JPH1171702A - 木材片入りゴム粉ブロック及びその製造方法 - Google Patents

木材片入りゴム粉ブロック及びその製造方法

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JPH1171702A
JPH1171702A JP9233982A JP23398297A JPH1171702A JP H1171702 A JPH1171702 A JP H1171702A JP 9233982 A JP9233982 A JP 9233982A JP 23398297 A JP23398297 A JP 23398297A JP H1171702 A JPH1171702 A JP H1171702A
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rubber powder
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Riichi Koizumi
利一 小泉
Seiji Matsuda
靖次 松田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 腐食等がなく長期にわたって安定して使用で
きる木材片入りゴム粉ブロックを提供する。 【解決手段】 木材片入りゴム粉ブロック10は、正方
形の厚板であり、主表面側及び側部の所定厚さ部分が、
ゴム粉層11であり、他の部分が木材片とゴム粉体を混
合した混合層12である。ゴム粉層は、加硫済みのゴム
の屑を、破砕機により粉砕したゴム粉体11aに顔料を
加えて混合し、さらに接着剤11bを混合したものであ
る。混合層は、木材片をゴム糊に浸漬させた木材片12
aと、ゴム粉体12bを混ぜ合わせ、これに接着剤12
cを加えて混合したものである。木材片がゴム糊に浸漬
されているため、腐食し難くなっている。大気にさらさ
れる表面側に木材片を含まないゴム粉層が設けられてい
るため、水分等による木材片の自然腐食や、昆虫類によ
る侵食を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、木材片等とゴム粉体とを
樹脂接着剤により混合し硬化させて得られる木材片入り
ゴム粉ブロック及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の木材片入りゴム粉ブロッ
クとしては、例えば特開昭53−96234号公報に示
すように、片状、粒状等のゴム質骨材と、木片、木毛等
の木質骨材と、合成樹脂接着剤とを混合して一体化した
土木建築用ブロック材が知られている。また、例えば特
開平5−195615号公報に示すように、ゴムチップ
材と、木材のノコクズや皮と、粉砕したモミガラやワラ
とを、樹脂接着剤により混合撹拌し、加熱加圧すること
により板状に成形したゴムチップ床材が知られている。
これら木材片及びゴム材を含むブロック等は、材料とし
て廃材であるゴム粉体及び木材片等を用いるため、材料
費が非常に安価であるために安価に提供されると共に、
廃材のリサイクルによる資源の活用という点からも有効
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ブロック
材等は、いずれも表面に露出した木材等が腐食すること
により、短期間で破損し易く、また昆虫類により侵食さ
れて破損し易いという問題がある。本発明は、上記した
問題を解決しようとするもので、長期にわたって安定し
て使用できる木材片入りゴム粉ブロック及びその製造方
法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するために、上記請求項1に係る発明の構成上の
特徴は、厚板形状であって、主表面側、裏面側及び側面
側のうちの少なくとも主表面側はゴム粉体と樹脂接着剤
とを混合してなる所定厚みのゴム粉層であり、他の部分
はゴム糊に浸漬された木材片とゴム粉体とに樹脂接着剤
を加えて混合してなる混合層であり、ゴム粉層及び混合
層を一体で圧縮硬化させることにより形成されたもので
あることにある。
【0005】上記のように構成した請求項1に係る発明
においては、木材片がゴム糊に浸漬されているため、腐
食し難くなっており、さらに木材片入りゴム粉ブロック
の使用の際に大気にさらされる主表面側に木材片を含ま
ないゴム粉層が設けられているため、木材片の自然腐食
や、昆虫類による侵食を一層確実に防止することができ
る。また、木材片がゴム糊に浸漬されているため、木材
片の水分吸収蒸発が防止され、木材片の伸縮によるブロ
ックの伸縮変形を防止できる。さらに、木材片がゴム糊
に浸漬されているため、木材片とゴム粉の密着性が良好
になり、ブロックの外力に対する強度が高められる。
【0006】その結果、請求項1の発明によれば、木材
片入りゴム粉ブロックを長期にわたって安定して使用で
きる。また、木材片をゴム粉体より多量に配合し、かつ
表面をゴム粉体のみとしたことにより、木材片入りゴム
粉ブロックを軽量にかつ全体の剛性を適度に高くでき、
歩行時の弾性のあるブロックが得られる。さらに、木材
片入りゴム粉ブロックは、廃材であるゴム粉や木材片を
再利用できるため、安価に提供されると共に、資源の有
効利用に寄与することができる。
【0007】また、上記請求項2に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項1に記載の木材片入りゴム粉ブロッ
クにおいて、全体としての比重が1.0以下であること
にある。なお、比重は、0.8〜0.95の範囲が好ま
しい。そのために、上記混合層におけるゴム粉体と木材
片の体積比は、ゴム粉体100に対して木材片は100
以上であり、好ましくはゴム粉体100に対して木材片
は150〜250である。
【0008】上記のように構成した請求項2に係る発明
においては、上記請求項1の発明の効果に加えて、木材
片入りゴム粉ブロックとして、適正な弾性と軽量化の効
果が得られる。なお、ゴム粉体100に対して木材片が
150以下であると、ブロックの軽量化の効果が少なく
なり、また250以上であるとブロックの弾性が低下す
る。
【0009】また、上記請求項3に係る発明の構成上の
特徴は、立体形状の空洞部を有する成形型を用い、空洞
部の主表面側及び裏面側に離型シートを配設し、主表面
側、裏面側及び側面側のうちの少なくとも主表面側にゴ
ム粉体と樹脂接着剤とを混合してなる所定厚みのゴム粉
層を設け、その他の部分にゴム糊に浸漬された木材片と
ゴム粉体とに樹脂接着剤を加えて混合してなる混合層を
設け、成形型を型締めすることによりゴム粉層及び混合
層を圧縮硬化させることにある。なお、この木材片入り
ゴム粉ブロックにおいて、全体としての比重が1.0以
下であり、特に0.8〜0.95の範囲が好ましい。そ
のために、上記混合層におけるゴム粉体と木材片の体積
比は、ゴム粉体100に対して木材片は100以上であ
り、ゴム粉体100に対して木材片は150〜250で
あることが好ましい。
【0010】上記のように構成した請求項3に係る発明
においては、成形型内の少なくとも主表面側にゴム粉層
を設け、その他の部分に木材片とゴム粉体とに樹脂接着
剤を加えて混合してなる混合層を設け、型締めしてゴム
粉層及び混合層を圧縮硬化させることにより、簡易な設
備で容易に木材片入りゴム粉ブロックを製造することが
できる。また、成形型に離型シートを配設したことによ
り、製品の型外しを容易に行うことができると共に、製
品の成形型への付着による欠け等を防止でき、製品の品
質を高めることができる。成形された木材片入りゴム粉
ブロックについては、上記請求項1、請求項2に記載し
た発明の効果と同様の効果を得ることができる。
【0011】また、上記請求項4に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項3に記載の木材片入りゴム粉ブロッ
クの製造方法において、離型シートとして、パラフィン
紙、または合成樹脂シートを用いたことにある。合成樹
脂シートとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン等が
用いられる。
【0012】上記のように構成した請求項4に係る発明
においては、上記請求項3の発明の効果に加えて、これ
らの材料を用いた離型シートは、撥水性が良く離型性が
良いので、通常使用される離型シートであるシリコン系
やオイル系のもの比べて、離型剤成分がブロック表面に
付着することによる透水性の悪化がない。そのため、製
品の生産性が高められると共に、製造の歩留が高められ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一発明の実施の形
態を図面を用いて説明すると、図1及び図2は、同実施
の形態である道路に敷きつめて使用される木材片入りゴ
ム粉ブロックを斜視図及び一部断面図により示したもの
である。木材片入りゴム粉ブロック10は、図1に示す
ように、300mm×300mm×30mmの正方形の
厚板であり、主表面である上表面側の厚さ5〜10mm
の部分及び側面側の厚さ5〜10mmの部分がゴム粉層
11であり、他の部分が木材片とゴム粉体を混合した混
合層12である。上記ゴム粉層11の厚みは、木材片が
表面に表れない程度を基準として決められる。
【0014】ゴム粉層11は、加硫済みのEPDM,C
R,NBR等のゴムの屑や不良品を、網目5mmφの破
砕機により粉砕した直径1〜5mm程度のゴム粉体11
aを1200cc用い、これに顔料50ccを加えて混
合し、さらに接着剤11bとして一液型ウレタン系接着
剤である例えばジヨリエース(アイカ工業株式会社製品
の商品名)とトルエンを体積比4:1で混合したもの1
80ccを加えて混合したものである。ただし、ゴム粉
体の形状についてはこれに限るものではない。
【0015】混合層12は、平均サイズが長さ70m
m、幅15mmの木材片をゴム糊(CR20%液)に浸
漬させた木材片12aを2400ccと、上記と同じゴ
ム粉体12bを1200ccとを混ぜ合わせ、これに上
記と同じ接着剤12cを180ccを加えて混合したも
のである。ただし、木材片の形状についてはこれに限る
ものではない。
【0016】成形型20は、図3に示すように、合板製
の底板21と、金属製の枠22と押え蓋23とからな空
洞部の寸法が300mm×300mm×38mmの簡易
な型である。押え蓋23には、枠22の内縁部に嵌め合
わされる枠部23aが設けられており、枠部23aは木
材片入りゴム粉ブロックの上面周囲に面取りを設けるた
めに内側部分が傾斜している。なお、面取りを設けるた
めのコーナー棒を押え蓋23と別個に用意することもで
きる。
【0017】つぎに、木材片入りゴム粉ブロックの成形
工程について説明する。底板21に離型シートとして例
えばパラフィン紙24を敷き、その上に枠22を載置し
た後、底板21面及び枠22の内側部にゴム粉体11a
と接着剤11bの混合物を盛り付ける。つぎに、木材片
12aとゴム粉体12bと接着剤12cとの混合品を盛
り付ける。さらに、枠22の上端までゴム粉体11aと
接着剤11bの混合物を盛り付ける。その後、枠22上
に離型シートとしてパラフィン紙25を被せ、押え蓋2
3を枠22に押し付け、プレスで押さえた状態で常温で
数時間放置する。その後、押え蓋23、枠22を順次取
り外すことにより、図2に示すようにゴム粉層11及び
混合層12からなる木材片入りゴム粉ブロック10が得
られる。
【0018】以上のように形成された木材片入りゴム粉
ブロック10は、木材片12aがゴム糊に浸漬されてい
るため、腐食し難くなっている。さらに、木材片入りゴ
ム粉ブロックの使用の際に大気にさらされる主表面側の
全面及び側面の周囲に木材片12aを含まないゴム粉層
11が設けられているため、木材片の自然腐食や、昆虫
類による侵食を一層確実に防止することができる。ま
た、木材片12aがゴム糊に浸漬されているため、木材
片12aの水分吸収蒸発が防止され、木材片12aの伸
縮によるブロックの伸縮変形を防止できる。
【0019】さらに、木材片12aがゴム糊に浸漬され
ているため、木材片12aとゴム粉体12bの密着性が
良好になり、ブロックの外力に対する強度が高められ
る。そのため、この木材片入りゴム粉ブロック10は、
長期にわたって安定して使用できる。また、木材片12
aをゴム粉体12bより多量に配合し、かつ表面をゴム
粉体11aのみとしたことにより、木材片入りゴム粉ブ
ロックを軽量にかつ全体の剛性を適度に高くでき、歩行
時の弾性のあるブロックが得られる。
【0020】さらに、成形型20の上下に離型シートで
あるパラフィン紙を配設したことにより、製品の型外し
を容易に行うことができ、欠け等の不良の発生を防止で
きるので、作業を容易にすると共に、製造歩留を高めか
つ製品の品質を高めることができる。また、木材片入り
ゴム粉ブロックは、廃材であるゴム粉や木材片を再利用
できるため、安価に提供されると共に、資源の有効利用
に寄与することができる。
【0021】なお、上記実施形態の変形例として、図4
に示すように、ゴム粉層11を木材片入りゴム粉ブロッ
クの表面側及び側面側のみでなく、裏面側13にも設け
たものである。これにより、木材片入りゴム粉ブロック
の腐食や木材片の自然腐食や、昆虫類による侵食を一層
確実に防止することができる。なお、ゴム粉層11を、
必要に応じて、ブロックの主表面側のみに設けることも
できる。
【0022】なお、木材片入りゴム粉ブロックの外形、
寸法については、上記実施形態に示したものに限らな
い。また、木材片入りゴム粉ブロックの用途は、道路用
に限らず家屋の床面用、壁用等にも使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である木材片入りゴム粉ブ
ロックを示す斜視図である。
【図2】同木材片入りゴム粉ブロックを示す断面図であ
る。
【図3】同木材片入りゴム粉ブロックの成形に用いる成
形型を示す分解斜視図である。
【図4】他の実施例である木材片入りゴム粉ブロックを
示す断面図である。
【符号の説明】
10…木材片入りゴム粉ブロック、11…ゴム粉層、1
1a…ゴム粉体、11b…接着剤、12…混合層、12
a…木材片、12b…ゴム粉体、12c…接着剤、20
…成形型、21…底板、22…枠、23…押え蓋、23
a…枠部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚板形状であって、主表面側、裏面側及
    び側面側のうちの少なくとも主表面側はゴム粉体と樹脂
    接着剤とを混合してなる所定厚みのゴム粉層であり、他
    の部分はゴム糊に浸漬された木材片とゴム粉体とに樹脂
    接着剤を加えて混合してなる混合層であり、前記ゴム粉
    層及び混合層を一体で圧縮硬化させることにより形成さ
    れたものであることを特徴とする木材片入りゴム粉ブロ
    ック。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の木材片入りゴム粉
    ブロックにおいて、全体としての比重が1.0以下であ
    ることを特徴とする木材片入りゴム粉ブロック。
  3. 【請求項3】 立体形状の空洞部を有する成形型を用
    い、同空洞部の主表面側及び裏面側に離型シートを配設
    し、主表面側、裏面側及び側面側のうちの少なくとも主
    表面側にゴム粉体と樹脂接着剤とを混合してなる所定厚
    みのゴム粉層を設け、その他の部分にゴム糊に浸漬され
    た木材片とゴム粉体とに樹脂接着剤を加えて混合してな
    る混合層を設け、前記成形型を型締めすることにより前
    記ゴム粉層及び混合層を圧縮硬化させることを特徴とす
    る木材片入りゴム粉ブロックの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記請求項3に記載の木材片入りゴム粉
    ブロックの製造方法において、前記離型シートとして、
    パラフィン紙、または合成樹脂シートを用いたことを特
    徴とする木材片入りゴム粉ブロックの製造方法。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3020278U (ja) * 1995-06-21 1996-01-23 株式会社研屋 舗装板
JPH08135128A (ja) * 1994-11-02 1996-05-28 J C Composite Kk ポリマーコンクリート系建築用装飾板及びその製造方法
JPH09119103A (ja) * 1995-10-24 1997-05-06 Okabe Purekon:Kk 透水性舗装平板並びにその製造方法、および加圧成形機

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