JP2000174488A - 電磁波シールド性光透過窓材 - Google Patents

電磁波シールド性光透過窓材

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JP2000174488A
JP2000174488A JP34723098A JP34723098A JP2000174488A JP 2000174488 A JP2000174488 A JP 2000174488A JP 34723098 A JP34723098 A JP 34723098A JP 34723098 A JP34723098 A JP 34723098A JP 2000174488 A JP2000174488 A JP 2000174488A
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wave shielding
electromagnetic wave
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transparent
transmitting window
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JP34723098A
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English (en)
Inventor
Masahito Yoshikawa
雅人 吉川
Hideshi Kotsubo
秀史 小坪
Yasuhiro Morimura
泰大 森村
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PDP用電磁波シールドフィルター等として
好適な、良好な電磁波シールド性能を有し、かつ光透過
性で鮮明な画像を得ることがでる電磁波シールド性光透
過窓材を提供する。透明基板の機械的強度、化学的耐久
性を高める。 【解決手段】 少なくとも一方が強化ガラスよりなる2
枚の透明基板2A,2Bを導電性メッシュ3を介在させ
て接着樹脂4で一体化した電磁波シールド性光透過窓材
1。導電性メッシュは、線径1〜200μm、開口率3
0〜99.9%の金属メッシュ、金属被覆有機繊維メッ
シュ、又は金属繊維と有機繊維の複合メッシュ。或い
は、少なくとも一方の電磁波シールド性光透過窓材の片
面又は両面に透明導電性膜を形成した電磁波シールド性
光透過窓材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁波シールド性光
透過窓材に係り、特に、良好な電磁波シールド性を備
え、かつ光透過性で、PDP(プラズマディスプレーパ
ネル)の前面フィルタ等として有用な電磁波シールド性
光透過窓材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器や通信機器等の普及にと
もない、これらの機器から発生する電磁波が問題視され
るようになっている。即ち、電磁波の人体への影響が懸
念され、また、電磁波による精密機器の誤作動等が問題
となっている。
【0003】そこで、従来、OA機器のPDPの前面フ
ィルタとして、電磁波シールド性を有し、かつ光透過性
の窓材が開発され、実用に供されている。このような窓
材はまた、携帯電話等の電磁波から精密機器を保護する
ために、病院や研究室等の精密機器設置場所の窓材とし
ても利用されている。
【0004】従来の電磁波シールド性光透過窓材は、主
に、金網のような導電性メッシュ材を、アクリル板等の
透明基板の間に介在させて一体化した構成とされてい
る。
【0005】従来の電磁波シールド性光透過窓材に用い
られている導電性メッシュは、一般に線径30〜500
μmで開口率30〜60%程度のものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
導電性メッシュを用いた電磁波シールド性光透過窓材で
は、十分な電磁波シールド性を得ることができず、ま
た、メッシュの網目を相当細かくしても、OA機器のP
DPの前面に格子状のものを置くことになることから、
画像がにじんで見えるなどの現象が起こり、鮮明な画像
が得られず、PDPのドット数と、メッシュの格子とで
干渉縞(いわゆるモアレ)が発生し、この現象によって
も画像は見難いものとなるといった問題があった。
【0007】また、電磁波シールド性光透過窓材の透明
基板としては、剛性に優れ、PDPからの伝熱による変
形がなく、耐食性等にも優れることから、ガラス基板を
用いるのが好ましいが、通常のガラス基板の場合、強い
荷重をかけると割れるという機械的強度に大きな欠点を
持っている。また、化学的安定性が十分であるとは言え
ず、耐候性が不足し、高温高湿環境下に長期間晒される
と表面にヤケが発生するなどの欠点があった。
【0008】本発明は上記従来の問題点を解決し、PD
P用電磁波シールドフィルター等として好適な、良好な
電磁波シールド性能を有し、かつ光透過性で鮮明な画像
を得ることができる電磁波シールド性光透過窓材を提供
するものである。
【0009】本発明はまた、透明基板としてのガラス基
板の機械的強度と化学的耐久性が著しく改善された電磁
波シールド性光透過窓材を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1〜3の電磁波シ
ールド性光透過窓材は、2枚の透明基板間に下記〜
の導電性メッシュを介在させて、接着樹脂で接合一体化
してなり、該2枚の透明基板のうちの少なくとも一方は
強化ガラスよりなることを特徴とする。
【0011】 線径1〜200μm、開口率30〜9
9.9%の金属繊維よりなる導電性メッシュ(請求項
1)。 線径1〜200μm、開口率30〜99.9%の、
金属被覆有機繊維よりなる導電性メッシュ(請求項
2)。 金属繊維及び/又は金属被覆有機繊維と有機繊維と
を織り込んだ導電性複合メッシュ(請求項3)。この導
電性メッシュは、線径1〜200μm、開口率30〜9
9.9%であることが好ましい(請求項4)。
【0012】なお、本発明において、導電性メッシュの
開口率とは、当該導電性メッシュの投影面積における開
口部分が占める面積割合を言う。
【0013】上記,の線径及び開口率の導電性メッ
シュであれば、良好な電磁波シールド性、光透過性を得
ることができ、かつ、モアレ現象を防止することができ
る。
【0014】また、上記の導電性複合メッシュであれ
ば有機繊維を併用することで、細い繊維を用いた開口率
の大きいメッシュであっても、ほつれることなく、織り
込むことができ、メッシュの線径及び開口率等の自由度
が高まり、容易に電磁波シールド性及び光透過性が良好
でモアレ現象のない電磁波シールド性光透過窓材を実現
できる。
【0015】請求項5の電磁波シールド性光透過窓材
は、2枚の透明基板間に導電性メッシュを介在させて、
接着樹脂で接合一体化してなる電磁波シールド性光透過
窓材において、該2枚の透明基板のうちの少なくとも一
方の透明基板の片面又は両面に、透明導電膜が形成され
ており、該一方の透明基板及び/又は他方の透明基板は
強化ガラスよりなることを特徴とする。
【0016】請求項5の電磁波シールド性光透過窓材で
は、透明導電膜が形成されているため、この透明導電膜
と導電性メッシュとで優れた電磁波シールド性を得るこ
とができる。このように透明導電膜との併用で電磁波シ
ールド性を得るため、導電性メッシュの設計において、
モアレ現象を重視することができ、モアレ現象の少ない
メッシュ設計にすることができる。
【0017】なお、本発明の電磁波シールド性光透過窓
材は、このように透明基板間に導電性メッシュを介在さ
せたものであるため、破損時の飛散防止効果が得られ、
安全性が高い。
【0018】また、本発明の電磁波シールド性光透過窓
材は、2枚の透明基板のうちの少なくとも一方が強化ガ
ラス、好ましくは化学強化ガラスであることから、透明
基板の機械的強度及び化学的安定性が向上し、良好な耐
候、耐久性が得られる。
【0019】ところで、PDPにはRGB各色に対応す
る蛍光体が各セルに塗布されているが、その発光効率は
必ずしも同じではないため、各色を合成した発光色例え
ば白色を表示させた場合、選択されている蛍光体の種類
等の影響により違った色度、色温度となる。これを所定
の設計値に合わせるためには複雑な処理が必要となる。
【0020】一般に、PDPの場合、青色発光が弱いた
め、青色輝度を補強する必要がある。また、色純度を向
上させ、優れた色再現性を得るには、別途カラーフィル
ターが必要となる。
【0021】しかしながら、無色透明の接着樹脂を用い
て導電性メッシュを接合一体化した電磁波シールド性光
透過窓材では、色調を変える作用は得られない。
【0022】これに対して、接着樹脂として有色透明の
ものを用いた請求項7であれば、光透過性を損なうこと
なく、青色輝度の補強又は色純度の向上を図ることがで
き、鮮明な画像を得ることができる。
【0023】また、従来の電磁波シールド性光透過窓材
では、画面における光の反射で画像が見難く、視野角が
小さく、横からの入射光に対して画面内容を十分に視認
できないという欠点があったが、電磁波発生源側と反対
側に位置する透明基板の表面に、高屈折率透明膜と低屈
折率透明膜との積層膜よりなる反射防止膜を形成した請
求項8によれば、この反射防止膜の光の干渉作用で光の
反射を防止して高視野角とすることができる。
【0024】更に、従来の導電性メッシュを用いた電磁
波シールド性光透過窓材では、十分な電磁波シールド性
を得ることができず、また、メッシュの網目を相当細か
くしても、OA機器のPDPの前面に格子状のものを置
くことになることから、画像がにじんで見えるなどの現
象が起こり、鮮明な画像が得られず、PDPのドット数
と、メッシュの格子とで干渉縞(いわゆるモアレ)が発
生し、この現象によっても画像は見難いものとなるとい
った問題があった。また、OA機器本体からの熱で画面
が過熱するという問題もあったが、電磁波発生源側に位
置する透明基板の表面に、熱線反射性の透明導電膜を形
成した請求項9によれば、透明導電膜と導電性メッシュ
とで優れた電磁波シールド性を得ることができ、また、
この透明導電膜は熱線反射性であるため、OA機器本体
からの熱を反射して、良好な断熱効果を得ることができ
る。
【0025】本発明において、接着樹脂としては、透明
のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が好適であ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の電
磁波シールド性光透過窓材の実施の形態を詳細に説明す
る。
【0027】まず、図1,2を参照して、請求項1〜4
の電磁波シールド性光透過窓材の実施の形態を詳細に説
明する。
【0028】図1は請求項1〜4の電磁波シールド性光
透過窓材の実施の形態を示す模式的な断面図、図2は請
求項3,4に係る複合メッシュの繊維を拡大して示す模
式図である。
【0029】図1に示す如く、この電磁波シールド性光
透過窓材1は、2枚の透明基板2A,2Bを、導電性メ
ッシュ3を介在させて接着樹脂4で接合一体化してなる
ものである。
【0030】透明基板2A,2Bの構成材料としては、
ガラス、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチル
メタアクリレート(PMMA)、アクリル板、ポリカー
ボネート(PC)、ポリスチレン、トリアセテートフィ
ルム、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレ
ン−メタアクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファ
ン等、好ましくは、ガラス、PET、PC、PMMAが
挙げられるが、本発明においては、透明基板2A,2B
のうちの少なくとも一方を強化ガラス、好ましくは化学
強化ガラス製とする。
【0031】この化学強化ガラスとしては、例えば、次
のようなものを用いることができる。
【0032】 アルカリ成分としてナトリウムイオン
を含有するガラスを、カリウムイオンを含有する溶融塩
に接触させてナトリウムイオンとカリウムイオンとのイ
オン交換により、ガラス表面に圧縮層を形成し、その後
ガラス表面をリチウム塩水溶液に接触させて、表面にリ
チウムイオンを固定したガラス。 アルカリ成分としてナトリウムイオンを含有するガ
ラスを、硝酸亜鉛と硝酸カリウムからなる混合溶融塩に
漬け、ガラス表面に亜鉛イオンを含むアルカリ溶出防止
層を形成したガラス。 アルカリ成分としてナトリウムイオンを含有するガ
ラスを、硝酸カルシウムと硝酸カリウムからなる混合溶
融塩に漬け、ガラス表面にガラス内部よりも少ないアル
カリ成分を含むアルカリ溶出防止層を形成したガラス。 アルカリ成分としてナトリウムイオンを含有するガ
ラスを、硝酸リチウムと硝酸カリウムからなる混合溶融
塩に漬け、ガラス表面にリチウムイオンを含有するアル
カリ溶出防止層を形成したガラス。
【0033】の強化ガラスでは、カリウムイオンを含
む溶融塩中でガラス表面近傍のナトリウムイオンをカリ
ウムイオンに置換した後、リチウム塩水溶液中で溶融塩
を溶解し、さらに、別のリチウム塩水溶液中に浸漬する
ことにより、ガラスの化学的耐久性が大幅に向上する。
用いるリチウム塩としては、硝酸リチウム、硫酸リチウ
ムが好んで用いられ、なかでも硝酸リチウムが好まし
い。硝酸リチウム水溶液の硝酸リチウム濃度は、10-4
モル/リットル以上とするのが好ましく、1モル/リッ
トル以上の濃度としても化学的耐久性は濃度に応じて増
大しないことから、特に10-4〜1モル/リットルの濃
度範囲、とりわけ10-2〜1モル/リットルの範囲とす
るのが好ましい。
【0034】このように溶融塩を用いたイオン交換反応
により化学強化されたガラス表面は、非常に高活性であ
り、水溶液に触れるとアルカリ金属イオンと水素イオン
とのイオン交換反応が行われ、一定量の水和層がガラス
表面に形成され表面が安定化する。この安定化がリチウ
ムイオンが存在する水溶液中で行われると、リチウムイ
オンがガラス表面に固定され、ガラス表面に耐候性の強
い層を形成する。これにより、ガラスの機械的強度を向
上させると共にガラス表面の高温高湿雰囲気下の化学的
耐久性が向上し、ガラス表面にヤケの発生が抑制され
る。
【0035】の強化ガラスは、硝酸亜鉛をモル濃度で
0.01〜0.5%含有する硝酸亜鉛と硝酸カリウムか
らなる混合溶融塩、或いは、硝酸亜鉛をモル濃度で20
〜50%含有する硝酸亜鉛と硝酸カリウムからなる混合
溶融塩を用いて製造される。硝酸亜鉛は単独で存在する
場合はその分解温度は350℃であるが、硝酸カリウム
中に上限値として0.5モル%までの量で含まれるとき
は、その分解温度以上であっても安定して存在するた
め、330℃〜450℃の混合溶融塩にガラスを漬ける
ことで溶融塩の安定性確保と処理時間の短縮化を図るこ
とができる。
【0036】また、硝酸亜鉛をモル濃度で20〜50%
含有する硝酸亜鉛と硝酸カリウムからなる混合溶融塩を
用いると硝酸リチウムと硝酸亜鉛の系が有する共融点近
傍の低い温度で処理することができ、混合溶融塩の共融
点以上350℃以下の比較的低温度域で強化処理を行う
ことができる。
【0037】この方法では、溶融した硝酸カリウムと硝
酸亜鉛との混合塩中にアルカリ成分としてナトリウムイ
オンを含むガラスを漬けると、ガラス中のナトリウムイ
オンと溶融塩中の亜鉛イオンがイオン交換により置換
し、表面近傍に亜鉛を含む層が形成され、この層により
機械的強度が向上すると共に高耐湿性が付与される。特
に、硝酸亜鉛を20〜50モル%含む混合塩では、その
共融点近傍の低い温度で、表面近傍に亜鉛を含む層を形
成することができ、この層により機械的強度が向上する
と共に高耐湿性が付与される。
【0038】の強化ガラスは、アルカリ成分としてナ
トリウムイオンを含有するガラスを、硝酸カルシウムを
モル濃度で10〜40%含有する硝酸カルシウムと硝酸
カリウムからなる混合溶融塩に漬け、ガラス表面近傍に
アルカリ溶出防止層を形成することにより製造される。
ここで混合溶融塩の温度は350〜470℃とするのが
好ましい。
【0039】この方法では、ガラス表面近傍にアルカリ
がガラス内部よりも減少した層が形成され、この層によ
り機械的強度が向上すると共に高耐湿性が付与される。
【0040】の強化ガラスは、アルカリ成分としてナ
トリウムイオンを含有するガラスを、硝酸リチウムをモ
ル濃度で1〜30%含有する硝酸リチウムと硝酸カリウ
ムからなるなる混合溶融塩に漬け、ガラス表面近傍にリ
チウムイオンを含有するアルカリ溶出防止層を形成する
ことにより製造される。ここで、混合溶融塩の温度は3
30〜450℃とするのが好ましい。
【0041】この方法では、ガラス中のナトリウムイオ
ンと溶融塩中のリチウムイオンがイオン交換により置換
し、表面近傍にリチウムを含む層が形成され、この層に
より機械的強度が向上すると共に高耐湿性が付与され
る。
【0042】なお、前記混合溶融塩にガラスを漬けるに
先立ち、硝酸カリウムのみからなる溶融塩に漬けてその
溶融塩中のカリウムイオンとガラス中のナトリウムイオ
ンとをイオン交換することが好ましい。
【0043】透明基板2A,2Bの厚さは得られる窓材
の用途による要求特性(例えば、強度、軽量性)等によ
って適宜決定されるが、通常の場合、0.1〜10mm
の範囲とされる。
【0044】透明基板2A,2Bは、必ずしも同材質で
ある必要はなく、例えば、PDP前面フィルタのよう
に、表面側のみに耐傷付性や耐久性等が要求される場合
には、この表面側となる透明基板2Aを厚さ0.1〜1
0mm程度の強化ガラス板とし、裏面側の透明基板2B
を厚さ1μm〜1mm程度のPETフィルム又はPET
板、アクリルフィルム又はアクリル板、ポリカーボネー
トフィルム又はポリカーボネート板等とすることもでき
る。
【0045】本発明においては、表面側(電磁波発生源
側と反対側)となる透明基板2Aの表面に反射防止膜を
形成してもよい。この透明基板2Aの表面側に形成され
る反射防止膜としては、下記(1)の単層膜や、高屈折
率透明膜と低屈折率透明膜との積層膜、例えば、下記
(2)〜(5)のような積層構造の積層膜が挙げられ
る。
【0046】(1) 透明基板よりも屈折率の低い透明
膜を一層積層したもの (2) 高屈折率透明膜と低屈折率透明膜を1層ずつ合
計2層に積層したもの (3) 高屈折率透明膜と低屈折率透明膜を2層ずつ交
互に合計4層積層したもの (4) 中屈折率透明膜/高屈折率透明膜/低屈折率透
明膜の順で1層ずつ、合計3層に積層したもの (5) 高屈折率透明膜/低屈折率透明膜の順で各層を
交互に3層ずつ、合計6層に積層したもの 高屈折率透明膜としては、ITO(スズインジウム酸化
物)又はZnO、AlをドープしたZnO、TiO2
SnO2、ZrO等の屈折率1.8以上の薄膜、好まし
くは透明導電性の薄膜を形成することができる。また、
低屈折率透明膜としてはSiO2、MgF2、Al23
の屈折率が1.6以下の低屈折率材料よりなる薄膜を形
成することができる。これらの膜厚は光の干渉で可視光
領域での反射率を下げるため、膜構成、膜種、中心波長
により異なってくるが4層構造の場合、透明基板側の第
1層(高屈折率透明膜)が5〜50nm、第2層(低屈
折率透明膜)が5〜50nm、第3層(高屈折率透明
膜)が50〜100nm、第4層(低屈折率透明膜)が
50〜150nm程度の膜厚で形成される。
【0047】また、このような反射防止膜の上に更に汚
染防止膜を形成して、表面の耐汚染性を高めるようにし
ても良い。この場合、汚染防止膜としては、フッ素系薄
膜、シリコン系薄膜等よりなる膜厚1〜1000nm程
度の薄膜が好ましい。
【0048】本発明の電磁波シールド性光透過窓材で
は、表面側となる透明基板2Aには、更に、シリコン系
材料等によるハードコート処理、或いはハードコート層
内に光散乱材料を練り込んだアンチグレア加工等を施し
ても良い。また、透明基板2Aに前述の反射防止フィル
ム、ハードコートフィルム、アンチグレアフィルム等を
透明粘着剤や透明接着剤で貼り付けることもできる。
【0049】一方、裏面側となる、即ち、電磁波発生源
側に位置する透明基板2Bには、金属薄膜又は透明導電
性膜等の熱線反射コート等を施して機能性を高めること
ができる。
【0050】この場合、透明基板2Bに形成される熱線
反射性の透明導電膜としては、ITO(スズインジウム
酸化物)、ATO(スズアンチモン酸化物)、ZnO、
AlをドープしたZnO、SnO2等の薄膜を形成する
ことができる。また、金、銀、銅、プラチナ等の金属薄
膜又はこれらの元素を含む合金薄膜を薄くコーティング
することでも可視光透過性を有し、赤外光を反射させる
ような熱線反射膜も用いることができる。その膜厚は、
要求される電磁波シールド性、光透過性、断熱性によっ
ても異なるが、通常の場合、金属酸化物薄膜の場合5Å
〜5μm程度、金属薄膜の場合2Å〜3000Å程度で
あることが好ましい。
【0051】これらの酸化物透明導電膜及び金属薄膜は
積層化することで導電性、熱線カット性を高めることが
できる。層数が多すぎると可視光領域の透明性が損なわ
れる。好ましい積層数は各々1〜20層、合計で2〜4
1層である。
【0052】これらの酸化物透明導電膜及び金属薄膜は
スパッタ法や真空蒸着法、イオンプレーティング法、C
VD法等、好ましくは膜厚制御が容易なスパッタ法によ
りベースとなる透明基板上に形成することができる。
【0053】従来の電磁波シールド性光透過窓材では、
ディスプレイからの熱で画面が加熱するという問題があ
ったが、電磁波発生源側に位置する透明基板2Bの表面
に、熱線反射性の透明導電膜を形成することにより、デ
ィスプレイからの熱を反射して、良好な断熱効果を得る
ことができる。また、特にPDPの場合、発光時に可視
光以外に近赤外線が放射されるため、PDP自体のリモ
コン操作ができなくなる場合もある。また、周囲の家電
製品の誤動作を引き起こす可能性もあるため、この近赤
外線領域の光を充分にカットする必要がある。
【0054】このような透明導電性膜は表面側の透明基
板2Aに形成することもできる。
【0055】本発明においては、このような透明基板2
A,2Bに介在させる導電性メッシュとして、次のよう
なものを用いる。
【0056】 線径1〜200μm、開口率30〜9
9.9%の金属繊維よりなる導電性メッシュ。この導電
性メッシュにおいて、線径が200μmを超えると開口
率が低下してしまい、1μm未満ではメッシュサイズが
小さい場合は形状を維持することができず、メッシュサ
イズが大きい場合開口率が低下してしまう。又、開口率
が100%になるとシールド性は全く得られず、30%
未満ではブラウン管などの発光体の輝度を低下させてし
まう。好ましい線径は5〜100μm、開口率は40〜
90%である。
【0057】 線径1〜200μm、開口率30〜9
9.9%の、金属被覆有機繊維よりなる導電性メッシ
ュ。この導電性メッシュにおいて、線径が200μmを
超えると開口率が低下してしまい、1μm未満ではメッ
シュサイズが小さい場合は形状を維持することができ
ず、メッシュサイズが大きい場合開口率が低下してしま
う。又、開口率が100%になるとシールド性は全く得
られず、30%未満ではブラウン管などの発光体の輝度
を低下させてしまう。好ましい線径は5〜100μm、
開口率は40〜90%である。
【0058】 金属繊維及び/又は金属被覆有機繊維
と有機繊維とを織り込んだ導電性複合メッシュ。この導
電性複合メッシュにおいて、線径が200μmを超える
と開口率が低下してしまい、1μm未満ではメッシュサ
イズが小さい場合は形状を維持することができず、メッ
シュサイズが大きい場合開口率が低下してしまう。線径
は1〜200μm、特に5〜100μmであることが好
ましい。また、開口率が100%になるとシールド性は
全く得られず、30%未満ではブラウン管などの発光体
の輝度を低下させてしまう。開口率は30〜99.9
%、特に40〜90%であることが好ましい。
【0059】上記,の導電性メッシュを構成する金
属繊維及び上記,を構成する金属被覆有機繊維の金
属としては、銅、ステンレス、アルミニウム、ニッケ
ル、クロム、チタン、タングステン、錫、鉛、鉄、銀、
炭素或いはこれらの合金、好ましくは銅、ステンレス、
アルミニウムが用いられる。
【0060】また、上記の導電性複合メッシュを構成
する有機繊維及び上記,を構成する金属被覆有機繊
維の有機材料としては、ポリエステル、ナイロン、塩化
ビニリデン、アラミド、ビニロン、セルロース等が用い
られる。
【0061】上記の導電性複合メッシュにおいて、金
属繊維及び/又は金属被覆繊維が過度に多く、有機繊維
が少ないと、有機繊維を用いたことによる効果が十分に
得られず、逆に、有機繊維が過度に多く、金属繊維及び
/又は金属被覆繊維が少ないと電磁波シールド性が低下
する。従って、金属繊維及び/又は金属被覆繊維と有機
繊維との割合は、金属繊維及び/又は金属被覆繊維:有
機繊維=1:1〜10(繊維本数比)とするのが好まし
い。
【0062】従って、導電性複合メッシュは、このよう
な割合で、金属繊維及び/又は金属被覆繊維と有機繊維
とが均一に分散するようにこれらを織り込んで製造され
る。
【0063】例えば、図2において、次のような繊維配
置の導電性複合メッシュ5とすることができる。
【0064】(i) a1,a3,…a2m+1とb1,b3,…
2m+1→金属繊維及び/又は金属被覆繊維 a2,a4,…a2mとb2,b4,…b2m→有機繊維 (ii) a1,a4,…a3m+1とb1,b4,…b3m+1→有機
繊維その他は金属繊維及び/又は金属被覆繊維 (iii) a1,a4,…a3m+1とb1,b4,…b3m+1→金属
繊維及び/又は金属被覆繊維、その他は有機繊維 本発明において、透明基板2A,2Bを導電性メッシュ
3を介して接着する接着樹脂4としては、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合
体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン
−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸メチル共重合体、金属イオン架橋エチレ
ン−(メタ)アクリル酸共重合体、部分鹸化エチレン−
酢酸ビニル共重合体、カルボキシル化エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル−無水マレ
イン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アク
リレート共重合体等のエチレン系共重合体が挙げられる
(なお、「(メタ)アクリル」は「アクリル又はメタク
リル」を示す。)。その他、ポリビニルブチラール(P
VB)樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール
樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂
等も用いることができるが、性能面で最もバランスがと
れ、使い易いのはエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)である。また、耐衝撃性、耐貫通性、接着性、透明
性等の点から自動車用合せガラスで用いられているPV
B樹脂も好適である。
【0065】PVB樹脂は、ポリビニルアセタール単位
が70〜95重量%、ポリ酢酸ビニル単位が1〜15重
量%で、平均重合度が200〜3000、好ましくは3
00〜2500であるものが好ましく、PVB樹脂は可
塑剤を含む樹脂組成物として使用される。
【0066】PVB樹脂組成物の可塑剤としては、一塩
基酸エステル、多塩基酸エステル等の有機系可塑剤や燐
酸系可塑剤が挙げられる。
【0067】一塩基酸エステルとしては、酪酸、イソ酪
酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプタン酸、n−オ
クチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−
ノニル酸)、デシル酸等の有機酸とトリエチレングリコ
ールとの反応によって得られるエステルが好ましく、よ
り好ましくは、トリエチレン−ジ−2−エチルブチレー
ト、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキソエ
ート、トリエチレングリコール−ジ−カプロネート、ト
リエチレングリコール−ジ−n−オクトエート等であ
る。なお、上記有機酸とテトラエチレングリコール又は
トリプロピレングリコールとのエステルも使用可能であ
る。
【0068】多塩基酸エステル系可塑剤としては、例え
ば、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等の有機酸
と炭素数4〜8の直鎖状又は分岐状アルコールとのエス
テルが好ましく、より好ましくは、ジブチルセバケー
ト、ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビトールアジ
ペート等が挙げられる。
【0069】燐酸系可塑剤としては、トリブトキシエチ
ルフォスフェート、イソデシルフェニルフォスフェー
ト、トリイソプロピルフォスフェート等が挙げられる。
【0070】PVB樹脂組成物において、可塑剤の量が
少ないと製膜性が低下し、多いと耐熱時の耐久性等が損
なわれるため、ポリビニルブチラール樹脂100重量部
に対して可塑剤を5〜50重量部、好ましくは10〜4
0重量部とする。
【0071】PVB樹脂組成物には、更に劣化防止のた
めに、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤が
添加されていても良い。
【0072】本発明の電磁波シールド性光透過窓材は、
EVA等の樹脂に所定量の熱又は光硬化のための架橋剤
を混合してシート化した接着用フィルムを2枚用い、こ
の接着用フィルムの間に導電性メッシュを挟んだものを
透明基板2A,2B間に介在させ、減圧、加温下に脱気
して予備圧着した後、加熱又は光照射により接着層を硬
化させて一体化することにより容易に製造することがで
きる。
【0073】なお、導電性メッシュ3と接着樹脂4とで
形成される接着層の厚さは、電磁波シールド性光透過窓
材の用途等によっても異なるが、通常の場合2μm〜1
mm程度とされる。従って、接着用フィルムは、このよ
うな厚さの接着層が得られるように、1μm〜1mm厚
さに成形される。
【0074】以下に、樹脂としてEVAを用いた場合を
例示して本発明に係る接着層についてより詳細に説明す
る。
【0075】EVAとしては酢酸ビニル含有量が5〜5
0重量%、好ましくは15〜40重量%のものが使用さ
れる。酢酸ビニル含有量が5重量%より少ないと耐候性
及び透明性に問題があり、また40重量%を超すと機械
的性質が著しく低下する上に、成膜が困難となり、フィ
ルム相互のブロッキングが生ずる。
【0076】架橋剤としては加熱架橋する場合は、有機
過酸化物が適当であり、シート加工温度、架橋温度、貯
蔵安定性等を考慮して選ばれる。使用可能な過酸化物と
しては、例えば2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
ハイドロパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3;ジーt−ブ
チルパーオキサイド;t−ブチルクミルパーオキサイ
ド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン;ジクミルパーオキサイド;α,α’−
ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン;
n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バ
レレート;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタ
ン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン;t−ブチルパーオ
キシベンゾエート;ベンゾイルパーオキサイド;第3ブ
チルパーオキシアセテート;2,5−ジメチル−2,5
−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3;1,1
−ビス(第3ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン;1,1−ビス(第3ブチルパーオ
キシ)シクロヘキサン;メチルエチルケトンパーオキサ
イド;2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオ
キシベンゾエート;第3ブチルハイドロパーオキサイ
ド;p−メンタンハイドロパーオキサイド;p−クロル
ベンゾイルパーオキサイド;第3ブチルパーオキシイソ
ブチレート;ヒドロキシヘプチルパーオキサイド;クロ
ルヘキサノンパーオキサイドなどが挙げられる。これら
の過酸化物は1種を単独で又は2種以上を混合して、通
常EVA100重量部に対して、10重量部以下、好ま
しくは0.1〜10重量部の割合で使用される。
【0077】有機過酸化物は通常EVAに対し押出機、
ロールミル等で混練されるが、有機溶媒、可塑剤、ビニ
ルモノマー等に溶解し、EVAのフィルムに含浸法によ
り添加しても良い。
【0078】なお、EVAの物性(機械的強度、光学的
特性、接着性、耐候性、耐白化性、架橋速度など)改良
のために、各種アクリロキシ基又はメタクリロキシ基及
びアリル基含有化合物を添加することができる。この目
的で用いられる化合物としてはアクリル酸又はメタクリ
ル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミドが最も一般
的であり、エステル残基としてはメチル、エチル、ドデ
シル、ステアリル、ラウリル等のアルキル基の他、シク
ロヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチ
ル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピ
ル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙
げられる。また、エチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールと
のエステルを用いることもできる。アミドとしてはダイ
アセトンアクリルアミドが代表的である。
【0079】より具体的には、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、グリセリン等のアクリル又
はメタクリル酸エステル等の多官能エステルや、トリア
リルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタ
ル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジア
リル等のアリル基含有化合物が挙げられ、これらは1種
を単独で、或いは2種以上を混合して、通常EVA10
0重量部に対して0.1〜2重量部、好ましくは0.5
〜5重量部用いられる。
【0080】EVAを光により架橋する場合、上記過酸
化物の代りに光増感剤が通常EVA100重量部に対し
て10重量部以下、好ましくは0.1〜10重量部使用
される。
【0081】この場合、使用可能な光増感剤としては、
例えばベンゾイン、ベンゾフェノン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ジ
ベンジル、5−ニトロアセナフテン、ヘキサクロロシク
ロペンタジエン、p−ニトロジフェニル、p−ニトロア
ニリン、2,4,6−トリニトロアニリン、1,2−ベ
ンズアントラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−
1,9−ベンズアンスロンなどが挙げられ、これらは1
種を単独で或いは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0082】また、この場合、促進剤としてシランカッ
プリング剤が併用される。このシランカップリング剤と
しては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β
−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニル
トリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N
−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシランなどが挙げられる。
【0083】これらのシランカップリング剤は通常EV
A100重量部に対して0.001〜10重量部、好ま
しくは0.001〜5重量部の割合で1種又は2種以上
が混合使用される。
【0084】なお、本発明に係る接着層には、その他、
紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、老化防止剤、塗料加工助
剤を少量含んでいてもよく、また、フィルター自体の色
合いを調整するために染料、顔料などの着色剤、カーボ
ンブラック、疎水性シリカ、炭酸カルシウム等の充填剤
を適量配合してもよい。
【0085】特に、接着用樹脂として、上述のような無
色透明樹脂に顔料を添加して着色した有色透明樹脂より
なるものを用いることにより、前述の如く、青色輝度を
補強するなどして自然な表示を得ることができ、或いは
カラーフィルター等を用いることなく、色純度を向上さ
せ優れた色再現性を得ることができる。
【0086】この場合、使用される顔料としては、特に
制限はなく、一般的なプラスチック用着色剤などを用い
ることができるが、例えば、黄色酸化鉄、黄鉛、カドミ
ウムイエロー、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、
モリブデートオレンジ、ピラゾロンオレンジ、ベンガ
ラ、カドミウムレッド、レーキレッドC、ブリリアント
カーミン6B、キナクリドンレッド、マンガンバイオレ
ット、メチルバイオレットレーキ、ジオキサジンバイオ
レット、群青、紺青、コバルトブルー、ビクトリアブル
ーレーキ、フタロシアニンブルー、クロムグリーン、酸
化クロム、フタロシアニングリーン等の1種を単独で或
いは2種以上を混合して用いることができる。
【0087】前述の如く、PDPの発光パネルでは青色
発光が弱く、青色輝度を補強することが望まれる点、及
び色純度向上のため、本発明では、 群青、紺青、コバルトブルー、ビクトリアブルーレ
ーキ、フタロシアニンブルーなどの青色顔料の1種又は
2種以上、或いはマンガンバイオレット、メチルバイオ
レットレーキ、ジオキサジンバイオレット等の紫色顔料
との組み合わせ等により青色に着色させる。或いは RGB各種の色純度を向上するような顔料、クロム
グリーン、酸化クロム、フタロシアニングリーン等の緑
色顔料と紫色又は青色顔料とを混合して配合する。 などの方法を採用するのが好ましい。
【0088】顔料の配合量は、透明性を損なうことな
く、コントラスト等の特性を向上させるために、EVA
等のマトリックス樹脂100重量部に対して0.001
〜10重量部とするのが好ましい。
【0089】なお、このような有色透明樹脂を用いる場
合、電磁波シールド性光透過窓材のすべての接着層が有
色透明樹脂よりなるものであっても良く、また、接着層
の一部のみが有色透明樹脂よりなるものであっても良
い。
【0090】また、本発明においては、接着性改良の手
段として、シート化された接着フィルム面へのコロナ放
電処理、低温プラズマ処理、電子線照射、紫外光照射な
どの手段も有効である。
【0091】本発明に係る接着用フィルムは、EVA等
の接着樹脂と上述の添加剤とを混合し、押出機、ロール
等で混練した後カレンダー、ロール、Tダイ押出、イン
フレーション等の成膜法により所定の形状にシート成形
することにより製造される。成膜に際してはブロッキン
グ防止、透明基板との圧着時の脱気を容易にするためエ
ンボスが付与される。
【0092】次に、図3を参照して請求項5の電磁波シ
ールド性光透過窓材の実施の形態を詳細に説明する。
【0093】図3(a)〜(c)は請求項5の電磁波シ
ールド性光透過窓材の実施の形態を示す模式的な断面図
である。
【0094】図3(a)の電磁波シールド性光透過窓材
11は、2枚の透明基板12A,12Bを、導電性メッ
シュ13を介在させて接着樹脂14で接合一体化してな
り、電磁波発生源と反対側に位置する透明基板12Aの
表面、即ち、当該窓材11をPDPの前面フィルタとし
て用いた場合、機器の表面側となる面に、透明導電膜1
5が形成されている。
【0095】図3(b)の電磁波シールド性光透過窓材
11Aは、2枚の透明基板12A,12Bを、導電性メ
ッシュ13を介在させて接着樹脂14で接合一体化して
なり、電磁波発生源と反対側に位置する透明基板12A
の接着面に、透明導電膜15が形成されている。
【0096】図3(c)の電磁波シールド性光透過窓材
11Bは、2枚の透明基板12A,12Bを、導電性メ
ッシュ13を介在させて接着樹脂14で接合一体化して
なり、電磁波発生源側に位置する透明基板12Bの接着
面に、透明導電膜15が形成されている。
【0097】なお、図示はしないが、透明導電膜は透明
基板12Bの表面(電磁波発生源側の面)に設けても良
い。
【0098】また、透明導電膜は、透明基板12A,1
2Bの接着面及び表面のうちの2箇所以上に設けても良
い。
【0099】透明基板12A,12Bの構成材料及びそ
の厚さについては、前述の請求項1〜4の電磁波シール
ド性光透過窓材の説明で記述したものと同様のものと採
用することができる。
【0100】透明導電膜5としては、ITO(スズイン
ジウム酸化物)又はZnO、AlをドープしたZnO、
SnO2 等の薄膜を形成することができる。また、銀、
銅等の金属薄膜を薄くコーティングすることでも可視光
透過性を有し、赤外光を反射させるような熱線反射膜も
用いることができる。その膜厚は、要求される電磁波シ
ールド性、光透過性、断熱性によっても異なるが、通常
の場合、金属酸化物薄膜の場合10Å〜5μm程度、金
属薄膜の場合5Å〜3000Å程度であることが好まし
い。
【0101】なお、請求項5の電磁波シールド性光透過
窓材においても、表面側となる透明基板12Aに、更
に、シリコン系材料等によるハードコート処理、或いは
ハードコート層内に光散乱材料を練り込んだアンチグレ
ア加工等を施しても良い。また、裏面側となる透明基板
12Bに、ITO、ZnO、銀等の熱線反射コート等を
施して機能性を高めることができる。前述の反射防止膜
や熱線反射性の透明導電膜についても同様である。
【0102】透明基板2A,2Bに介在させる導電性メ
ッシュ13としては、金属繊維及び/又は金属被覆有機
繊維よりなる線径1μm〜1mm、開口率50〜90%
のものが好ましい。この導電性メッシュにおいて、線径
が1mmを超えると開口率が下がるか、電磁波シールド
性が下がり、両立させることができない。1μm未満で
はメッシュとしての強度が下がり、取り扱いが非常に難
しくなる。また、開口率は90%を超えるとメッシュと
して形状を維持することが難しく、50%未満では光透
過性が低く、ディスプレイからの光線量が低減されてし
まう。より好ましい線径は10〜500μm、開口率は
60〜90%である。
【0103】導電性メッシュの開口率とは、前述の如
く、当該導電性メッシュの投影面積における開口部分が
占める面積割合を言う。
【0104】導電性メッシュを構成する金属繊維及び金
属被覆有機繊維の金属としては、請求項1〜4の電磁波
シールド性光透過窓材と同様、銅、ステンレス、アルミ
ニウム、ニッケル、チタン、タングステン、錫、鉛、
鉄、銀、炭素或いはこれらの合金、好ましくは銅、ステ
ンレス、アルミニウムが用いられる。
【0105】また、金属被覆有機繊維の有機材料として
も同様に、ポリエステル、ナイロン、塩化ビニリデン、
アラミド、ビニロン、セルロース等が用いられる。
【0106】請求項5において、透明基板12A,12
Bを導電性メッシュ13を介して接着する接着樹脂4と
しては、前述の請求項1〜4の電磁波シールド性光透過
窓材に用いられる接着樹脂として例示したEVAやPV
B樹脂等を用いることができ、そのシート化及び接着の
方法や条件についても同様の方法及び条件を採用するこ
とができる。
【0107】請求項5の電磁波シールド性光透過窓材
は、透明基板12A、12Bの必要箇所に予め透明導電
膜15を形成し、EVA等の樹脂に所定量の熱又は光硬
化のための架橋剤を混合してシート化した接着用フィル
ムを2枚用い、この接着用フィルムの間に導電性メッシ
ュを挟んだものを透明基板12A,12B間に介在さ
せ、減圧、加温下に脱気して予備圧着した後、加熱又は
光照射により接着層を硬化させて一体化することにより
容易に製造することができる。
【0108】なお、導電性メッシュ13と接着樹脂14
とで形成される接着層の厚さは、電磁波シールド性光透
過窓材の用途等によっても異なるが、通常の場合2μm
〜2mm程度とされる。従って、接着用フィルムは、こ
のような厚さの接着層が得られるように、1μm〜1m
m厚さに成形される。
【0109】このような本発明の電磁波シールド性光透
過窓材は、PDPの前面フィルタとして、或いは、病院
や研究室等の精密機器設置場所の窓材等として有効に利
用可能である。
【0110】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0111】なお、実施例及び比較例で用いた接着用フ
ィルムは、次のようにして製造した。
【0112】[接着用フィルムの製造]エチレン−酢酸
ビニル共重合体(東洋曹逹社製ウルトラセン634:酢
酸ビニル含量26%、メルトインデックス4)100重
量部に、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂社製パー
ヘキサ3M)1重量部、γ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン0.1重量部、ジアリルフタレート2
重量部、及び紫外線吸収剤としてスミソルブ130(住
友化学工業社製)0.5重量部とを混合し、40mm押
出機にて500μm厚さの両面エンボスの接着用フィル
ムを作製した。
【0113】また、透明基板のうち、ガラス板として
は、次のようにして強化処理を施した強化ガラスを用い
た。
【0114】[強化ガラスの製造]硝酸亜鉛濃度が0.
5%となるように硝酸亜鉛6水和物Zn(NO3)2・
6H2Oと硝酸カリウムKNO3をステンレス容器に入
れ、360℃に加熱して溶融塩とした。縦1000m
m、横600mm、厚み3mm又は1mmのソーダライ
ムシリカ組成のフロートガラスをこの溶融塩に1時間漬
けてその後除冷して化学強化ガラス板とした。
【0115】<請求項1〜4の電磁波シールド性光透過
窓材の実施例及び比較例> 実施例1〜6、比較例1,2 表面側透明基板2Aとして厚さ3.0mmの強化ガラス
板を用い、裏面側透明基板2Bとして厚さ0.1mmの
PETシートを用い、これらの間に2枚の接着用フィル
ムに表1に示す導電性メッシュを挟んだものを介在さ
せ、これをゴム袋に入れて真空脱気し、90℃の温度で
10分加熱して予備圧着した。その後、この予備圧着体
をオーブン中に入れ、150℃の条件下で15分間加熱
処理し、架橋硬化させて一体化した。
【0116】得られた窓材について下記方法により、3
00MHzにおける電磁波シールド性及び光透過率を調
べ、結果を表1に示した。
【0117】<電磁波シールド性>KEC法(関西電子
工業振興センター)に準拠したアンリツ社製EMIシー
ルド測定装置(MA8602B)を用いて電界の減衰測
定を行った。サンプルの大きさは90mm×110mm
であった。
【0118】<光透過率(%)>日立製可視紫外光分光
測定装置(U−4000)を用い、380nm〜780
nm間の平均可視光透過率を求めた。
【0119】
【表1】
【0120】実施例7〜12、比較例3,4 導電性メッシュとして、表2に示す金属被覆有機繊維よ
りなるものを用いたこと以外は実施例1と同様にして電
磁波シールド性光透過窓材を作製し、同様にその性能を
調べ、結果を表2に示した。
【0121】
【表2】
【0122】実施例13〜18 導電性メッシュとして、表3に示す導電性複合メッシュ
を用いたこと以外は実施例1と同様にして電磁波シール
ド性光透過窓材を作製し、同様にその性能を調べ、更
に、下記方法によりモアレ現象の有無を調べ、結果を表
3に示した。
【0123】<モアレ現象の有無>ディスプレイ上に設
置し、画面に干渉縞模様が発生するか否かを目視で観察
した。
【0124】
【表3】
【0125】<請求項5の電磁波シールド性光透過窓材
の実施例> 実施例19〜30 表面側透明基板12A及び裏面側透明基板12Bとして
表4に示すものを用い、これらの透明基板12A、12
Bのうちの表5,6に示す部分に表5,6に示す透明導
電膜を形成し、これらの間に2枚の接着用フィルムに表
5,6に示す導電性メッシュを挟んだものを介在させ、
これをゴム袋に入れて真空脱気し、90℃の温度で10
分加熱して予備圧着した。その後、この予備圧着体をオ
ーブン中に入れ、150℃の条件下で15分間加熱処理
し、架橋硬化させて一体化した。
【0126】得られた窓材について、実施例1と同様に
して30MHz〜300MHzにおける電磁波シールド
性及び光透過率を調べると共に、実施例13と同様にし
てモアレ現象の有無を調べ、結果を表5,6に示した。
【0127】
【表4】
【0128】
【表5】
【0129】
【表6】
【0130】実施例31、比較例5 通常のフロートガラスと、上記の化学強化ガラスを用い
て機械的強度試験を行った。図1の構造において透明基
板2Aを厚さ2mmのフロートガラス板、透明基板2B
を厚さ1mmのフロートガラス板又は化学強化ガラス板
として、インストロン社製圧縮試験機を用いて3点曲げ
試験を行った。サンプル形状、試験条件を下記に示す。
また、試験結果を表7に示す。 サンプル形状 :50mm×150mm 3点曲げスパン :80mm クロスヘッド速度:2mm/min サンプル数 :n=5の平均値
【0131】
【表7】
【0132】表7より、化学強化ガラスを用いることで
破壊応力を向上させることができることがわかる。
【0133】以上の結果から、本発明によれば良好な電
磁波シールド性光透過窓材が提供されることがわかる。
【0134】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の電磁波シー
ルド性光透過窓材は、良好な電磁波シールド性と光透過
性を有し、しかもディスプレイのマトリックスとの間に
生じるモアレ現象を低減できる機能を有している。ま
た、透明基板を透明接着剤で強固に接合しているため、
衝撃時に透明基板が割れて飛散することもなく、安全性
に富み、PDP用電磁波シールドフィルター等として工
業的に極めて有用である。
【0135】しかも透明基板の機械的強度が高く、また
化学的安定性に富むため、高強度で良好な耐候、耐久性
が得られる。
【0136】請求項7の電磁波シールド性光透過窓材に
よれば、光透過性を損なうことなく、青色輝度の補強又
は色純度の向上を図ることができ、鮮明な画像を得るこ
とができる。
【0137】請求項8の電磁波シールド性光透過窓材に
よれば、反射防止膜の光の干渉作用で光の反射を防止し
て高視野角とすることができる。
【0138】請求項9の電磁波シールド性光透過窓材に
よれば、透明導電膜と導電性メッシュとで優れた電磁波
シールド性を得ることができる上に、OA機器本体から
の熱を反射して、良好な断熱効果を得ることができる。
【0139】請求項10の電磁波シールド性光透過窓材
によれば、接着性等において良好な性能を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜4の電磁波シールド性光透過窓材の
実施の形態を示す模式的な断面図である。
【図2】請求項3,4に係る複合メッシュの繊維を拡大
して示す模式図である。
【図3】請求項5の電磁波シールド性光透過窓材の実施
の形態を示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
1,11,11A,11B 電磁波シールド性光透過窓
材 2A,2B,12A,12B 透明基板 3,13 導電性メッシュ 4,14 接着樹脂 5 導電性複合メッシュ 15 透明導電膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森村 泰大 東京都小平市小川東町3−1−1 株式会 社ブリヂストン技術センター内 Fターム(参考) 2F078 HA13 5E321 AA04 BB25 BB41 CC16 GG05 GH01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の透明基板間に導電性メッシュを介
    在させて、接着樹脂で接合一体化してなる電磁波シール
    ド性光透過窓材において、 該導電性メッシュは、線径1〜200μm、開口率30
    〜99.9%の金属繊維よりなるメッシュであり、該2
    枚の透明基板のうちの少なくとも一方は強化ガラスより
    なることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材。
  2. 【請求項2】 2枚の透明基板間に導電性メッシュを介
    在させて、接着樹脂で接合一体化してなる電磁波シール
    ド性光透過窓材において、 該導電性メッシュは、線径1〜200μm、開口率30
    〜99.9%の、金属被覆有機繊維よりなるメッシュで
    あり、該2枚の透明基板のうちの少なくとも一方は強化
    ガラスよりなることを特徴とする電磁波シールド性光透
    過窓材。
  3. 【請求項3】 2枚の透明基板間に導電性メッシュを介
    在させて、接着樹脂で接合一体化してなる電磁波シール
    ド性光透過窓材において、 該導電性メッシュは、金属繊維及び/又は金属被覆有機
    繊維と有機繊維とを織り込んだ複合メッシュであり、該
    2枚の透明基板のうちの少なくとも一方は強化ガラスよ
    りなることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材。
  4. 【請求項4】 請求項3において、該導電性メッシュ
    は、線径1〜200μm、開口率30〜99.9%であ
    ることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材。
  5. 【請求項5】 2枚の透明基板間に導電性メッシュを介
    在させて、接着樹脂で接合一体化してなる電磁波シール
    ド性光透過窓材において、 該2枚の透明基板のうちの少なくとも一方の透明基板の
    片面又は両面に、透明導電膜が形成されており、該一方
    の透明基板及び/又は他方の透明基板は強化ガラスより
    なることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項におい
    て、該強化ガラスは化学強化ガラスであることを特徴と
    する電磁波シールド性光透過窓材。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項におい
    て、該接着樹脂が有色透明樹脂であることを特徴とする
    電磁波シールド性光透過窓材。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1項におい
    て、電磁波発生源側と反対側に位置する透明基板の表面
    に、高屈折率透明膜と低屈折率透明膜との積層膜よりな
    る反射防止膜が形成されていることを特徴とする電磁波
    シールド性光透過窓材。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項におい
    て、電磁波発生源側に位置する透明基板の表面に、熱線
    反射性の透明導電膜が形成されていることを特徴とする
    電磁波シールド性光透過窓材。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか1項にお
    いて、該接着樹脂がエチレン−酢酸ビニル共重合体であ
    ることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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