JPH1174688A - 電磁波シールド性光透過窓材 - Google Patents

電磁波シールド性光透過窓材

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JPH1174688A
JPH1174688A JP9258377A JP25837797A JPH1174688A JP H1174688 A JPH1174688 A JP H1174688A JP 9258377 A JP9258377 A JP 9258377A JP 25837797 A JP25837797 A JP 25837797A JP H1174688 A JPH1174688 A JP H1174688A
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JP
Japan
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electromagnetic wave
wave shielding
window material
conductive layer
transparent substrate
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JP9258377A
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Shinji Saito
伸二 斉藤
Masahito Yoshikawa
雅人 吉川
Yasuhiro Morimura
泰大 森村
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PDP用電磁波シールドフィルタ等として好
適な、良好な電磁波シールド性能を有し、かつ光透過性
で鮮明な画像を得ることができ、製造が容易な電磁波シ
ールド性光透過窓材を提供する。 【解決手段】 板面に導電性インクのパターン印刷で導
電層3を形成した透明基板2Aと透明基板2BとをEV
A4で接着してなる電磁波シールド性光透過窓材1。 【効果】 パターン印刷によれば所望のパターン形状の
導電層を形成できることから、線径や間隔、網目形状の
自由度は導電性メッシュに比べて格段に大きい。このた
め、電磁波シールド性、光透過性が共に良好でモアレ現
象も起こることがないエッチング箔を用いて良好な電磁
波シールド性光透過窓材を実現することができる。予め
一方の透明基板に導電層を形成しておくことにより、通
常の接着処理で容易に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁波シールド性光
透過窓材に係り、特に、良好な電磁波シールド性を備
え、かつ光透過性で、PDP(プラズマディスプレーパ
ネル)の前面フィルタ等として有用な電磁波シールド性
光透過窓材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器や通信機器等の普及にと
もない、これらの機器から発生する電磁波が問題視され
るようになっている。即ち、電磁波の人体への影響が懸
念され、また、電磁波による精密機器の誤作動等が問題
となっている。
【0003】特に近年、平面大型ディスプレーとして商
品化されているPDPは、その動作機構ゆえ、画面から
の電磁波放射が大きいため、電磁波シールド性を有し、
かつ光透過性の窓材が開発され、実用に供されている。
このような窓材はまた、携帯電話等の電磁波から精密機
器を保護するために、病院や研究室等の精密機器設置場
所の窓材としても利用されている。
【0004】従来の電磁波シールド性光透過窓材は、主
に、金網のような導電性メッシュ材を、アクリル板等の
透明基板の間に介在させて一体化した構成とされてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、導電性
メッシュを用いた従来の電磁波シールド性光透過窓材で
は、十分な電磁波シールド性を得るためには、メッシュ
の網目を相当細かくする必要があるが、その場合、OA
機器のPDPの前面に格子状のものを置くことになるこ
とから、画像がにじんで見えるなどの現象が起こり、鮮
明な画像が得られない。また、PDPのドット数と、メ
ッシュの格子とで干渉縞(いわゆるモアレ)が発生し、
この現象によっても画像は見難いものとなる。
【0006】しかも、導電性メッシュを用いる場合、基
板の貼り合せ工程において、基板間に薄いメッシュを挿
入しなければならないため、ハンドリングが煩雑な上、
貼り合せ条件の設定等も難しく、製造が容易ではないと
いう問題点もある。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決し、PD
P用電磁波シールドフィルタ等として好適な、良好な電
磁波シールド性能を有し、かつ光透過性で鮮明な画像を
得ることができ、しかも製造が容易な電磁波シールド性
光透過窓材を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電磁波シールド
性光透過窓材は、透明基板の板面に導電層を形成してな
る電磁波シールド性光透過窓材において、該導電層は、
透明基板の板面に導電性インキをパターン印刷してなる
ものであることを特徴とする。
【0009】パターン印刷によれば、所望のパターン形
状の導電層を形成することができることから、線径や間
隔、網目形状の自由度は導電性メッシュに比べて格段に
大きい。
【0010】このため、電磁波シールド性、光透過性が
共に良好でモアレ現象も起こることがないエッチング箔
を用いて良好な電磁波シールド性光透過窓材を実現する
ことができる。
【0011】本発明の窓材は、少なくとも一方の透明基
板の板面に上記導電層を形成した2枚の透明基板を接合
樹脂で接合一体化した構成とするのが好ましい。
【0012】このような窓材は、予めパターン印刷によ
り導電層を形成した透明基板を用い、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)等の樹脂をシート成形した接着
用フィルムを2枚の透明基板間に介在させて接着処理を
行うことにより、容易に製造することができる。
【0013】この場合、透明基板を接着させる樹脂とし
ては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が好適
である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の電
磁波シールド性光透過窓材の実施の形態を詳細に説明す
る。
【0015】図1は本発明の電磁波シールド性光透過窓
材の実施の形態を示す模式的な断面図であり、図2
(a)〜(f)は印刷パターンの実施例を示す平面図で
ある。
【0016】図1の電磁波シールド性光透過窓材1は、
2枚の透明基板2A,2Bを接着層4で接合一体化して
なるものであり、2枚の透明基板2A,2Bのうち、透
明基板2Aの接着層4側には、パターン印刷により導電
層3が形成されている。
【0017】透明基板2A,2Bの構成材料としては、
ガラス、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチル
メタアクリレート(PMMA)、アクリル板、ポリカー
ボネート(PC)、ポリスチレン、トリアセテートフィ
ルム、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレ
ン−メタアクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファ
ン等、好ましくは、ガラス、PET、PC、PMMAが
挙げられる。
【0018】透明基板2A,2Bの厚さは得られる窓材
の用途による要求特性(例えば、強度、軽量性)等によ
って適宜決定されるが、通常の場合、0.05〜5mm
の範囲とされる。
【0019】透明基板2A,2Bは、必ずしも同材質で
ある必要はなく、例えば、PDP前面フィルタのよう
に、表面側のみに耐傷付性や耐久性等が要求される場合
には、この表面側となる透明基板2Aを厚さ1.0〜
4.0mm程度のガラス板とし、裏面側の透明基板2B
を厚さ0.05〜0.3mm程度のPET板等とするこ
ともできる。
【0020】なお、この場合、表面側となる透明基板2
Aには、酸化珪素等によるハードコート処理、ポリフッ
化ビニリデン系塗料等による防汚処理、二酸化珪素膜と
二酸化チタン膜の積層等によるAR(反射防止)コート
処理、或いは光散乱材料を含むハードコートや表面が凹
凸形状をしたハードコート等によるアンチグレア加工等
を施し、また、裏面側となる透明基板2Bには、酸化亜
鉛や銀薄膜等の熱線反射コート等を施し、機能性を高め
ることができる。
【0021】透明基板の板面に導電層を形成させるに
は、次のような導電性インキを用い、スクリーン印刷
法、インクジェット印刷法、静電印刷法等により透明基
板の板面に印刷すれば良い。 粒径100μm以下のカーボンブラック粒子、或い
は銅、アルミニウム、ニッケル等の金属又は合金の粒子
等の導電性材料の粒子を50〜90重量%濃度にPMM
A、ポリ酢酸ビニル、エポキシ樹脂等のバインダ樹脂に
分散させたもの。このインクは、トルエン、キシレン、
塩化メチレン、水等の溶媒に適当な濃度に希釈または分
散させて透明基板の板面に印刷により塗布し、その後必
要に応じ室温〜120℃で乾燥させ基板上に塗着させ
る。 上記と同様の導電性材料の粒子をバインダ樹脂で覆
った粒子を静電印刷法により直接塗布し熱等で固着させ
る。
【0022】このようにして形成される印刷膜の厚さ
は、薄過ぎると電磁波シールド性能が不足するので好ま
しくなく、厚過ぎると得られる電磁波シールド性光透過
窓材の厚さに影響を及ぼすことから、0.5〜100μ
m程度とするのが好ましい。
【0023】このようなパターン印刷によれば、パター
ンの自由度が大きく、任意の線径、間隔及び開口形状の
導電層を形成することができ、従って、モアレ現象がな
く、所望の電磁波シールド性と光透過性を有する電磁波
シールド性光透過窓材を容易に形成することができる。
【0024】本発明において、導電層のパターン印刷の
形状には特に制限はなく、例えば図2(a),(b)に
示すような四角形の開口部Mが形成された格子状の印刷
膜3A,3B、図(c),(d),(e),(f)に示
すような円形、六角形、三角形又は楕円形の開口部Mが
形成されたパンチングメタル状の印刷膜3C,3D,3
E,3F等が挙げられる。また、このように開口部Mが
規則的に並んだものの他、ランダムパターンとしてモア
レ現象を防止することもできる。
【0025】電磁波シールド性と光透過性とを共に確保
するために、この印刷膜の投影面における開口部分の面
積割合(以下「開口率」と称す。)は、20〜90%で
あることが好ましい。
【0026】なお、光透過性の向上のために、この開口
率を大きくした場合、透明基板2A又は2B、或いは、
透明基板2に透明導電膜を形成して印刷膜による電磁波
シールド性の不足分を補うようにしても良い。
【0027】本発明において、透明基板2A,2Bを接
着する接着層4の接着樹脂としては、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、
エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸メチル共重合体、金属イオン架橋エチレ
ン−(メタ)アクリル酸共重合体、部分鹸化エチレン−
酢酸ビニル共重合体、カルボキシル化エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル−無水マレ
イン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アク
リレート共重合体等のエチレン系共重合体が挙げられる
(なお、「(メタ)アクリル」は「アクリル又はメタク
リル」を示す。)。その他、ポリビニルブチラール(P
VB)樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール
樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂
等も用いることができるが、性能面で最もバランスがと
れ、使い易いのはエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)である。また、耐衝撃性、耐貫通性、接着性、透明
性等の点から自動車用合せガラスで用いられているPV
B樹脂も好適である。
【0028】PVB樹脂は、ポリビニルアセタール単位
が70〜95重量%、ポリ酢酸ビニル単位が1〜15重
量%で、平均重合度が200〜3000、好ましくは3
00〜2500であるものが好ましく、PVB樹脂は可
塑剤を含む樹脂組成物として使用される。
【0029】PVB樹脂組成物の可塑剤としては、一塩
基酸エステル、多塩基酸エステル等の有機系可塑剤や燐
酸系可塑剤が挙げられる。
【0030】一塩基酸エステルとしては、酪酸、イソ酪
酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプタン酸、n−オ
クチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−
ノニル酸)、デシル酸等の有機酸とトリエチレングリコ
ールとの反応によって得られるエステルが好ましく、よ
り好ましくは、トリエチレン−ジ−2−エチルブチレー
ト、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキソエ
ート、トリエチレングリコール−ジ−カプロネート、ト
リエチレングリコール−ジ−n−オクトエート等であ
る。なお、上記有機酸とテトラエチレングリコール又は
トリプロピレングリコールとのエステルも使用可能であ
る。
【0031】多塩基酸エステル系可塑剤としては、例え
ば、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等の有機酸
と炭素数4〜8の直鎖状又は分岐状アルコールとのエス
テルが好ましく、より好ましくは、ジブチルセバケー
ト、ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビトールアジ
ペート等が挙げられる。
【0032】燐酸系可塑剤としては、トリブトキシエチ
ルフォスフェート、イソデシルフェニルフォスフェー
ト、トリイソプロピルフォスフェート等が挙げられる。
【0033】PVB樹脂組成物において、可塑剤の量が
少ないと製膜性が低下し、多いと耐熱時の耐久性等が損
なわれるため、ポリビニルブチラール樹脂100重量部
に対して可塑剤を5〜50重量部、好ましくは10〜4
0重量部とする。
【0034】PVB樹脂組成物には、更に劣化防止のた
めに、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤が
添加されていても良い。
【0035】図1の電磁波シールド性光透過窓材1は、
予め導電層3をパターン印刷により形成した透明基板2
Aを用い、EVA等のエチレン系共重合体に熱又は光硬
化のための架橋剤を混合してシート化した接着用フィル
ムを透明基板2A,2B間に介在させ、減圧、加温下に
脱気して予備圧着した後、加熱又は光照射により接着層
を硬化させて一体化することにより容易に製造すること
ができる。
【0036】なお、接着層4の厚さは、電磁波シールド
性光透過窓材の用途等によっても異なるが、通常の場合
0.05〜1.0mm程度とされる。従って、接着用フ
ィルムは、このような厚さの接着層が得られるように、
0.05〜1.0mm厚さに成形される。
【0037】以下に、エチレン系共重合体としてEVA
を用いた場合を例示して本発明に係る接着層についてよ
り詳細に説明する。
【0038】EVAとしては酢酸ビニル含有量が5〜5
0重量%、好ましくは15〜40重量%のものが使用さ
れる。酢酸ビニル含有量が5重量%より少ないと耐候性
及び透明性に問題があり、また40重量%を超すと機械
的性質が著しく低下する上に、成膜が困難となり、フィ
ルム相互のブロッキングが生ずる。
【0039】架橋剤としては加熱架橋する場合は、有機
過酸化物が適当であり、シート加工温度、架橋温度、貯
蔵安定性等を考慮して選ばれる。使用可能な過酸化物と
しては、例えば2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
ハイドロパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3;ジーt−ブ
チルパーオキサイド;t−ブチルクミルパーオキサイ
ド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン;ジクミルパーオキサイド;α,α’−
ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン;
n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バ
レレート;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタ
ン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン;t−ブチルパーオ
キシベンゾエート;ベンゾイルパーオキサイド;第3ブ
チルパーオキシアセテート;2,5−ジメチル−2,5
−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3;1,1
−ビス(第3ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン;1,1−ビス(第3ブチルパーオ
キシ)シクロヘキサン;メチルエチルケトンパーオキサ
イド;2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオ
キシベンゾエート;第3ブチルハイドロパーオキサイ
ド;p−メンタンハイドロパーオキサイド;p−クロル
ベンゾイルパーオキサイド;第3ブチルパーオキシイソ
ブチレート;ヒドロキシヘプチルパーオキサイド;クロ
ルヘキサノンパーオキサイドなどが挙げられる。これら
の過酸化物は1種を単独で又は2種以上を混合して、通
常EVA100重量部に対して、5重量部以下、好まし
くは0.5〜5.0重量部の割合で使用される。
【0040】有機過酸化物は通常EVAに対し押出機、
ロールミル等で混練されるが、有機溶媒、可塑剤、ビニ
ルモノマー等に溶解し、EVAのフィルムに含浸法によ
り添加しても良い。
【0041】なお、EVAの物性(機械的強度、光学的
特性、接着性、耐候性、耐白化性、架橋速度など)改良
のために、各種アクリロキシ基又はメタクリロキシ基及
びアリル基含有化合物を添加することができる。この目
的で用いられる化合物としてはアクリル酸又はメタクリ
ル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミドが最も一般
的であり、エステル残基としてはメチル、エチル、ドデ
シル、ステアリル、ラウリル等のアルキル基の他、シク
ロヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチ
ル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピ
ル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙
げられる。また、エチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールと
のエステルを用いることもできる。アミドとしてはダイ
アセトンアクリルアミドが代表的である。
【0042】より具体的には、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、グリセリン等のアクリル又
はメタクリル酸エステル等の多官能エステルや、トリア
リルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタ
ル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジア
リル等のアリル基含有化合物が挙げられ、これらは1種
を単独で或いは2種以上を混合して、通常EVA100
重量部に対して0.1〜2重量部、好ましくは0.5〜
5重量部用いられる。
【0043】EVAを光により架橋する場合、上記過酸
化物の代りに光増感剤が通常EVA100重量部に対し
て5重量部以下、好ましくは0.1〜3.0重量部使用
される。
【0044】この場合、使用可能な光増感剤としては、
例えばベンゾイン、ベンゾフェノン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ジ
ベンジル、5−ニトロアセナフテン、ヘキサクロロシク
ロペンタジエン、p−ニトロジフェニル、p−ニトロア
ニリン、2,4,6−トリニトロアニリン、1,2−ベ
ンズアントラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−
1,9−ベンズアンスロンなどが挙げられ、これらは1
種を単独で或いは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0045】また、この場合、接着促進剤としてシラン
カップリング剤が併用される。このシランカップリング
剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニル
トリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N
−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシランなどが挙げられる。
【0046】これらのシランカップリング剤は通常EV
A100重量部に対して0.001〜10重量部、好ま
しくは0.001〜5重量部の割合で1種又は2種以上
が混合使用される。
【0047】なお、本発明に係るEVA接着層には、そ
の他、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、老化防止剤、塗料
加工助剤、着色剤等を少量含んでいてもよく、また、場
合によってはカーボンブラック、疎水性シリカ、炭酸カ
ルシウム等の充填剤を少量含んでも良い。
【0048】また、接着性改良の手段として、シート化
されたEVA接着フィルム面へのコロナ放電処理、低温
プラズマ処理、電子線照射、紫外光照射などの手段も有
効である。
【0049】本発明に係るEVA接着用フィルムは、E
VAと上述の添加剤とを混合し、押出機、ロール等で混
練した後、カレンダー、ロール、Tダイ押出、インフレ
ーション等の成膜法により所定の形状にシート成形する
ことにより製造される。成膜に際してはブロッキング防
止、透明基板との圧着時の脱気を容易にするためエンボ
スが付与される。
【0050】このような本発明の電磁波シールド性光透
過窓材は、PDPの前面フィルタとして、或いは、病院
や研究室等の精密機器設置場所の窓材等として有効に利
用可能である。
【0051】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0052】なお、実施例及び比較例で用いた接着用フ
ィルムは、次のようにして製造した。接着用フィルムの製造 エチレン−酢酸ビニル共重合体(東洋曹逹社製ウルトラ
セン634:酢酸ビニル含量26%、メルトインデック
ス4)100重量部に、1,1−ビス(t−ブチルパー
オキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日
本油脂社製パーヘキサ3M)1重量部、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン0.1重量部、ジアリ
ルフタレート2重量部、及び紫外線吸収剤としてスミソ
ルブ130(住友化学工業社製)0.5重量部とを混合
し、40mm押出機にて0.2mm厚さの両面エンボス
の接着用フィルムを作製した。
【0053】実施例1,2 表面側透明基板2Aとして厚さ3.0mmのガラス板を
用い、裏面側透明基板2Bとして厚さ0.1mmのPE
Tシートを用い、透明基板2Aの一方の板面に表1に示
す導電性インクを用いて、表1に示す形状にパターン印
刷して導電層3を形成した。これらの透明基板2A,2
Bの間に、接着用フィルムを介在させたものを、ゴム袋
に入れて真空脱気し、85℃の温度で15分加熱して予
備圧着した。その後、この予備圧着体をオーブン中に入
れ、150℃の条件下で15分間加熱処理し、架橋硬化
させて一体化した。
【0054】得られた窓材について下記方法により、3
0MHz〜300MHzにおける電磁波シールド性、光
透過率及び視認性(モアレの現象の有無)を調べ、結果
を表1に示した。
【0055】電磁波シールド性 KEC法(関西電子工業振興センター)に準拠したアン
リツ社製EMIシールド測定装置(MA8602B)を
用いて電界の減衰測定を行った。サンプルの大きさは9
0mm×110mmであった。光透過率(%) 日立製可視紫外光分光測定装置(U−4000)を用
い、380nm〜780nm間の平均可視光透過率を求
めた。視認性 ディスプレイ上に設置し、画面に干渉縞模様が発生する
か否かを目視で観察した。
【0056】比較例1 実施例1において、透明基板2Aにパターン印刷を行わ
ずに、接合一体化したこと以外は同様にして光透過窓材
を作製し、同様にその特性を調べ、結果を表2に示し
た。
【0057】比較例2,3 実施例1において、透明基板2Aにパターン印刷を行わ
ずに、透明基板2A,2B間に表2に示す導電性メッシ
ュを介在させて接合一体化したこと以外は同様にして電
磁波シールド性光透過窓材を作製し、同様にその特性を
調べ、結果を表2に示した。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】表1,2より本発明によれば良好な電磁波
シールド性光透過窓材が提供されることがわかる。
【0061】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の電磁波シー
ルド性光透過窓材は、 導電層のパターン印刷の形状を選択することによ
り、所望の電磁波シールド性と光透過性を得ることがで
きる。 導電性メッシュを用いた場合のモアレ現象等を防止
して鮮明な画像を得ることができる。 予め、透明基板の板面にパターン印刷により導電層
を形成しておくことにより、通常の接着処理により容易
に製造することができる。 等の優れた効果を奏し、PDP用電磁波シールドフィル
タ等として工業的に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁波シールド性光透過窓材の実施の
形態を示す模式的な断面図である。
【図2】エッチングパターンの実施例を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 電磁波シールド性光透過窓材 2A,2B 透明基板 3 導電層 3A,3B,3C,3D,3E,3F 印刷膜 4 接着層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板の板面に導電層を形成してなる
    電磁波シールド性光透過窓材において、 該導電層は、透明基板の板面に導電性インキをパターン
    印刷してなるものであることを特徴とする電磁波シール
    ド性光透過窓材。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該窓材は2枚の透明
    基板を接着樹脂により接合一体化してなり、少なくとも
    一方の透明基板の板面に前記導電層が形成されているこ
    とを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記接着樹脂はエチ
    レン−酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする電磁
    波シールド性光透過窓材。
JP9258377A 1997-06-24 1997-09-24 電磁波シールド性光透過窓材 Pending JPH1174688A (ja)

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US09/099,343 US6090473A (en) 1997-06-24 1998-06-18 Electromagnetic-wave shielding and light transmitting plate
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100852858B1 (ko) * 2006-02-07 2008-08-18 주식회사 엘지화학 전자파차폐필름 및 이를 포함하는 광학필터

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100852858B1 (ko) * 2006-02-07 2008-08-18 주식회사 엘지화학 전자파차폐필름 및 이를 포함하는 광학필터

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