、ポリビニルブチラール樹脂100重量部
に対して可塑剤を5〜50重量部、好ましくは10〜4
0重量部とする。
【0028】PVB樹脂組成物には、更に劣化防止のた
めに、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤が
添加されていても良い。
【0029】また、接着層3に分散させる導電性粒子と
しては、導電性を有するものであれば良く特に制限はな
いが、例えば、次のようなものが挙げられる。 (i) カーボン粒子ないし粉末 (ii) ニッケル、インジウム、クロム、金、バナジウ
ム、すず、カドミウム、銀、プラチナ、アルミ、銅、チ
タン、コバルト、鉛等の金属又は合金或いはこれらの導
電性酸化物の粒子ないし粉末 (iii) ポリスチレン、ポリエチレン等のプラスチック粒
子の表面に上記(i), (ii) の導電性材料のコーティング
層を形成したもの これらの導電性粒子の粒径は、過度に大きいと光透過性
や接着層3の厚さに影響を及ぼすことから、0.5mm
以下であることが好ましい。好ましい導電性粒子の粒径
は0.01〜0.5mmである。
【0030】また、接着層3中の導電性粒子の混合割合
は、過度に多いと光透過性が損なわれ、過度に少ないと
電磁波シールド性が不足するため、接着層3のEVA等
の樹脂に対する重量割合で0.1〜50重量%、特に
0.1〜20重量%、とりわけ0.5〜20重量%程度
とするのが好ましい。
【0031】導電性粒子の色、光沢は、目的に応じ適宜
選択されるが、ディスプレーフィルタの場合は、黒、茶
等の暗色で無光沢のものが好ましい。この場合は、導電
性粒子がフィルタの光線透過率を適度に調整すること
で、画面が見やすくなるという効果もある。
【0032】本発明の電磁波シールド性光透過窓材は、
EVA等の樹脂に所定量の導電性粒子と熱又は光硬化の
ための架橋剤を混合してシート化した接着用シートを、
透明基板2A,2B間に介在させ、減圧、加温下に脱気
して予備圧着した後、加熱又は光照射により接着層を硬
化させて一体化することにより容易に製造することがで
きる。
【0033】なお、接着層3の厚さは、電磁波シールド
性光透過窓材の用途等によっても異なるが、通常の場合
0.05〜1.0mm程度とされる。接着層3の厚さが
0.05mm未満では、電磁波シールドのための導電性
層の厚さが薄過ぎ、十分な電磁波シールド性を得ること
ができず、1.0mmを超えると光透過性が損なわれる
恐れがある。従って、接着用シートは、このような厚さ
の接着層が得られるように、0.05〜1.0mm厚さ
に成形される。
【0034】以下に、樹脂としてEVAを用いた場合を
例示して本発明に係る接着層についてより詳細に説明す
る。
【0035】EVAとしては酢酸ビニル含有量が5〜5
0重量%、好ましくは15〜40重量%のものが使用さ
れる。酢酸ビニル含有量が5重量%より少ないと耐候性
及び透明性に問題があり、また40重量%を超すと機械
的性質が著しく低下する上に、成膜が困難となり、シー
ト相互のブロッキングが生ずる。
【0036】架橋剤としては加熱架橋する場合は、有機
過酸化物が適当であり、シート加工温度、架橋温度、貯
蔵安定性等を考慮して選ばれる。使用可能な過酸化物と
しては、例えば2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
ハイドロパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3;ジーt−ブ
チルパーオキサイド;t−ブチルクミルパーオキサイ
ド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン;ジクミルパーオキサイド;α,α’−
ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン;
n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バ
レレート;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタ
ン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン;t−ブチルパーオ
キシベンゾエート;ベンゾイルパーオキサイド;第3ブ
チルパーオキシアセテート;2,5−ジメチル−2,5
−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3;1,1
−ビス(第3ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン;1,1−ビス(第3ブチルパーオ
キシ)シクロヘキサン;メチルエチルケトンパーオキサ
イド;2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオ
キシベンゾエート;第3ブチルハイドロパーオキサイ
ド;p−メンタンハイドロパーオキサイド;p−クロル
ベンゾイルパーオキサイド;第3ブチルパーオキシイソ
ブチレート;ヒドロキシヘプチルパーオキサイド;クロ
ルヘキサノンパーオキサイドなどが挙げられる。これら
の過酸化物は1種を単独で又は2種以上を混合して、通
常EVA100重量部に対して、5重量部以下、好まし
くは0.5〜5.0重量部の割合で使用される。
【0037】有機過酸化物は通常EVAに対し押出機、
ロールミル等で混練されるが、有機溶媒、可塑剤、ビニ
ルモノマー等に溶解し、EVAのシートに含浸法により
添加しても良い。
【0038】なお、EVAの物性(機械的強度、光学的
特性、接着性、耐候性、耐白化性、架橋速度など)改良
のために、各種アクリロキシ基又はメタクリロキシ基及
びアリル基含有化合物を添加することができる。この目
的で用いられる化合物としてはアクリル酸又はメタクリ
ル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミドが最も一般
的であり、エステル残基としてはメチル、エチル、ドデ
シル、ステアリル、ラウリル等のアルキル基の他、シク
ロキシヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノ
エチル基、2−ヒドロエチル基、3−ヒドロキシプロピ
ル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙
げられる。また、エチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールと
のエステルを用いることもできる。アミドとしてはダイ
アセトンアクリルアミドが代表的である。
【0039】より具体的には、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、グリセリン等のアクリル又
はメタクリル酸エステル等の多官能エステルや、トリア
リルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタ
ル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジア
リル等のアリル基含有化合物が挙げられ、これらは1種
を単独で、或いは2種以上を混合して、通常EVA10
0重量部に対して0.1〜2重量部、好ましくは0.5
〜5重量部用いられる。
【0040】EVAを光により架橋する場合、上記過酸
化物の代りに光増感剤が通常EVA100重量部に対し
て5重量部以下、好ましくは0.1〜5.0重量部使用
される。
【0041】この場合、使用可能な光増感剤としては、
例えばベンゾイン、ベンゾフェノン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ジ
ベンジル、5−ニトロアセナフテン、ヘキサクロロシク
ロペンタジエン、p−ニトロジフェニル、p−ニトロア
ニリン、2,4,6−トリニトロアニリン、1,2−ベ
ンズアントラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−
1,9−ベンズアンスロンなどが挙げられ、これらは1
種を単独で或いは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0042】また、この場合、接着促進剤としてシラン
カップリング剤が併用される。このシランカップリング
剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニル
トリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N
−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシランなどが挙げられる。
【0043】これらのシランカップリング剤は通常EV
A100重量部に対して0.001〜10重量部、好ま
しくは0.001〜5重量部の割合で1種又は2種以上
が混合使用される。
【0044】なお、本発明に係るEVA接着層には、そ
の他、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、老化防止剤、塗料
加工助剤、着色剤等を少量含んでいてもよく、また、場
合によっては疎水性シリカ、炭酸カルシウム等の充填剤
を少量含んでも良い。
【0045】また、接着性改良の手段として、シート化
されたEVA接着シート面へのコロナ放電処理、低温プ
ラズマ処理、電子線照射、紫外光照射などの手段も有効
である。
【0046】本発明に係るEVA接着用シートは、EV
Aと導電性粒子と、上述の添加剤とを混合し、押出機、
ロール等で混練した後、カレンダー、ロール、Tダイ押
出、インフレーション等の成膜法により所定の形状にシ
ート成形することにより製造される。成膜に際してはブ
ロッキング防止、透明基板との圧着時の脱気を容易にす
るためエンボスが付与される。
【0047】なお、本発明の電磁波シールド性光透過窓
材は、接着層に導電性粒子を混合し、接着層自体に電磁
波シールド性を付与することで従来のような導電性メッ
シュを不要とするものであるが、導電性メッシュを併用
することを何ら排除するものではない。
【0048】しかも、この場合には、導電性メッシュ
を、モアレ現象等の発生で視認性を損なわない網目設計
とした上で網目による電磁波シールド性の不足を導電性
粒子で補うことにより、良好な電磁波シールド性を得る
ことができる。
【0049】この場合、導電性メッシュとしては、線径
10〜500μmのステンレス等の金属や、めっき、塗
工、含浸などにより導電性を付与したポリエステルやナ
イロン等の線材よりなる、開口率(メッシュの投影面に
占める開口の面積割合)が20〜98%程度のものが好
適である。
【0050】導電性メッシュを併用する場合には、例え
ば、少なくとも一方に導電性粒子が混合された2枚のE
VA接着用シートの間に当該導電性メッシュを挟み込ん
だものを、2枚の透明基板間に介在させて接着一体化す
れば良いので、導電性メッシュを介在させることにより
製造工程が煩雑になることはない。
【0051】このような本発明の電磁波シールド性光透
過窓材は、PDPの前面フィルタとして、或いは、病院
や研究室等の精密機器設置場所の窓材等として有効に利
用可能である。
【0052】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0053】なお、実施例及び比較例で用いた接着用シ
ートは、次のようにして製造した。
【0054】接着用シートの製造 エチレン−酢酸ビニル共重合体(東洋曹逹社製ウルトラ
セン634:酢酸ビニル含量26%、メルトインデック
ス4)100重量部に、1,1−ビス(t−ブチルパー
オキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日
本油脂社製パーヘキサ3M)1重量部、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン0.1重量部、ジアリ
ルフタレート2重量部、及び紫外線吸収剤としてスミソ
ルブ130(住友化学工業社製)0.5重量部と、表1
に示す導電性粒子を表1に示す割合で添加、混合し(た
だし、比較例1〜3では導電性粒子無添加)、40mm
押出機にて0.1mm厚さの両面エンボスの接着用シー
トを作製した。
【0055】実施例1〜4、比較例1〜3 表面側透明基板2Aとして厚さ3.0mmのガラス板を
用い、裏面側透明基板2Bとして厚さ0.1mmのPE
Tシートを用い、これらの間に接着用シートを介在させ
たものを、ゴム袋に入れて真空脱気し、85℃の温度で
15分加熱して予備圧着した。その後、この予備圧着体
をオーブン中に入れ、150℃の条件下で15分間加熱
処理し、架橋硬化させて一体化した。
【0056】なお、比較例2,3及び実施例3,4で
は、表1に示す導電性メッシュを透明基板間に介在させ
て接着一体化した。
【0057】得られた窓材について下記方法により、3
0MHz〜300MHzにおける電磁波シールド性、光
透過率及び視認性(モアレの現象の有無)を調べ、結果
を表1に示した。
【0058】電磁波シールド性 KEC法(関西電子工業振興センター)に準拠したアン
リツ社製EMIシールド測定装置(MA8602B)を
用いて電界の減衰測定を行った。サンプルの大きさは9
0mm×110mmであった。
【0059】光透過率(%) 日立製可視紫外光分光測定装置(U−4000)を用
い、380nm〜780nm間の平均可視光透過率を求
めた。
【0060】視認性 ディスプレイ上に設置し、画面に干渉縞模様が発生する
か否かを目視で観察した。
【0061】
【表1】
【0062】表1より本発明によれば良好な電磁波シー
ルド性光透過窓材が提供されることがわかる。
【0063】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の電磁波シー
ルド性光透過窓材は、 導電性粒子の粒径や分散量を調整することにより、
所望の電磁波シールド性と光透過性を得ることができ
る。 導電性メッシュを用いた場合のモアレ現象等を防止
して鮮明な画像を得ることができる。 通常の接着処理で容易に製造することができる。 等の優れた効果を奏し、PDP用電磁波シールドフィル
タ等として工業的に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁波シールド性光透過窓材の実施の
形態を示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 電磁波シールド性光透過窓材 2A,2B 透明基板 3 接着層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01J 11/02 H01J 11/02 Z 17/16 17/16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の透明基板を、導電性材料の粒子が
    分散混合された樹脂よりなる接着層により接合一体化し
    てなることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該接着層中の導電性
    材料の粒子の混合割合が樹脂に対して0.1〜50重量
    %であることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓
    材。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、該導電性材料
    の粒子の粒径が0.5mm以下であることを特徴とする
    電磁波シールド性光透過窓材。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、該樹脂がエチレン−酢酸ビニル共重合体であること
    を特徴とする電磁波シールド性光透過窓材。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、該2枚の透明基板間に導電性メッシュが介在されて
    いることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材。
JP9258374A 1997-06-24 1997-09-24 電磁波シールド性光透過窓材 Pending JPH1174685A (ja)

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